岸田首相、「財政健全化」言及でさっそく財務省に媚び

岸田政権が実現したことで、日韓慰安婦合意の「本当の効果」が出てきた

近いうちに衆院解散が見込まれているため、第100代首相・岸田文雄内閣は、形式上は「短命政権」となることが確定しています。そんな岸田首相が打ち出してきた所信表明演説、冒頭で「財政健全化」などとあり、思わずズッコケてしまいましたが、こうした「ダメ」な部分だけでなく、そこそこ評価に値する部分もあります。本稿では取り急ぎ、昨日の演説内容について概観したいと思います。

所信表明演説と経済政策

「短命政権」岸田文雄内閣と所信表明演説

岸田文雄首相が昨日、国会で所信表明演説を実施しました。

これに関しては、正直、どうお感じになるかは読者の皆さまにお任せしますが、個人的には、岸田首相が就任初日の記者会見で述べた内容から大きく逸脱するものはないと思っています。

といっても、どうせもうすぐ衆議院が解散され、総選挙を迎えるわけであり、「第100代首相」の地位は、1ヵ月前後で終焉します。形式的には「短命政権」となることが決まってしまっている、というわけです。

もっとも、現在の選挙情勢、政党支持率などで判断する限りは、「岸田自民党」がよっぽどのヘマをやらかさない限り、自公政権の枠組みは維持されるでしょう。その場合、現在第100代目の岸田首相は、すぐに「第101代首相」に選ばれます。

正直、岸田首相の演説を読むのはそのあとでも良いのかな、という気もしていたのですが、評価できる部分、あるいは評価できない部分などを、数箇所眺めておきたいと思います。

「財政健全化」!思わずズッコケる「財務省の犬」

ひとつめは、財政政策を実施するのか、しないのか、です。

岸田内閣には財務省出身者、あるいは個人的に「財務省の息がかかっているのではないか」と思しき人物も閣僚などとして入り込んでいるため(たとえば安全保障担当の小林鷹之・内閣府特命担当大臣は大蔵・財務省出身者です)、このあたりは非常に気になる部分です。

その岸田首相は、さっそく、こんな発言をしました。

危機に対する必要な財政支出は躊躇なく行い、万全を期します。経済あっての財政であり、順番を間違えてはなりません」。

危機に対する必要な財政支出を躊躇なく行うのは、当たり前の話です。経済あっての財政であり、日本経済あっての財務省なのであって、財務省のために日本国が存在するわけではありません。このあたり、くれぐれも間違えないでいただきたいと思う次第ですが、次の発言で、「だめだ、こりゃ」、と、思わずズッコケます。

経済をしっかり立て直します。そして、財政健全化に向けて取り組みます」。

財政健全化!!

こんなことを述べるから「財務省の犬」などと揶揄されるのでしょう。さっそく失望です。

優柔不断さを活かし、増税を決断しないでほしい

何度も繰り返し恐縮ですが、日本経済が必要としている処方箋は、国債の大幅な増発です。

そして、債券市場の育成のためには、もはや準ネガティブ・イールドが常態化している10年ゾーンではなく、いまや地域金融機関などが投資対象としている20年債・30年債などの超長期ゾーン、さらに理想を言えば、国債の上限年限を現行の40年から50年、100年などと大幅に伸ばすことが必要でしょう。

当ウェブサイトとしては、「数値的に見て」、少なくとも500兆円ほど国債を増発したところで、日本経済の屋台骨はビクともしないと考えているのですが(『2000兆円に達する日本の家計資産:国債増発が急務』等参照)、岸田首相はこのあたりを理解していないのか、理解していてわざと無視しているのか、謎です。

(ちなみに意外な話ですが、安倍・菅内閣で副総理兼財相を務めていた麻生太郎総理は、日本経済が国債増発余力を有しているという事情を、大変によく理解されていました。理解したうえで、なぜ財政出動にブレーキをかけ続けたのかについては、個人的には生涯をかけて追いかける価値がある謎だと考えています。)

もっとも、もともと個人的に、岸田首相には財政政策のことをあまり期待していないのですが、それと同時に岸田首相の優柔不断さ、決断力のなさには、期待している部分もあります。少なくとも次の自民党総裁選までの3年間は、増税を決断しないでいただきたいと思う次第です。

なお、いちおう岸田首相の経済政策について擁護しておくと、個人的には少し期待する経済政策もあります。

それが、『新政権の経済安全保障はJG創設と外為法改正で実現を』でも指摘した、経済安全保障です。

新たに設けた担当大臣の下、戦略物資の確保や技術流出の防止に向けた取組を進め、自律的な経済構造を実現します。強靱なサプライチェーンを構築し、我が国の経済安全保障を推進するための法案を策定します」。

小林鷹之担当大臣自身、財務省出身者でもありますが、財務省は経産省、金融庁などと並び、外為法を管轄する役所でもあります。わが国の経済安全保障を推進するための法案策定、大いに歓迎したいと思う次第です。

外交・安全保障はどうか

菅総理の置き土産が偉大な外交・安全保障

一方で、外交・安全保障の分野においては、若干心配な部分がないではないにせよ、前任者でもある菅義偉総理のおかげでしょうか、読んでいて安心できる部分の方が多かったと思います。

とくに、次の発言には、とりあえずは安心します。

第一に、自由、民主主義、人権、法の支配といった普遍的価値を守り抜く覚悟です。米国をはじめ、豪州、インド、ASEAN、欧州などの同盟国・同志国と連携し、日米豪印も活用しながら、『自由で開かれたインド太平洋』を力強く推進します」。

このあたり、当ウェブサイトではこれまでに何度となく強調してきた、「近隣国から『自由で開かれたインド太平洋』(FOIP)へのシフト」のことです。

また、具体的に言及されたのは、「米国、豪州、インド、ASEAN、欧州など」ですが、まさにこれらの諸国こそ、日本がFOIPという目標を共有し得る国、という認識であり、これなど安倍・菅政権の置き土産そのものと言っても過言ではないでしょう。

そのうえで、同じ流れで出て来るのが近隣4ヵ国です。

まずは、北朝鮮。

北朝鮮による核、ミサイル開発は断じて容認できません。日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化の実現を目指します。拉致問題は最重要課題です。全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、全力で取り組みます。私自身、条件を付けずに金正恩委員長と直接向き合う決意です」。

このあたりの発言は、安倍総理や菅総理らの認識をそのまま引き継いだものでしょうが、相変わらずもどかしくてなりません。

個人的に、「北朝鮮による核・ミサイル開発を断じて容認しない」、「拉致被害者の1日も早い帰国を実現する」と来たら、「憲法を改正して北朝鮮に軍事侵攻できるようにしよう」という結論にしかならないと思うのですが、このあたりは大変にもどかしい思いがします。

いずれにせよ、この奥歯にものが挟まったような情けない言い方しかできないのは、岸田首相の直接の責任ではありません。いまだに日本共産党や立憲民主党などの反日政党に議席を与え、改憲を許さない私たち日本の有権者のなさけなさ、ふがいなさの証拠です。

中露韓3ヵ国は「おおむね順当」

その一方で、中国については、個人的にはやや評価できる部分もあります。

中国とは、安定的な関係を築いていくことが、両国、そして、地域及び国際社会のために重要です。普遍的価値を共有する国々とも連携しながら、中国に対して主張すべきは主張し、責任ある行動を強く求めると同時に、対話を続け、共通の諸課題について協力していきます」。

香港、台湾、ウイグル、チベットなどに言及がないじゃないか、あるいは東シナ海や南シナ海、尖閣諸島などにも言及がないじゃないか、といった点については、たしかに若干心配です。

ただ、菅総理の所信表明演説でも、これらには言及されていませんでしたが、その後菅総理は今年4月の日米首脳会談の場で、ジョー・バイデン米大統領との共同声明に台湾海峡問題を織り込んだという実績があります(『台湾防衛にコミットした日本:日米同盟は経済同盟に!』等参照)。

さらに、岸田首相の演説では、菅総理の演説になかった「普遍的価値を共有する国々とも連携しながら」というくだりが含まれているのには、やや踏み込んだな、という印象を持っています。

もちろん、中国に対しては、「主張すべきは主張し」、「責任ある行動を強く求」めるような段階を、すでに過ぎていますし、とりわけ台湾海峡の安定は喫緊の課題です。所信表明演説でもこの部分に言及してほしかったところですが、このあたりは菅総理の前例もあるので、今後の注目点でしょう。

一方のロシアは、こんな具合です。

ロシアとは、領土問題の解決なくして、平和条約の締結はありません。首脳間の信頼関係を構築しながら、平和条約締結を含む日露関係全体の発展を目指します」。

個人的に、領土問題に誠実に応じようとしないロシアとは、「仲良くなる」にしても限界があるという気持ちはある一方で、とりあえず領土問題を棚上げし、ロシアとの関係を改善したうえで、ロシアが実質的に衰退するのを待つ、というのもひとつの手ではないか、などと思わないではありません。

ただ、このあっさりした言い方だと、日露関係の進展は岸田政権下ではあまり期待できないと考えて良いでしょう(※批判を恐れずに申し上げるなら、現在の日本にとってより懸念される「偶発的な衝突」のリスクは、日露間ではなく、日中間にこそ存在するとも思っているので、優先順位は中国より低くても仕方がないと思います)。

さらに、韓国については、こんな具合です。

韓国は重要な隣国です。健全な関係に戻すためにも、我が国の一貫した立場に基づき、韓国側に適切な対応を強く求めていきます」。

これは、菅総理の就任直後の演説とよく似ていますが、一点違いがあるとすれば、菅総理は韓国を「極めて重要な隣国」と述べていたのが、「極めて」が欠落したくらいでしょうか。

日本としては、「韓国が適切な対応を取らない限りは、文在寅政権を相手にしない」という態度を取っているフシがありますが、韓国の態度は変わりません。昨年と比べて変わったのは、文在寅(ぶん・ざいいん)大統領のご退任までの期間があと半年少々と短くなったことくらいなものです。

「極めて」の文言が欠落したのは、単純に文在寅政権の終焉を見据えただけのことで、後任に少しでも「マシ」な大統領が就任すれば、ふたたび「極めて」の文言を復活させればよい、という程度のことではないかと思う次第です。

いずれにせよ、中露韓3ヵ国に関しては、「おおむね順当」な発言だったと考えて良いと思う次第です。

やっぱり物足りない、岸田首相のリーダーシップ

以上、岸田首相の演説のうち、経済と外交・安全保障の部分について、気になったところをざっと概観した次第ですが、ぶっちゃけて申し上げるなら、「岸田色」が出ているもののなかで、個人的に現時点において期待できるものといえば、経済安全保障の部分だけです。

NHK改革、マスメディア改革についても言及されていませんし、「日本型資本主義」もよくわかりません。

いずれにせよ、あえて暴言を吐くならば、岸田首相には「増税」などの余計なことはせず、まずは菅総理のコロナ対策の大成功という「置き土産」をしっかりと引き継ぎつつ、やり残した仕事のなかでの外交・安全保障分野を仕上げてほしいと思っています。

あとは、3年後の自民党総裁選に向けて、高市早苗政調会長が「次期総理」としてどの程度成長できるか(あるいはできないのか)、岸田首相が意外と頑張って成果をあげて危なげなく再選を果たすのか、あるいは高市氏、岸田氏以外に有力候補者が出て来るのかについては、興味深く拝見したいと思う次第です。

おっと、その前に今月の衆院選でしたね。

現状で立憲民主党が政権を獲得する可能性は極めて低いとは思いますが、野党、マスメディアなどが自民党に対し、何を仕掛けてくるかは油断がなりません(たとえば、「とあるツイッター・アカウントが自民党とつながっていた」、などの「スキャンダル」に食いつく、など)。

その意味では、まずは第100代首相という、形式的には「短命」の政権が、実質的にも短命となるのかどうかについては、いちおうの論点ではあると言って良いでしょう。

オマケ:韓国政府関係者の寝言

さて、岸田首相の演説に対し、「あの国の政府関係者」が反応したようです。

韓国「未来志向的な関係発展期待」 岸田首相の演説受け

―――2021.10.08 18:18付 聯合ニュース日本語版より

韓国メディア『聯合ニュース』(日本語版)の記事によると、韓国の大統領府関係者は8日、この所信表明演説に対し、次のように反応したのだそうです。

両国間に横たわる懸案の解決策を模索するため互いに知恵を絞らなければならない。さまざまな分野で実質的な協力を強化していくためにともに努力すべき」。

ここまで強烈な「寝言」、久しぶりに見ました。「互いに知恵を絞る」というのも「周回遅れ」どころか数周遅れの議論でしょう。

自称元徴用工、自称元慰安婦などの「日韓間の懸案」は、基本的にはすべて韓国が作り出したものであり、韓国が国際法、条約、約束などを守らない限りは、日本政府としてはこれ以上の協議に応じないでしょうし、また応じるべきでもないからです。

いずれにせよ、皮肉な言い方ですが、岸田首相自身が外相時代に日韓慰安婦合意に関わったこと、その日韓慰安婦合意を韓国が政権交代後に本当に速攻で破ったことこそが、岸田首相が韓国への譲歩をすることを不可能にしたのです。

その意味では、慰安婦合意の「本当の効果」がここにきてあらわれてきた、と考えて良いと思う次第です。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. パーヨクのエ作員 より:

    いつも知的好奇心を刺激する記事の配信ありがとうございます。

    >財政の健全化

    敢えてパーヨクである当方は現代社会で上記条件を満たす為に「財務省の犬」として社会をどうするべきか

    知的過激派として(笑)思考実験を行います(笑)。

    仮説構築の為初期条件を極論に振っていますので、このサイトの高知識高収入の方でも恐らく「自分の運命が『ムカつくエンド』でしょう」が広い心でご笑読頂ければ(笑)。

    先ずは社会で支配組織が「ムダ使いな出費」と判断するモノを考えると「高齢、今後の能力向上が低発展性」な低所得の人間の社会福祉費用及び医療費であると仮定します(笑)。

    此処をカットして「ゼロ」にすれば高齢で病気がちでも高収入に基づく「自助努力」で社会出費を無くす若しくは大幅削減出来るのです(笑)。次いでに社会保険料金として徴収したお金がほぼ丸儲けになります。

    財務省様、これを実現する為に「無能罪」を新設しましょう!

    無能罪(案):
    第一条
    40歳で年収一億円にたりない者は41歳の誕生日に死刑に処す。
    第二条
    40歳から50歳迄の収入の累計が60億円を下回る者は51歳の誕生日に死刑に処す。
    第三条
    第一条及び第二条の刑の執行の回避若しくは刑の廃止を試みる者は死刑に処す。

    人生の文字通りの「定年」で高収入の人間以外を41歳または51歳でガス室経由墓場(笑)送りにすることで高齢で医療費が出費を増える事を予防できますし、数十億円を稼げる人間は自助努力で医療費も払えるでしょうから日本人の90%以上の死者が払った社会保険料金と年金料金はポッケナイナイで財務省の人間の遊興費に使えると思いますよ(笑)。

    たりない労働力は自力で判断や創造が可能な次世代AI制御の機械に置き換えることで解決できると思います。

    まあ、第三条を実現の為にネットワークで日本人全てを監視出来る仕組みを造って「BIg Brother watching you.」のシステムを個人レベルで監視出来るレベルを維持する必要がありますが(笑)。

    さて、52歳以降の人生は金でしか買えない優秀な高齢者で構成されたディストピアですが(笑)、お題の通り財政は健全化すると思いますよ(笑)。

    皆様はどう思いますか(笑)。
    なお、当方は41歳で真っ直ぐガス室直行です(笑)。

    以上です。駄文失礼しました。

    1. パーヨクのエ作員 より:

      もちろん自由と民主主義体制で社会運営している日本では現状では論外でしょうが、人間の活動よりもAI単独による改善がより社会発展する状況下では人間に自由と民主主義を与えて社会発展させる必然性は無くなると思います。

      恐らくその条件が整うのはシンギュラリティよりも前に成立するのではないかと当方は思うのです。
      AIがネットワーク上で効率的に運用されると集合知は人間のそれより上回るからです。

      以上です。駄文失礼しました。

      1. バシラス・アンシラシスは土壌常在菌 より:

        AIの集合痴は人間をはるかに上回るから
        毛沢東の100万倍くらい馬鹿な政策を連発するが、人間にはどこが間違っているか指摘できない
        という展開も普通にありえる

        1. 七味 より:

          AIに対する批判として「結論の合理性の説明ができない♪だから参考とはしても、最終判断を任せることができない♪」ってのがあったような(*‘ω‘ *)?

          そんで、AIに説明可能性をもたせるみたいな研究もしてたと思うのです♪

    2. 七味 より:

      パーヨクのエ作員様

      無能罪の運用に必要な処刑とか監視に必要な費用が勿体無いと思うのです♪

      単純に、社会福祉費用及び医療費への国からの支出をゼロにするだけで目的を達成できるんじゃないでしょうか?

      1. パーヨクのエ作員 より:

        七味様

        当方の駄文にコメントを賜りありがとうございました。
        お返事が遅れて申し訳ございませんでした。

        七味様>処刑とか監視に必要な費用が勿体無いと思うのです♪

        きっと監視の仕組みは社会のネットワーク化に伴い、勝手について来ますし、処刑も治療用ナノデバイスの応用で行われると思いますのでそれ程多額の投資はいらないと思います(笑)。

        人間が自由や権利をもてるのは人間社会に皆様が貢献出来る報酬と思います。

        極論すると戦争に参加すると権利が貰えるのです(笑)。

        ローマ史を見ると戦争に参加できなくなったローマ市民は元首政を経た帝政ローマに変質していますし、現代社会でも有色人種や女性が戦争に参加して普通選挙権を獲得しています。

        未来社会の人間が社会に貢献できなくなったらきっと権利や自由は取り上げられると思います。

        以上です。駄文失礼しました。

    3. りょうちん より:

      つ、死滅回游

    4. temp より:

      パーヨクのエ作員 様

       今頃コメントで申し訳ありません。提示された思考実験を私の脳内でシミュレートすると「希望退職募ったら、不要な人材だけ残った」みたいになりそうです。
       ある年齢からバッサリは不味く、暫近的に理想人口ピラミッド目指す方が良いかと。以下理由を。

      法施行10年後
       ・41〜60歳人口はほぼゼロとなりますが、61歳以上は多数残ります。
       ・日本の第1子出産平均年齢が約30歳なので41歳で亡くなった方の子供は10±10歳ぐらいの自立前の子供で、その大半が保護者を失います。
       ・本人の立場に立てば自分の子供が保護者なしになることは容易に予見できますし、10代で保護者を失った子供は将来、有能者認定されるのに有利な高等学歴を得る確率が下がり、、、
       ・つまり子作りは51歳以降、またはさっさと海外移住する若者が多数となり。人口ピラミッドはエノキ茸状のいびつなものとなり、介護・福祉の社会負担は逆に増大、遠からず全ての人間は不要とAIに判定され、日本は無人国となります。

      代案 とんがったピラミッド型人口構成に自然に移行するが理想
       代案1。全ての医療行為の違法化
         過渡期は乳幼児人口が減るが老齢人口も減り、次第に多産が社会常識となって、古代型のとんがりピラミッド型人口構成にいたる。欠点は再び海外逃亡が増えそう

       代案2.健康保険自己負担率の塁審増加
         40〜50歳ぐらい?で自己負担率100%(実費医療)となり、それ以降は実費以上の医療費が必要になるような保険制度変更。あ、あと累進の年齢税も導入すると良いかな?
       アメリカ型、医者代が高すぎて、無能力者は自然寿命を迎えるしかない、方法のアレンジかな?

  2. ムッシュ林 より:

    韓国の表現から「極めて」が抜けたのは意味があると思います。こういう原稿を起案する人間は基本的に前例を確認します。そして演説に注目している韓国政府やメディアが前例と比較することは演説を起案した関係者も当然意識しているはずなので、抜くという判断には内部でそれなりの議論があったと思いますし、日本政府関係者の韓国や国際情勢に対する認識の変化を裏付けています。

  3. M1A2 より:

     やっぱり財政健全化ですか、もうこの時点で令和版所得倍増計画なんて期待できないなぁ。
    そもそも1960年池田内閣の所得倍増計画は、政治が経済成長を主導していたわけじゃなくて、当時の日本がすでに成長路線に乗っていただけ。
    政策が後押しした部分は当然あるだろうけど、極端な話、政府が何もしなくても日本経済は成長していた。
    令和版所得倍増計画は、民間企業に成長の果実を賃上げ等で適切に分配してもらう事を目指すらしいけれど、成長しなければ分配もできないしなぁ。
    岸田首相には、どうすれば財政健全化と経済成長が両立するのか、その辺りを詳しく具体的に説明してほしい。

  4. 農民 より:

     現状の国民の多数の認識(あるいは無関心)を考えると、「財政健全化など幻想で愚策です。むしろ国債増発します。」と語った政治家、特に新しいリーダーが、そのまま政治家を続けられるかはまだ疑問です。同調かせめて両論併記する大手メディアは無さそう。
     核兵器取得の議論に近いなと。核については本音では「日本も持つべき」とする方は一般にも多そうですが……いざ表明するのは難しそう。廃絶しなければならない悪魔の兵器というイメージと、それに同調しなければならないという風潮がまだまだ強いですから。国債も何やら絶対悪の”借金”とされている。
     かといって議論の場や一般向けの演説、公約等で出さずにひっそりと財務省改革等に取り掛かるには問題が大きすぎますし、「敵」の体制は堅固だなぁと。

     外交安保については、よほどの愚物でもなければ今の方針を変えられる理由が内外に見当たらないので心配はしていません。

    1. ad より:

      票にならないどころか下手をすればマイナスになる要素ですね
      それは国の借金がー論に賛同する人間の多さで分かります。

    2. KY より:

       国債と核兵器が同一視される日本の世論。これを打破するのは容易ではないですな。

  5. より:

    岸田総理の所信演説を一言で評すれば「総じて無難」でしょうか。総選挙を間近に控え、あまり踏み込んだ発言はしにくいでしょうし、不要な摩擦を生じさせない安全運転に徹したものと思います。「財政健全化」についても、仮に岸田総理が内心では財務省征伐を考えていたとしても、初っ端から財務省を敵に回して、特に良い効果があるようには思えません。狡猾な政治家であれば、最後まで「財政健全化」を叫びつつ、なんやかんやと骨抜きにしていくような方策を執ると思います。岸田さんにそこまでの狡猾さがあるかどうかはわかりませんが(かなり怪しいとは思います(-.-;)、現時点で目くじらを立てるような話でもないと思います。少なくとも、岸田さんは財務省と正面切って大喧嘩などをできる人だとは思いません(そもそも、できそうな人いますか?)。

    なお、皆さん仰るように、「極めて」が省かれたのは、結構大きな意味があると思います。対韓外交において、安倍-菅政権での方向性を維持することの表明に他ならないからです。次の段階としては、フィリピンなどと十把一絡げで「近隣外交」の枠内で語られるようになるのかもしれません。忘れられがちですが、フィリピンだって、立派に我が国の隣国なのです。

    1. とある福岡市民 より:

       隣国というといつも中国、朝鮮、ロシアの意味で捉えられがちですけど、海を隔てた隣の国を隣国と言うならアメリカだってそうですよね。
       小笠原諸島のすぐ南には北マリアナ諸島とグアム、南鳥島の東にはウェーク島、ミッドウェー諸島、ハワイ諸島がありますから。

    2. ad より:

      岸田首相がやる気があるかないかは図りようがないので考えませんが、総理が誰であれやろうと思えばそれぐらいしかやり方はないと思います(口では財政健全といって裏でなんやかんや骨抜き)。
      国民の多数が国の借金論・家計に例えるとが大好きなので、それに真っ向から反する形ではいまだ影響力大のマスコミと簡単に煽られる有権者のバッシングにより選挙で負けて終わりです。

  6. ちょろんぼ より:

    「財務省の犬」表現は、あまり好ましくありません。
    他の表現に変えましょう。
    財政健全化は、ものスゴク解りやすい表現であり、誰もこれを
    超える表現を創る事は難しいのです。
    よほど天才かキチガイの経済学者なら、財政健全化を否定する思想・語彙を
    創れますが、「需要・供給を解らない」学者しかいない日本の経済学者では
    できません。 だから、財務省に丸めこまれるのです。
    需要と供給は経済学の最初にでてくる言葉であり、一見直ぐ解ると思いがちですが
    実際現実にこれを当てはめると、相当ズレが出てくる言葉です。
    そのズレが何かを解るのが、創業者なんです。学者ではありません。

    1. 裏縦貫線 より:

      >> 財政健全化は、ものスゴク解りやすい表現であり、誰もこれを
      >> 超える表現を創る事は難しいのです。

      「世界平和」とか「人権尊重」を思い浮かべました。
      あと、「健康のためなら死んでもいい!」も…..

  7. がみ より:

    財務省・外務省等々の官庁の国会担当男性アナウンサーの面目躍如ですね…

    出来るものなら「自分だけのオリジナル政策によるレガシー構築」

    とか考えないでいて欲しいのですが。

  8. 七味 より:

    あたしも財政健全化よりも、経済の成長のために柔軟な財政支出をして欲しいって思うけど・・・・・

    素朴な疑問なんだけど、世の中には「財政健全化」に対する批判がいっぱいあるのに、何で財務省は頑なに「財政健全化」を唱えるんだろう??

    財政再建化をしたところで、財務省の人の給料が増える訳でもないし、財政支出を求める政治家には睨まれるしで、良いことなんかあんまりなさそうなのです♪

    私利私欲を考えれば、適当に理屈をつけて政治家の求める支出をして、地位とかキックバックを貰うというのは行き過ぎだとしても、退職後に備えてコネを作っといた方がお得だと思うんだけど??

    それともあれかな、財政再建化を掲げておけば、限られた国費の分配で、気に入らない政治家を締め上げたりできるのかな??
    でもそのためだったら、国税調査の方が有効に思えるんだけど・・・・・

    なんにせよ、財政再建に本当に大義があるって思ってるんじゃなくて、ただの利権・私益のためにやってるんだったら、こんなに「財政健全化はダメダメ。国債発行してでも支出を増やせ!!」って声があるんだから、逆らわずに、流れに乗って別の利権を作れば良いのにって思うのです♪

    ただ法律の規定で頭が固くなってるだけだったら、財務省設置法と財政法をちょっといじれば済むと思うのです♪

    財務省設置法第三条から「健全な財政の確保」ってのを削除して財務省の任務から財政健全化を外しちゃえば、国の財政がどんなに悪化しても財務省の責任はなくなるので、「財政健全化」って唱えなくなるんじゃないかな?
    で、財政法第四条を削除すれば、国債発行し放題になるのです♪

    どうせ予算は国会の議決を経る必要があるので、国の財政の健全性とか野放図な国債発行の防止は、国会でやれば良いと思うのです♪

    財務省設置法
    第三条 財務省は、健全な財政の確保、適正かつ公平な課税の実現、税関業務の適正な運営、国庫の適正な管理、通貨に対する信頼の維持及び外国為替の安定の確保を図ることを任務とする。

    財政法
    第四条 国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。

    1. 匿名 より:

      自分は七味さんみたいに高尚な推論できないけどシロウト感触で考えてみました。財務省が財政健全化至上主義なのって、一種の「売り切れ商法」なのでは。
      国債絞る→各省が予算を奪い合う→希少な予算getした省や政治家は嬉しい→財務省の権力強まる→各方面に恩も売れて、任務も果たせる。色々安泰。
      国費という商品は品薄だからそれを握ってる財務省に魅力があるので、バンバン国債出して予算バラマキまっせ!ってなったら財務省イラネみたいな雰囲気になっちゃうのかなと。

      1. 七味 より:

        匿名様

        >「売り切れ商法」
        なるほど納得なのです♪
        確かに国の財政が厳しいなか、やりくりして予算をつけて貰ったら、感謝しますもんね♪

  9. オブ より:

    具体的なことはこれからでしょうが、所信表明としては悪くなかったと個人的には思います。分配の部分はたしかに課題ではありますし、個人の所得に回せるような税制の組み換えなどで仕掛けができるかどうかですね。
    外交安全保障では今までの方針の継続と経済安全保障が強調され、韓国には「約束を守れ」ということでより中国や韓国に対する警戒を強めた内容と私は解釈しました。

    所信が実現できるかどうか、推進力はやはり衆院選挙の結果に拠るでしょう。

  10. 匿名2 より:

    日本の現状と、日本を取り巻く世界情勢の行方が相当はっきりしてきている今、もう日本が取るべき道は、だれの目にもはっきりしていると思います。つまり、だれが首相であっても、仮に枝野さんが首相だとしても、これさえやろうとするのなら私は、その人を首相として支持します。即ち、

    消費税の廃止: 逆進性がきわめて強い。所得の少ない世帯や若い世代を貧困にしている。
            若者は結婚できない、ましてや子供などつくれるはずがない。結局これが
            意味することは、もう何をか言わんや。

    国 防   : 他国に頼らず、自国の意思で国を守れる軍隊を整備すること。また、守る
            だけでなく、国が滅びそうになっても相手に報復できる核兵器、化学・
            生物兵器を開発・保持できること(重要な戦争抑止力の1つとの認識を
            持つこと)。そして、これらやることがザルにならないよう、スパイ
            防止法、治安維持法を整備すること。これらができなければ真の意味での
            他国との同盟はなり得ない。

    岸田さんの内閣は、名実ともに財務省内閣です。正直、政界にこれだけ財務省の人間が入り
    込んでいるのには驚きました。消費税廃止などできる道理がありません。それどころか
    消費税率アップは確実でしょう。私は人間的に岸田さんは嫌いではありませんが、背に腹は
    代えられません。生活がかかっているのです。もう自民党もろとも潰さなくてはラチが
    あかないような気がしています。        

  11. だいごろう より:

    https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA066IC0W1A001C2000000/

    財務省シンパの日経新聞によると『岸田首相は持論であるはずの「財政健全化」をほとんど言わなくなった』のだそうで、良くも悪くも旗幟がはっきりしない岸田政権の特徴が顕れているのだと思います。

    私個人としては、国の借金論についての新宿会計士様の論旨の正否を判断できるほど経済に明るくないので、まずはコロナを理由に期限を定めない形での消費税減税という社会実験をやってみて、どちら側の論者の仮説が正しいか検証してほしいと思っています。

  12. namuny より:

    https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/67250
    「国債暴落の悪夢も、日本国債のリスクウェイトが引き上げられる日」
    私も、最近まではどんどん国債を増発すればよいのにと思っていたのですが、上を読んでふと考えを変えてみました。

    麻生大臣が国債の増発余力をよく理解しているのに反対しているなど
    矛盾があるときには、前提が逆である、ということを考えてもよいのではないでしょうか。

    前提⇒財務省は国民の敵である  ⇒逆⇒ 財務省は敵から国民を守っている味方である。

    つまり、国債を利用して日本を攻撃する敵がいる、ということです。

    最近知った話ですが、BISが自己資本比率を国際決済銀行に要求するようになり、メインバンク制が崩れ、銀行が企業の株式を持てなくなり、結果、銀行が日本国内でベンチャーキャピタルとしての役割を果たしていたことが失われ、失われた10年の一因となった、という話があるようです。

    上の理由が正しいなら、日本の経済を復活させるのに必要なのは国債の増発ではなく、銀行が企業に対してより資金を出しやすい仕組みを作ることだと思います。
    閑話休題
    自己資本のルールが出来た際、OECD参加国の国債は、自己資本比率計算の際、0%(株式は100%)としてよい、というルールが出来たそうです。

    さて、もしBISが再度ルールを変更し、GDPの100%を超えて国債を発行した際、その分は自己資本比率計算の際100%として扱うように、としたらどうなるでしょう。(例えばある国がGDP200%の国債を発行していたら、その国の国債のリスクは50%になる、と言うこと)
    銀行はその国の国債を持ちたくなくなるので、簡単に暴落しますよね。
    BISの委員には中国人も韓国人もいます。

    考えすぎでしょうか?

    1. 新宿会計士 より:

      ヨコから失礼します。

      >ところが、BISの幹部によれば、この動きに変調を来しかねないような動きが出てきているようだ。すなわち、ゼロ%に張り付いている日本国債のリスクウェイトを見直す可能性があるという話である。

      国債のリスクウェイトの件については、すでに「現状維持」で結論は出ています。
      https://www.bis.org/bcbs/publ/d424.pdf

      必要ならば当ウェブサイトでも議論しますのでお申し付けください。

      1. namuny より:

        新宿会計士殿

        返信ありがとうございます。リスクウェイトが現状維持なのは了解しました。
        ただ、こういったルールが恣意的、政治的に変更される可能性と現在のリスクがどんなものかは気になるところです。
        また、こういう可能性について議論できる材料が出てきたときには記事にしていただければと思います。

        とりあえず、日本の国債比率はアメリカの国債比率(GDP比)をあまり大きく超えないようにしておいたほうが良いのかな、と感じています。

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