外国人の拘束相次ぐ中国に対する信頼が「再び揺らぐ」
「中国に対する信頼?最初からないよ、そんなもん!」思わずそうツッコミを入れたくなるような記事が出ていました。ブルームバーグは23日、中国で外国企業への調査や従業員の拘束が相次いでいることを受け、「中国への信頼、再び揺らぐ」とする趣旨の記事を配信したようです。まるで中国への信頼があるかのような言い草ですが、中国では「共産党の絶大な権力を背景に、経済の監督上の不透明なアプローチ」が行われる国であるという点など、最初からわかっていたのではないでしょうか。
あの外務省が中国リスクを警告!
以前の『反スパイ法摘発相次ぐ…脱中国は日本の重要課題に浮上』でも報告したとおり、現在、中国では「反スパイ法」による取り締まりが強化されているようです。仕事をしないことで有名な「あの外務省」ですら、(おそらくは海外安全情報のページで)中国に渡航する日本人に対し、警告を発しているほどです。
外務省の警告の一部は、こうです。
「具体的にどのような組織や人物が『スパイ組織及びその代理人』に該当し、どのような行為がスパイ行為とみなされるか明らかでなく、列挙されているもの以外にも様々な行動が幅広くスパイ行為とみなされたり、当局によって不透明かつ予見不可能な形で解釈される可能性があります」。
平たくいえば、「現在の中国では、外国人が拘束されたりすることがある」、ということです。
アステラス製薬の従業員は逮捕:野村幹部は中国出国禁止
これに、いくつもの続報が出ています。
たとえば、『中国のビジネス環境が悪化…日本企業の投資行動の今後』でも取り上げたとおり、アステラス製薬の関係者が現在中国で報道されているという事例がありますが、これに関しては先週時点で、こんな「続報」がありました。
訂正-中国当局による日本人男性の逮捕、日本外務省が確認
―――2023年10月19日19:40付 ロイターより
ロイターによると、外務省が19日、(アステラス製薬の従業員とは言及していないものの、)3月に拘束されていた50代の日本人男性が10月中旬、中国当局により逮捕されたことを確認したと明らかにしたのだそうです。
ただ、話はそれだけではありません。以前の『英FT報道「野村香港幹部が中国出国禁止措置」の衝撃』でも取り上げたとおり、香港の投資銀行幹部が中国を旅行していたところ、中国からの出国禁止措置を喰らったとする報道もありました。
日本企業の従業員(中国人)も拘束
これに加えて週末には、こんな報道も出て来ています。
中国、日系非鉄商社の中国人社員を拘束 レアメタル担当
―――2023年10月22日 21:26付 日本経済新聞電子版より
日経新聞などいくつかのメディアは、日本の非鉄専門商社でレアメタルなどを扱う中国人従業員の身柄が中国当局に拘束されたと22日前後までに報じています。日経の場合は「身柄拘束の理由は不明だが、中国はレアメタルの統制を強めており、情報漏洩が疑われた可能性も浮上する」と述べています。
こうした状況のためでしょうか、ブルームバーグは23日、こんな記事を配信しています。
中国への信頼、再び揺らぐ-外国企業への調査や社員の拘束相次ぐ
―――2023/10/23 14:02付 Yahoo!ニュースより【Bloomberg配信】
中国に対する信頼?最初からないよ、そんなもん
「中国に対する信頼?最初からないよ、そんなもん」。
記事タイトルの時点で、なんだかいろいろとツッコミを加えたいと思う人も多いかもしれません。
それはともかく、ブルームバーグによると、中国当局による拘束事案は日本企業以外にも生じているようであり、たとえば台湾のフォックスコン・テクノロジー・グループを巡る税務調査や土地利用に関する精査などを実施ティているのに加え、外国企業の従業員の身柄拘束も相次いでいる、などとしています。
これについてブルームバーグは「中国は規制当局の行動を公に説明しないことが多」いとしつつ、「同国で事業を展開する企業は政府の最終目標を推測するしかない」と指摘。「共産党の絶大な権力を背景に、経済の監督上の不透明なアプローチが外国企業幹部の不安を招いている」と述べます。
中国では共産党が絶対権力を握り、外国企業もそれに従うより方法がないことくらい、最初からわかり切っていた話ではないかと思えてなりませんし、そんな国を「信頼して」進出するというのも奇妙な話でしょう。
いずれにせよ、中国がこれから何を目指すのかは知りませんが、少なくとも西側諸国の企業にとって中国という国がビジネス・フレンドリーな環境ではなくなりつつあることだけは間違いありません。
長らく続いたデフレの30年間は、日本が国を挙げて中国にサプライチェーンを依存していた時期とも一致しているのは単なる偶然ではないというのが著者自身の仮説ですが、いずれにせよ、日本経済にとって「脱デフレ」とともに「脱中国」は大変重要なテーマとなることに関しては、おそらく間違いないでしょう。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
中国に行くやつがバカ
それを熟知しているから、本人は行かず、部下に行かせる(逝がせるのと殆ど同義)。
「部下は消耗品」という経営理念。
ロシア軍も日本の会社も
同じ人間、やることは変わらないんですね。
その中国に行かせる部下のなかに、マスゴミ各社の下請けの社員は入ってますか。
毎度、ばかばかしいお話しを。
日本のお笑い番組:「売れないお笑い芸人を、中国に取材にいかせよう。(もし、中国当局に拘束されたら、視聴率がとれるかな)」
ありそうな。
脱中国は企業任せでは無く、国が指示する段階になったかと思います。
中国に進出した企業が日本に戻ってくれば、必ず国内の製造業は復活します。勿論、従来の人手を使う経営では立ち行かなくなるので、経営の合理化や作業の機械化に対する補助金、安価な電気やエネルギー源の確保、インフラの整備、税金等、政策として取り組まないと、企業はそのままベトナムとか東南アジアに行ってしまいます。
国民受けする政策は山ほどあります。それを公約でうたえば、次の総選挙は勝利間違い無しなのに、何故反対のことばかり言うのか、本当に岸田氏は不思議ちゃんです。
2000年代までの中国と現在の中国はまるで別の国のように感じます。以前はもっと大らかでしたが、習近平総書記がトップに立って人民の管理を強化して以来、息をするのも憚られるような監視国家になりました。ゼニ儲けよりも、命がある間に早く逃げ出すに限ります。
ところで、海外で在住日本人が多い国は外務省の「海外在留邦人数調査統計(2022年10月1日)」によると、
一位がアメリカで 41.8万人
二位が中国で10.2万人
三位からオーストラリア、タイ、カナダと続くそうです。
スパイ容疑で拘束するなんて、まだ序の口です。中国在住の日本人達は、中国共産党から見れば便利な人質か人間の盾くらいにしか見えていないでしょう。台湾有事が勃発した時、この人達はどうなるのでしょう。邦人救出で毎回後手後手の遅れをとる外務省に10万人もの邦人救出は更に当てにできそうもないし、太平洋戦争終戦時に満州にいた民間人の悲惨な逃避行の再現にならねばよいですが。
中国は杭州に行ったとき、中国人の張偉君ともうひとり女の子と三人で道端で特大のきゅうりを丸噛りしたのが懐かしい。保育園の先生だった。太陽が信じられない位でかかった。あの頃はなんか、のどかだったなぁ。中国は発展が早すぎた。発展の代わりに傲慢さをみにつけてしまった。