玉木代表、共産党との共闘巡り改めて立憲民主党を批判
玉木雄一郎・国民民主党代表は14日、連合の芳野友子会長とともに会見に臨み、立憲民主党に対し、日本共産党との選挙協力を進める姿勢を批判しました。連合はかねてより立民と共産党との連携に否定的でしたが、これを改めて強調した格好です。もっとも、有権者が立憲民主党に抱いている拒否感は、共産党との連携だけが理由ではないでしょう。
岸田内閣の支持率は発足以来最低だが…
『岸田内閣支持率、産経・FNNでも「過去最低」だが…』でも取り上げたとおり、主要メディアが実施する世論調査では、現在の岸田文雄内閣に対する支持率は、政権発足以来の最低を更新しつつあります。
ただ、だからといってただちに岸田政権、あるいは岸田政権が終焉を迎えるのかといえば、そこは非常に微妙です。
岸田首相自身、自民党総裁としての任期をあと10ヵ月ほど残していますし、また、今すぐ選挙を実施するという選択肢が、岸田首相にはまだ残されているからです。
もう少し踏み込んでいえば、ここでもし岸田首相が衆院解散総選挙を決断すれば、むしろ岸田政権の寿命が大幅に延びる可能性すらあります。現在のところ、自民党に代わって政権を担い得るだけの有力野党が存在しないからです。
『「立憲共産党で三つどもえ」なら自民に有利:解散好機』などでも指摘しましたが、衆議院議員総選挙の仕組みでは、基本的には最大の支持を誇る政党が、圧倒的な議席を握ります。議席は小選挙区に厚く配分されているからです。
自民党が圧勝する可能性は十分にある
そもそも論ですが、このため、小選挙区では第1党が全体の50%に満たない得票にもかかわらず、全体の3分の2を大きく超える議席を得ることもあります。
実際、2012年12月の総選挙では、自民党の小選挙区の得票率は全国で43.01%でしたが、300議席中237議席、つまり全体の79%の議席を得ています。
また、比例代表も全国区ではなく全国11のブロックごとに選出される仕組みですので、各政党の獲得議席数は獲得票数ときれいな比例関係にはなりません。やはり大政党に対して有利な仕組み、というわけです。
これに対し参議院議員通常選挙の場合だと、比較的小規模な新興政党にも有利です。衆院比例と異なり、参院比例は全国区だからです(実際、れいわ新選組は参議院に5議席をもっていますが、うち4議席が比例代表ですし、NHKから国民を守る党もやはり2議席を比例代表で獲得しています)。
こうした選挙特性をよく踏まえておかないと、情勢判断を誤ります。
願望で政治を語るな
ちなみに自民党政権にとって、自民党に対する支持が低下することの本当に脅威は、衆院選で大敗することではなく、むしろ参院選で自民党が多数を失うことではないかと思います。衆参両院でねじれが生じれば、法案も円滑に通せなくなるからです。
現実の次回参院選は2025年ですが、逆にいえば、政局「だけ」を考えるなら、岸田首相にとってはいまこの瞬間、衆院選を行い、多少議席を減らしてでも自民党政権を維持すると判断する方が、政治家としては賢明、というわけです。
このあたり、山手線の駅名を冠した自称会計士自身、「岸田政権が1日でも延命されること」を願っている、というわけではありません(むしろその逆です)。
ただ、「岸田(首相)はムカツク」、「さっさと退陣してほしい」という願望が出て来ることは仕方がないのかもしれませんが、そこからの「総選挙で政権が変ってほしい」からの「総選挙で政権が変わらなければならない」、「変わるはずだ」、という思考パターンには、どうにも同意できません。
「反岸田派(?)」にとっては非常に残念な話ですが、現実問題、自民党以外に政権を担い得る政党が、いまこの瞬間、存在しているわけではありません。
だいいち、メディアが実施する「次の首相に相応しい人」という世論調査で見ても、立憲民主党の泉健太代表や日本維新の会の馬場伸幸代表の姿は見えません。「泉首相」、「馬場首相」という表現に、国民の多くが違和感を覚えているということでしょう。
むろん、メディアの世論調査を鵜呑みに信じるべきというものでもありませんが、今年4月と10月に行われた国政選挙(衆参補選)での各政党の得票状況を見ても、残念ながら、立憲民主党や日本維新の会が自民党に代わって政権を獲得するという見込みはありません。
いずれにせよ、政治を論じるならば現実を見ることが必要であり、くれぐれも「願望」だけで政治を語るべきではないのです。
少数政党である国民民主党・玉木代表の発言
ただし、こうしたなかで、「野党に票を投じても意味がない」という意味だ、などと考えている方がいらっしゃるならば、その考えは改めた方が良いとは申し上げておきたいと思います。
少数政党であっても正論を唱える政党があれば、国会論戦を実りあるものに変える可能性や、与党の政策を修正させる可能性があるからです。
こうしたなかで、政党支持率は振るわないものの、興味深いことを述べる政治家がいるとしたら、それは国民民主党の玉木雄一郎代表かもしれません。これに関連し、ちょっと気になる記事がありました。
国民が立憲に苦言「政権を共にする姿描けない。しっかりしてください」 共産との関係で深い溝
―――2023年11月14日10:36付 FNNプライムオンラインより
『FNNプライムオンライン』によると、国民民主党の玉木代表は14日、連合の芳野友子会長らとの会談後、芳野氏とともに会見に臨み、日本共産党との選挙連携を模索している立憲民主党に対し、こう苦言を呈したのだそうです。
「国家の根幹に関わるところで異なる思想を持った政党と一緒にやる事は、その先に政権を共にする姿が描けない。しっかりしてください」。
いわば、日本共産党と組んだ状態での立憲民主党との選挙協力はできないとの立場を、改めて強調した格好です。
国民民主党は小規模政党だからこそ、こうした原理原則論を大事にすべきですし、実際、玉木氏は政権構想から経済政策、安保政策に至るまで、日本が置かれた厳しい現実を見据え、大局的に政策を提言していると考えられるため、こうした正論を述べることは、日本国民にとっては頼もしいことです。
共産党との選挙協力が理由ではない
もっとも、玉木氏の発言に「政権をともにする」という表現も出て来ていますが、玉木氏が将来的に、場合によっては立憲民主党との連立政権を作る構想を視野に入れていることも見逃せない点でしょう。
これに関連し、連合の芳野氏はかねてより立憲民主党に対し、日本共産党との共闘に苦言を呈してきたのですが、その芳野氏は「国民民主党と立憲民主党の両党を支援する立場」。FNNによると芳野氏は次のように述べ、玉木氏に立憲民主党との関係改善を呼びかけたのだとか。
「立憲民主党の皆さんとも胸襟を開いて、対話を大切にしながら、ぜひとも一丸となって戦える体制を作っていきたい」。
ただ、お言葉ではありますが、このご両名、立憲民主党と組むことが、現在の国民民主党にとって何を意味するかについては、少し真剣に考えた方が良いかもしれません。
個人的な感想で恐縮ですが、いわゆる「小西文書問題」や、最近だと福島第一原発の処理水を「汚染水」呼ばわりした所属議員に注意もしないなど、最近の立憲民主党の振る舞いを巡っては、有権者はかなり厳しく見ていると思います。
正直、立憲民主党に対し拒絶感を持つ有権者もそれなりに多いと考えられるものの、その拒絶感の理由が、「日本共産党と組んでいるから」だとは限らないからです。
このインターネット時代、国会論戦の場を何度もスキャンダル追及で潰してきた立憲民主党、そしてその立憲民主党を「報道しない自由」で徹底的に守って来た特定オールドメディアの行状が、国民の目にバレていないと思うこと自体が、非常に甘い考えです。
ちなみにFNNによると、玉木氏は会見で、こう述べたそうです。
「我々はいくら協力しようと思っても、国家の根幹に関わるところで異なる思想を持った政党と一緒にやるって事は、その先に政権を共にする姿が描けないから『しっかりしてください』ということを申し上げているんです」。
このあたりはもう少し踏み込んで、立憲民主党自身(や場合によっては日本維新の会など)の国家観がどうなっているかについて、より厳しく突っ込んでいただきたいところかもしれません。
いずれにせよ、玉木氏、あるいは玉木氏自身が率いる国民民主党が優れた国政政党なのかどうかについての評価は現時点で控えておきます。当ウェブサイトとしては、政治家は結局のところ、何をやったかで評価されるべきだと考えているからです。
ただ、少なくとも「選挙をやれば自民党が圧倒的に強い」という状況のなかで、まともな経済政策を主張する政党が存在することの意義は十分にあることだけは間違いないといえるでしょう。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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>胸襟を開いて、対話を大切にしながら、ぜひとも一丸となって戦える体制を
各党の動向より芳野会長の発言の方が印象に残ってしまいました。
胸襟を開いて対話などと言いながら、「一丸となる」結論ありきで、「とにかく妥協して協力せえよ」というただの要請ですからこれ。
話し合えば必ず合意できるっていう謎の解釈は何なのでしょうね。本邦左翼には大変ありがちな「総括」なんてた異論排除して合意に見せかけるだけ。経済界まで?
玉木氏は「妥協がありえない部分」を語っているのに。
さっきインターネット配信で岸田の後の政権を担う気概のある議員がいないそうだ。問題山積み、短命政権確実なんだそうだ。情けないの一語に尽きる。議員職を家業と思っているンじゃないのか。こういった時期だから財務省と手を切り、果敢に内政に取り組めば支持率は上がるンじゃないのか?確かに政権運営は厳しさが予想される。有権者にも問題はある。知名度ばかりにイメージを膨らませ実態とはかけはなれた御人を当選させたりする。今井絵理子、、彼女は重度の障害児を懸命に育児し立派ではあるが当選後最初の一言が「これから勉強する」である。だけど彼女が沖縄の環境問題や基地問題に取り組んだ話は聞かない。聞こえてくるのは、「不倫や」「エッフェル一味」のネガティブな話ばかりだ。議員の本当の姿を知る術がない。市会議員あたりからコツコツ実績を積み上げたならいざ知らず、有名だけで当選させてしまう。国会議員になるなら、実績をあげてからの立候補を義務付けないとボンクラばかりの議員を生んでしまう。市会議員一期、県会議員一期、あるいは町会議員一期とかを義務付けるのはどうか?芸能人やスポーツ選手、、中身のないボンクラが当選する度に民度の薄さにガックリする。
玉木氏は、場合によっては立憲民主党と協力する気があるかのような発言ですね。
連合を繋ぎ止めるための発言でしょうか?
気になりますね。
やめた方が良いと思いますが。
連合側は「国民民主党だけじゃいつまでたっても自民党に対抗できないだろ」と
言う意図がある様に感じますね。
一方国民民主党は「立憲民主党はもうダメだ、正直に明言する訳にはいかないけど」と
言う内心を”しっかりしてください”に込めているのかも?
この辺の意識の差異が今後の連合と国民民主党の関係にヒビを入れそうな予感。
>このあたりはもう少し踏み込んで、立憲民主党自身(や場合によっては日本維新の会など)の国家観がどうなっているかについて、より厳しく突っ込んでいただきたいところかもしれません。
重国籍問題を被害者コスプレで乗り切ろうとした蓮舫の扱いを考えると、国境や国家を否定する価値観であっても不思議じゃないですね。
連合としても近い将来立件民主党に見切りをつけなくてはならなくなる日が来るような気がします。
次の選挙でも共産党と「共倒」し、またも無様に惨敗したとしても彼らにはなぜ負けたのかが今後も一生理解できないと思いますよ。政権与党への攻撃が足りなかったと盛大な勘違いをし、より先鋭化していくビジョンしか見えない。
そんな連中をいつまでもあてにするのはバカのやることですし、連合や国民民主党に実現させたい政策があるのなら自民党と組んで模索したほうがいいのではないですかね?w
立件共産党構成員にはとっとと引導を渡し、奴らが無尽蔵に無駄食いしている歳費を削減することが第一義かと。
トランプ元大統領が演説で「寄生虫」と発言したことをナチスが大好きな極左界隈が大騒ぎしてますが、国の財政に寄生する卑怯な穀潰しが少なからず存在する以上、それらを一匹でも多く駆除しなければならないのは当然の話。