岸田首相の政治家としての資質を試す日韓関係マネージ
「日韓関係、日米韓3ヵ国連携は死活的に重要だ」。はて、そうですかね?
今週は岸田文雄首相が誕生したという事情もあり、各メディアは岸田政権の先行きについて、さまざまな議論を展開しています。こうしたなか、当ウェブサイトとして注目しておきたいのが、「岸田首相と韓国の浅からぬ因縁」という視点です。内外に諸課題が山積するなか、日韓関係は、岸田首相の政治家としての資質が試される「例題」のひとつでもあります。これを、岸田首相はどうマネージするのでしょうか。日経編集委員の一見説得力のありそうな記事も参考にしつつ、考察してみましょう。
目次
岸田首相下の日韓関係
岸田文雄首相と韓国の「因縁」
当ウェブサイトでは何度も触れてきたとおり、岸田文雄首相といえば、韓国とは浅からぬ因縁を持っている人物です。
岸田首相は安倍晋三内閣で長年外相を務めており(※2017年の内閣改造直前には稲田朋美氏の防衛相辞任に伴い防衛相を兼務)、その分、安倍外交前半は、安倍晋三総理自身の「片腕」として、対韓外交の一部を担ったからです。
ことに、2015年は、岸田首相の「対韓関係」を規定するうえで、非常に重要な年だったのではないかと思います。岸田首相の仕事のなかで、なんといっても有名なのは2015年12月28日の日韓慰安婦合意ですが、それだけではありません。
同じ2015年といえば、日本が明治期の産業革命関連施設の世界遺産登録を目指した際、当時の尹炳世(いん・へいせい)韓国外交部長官が諸外国に対し、全力でその阻止を働きかけたという「事件」もあったからです。
つまり、日本が現在、韓国との間で抱えている諸懸案のうち、中核を占める2つの歴史問題――自称元徴用工問題と、自称元慰安婦問題――に関し、それをうまく「解決」することができなかった、という意味では、「岸田文雄氏」、「2015年」というのは、2つのキーワードでしょう。
日韓関係の本質的問題点の認識差がもたらす「解決」の定義の違い
もちろん、ここでいう「解決」の定義にも、いろいろなものがあり得ます。
いちばん望ましいのは、日韓間のありとあらゆる歴史問題が「完全に解決」し、「日韓両国が対等な主権国家同士としてお互いを尊重・尊敬し合い、友人として、パートナーとして、ともに手を携えて未来に向けて発展して行ける」、といった関係であることは、論をまたないでしょう。
ただ、ここでいう「歴史問題」を巡っては、当ウェブサイトで普段から申し上げているとおり、巷間ではそもそも次の2つの視点が欠落していることが多いです。
日韓歴史問題の2つの本質的問題点
- ①本来、日韓間の請求権に関するあらゆる問題は、1965年の日韓請求権協定で完全かつ最終的に決着しており、慰安婦問題は2015年12月の合意で最終的かつ不可逆的に解決済みである。
- ②韓国側が主張する「被害」の多くは、(おそらくは)韓国側によるウソ、捏造のたぐいのものであり、最終的には「ウソの罪をでっち上げて日本を貶めている」のと同じである。
(【出所】著者作成)
日本政府がおもに主張しているのは①の部分ですが、当ウェブサイトとしては、②の部分についても同様に、まったく看過できない問題だと考えています。
この点、「歴史問題の解決」を、「韓国が日本に対して謝罪や賠償を要求したり、国際法、国際条約、国際約束を破ったりしてまで、日本の政府、企業、個人などに損害を与えることがない」という状況だと定義するならば、その状況を作るためには、「韓国がもう良いというまで謝る」というのは、ひとつの選択肢です。
しかし、「歴史問題の解決」を、「韓国が日本に対し、過去に与えた損害を含め、すべて回復したうえで、もう二度と日本に対して歴史捏造などによる損害を与えないようにする」という状況だと定義するならば、残念ながら、「日本が韓国に謝った」としても、そのような状況をもたらすことはできません。
結局のところ、「日本が韓国に対し、多少とも譲歩する形で、日韓関係を円滑にすべきだ」などと主張する人たちは、上記①の視点もさることながら、②の視点を完全に無視していると言わざるを得ないのです。
「3つの落としどころ」の②が実現してしまう理由
ここで、このところ頻繁に申し上げている「3つの落としどころ」を思い出しておきましょう。
日韓諸懸案を巡る「3つの落としどころ」
- ①韓国が国際法や国際約束を守る方向に舵を切ることによって、日韓関係の破綻を回避する
- ②日本が原理原則を捻じ曲げ、韓国に対して譲歩することによって、日韓関係の破綻を回避する
- ③韓国が国際法や国際約束を守らず、日本も韓国に譲歩しない結果、日韓関係が破綻する
(【出所】著者作成)
このうちの①があり得ないことは、韓国の普段からの行動を見ていれば、明らかです。ということは、日韓関係の破綻を回避するためには、大なり小なり、日本が原理原則を捻じ曲げなければならない、ということでもあるのです。
一方、当ウェブサイトなどは、上記②についても「あってはならないシナリオだ」と述べていますが、それと同時に、現実の世界では、上記②のシナリオを完全に排除することができないという点についても留意しておかねばなりません。
それが、米韓同盟の存在です。
とくに、米国にとっての中国との対立局面の深刻化、台湾海峡における緊張の高まりは、現在の米国から見た韓国の価値を高める要因ではありますが、ここで考えなければならない要素は、それだけではありません。
米国にとっては、朝鮮半島に展開する米軍は、在日米軍とセットで運用するという性格を有しており、したがって、日米韓3ヵ国連携は、(米国から見た)米国自身の世界戦略を展開するうえでは欠かせない要素でしょう。つまり、米国の「国益」でもある(と米国が考えている)のです。
米国がときとして、2015年12月の日韓慰安婦合意のような「理不尽な」譲歩を日本に強いて来たのは、まさにこの米国自身の国益にあるのであり、こうした構図が変わらない限りはいずれ米国は再び、日本に対して「韓国への譲歩」を要求して来るに違いありません。
もちろん、日韓慰安婦合意を事実上破棄した状態の現在の文在寅(ぶん・ざいいん)政権下では、米国が日本に対し、さらなる譲歩を要求することは考え辛いところですが、文在寅氏は来年5月に青瓦台を去ります(彼の引っ越し先は、監獄なのか、地上の楽園なのか、楽園なのかは知りません)。
そして、文在寅氏の次の住人が「親米派」だったならば(というよりも、その人物を米国が「親米派」だと勘違いしたならば)、「日米韓連携」の復活とともに、文在寅政権下で崩れた日韓関係を「修復せよ」とする要求が、米国から飛んでくるでしょう。
韓国の「重要性」を疑う
日経編集委員の一見すると説得力のある記事
こうした視点を持ったうえで、日経電子版に8日付で掲載された次の記事を読むと、やはり陰鬱な気分になります。
あの夕食会から8年 フミオとジョーを待つ中韓リスク
―――2021年10月8日 0:00付 日本経済新聞電子版より
執筆したのは日本経済新聞社編集委員兼論説委員の峯岸博氏です。
有料読者限定記事なので、全文を紹介することはしませんが、ごくわかりやすくいえば、「台湾海峡危機と朝鮮半島有事という二正面リスクを抱える『フミオ・ジョー』コンビに、あまり時間は残されていない」、とする論考です。
正直、この「二正面リスク」は日本にとっては悪夢のようなシナリオであり、「こうしたシナリオを避けるためには、日韓関係の修復は急務だ」、と感じる人も多いでしょう。つまり、このリンク先の記事については、一見すると大変に説得力を持っているようにも見えます。
また、岸田首相が外相だった当時、韓国側からどう評価されていたのか、韓国が慰安婦合意を覆した際、岸田氏がどう発言したのか、その実務家としての側面、政治家としての側面を(※韓国に再び無用な譲歩をするのではないかという懸念とともに)立体的に知ることができるという意味では、有益な記事です。
とくに、岸田首相が常々言及しているとされる、「朝鮮半島に滞在している5万人の日本人の生命を守らなければならない」という持論も、一見すると、「まったくそのとおり」、と言うべきなのでしょう。
韓国リスクについて過小評価し過ぎ
ただ、大変失礼ながら、この記事に根本的に欠落している、ひとつの極めて重要な事実があります。
それは、肝心の韓国自身が、米国に守ってもらっているという立場でありながら、中国に対して毅然とした態度を取ることを拒絶している、という点です。
日本との関係では、当ウェブサイトでは普段からしばしば、「韓国は約束を守らない国だ」、と申し上げていますが、これは米国との関係でも同様に成り立つ、というわけです。
つまり、米国にとって韓国が信頼に値するパートナーなのか、という論点です。
この点、以前からしばしば言及しているとおり、米国という国は、本質的には外交が下手です。
圧倒的な戦力を投じれば相手国との戦争に勝てるし、圧倒的な経済力を注ぎ込めば相手国を作り変えることができる、などと思い込んで行動しているのです。いわば、「外交を通じて相手国を変えることができる」などと信じ切っているフシがある、というわけです。
ベトナム、イラク、アフガン、と、世界各地に首を突っ込み、定期的に大失敗を繰り返すのも、結局は「軍事力で敵対勢力をねじ伏せ、経済力で相手国の歓心を買えば良い」という一貫した発想が存在するからではないでしょうか。
そして、その失敗を繰り返す場が、次は韓国ではないという保証はありません。
すなわち、先ほど申し上げた「日韓関係の3つの最終的な落としどころ」として、「日本が韓国に譲歩してでも日韓関係の破綻を防ぐ」という点については、「日韓関係がどうのこうの」という以前に、その前提条件である米韓関係自体が壊れてしまう可能性があるのです。
つまり、「朝鮮半島の邦人5万人」、「朝鮮半島・台湾危機の二正面の回避」、「日米韓3ヵ国連携の大切さ」といった、一見するともっともらしい理屈付けも、冷静に考えていくと、その前提条件には怪しい部分も多々あるのではないでしょうか。
FOIPという新たな概念
さて、米国の外交下手は、いまに始まったことではありませんし、米国が「日米韓3ヵ国連携」に拘泥するあまり、中・長期的には日米両国が損害を被る(日本は韓国に無用な譲歩を強いられる、米国は在韓米軍に巨額の国費を吸い取られる)、というシナリオは、考えたくはありませんが、可能性は低くありません。
ただ、こうした失敗を繰り返さないための、数少ない構想が、ひとつあります。
それが、「自由で開かれたインド太平洋」(FOIP)です。
これは、もともとは第一次安倍政権下で外相だった麻生太郎総理(現在の自民党副総裁)が提唱した「自由と繁栄の弧」構想などを下敷きに、2012年12月に再登板を果たした安倍晋三総理が提唱した概念で、安倍総理の後継者でもある菅義偉総理のもとで具現化されました。
つまり、麻生、安倍、菅の3総理の「偉大なる置き土産」ですが、これにドナルド・J・トランプ前米大統領が賛同し、ジョー・バイデン現大統領も引き継いだことで、日米のコンセンサスとなったのです。
現在のところ、FOIPに強く賛同する豪州とインドが、日米とともに「クアッド」を構成しており、これにカナダや英国、さらには(最近では若干怪しいにせよ)フランスやニュージーランドなども関心を示している、と考えれば良いでしょう。
潜在的にはASEAN、欧州連合(EU)、さらには台湾なども、このFOIPに入ってくる可能性があります。
その命題、正しいですか?
そのうえで、もう一度、次の文章を読んでみてください。
「朝鮮半島有事、台湾海峡有事を考えたら、日韓関係、日米韓3ヵ国連携は死活的に重要だ」。
はて。
そうでしょうか。
そもそも北朝鮮が乏しい軍事力で南侵して来る可能性よりも、韓国社会が「ふぬけ」にされ、北朝鮮に赤化・統一・吸収されてしまう可能性の方が、じつは高いのではないでしょうか。
台湾海峡有事についても、万が一、日米韓3ヵ国連携が存在していたとして、それを防ぐことができるものなのでしょうか。それよりはダイレクトに、日米台3ヵ国連携で中国の暴発リスクに備えた方が、手っ取り早いのではないでしょうか。
政治家に常に求められるのは、思考の柔軟性、発想の転換です。
「できない、できない、仕方がない」と言い訳をするのではなく、「なぜ」「どうして」の問いかけを繰り返し、現状を打破する力こそが、政治家としての資質でしょう。
その意味で、日韓問題は岸田文雄首相の政治家としての胆力を推し量るうえで、大変に有益な例題です。
日韓問題ひとつ満足にマネージできず、韓国に無用な譲歩をしてお終い、ということであれば、FOIPを主導して中国リスクをマネージするなど、おぼつかないでしょう。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
施政方針演説から
>韓国は重要な隣国です。健全な関係に戻すためにも、わが国の一貫した立場に基づき、韓国側に適切な対応を強く求めていきます。
菅さんの時から変化無しですね。
まあ、韓国も変わらずでしょう。
アメリカは、「韓国が米中でアメリカを選択する」と、甘い考えをしていると思います。
菅総理大臣の所信表明演説とほぼ同じ
ただ菅前総理が「韓国は、極めて重要な隣国」と言っていたところを
岸田は「韓国は重要な隣国」と「極めて」と外していますね
「極めて」がはずれてロシアの後ろの減給。もちろん価値を共有する的な文言無し。
微差ながら過去最大級の軽い扱いと感じました。
中国への対応も価値を共有する国と行うという表現から韓国と共闘することは想定してないですね。
減給 は何だか上手いです(^^♪
韓国の次期大統領が決まるまで 何も起こらないと思います。
しかも現時点で、李在明が大統領 最有力候補な時点で… もうね…
WOWKOREAから
岸田首相、菅氏同様の「韓国冷遇」…6900文字の演説文で「”韓国”はたったの2か所」=韓国報道
https://news.yahoo.co.jp/articles/e4143b778caf5cc1a8431c84dbfeb24bbd754719
一番最初にyahooに載りました。
韓国マスコミの基調は、こんな感じだと思います。
ここ数日間の岸田内閣の情報発信を見る限り、安全保障に関するものが極めて限定的と言う印象を受けます。(個人の感想です)
台湾有事についても「触れたくない」のか松野官房長官も「話し合いによる平和的解決」と言う腰の引けた発言以降何も言っていないようですし、メディアもこれ幸いと中国の逆鱗に触れるような質問は一切しません。
安全保障は米国任せきりで経済だけやってりゃいい、と言う宏池会系の考え方を忠実になぞった内閣のように思えます。
そんな岸田内閣ですから、割とあっさり②を選択しそうな予感がしてなりません。まさに日経のロジックを「良く聞いた」上で。
ハア…
これは「一つの中国」を大陸も台湾も主張していて、国際的にも受け入れられてると言うのが厄介なのです。
そうである以上、大陸が台湾を吞み込もうとも、台湾が大陸を解放しようとも、国内問題と言う事です。どちらの立場に立とうとも。
どうしても台湾を大陸から守りたいと言うなら、台湾に「中華民国は台湾海峡以北の権益を放棄する」と宣言してもらい、中華民国として国連加盟を申請してもらう事でしょうね。
当然大陸は大激怒でしょうけど。
おそらく多くの日本人が誤解しているであろう、日韓両国での「謝罪」という行為の意味合いの違いについて、改めて挙げておきたいと思います。
日本では、起きてしまった問題に対し、起こした側が「謝罪」し、起こされた側が(内心不満はあったとしても)それを受け入れれば、そこで問題自体は終了し、その後蒸し返されることは基本的にはありません。つまり、問題は問題それ自体として完結おり、他に波及することはありません。
しかし、韓国においては、「謝罪」は同時に両者間での上下関係を規定するものになります。なぜならば、なんであれ上位者が下位者に対して謝罪することはあり得ないので、「謝罪する」ということは、自分が下位者であることを認めることに他ならないからです。つまり、謝罪による問題の解決はただその問題に留まらず、両者の関係性をも決定するものになります。ゆえに、「謝罪」の後に下位者にふさわしくない言動をしたりすれば、「下位者であることを認めたはずなのに、そのように振舞っていない」→「あれは『謝罪」などではなかったのだ」となります。韓国人が「真正性のある謝罪」を要求しているのは、言い換えれば「上下関係を正しく認識し、今後はそのように振舞え」ということに他なりません。
日本のように「水に流す」というやり方も、ある意味かなり特殊だと思いますので、日韓どちらかが「間違っている」とは、ここではあえて示しませんが、一番重要なのは、双方での受け止め方が根本的に違っているということをきちんと理解することです。この違いを踏まえた上で臨んでいくことが最も重要であると考えます。
以上の点からわかるのは、韓国との間で「問題」が発生した際に、まず「とにかく謝っておけ」という姿勢は絶対に禁物だということであり、安易に解決しようなどと考えてはいけないということです。なぜならば、韓国側からすれば、「解決」は上下関係を規定してしまうことになりかねないからです。それくらいならば、「解決」などせず、好き勝手に吹きまくれる状態を維持したほうが、(韓国にとっては)よほどマシなのです。日本側としても、国際法や日本国としての原理原則を枉げてまで譲歩し、「問題」を解決するメリットは何もありません。そのような解決法は、韓国から「日本が下位者であることを認めた」と認識されるだけであり、結局「問題」すらも解決しないからです。
見たところ、韓国は日本が上位者であると認めることを非常に恐れています。日本を上位者だと認めてしまうと、現在中国に対する姿勢がそうであるように、何をされても、何を言われても、口答え一つできない状態に陥るからです。ゆえに、韓国が日本に対して「謝罪」することはけしてないでしょう。
日本側としては、別に韓国的な意味での上位者になろうなどとはしていません。「問題」があれば、それにケリをつけ、以後はフラットな関係でというやり方を望んでいると思います。しかし、人間関係と同様に国家間の関係も上下関係というフレームでしか把握できない韓国としては、「フラットな関係」自体がそもそも理解できないのです。これが地理的に遠い国であれば、ある程度有耶無耶にしてもおけますが、隣国であり、歴史的にも関係がそこそこあった日本相手ではそれができません。上下関係(もちろん韓国が上)を明確化しないと、不安で仕方がないのだろうと思います。
いわゆるイアンフ問題などでも、彼らは「金が問題なのじゃない。真正性のある謝罪が必要なのだ」と叫びますが、あれは半分以上本音だと思います(もちろん、金は欲しい)。日本に「真正性のある謝罪」をさせること(=日本が永遠に下位者であることを認めさせること)は、彼らにとってはそれほど決定的に重要なことだからです。
龍さま
謝罪についての記事です。
「日韓関係の急改善に反対」「日本は今後も謝罪を」新駐神戸韓国総領事の発言に韓国外交界からも懸念の声
https://www.recordchina.co.jp/b883325-s25-c100-d0191.html
総領事は、こういう発言をして人気を取ろうとしてるんですが、日本にしてみれば「何しに来た」と言ったところ。
龍様が仰る通り、韓国の目的は日本に対するマウンティングであり日本の謝罪により上下関係を確認するという事です。
上下関係が確定すれば、以後韓国は道徳的に上位に位置する事になり、日本に対する理不尽な行為も韓国型の朱子学的には正当化される事となります。
韓国は、常に日本に対してマウンティングを行い上下関係を確認するという猿社会の規範を日韓関係に持ち込もうとしています。
日本としてはこのような前近代的な主張に妥協する事は、今後FOIPを主導してく必要がある日本としては到底容認することが出来ない話です。
岸田さん、茂木さんは果たして大丈夫なのでしょうか?
私的には、売国奴集団である宏池会の岸田さんには少なからず危機感を持っています。
龍様
韓国には「甲乙関係」と言われる上下、主従、マウントもの文化があると言われており、いわゆる「謝罪」の意味合いが日韓では違うと、いうのはとても納得がいく説明か、と思います。先だっても、韓国の外相が「中国の強硬姿勢は当然」というようなことを発言したのも、その流れでしょうね。我が国の取るべき道はやはり①国際法を守れ、を維持②二度と謝らない③日米韓などの多国間の取組は維持④クアッド、FOIP、TPPなど韓国抜きでの国際協調の仕組み構築に努力、でしょうね。韓国が気づいて態度を変えることは期待できませんので、日韓関係は当面段階的縮小(テーパリング)でしょう。
龍様の主張に同意します。
その解決策は主権国家は他国の主権国家と上下などは「無い」事を理解「できない」人間は主権を取り上げて、他国の主権に置いて、かつ日本と彼らの位置関係を引き離すしかないのではないかと思うのです。
隣で不幸に合う人間をずっと見過ごせる程日本人は出来ていないし、日本人自体がそれを理解できないからです。
以上です。駄文失礼しました。
えだのん
我々の方が、具体策を持っている事が、明確になった。
「えっ」
「愚対策」の誤植ですよね・・。
在韓邦人が5万人居る。今の状態では何かあった時に助けられない。ではどうするか。
1.「何か」を起こさせないために日本側が莫大なコストを支払う。
2.「今の状態」を日本側が莫大なコストを支払って改善する。
3.何か起こる前にあんまコストかけんと5万人を徐々に引き上げる。
3で良かないですかねぇ。
アフガニスタンでは在留邦人・アフガン協力者を置き去りにして大使館職員のみさっさと逃げました。台湾有事の在留邦人はもっと切実で、反日教育を受けた人民解放軍兵士にどのように扱われるかは想像に難くないです。
韓国にいる邦人5万人を有事の際に救おうと本気で考えているなら、その前に海外有事の際の自衛隊派遣などの法整備が不可欠なのですが、岸田氏がそちらに努力しているとは聞いたことがありません。
その場しのぎの言い訳じみています。
法改正しても5万人の退避は物理的に不可能だから
岸田はそんな無駄なことはしないのだよ
匿名29号様
南国が北国に飲み込まれる時、日本政府が南国にいる残留日本人の救出は
できません。 まず、この事をしっかり記憶して下さい。
何故か、こういう場合自衛隊機の受入れを南国が承認しないからです。
又、JAL・ANAは当該地が紛争状態なので、当然行きません。
もし、日本に帰還したい人がいれば、釜山まで何とかして来て、フェリーに
乗る事を期待しないといけません。 自衛隊の艦船も当然いけません。
但し、釜山に行ければの話です。 ダンケルクの悲劇という言葉があったと
思いますが、釜山の悲劇が誕生するだけです。 ま~できるだけ早く南国から
帰還される事を望みます。 私案では来年の5月頃~が危ない時期となります。
次期南国大統領が月大統領の後継者と決まったら、米国が南国に駐留させていた
軍を日本や本国に移転する可能性が高いからです。 三国志に出てくる言葉で
言えば、南国は「鶏肋の地」です。 投資が失敗したと認識した場合の最善の
方法は、投資物件から逃げる事しかありません。
でも、何故5万人近く南国にいるの? 現地人になりたいのでは?
その日本人って本当に日本人なの?
在外邦人が5万人として、有事には何人帰国できれば合格でしょうか。結果がどうであれ、マスコ゛ミと一部評論家は大失敗だ政府は無能だと騒ぐ予感がします。
バシラス・アンシラシスは土壌常在菌様
ちょろんぼ様
裏縦貫線様
朝鮮半島有事に在留邦人5万人を安全に帰国させることは明らかに不可能なのに、岸田氏はそのために韓国と交渉しようとしている愚か者ということを言いたいのですか?
匿名29号 様
>> 朝鮮半島有事に在留邦人5万人を安全に帰国させることは明らかに不可能なのに、
→そのとおりと考えます。
>> 岸田氏はそのために韓国と交渉しようとしている愚か者
→本文中の日経記事を読まずにコメントしておりました。失礼致しました。
原理原則を曲げないことだけが必要であって、『折り合っていく』のは要らんことだと思います。
朝鮮半島有事って韓国が中朝をそそのかして日本を攻めることですよね?
日経記事の
「もし仮に朝鮮半島で有事となれば日本政府は韓国に観光で訪れた日本人も含めた五万人近くの生命を守らなければなりません。日韓関係がこれ以上悪化してしまえば、有事に日本国民を助け出すことも難しくなります。北朝鮮有事を考えるうえで韓国との関係は重要です」
つまり、韓国にいる日本人は人質ということですか。そのため韓国の100%言いがかりについて妥協してゆかねばならないと考えているなら、考える方向が間違っているとしか思えません。「言うべきことは言う」と仰っていますが、求められているのは「言った」後の行動です。軍艦島世界遺産でも八方美人的で最後の詰めが甘いというより、妥協すべきでないことを言い回しで逃げたことが数年後に隙を突かれる原因になっている自覚がないようです。
まず、「朝鮮半島有事という事態になった場合、政府は現地邦人の救出に最大限努めるが、全員を無事に救出することは非常に困難であると言わざるを得ない」と宣言することでしょうね。実際問題として、仮に日韓関係が「良好」であったとしても、5万人規模の退避を迅速に(1週間以内に)完了させることは、物理的にほぼ不可能と見込まれます。まして韓国政府の不協力が想定されるどころか、自衛隊を使った場合には妨害さえされかねない状況では、なおさら困難になると予想されます。
現時点では、朝鮮半島有事がさほど差し迫っているようには見えませんが、将来的には何が起きるかわかりません。そして、現状では南から口火を切ることは考えにくく、有事となれば、おそらくまずは北側からの攻撃から始まるでしょう。つまり、在韓邦人が一番多いであろうソウルは真っ先に標的になるということです。せめて在韓日本大使館は在留邦人に、平澤へのルートを可能な限り常時確保しておくよう通知を出しておくべきですね。
おっしゃる通りと思います。
従って、岸田氏の発言は(出来もしない邦人救出のための)「北朝鮮有事を考えるうえで韓国との関係は重要です」は方向を見誤っていると考える次第です。