「文在寅大統領」は三拝九叩頭の礼をするのか?
やや異例ですが、本日2本目の配信です。韓国はどこまで行っても中国との間で「属国・宗主国との関係」を脱却することはできないのかもしれません。そう感じさせる記事が、韓国のメディアに掲載されていました。
旧属国と宗主国との関係
THAAD制裁に「焦る」韓国メディア
本日は韓国の大統領選です。事前の調査では、文在寅(ぶん・ざいいん)氏が当選する可能性が極めて高いと見られていますが(※)、当ウェブサイトでは現在、文氏が大統領に当選するという前提で、小稿を準備中です。
(※ただし、韓国の世論調査は何かとアテにならない部分もあるため、「大番狂わせ」で文氏以外の候補者が当選する可能性は、ゼロではありませんが…)。
こうした中、私が「愛読」(?)している『中央日報』日本語版に、韓国の「焦り」を感じさせる記事を発見しました。
韓国は招待せず北朝鮮の閣僚は呼んだ中国政府(2017年05月09日07時50分)
中国が提唱する「一帯一路構想」を巡る国際フォーラムが来週・5月14日に開催されますが、このフォーラムには韓国政府の閣僚が招かれていないにもかかわらず、あろうことか、北朝鮮の閣僚が招かれていることが判明したというのです。
中央日報は「北京の外交消息筋」による伝聞として、中国当局が北朝鮮政府に対し閣僚級の参加を招請し、駐露大使経験者でもある金英才(きん・えいさい)対外経済相が出席することになったと伝えています。韓国の閣僚を招かず、北朝鮮の閣僚を招くという時点で、高高度ミサイル防衛システム(THAAD)配備を巡り、中国の韓国に対する「深い怒り」が伝わってきます。
それだけではありません。中央日報はこの話題を詳述し、
- 首脳の出席はプーチン露大統領をはじめ、スペイン・イタリア・ベトナム・アルゼンチンなど28カ国
- 経済閣僚級の出席は英国・ドイツ・フランス・シンガポール・豪州など約60ヵ国
- 日本からは政府代表の経済産業副大臣のほか、自民党の二階俊博幹事長が出席
- 米国代表としては駐中大使に指名されたテリー・ブランスタッド・アイオワ州知事の息子エリック・ブランスタッド氏がホワイトハウス選任連絡官の資格で出席
など、中国が韓国を無視して華々しく諸外国の首脳や閣僚、あるいは政府代表や有力者を招いていることを伝えています。
中央日報が日本について都合の悪いことを伝えるときは、記事は数行で終わるのですが、今回の記事は、非常に詳細に伝えているのです。これをどう読むべきでしょうか?
米国を「裏切って」AIIBに参加したのに…
今回のフォーラムのテーマである「一帯一路構想」は、いわば、中国が主導する国際開発銀行(MDB)である「アジアインフラ開発銀行」(AIIB)とセットで、中国が国際的インフラ金融の世界で主導権を取るという「野心」を示したものです。そして、このうちのAIIBに対して韓国は早速に参加を表明。米国の猛反発を買いました。
つまり、韓国としては、「米国の怒り」という犠牲を払ってまでAIIBに加入したのに、「一帯一路構想」フォーラムには閣僚級すら呼ばれないという始末です。それだけではありません。AIIBの発足直後に韓国はその副総裁職を獲得したのですが、2016年7月に韓国が米国と共同でTHAADの配備を公表した直後に解任されてしまいました。
私の目から見れば、中国は「旧宗主国」として、韓国の扱いには慣れているように思えます。韓国がどんな偉そうなことを言ったとしても、力づくで言うことを聞かせるというのが、旧宗主国としての姿勢なのかもしれません。
ちなみに、中国が周辺の属国の王に対し、伝統的に求めてきた儀礼を、「三跪九叩頭(さんききゅうこうとう)の礼」というそうです。調べてみると、「跪いて3回、地面に頭を叩きつける」という行為を3回繰り返す行為です。そして、朝鮮国王もその例にもれず、大清皇帝に対して「三跪九叩頭」を行ってきたようです。
「文在寅大統領」の最初の仕事は、習近平(しゅう・きんぺい)中国国家主席に対して「三跪九叩頭」を行うことなのかもしれません。
明日の予告:「日韓新時代」
現在の情勢で見る限り、文在寅氏が韓国大統領に選出される可能性が極めて濃厚です。「文在寅大統領」下で、韓国はどこに行くのでしょうか?そして、日韓関係はどのように変質するのでしょうか?
私は時間の都合があるため、韓国の大統領選の結果を見てから明日の記事を執筆することができないため、「文在寅大統領」の誕生を前提に、「新時代の日韓関係」について、改めて議論してみたいと思います。どうかご期待ください。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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本当に南鮮は阿呆国ですね。中国に付いたり米国に付いたりとその場しのぎをやって来たツケが今、噴出してます。でも、自分は悪くない。他の国が悪いんだ、というはちゃめちゃな口撃をする。民主国家ではなく土民族であり、大統領ではなく酋長を選ぶ愚民による政治なんで、誰がトップになっても気に入らんかったら引きづり下ろすんでしょう。こりゃ赤化統一しかないかな(笑)。