トランプ氏「米中断交すれば5000億ドル節約」
本稿は「速報」です。ドナルド・J・トランプ米大統領が米メディア『フォックス・ビジネス』のインタビューで、米中断交に言及したことが話題となっています。これについていくつかのメディアの報道などを手掛かりに、「米中断交発言」とその背景にある問題点、トランプ氏の狙いについて探ってみると、「米中覇権戦争」が武漢コロナウィルス騒動の影響で表面化したに過ぎない、という側面があるのではないかと思えてなりません。
トランプ氏、米中断交に言及
ドナルド・J・トランプ米大統領が『フォックス・ビジネス』のマリア・バーティロモ氏の独占インタビューで、中国との関係を巡り、「我々はすべての関係を断ち切ること可能性もある(We could cut off the whole relationship)」と述べました。
Trump on China: ‘We could cut off the whole relationship’
President Trump made one of his strongest comments yet in dealing with China in the wake of the communist country’s handling of the coronavirus pandemic.<<…続きを読む>>
―――2020/05/14付 FOX BUSINESSより
実際、リンク先の記事からトランプ氏本人の発言を確認することができるのですが、トランプ氏は使う言葉がとてもわかりやすいため、私たち一般の日本人であっても、中学生レベルの英語がわかれば、何を言わんとしているのかが理解できるでしょう。
具体的には、バーティロモ氏から習近平(しゅう・きんぺい)中国国家主席と何か話をしたのかという質問に対しては、
I have very good relationship but just right now I don’t wanna speak to.(彼とは良好な関係を保っているが、今は彼と話したくない。)
中国との今後の関係について尋ねられた際には
There are many things we could do thing; we can cut off the whole relationship. Now if you did, what will happen? You would save 500 billion dollars, if you cut off the whole relationship. (我々にできることはたくさんある。たとえばすべての関係を断つことだ。もしそうなれば何が起こるか。わが国は5000億ドルを節約することができる。)
といった具合に、米中断交に言及したというのです。
フォックス・ビジネスによると、トランプ氏は以前からコロナウィルスの蔓延を巡って中国が情報を出し渋っているなどと批判しており、それと同時に中国から損害賠償を取り立てる手段を検討しているなどと述べて来たなかで、今回の発言は「これまでで最も強硬なもの」だと指摘。
また、同記事では、フォックスビジネスが独占的に入手した資料によれば、トランプ政権は米国の連邦退職年金基金の中国関連株式への投資関係を切断すると決定した、などと報じています。
英FTは「留学生へのビザ厳格化も」
ただ、なぜ中国との関係を切断したら5000億ドルが浮くのか。
唐突に出てきた「国交断絶と5000億ドルの節約」というロジックについて、英メディア『フィナンシャルタイムズ』(FT)は、トランプ政権がまず、中国人留学生に対するビザの交付基準を厳格化するのではないか、との見方を示しています。
Trump threatens to cut off relations with China
Donald Trump has warned that he could “cut off the whole relationship” with China, in the latest escalation of US tensions with Beijing as he increasingly blames China for the global spread of the coronavirus.<<…続きを読む>>
―――2020/05/15付 FTオンラインより
FTによると、トランプ政権が一時、2018年頃に中国人に対するビザ厳格化を検討していたという点を踏まえ、今回のトランプ氏の発言は、非常に機微な科学分野で学ぶ中国国籍の留学生に対するビザを出すかどうかという文脈で出て来たものだと指摘。
そのうえで、トランプ氏の最終的な目的について、次のように述べます。
Mr Trump did not explain what he meant by cutting off ties. But some officials want him to remove Chinese companies from US supply chains.(トランプ氏は関係切断について詳細を明かさなかったが、複数の当局者はトランプ氏に対し、米国のサプライチェーンから中国企業を排除することを求めている。)
つまり、大学などの研究機関から中国人を排除するとともに、中国で製品を製造する米国企業に対する税額の加算や製造業の国内回帰に対する公的融資の充実などを通じて、「脱中国」を図る、という考え方でしょう。
中国企業の「上場廃止」も?
さらに、FTが引用したフォックスビジネスのインタビューでは、トランプ氏が米国の会計基準に従わない中国企業を米国の証券取引所から排除するという考え方を示したものの、それと同時にあまりやり過ぎると「これらの企業はロンドンや香港に逃げるだけだ」などと慎重姿勢も同時に示したとされます。
ただ、これについては伏線があります。
武漢コロナウィルス問題が出現するよりも前から、「米国のルールに従わない中国企業を米国の証券取引所から追放しよう」とする動きは、しばしば報じられてきたからです(『「米国が中国企業を株式市場から排除」、その影響は?』等参照)。
もちろん、中国企業を米国の株式市場から排除したところで、これらの中国企業はロンドンや香港などのグローバル市場に逃げるだけの話でしょうし、実質的にはさほど意味がありません。
というよりも、経済がグローバル化している影響もあり、中国に対しては株式以外にも、債券や金銭債権、証券化取引などのさまざまな形態で、さまざまな国の資金が流れ込みます(そのなかには日本の機関投資家の資金も含まれています)。
もし米国が本気で、「中国企業に対して『カネの流れ』自体を止める」となれば、米国だけで話を進めることは難しく、もし本気でそれをやるならば、やはりかつての「ココム」などの仕組みを復活させ、西側諸国が協調しなければなりません。
わかりやすい!中国共産党の反応
一方、これに対して強く反発しているのが、中国共産党の機関紙である『環球時報』の英語版『グローバルタイムズ』です。
‘Is Trump insane’ to threaten cutting off ties with China?
“Is Trump totally insane?” Experts and the international community couldn’t help but ask this question after US President Donald Trump threatened to “cut off the whole relationship” with China on Thursday in an interview with FOX Business. Observers said that Trump’s word would never deter China, but may shock US political and business circles and its own people, and may put world peace in a dangerous position.<<…続きを読む>>
―――2020/5/14 23:33付 Global Timesより
記事の日付がフォックスビジネスのインタビューの直後であるという点からも、今回のトランプ氏の発言で、中国共産党が腰を抜かさんばかりに驚いたのではないかと思えてなりません。
“insane” という単語は「正気ではない」という訳語が充てられることが多いようですが、環球時報は「米中断交などとんでもない」、「米国の政治、経済、人民、そして世界平和を危機に追いやる行為だ」などと舌鋒鋭く批判しているようです。
具体的には、中国人民大学の金燦栄(きん・さんえい)教授が
- 「中米関係は世界で最も重要な二国間関係であり、両国および世界の他の国々に対しても莫大な利益をもたらしている。トランプ氏が感情的に切り離すことができるものではない」
- 「米国が一方的に関係を断つと、米国人は中国人よりも重い対価を負担することになる。中国の国内市場は巨大であり、中国の製造業者の75〜80%は中国の国内市場向けに供給しており、米国向けの2~5%を国内市場で吸収することも可能だからだ」
と述べたそうですが、実に苦しい言い訳ですね。
現実には中国こそ、米国との間で巨額の貿易黒字を計上しています。
外務省の資料『米中経済関係』(※PDFファイル、2018年8月)によれば、2017年における貿易額は、米国の対中輸出が1308億ドルであるのに対し、中国の対米輸出が5065億ドルとじつに3倍に達していることがわかります。
大統領選に向けたパフォーマンス?それとも…
さて、トランプ氏の今回の発言、11月の大統領選に向けたパフォーマンスなのでしょうか?それとも本気で米中断交を画策しているのでしょうか?
おそらく、「大統領選に向けたパフォーマンス」という側面も、多少はあるのでしょう。
しかし、あくまでも当ウェブサイトなりの理解に基づけば、トランプ氏の視点は、本質的には「ルールを守らない中国を米国と世界から排除する」という点にあるのではないかと思います。
冷静に考えてみると、中国は経済面では「市場経済」を導入したと称していますが、政治体制としてはいまだに共産主義国であり、民主主義国ではなく共産党一党独裁主義国であり、法治主義国ではなく人治主義国であり、また、中国では人権は守られていません。
そもそも共産党軍事独裁体制を残したままで、経済だけ「自由主義・資本主義」を取り入れるというのも、いってみれば「良いところ取り」であり、自由主義のルールに完全に従っていないくせに、自由主義経済の恩恵を最大限受けようとするのは卑怯です。
その意味では、日本としてもトランプ氏の方針に賛同できる部分は多々あるはずです。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
ただし、先ほどの株式市場や資金市場の点でも触れたとおり、本気で中国を金融面で締め上げるつもりなら、米国だけではそれは不可能です。なぜなら、金融テクノロジーなどが発達した現代国際社会において、米国外で米ドルなどの資金を調達する手段など、いくらでもあるからです。
そうなると、中国が金融センターである香港を抑えている問題を片づける必要がありますし、香港を中国から切り離す(あるいは香港から国際金融センターの地位を奪う)ためには、かなりの時間と労力、何より国際社会のコンセンサスが必要です。
この点については長くなりますので、可能ならば近日中に別稿で議論したいと思います。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。
ツイート @新宿会計士をフォロー
読者コメント一覧
※【重要】ご注意:他サイトの文章の転載は可能な限りお控えください。
やむを得ず他サイトの文章を引用する場合、引用率(引用する文字数の元サイトの文字数に対する比率)は10%以下にしてください。著作権侵害コメントにつきましては、発見次第、削除します。
※現在、ロシア語、中国語、韓国語などによる、ウィルスサイト・ポルノサイトなどへの誘導目的のスパムコメントが激増しており、その関係で、通常の読者コメントも誤って「スパム」に判定される事例が増えています。そのようなコメントは後刻、極力手作業で修正しています。コメントを入力後、反映されない場合でも、少し待ち頂けると幸いです。
※【重要】ご注意:人格攻撃等に関するコメントは禁止です。
当ウェブサイトのポリシーのページなどに再三示していますが、基本的に第三者の人格等を攻撃するようなコメントについては書き込まないでください。今後は警告なしに削除します。なお、コメントにつきましては、これらの注意点を踏まえたうえで、ご自由になさってください。また、コメントにあたって、メールアドレス、URLの入力は必要ありません(メールアドレスは開示されません)。ブログ、ツイッターアカウントなどをお持ちの方は、該当するURLを記載するなど、宣伝にもご活用ください。なお、原則として頂いたコメントには個別に返信いたしませんが、必ず目を通しておりますし、本文で取り上げることもございます。是非、お気軽なコメントを賜りますと幸いです。
コメントを残す
【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
最近、米国下院の補選で、共和党が議席を確保との事。
全ての道は、再選に通ず。
トランプさん、マスクをしないのは強い大統領を演じてるんでしょうね。
米国に中国企業が新規上場(IPO)できなくなることにも注目すべきでしょう。
既に上場された株式とは異なり、新規上場された株式の代金は、(証券会社への手数料を除いて)上場した会社に入るからです。
特に、米国の会計基準に合わない、書類上の利益が水増しされた会社の株式が米国で上場されて資金が中国に流れ、その後、実態が明らかになって株価が暴落するようなことでもあれば、損害の大部分を米国国民が被ることになります。
そういうことをするかもしれない国として排除するだけで、中国への資金の流れ絞ることができるのではないでしょうか?
そう言えば、HANATOUR JAPANという会社が2017年末にマザーズ市場に上場されました。
チャートを見てみたところ、初値は2000円を越えていたようです。その資金は親会社がある韓国へ流れたと思われますが、今日の終値は713円。損をしたのは、大部分が日本の投資家でしょう。
更に言えば、株主名簿に載った投資家の個人情報は、韓国に流れているでしょうね。
ただ、「アメリカの外」は広大ですが、「米ドルの外」というのは世界中ほとんどありません。
米ドルを取り扱う金融機関はすべからくアメリカの法律に従いますので、ちょっとした、アメリカ国内を経由しなさそうなドル送金ですら出来なくなります。イラン、北朝鮮といったアメリカから制裁受ける国の境遇です。
送金文言にchinaと入るだけで送金受け付けてもらえなくなる、、、
まあただ、経済戦争だけで勝負つく話じゃないですよね。リアルなどんぱち来そう。
G様
>経済戦争だけで勝負つく話じゃないですよね。リアルなどんぱち来そう。
このご指摘には、少なからずギョッとしました。
石油の禁輸を喰らって、東条内閣は真珠湾攻撃を敢行しました。
キューバが封鎖されたときには、フルシチョフは船団をUターンさせ、尻尾を巻きました。。
ドル封鎖をやられたら、習近平はどうするんでしょうね?
中国海軍に、旧帝国海軍ほどの度胸も実力も無いとは思うんですがね。
他に書きましたが、本日、台湾tsmcがアリゾナに工場を建てる事を発表しました。tsmcと言えばiPhoneで最も重要な部品であるSoCを作っている会社です。つまり、トランプのiPhoneの組立工場を中国から米国に持ってくるという念願に一歩近づいた訳です。インタビューと同じ日に発表というのも偶然とは思えません。
一方、tsmcはファーウェイのスマホのSoCも作っていますが、最近のECRAの強化で販売できなくなるかもしれません。いくらtsmcと言えども米国製の半導体製造装置が無ければ先端チップは作れないからです。ファーウェイは「tsmcが作らなければサムスンに発注する」と言っていますが、ハードルが二つあります。スマホ分野で競合している事。もう一つは曲りなりも米韓同盟を結んでいるのにエンティティリストに載っているファーウェイと普通ならビジネスできない事です。が、節操のないサムスンはこっそり販売するかもしれません。
そうなると、半導体の日米台連合と中韓連合ができる訳です。
いみじくも「半導体は安全保障に直結する戦略製品」との鈴置氏の言葉がまた重くなる訳です。
読み通りですね。
米商務省は15日、中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)に対する事実上の禁輸措置を強化すると発表した。外国で製造した半導体でも米国製の製造装置を使っていればファーウェイに輸出できなくなる。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59183930V10C20A5MM8000/
不謹慎ですが、コロナがいいきっかけになりましたね。
それがなかったら議会は対中強硬なのにトランプは煮えきらない、みたいないままで通りのヌルい関係がズルズルダラダラと続いていたんでしょうね。
おそらくトランプは中国を潰したかったのではなく、「フェアな商売ができる相手」に生まれ変わって欲しかったのではないかと思うのですが、コロナの件でそれが不可能だと、ようやく覚ったのではないでしょうか。
「大統領選に向けたパフォーマンス」という側面があるにせよ、こういったことを発信できるのは、やはりアメリカという強国&トランプ大統領ならでは、と強く感じますね。
日本も某国と断交するくらいの気概を見せて欲しい、というのは少々乱暴ですかね。
すでにヨーロッパはチャイナマネーに汚染されていると読んだことがあります。
一致団結が望ましいところですが、現実は難しいかもしれません。
やった方が、すっきりするかも知れないなと、思いました。
日本も、ハッキリせざるを得ないでしょう。
コウモリもハッキリするかも知れません。
トランプ大統領は大統領選挙にむけて、米民主党の背後に中国を強調するようになりましたね。
米国ではトランプ大統領に対するロシアゲートを仕掛けたとして、米民主党側の大きな政治疑惑が話題に上がっていると聞きました。日本語の報道がほぼ皆無なので詳細は掴みきれていませんが。(多くが左派であるメディアには都合の悪い理由があるのかも知れません。)
選挙ではトランプ大統領対「民主党=親中派」という構図が全面に出てきました。中国と繋がりの大きな民主党が勝てば日本にとっても尖閣などの問題が不利になりかねないと思うので、注意して見ています。
とりあえず、foxによる疑惑の記事を頑張って読んでみようかと思っています。
自己レスです。
読んでみました。英語記事です。
https://www.foxnews.com/politics/trump-ups-attack-against-obama-with-obamagate-tweet
2016年に騒がれたロシア疑惑について、トランプ氏の最初の国家安全保障顧問であるフリン氏が今年不起訴になりました。
このロシア疑惑が、オバマ氏、FBIのジェームズコミー、国家情報局のジェームズクラッパー、CIAのジョンブレナンに仕組まれたものであるという疑惑が出ているという話みたいですね。
「OBAMAGATE」ですか・・・。
驚きましたが、既に2018年に「正論」でこれを解説している記事がありました。
https://www.sankei.com/premium/news/180729/prm1807290011-n1.html
これらの話が米国で大きくなっているのであれば、
トランプ陣営で何らかの証拠を掴んだのかもしれませんね。
まあ、金融締め出しはヨーロッパが同調しないと難しいやね。
更新お疲れさまです。
中国との貿易シャットダウンは中長期的には正しい選択です。現状、決済通貨は米ドルが圧倒的ですし、また、ゆくゆくはCOCOM中国版ともいえるような対中包囲網が出来上がれば上出来です。TPP脱退しかり、パリ協定離脱しかり、イラン核合意しかり、エルサレム首都認定しかり、対中関税しかり、トランプ氏の発言は結構実現していますので、国交断絶の意図も匂わせた発言は、ある意味トランプ政権の本気度が窺えるものかと思われます。自国経済をある程度犠牲にしても中共には絶対に覇権を握らせまい、という。
ただ、今秋の大統領選までに雇用統計がある程度持ち直すことが出来なければ、トランプ氏にとって情勢不利になりかねないことから、これから数ヶ月間は彼にとっては正念場となるでしょう。武漢肺炎対策と経済対策の上手い両立が求められます。
わが国としては、トランプ氏が再選されるように、打てるあらゆる手段を講じることが出来ればいいのですが。
親中派のバイデン氏なんぞに当選されれば、米中覇権戦争に和解という終止符が打たれ、その結果中共が息を吹き返し、わが国は今以上に受難の時代に突入するでしょう。
アメリカにしてみれば、金融については日本とイギリスまで取り込めればEUがついてこなくても戦えると計算すると思いますね。
イギリスは大丈夫だとして日本はとてつもないキャスティングボードを握りますね。
日本がアメリカサイドにつくのはまあ常識としても、万が一にも日本が中国側についたときのアメリカのダメージは計り知れないので、アメリカからは相当な利益供与があるはずです。
もうほぼ中国陣営入りが確実で、アメリカからは見放される韓国とは立場が違います。金融ではほとんど数に数えてもらえませんし。
当然そういう論理展開になりますよね。
(いつも小賢しい知識を並べるだけのつまらない人が多い中、Gさんには、一目置かせてもらいます。)
問題は、その、とてつもないキャスティングボードを握る日本が、主権国家としての態度をアメリカに示せるかどうかです。一方で、下手をすると単なるアメリカの飼い犬国家として、ご主人様に命まで捧げなければならない国に堕ちるなる可能性だって十分にあると思うのです。
この問題は、突き詰めると日本人そのものの資質の問題にあたると思う。
でもまあ、この一連のコロナ騒ぎで分かったのは、これじゃ主権国家なんて程遠い国民レベルだということ。致命的なのは、我が国民は、ロジックを持たない、与えられたエサをただ食べるだけの、家畜民に過ぎないということ。(安倍は無能、自民党は無能と言う前に、それ選んだのは誰なのか。それとマスコミのやってることが異常に醜い。安倍のやることを高飛車に批判するくせに、正反対の堀江の言うことを正論みたいに取り上げて煽っている。マスコミはカネのためなら何でもありなんだな。)
対中国では、経団連みたいな財界と親中議員がガンですね。国民レベルでの監視・改善が必要になっていくでしょう。
それとGさんが洞察されているように、欧州では頼りになるのはイギリスだけだと思います。(日本にとって考えると、イギリスを味方につけていれば満州国の問題ももう少し上手くゆく芽があった。)ちなみにドイツ(≒EU)は、私の中では単なるゲス国家です。典型的なのは昔の日本陸軍ですが、あらゆる面でこんな国を模範にしたのが日本の運の尽きでした。(もっと言うとフランスも全く頼りにならない)
ドイツ(≒ドイツ)
>そもそも共産党軍事独裁体制を残したままで、経済だけ「自由主義・資本主義」を取り入れるというのも、いってみれば「良いところ取り」であり
なんか、聞いたような気がいたします。
思い出しました!権利の主張はしても、責任は一切とらない、「良いところ取り」。隣の韓国もそうでした。
トランプ大統領がどこまで本気なのかは分かりませんが、コロナによる経済のダメージは世界規模で広がっています。今なら、中共を追い込むことに世界中が同意することができます。
新宿会計士 さま
大変に知的好奇心が刺激される更新でありがとうございます。昨深夜にコメさせていただいた通りに、まさしく Let’s see what happens 、加えるならばcarefullyでしょうか。Beyond Corona,Post Corona, With Coronaなどの武漢肺炎収束後ではなく、まさに今現在、軍事行為が行われていないだけの「戦争」状況にあると思って間違いありません。漸く我が国も、国家安保局に「経済班」が4/1に発足、経済・外交・安全保障が一元的に集約することが出来るようになりました。対チャイナ、先ずはWHOに臺灣のオブザーバー参加を強力に働きかけましょう。
羊山羊 さまがアンテナ高く(ご関係者でしょうか)、TMSCのアリゾナ工場やファーウェイ禁輸措置などのアメリカの動向をご紹介されていますので、昨今のヨーロッパで語られる「狼戦士の外交」とチャイナの「大湾区」についてご紹介いたします。
WOLF WARRIORとは:2015年制作された映画ウルフ・オブ・ウォーから。チャイナの特殊戦闘員が西欧の傭兵を倒す映画、最後は「中国万歳!」です。
ロイターの記事Luke Baker, Robin Emmott May 14, 2020 / 11:38 PM
As China pushes back on virus, Europe wakes to ‘Wolf Warrior’ diplomacy
チャイナの武漢ウイルス押さえ込みと共に、欧州は「狼戦士」外交に気付いた
https://www.reuters.com/article/us-health-coronavirus-europe-china-insig/as-china-pushes-back-on-virus-europe-wakes-to-wolf-warrior-diplomacy-idUSKBN22Q2EZ
FINANCIAL TIMESの記事Kathrin Hille in Taipei May 12 2020
‘Wolf warrior’ diplomats reveal China’s ambitions
「狼戦士」外交がチャイナの野望を明白にする
https://www.ft.com/content/7d500105-4349-4721-b4f5-179de6a58f08
The Center for European Policy Analysis (CEPA)の記事
The West Needs a Coordinated Response to China’s Overreach
欧米はチャイナの度を超した行動に対し協調して対応せよ
https://www.cepa.org/wolf-warrior-diplomacy Edward Lucas 11 May 2020
さて、中共は武漢肺炎で香港デモが一服している間隙を突いて、香港を人民元オフショアのワールドセンターとしての役割を拡充させようとしています。HSBCは儲かりゃいいのかね?
Bloomberg News2020年5月15日 11:07 JST
China Unveils Financial Support to Tie Hong Kong, Macau Closer
https://www.bloomberg.com/news/articles/2020-05-15/china-unveils-financial-support-to-tie-hong-kong-macau-closer
日本語版:中国金融当局が包括的支援策-香港・マカオ含む「大湾区」構想
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-05-15/QACX36T1UM1001
第二次冷戦はABEJ(アメリカ、イギリス、ユーロ、日本)
包囲網で100年単位で戦うことになる気がします。
元城南都民様
アベジャパン、、、
阿倍シンゾウさんにリーダーシップを発揮シテホシイです。
ロシアの怒りも中国に向くでしょうし、中共と対決するなら今でしょうね。
本当は、バッタが中国に侵入してくれれば、食糧の輸出を止めるという手も絶大な効果があったのに(今でも効果はありますが)。
あと、数年後か数十年後かはわかりませんが、三峡ダムが崩壊しても誰も助けないという、消極的制裁も発生するでしょうね。
日中戦争の黄河決壊の際は日本がケツを拭きましたが、長江はどうでしょうか。
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
トランプ大統領の発言は、結果的に、公に米中断交という選択肢もあり
得ることを表明したことになるでは、ないでしょうか。
駄文にて失礼しました。
米中間が熱戦になるのか、冷戦になるのか、その動向がはっきりしてくるのは、今年の米大統領選挙が終わったのちのことになると予想しています。
それまではトランプ・共和党陣営は中共の脅威をアメリカ国内に喧伝し、トランプ再選のための糧にしていきたいでしょう。
それに武漢肺炎が米国内に蔓延し、その惨禍が収まらない中で、実力行使に向ける余裕が今のアメリカにあるとも思えません。
武漢肺炎がある程度まで収束し、アメリカが対外的に動ける余裕が出て来るのは、やはり米大統領選挙後になってからのことでしょう。
米大統領選挙では争点のひとつとして、『今後、アメリカは米中関係をどうするのか?』という点を、どこかのメディアが取り上げてくるかもしれません。
アメリカ国民よ、これまでの中共の横暴ぶりを許すというのか?
我々は星条旗のもと、中共と戦うのか?
それとも、旧ソ連のように冷戦体制に入り、新たなソ連崩壊を待つのか?
いやいや、中共とは仲良くして、太平洋を米中で分け合うことを目指すのか?
そうしたことがはっきりしてくるのは、米大統領選挙の結果次第でしょう…
日本の運命も、米大統領選挙の結果待ち、ということになりそうです…
そもそも、民主党自体が戦前から共産主義ベッタリの党と支持者ですからねえ・・・。
民主バイデン支持者の7割は対中融和論者だそうですし
この場合、参考にすべきは、かつて日本が米国を経済的に占領せんばかりの状態から、無理難題を押し通して、日本をどん底に追い落とした事例でしょう。
同じように中国に依存した経済をコロナを奇貨に徹底的に潰す決意を固めたものかと。