本当の意味の「日韓関係正常化」
「本当の意味での」日韓関係の正常化とは、「日本が韓国に対し事を荒立てたりしない」という、従来の外交事なかれ主義の脱却をいうのかもしれません。冷静に考えてみれば、竹島問題で韓国が日本を挑発するのであれば、日本もそれを受けて立ち、国際社会を巻き込んで大事(おおごと)にしてしまえば良いのではないでしょうか。こうしたなか、現地時間17日の日米韓3ヵ国外務次官級協議後の記者会見見送りを巡り、興味深い「続報」が出て来ました。
目次
鈴置論考と日韓関係
優れた鈴置論考
昨日の『「西側経済圏構築に後ろ向きな韓国」議論する鈴置論考』では、優れた韓国観察者である鈴置高史氏の最新論考をもとに、ともすればわが国のメディアが読み飛ばしがちな、米国による「西側経済圏」構想と、これに対する韓国の対応について、なぞってみました。
問題の記事は、これです。
及び腰の韓国を米国は経済制裁で脅す 「西側経済圏」復活で「中国閉め出し」を図る
米国が「西側経済圏」を復活、中国閉め出しを図る。だが、韓国はソッポを向く。すると「それなら韓国にも制裁を加えよう」と米専門家は主張する。米中の新冷戦を韓国観察者の鈴置高史氏が読む。.<<…続きを読む>>
―――2021年11月23日付 デイリー新潮より
記事自体は6000文字を超える長文であることに加え、相変わらず豊富な外部情報源などによる裏付けもあり、大変なボリュームであるにも関わらず、わかりやすく軽妙な文体という影響もあるのでしょうか、おそらく朝鮮半島問題に関心がある方ならば、知的好奇心を刺激されながらあっという間に読了してしまうでしょう。
内容については昨日、当ウェブサイトでもごく簡単に触れていますが、まだの方は、ぜひご一読を願いたいと思う次第です。
ちなみにこの鈴置論考、記事タイトルには「経済制裁」だ、「西側経済圏」だ、「中国閉め出し」だといった、一見すると刺激的な表現が並んでいますが、内容を読んでいただくとわかるとおり、これらの表現は決して誇張でもなんでもありません。
というよりも、わが国の主要メディアが読み飛ばしている、米国のジョー・バイデン大統領の「西側だけでサプライチェーンを作る」という極めて重要な動きとその意義について評価した結果が、このタイトルの「経済制裁」、「西側経済圏」、「中国閉め出し」に結実しているのでしょう。
わが国ではごく一部のメディアが社説などを通じ、「日韓関係は大切だ」、「現在の日韓関係を好転させるために、日韓両国政府が協議しなければならない」、といった、大変に周回遅れな議論を展開しているのですが、そのような社説などを執筆している方にこそ、鈴置論考を是非とも読んでいただきたいと思います。
タテ軸とヨコ軸で考えよう
さて、一連の鈴置論考に、他の論者にはあまり見られない「とくに優れた着眼点」があるとしたら、韓国を「日韓関係」だけでなく、「中韓関係」、「米韓関係」、「歴史」など、さまざまな視点から切り取って見せている、という点に尽きると思います。
つまり、韓国を観察する際には、中国との関係、米国との関係、あるいは北朝鮮との関係などを踏まえておかねばならないという点を、鈴置論考を通じて学ぶことができる、というわけです。
ただ、冷静に考えてみたら、本当はこれもわざわざ指摘されなければならない話ではないはずです。どこかの国、地域について議論するのであれば、「タテ軸」(歴史の流れ)と「ヨコ軸」(地理的な関係)をともに考慮することは、当たり前の話だからです。
韓国について議論するならば、韓国に強い影響を与えている国々と、それらの国々に韓国がどう対応しているのか、そしてそうした対応が生じて来る歴史的背景はなにか、といった視点は大変に重要です。
「現在の日韓関係は非常に悪い」、「だから日韓関係を好転させなければならない」、などと主張する人たちは多いのですが、そのような人たちは、たいていの場合、大変に近視眼的だったりもします。
想像するに、「日韓関係改善」を唱える人の思考回路は、こんな具合です。
「日韓関係改善論」【想像ベース】
- ①日本にとって現在の韓国は、経済・産業上も、外交・安全保障上も、大変に重要な国である。
- ②しかし、韓国が日本との間でさまざまなもめ事を起こしており、これらについて国際法や国際社会の常識に従った解決も期待できない。
- ③だからこそ、日本が国際法に拘泥するのではなく、多少とも韓国に譲歩し、日韓関係の破綻を防ぐべきだ。
(【出所】著者作成)
三段論法の結論部分がおかしい
この点、現在の日本にとって、韓国はたしかに、外交的にも安全保障的にも、あるいは経済・産業的にも重要な相手国です。
『台湾が9月も貿易額「3番目」に』などを含め、何度か当ウェブサイトで指摘してきたとおり、毎月公表される貿易統計上も、韓国は日本にとって3番目ないし4番目に重要な貿易相手国ですし、また、「日米韓3ヵ国連携」は日本の外交・安全保障上も大変に重視されています。
ただ、ここで「韓国が日本にとって、未来永劫、重要な相手国であり続けるのか」と問われると、そこも大変に大きな疑問です。外交関係上は「永遠の同盟国」もなければ「永遠の敵対国」もないからです。
というよりも、先ほどの「日韓関係改善論」の三段論法のうち、①と②についてはそのとおりかもしれませんが、それに続く③の部分が、②から論理的にうまくつながっていないのです。
というよりも、③の考え方自体が、論理的に当然の帰結として導かれたものというよりは、どちらかといえば、「決めつけ」ではないか、とすら思えてなりません。
むしろ、同じ三段論法を構成するなら、先ほどの「日韓関係改善論」ではなく、むしろ次の「日韓関係テーパリング論」の方が自然でしょう。
「日韓関係テーパリング論」
- ①日本にとって現在の韓国は、経済・産業上も、外交・安全保障上も、大変に重要な国である。
- ②しかし、韓国が日本との間でさまざまなもめ事を起こしており、これらについて国際法や国際社会の常識に従った解決も期待できない。
- ③だからこそ、日本は経済、産業、外交、安全保障などにおける韓国の重要性を下げるべきだ。
(【出所】著者作成)
日韓協議は平行線?
ひとつひとつの問題について正確な言葉を使わない韓国
こうした論理的なゲームも大変に有益ですが、せっかく最新版の鈴置論考が出たタイミングでもありますので、日韓関係を巡る「現実」についても確認しておく価値はあるでしょう。
『韓国警察庁長の竹島上陸から見える現在の日韓外交関係』などでも取り上げたとおり、韓国の金昌龍(きん・しょうりゅう)警察庁長は16日、日本領である島根県竹島に不法上陸しました。
その結果、『日韓の「意見の相違」で日米韓共同記者会見取りやめに』で述べたとおり、ワシントンで現地時間17日に開かれた日米韓3ヵ国次官級協議後の共同記者会見が実施されず、現実にはウェンディ・シャーマン米国務省副長官のみが会見に応じたのです。
こうした日韓間のイザコザから5日経過した22日、韓国の外交部で外務省の船越健裕アジア大洋州局長と韓国外交部の李相烈(り・そうれつ)アジア太平洋局長が日韓局長級協議を行ったようですが、これに関する話題が、韓国メディア『中央日報』に昨日、掲載されていました。
記者会見見送りから5日ぶりに対座した韓日…過去史めぐり平行線
―――2021.11.23 06:44付 中央日報日本語版より
中央日報の記述によれば、22日の局長級協議で日本側は「独島(※韓国が不法占拠している島根県竹島のこと)に対する領有権主張」などの「従来の主張を繰り返した」のに対し、韓国側は「日本側のいかなる主張も決して受け入れられないという点を明確にした」のだそうです。
すなわち、「独島は歴史的・地理的・国際法的に韓国の固有の領土」という韓国政府の原則を改めて表明したのでしょう(※余談ですが、そこまでおっしゃるわりに、日本が要求している国際司法裁判所=ICJ=への付託には頑なに応じないというのも不思議ですね)。
もっとも、中央日報の記事には続きがあって、日韓双方は「強制徴用」(※自称元徴用工問題のこと)、「旧日本軍慰安婦被害者問題」(※自称元慰安婦問題のこと)、「輸出規制」(対韓輸出管理適正化措置のこと)、「汚染水放出」(※処理水放出のこと)などについても話し合い、平行線だったのだとか。
というよりも、自称元徴用工問題にせよ、自称元慰安婦問題にせよ、輸出管理適正化措置にせよ、ALPS処理水海洋放出にせよ、韓国側が使う用語がことごとく間違っているというのは、いったいどういうことなのでしょうか。
正直、まず韓国政府が改めなければならないのは、ひとつひとつの問題について、正確な用語すら使おうとしない態度ではないかと思う次第です。
ワシントンで虚を突かれた韓国
この日本政府による共同記者会見見送りについては、当ウェブサイトでは『日本が会見見送りで米国のメンツ潰した「本当の意味」』でも報告したとおり、「FOIP」、つまり「自由で開かれたインド太平洋」を推進している結果、日本の外交的立場が強まった、という側面があります。
そして、中央日報の記事にも、個人的に賛同できるものが、ときどきは掲載されます。日米韓3ヵ国外務次官級会合の会見見送りを巡って昨日掲載されていた、次の記事が、そうです。
【グローバルアイ】ワシントンで虚を衝かれた韓国
―――2021.11.23 10:23付 中央日報日本語版より
中央日報のワシントン特派員の方が執筆した記事ですが、「日本の外交の繊細かつ着実なアプローチに魅了される米国人が多い」などと(謎に)絶賛したうえ、17日の会見見送りについて、次のように述べます。
「日本が<中略>会見への不参加を米国に通達したことから、計画が狂った。日本側の論理は、日本の記者団が森健良外務省事務次官に金庁長の独島訪問について質問すれば強硬な答えを出すしかないため、最初から出席しないということだったそうだ」(※文中の「独島」などの誤った表現については原文ママ)。
そこで、仕方がなしにシャーマン氏が単独会見開催を決断した、というのです。
ただ、ここで不思議なのは、なぜ崔鍾建(さい・しょうけん)韓国外交部第1次官がシャーマン氏とともに2人で会見をしなかったのか、という点でしょう。
その答え合わせが、これです。
「米国は崔鍾建(チェ・ジョンゴン)韓国外交部第1次官も反論に出れば『同盟』の代わりに『独島』が記者会見を支配しかねないという懸念を韓国に伝え、どうするか聞いたという」。
つまり、もしも崔鍾建氏が記者会見に出れば、記者団からは竹島に関する質問が殺到しただろう、というのです。だからこそ、この記事を執筆したワシントン特派員の方は、「韓国には(参加するという)選択肢はなかった」、と述べているのです。
中央日報「独島問題を国際化した日本」
もっとも、さらに興味深いのが、日本の対応が竹島問題を「国際社会」に引きずり出した、という指摘です。
「日本は独島問題を韓日の塀の外に引き出す『成果』も上げた。ワシントンで米国高官が『韓日間の異見』に言及し、外信は『島をめぐる紛争』(ロイター)、『争い』(ガーディアン)、『揉め事』(ブルームバーグ)のために記者会見が行われなかったと報じた」。
じつは、竹島問題自体、日韓両国の立場を離れ、「実効支配している側が韓国である」と見れば、わざわざ国際社会で騒ぎ立てるのは、韓国にとって賢明な行動とはいえません。竹島が紛争地域である、と国際社会が注目すれば、それだけ「どちらの主張に理があるのか」という点に関心を持つ人も出てきてしまうからです。
というよりも、竹島問題自体、日本政府がこれまで、事を荒立てないようにしてきたというフシもあります。
韓国を刺激しないことを優先したのか、それとも同盟国である米国のメンツを潰さないようにしてきたのかはしりませんが、韓国が日本領を不法占拠しているというのが日本政府の言い分なのであれば、それをもっと大きな声で世界に宣伝する方が良いに決まっています。
そして、今回の会見拒絶により、竹島問題の国際化に成功した、というのが同記者の見解なのです。
とくに、次の記述などは秀逸だと思った次第です。
「独島の国際紛争化は日本にとって得になることだ。韓国が実効的支配をする固有の領土が、まるで領有権紛争地域であるかのように見せることに成功したわけだ」。
日韓関係の「真の正常化」
さて、上記の議論もさることながら、個人的にかなり以前から、ある種の「興味深さ」を感じていたことがあるとすれば、韓国自身がむしろ積極的に、ことあるごとに竹島問題で日本を刺激し、挑発するような行動を繰り返してきたことです。
著者自身の想像ですが、韓国が欲しているのは竹島そのものではなく、「竹島という領土を日本から取り返した」という「実績」なのだと思うのです。
つまり、史実では戦争などで日本にめぼしい勝利をおさめたことがない韓国が、「日本に勝った」という「実績」(というよりも「虚構」)を誇ることができる数少ない分野のひとつが、竹島問題なのではないでしょうか。
そういえば、安重根(あん・じゅうこん)を筆頭に、韓国社会で「英雄」とされる人物を列挙していくと、「日本に抵抗した(とされる)人物」が多く見られますが、これも結局のところ、竹島問題で日本を挑発する姿勢と軌を一にしているのです。
その意味では、日本政府が「積極的に事を荒立てたりしない」という従来の姿勢を転換し、むしろ韓国の行動に対しては、国際社会に対してわかる形で怒りを伝えていくという方向に舵を切ったのであれば、それは大変に好ましい話ではないでしょうか。
こう考えていくと、「日本が韓国に対して譲歩をしなくなること」を「日韓関係の『正常化』」と呼ぶのであれば、現在の日韓関係は、まさに正常化に向かっているのだ、と言えるのかもしれません。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
>ワシントンで虚を衝かれた韓国
正直なとこ、なんでこんな評価になるのか不思議なのです♪
3ヶ国で記者会見をやって、竹島上陸について質問が出たら、日韓で互いに非難しあうしかないなんてこと明らかだと思うのです♪
>韓米日協議の前日に警察庁長の独島訪問が生み出す余波を予想できなかったのだとすれば、無能か純真か安易だったのだと思う。
なんてことを言ってるけど、記者会見しようがしまいが、日韓の溝が露わになるし、ひいては3ヶ国連携が砂上の楼閣に過ぎないことをさらけ出すことになるんだから、これが中国なんかの仕込みだったとしても驚かないのです♪
と言うわけで、あたしの中では、
本命は「無能か純真か安易だった」だとしても、
対抗は「中国(か北朝鮮)による韓国国内の治安維持のトップすら意のままに動かせるってことを示すためのデモストレーションだった」
なのです♪
それで、穴が「3ヶ国連携から出て行くための韓国自らの意思表示」で、大穴が「米国に3ヶ国連携に見切りをつけさせるための日本の仕込み」なんだけど、さすがにこれはないかな?
お疲れさまです。
西側諸国の一員として物資を調達して、良くない国に横流しする疑惑がございました。
そうゆう立ち位置が好きで得意としている国、という印象を受けております。
嘘や騙しが好きですから。
そうゆう国と認識して、外交するのが大切だと思います。
佐藤議員が本当なら、国益に反すると思います。
疑惑の謝罪がないので、もう一ランク下げるぐらいあっても良いと私は思います。
韓国は
中国やロシアの方から仕入れたものをアメリカへの横流しもあったのかな?
例えば、ロシアからロケット技術導入しようとしていたらしい
鈴置さんの話の流れでは、韓国は日米韓で協力出来ない理由を竹島のせいにしようとしたという事です。
竹島を理由とする事には成功したかもしれませんが、原因(悪いの)は韓国側という印象をアメリカに与えてしまい、その上日韓間には「領土紛争」が存在するという認識を与えた結果になったのでは、ないかと思います。
アメリカは、日本の尖閣諸島を安保対象にしていますので、そのうち韓国は竹島を韓国領土と認めろとアメリカに訴えるでしょう。
牧野氏の記事を現代ビジネスから
日米韓の共同会見“中止騒動”…何が起きていたのか、その「顛末」
https://news.yahoo.co.jp/articles/2bdfbf04f6d4ee4ca2099f12b2d7bdc53882ef10
>大統領府があらかじめ金昌龍長官の訪問を日米韓協議の後にするよう指示すれば問題なかった。もちろん、日本は抗議するだろうが、日米韓協議への影響は避けられる。文在寅政権には、こんな外交の知恵も働かないようだ
日本政府の一部からは、コーンウォールでの騒動が再現されたことから、「韓国は日本に悪意をもって、わざとやっているのではないか」という疑念の声も出た。
韓国が「わざとやっている」のに、疑念の余地は無いでしょう。
目的は、「日米韓で協力出来ない理由を竹島のせいにしようとした」筈だったんですが、日本が会見拒否をした為に、目的は見当外れの方向になったようです。
韓国政府が、「日本を舐めている」からこういう事が起こるんだと思いますが、政府だけで無く外交部も無能だから起こったのだと思います。
韓国外交が手詰まりになっているのは、何も対日外交だけではありません。
実際、文在寅政権になって以来、韓国外交部の機能不全はかなり深刻なレベルだと思います。伝えられている限りでは、外交交渉による成果と呼べるようなものは皆無であり、それどころか外交儀礼においても、数々の「やらかし」があります。しかも、それが対日ばかりではなく、文大統領の欧州歴訪が大失敗に終わったり、中国に三不の誓いを捧げてみたりなど、全方向的にダメという惨状です。就中、文在寅政権にとっての最重要かつ最優先課題である対北朝鮮においても、「ハノイの惨劇」以降、1ミリも前進していません。これほどまでに、外交において成果ゼロどころか、マイナスでしかないことばかりし続けた政権というのも珍しいのではないかとすら思います。廬武鉉政権ですら、もう少しマシでしたから。
文在寅政権の外交を見ていると、相手の手を一手も読まずに将棋を指し続けているようなもんだと思えてきます。いくら自分たちが良い手だと思っていても、外交には相手がいるのです。そんなところで、「(韓国的な)道徳的に正しい!」といくら叫ぼうと、それこそ通る道理がありません。結局、「日本のせいでうまく行かない」という逃げ道で自らを慰めるよりないという、現在の状況そのものになるわけです。文在寅大統領を「外交王」と呼んで褒めそやす愚民相手の言い訳にはなるかもしれませんが、実際はマイナスを積み重ねているだけであり、韓国人の好む言い回しを使うならば、国格を融かし続けているのです。
韓国の次期大統領が誰になるかまだわかりませんが、まずは機能不全を通り越して崩壊状態に近い外交部の立て直しから着手する必要があるでしょうね。文在寅政権が飛ばした外交官を呼び戻すくらいで済めばいいですが、もしかすると一から養成しなおさなければならないかもしれません。とりあえず、外交儀礼を過不足なく弁え、外交的修辞をきちんと操れる外交官を養成するだけでも、結構な年月と経験が必要になりそうですが。
「河を見ないで麻雀する」がさらに適切かも
日韓関係の正常化というのは、日本が過去の植民地支配に対する行き過ぎた”贖罪意識”を払拭し(アヘン戦争を起こした英国の対中意識と同程度でよい)過度な忖度を止め、正常なニケ国関係になることです。さらに言えば、国内とは異なり、司法という制度が必ずしも有効に機能しない国際関係の場では、国力に応じた解決となりますので、韓国が微妙なところは日本に譲るというのが、本来あるべき姿です(日米、日中も同じ)。現状はそこへ向かう過程のひとつと認識しています。そして民主国家では、国民の意識が外交政策に大きな影響を与えますので、韓国民の考えが変わらない限り、なかなか進展はないでしょう。それまでの間は、段階的先細り(テーパリング)で良いのです。韓国民はずっと変わらないかもしれません。国際法や条約、国家間の合意を破ってもいろいろ屁理屈をこねて、解釈の相違と逃げるかもしれません。日本は、韓国抜きで、クアッド、FOIP、TPP、ファイブアイズ、AUKUSといった国際協調の枠組みを構築していけばよいのです。そして、徴用工や慰安婦問題について「我が国の一貫した立場に基づき、韓国側に適切な対応を強く求めていく」ことが大事で、それまでは事務レベルの打ち合わせは良いですが、首脳会談を行うべきではありません(外相も避けるべき)。「ヒゲの隊長」こと佐藤自民党外交部会長がどういう趣旨で言ったか定かではありませんが、次期政権がWTO提訴を取り下げたくらいで輸出規制を解除してはいけません。私はイ・ジェミョン推しですが、仮にユン・ソクヨルが勝ったとしても、「小渕-金大中の日韓共同宣言に戻る」といった変化球に引っかかってはいけません。そして何よりも大事なことは「二度と謝らない」ことです。
日本ブログ主様は、
「日本政府が「積極的に事を荒立てたりしない」という従来の姿勢を転換し、むしろ韓国の行動に対しては、国際社会に対してわかる形で怒りを伝えていくという方向に舵を切ったのであれば、それは大変に好ましい話ではないでしょうか。」
と仰せられます。
日本政府が姿勢転換した、否、出来たのは、親鮮・従鮮・拝鮮の政治家が外務省に対して影響力を発揮できなくなったからではないでしょうか?
しかし、竹島問題は、日本にとっても「便利」な存在ですwww。
あんな、なんの生産性もない岩礁ひとつで韓国と必要以上仲良くする必要が無くなるのですから。
まかり間違って、日韓基本条約締結時に大盤振る舞いをした時に、ふつうに交渉で取られたなら、こんな便利な存在にはなっていなかったでしょう。
軍隊を持たない国というものがどういうものなのかを教育する素材にもなっています。
「韓国自身がむしろ積極的に、ことあるごとに竹島問題で日本を刺激し、挑発するような行動を繰り返してきたのは何故か?」
⇒これに対する最も適切な答えは「韓国がそもそも憎んでいるのは日本人ではなく、日本の統治に抵抗せずに従った自分達の祖父達だからだ」というエドワード・ルトワックの言葉だと思います。
つまり、「1910年の朝鮮併合(日韓併合条約)が国際法的に合法で、1948年の大韓民国建国が自力ではなく、米国の後ろ盾によるものだ」ということになれば、この間の韓国の歴史は屈辱に満ちたものとなり、韓国のアイデンティティーは崩壊してしまいます。
そこで、韓国は「朝鮮併合(日韓併合条約)は国際法的に違法・無効で、大韓民国は三・一運動により設立された大韓民国臨時政府が日本の支配を打ち破って建国したものであり、大韓民国は戦勝国で、日本は戦犯国だ」という歴史を偽造し、国の最高法規である「大韓民国憲法」の前文に明記したばかりでなく、1951年9月のサンフランシスコ講和会議に「戦勝国」の立場での参加を求めました。
しかし、米国にこれを拒否された李承晩大統領は、「戦勝国」の証にするため、日本の国家体制が整う前のドサクサに紛れて「竹島」を戦利品として奪い取ったというのが真相だと思います。
この「大韓民国憲法前文」に明記された「大韓民国は戦勝国で、日本は戦犯国だ」という国家のアイデンティティーを懸けたストーリーが「真実の歴史」であることを全世界に証明するための戦いが「竹島帰属戦争」であり、「自称元徴用工戦争」、「自称元日本軍性奴隷戦争」ではないでしょうか。
竹島上陸に、日本が黙りこめば儲けもの、日本が騒いでも米国が日本を懲らしめてくれればやっぱりオッケー♪
それもなくて、韓国がたしなめられても米国の同盟重視の姿勢に楔が打てるので、中国様からは褒められる♪
米中二股の韓国にとっては、どうころんでも得しかない妙手として、計算ずくでの行動だったりして♪
ꉂꉂ(๑˃∀˂๑)アハハハ
文大統領は、日米韓3か国による記者会見で中国に対する圧力を回避できたのは大きいと思っているでしょう。
この件では、中国は喜んでいると思います。
また、米韓2か国で記者会見出来た場合、日本外しで恥をかかせる事がが出来るので、一石二鳥を目論んでいたと思います。
なので、朝鮮脳では今回は目的の半分は達成できたのでそれなりに満足しているのでは無いでしょうか?
文大統領の目的は、韓米同盟の解消と南北統一ですので。
韓国が日本に対して、マトモな対応をさせる方法は 日本か米国が中国と戦争をして勝利する事です。
カノ国の認識では、今現在 中国のパワーが世界一なので その下僕となれば安泰なのです。
何故中国が一番か?
それは、現在の中国の傍若無人な外交政策が、韓国での権力者の大人の態度と似ているので 中国は強いのだと判断するのです。
逆に日本や米国の様な、常識的行動は韓国での弱者の態度に見えて どうしても舐めてしまうのです。
そういう事で国力をはかるものではないでしょ、といっても それがカノ国の生態なので仕方がないのです。
>中央日報「ワシントンで虚を衝かれた韓国」
はあ? 何被害者ヅラしとんねん。
三国共同記者会見の場合。大騒ぎ
二国共同記者会見の場合。ざわざわ
米国単独記者会見の場合。ひそひそ
明らかに欠席は「同盟」に配慮したからじゃん。
「強硬な答えを出すしかないため、最初から出席しない」
「抗議をしている中…で、この共同記者会見を実施することは不適当(林外相)」
ほらやっぱり竹島の質問に答えないため、「同盟」のために欠席してやってるだろ。
(しかし外務官僚の作文はうまいな。こういうところは「優等生」だわ)。
>中央日報「選択肢はなかった」
ひとのせいにすんな。出席すればいいだろ。
ここで米韓共同記者会見を開く選択肢で問答をシミュレートしてみよう。
――日本の姿が見えませんが
チェ「日本の行動は日本に尋ねてくれたまえ」
――”one of those differences” とは?
チェ「『二国間関係に関する問題は日米韓次官協議とは別の場で協議すること』を確認している。この場で回答するのは不適当である」(『』内は外務省のプレスリリースより引用)
――ぶっちゃけ、竹島の件では?
チェ「独島はわが国の領土である。はい、次の質問」
せっかく日本がお膳立てしてやったんだから、「同盟」のためにこのくらいのやり取りは簡単でしょ、ベテラン外務官僚なら。…ん?
チェ・ジョンゴン:学者→ムンに選挙協力→青瓦台国家安保室→平和企画秘書官→外交部第1次官
ベテラン外務官僚じゃなかった(いわゆる落下傘人事)。
…ありがとう、ムン・ジェイン!
外務部の用日官僚どもを粛清してくれて。
あなたの選んだスタッフはとても優秀ですw