【読者投稿】在韓日本人「今さら聞けないトリチウム」
以前から当ウェブサイトでご好評をいただいているのが、「韓国在住日本人」のハンドルネームのコメント主様からいただく「在韓日本人が見た韓国」という読者投稿シリーズです。今回で21回目の投稿は、普段と少し趣向を変えて、「今さら聞けないトリチウム」です。といっても、文章は非常に易しく書かれており、韓国が(ときとして感情的に)反発する「トリチウムが含まれた処理水の海洋放出」について、どう考えれば良いのかがすっきりと整理されることは間違いないでしょう。
目次
読者投稿
昨年の『お知らせ:読者投稿を常設化します』でもお知らせしたとおり、当ウェブサイトでは読者投稿を歓迎しております(投稿要領につきましては『必ずご確認ください(2019/12/16日版)』などをご参照ください)。
今年に入ってからこの『読者投稿』シリーズがますます充実していて、とくに最近では例のコロナウィルス騒動の発生に伴い、現役の医師、理系研究者、工学研究者の方々による解説記事をご投稿いただいています。
こうしたなか、本日はやや趣向を変えて、コロナではなく「トリチウム」に焦点を当てた、貴重な論考を掲載したいと思います。
当ウェブサイトでは以前、『田中復興相、科学的根拠無視する韓国に強烈な反撃』で、田中和徳復興担当大臣が今月18日の記者会見で、福島県の食材を巡り韓国を念頭に「そっちの国よりきれい」と発言した、という話題を取り上げました。
その際に、韓国が日本を「放射能汚染国家」などと罵っているわりに、じつは彼らのいう「汚染水」(トリチウムを含有する水)が韓国の原発から放出されている、という事実についても取り上げたところです。
こうしたなか、普段は「在韓日本人が見た」シリーズを寄稿して下さっている韓国在住日本人様が、本業である化学分野の知見に基づき、非常に有益な論考を執筆くださいました。
(ここから先が韓国在住日本人様の投稿です。)
トリチウム処理水
目に見えない放射線、どう考えるか
今回はいつもと趣向を変えまして、韓国が福島第一原子力発電所から出てくる、トリチウムを含む処理水について考えてみます。今回の内容が「知的好奇心」を刺激するかどうかはわかりませんが、できるだけ多くの人に考えて頂きたいとの思いから、投稿してみることにしました。
日本は国際法に則った処理を行い、世界各国で海洋投棄されている量よりも少ない量のトリチウムを海洋投棄したいという立場です。日本は被爆国ということもあり、放射線については非常にヒステリックです。したがって、他国よりも厳しい管理値を設定し、それを守るように努力します。
日本人の勤勉さも相まって、韓国のような杜撰な管理は行っていないと信じています。少なくとも日本の原子力発電所では、「放射線検知器を導入・設置し、スイッチをいれた瞬間に放射線を感知し警報が鳴る(※)」ということはないはずです。
(※ちなみにこれは実際に韓国で装置を設置した業者の話です。)
とはいえ、実際に放射線というのは目に見えません。人間が幽霊などを恐れるように、目に見えない物は多かれ少なかれ、畏怖の念を感じるのも仕方のない事です。これはコロナ騒動を見ているとよくわかります。
しかし、科学的に考察し、内容が分かってくれば、ある程度は恐怖が薄らぐのも事実です。
ただ、日本の報道を見ていると、トリチウムについて詳細な説明がないように思われます。
そこで、今回はトリチウムについて述べたいと思います。小生は放射化学の専門家ではありませんが、それなりに化学をかじってきましたので、トリチウムについてさほど知識を持たれてない読者が理解できる範疇で可能な限り分かりやすく書いてみたいと思います。
題して「いまさら聞けないトリチウム」です。簡単すぎてつまらないと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、そこら辺はご了承して頂きたくお願いします。
(※もっとも、小生よりも専門家の方がいらっしゃる可能性が高いにも関わらず、このような投稿は少々恥ずかしさを感じます。もし、小生の実力不足による間違いや説明の至らない点があれば、どんどん御意見をください。)
トリチウムとは
元素の周期律表は「水兵リーベ僕のお舟」
皆さんは化学の周期律表をご存じだと思います。
参考:元素の周期律
(【出所】環境省HP『原子の構造と周期律』)
この元素の周期律表、「水兵リーベ僕のお舟…」という語呂合わせを呪文のように唱えながら暗記した方も多いでしょう。この周期律表は、もともとはメンデレーフという人物が元素の並びの順番に関する概念を作り出し、それを一つの表にしたものが起源です。
元素は原子からなり、原子は原子核と電子からできています。元素の並びはその原子核に含まれるプラス電荷をもつ陽子の数です。したがって、その元素に含まれる陽子が1個ならば周期律表の1番、陽子が92個ならば周期律表の92番に表示されます。
この番号どおりに元素を並べていくと、水素(H)、ヘリウム(He)、リチウム(Li)、ベリリウム(Be)、ホウ素(B)、炭素(C)、窒素(N)、酸素(O)、フッ素(F)、ネオン(Ne)…となり、うまく語呂合わせした呪文が「水兵リーベ僕のお舟…」です(※カッコ内はその元素を表す記号です)。
トリチウムとは同位体の一種
さて、この周期律表には現在の人類が把握している全ての元素が載っています。ところが、周期律表の中にはトリチウムという元素名はありません。さて、これは何でしょう?
じつは、100年程前にラザフォードという人が、原子核には陽子以外のもの(中性子)が含まれることを予言しました。そして、その後いろいろな人が実験を重ねた結果、元素をよく確かめると、原子核に含まれる中性子の数の違いによって、元素は一種類ではないことがわかってきました。
同一の元素でありながら、中性子の数が異なるものを、同位体(アイソトープ:Isotope)といいます。
水素にもこのような同位体が存在し、中性子を含まない水素を基準として、1個の中性子を含む水素を重水素(デューテリウム:Deuterium)、2個の中性子を含む水素を三重水素(トリチウム:Tritium)としました。
といっても、じつはこの名称は慣用名であり、放射線研究の初期のころに命名されたものがいまだに残っているに過ぎません。
そして、このような同位体はたくさんあります。たとえば炭素は陽子6個、中性子6個のものを基準として、中性子が7個のものを13C(炭素13:Carbon 13)、中性子が7個のものを14C (炭素14:Carbon 14)といいます。
ほかにもよく耳にするものとしては、ウランの235U(原爆の材料)と238U、コバルトの59Coと60Co(γ線の線源)などがあります。これらの同位体にも慣用名はあったのでしょうが、現在は水素の同位体以外、ほぼ用いられていません。
ここで使われている元素記号の前につく数字のことを「質量数」と言います。陽子と中性子の数を足したものに等しくなります。本来ならば上付き文字で数字を記載せねばならないのですが、小生の場合、外国からの投稿が原因なのか分かりませんが、文字化けする可能性が高いので半角文字で記載します。
食塩で被曝する人はいない
同位体は放射線を出すものが多いです。このため、カタカナで「アイソトープ」などと書かれたものを目にすると、「放射能が~」、などと早とちりする人もいますが、かならずしも全ての同位体が放射線を出すわけではありません。
たとえば上記の炭素の場合だと、炭素14は放射性物質ですが、普通の炭素(炭素12と書くべきなのでしょうが、今回は省略します)や炭素13は放射線を出しません(※蛇足ですが炭素は植物や動物の体を形成する重要な元素であるため、炭素14の放射線を利用した年代測定は有名な方法です)。
また、私たちが食する食塩は塩化ナトリウムですが、その中に含まれる塩素は塩素35と塩素37がほぼ3対1の割合で存在しています。しかし、食塩を摂取して高血圧になるリスクは聞いたことがありますが、被曝するリスクは聞いたことがありません。
トリチウムの性質
物理的・原子的な性質の違い
トリチウムの化学的性質は水素とほぼ同じであり、酸素と反応すれば三重水素水になります。水がH2Oであるように、2個のトリチウムが酸素と反応すればT2O、水素とトリチウムが1こずつ酸素と反応すればHTO、といった記号で表わされます。
ただし、水素とトリチウムでは原子自体の重さが違うため、物理的性質に差が出てきます。たとえば水(H2O)が氷になる温度は0℃であり、沸騰する温度は100℃ですが、三重水素水(T2O)の場合は氷になる温度が9℃であり、沸騰する温度は104℃です。
また、原子的な性質としては、トリチウムは水素と異なり、原子核にある中性子が電子を放出します。その結果、中性子は陽子に変わり、結果的に陽子の数が増えるため、周期律表では2番の元素であるヘリウム(3He)に変わります。
このとき放出される電子が、放射線の一種であるβ線です。
トリチウムが放出するβ線のエネルギーは平均5.7keV(キロエレクトンボルト)で、最大でも18.6keVです。eVとは非常に弱いエネルギー単位のことで、J(ジュール)やカロリーと同じです(ちなみにカロリーに換算すると1cal=2.613×10^19eV=4.2Jとなります)。
トリチウム以外にもβ線を放出する原子としては、137Cs(セシウム137)がよく知られています。この137Csが放出するβ線のエネルギーは2種類あり、94.4%の確率で514keV、5.6%の確率で1176keVが放出されます。
- トリチウム…平均5.7keV、最大18.6keV
- セシウム137…94.4%の確率で514keV、5.6%の確率で1176keV
セシウム137が放出するβ線のエネルギー量は、いずれもトリチウムに比べ、かなりの高エネルギーであることがわかります。
ガンマ線も重要
ところで、よく「β線は紙一枚あれば防げる」と錯覚している方がいらっしゃいます。しかし、セシウム137の場合、放出する放射線は、β線だけではありません。同時にγ線も放出されます。このγ線は電磁波であり、β線と違って物質を透過する能力が高い、という点に注意が必要です。
したがって、このような放射性物質から出る放射線を遮蔽する場合は、β線だけを考えるのではなく、同時に放出されるγ線も考慮に入れなければなりません。トリチウムレベルの弱いβ線の場合ならば正しいのですが、実際に放射性物質を取り扱う場合は、γ線まで遮蔽しようとすると紙一枚では不可能です。
ちなみに、この137Csはブラジルで被爆事故を起こしており、かなり危険な物質なため、各国で厳重に監視されています。ただ、小生の住む国では排水溝に廃棄(?)していたらしいです。
原子力研究院で放射性物質「セシウム137」漏れ(2020.01.22 16:31付 ネイバーニュースより【※韓国語】)
トリチウムの回収
韓国「トリチウムは危険」
いま、韓国が福島第一原子力発電所から出てくる汚染水を処理した後の処理水の海洋投棄に対して喚いているのは、この処理水にはトリチウムが含まれており、それが地球環境に影響を及ぼすことが理由だといっています。
実際、どうなのでしょうか。
たしかにトリチウムは人工放射性元素の一種であり、地球上に存在するトリチウムの少なくとも半分以上は核実験や原子力発電所等、人間が作り出したものです(自然界では宇宙線等でも生成します)。
これだけ隣国からギャーギャー騒がれ、また福島の漁業関係者の方々も、海洋投棄後の風評被害を心配しております。それならば、いっそトリチウムまで回収処理した処理水にすれば良いのではないかと思われる方もいらっしゃるかと思います。
あるいは、もしかしたらトリチウムは回収できないと思われている方もいらっしゃるかと思います。
結論:トリチウムを回収しても意味がない
結論から申し上げれば、トリチウムの回収法はあります。しかし、回収しても意味がありません。
これについて述べるのに、少し寄り道をします。
いまやトリチウムは嫌われ者です。ところが、同じ水素の同位体である重水素は逆に人気があります。自然界に存在する重水素は0.015%とわずかですが、この重水素は使い道がかなりあり、なかでも最も大量に用いられるのは原子炉です。
重水素で出来た水(重水)は原子炉の中性子減速材として使用されており、重水を使用する原子炉を重水炉と言います。日本で重水炉は「ふげん」だけで、残りは軽水炉、いわゆる普通の水(H2O)を用いています。
そして、重水は自然界にわずかしか存在しないため、高濃度重水は価格が非常に高くなります。99%の重水が約25万円/kgです(ちなみにトリチウム、つまり「三重水素水」は約300万円/gですが、使い道がまだ限られているため需要はさほど多くないと思います)。
原子炉に用いるのは、これよりさらに純度が高いものであるため、もっと高価になると思われます(※ちなみに「ふげん」の場合は99.7%以上)。ちなみに韓国の月城原発の場合、重水消耗量は2.8t/年だそうです(下記記事参照)。
月城原発重水消費世界最小(1989.12.30付 韓国経済新聞より【※韓国語】)
重水炉は重水だけを見ればえらい金食い虫ですが、天然ウランをそのまま使用できる等のメリットがあります(なお、韓国の月城原子力発電所の1~4号機が重水炉にあたります)。
重水は濃縮により得られる
このような重水は地球上に存在するH2Oから、重水を濃縮することによって得られます。重水もT2O同様、H2Oとは物理的性質が多少異なるため、その差を利用して「濃縮する」ことができます(※「濃縮する」とは、言い方を変えると、「回収する」、という意味です)。
ところが、問題はコストです。たとえば重水炉で用いる重水は、核分裂時に生じる中性子の影響でトリチウムができます。したがって、重水からトリチウムを分離する処理が必要です(※ちなみに「ふげん」の重水処理能力は15L/日で、設備価格は6億円だそうです)。
H2Oも重水もT2Oも物理的に差があるとはいえ、性質がかなり似ていますので、濃縮する際には何度も濃縮作業を繰り返さなければなりません。何度繰り返せばよいかというのは、化学的な話になりますが、分離係数から理論段数を計算すれば得られます(難しいので飛ばしても構いません)。
天然に含まれる平均的な重水の濃度は150ppm程度です。それをH2Oから分離して99.8%の重水を得ようとすると、計算された理論段数は308段(普通のH2Oから99.8%の重水を得るためには、308回処理する必要がある)、ということです。
完全な分離は不可能である
このように、「沸点の差を利用し、気相と液相での存在比の違いによって分離する」という方法を、「水蒸留法」といいます。ただ、この方法は分離係数が小さく、効率的ではありません。20gの重水を得るためにはH2Oを360kgも蒸発させなければならないからです。
以上のようにH2Oから重水を得ることは膨大な時間と手間がかかります。これをT2Oに当てはめたとしても、同様に膨大な時間と手間がかかります。重水はこのように手間暇をかけて天然のH2Oから濃縮されます。そして濃縮後にはH2Oが残ります。
ところがこのH2Oには、じつはまだ重水が残っています。これは「濃縮」という作業が、ある程度の割合で重水が多く含まれるH2Oと、少なく含まれるH2Oに分けているだけで、完全に重水を取り除いているわけではないからです。
言い換えれば、天然のH2Oからいくら重水を濃縮して除いても、H2Oの中には必ず重水が残っているということです。
そして、これはトリチウムを含む処理水に関しても、まったく同じことがいえます。トリチウムも重水と同じような性質であるため、いくら除去をしても、いくら高価な装置と膨大な時間を使っても、トリチウムを完全に取り除くことはできないのです。
基準を設け、薄めて廃棄するのが合理的
したがって、放射性物質に関しても、同様にすべて取り除くことはできません。
では、ある程度の許容量を設定して、廃棄するのはどうでしょう。それならば、規定値以下のトリチウム濃度までトリチウムを回収処理すれば廃棄することができます。
ここで、処理水とは「トリチウムを含んだH2O」です。ですから、大量のH2Oで希釈すれば、わざわざ高価な装置や膨大な時間を費やさなくとも、トリチウムを回収処理した処理水と同じであるという理屈になります。
では考えられる許容量とはどの程度なのでしょうか。
これには考え方がいくつかあります。実際の生物学的見地から得られる許容量もあります。あるいは近隣諸国の排出する濃度から算出される許容量もあるでしょう。WHOやIAEA等の国際機関が定めた許容量もあるでしょう。それらについては下記URLを参考にしてください。
トリチウムの性質等について(案)(参考資料)(経済産業省HPより【※PDF】)
まとめますと、トリチウムを含んだ処理水からトリチウムを回収することは可能であるが、それには膨大な時間と手間とコストがかかりますし、それだけかけてもトリチウムをゼロにすることはできません。
それならば、ある許容値を設けて、それに相当するトリチウム濃度まで希釈し、廃棄すれば最も効率的であるということになります。
トリチウムの生物・環境への影響
トリチウムの生物に対する影響に関しては、小生が生物学者ではないので専門家にお任せします。
ただ、人体に対する影響について少し考えるなら、体内での滞留時間で議論が出来ると思います。人間の体内の水が全て入れ替わるの時間に関しての日数はいくつかありました。あるサイト①では30日程度、また別のサイト②では2週間、医学的論文③から単純計算すると3週間となります。
- ①財寶温泉『1日に必要な水分量』
- ②ミネラルウォーター辞典『体の半分以上は水分ですから口に入れる水選びも大切です』
- ③国立研究開発法人科学技術振興機構『水とヒト―生理的立場から―』【※PDF】
またトリチウムは放射線の強度が弱く、体内滞留時間が短く、体内に蓄積することがないとすれば、人体に対する影響はほぼないという結果が報告されています。
トリチウム水およびトリチウム化合物の生体影響について(経済産業省HPより【※PDF】)
ただし、化学的に言えばトリチウム(T)と体内中の有機物に含まれる普通の水素(H)は簡単に交換され、トリチウムを含む有機物として、水分よりも長く体内に留まります。したがって、小生が示したような、体内の水の滞留時間のみで話をするのは正確ではありません。
このような研究結果に対し、恣意的だと批判する人はいるでしょう。しかし、小生はあくまで化学を学んできた一人として、現在の科学的な検証に基づくトリチウムの人体への影響はほぼないとする判断は致し方ないと考えます。
最後に
今後、トリチウムが何らかの形で生態系や地球環境に影響を及ぼす可能性は100%ないと断言することはできません。しかし、現在までの経験や科学力を総動員しても、今以上の結果は得られません。完全に影響がないことを現在の科学で証明するのには無理があります。
いや、「100%問題ないとわかるまで危険だ」と判断するならば、現在我々が生きるために必要な水や食料にしたって、「100%安全である」という証明を出さなければなりません。
以上より、小生の意見は、
「トリチウムを含んだ処理水については基準値以下の濃度となっている限り、現在の科学レベルでは問題ないと判断できるため、投棄するのは致し方ないが、100%問題ないとは言いきれない。苦渋の決断ではあるが、現状を考慮した場合、投棄はやむを得ない」
です。
蛇足ですが、つい最近まで「おしろい」は鉛白というものを使ってました。
鉛がサビて出来るもので、化学的には塩基性炭酸鉛と言います。現在では鉛中毒のため肌に塗りたくる人はいませんが、世の東西を問わず、昔は盛んに使われていました。鉛白の毒性が問題になり、無鉛鉛白の研究が始まったのが明治の中頃だそうです。詳細は下記URLを参照ください。
色材からみた化粧品の歴史(国立研究開発法人科学技術振興機構HPより)
放射線に関する学問は比較的歴史が短いです。レントゲン博士がX線を発見したのが125年前です。そこから始まった放射線の研究ですから、まだまだ分からないことは多々あります。
さらに、放射線の人体に対する影響は原爆のデータや原発事故で検証されたものがほとんどなので、蓄積されたデータもさほど多くはありません。トリチウムも鉛白のように後になって「実は恐ろしい物質でした」とならないように、現在は祈るしかないと考えています。
駄文にて失礼します。<了>
安心に無限のコスト掛ける愚
普段から韓国在住日本人様の論考を拝読していて感じるのは、「化学的」な知見だけでなく、「科学的」(あるいは論理的)な思考態度の素晴らしさです。
トリチウムはそもそも自然界に存在するものであるということ、完全に除去することは不可能であること、したがって科学的には薄めて海洋投棄するのがもっとも合理的であるということについては、過去に当ウェブサイトでも何度か紹介して来た論点です。
そういえば、処理水問題では左派メディアが「科学を振りかざすな」と怪気炎を上げる一方、コロナウィルス騒動では自称保守言論人が「140字でまとめて」とのたまうほどですから、科学を軽視しているという意味では、両者ともに構図が共通しているというのも、まことに残念な話です。
いずれにせよ、読者の皆様の読後感を損ねないために、本稿はここで締めたいと思います。
韓国在住日本人様、本当に毎回、有益で興味深い論考をご投稿下さっていることに対し、心の底から感謝申し上げますとともに、どうか当ウェブサイトのご愛読とお気軽なコメント、そして可能な範囲で結構ですので、論考のご提供を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
韓国在住日本人 様
投稿ありがとうございます。
> 周期律表、「水兵リーベ僕のお舟…」という語呂合わせを呪文のように唱えながら暗記した方も多いでしょう。
周期律表は、縦に覚えないとあまり意味がないんですよね。
どうして皆さん原子番号順に覚えるんでしょう?
> 放射性物質から出る放射線を遮蔽する場合は、β線だけを考えるのではなく、同時に放出されるγ線も考慮に入れなければなりません。
むしろ逆で、エネルギーが大きい、α線(He4 の原子核) やγ線を主として考慮すべきで、エネルギーが小さいβ線を気にする必要はほとんどないと言っていいでしょう。
原子核周りの電子周期をみる場合は、この順で覚えた方がいいかも。
この語呂合わせは、20までしかないですが。
21以降は遷移金属に入りますしね。
縦の語呂合わせもありますよね。
「HでLiッチなKあ-ちゃんが、Rb(ルビー)せしめて(Cs)フランス(Fr)旅行」とか。
tataman 様
小生は21番以降を大学の先輩から教わりました。しかし、ここにはフルで書けません。
21番以降は
Sc,Ti,V,Cr,Mn,Ni,Co ・・・と続きます。
この語呂合わせは「スクっと〇ン〇ン、ボ○キして黒い〇〇コに〇ェ〇チオ拒めば・・・」と教わりました。
笑い転げてテストが出来なかった記憶があります。
駄文にて失礼します。
すみません!笑ったけど
Sc,Ti,V,Cr,Mn,Ni,Co ・・・
じゃなくて
Sc,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu….ですが~
この際これは些細なことだ!
肝心なのはこの語呂合わせのすべてが知りたいという事である!
じゃん 様
鉄が抜けて、さらにニッケルとコバルトの順序まで・・・。お恥ずかしい。
駄文にて失礼します。
17は縦に「ふっくらブラジャー愛の跡」と覚えました。
ケロお 様
映像の印象、強過ぎ。
21番目以降の元素にも、典型元素・遷移元素があり、それぞれに金属元素と非金属元素があります。
電子配置だけでは説明できず、量子化学的な理解が必要になってしまいます。
ちなみに、遷移元素はすべて金属元素なので、遷移金属という単語も使われます。
目立たないようにそっと書き加えさせていだだきます
イーシャ様
>縦に覚えないとあまり意味がない
昭和生まれのウリ達は文科省の洗脳に
はまっていたニカ?
恐ろしき工作員養成機関め、周期律表は
真剣に覚えず良かったニダ
H 様
> 昭和生まれのウリ達は文科省の洗脳に
私も昭和生まれですが、何の周期? と考えたとき、絶対に縦に覚える方がよいと判断しました。
おかげで、化学反応式の係数などは直感的に見当がつきました。
大学に進んで半導体の講義の際にも、何をドーピングすればP型・N型(リン・窒素ではなくPN接合のPとN)になるかや、化合物半導体として GaAs の名称を聞いただけで Ge に近そうとおよその見当がつくなど、随分助かった記憶があります。
イーシャ様
たぶん簡単なレベルでの解説だろうと
推測しますが、ウリの理解できるレベル
ではないようです
ありがとうございました
H 様
はしょり過ぎましたでしょうか?
以下のように覚えていました。
右端の希ガスは単独で安定した完全体。
遷移元素は、あまり覚える必要がない。
それ以外は、上へ行くほど、両端へ行くほど反応性が高い。
オールドメディア、もとい、左寄りは左から数えた数だけ電子が余っている。
右寄りは(希ガスを除いて)右から数えた数だけ電子が足りない。
分子は全体で電子の過不足がなくなれば安定する。ただしHと結び付くと酸だから反応性が高い(水を除く)。
また、OHのまとまりはアルカリで反応性が高い。
後は上記の応用で、大抵かたずきました。例えば、
フッ化水素はH一個とF一個。水はH二個とO一個。
HとNaはどちらも左端だから等価交換できる。
Caは左から2番目だから(酸の)H二個と交換できる。
といった具合いです。
トリチウム…さも恐ろしいものと思っていました。
風評被害に対して積極的に発信していきたいものです。
森法相による韓国の嫌がらせへの反撃も始まりました。
叩いて躾ける段階かと思います。
■セシウムの放射線量とトリチウムの放射線量との差
■沸点の差を用いて莫大な費用と化石燃料を掛ければ水とトリチウムの分離も可能。但し百%にもならない。
自分は素人なのでこの2点は初めて知りました。大変わかりやすいご説明。そして紹介して下さった新宿会計士さまにも感謝
韓国在住日本人 様
いつもおもしろいご投稿をいただきありがとうございます。
今回は難しい所もありましたが、勉強になりました。
私は原発にはどちらかと言えば反対ですが、経済、国防、技術継承の事を考えれば原発とうまく付き合っていくしかないと思います。それなら許容できる範囲の問題を受け入れて「安全」を目指す方が現実的ですね。
専門的ですが大切な情報は、残念ながらなかなか広がらないものです。
「地球上に存在するトリチウムの少なくとも半分以上は核実験や原子力発電所等、人間が作り出したもの」
「いくら除去をしても、いくら高価な装置と膨大な時間を使っても、トリチウムを完全に取り除くことはできない」
「ある許容値を設けて、それに相当するトリチウム濃度まで希釈し、廃棄すれば最も効率的」
「トリチウムは放射線の強度が弱く、体内滞留時間が短く、体内に蓄積することがないとすれば、人体に対する影響はほぼない」
せめてこれらだけでも世の中に広く伝わってもらえるといいですね。処理水の海洋放流が実現し、国民の理解が得られ、福島の復興が少しでも前に進む事を願ってます。
新宿会計士 様
安心に無限のコスト掛ける愚、身に染みてわかります。
安心にコストをかけるのは無駄であるだけでなく、貴重な資源を浪費して安全さえ守れなくなる、人の命も失われるリスクがある事が、今回のコロナウイルス騒動でよくわかりました。
安心は自分の心を整える事によってのみ実現するものであって、政府が国民に与えたり保証したりするものではありませんね。
> 安心に無限のコスト掛ける愚
仰る通りです。
> 安心にコストをかけるのは無駄
私は、国は広報あるいは啓蒙活動には若干のコストをかけた方がよいと思っています。マスコミや一部の国民が大騒ぎをすると、普通の人もつられて不安に駆られます。
私見ですが、経済的に電力を貯蔵出来る仕組みが見出され、見合うコストで建設できるようになるまでは原発と縁を切ることは出来ないだろうなと思います。
電気は貯めることができません。電力需要の変動に応じて、発電量を遅滞なく追従せねばなりません。
でも発電の方式によって出力を変動できる速度は違います。おおざっぱに言って 原子力>>>大規模火力/旧式火力>新型火力>ガスタービン>>水力 です。よって日本では原子力と大規模火力をベースロードとし、新型火力、ガスタービンでおおまかな負荷カーブに追従し、微調整を水力で行います。
再エネ?現状では需給調整のかく乱要因でしかありません。九州電力が再エネの出力制御を行うのは規模に比して再エネが多すぎるからです。石投げればどこかの太陽電池パネルに当たりそう。
水力も通常だと発電に使った水はそのまま流れて戻りません。水力発電所の発電容量(余力)はダムに貯め込んだ発電用分の貯水量です。余談ですが東日本震災の後、電力需給において水力発電所を発電機の容量で話す人達が全く理解できませんでした。
なので、電力会社は揚水発電所を抱え、需要が落ちる深夜に余ったベースロード(余剰電力)を使って水を上池に戻すのです。明日また使うために。戻す際の圧損等あるために揚水発電の効率は高くありません。発電効率を求めるものではないのでいいのですけど。
例えば一週間分(適当)の電力需要を貯蔵できる設備が出来たなら、気候変動の揺らぎを吸収して再エネだけで賄えるようになるかもしれません。そうなれば原子力も火力も水力もいりませんね。ダムも治水と利水だけを考えればよくなります。素晴らしい。I have a dream, in a one dayな世界です。
と言うことで、私の目が黒いうちは原子力と付き合っていかざるを得ないと思っています。
今この瞬間に電力貯蔵に関する技術的なブレイクスルーが起きたとして、20年後に実用的な設備が整備されたとすれば、ワンチャンかな。
>韓国在住日本人様
いつも投稿ありがとうございます。
今回もとてもわかりやすい説明で、トリチウムの何が問題視されているのかよくわかりました。
何事に対しても「100%の安心」は得られない、「Best」ではなく「よりBetter」な選択肢を模索することが現実的な回答と言えますね。
>イーシャ様
>どうして皆さん原子番号順に覚えるんでしょう?
何十年前に学校で「水兵リーベ僕のお舟…、ここテストに出ますよ~~」と教わったから…ですかね?!
水素・ヘリウム・リチウム・ベリリウム・・・・Bってなんだっけ??と首をかしげたのは内緒です(笑)
韓国在住日本人 様
投稿ありがとうございます。
トリチウムは、高校生の化学で出て来たような。
(30年以上前の事なので、記憶が定かではない)
核融合(D-T反応)でも使う物ですので、比較的安全です。
濃度さえ管理して廃棄すれば全然問題無いものなのに、何故ここまでどうこう言うのかサッパリ理解できません。
(ラドン温泉に行く方がリスクが高いかも)
それとトリチウムの量に関しても、海外の原発や再処理工場から排出される量の方が多い位ですね。
やはりかの国や放射脳は正論を返した後、叩いて躾る必要がありますね。
韓国在住日本人様
仕事場でも新コロの話題ばかりなところに気分転換と言いますか、むしろ良いタイミングのご投稿ありがとうございます。ちなみにこちらの村でも「猫の飼い方教室」が中止になりました(ΦωΦ;)
たとえトリチウムそのものについて今現在全く知らない方であっても、こういった解説を目にしたら「あーなんか勉強した覚えあるな、そういうことか」となるのですから、教育水準って大切なものですね。
日本だけが、
〇処理水を放出したい
×汚染水を流出させている→と信じられる国ってどういう水準なのか。遜色ないはずなのですけど。
逆に、「汚染水」問題を報道したのにトリチウム自体がどういうものなのかがあまり知られていないというのはマスコミさんよ何やってたの……大抵どんなテーマの記事でもマスコミ批判に繋がってしまうなぁ。
「処理水」だと何度言っても「汚染水」と連呼してるのだからわかっててわざとでしょうし。
Fallout世界のように緑に発光した水とでも印象付けたそう。
農民さま
>マスコミさんよ何やってたの……
マスコミってそんな大層なことを言われるほどのものじゃないんです。(>o<)
そのうち読者投稿に書いてみたいと思います・・・。
マスコミ関係の匿名様
や、気分を害されましたら本当に申し訳ないです。一括りの批判は乱暴ですね。
こちらも外国人実習生問題などで意味不明な批判を食らったこともあるのに同じようなことをしてしまいました。繰り返しお詫びいたします。
友人にも元マスコミ関係は居まして、当然その人の人格否定などしないのですが。
具体的には前述の朝日新聞のような態度や企業姿勢、TVの無責任な手法や加担するコメンテーター・タレントなどに対しての不満がかなりあるものですので…
その分と言いますか、こういった場での関係者・現場従事者視点の話は是非伺いたいです、期待させて頂きます。
投稿を拝読して、理系ではない私にもトリチウムについてよく理解できました。
トリチウムの海洋放出については、オールドメディアをはじめとするトリチウムの海洋放出を問題化させたい側の組織が、あえてトリチウムと連呼して「トリチウム=三重水素」ということを受け手に明言しないことによって、トリチウムがさもプルトニウムのような放射性元素の一種であるがごとく誤解させる印象操作を行っているように感じます。
水素の同位体であることを理解できれば、そのように誤解することもないわけで、中等教育をベースに知的好奇心を持って情報を消化していかないと、偏向したオールドメディアに煽動されてしまう危険性があると考えています。
「××であるがごとく誤解させる印象操作を行っている」は、左巻き系の常套手段で、世に満ち溢れてます。
例えば、携帯電話(最大出力0.2W)が発する電波が危険ならば、NHK送信所(最大出力500kW)の近所には住むなと言わねばオカシイのに、後者の話は全く出て来ない。
NHK送信所が、放送時間中送信し放しなのに対し、携帯子機が送信している時間は、長電話していたとしても極僅かで、電波防護指針において、AM放送局の周波数は携帯電話の周波数より、5~10倍規制が緩い事を勘案してもオカシイ。
飛来する核ミサイルの迎撃地点が、領土・領海・領空の1ミリでも外なら、「海外武力行使だ!地球の裏まで戦争に行く気か!」と騒ぐ連中が居ますが、領土・領海・領空内で迎撃したら、死の灰が降って来る訳で、領土・領海・領空の遥か外で迎撃せねば有難味が少ないんじゃないのと思ってしまう。
その様なオカシな話を次々と暴いて行く事が必要ではないでしょうか。
そういう意味で、今回の韓国在住日本人様の様な御投稿は、有用でしょう。
>電波防護指針において、AM放送局の周波数は携帯電話の周波数より、5~10倍規制が緩い事
https://www.tele.soumu.go.jp/resource/j/material/dwn/guide38.pdf
ちょっとオドロキなのですが、この文書の中で記述されている電磁気学をご理解できるのですか?
ざっとみたところ、大学教養部で学ぶ程度の数学や物理学の理解力は最低限、要すると思うのですが。
というかもっと上の専門知識を持っていることを前提として注釈無しにテクニカルタームがバリバリ使われていますけど・・・。
りょうちん様
この人、以前磁気シールドの件で、電磁波の知識はそこそこありそうでした。
磁気シールドは、ぜんぜん理解できていませんでしたが。
細かいことはさておいて、電波(非電離放射線)の生体に対する影響は、基本的には熱作用なのですね♪
熱作用は生体にとっては基本的には可逆なので、どの程度の強さの電界に晒されたら危ないのかってことでしきい値が設けられてて、それに安全係数かけて使いやすくしたのが防護指針なのです♪
そんでもって、周波数によって電波のエネルギーが生体内で熱として吸収される度合いが異なるので、周波数に応じて指針の値が異なってるのです♪
携帯とかの周波数は水を加熱するので、厳しめなのです♪
レンチンされたら、大概の生物は死んじゃうのです♪
いやね。学歴なんて無くたって賢い人はいくらでもいるじゃないですか。
田中角栄なんて典型的で。
専門知識が無くても、本質を本能で簡単に理解するような。
逆の意味で、ちょっとセンスが感じられないんですよね。
NHKの鉄塔を耳に当てる生活ってw
どれだけ滑稽な喩えをしているのか理解していないんでしょうね・・・。
いえリンク先の文書はどう見ても本職相手の基準なんで理解できないこと自体は責めるつもりはないんです。
たまたま私が理解できるのは仕事柄、電磁波で人体に影響を与えるから理解する必要があっただけの話ですから。
しかし、無理に背伸びしないでこういうサイトを見た方が良いと思うんですが。
https://www.soumu.go.jp/soutsu/tokai/denpa/jintai/
このサイト見て元ネタはだいたいわかったような気がしましたが・・・。
匿名 様
> トリチウムがさもプルトニウムのような放射性元素の一種であるがごとく
「えっ、そこから?」と一瞬思いましたが、知らない人に対しては有効なミスディレクションですね。
専門家は当たり前だと思っているから、そこに説明を加えたりしないし。
韓国在住日本人様がわざわざ周期律表にまで遡ってご説明くださったのは、それを明確にするためでしたか。恐れ入りました。
残念なことに多くの人々は専門外のことは無知なので、トリチウムと聞くと何やらおっかない元素だと思い込んでしまう人もいるのですよ。
ちょっと前に「水素水」なるものが世間を騒がせたように、科学的素養に乏しくてトンデモ科学にだまされる層は一定の割合で存在します。
そういう層にトリチウムを含む処理水を「新型水素水!」と銘打ってうまいこと売り込んで大量消費してもらえたら、海洋放出しなくてもすむかもしれませんねぇ
韓国在住日本人さま
いつもご投稿ありがとうございます。
頭がスッキリしました。
文章力が、違いますね。
尊敬します。
韓国在住日本人🇯🇵様
素人の私にも、なんとか理解できる
わかりやすい説明、ありがとうございました。
ヘイト容認国にお住まいで、何かと大変だと
察しますが、これからもためになる投稿を
お待ちしてます。
素晴らしい解説に、座布団5枚差し上げます!
いつも感じてますが、このサイトは、
会計士さんの論理的でニュートラルな
論述をはじめとして、コメントを書いてくださる
多くの方々も、皆さんやたらとIQが高くて
甚だ感心しております。
一生懸命についていきます!
>β線は紙一枚あれば防げる
α線にはよく使われる表現ですが、β線に使う人は見たことがないのですが、気のせいでしょうか。
確認したらWikipediaに
>透過力は弱く、通常は数 mm のアルミ板や 1 cm 程度のプラスチック板で十分遮蔽できる。
って書いてありますが、β線の飛程はエネルギーに依存するというのもあります(トリウムのβ崩壊のエネルギーが低いのは確かですが)。
>ヘリウム4の原子核であるアルファ粒子は一枚の紙で遮蔽できる。ベータ線の実体である電子では 1 cm のプラスチック板で十分遮蔽できる。電磁波であるガンマ線では 10 cm の鉛板が必要となる。
同じページにこういうLegendもありました。
りょうちん様
β線は金属板で遮蔽できるけど、一気に止めると制動X線が放射されるのでちょっと注意が必要。
(なので、遮蔽物を二段構えにしたりする)
トリチウムのβ崩壊のエネルギー(透過力)は異様に低くて、紙一枚で止まるとの事です。
なるほど調べてみましたが、
5.7 keVで検索すると、飛程は想像以上に小さいですね。
https://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/osensuitaisaku/committtee/tritium_tusk/pdf/160603_02.pdf
こういう3P目の図が放射線の説明で使われることが多いので、紙一枚はα核種という刷り込みがありました。
話は変わりますが、トレッキーでしょうか?>ハンドル
りょうちん 様
> トレッキーでしょうか?>ハンドル
ビンゴです。
1stのみ …キャストさんが次々と鬼籍に入ってしまっているので、とても残念ではあります。
あと、カリウム40の話も、話の流れとして必要なのではないでしょうか?
放射性物質は高空に於いて宇宙線によって絶えず生成されているものであるということも。
また、放射線とは、取るに足らない本当に超微量でも検出できてしまうという性質の意味とか。
安全工学的な考えから来る、いわゆる「我慢量」の概念とか。
ちゃんと話せばこの話は終わらないですねぇ….
じゃんさま
飛行機に乗ると被爆する話も追加で。
だんな様
国際線の航空機の乗務員を対象とした大規模調査で,メラノーマ(黒色腫)の発生率が一般集団に比べて有意に高いという報告があるんですよ.しかも複数.あとメラノーマほど顕著ではないが女性の乳がん発症率も.
この話の流れの中では飛行機のはなしは置いといた方がいいかも.
伊江太さま
脱線ですね。
失礼しました。
だんなさま
コロラド州デンバーでは年間4ミリシーベルト被曝する話も追加で。
(ちなみに自然放射線量の世界平均値は年間2.4ミリシーベルトだそうです)
皆様
生きてる限り、多少の被爆は仕方ないニダ。
と開き直ります。
被曝と被爆と被ばくの話もした方が良いですか?w
韓国の月城原発はCANDU炉(カナダ型重水炉)4基を擁し、そこから放出されたトリチウムは、4基体制になった1999年以降だけでも累積6,000テラベクレルを超え、福島第一の貯留量1,000テラベクレルの6倍にものぼるとのこと。しかも、その放出されたトリチウムは、今日も、対馬海流にのって日本の日本海側を遡上しています。それなのに、日本ではこれに原因すると思われる異常は今のところ見られませんし、韓国マスコミは当然として、日本マスコミも騒ぎません。如何なる仕儀なんですかね?
※詳細は次のURLの記事参照 http://agora-web.jp/archives/2041419.html
蛇足ですが、月城原発建設当時(1975年頃~1983年)、韓国では既に軽水炉(古里#1:1979年運開)が営業運転に入っていました。それなのに、ワザワザ方式の異なる重水炉を採用したについては、核燃料として安価な天然ウランを使用できるというのは表向きで、本音はプルトニウムの生産効率が良いことが理由だったようです。そして、そのプルトニウムを使い核開発しようと・・・・・
はぐれ鳥さま
韓国原発が、ダダ漏れなのは、ネットでは有名ですが、マスコミ言わないですよね。
プルトニウムの話まで知ってると、知韓レベルが、上がります(笑)
まあ、大体韓国の悪口というか、真実は報道されて来なかったですからね。
アメリカに見つかってと・・・・
韓国在住日本人様、いつも興味深く拝読させて頂いておりますが、今回も分かりやすい解説、有難うございます。ところで、
>その中に含まれる塩素は塩素35と塩素37がほぼ3対1の割合で存在しています。しかし、食塩を摂取して高血圧になるリスクは聞いたことがありますが、被曝するリスクは聞いたことがありません。
とお書きですが、文中の塩素35も塩素37も共に放射性のない安定同位体だと思います。なので被曝するリスクは元より有り得ない(トリチウムを含まない軽水素と重水素だけの水…つまりH2O, HDO, D2Oの混合物…と同じ類の話である)ので、どういう趣旨でこの「食塩で被曝する人はいない」という節をお書きになられたのでしょうか?
それと細かいことですが、別の方のコメントへのレスで
>Sc,Ti,V,Cr,Mn,Ni,Co ・・・と続きます。
は、「Sc,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Ni,Co ・・・」ですね。それにしても、その直後にお書きになっておられる21番以降の覚え唄は浅学にして初めて知りました。うーん、そんな唄だと確かに真剣にテスト問題に取り組めなくなりますね。
それと、
>ところで、よく「β線は紙一枚あれば防げる」と錯覚している方がいらっしゃいます。
薄紙一枚で止められるのはβ線でなくα線(もちろん加速器なんかで加速した高エネルギーのではなくてラジウムなどα壊変する原子核から飛び出してくる通常の低エネルギーのもの)で、β壊変核から放射されるβ線を止めるには台所のアルミホイルあたりが必要だったのではないでしょうか。
繰り返しになりますが、興味深いお話、どうも有難うございました。これからも韓国にお住いになられている方ならではの現地の生々しいお話やこういう御専門ならではの解説を楽しみにしております。
冥王星 様
元素について知らない人は「アイソトープ」と聞くと、先入観で「放射能」と思う人が多いと思い、このくだりを書きました。仰るようにどちらも安定同位体ですので、知っている人からすれば「なんだ?」と思われるかと思います。
実際に小生が教鞭をとっていたころ、同位体の話しはどうしても放射線と結びつきがちでした。生徒たちは「同位体=アイソトープ=やばい」という感覚をもってました。
無論、小生の教え方が悪かったのも大きな原因です。
それから、「紙一枚」云々の話しですが、これは本文中にある経済産業省のPDFに書かれております。トリチウムのβ線に関しての話しですが、勘違いをしてβ線全体がそのように思われるのは困ります。
小生の考えは「やはり放射線は怖い」ということを感覚的に理解していたければと思い、そのように書きました。
駄文にて失礼します。
α線は紙1枚で防げます。しかし、α線を検出するということは、線源が極近くにあるということで、被爆し続ける可能性が極めて高いから危ないということのようです。特に体の内部にα線源が入り込むと体内被曝をし続けて危険なので、現場の方々はα線を怖がると聞いたことがあります。
β線は線源が何であろうとも、β線。
γ線は高エネルギーで危なそうですが、実際は通り抜けるだけ。
放射線からの影響は線源からの距離の二乗に反比例しますから、離れればあっという間に減少していきます。
ガイガーカウンターを使うと、普通の部屋でも結構ピコピコとなります。多分、宇宙からのγ線なのでしょう。
私は専門家ではありません。以前、調べたり経験させてもらったことを記憶から書きました。
余分なことですが、重水D2OはNMRの溶媒として使うため、1mLのアンプルを切って取り出したことがあります。
Nobody 様
> 放射線からの影響は線源からの距離の二乗に反比例しますから
点状放射線源からの電磁波とみなせるならそうですが、体内被爆の場合γ線はE=hνのエネルギーを持つ粒子とみなす必要があります。
人体と相互作用せず通過すれば影響ないですが、細胞を構成する分子(原子)に衝突した場合には、という話になるのでγ線源が体内に入ると極めて危険です。
また、α線はHe原子核ですから質量があり衝突した際に細胞に与えるダメージは格段に大きいです(γ線にもE=mc^2に相当する質量、というか、この場合は運動量を考える方が正しそうですが、α線と比較すると微々たるものです)。
前後して迷王星様が書いてくださったコメントのように、電離作用だけを考えればよいなら、上のE=hν云々は関係ないかもしれません。
自分の専門分野に振り過ぎたかもです。
α核種のヤバさは実のところ直接のα線のせいではなかったりします(例外はトロトラストでしょうか。でももうこれから見ることはない症例ですし)。
https://www.env.go.jp/chemi/rhm/h28kisoshiryo/h28kiso-02-05-08.html
http://www.yasuienv.net/IntRadon.htm
ところで、ウラン鉱山労働者の疫学的研究があるのはわかりましたが、誰もラドン温泉で長期間働いた湯けむりスナイパーゲンさんの疫学調査をした人はいないのでしょうか・・・。
りょうちん 様
本題からはずれますが、2つ目の資料の「がん死亡の要因別寄与割合(推定)」円グラフが気になりました。
「喫煙」が1位なのはいいとして、
2位が「成人期の食事・肥満」
3位が「座業の生活様式」
やばっ。
韓国在住日本人様、返信有難うございます。なるほどそういう意図ですか。確かに「アイソトープ」を常に「ラジオアイソトープ」の意味だと勘違いして聞く一般の人は多いでしょうね。そういう意図でしたらば余計な茶々を入れたようで失礼しました。お詫びします。それからβ線の透過力の件、なるほどトリチウム限定の話ですか。トリチウムのβ線の具体的な透過力は不勉強にして知りませんでしたが、そこまで弱いとは少し驚きました。御教示有難うございました。
Nobody様、御指摘の外部被曝と内部被曝の区別は非常に重要で放射線の身体への影響を考える上では基本的な注意点なので別のコメントとして投稿する予定です。
トリチウム水を海洋に放出する件については,韓国民の多くはどうやら日本の放射能と韓国の放射能では別物と考えている節があるので,そこまでいくともはや信心の様なものですからどうしようもないとは思います.しかしこれを強行しようとすると,騒ぐのは韓国とグリーンピースくらいと安易には考えられないのもこれまた現実だと思います.日本人の大半はトリチウムのβ線エネルギーが極めて低いこと,大量の海洋水で希釈されれば,元の濃度が上昇することなどないということも,頭では理解しているしているはずです.しかし,一方で海洋中のトリチウムは海産物を通じて口から体に入る,つまり体内被曝を起こしうるということも同時に知っており,いかに低エネルギーレベルのものとはいえ,染色体を傷つけ,下手をすれば発がんに結びつくということも,知識としてもっています.
確率的事象というものを普通の人に理解してもらうのは非常に難しいはなしで,たとえ確率が1兆分の1であろうが,それより何桁も低かろうが,自分がその1のババをひく可能性がある限り,嫌なものは嫌という人は相当の割合でいるものです.とくに「放射能」という言葉を聞けば,反射的にスイッチが入ってしまう人も大勢いるはずです.以前大学のオープンキャンパスの催し物として,放射線施設の関係者でホールボディカウンターを使って「あなたの体の放射能を測ってみませんか」というのをやったことがあるんですが,あるおばさんに声を掛けたら.「失礼ね!(怒)あたしの体に放射能なんかありません!」と血相を変えてくってかかられたことがあります.そうなったら,「イヤ,普段の食事で結構自然の放射性物質が体に入って来てるもんなんですよ」なんて説明は,もう耳に入れてもらえません.IAEAの見解を錦の御旗にしてみても,果たしてそういう人に納得してもらえるものかどうか,数としては少数派でも,声だけはでかいですからね.
伊江太様
ウリの放射能は良い放射能、日本の放射能は悪い放射能。ですね。
自ロ他不。自分がやればロマンス、他人がやれば不倫。
福島市よりソウルのほうが放射線量が高いという事実から必死で目をそらし続ける民族ですからね。
もはや科学的な数値や論理は通じません。
伊江太 様
その層はもう、嘘にならない程度の耳触りの良い言葉で煙に巻いた方が手っ取り早いんじゃないですかね。
「自然由来のオーガニックな薬剤(※水)によって世界水準の安全基準をクリアした」
とか…
まあ前半は冗談ですが、「世界水準の安全」のようなそれらしい事を小泉環境相あたりが言ってくれたら、その層には結構効果あると思うんですよね。
沖縄の三十路様
DHMOジョークを思い出しました。逆パターンですがホントに効果あるかもしれませんね…
※DHMO:dihydrogen monoxide =一酸化二水素=H2O=ただの水。
酸性雨の主成分だの死者の大半は直前にこれを摂取していただの高温では酷い火傷を引きおこすだの末期癌や工業製品にも含有するだの、どれもこれもただの水なんだけどこう表現するとアラフシギ超危険物!というアレ。
沖縄の三十路様へ
三年ながらH2Oは炭素を含まない無機物ですので、オーガニック(有機)な薬剤と言うと嘘に待ってしまいます。という無粋な突っ込みはさておき、意味を理解しないまま言葉の響きに騙される人々が沢山いますので、それっぽい説明は有効だと思います。
例えば、ジョンソン・エンド・ジョンソンのベビーオイルは赤ちゃんのお肌の手入れに人気がありますが、成分は「ミネラル・オイル」つまり鉱物油、石油精製品です。鉱物油と書くと消費者から敬遠されますが、ミネラル・オイルと書くとアルプスの天然水みたいなミネラル・ウォーターのイメージでしょうか、天然由来のオイルだと思う人が多いようです。
農民様へ
農民様には無縁でしょうが、家庭菜園の本などを読んでいると、随所で似非科学に出くわします。例えば
窒素肥料は硝酸という劇薬が使われているからダメ!(植物が窒素を吸収するには硝酸態窒素かアンモニア態窒素にまで分解が必要なんですけど。)
生ゴミの発酵には好気性細菌を。嫌気性はダメ!(EM堆肥の主力は乳酸菌なんですけど。つか狭義の発酵は嫌気発酵なんですけど。)
一酸化二水素の、そのまた逆バージョンで、人間は水を摂取すると必ず死ぬとか、米を食べ続けると必ず死ぬとかいうジョークもありますね。(You’re gonna die, but not today.)
三年ながらは、残念ながら、です。すみません。
阿野煮鱒様
お詳しいですね。窒素に関しては全く仰る通りです。後者はイメージだけで言ってるか、未発酵堆肥などで害があるのを曲解したか?発酵と腐敗を別の現象と思ってる方も多いでしょうし。
同業者でもなんも考えてなかったり誤解している方もいます…が慣行農法という指針があるので大抵は誰でもそれなりに営農しているという。
農業なんてのは人類最古の産業ともいえるようなものなので、やはり経験則や思い込みから誤解された似非科学はつきものですねぇ。経験則を改めて検証したら合理的だったりもあるので面白いですが。
古来、有機肥料を投入してなんとか得られてきた収量を、化学肥料が登場した瞬間に上回ったので「成分だけありゃいいんか!」と誤解され、最近になってやっぱ有機質がないと生物相(土壌細菌)や物理性(排水保水、通気性等)が壊れるね、と右往左往してるので、化学は害!有機は健康!!などと短絡的なイメージがついてしまったっぽいです。どっちも適正に使えと。
伊江太様、ちかの様の触れられた「韓国のは自然放射線だからキレイな放射能、日本のは原爆原発のだからキタナイ放射能!」とかいうのはこういうイメージなのか……?とも思ったけどまぁただのご都合主義ですかね。
農民様へ
好気性と嫌気性は、文脈から見て、好きと嫌いの語感から、好気性細菌は善玉で嫌気性細菌は悪玉だと思っているようです。某党の党首が、陽性と陰性を誤解していたみたいな。陽は善で陰は悪、みたいな。
いきつけの漫画喫茶のドリンクサーバーに、「水素水」があるんですが、一度も飲んだことがありませんw
窒素と言えば、空中窒素固定法を思い出す人もいれば空中元素固定法と間違って刷り込まれた世代がいますよね。
あれがなければ国民国家もできなかっただろうし、世界大戦の様相も変わっていたでしょう。
最近は二酸化炭素固定法が最先端技術みたいですけど。
放射能と聞くとスイッチが入る人に
DHMOの危険性を説いたら
どうなるのかなあ、などと考えていたら先を越されてしまいました。
まあ、ネタばらしした後で面倒なことになりそうなのはそのとおりですが。
沖縄の三十路様
>嘘にならない程度の耳触りの良い言葉で煙に巻いた方が手っ取り早い
欺された,誤魔化されたとバレると,あと却って面倒なことになるんですよ.いくらうまくやったつもりでも,世の中にはこういう人達を煽ることに長けた専門家と称する人がごまんといますんでね.
ここは逆バージョン,嘘偽りのない耳障りの悪い言葉のシャワーで感覚を鈍磨させるって手はアリか,と思いました.
その日の食事に使う食材を撮影して写真をスマホで送ると,AIが直ちに解析して結果を送り返してくれるアプリ.
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● あなたが摂取する放射性物質用の予測結果
トリチウム ○○ ベクレル
カリウム-40 △△ ベクレル
ウラン-238 ×× ベクレル
トリウム-232 □□ベクレル
みたいな.
しばらくこれやってたら,「生きていくこと」=「放射能とお友達になること」という不都合な真実を自然に受入れる様になるでしょう.
ついでにアチラ版もつくってあげるのもいいかも知れませんね.「変なホテル」で自国食材の料理を食わされるより,選手村で食事がした~い,という選手続出ってことになるかも.イヤ.自分でウリとナムの放射能は別物と考えてるなんて言っといて,それはないか.
韓国在住日本人様が書いておられない生体への影響について存じている範囲のことを私なりに理解している範囲で補足させて下さい。
まず最も重要なポイントは、生体に対する放射線の影響を論じるには、外部被曝と内部被曝とを区別することが不可欠だという点です。というのも結論から先に述べると、放射線の危険度が双方で正反対になるからです。
外部被曝は放射線源が生体の外部にある場合の被曝です。この場合には放射線の貫通力の強弱がどこまで身体の深部の細胞にまで影響を及ぼし得るかを決めます。言うまでもなく皮膚の細胞よりは脳や内臓の細胞にダメージを喰らうほうが重大な結果に繋がりやすい。なので貫通力が強い放射線の方が身体の深部の細胞を破壊し得るのでより危険ということになります。つまり外部被曝での放射線の危険度の順番は、γ線>β線>α線、です。
ラジウムのようなα線源ならば服一枚着ていれば放射されるα線は皮膚に当たることさえなく遮断できてしまいます(速やかに何かの物質から電子2個を奪ってヘリウム原子として最終的には大気圏外に出て行きます…ああ勿体無いが、何せ地球はヘリウムを留め置くには軽すぎ地球重力は弱すぎるのです)。一方、γ線は分厚いコンクリート壁や鉛の遮蔽板がなければ我々の身体に届いてしまいます。その辺の自動小銃やピストルの弾丸を弾き返してくれる防弾用の鉄板ぐらいなら放射性物質からのγ線の多くは楽々とブチ抜いてくれる筈です。
他方、内部被曝は体内に入ってしまった放射性物質による被曝ですが、その場合の危険度の順番は外部被曝とは正反対で、α線>β線>γ線、になります。
その理由は、貫通力の弱い放射線ほど、その放射線が持つ全てのエネルギーや運動量を短い距離で失ってしまう(放射線のエネルギー・運動量が生体組織を破壊することで全て吸収されてしまう)からです。貫通力の強いγ線だと身体組織とはほとんど電離作用(放射線が周囲の物質を電離する=イオン化することでエネルギーを喪失する作用で生体に対しては生体分子を破壊する効果を持つ)をせずに、身体の外へ飛び出してしまってくれるからです。だが身体の中でα線が放射されたら、その非常に乏しい貫通力のお蔭で、周囲の細胞(の中の蛋白質や核酸などの重要な生体分子)をズタズタにしながら完全に止まってしまいます
喩えて言えば、ピストルで撃たれた時に(仮に身体の同じ場所を撃たれたとして)銃弾が貫通するほう(これがγ線に相当)が身体の中で銃弾が止まってしまう場合(これがα線)よりも傷が軽いということに相当します。(えっ、ピストルで撃たれるのはピストルが外だから外部被曝に相当する筈だって? そんなことが気になるなら薬莢付の銃弾と発火装置を体内に埋め込んでリモコンででも発射するのをイメージしてね)
特にα線は電荷が2とβ線の電荷-1(の絶対値)の2倍なのでβ線に比べて電離作用そのものがとても強い。(電離作用の強さは電荷の2乗に比例した筈なのでα線はβ線の4倍の電離作用を持つことになります。だから大昔の素粒子や原子核の実験での霧箱や原子核乾板でのα線の飛跡はβ線よりもずっと濃い。しかもα線=ヘリウム4の原子核はβ線=電子の7000倍以上の質量なので、それが停止するということは大質量のα線が持っている運動量が全て生体組織の破壊に使われるということ。なので体内のα線源の周囲の細胞は文字通り強烈な電離作用と大きな運動量とでズタボロ状態になって大変なことに)
ラジウムによる内部被曝がどれほど恐ろしく悲惨な結果を招くかは『女工哀史』あたりの記述が参考になります(私自身はちゃんと読んでませんが :-p)。当時の時計の文字盤の夜光塗料は現代のような蓄光材(自身は光らず既に吸収した光をゆっくりと放出する燐光性物質)でなく自立して光らせるためにラジウム(+そのα線で励起され即座に光る蛍光塗料)が使われており、そのラジウム蛍光塗料を塗る筆が固まると女工たちは口で筆を舐めて柔らかくしては再び塗るという、今思えば信じられないほど恐ろしいことをやってたのです。
さて、生体と放射性物質に関して考えておくべき点としてもう一つはトリチウムのような放射性同位体が生物濃縮(あるいは生体濃縮、要するに生物によって特定の物質が濃縮される現象)。生物濃縮で一般人に良く知られた具体例としては、昔、週刊誌などを賑わせた例、つまり「マグロの握りを食べ過ぎると水銀が身体に入るので大変なことになる」という一種のデマです。大金持ちでもない限り、健康にかかわるほどの水銀をマグロの握りで摂取する前に軽く破産するでしょう。安物の回転寿司で喰う分には破産しないかも知れませんが、その場合には病気になったとすれば、その原因はマグロ由来の水銀でなく様々な添加物であるのはまず確実。ですが、既に十分過ぎるほど長くなったので同位体の生物濃縮の有無に関しては取り敢えずパス。
簡単に結論だけ言えば、一般に化学反応では同位体効果(同位体の違いによって反応速度が変化…と言っても極めて微妙なレベルで変化…する効果)が存在するので、同位体の生物濃縮は起こり得るし実際に起こることが観察されているが、現実に心配が必要なほどの高い濃縮度のレベル(マグロの水銀みたいなレベル)では起こらない、ということですね。因みに、トリチウムでなく重水素ばかりの水つまり重水D2Oだけを飲み続けると人間は確実に死にます。もちろん放射性とは無関係です。これはある意味では同位体効果のもたらす極めて大きな結果だと言えます。(因みに、確か重水を飲むというのは、刑事ドラマの『科捜研の女』か『相棒』かで事件のカギに使われていた記憶が)
乱筆乱文は御容赦の程を。
ラジウム温泉なめすぎです。迷王星さま。
温浴効果を無視するコメントは受入れかねます。
半日もすれば尿排泄されますよ。基本的なADME
考えないのは、全く良くないと感じます。(個人の妄想ですけど)
でも、だれもトリチウムのLD50とかED50とか検証されてないのですかね?もともと水だからやってないかもsんあいんですけど。
海コン様、
>半日もすれば尿排泄されますよ。
ラジウムはカルシウムと同じ族、つまりアルカリ土類金属元素なので、化学的性質もカルシウムに類似しています。ですから、放射性ストロンチウムと同様に、体内に入るとカルシウムが集まる場所つまり骨に蓄積しやすく、放射線を出して骨髄などの内部被曝の原因になりやすいですよ。不溶性の化合物で体内に入れた場合ならいざ知らず、可溶性のラジウムイオンを摂取した場合には必ずしも簡単に体外に排出されるとは限りません。
海コン様
ラジウムの毒性については迷王星さんの説明の通り.日本の温泉でラジウム温泉と称しているところのほとんどは,その放射線源の大部分はラジウムの壊変で生じたラドンで,飲泉を許している三朝温泉なんかはラジウムそのものは含んでいないんでしょう.ラジウムをある程度含む恐れのある玉川温泉の場合は飲泉不可となっていたと思います.
希ガスであるラドンは体内に浸透することはないので,温泉浴の場合そのα線によって影響を受けるのは皮膚の最外層止まり,もう細胞分裂能が無くなってがん化の恐れもない細胞でしょう.健康増進効果があるとすれば,乾布摩擦のようなもの? 飲んだ場合は同じく影響されるのは消化管壁の粘膜細胞ということになると思いますが,これも寿命の短い使い捨ての細胞.これにダメージがくると何かいいことがあるんでしょうかね.敢えて考えれば,皮膚とか粘膜とかの細胞が傷つくと,それを修復するために免疫系が活性化されて,巡り巡って難治性の持病や癌にも効果があるなんて可能性はあるかも知れませんね.
>つまり外部被曝での放射線の危険度の順番は、γ線>β線>α線、です。
世の中には気合いの入ったβ線もありましてな・・・>電子線
まあ腹かっさばいて当ててたので果たして外部照射なのかというツッコミはなしでw
りょうちん様
>世の中には気合いの入ったβ線もありましてな・・・>電子線
「β線」という言葉は原子核のβ壊変から出るものだけを指します。
それ以外の電子線、例えばアナログ時代のテレビのブラウン管でのように熱や電界によって電子銃から発射される電子線等をβ線とは決して呼びません。「β線」という用語を生み出した原子核やその現象の専門家である物理学者や化学者らは「β線」という言葉を原子核壊変由来の電子線以外には決して使いません。それ以外の電子線を「β線」と呼んでいるのに気づいたら「それは誤用だ」と言います。
なるほどそうでしたか。
しかし、
>それ以外の電子線を「β線」と呼んでいるのに気づいたら「それは誤用だ」と言います。
どう書こうとご自由なんですが、「それは誤用ですよ」とだけ指摘するのと、こういう書き方をすることで生き方の難易度が変わることだけは自覚された方が良いかと老婆心ながら思います・・・。
りょうちん様、
直前の文と同じ主語なので省いたがために誤解を招きましたね。「『…に気づいたらそれは誤用だ』と言います」の主語は私個人ではなく物理学者や化学者らです。
迷王星さま
解説ありがとうございます。
大分昔に勉強したことで、かなり忘れてあやふやになっていました。
うーん。正直申し上げると、本日の講義はちょっと難しかったです。で、最後の箇所だけ
>トリチウムも鉛白のように後になって「実は恐ろしい物質でした」とならないように、現在は祈るしかないと考えています。
ちょっとどころか、かなりズレてしまう話になるのですが、現在私たちが平気に食しております、トウモロコシやタマネギにも原種には彼らが捕食者から身を守るべく毒を含んでいたとのこと、どこかで聞いた記憶がございます。その品種改良によるものなのか、はたまた、それを食する私たちのほうの体質改善?があったのかは存じませんが、これらを食しても現在これといった健康被害はございません。
ちなみに、犬にタマネギやチョコレートを与えると命にかかわるということはご存知かしら?このことは、この証左ではないかと思っておりますの。
コロナで大騒ぎの私が申し上げられることではありませんが、人類はその歴史で、あらゆる毒や敵対生物(ウイルスや細菌を含みます)を制してきたのだと思います。
いえ、コロナで大騒ぎの私と矛盾はしておりませんのよ。人類がそれらを制してきた歴史で、それが適わなかった人々は残酷な言い方をすると淘汰されてしまったのです。私や私の家族は、淘汰される側にはなりたくない。ので大騒ぎして戦っております。
蛇足ですがね、何年か前の報道で、中国では人工衛星内で育てたバリバリ放射能をあびた野菜を宇宙野菜でしたっけ、得意そうに売っていると言うのがありました。私、それを見て、中国の人々の逞しさを羨んだのですわ。
心配性のお姐様
雑談でも名前を出したペチュニアなんかは葉っぱがベトベトして細かい産毛に覆われていますが、それも天敵=害虫への対抗と言われています。
植物などの毒や耐性、対抗策の獲得というのは、
「鹿によく食われるから鹿に効く毒を作ったろ!」
などと何者かの意志で進化するのではなく、偶然、主な外敵に有効な成分を持った個体が食害を免れて生き残り、繁栄し、その種の主流になるに至った場合に認識されるものです。タマネギトウモロコシはウチで作っておらず知識もないのでどの程度の毒性だったかは存じませんが、おそらく主な天敵…せいぜい小型動物までに対するものであり、対人用ではなかったと推察します。犬vsタマネギなんかは偶然か対草食動物の巻き添えに思えますね。
しかし人間だけは違います。文明の獲得によって、仰るように毒性植物そのものを改変してしまったり、毒抜きを編み出したり、毒性部位を避けて調理したりしますね。ジャガイモなんか未だに青い所を食べたらえらいことになりますし。ある程度までは淘汰されずに繁栄できる手段を持っています。
病気に対しても、ほとんどは人体の適応よりも薬品の開発や生活からの隔離で克服しています。適応は膨大な世代を交代してやっと獲得するものですが、開発は生きてるうちに恩恵を得られます。
だからこそ、放射線などに適応する人類が出現する前に利用を始め、恩恵を受けながらも被害を受け、学習を続けるのですね。放射線・原発にせよ新型コロナにせよ、正しく恐れ、正しく扱い、文明に落とし込んでいってこそ人類流の進化だと考えます。
きっちり大騒ぎして、皆で良い方向を目指せれば良いですよね。
農民様 かっこいい!
>だからこそ、放射線などに適応する人類が出現する前に利用を始め、恩恵を受けながらも被害を受け、学習を続けるのですね。
>放射線・原発にせよ新型コロナにせよ、正しく恐れ、正しく扱い、文明に落とし込んでいってこそ人類流の進化だと考えます。
素敵です(💛)。
心配性のおばさん 様
>農民様 かっこいい!
同じノリですね(笑) 農民様素敵です。(あっ 私はそちら?の人ではありませんが、、)
いろいろメッセージを発言されて 拡販いうのを企画されれば ここら辺のオヤジサンがヒントくれるかもです(笑)
韓国在住日本人さん、ためになる記事ありがとうございます。
既に知識のある方もいらっしゃったと思いますが、私にとっては新しい情報ばかりだというのが実感です。
教育に関わる身(と言ってもそのものズバリ教師ではありませんが)としては、原発が大きな話題になって久しい日本では、今回の記事のようなテーマやその周辺の事象についてもっと学ぶ機会があっても良いかなと思っています。
まあ現実はそんなに簡単じゃないのはわかってますが。
学ぶ機会の話と関連してひとつ疑問があります。
私は化学に関しては所謂高校の理科基礎までしかやっていないのですが、今回の記事については正直、Googleの力を借りながら読んでいました。
私と条件が違う方はたくさんいると思いますが、今回の記事の内容は高校の理科(古い言い方だとⅡつくやつ)まで学べばすらすらと入ってくるものですか?
それともより専門性の高いものなのでしょうか?
(もしかして私の頭から抜け落ちてるだけで、理科基礎さえやってればすらすらわかる…?)
そんな疑問を持ったのは、学ぶ機会を考える際、その段階というのを忘れてはならないからです。
学ぶ段階を間違えると、知識を得てもそれを「知っている」状態にしかできません。最悪「なるほど、わからん」となります。
前提となる知識と、考え方の成熟、双方あってはじめて知識はものになります。
そんなわけで、今回の記事はどの段階で理解できるものなのか、それに興味をもちました。
どなたか教えていただけると幸いです。
そもそもそんなこと考えなくて良いだろ、といわれてしまいそうですが、別の分野(私の専門)でにたようなこと考えているもので興味が湧いてしまいまして…
何か最近「半減期」というのを聞かなくなりましたが、世の中の常識「基本」が変わっているのでしょうか?
半減する間にジワジワ出してるヤツが新たな「輩」を産んでいるのでしょうか?
トリウムは11年強とかセシウムは、、、とかありましたが、その辺はどうなんでしょうか?
投稿記事、ありがとうございました。
当方、ド文系でありますが、何とか最後まで読んで少しは事情を理解した様な気分にならせて頂きました。
この様な動画がありました。
世界の原子力発電所等からのトリチウムの年間排出量
https://www.youtube.com/watch?v=vaq8mFq-fm4
これを見るに、韓国による日本の処理水廃棄に対する批判は、
いつもと同じく論理的な観点ゼロと思いました
韓国在住日本人さんの結論は
「苦渋の決断ではあるが、現状を考慮した場合、投棄はやむを得ない」
と、嫌々ながら、仕方なしに、です。
管理人さんは、
「科学的には薄めて海洋投棄するのがもっとも合理的である」
というのが過去にこのサイトで紹介してきた論点、と主張しています。
結局は捨てるのだけど、ずいぶんニュアンスが違うような。
そう感じたのは、私だけなのかな。
(もちろん、へんな国が難癖つけてくるのは、別の問題、ここでは無視。)
懐かしい話で、つい独り言。
小生は学生時代に生物学方面から放射線の研究してました。(生体に対する放射線障害の評価という方面)
放射線源の単位は今のベクレル(Bq)ではなくキュリー(CI)でした。
線量当量の単位は今のシーベルト(Sv)ではなく、吸収線量の単位としてグレイ(Gy)やラド(rad)でしたねぇ。。。
この単位を覚えておられる方は、小生の年齢も推察できるでしょう。
昔話はさておき、原子力発電所等からの放射性廃棄物は、現代の技術ではトリチウムを除けば全部まとめて分離できるようです。
但しそれらはそれで放射性廃棄物として処理:例えば、
地中深く埋めるとか、
フランスなどの処理業者にお金を払って捨ててもらうとか、
深海に沈める?とか(やべぇw)、
ロケットで宇宙にぶっ飛ばすとか、なんとかしなきゃいけない。
しかしトリチウムは”水”の形ですので、薄めて海にすてるっきゃないですね。
だから世界中で少しづつ薄めて海に流すのが常識と思いますよ。
お隣さんもそうしてるでしょ?
(お隣さんの場合はそれどころか、他の放射性廃棄物もアスファルトに混ぜて道路に撒いたらしいですが。。。怖)
だからソウル市の線量は高いってのが誰もが知っている『秘密』らしいっすよ。www
要するにネガティブ・イメージ・キャンペーンがお好きな国民性なんでしょう。
参考までに小生の身勝手な定義によると、
悪意 = 自分が何も得をしないのに誰かを貶めることを楽しむ意図
だと思います。
泥棒さんの方がまだマシですね。
少なくとも自分が得をするために誰かの損をやむを得ないと考えるわけですから、純粋な悪意ではない。
ただただ純粋な悪意 に基づいて生きている民族 = 朝鮮民族の本質なんでしょう。
PS:
放射線の生態に及ぼす影響ってのは大別して2つの仮説があります。
吸収線量の増加と体への悪影響はリニアであるという仮説と、
ノンリニア仮説、つまり吸収線量少量ならほぼ影響なく、適量ならむしろ体に良い、多すぎれば毒って話です。
自然界に放射線が全くない状態はほぼありません。
誰でも放射線を浴びてます。
木造家屋とコンクリ家屋ではベースの線量もかなり違いますよ。
さらに人体は体重60kgの人なら6000-8000bqの線源にはなってます。
満員電車で4人に囲まれて居たら、3万ベクレルの線源の中心にいるのと同じです。
(主にはK40、C14などの自然放射線由来です)
バナナやジャガイモのようなカリウムの多い食材は線量も高いです。(自然K40のせい)
一方、秋田の玉川温泉では、お湯1Lで2500ベクレルはあると言われてます。
それが逆に体に良いから、わざわざお金を払って湯治に行くんです。
(小生がノンリニア仮説を支持している根拠の一つ)
一方、一般の人々は直感的にリニア仮説を信じている傾向があるようです。
つまり線量が増えると増えるだけ体に害があるという直線関係だと考えているわけです。
薬と毒物の関係に似ています。
少量なら良くも悪くもない。(必須栄養素ならば良しです。)
適量なら薬になります。(必須栄養素ならば許容範囲です。)
多すぎると毒です。(食塩でも多量摂取すれば死にます。)
つまり毒性とは定量性の問題なんです。
放射線も同じだと、小生は考えています。
なので小生は恐らく真実はノンリニア仮説が有効だと思います。
特にがん細胞の持つ放射線感受性ががん治療に使われている事実は、
むしろ程よい線量が総合的には体に良い効果を与える可能性があることを示唆しているかと。
まあ、ほぼ小生のイメージなのでご興味ある方はいろいろペーパー読んでみると面白いことがわかるかもしれません。
では
スリークッション 様
> ロケットで宇宙にぶっ飛ばす
これ駄目です。打ち上げに失敗することがありますから。
> 悪意 = 自分が何も得をしないのに誰かを貶めることを楽しむ
他人を貶めることによって「ウリの方が上ニダー」と思うヤツラなんですよ。
だから向上心もない。
韓国在住様、あら探しで申し訳ない下記訂正が必要です、中性子が二つとも7になってます
たとえば炭素は陽子6個、中性子6個のものを基準として、中性子が7個のものを13C(炭素13:Carbon 13)、中性子が7(正→8)個のものを14C (炭素14:Carbon 14)といいます。
韓国在住様
一つお願いがあります。日本のモニタリングポストは地上1mにあります。(数ヶ所10mの高さに設置されています)
しかし、韓国のソウル等では10mの高さに設置されていると書かれいるのを見ました。これでは人が歩いている空間の放射線線量と解離があると考えます。(韓国人の寝起きするアパートの高さの約半分として考えているかは分かりませんが)
もし韓国在住様が放射線測定器を持っていらっしゃるならソウル付近を数ヶ所測定してみることは可能でしょうか?
埼玉の暇人
以前に、韓国在住日本人さんが、実測して投稿してくれた記憶がありますが、かなり前(昨年)だと思います。
だんな様
情報ありがとうございます。
ただ今確認中・・・・・・・・
「僕のお舟BCNOOFNe」?なんでOを重ねるかな?なんか不必要に親切すぎない?と思うのはうちの方では「僕の舟」だったからか。あと個人的にはeVはついVにファラデー定数をかけた値でモル思考しちゃったり、原子分子から電子を弾き飛ばしてイオン化する能力の方に気が向いたりするのであまり小さく感じませんw それから、H2O中のDやTは素早く交換が起って精製(分離)がますますややこしくこることや、自分も最近調べた口ですが、半減期が記載されてたら良かったですね。半減期は12年でセシウム137よりはずっと早くなくなるんですね。
とまあ、文句ばかり言ってますが、頭をすっきりリフレッシュすることが出来ました。どうもありがとうございます。
あと関係ないですが、韓国の場合は「さすが東京の線量の三倍のα線を半万年吸い続けてきた民族が言うと放射線被曝の危険性がよく分かる」といつも思ってます。
韓国のモニタリングポストが地上10mはちと高い位置ですね。地上の土壌汚染はどうなるのでしょう。
振り返って、海洋放出トリチウムが生物に与える影響は宇宙から降下するベクレルよりは高くならないほうが良いでしょうね、生物の回復力や地球の歴史を考えれば。要は海外も放出するほうがコストの面から無視しているだけですよ。カナダ、ドイツ、フランスなど原発周辺の住民の白血病比率を見れば健康影響をICRP(国際放射線防護委員会)がカウントしてないのですよ、政治的な計らいかどうか知りませんが。
https://www.rri.kyoto-u.ac.jp/PUB/report/04_kr/img/ekr005.pdf
トリチウムは水素の同位体なので水として生物内に取り込まれるとなりすまし的に安定したヘリウムに変換し体に放射能を残すのです。ドミノ式に生物を構成するDNA内のHの鎖が切れてDNAは不安定化、遺伝子異常をもたらします。原子核と電子のふるまいをシミュレーションすればいいでしょう。おまけに生物内で有機結合型トリチウムの線量係数はトリチウム水の2倍以上。平衡状態になるのに10日ではなく30日くらいに残留しやすい。半減期がくるからめでたしではなく、半減するまで体内で微量なパチンコ玉が細胞を行ったり来たりする目に見えない地雷を飲み込んだようなもの。
https://atomica.jaea.go.jp/dic/detail/dic_detail_2269.html
311の後、急性心筋系や動脈系でなくなった芸能人がどれ程(若い人含めて)いたことか。食べて応援は漫画いや万が一にもないですね。
β線は透過しやすく外から傷つけますが、質量が大きく透過しにくいα線が入ったら内部にとどまって厄介この上ないです。事故が無くでも世界中の皆様はご用心です。
諸氏の方々へ
今回もたくさんのコメントありがとうございます。
コメント内で寄せられて質問について纏めて回答します。
1. β線が紙一枚・・・
-. 本文中で参照している経産省のfileに「トリチウムのβ線は紙一枚で遮蔽できる」と書かれております。
2. この投稿のレベルに関して
-. 高校程度の化学的知識があれば理解可能と思います。また文系の方でも理解しやすいようにしたつもりです。
3. 半減期に関して
-. 半減期は放射能を語るうえで書かなければなりませんが、情報が多くなりすぎると思い、今回は強度を中心にしました。
4. 韓国のモニタリングポストについて
-. 小生はまだ確認していません。PM2.5のモニタリングポストが10mの位置にあるのは知っております。また小生が実測した韓国(小生の行動範囲)の空間線量は高いところで0.3μSv/hrで、殆どが0.1μSv/hrを超えます。日本(大阪)では0.1μSv/hrを超える数値を計測したことはありません。
今回の投稿は放射線に関して、過度に怖がらず、かと言って無視してはならないという、少々難しい書き方をしました。そのためか、少々分かりにくい部分もあったかと思います。
最後に農民様より素晴らしい名言を頂きました。
「放射線・原発にせよ新型コロナにせよ、正しく恐れ、正しく扱い、文明に落とし込んでいってこそ人類流の進化だと考えます」
有難うございました。
駄文にて失礼します。
どこかで韓国の大半の都市は下水を処理せずに日本海に垂れ流していると読みました。これが本当なら大問題ですね。韓国ですから日本の言うことは無視らしいですが、どこかに訴えることはできないのでしょうか