罪深い外務省、天安門事件直後の中国に「戦略的配慮」

外務省が昨日、過去の外交文書等を公開しました。今回公開されたのは1989年前後の重要外交案件に関するもので、とりわけ目を引くのは天安門事件に関する文書群です。文書自体は一部が黒塗りとなっているものの、インターネット環境さえあれば誰でも閲覧可能です。こうしたなか、個人的に呆れたのは、G7アルシュサミットを前に、日本の外務省が対中制裁を阻止しようと動いていたというものです。

外務省の外交文書

外務省は昨日、過去の外交文書等を公開しました。

外交記録の公開

―――2020/12/23付 外務省HPより

公開文書一覧はPDFファイルで提供されており、文書名に貼られたURLをクリックすると、該当する文書が出てくる、というわけです。

外務省によると、今回公表された文書は、おもに1989年前後の重要外交案件(たとえば昭和天皇大喪の礼、天皇即位の礼、日米・日英首脳外交、天安門事件、アジア太平洋協力、カンボジア和平、G7アルシュサミットなど)に関するもので、ネット環境があればだれでも閲覧可能です。

こうしたなか、個人的に非常に興味を感じた内容が、中国情勢です。

ことに、1989年6月4日に発生した天安門事件を巡り、欧米などの西側諸国を中心に強い反発が生じ、アルシュサミットでも中国に対する非難決議が出そうな動きとなっていたことに対し、日本政府が表現をマイルドにしようとしているなどの実態が赤裸々に示されています。

ここでは外務省が公開した文書のなかから2つほど、目についたものを紹介しておきたいと思います。

分類番号2020-0545『天安門事件(現地情勢と日本の対応)』

まずは、『天安門事件(現地情勢と日本の対応)』(分類番号2020-0545)という文書群です。

このうち『中国情勢(自民党外交調査会用資料)6/7』と記載された10ページの資料を読むと、2ページ目以降に「中国情勢-日米外相会談大臣発言要領-」というタイトルの文書があり、次のような記述が確認できます。

基本認識

1.今回の事態は、基本的には西側諸国とは政治・社会体制、価値観を異にする中国の国内問題であるが、中国政府が、民主化を要求する学生・一般市民を武力鎮圧し、多数の死者を出したことは容認できるものではない(以下略)

2.(中略)近年、改革・開放政策のもと、近代化を推進してきた中国の努力を支援してきた我が国として深刻に憂慮。

3.他方、大局的見地から中国を再び国際社会において孤立化させてはならないという考慮が必要。

(対応)

1.西側諸国にとって中国との関係は制約されたものとならざるをえないが(中略)

2.わが国の対中政策上重要な経済協力については、次の通り。

(1)現在実施中の案件については、中国情勢によって中断されている者もあるが、実施環境の整うのを待って継続する。

(2)新規の案件については、中国情勢等を勘案しつつ、今後対応振りを慎重に検討していきたい。

早い話が、当時の外務省は中国の改革開放に期待を寄せるあまり、天安門事件をなあなあに済ませようとしていた、ということです。そして、この文書を読んで今さらながら怒りが込み上げてくる人もいるかもしれませんが、それもある意味では当然のことかもしれません。

分類番号2020-0547『天安門事件(アルシュサミット)』

次に紹介するのは、『天安門事件(アルシュサミット)』(分類番号2020-0547)という文書群です。

これは、1989年7月14日から16日にかけ、フランスのアルシュで開催されたG7サミットの際、天安門事件を日本がどう主張したかに関する資料ですが、ここでもやはり、西側諸国が対中非難で一致しようとしていた時に、日本が「戦略的配慮」を主張した、というものです。

たとえば『人権問題』という10ページの文書の2ページ目には、こんな記述があります。

中国で起こっていることは、我々の基本的価値観と相いれず。非難すべきは当然非難。しかし、中国についても戦略的配慮が必要であり、同国を再び国際的孤立に追いやることはアジア・太平洋の安定のためには不適当。

つまり、中国を非難し過ぎれば、中国が再び国際的に孤立することになり、ひいてはアジア・太平洋の安定のためには不適当だ、というのが、当時の外務省の考え方だった、というわけでしょう。

興味深いことに、外務省は当時からすでに、天安門事件で多数の人々が殺害されていた事実を認識していて、そのうえで「戦略的配慮」を主張していたという点です。罪深い組織と言わざるを得ません。

また、西側諸国が対中非難一色となりそうだというのは、『我が国の対応』と題した文書の2ページ目にあるこんな記述からもうかがえます。

2.我が国にとっての問題点(厳しいサミットとなる可能性)

(1)サミットでのソ連と中国の取り扱いは我が国のそれぞれの国との政策に影響を及ぼす性格のものであり、事態は厳しい。特に中国に対する厳しい見方は、相対的にゴルバチョフ・ソ連のイメージを高め、中国に対してはより厳しく、ソ連に対してはより緩やかな対応という結果になるであろう。これは我が国にとって最も望ましくないシナリオであり、そうなることが懸念される。

(2)その全ての前提に現在、欧州で進められている東西関係の再構築に対する欧米諸国の思い入れがあり、ゴルバチョフの「新思考」外交はそれを加速し、ひいては中国に対して厳しい姿勢が出てくる素地をつくり出している。(後略)

(3)この西側の姿勢の変化がわが国の対ソ、対中関係との関連で大きな問題を提起することになる。ソ連について言えば我が国は、政治と経済は不可分であるとの原則を確立(※以下数行にわたって黒塗り)

どうしてサミットで中国に厳しく、ソ連に緩やかな声明が出てくることが「わが国にとって最も望ましくないシナリオ」だというのでしょうか。控えめに申し上げて意味がわかりません。

ただ、「ソ連に対しては政経不可分」とあることから、黒塗りになっている部分は「中国に対しては政経分離」、などと続くのかもしれません。そうなると、当時の日本では、外務省のみならず、経済界も中国に熱い視線を送っていた、という証拠なのかもしれません。

中国というモンスター国家

さて、実際の歴史を紐解いてみると、結局、アルシュサミットでは中国に対し、「人権を無視した激しい抑圧」に対する非難声明が出されました(外務省・1989年7月15日付『アルシュサミット・政治宣言(仮訳)』参照)。

また、天安門事件後は中国に対する武器輸出の禁止や世界銀行による中国への新規融資の審査の停止、外国に滞在する中国人留学生の滞在延長なども決定され、中国は国際社会から孤立したのですが、その孤立を打破したのも結局は日本でした。

1992年10月、ときの首相だった宮澤喜一のもとで、天皇・皇后両陛下のご訪中が閣議決定され、両陛下のご訪中がきっかけとなり、西側諸国の制裁は徐々に解除されていったのです。

結局、1990年代後半以降、中国は人民元安政策と改革・開放(社会主義市場経済)路線を採用し、猛烈な経済発展を始めるのですが、そのきっかけを作ったのが日本だったのです。

宮澤喜一といえば、1993年の総選挙で自民党が衆議院で多数を失った際の首相でもありますが、自民党の下野が確定していたなかで当時の官房長官だった河野洋平が、ドサクサに紛れ、いわゆる慰安婦に関する「河野談話」を発表したことも忘れてはなりません。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

もっとも、日中関係を巡っては、日本の対中世論が大きく変化してきたという点も踏まえておく必要はあります。

内閣府がほぼ毎年発表している『外交に関する世論調査』をもとに、中国に親しみを感じている人、感じていない人の割合の推移を取ってみると、興味深いことが判明します(図表)。

図表 日本人の中国に対する親近感

(【出所】内閣府『外交に関する世論調査』より著者作成)

これによると、天安門事件が発生する直前までは、日本国民の世論は中国に「親しみを感じる」と答えた割合が7割前後であったのに対し、「親しみを感じない」と答えた割合は3割前後だったことがわかります。

しかし、天安門事件を契機に両者が拮抗し、おそらくは中国全土で反日デモの嵐が吹き荒れた2005年以降、完全に対中感情は逆転してしまったのです。

このように考えていくと、巷間で「中国は外交が上手だ」、「中国は狡猾だ」などといわれているわりに、果たして本当に中国が「外交上手で狡猾な国」なのか、疑問でもあります。

※余談ですが、この『外交に関する世論調査』は例年12月ごろに最新結果が公表されていますが、今年はまだ公表されていません。あと数日以内に公表されるのでしょうか、それとも武漢コロナウィルス禍のために調査結果の公表は遅れるのでしょうか。気になるところです。

本文は以上です。

読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ

このエントリーをはてなブックマークに追加    

読者コメント一覧

  1. 欧州某国駐在 より:

    中国が「外交上手で狡猾な国」なのか正確なところはわかりませんが、日本の対中国外交よりは上手で狡猾だと思います。客観的にみて要人のたらしこみは天下一品だと思います。

    1. 匿名 より:

      中国のズルさを見抜け無かったと言うことでしょう。
      その時に、今となれば日本の尖閣の所有を認めさせるべきだったが、戦後賠償にしても全てが曖昧に決着をつけてしまった。
      日本外交の見る目の無さ弱さの帰結でしょう。

    2. りょうちん より:

      「田中角栄の盗聴器自慢」がお粗末すぎて頭を抱えましたが、更にそれを金丸信が北朝鮮で同じことをやらかしたのがもうどうしようも無い・・・。

  2. はにわファクトリー より:

    パンダを四川に返却しましょう。それが日本国の統一結論であれば、十分意図は伝わるはずです。

  3. 引っ掛かったオタク より:

    現状鑑みた当時対応の評価はどうしても後出し感も出てしまうので一旦置いて、
    何故いまこのタイミングでコレを公にしたのか?
    の方が気になります。

    コレは中共への「次は無いヨ」という意思表示??
    害務省だけにソレハナイカ…

  4. 匿名29号 より:

    当時の日本は官民揃って中国市場によだれを垂らしていた状況がよくわかる文章です。戦略的配慮などは中国市場を失いたくないための方便にしか見えません。
    問題を先送りした結果、現在の日本は尖閣諸島をはじめ更に大きな問題に晒されており、つけがまわってきたと言うことでしょう。このような外交判断をしていてはファイブアイズと同じ価値観を共有しているとは言い難いです。

    1. 引っ掛かったオタク より:

      ODA のキックバック期待層が動いてたっつう未確認むにゃむにゃも…

    2. はにわファクトリー より:

      戦後賠償が現物拠出でなされたことは、結果として国内生産設備の一新に貢献しました。永い戦乱の間更新されず疲弊老朽化していた国内生産設備にうち米軍による空襲破壊を免れたものを賠償として国外へ引き渡しました。この措置は戦後政府による国内産業環境の迅速整備復興に貢献しています。政府による外貨割り当て手続きを経る必要はありましたが、国外、もっぱら戦場にならなかったアメリカから、最新生産設備の導入が進行しました。老朽設備の海外放出と引き換えに国内産業の基礎整備が起きた。賠償金は国内産業振興策に回ったわけです。空襲にやられてめちゃくちゃになったはずの西ドイツと日本が70~80年代に工業力において戦勝国をぶっちぎった遠因のひとつがこれです。
      こんぱん公開の文書は当時の外務省および政権には、当初は賠償のちにODAを通じた「ブーメラン式」国内産業振興のうまみを捨てる勇気も決意もなかった。未来を見据えた視点視座に欠けていたのはみなさんご覧のとおりです。

  5. より:

    一つ重要な論点が抜けているように思います。
    それは、中国が不安定化し、大混乱に陥った場合、100万人単位での難民流出が発生する可能性があることです。地理的に遠いヨーロッパやアメリカにとっては他人事かもしれませんが、近隣諸国にとっては悪夢以外の何物でもありません。従って、日本の姿勢が欧米各国のそれと温度差が生じるのは、ある意味自然なことであると考えます。地理的に近く、難民大流出などという事態になれば大きな影響を蒙らざるを得ない日本としては、欧米各国のように綺麗事だけを言って済まされるわけではないという現実があります。ゆえに、中国を必要以上に孤立化させるべきではない(=中国の不安定化を促進するべきでない)という当時の外務省の姿勢を、一方的に断罪するのはいかがなものかと思います。

    もっとも、現在から見て、結果的に中国への関与政策は大きな失敗であったというのは、紛れもない事実でしょう。しかしながら、日本の姿勢を奇禍として、その後中国にのめりこみ、中国を大いに太らせたのはアメリカやドイツの民間企業であり、その後押しをした両国政府です。日本からのODAも中国経済発展の一助ではあったでしょうが、けして主要因であったとは思われません。日本外務省の動きが一つの契機であったことは否定できませんが、その後の展開、中国の怪物化まで責めを負わせるべきではないでしょう。

    中国の不安定化による難民大流出への恐怖は、現在でもなお有効です。中国の弱体化、少なくとも近隣諸国にとって脅威とならないような存在になってもらうこと自体は大いに歓迎すべきでしょうが、他方、急速な弱体化は異なる種類のリスク(=難民大流出)を招きかねません。ゆえに、日本としては慎重なハンドリングが求められるのです。

    1. 匿名29号 より:

      孤立化 = 政権の弱体化という公式が今一つ理解出来ません。北朝鮮は孤立してると思うのですが金政権が弱体化しているとは見えません。
      大量の難民が発生するのは内乱が起きた時であり、天安門事件当時は仮に百歩譲って中国共産党が弱体化したとしても内乱が起きるところまでいったでしょうか。
      大量難民説は後付けの言い訳に思えて仕方ありません。

    2. 福岡在住者 より:

      龍 様

      当時は日米貿易摩擦とかがありましたから、稚拙な論者が、日本独立を考えていたのでしょうか(笑)
      今思えば、宮沢さんは悪いことだらけですが、、、。彼の力量では 最大限の努力だったのかもしれません。(海外の要人の回顧録とか読んでも、同様と言うか、これから日本国民は貧乏になります。ですね)
      今から振り返れば確かにそうなってます。(そうなるよう捧げた?) ですが、評論家でないのだから、そこから脱却することを実践して頂きたかったですね。

      決して好きな政治家ではありません。

  6. 匿名 より:

    良くわからんのだけど

    1、人権を重視しないこと
    2、対中政策を間違えたこと

    どっちに怒ってるのか

    基本的に日本の保守派の多くは

    1、人権を重視しないこと

    をとやかく言う資格はないよ

    欧米が優れてるとか
    捏造も認めろ

    とか言ってるわけではないが

    当時としては侵略行為への贖罪意識も影響しただろうから、
    外務省ガーで簡単に表せる問題ではないと思うよ

    1. 阿野煮鱒 より:

      > どっちに怒ってるのか

      どうして二者択一になるの?

      > 人権を重視しないこと
      > をとやかく言う資格はないよ

      その理由は?

    2. パーヨクのエ作員 より:

      >1、人権を重視しないこと
      をとやかく言う資格はないよ

      ナザレのイエス∶今まで人権を軽視した事がない人間がまず中国に文句を言いなさい。

      Kの人∶日本猿と違って純粋で清らかさ120%のウリこそがテノムに堂々と文句が言えるニダ。

      そんなモノです(笑)。

  7. はぐれ鳥 より:

    天安門事件から2年経過後の中国に仕事で2か月ほどいた事がありますが、その頃の中国を現在と比較すれば、まさに隔世の感があります。その頃中国では、国内の産業振興の緒に就いたばかりで、月400元(当時も1RMB=15JPYくらい)が高給で、通訳ですら「我国には外貨なんて無く、政府が決めたものしか外国からは買えない!」と言うレベルでした。ですから、軍事力で対外膨張するなどは夢の夢だったはずです。それがこの30年間でこの変わりようです。さらに、当時の日本の世論も、貧しく遅れた中国に同情的でした。日本がバブル絶頂期で自信過剰だったこと、かつ過去に対する贖罪意識が残っていたことも手伝っていたでしょう。ですから今になって、外務省にこの劇的変化を先読みできなかったと言って責めるのは少し酷な気もします。

    ただ、長い中国歴史を通覧すれば、全く予想できなかったかと言えば、そうとも言い切れません。過去の王朝時代を振り返えれば、中国は国力充実するとほぼ必ず覇権的になり対外膨張するのが常です。ただ過去の対外膨張は、明王朝初期を除き海洋には向かわず、主として大陸内部の異民族に向かっていました。ですから日本人には大した脅威には感じられなかっただけです。しかし、阿片戦争で中国は海洋からの脅威に気づいたはずで、次に対外膨張する時は海洋に向かう事は予想できたはずです。ですから、いやしくも外務省の、しかも中国専門家というのであれば、このような中国の基本体質を認識し、そうなった場合に備えておくべきだったとは思います。もし中国の成長速度が予想をはるかに超えていたというのであれば、もっと前に気づいた時点で軌道修正すべきでした。日本も、明治初期のころであればそのような機敏な動きも可能だったろうと思うと、悔しくて仕方ありません。

    或いは、仮にその長期戦略は既にあって、それが今までの対中融和一辺倒だったと言うのであれば、何をか言わんやです。確かに日本は、欧米諸国とは異なり、中国に地理的に近く、ケンカばかりしている訳にいきません。中国内が混乱すれば、そのトバッチリは必ず日本にも及びます。とは言っても、アメを与えるだけでなくムチも交えたもっとマシな戦略があるべきでしょう。少なくとも、もう少し相手を警戒し、例えば中国内部に目立たずも強固な日本の味方を作るとか、領土問題でももっと早い段階で既成事実を積み上げるなど、賢い付き合い方があって然るべきです。孤立した中国が暴発する可能性を無視すべきではありませんが、支援するにせよ、もっと日本の国益にそった誘導の仕方があったはずです。ところが我国は、中国を誘導どころか、それ以前に、自身で正式な軍隊すら保有できないことは論外として、中国からの各種工作には殆ど無防備で科学技術や知的財産なども盗まれ放題、領土ですら尖閣などは風前の灯と、自分で自分を護るための最低限のことすらできていません。

    ここまでくれば、外務省だけの責任ではなく、日本の国家戦略が戦略の体をなしていないという事です。その戦略は、本来なら議会とか政党が中心になってに立案すべきなのでしょうが、その議会・政党には、一般国民から見てその自覚も薄いようです。ということで、今日も、TVのトップニユースは政治家個人のつまらないスキャンダル話(桜を見る会)です。日暮れて途なお遠し、とはこのようなことを言うのでしょう。溜息のみです。

    1. 名無Uさん より:

      はぐれ鳥様へ

      けして溜息を漏らすことはないと思いますよ…
      今、この瞬間にこうした外交文書を公開してきたことは、外務省のチャイナスクールが白旗を上げてきたようにしか見えません。
      シナ大陸で、多くの国営企業が破綻し、年内での工場操業停止の決定、輪番停電・断水とインフラ面での崩壊が明らかに続なってきているにも関わらず、です。
      これは、こうしたシナの苦境に対してこれからの日本は助け船を出すことはない、という宣言に近いものがあるのでしょうね…。
      これは日本の外務省らしい、中共への恫喝、脅迫と受け取りました。
      ロシアもまたこうした瞬間を狙い、シナへのガス輸出をストップさせてきました。ここで中共を徹底的に痛めつけてやり、トランプ政権に対して援護射撃を行っているつもりなのでしょう…
      同時にロシアの意図は、人民解放軍がロシアに向かうことがあるならば、ただでは済まないという恫喝、脅迫を加えているつもりなのでしょう…

      ただし、インフラ面での崩壊が続き、国民の生活が破壊されて来ると、政府は国民の不満を外部にそらして行くために、無謀な外征を試みて来ることは歴史の鉄則ではあるのですが…

      1. はぐれ鳥 より:

        名無しUさん様
        コメント有難うございます。
        確かに、外務省が今のこの時点で、こんな中国の機嫌を損じそうな文書を公開した理由には興味があります。日本の対中外交において何か大きな変化がある前兆かも知れません。いずれ米国と並び、中国でも大きなことが何か起こりそうで目が離せんね。
        また何かありましたらご教示ください。

  8. ビトウ より:

     コメント失礼します。

     支那朝鮮の暴虐っぷりは日本国の関与が非常に大きいと再認識しました。ふと、ナチスにポーランドあげた事例を思い出しました。
     1868~1945年で77年、1953~2020年で67年。もうそろそろ帝国時代を追い越すけど、いつまで自虐史観(帝国時代が悪かった、お金払って詫びるから許して)に甘えるんだろうか。

  9. リバーサイドおじさん より:

     日本は外交が下手。
     原因は二つ。外務省だけの問題ではなさそう。
    1.和を以て貴し、とする日本の価値観。
    2.WGIPによる洗脳。
     1は国内でしか通用しない。
     日本が生き残っていくためには、他国は全く違う価値観でで生きており、それを変えることは出来ないとの認識を国民が共有した上で、2の呪縛から解放されることが必須でしょう。
     中韓に関しては人種的に近いので、より勘違いによる間違いを犯しやすい。なるべく距離を置いて徹底的に注意深く対応したい。
     過去と他人は変えられない。

    1. 阿野煮鱒 より:

      端的なまとめですね。全面的に同意・共感いたします。

  10. 普通の日本人 より:

    日本は中国でWW2を戦いその悔悟の念で助けるのが普通。
    日本の教育は善人を基本とする
    から導き出すと当時の外務省はそんなに間違った方針では無いのでは。
    でも中国から言わせれば日本を欺すことなどいとも簡単。
    何せ嘘学と言い訳学がある国ですから。論点ずらしなどいとも簡単ですよね
    欺される方が悪い。なんて日教組が聞いたら卒倒するでしょうから
    過去は良いとしてこれからです。
    中国共産党というより中国文化ですね。(共産主義を都合良く使用しているだけです)
    先ずは情弱も含めこの現実(文化)を繰り返し言い続けることからですよね

※【重要】ご注意:他サイトの文章の転載は可能な限りお控えください。

やむを得ず他サイトの文章を引用する場合、引用率(引用する文字数の元サイトの文字数に対する比率)は10%以下にしてください。著作権侵害コメントにつきましては、発見次第、削除します。

※現在、ロシア語、中国語、韓国語などによる、ウィルスサイト・ポルノサイトなどへの誘導目的のスパムコメントが激増しており、その関係で、通常の読者コメントも誤って「スパム」に判定される事例が増えています。そのようなコメントは後刻、極力手作業で修正しています。コメントを入力後、反映されない場合でも、少し待ち頂けると幸いです。

※【重要】ご注意:人格攻撃等に関するコメントは禁止です。

当ウェブサイトのポリシーのページなどに再三示していますが、基本的に第三者の人格等を攻撃するようなコメントについては書き込まないでください。今後は警告なしに削除します。なお、コメントにつきましては、これらの注意点を踏まえたうえで、ご自由になさってください。また、コメントにあたって、メールアドレス、URLの入力は必要ありません(メールアドレスは開示されません)。ブログ、ツイッターアカウントなどをお持ちの方は、該当するURLを記載するなど、宣伝にもご活用ください。なお、原則として頂いたコメントには個別に返信いたしませんが、必ず目を通しておりますし、本文で取り上げることもございます。是非、お気軽なコメントを賜りますと幸いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました

自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。

【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました

日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。
関連記事・スポンサーリンク・広告