中韓半導体同盟で読み解く韓国政府高官更迭劇=鈴置氏
今回の鈴置論考には「韓中半導体同盟」なるパワー・ワードが出てきます。4月下旬の米韓首脳会談ではジョー・バイデン米大統領は尹錫悦(いん・しゃくえつ)韓国大統領に対し、この事実上の中韓半導体同盟の解体を要求するのでしょうか。そして、米韓首脳会談直前という微妙なタイミングで、韓国では外交・安全保障の「司令塔」が突如として、事実上更迭されるという「事件」がありました。鈴置氏はこの不思議な更迭劇を、米中二股外交という視点で読み解きます。
目次
運が良い岸田首相
岸田首相も自信を取り戻した?
岸田文雄首相は先月、今年度予算を無事成立させただけでなく、日韓・日独・日印・日宇首脳会談を相次いで実施するなどし、「外交のキシダ」の本領を発揮したとして、おそらく自信を取り戻しているのではないでしょうか。
この点、著者自身も、岸田首相の「しゃもじ外交」については、そのタイミングの絶妙さには、素直に驚いています。習近平(しゅう・きんぺい)中国国家主席のロシア訪問と見事に重なり、外国メディアからもかなりの注目を集めたからです(『外国メディアが岸田首相ウクライナ訪問に注目する理由』等参照)。
そして、主要メディアの世論調査では内閣支持率が軒並み上昇に転じる一方、不支持率は軒並み低下し、主要メディアのなかには支持率と不支持率の「再逆転」が生じているケースもあります(『内閣支持率上昇は「小西文書」「しゃもじ」効果なのか』等参照)。
これなども、岸田首相にとっては政権運営に自信を深める要素のひとつではないかと思う次第です。
運が良い岸田首相、長期政権も視野に?
もっとも、そうしたなかで水を差すようで申し訳ないのですが、岸田首相の「外交的成功」には正直、「運の良さ」という要素も否定できません。
とくにウクライナ訪問が習近平訪露と見事に重なったことに関しては、おそらく「習近平氏のメンツを潰すためにわざとやった」のか、それとも国会日程等で忙しい岸田首相にとって訪問できるタイミングがそこしかなかったのかに関しては微妙でしょう。
また、ウクライナから帰ってきたら、立憲民主党が例の「小西文書」問題で(岸田首相自身の潜在的な政治的ライバルでもある)高市早苗氏を巻き込んで勝手にこけ、そこに来て統一地方選という絶妙なタイミングで立憲民主党議員の「サル」「蛮族」発言問題が重なった、という要素もあります。
現時点で選挙結果を予断すべきではありませんが、おそらく統一地方選と5つの国会議員補選で、立憲民主党は全体的に苦戦するのではないでしょうか。
そうなると、選挙結果や支持率次第では「統一地方選惨敗」からの「広島サミット花道論」は影を潜め、むしろ今国会の会期末の衆院解散すら視野に入ってくるかもしれませんし、サプライズ総選挙で自民党が勝てば、岸田首相は来年の自民党総裁選での2期目もほぼ確実なものになってくるでしょう。
こうした流れが実現するならば、岸田首相とは本当に運が良い人物であることは間違いありません。
岸田首相と対韓外交
もっとも、それが岸田首相にとっては良いことであっても、日本にとって良いことなのかどうかは、また全然別の話です。『岸田ディールで垣間見える「キシダの実務能力」の低さ』などでも指摘したとおり、岸田首相は韓国の尹錫悦(いん・しゃくえつ)大統領に、まんまと騙されたからです。
なにせ、自称元徴用工問題で韓国が持ち出してきた「解決策」は、故・安倍晋三総理大臣、あるいは菅義偉総理大臣らが何度も却下した「財団案」です。歴史に「IF」がないことを承知で申し上げるなら、自民党最大派閥の長でもあった安倍総理が存命であれば、岸田首相も韓国案を呑むことはできなかったはずです。
しかも、韓国側は自称元徴用工問題を巡って、安倍、菅両総理が問題視してきた、2018年における大法院(※最高裁に相当)の「国際法違反判決」問題を、なにひとつとして解決していません。韓国による国際法違反状態は現在も続いているのです。
さらにいえば、現在の韓国政府の案だと、「徴用工財団」(正式名称は「日帝強制動員被害者支援財団」、だそうです)は自称元徴用工らに代位弁済をしたとして、日本企業に対して取得するであろう求償権を放棄することはないというのです。
まったくよくぞここまでふざけた案で合意できたものだと呆れる限りです。
しかも、韓国側が主張する輸出「規制」、すなわち韓国に対する輸出管理適正化措置についても、日本政府は部分的に緩和しました。「(旧)ホワイト国」への復帰はなされていませんが、フッ化水素など3品目の対韓輸出について、「特別一般包括許可」と呼ばれる仕組みを認めたのです。
尹錫悦氏にとっては、まさに「笑いが止まらない」状況でしょう。こうした「岸田ディール」の衝撃を眺めていると、よもや岸田首相が対韓外交などにおいて似たようなミスを連発しないかが気がかりではあります。
韓国高官人事に着目する鈴置論考
韓国では密かに外交・安全保障の司令塔が更迭されていた!
もっとも、こういうときだからこそ、冷静な観察が必要です。
じつは、つい最近、韓国政府の外交・安保チームに大きな変化が生じました。政権発足以来、国家安全保障室長として尹錫悦氏を支えてきた金聖翰(きん・せいかん)氏が、先月29日に辞意を表明したのです。
金聖翰氏は尹錫悦氏の「幼馴染」であるとされ、また、国家安保室長は政権の外交・安保戦略の「司令塔」ともいわれています。日本のメディアがこの報道を積極的に紹介した形跡はありませんが(「小西文書」「サル」「蛮族」騒動で忙しかったからでしょうか?)、これに着目した人物がいました。
日本でも最も信頼に値する韓国観察者・鈴置高史氏です。
尹錫悦、外交チームを突然「粛清」 レディー・ガガ?日韓関係?米韓首脳会談の直前、飛ぶ憶測
4月下旬の米韓首脳会談を目前に、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が外交・安保チームを入れ替えた。理由も説明されない突然の交代劇に「対日政策による亀裂か」「権力内部の勢力争いか」と憶測が乱れ飛ぶ。韓国観察者の鈴置高史氏は一連の騒ぎから「親米従中」路線の破綻を嗅ぎ取る。<<…続きを読む>>
―――2023年04月03日付 デイリー新潮『鈴置高史 半島を読む』より
鈴置氏が昨日、ウェブ評論サイト『デイリー新潮』に寄稿した論考は、リード文にあるとおり、尹錫悦大統領による外交・安保チームの唐突な入れ替えに、「親米従中路線の破綻」という補助線を引いて読み解こうとする試みです。
この金聖翰氏の事実上の更迭劇の背景として、鈴置氏が注目するのが、尹錫悦氏が今月26日、国賓としてワシントンを訪問し、ジョー・バイデン米大統領との米韓首脳会談に臨むという予定です。
鈴置氏によると、金聖翰氏自身、その準備のために訪米するなど、米政府との交渉にあたっていたのですが、こうしたなかでの唐突な更迭の理由について、金聖翰本人はおろか、大統領室も発表していないのだとか。
背景には室長と次長の路線対立も?
ただ、ここで鈴置氏は、この「更迭」の直前、金聖翰室長の下で働いていた李文熙(り・ぶんき)外交秘書官と金一範(きん・いちはん)儀典秘書官も、相次いで辞任していたという事実に注目します。
「李文熙(イ・ムンヒ)外交秘書官と金一範(キム・イルボム)儀典秘書官です。李文熙氏は3月16日の日韓首脳会談に同席していましたが、同月27日に職を解かれました。金一範氏の辞任は日韓首脳会談直前、3月10日でした」。
ちなみに国家安保室ナンバー・ツーの金泰孝(きん・たいこう)次長は生き残ったそうです。
また、記事タイトルにもなっている「レディ・ガガ」は、韓国メディアが報じた「儀典上のミス」に関わる観測記事がもとになっているのですが、この部分についてはぜひ、原文でご確認ください。要するに、米国側が申し入れた、米韓歌手の合同公演を開きたいとの申し入れを、金聖翰氏が無視した、とする報道です。
しかし、これについて鈴置氏は、「合同公演の打診を報告しなかったことが大統領や大統領夫人を怒らせたとしても、安保室長まで辞めさせるのは、やり過ぎだ」と一蹴したうえで、本当の理由として、韓国メディア『中央日報』(韓国語版)の報道をもとにした「対日外交亀裂説」を紹介するのです。
韓日関係改善に対する世論が好意的ではないため、尹大統領は3月21日の閣議の冒頭発言を23分間、生中継することで直接、国民の説得に出た
この席で尹大統領は自身が直接、世論の説得に出ざるを得ない状況に陥ったことに関し参謀を叱咤した。韓日関係改善に慎重な立場を見せていた金室長はそれを大いに気にかけていたという
そして、この中央日報の報道のみならず、朝鮮日報やハンギョレ新聞などの主要韓国メディアも、金聖翰氏の更迭を巡り、「対日外交亀裂説」――たとえば、金聖翰室長と金泰孝自重の路線対立――などと絡めて分析するようになったのだとか。
米国ファクターを用いるとわかりやすくなる!
こうした「対日外交亀裂説」は、一見するともっともらしいものですし、それなりに説得力もあります。
ただ、これについて鈴置氏は、中央日報の記事を踏まえつつも、「問題はもっと根深いところにある」として、こう分析します。
「尹錫悦大統領は日本との関係改善を掲げました。核武装を進める北朝鮮と対抗するには日本との協力が不可欠だからです」。
「もちろん、唯一の同盟国である米国も日本との関係改善を強く求めてきました。3月16日に尹錫悦大統領が訪日して岸田文雄首相と会談した直後に、バイデン政権が尹錫悦大統領の4月訪米を国賓訪問にすると発表したことからもそれが分かります。米国は『国賓』をニンジンに使ったのです」。
…。
つまり、ここでも鈴置氏は、米国というファクターを用いて、この更迭劇を読み解こうとするのです。ちなみに「国賓ニンジン説」は、じつは鈴置氏がこれまでも行ってきた分析内容を繰り返したものですが、ここから先がさらに秀逸です。
鈴置氏によると、尹錫悦政権内部には「日本に屈してまで関係改善を図る必要はない」と主張する「対日強硬派」――、つまり▼「徴用工」に賠償金を支払う財団へは日本企業にも出資させる、▼岸田首相には何らかの形での謝罪表明をさせるべき、といった意見を持つ人が多かったと指摘します。
「韓国政府は外相時代の岸田氏を2度も騙した実績があります。今度も押せば言うことを聞く、と考えたのです<中略>。ところが、『言うことを聞くはずのキシダ』がなかなか言うことを聞かない。2月21日になって岸田官邸は日本の外務省に財団案を拒否するよう指示しました」。
そのうえで、鈴置氏は尹錫悦氏が財団への日本企業の資金拠出や岸田首相による明確な謝罪を諦めた理由を、こうした「キシダ」の強硬な態度に加え、「4月の訪米で成功するためには3月の訪日を実現する必要があった」という事情にあると読み解くのです。
このような流れに位置付ければ、今回の安保チーム人事もスッキリと説明がつきます。「対日強硬派の金聖翰室長を切り、融和派の金泰孝次長を残した」、というものです。もっといえば、「個人の戦いというよりも、従来の対日外交のスタイルを守りたい伝統派と、安全保障を最重視する現実派の戦い」です。
ちなみに「従来の対日外交」の記述、本稿では全文を引用しませんが、是非とも原文をお読みいただきたいと思います。なかなかにピリリと辛みが効いていて絶妙です(宏池会の方々が読むと図星過ぎて腹を立てるのではないでしょうか?)。
韓国国内の批判にさらされる尹錫悦氏
いずれにせよ、鈴置氏によると、今回残った金泰孝次長はこれまで一貫して「韓国の安保のためには日本との軍事協力が必須」と訴えてきた人物であり、李明博(り・めいはく)政権時代の2012年には日韓GSOMIAを推進していたのだそうです。
「今や、李明博政権当時と比べ『第2次朝鮮戦争』の可能性が飛躍的に高まりました。北朝鮮の核武装が進んだうえ、台湾有事が北の挑発を誘発する危険性が高まったからです。金泰孝次長ら現実派にすれば、伝統派は外交利権にしがみつき、国の安全を危うくするとんでもない人々に見えるでしょう」。
もっとも、これで金泰孝氏ら「外交現実派」の勝利といえるほど事情は単純ではないようです。さっそく、韓国国内の左右両メディアが一斉に批判をし始めているからです。
鈴置氏によると、たとえば左派メディア『ハンギョレ新聞』には、朴振(ぼく・しん)外交部長官が今回更迭された金聖翰室長側について金泰孝自重と対立した、などと報じているのだそうであり、一部韓国紙も朴振氏の長官辞任の可能性に言及し始めているそうです。
米韓の亀裂を回避「したつもり」になる韓国
一方、保守メディアも保守メディアで、「韓米首脳会談直前に、外交の司令塔が揺れた」ことなどを一斉に批判したそうです。韓国メディアのこうした反応を見ると、やはり金聖翰氏の更迭を、「なぜ首脳会談後まで待てなかったのか」という点は疑問です。
これについて鈴置氏は、次のように指摘します。
「室長と次長の対立が、首脳会談を待てないほどに厳しくなっていたからでしょう。ことに米韓首脳会談でこそ、安保室内部の対立が表面化する可能性がありました」。
「『親米従中』か『親米反中』か、というもっと本質的な問題が存在します。尹錫悦政権の初代安保室長であった金聖翰氏が立てた基本戦略は以下の2点でした。
①米国との関係改善に努め、北朝鮮の軍事的な脅威に対抗する。
②中国との良好な関係の維持に努め、経済的な利益の拡大を図る。」
この①と②のことを、昔の鈴置氏の用語では、たしか「米中二股外交」と呼ぶのではなかったでしょうか。この「米中二股外交」とは、要するに「親米従中」――安保を米国に頼り、経済を中国に依存する路線、あるいは「安米経中」――のことです。
「でも、その『安米経中』は限界に達しました。米国が経済を安保の武器に使い始めたからです。その一環として、中国に最先端の半導体を作らせないし売りもしない、という半導体封鎖網を敷くべく動いてます」。
「一方、メモリー大国の韓国は輸出の半分を中国市場に依存。韓国の――世界のメモリー大手2社は中国で準主力工場を稼働中です。半導体分野では『韓中同盟』が成立しているのです」。
「半導体分野では中韓同盟が成立」!
このパワー・ワードは、なかなかに強烈です。
こうした事実関係を確認していくと、尹錫悦氏の4月の訪米も、米国側の目的は明らかです。韓国に対し、この中韓半導体同盟の破棄を迫ることです。
そうなってくると、何としてでも米中二股外交を維持したい尹錫悦氏にとっては、「安米経中」路線の提唱者である金聖翰氏が安保室長のままなら、首脳会談で米韓に亀裂が走る恐れがあることを懸念し、とりあえず金聖翰氏を「粛清」することで、「それを回避したつもり」になっている――。
これが、今回の鈴置氏の見立てです。
「回避したつもりになっている」という表現のチョイスにも絶妙さを感じます。「米国からはバレバレだぞ」、というニュアンスが含まれているからです。
米国は韓国を「通貨」で攻撃するのか?
いずれにせよ、今回の論考では金聖翰氏の更迭、あるいは「粛清」が米韓関係にどういう影響を及ぼすか「はなはだ興味深い」、「軌道修正はあり得る」などとしつつも、「親米従中」路線に変化はない、というのが鈴置氏の結論ではないかと思います。
そして、こうした鈴置氏の見立てが正しければ、金聖翰氏を更迭したくらいで米国が韓国の「安米経中」路線に理解を示すとも思えませんので、米国はあの手この手で韓国に圧力をかけるでしょう。
もしかするとその手段は、かなり以前に鈴置氏や愛知淑徳大学の真田幸光教授らが指摘した「通貨」なのかもしれませんし、実際、韓国のマネーフロー環境は小康状態にあるとはいえ、依然として脆弱な状況が続いています。信用力が低い社債の利回りが高止まりしているのも、そのあらわれでしょう。
そうなってくると、尹錫悦政権は左派のみならず、保守派からも批判を浴び、政権運営が困難を極めるという展開も予想しておくべきでしょう(韓国の総選挙は来年であることを踏まえると、個人的には尹錫悦氏がその難局を乗り切る可能性は高いとは思いますが…)。
尹錫悦氏に「配慮せよ」との主張
ただ、それ以上に気になるのは、日本国内で詭弁を唱える者たちの動きです。
以前の『「徴用工解決で安保協力が進む」という松川議員の詭弁』でも触れましたが、日本国内には非常に残念なことに、日本の政治家でありながら、「韓国の尹錫悦大統領を助けるために、日本も韓国に手を差し出すべきだ」などとする寝言を述べる者もいます。
どうして日本が韓国の国内世論に配慮する必要があるのか、意味がわかりません。
しかし、岸田政権が「長持ち」すれば、日本国内でそのようなことを考える者が増長する可能性は非常に高く、差し当たっては『詐欺師が狙う次の「鴨葱」:日韓スワップ交渉本格化へ』でも示したとおり、韓国側からの日韓通貨スワップ締結要求が本格化することを危惧しなければなりません。
(※もちろん、金融情勢が急転するあまり、韓国の通貨危機に日本との通貨スワップが「間に合わない」という可能性もないではないのですが…。)
いずれにせよ、米韓関係で尹錫悦氏が追い込まれてくれば、尹錫悦政権は「日韓関係」を米韓関係改善の突破口として利用してくるであろうことは、容易に想像ができるところです。私たち日本国民が賢明であり続けることが、これまで以上に重要だと考えられるゆえんでしょう。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
>「回避したつもりになっている」という表現のチョイスにも絶妙さを感じます。「米国からはバレバレだぞ」、というニュアンスが含まれているからです。
金正恩が寧辺の核施設放棄だけで米国の制裁完全解除を望んだ際に、トランプが「他にも核施設あるだろ」と返した流れを思い出します。
岸田文雄にその辺りの「騙されない姿勢」が見えないのは残念と言えば残念。
戦後型日本政治への回帰はまったく残念です。米国にまともな共和党大統領が誕生することを当方は祈念してます。
>4月26日、尹錫悦大統領は国賓としてワシントンに招かれ、米韓首脳会談に臨みます。金聖翰氏はその準備のため3月5日から訪米し、米政府と交渉に当たっていました。
単に、「もっと話の通じる奴に代えろ!」「そうでなければ会わない!」と叱責されただけなんじゃないのでしょうか?
>2月21日になって岸田官邸は日本の外務省に財団案を拒否するよう指示しました。
逆にそんな頃まで議論のテーブルに上げてたのかよ、と思います。まさに隙だらけ。何かにつけて損切りが遅そうな印象です。
> 安保室の「粛清」が米韓関係にどう影響を及ぼすか、はなはだ興味深い。「親米従中」に変化はないかもしれませんが、軌道修正はありうる。その意味で4月26日の米韓首脳会談は注目の的なのです。
私も現政権がどこまで路線修正するのか興味が湧きました。
まあ多分、黙ってるだけでしょうけどね。
もちろん、政権交代を待たずとも政権末期にはひっくり返る可能性があることは別として。
米国フィルターで俯瞰してみると
岸田を騙しているのは「外務省の北米担当」じゃないかと・・・・
外務省のヒエラルキーを考えれば 当然 韓国担当より米国担当が上でしょう
いくら岸田でも、北米担当と韓国担当が違う事を言っていれば
韓国担当の言う事なんて聞かないと思うんです
同感です。松川議員も同じ線上でしょう。旦那も外務省だから完全に外務省の主流論理だと思います。安倍総理の時は トランプ大統領に騙されるなと忠告していたが 今は米国の意向忖度するだけの外務省と 官僚の言いなりのお神輿総理だとこうなるのは必然でしょうね。
今の尹大統領の人気見ると、次は野党が政権の取って全部ご破算になるだろうね。
日本はテキトーに付き合って、「ね、関係改善に努力したでしょ?」ってアメリカに言えるようにしとけばそれでOK
しまった。書き込んだあとで気づいた。「野党」じゃなくて「左派」でした。失礼
今回の鈴置コラムを読んでふと浮かんだ疑問。
まず、「レディーガガとBLACLPINK合同公演実施の申し入れを安保室が尹大統領に報告してなかった」という件ですが、韓国外交部はいったい何をしてたのでしょう? アメリカからの申し入れということであれば、外交ルートを通してのことでしょうから、まず外交部に伝えられたはずです。仮に、大統領への報告ルートが安保室を必ず経由しなければならないとされていたとしても、ナシのつぶてでは窓口となった(はずの)外交部、おそらくは駐米大使館はかなり困ったことになったはずです。アメリカ側に「あの件どうなった?」と聞かれても何も答えられないという状況が続くわけですから。韓国外交部はそんな状況にただ甘んじていただけだったのでしょうか。
文在寅政権の頃、外交に関しては大統領府なり安保室なりが全部仕切っており、外交部はただのパシリか接遇要員しかさせてもらえないという逼塞状況にありました。その頃、多くの経験と実績のある職業外交官が辞めたと聞いています。尹大統領は、就任早々、まずは機能不全となった外交部の機能を回復させるという相当困難な作業を行わざるを得なかったのではないかと考えていましたが、今回の経緯を見る限りでは、依然として韓国外交部は十分に機能しておらず、安保室が外交を動かすという状況は変わってないようにも見えます。他国からすると、カウンターパートであるはずの外交部が「子供の使い」しかできないとなると、いろいろと不便、というか余分な手間ばかりかかるという状況が、まだまだ続くのかもしれません。
まあ、後任の安保室長が、宙ぶらりんの状況を強いられたであろう駐米大使の趙太庸氏になったというあたり、もしかすると外交部のささやかな「反撃」なのかもしれませんが。
今月下旬の尹大統領訪米では、韓国としては、サムスン電子&SKハイニクス中国工場への「お目こぼし」を勝ち取れるかどうかという点に関心が集まるだろうと思いますが、そもそも首脳会談の議題として取り上げられるかどうかすらも疑問です。よほどのことでもない限り、アメリカが応じることはないでしょう。韓国勢が中国工場で行っているのは、メモリ半導体の前工程ということですが、ロジック系半導体は少々古くてもそれなりに使い道があるのに対し(*)、メモリ半導体は最先端、せいぜい一世代落ちくらいでないと市場競争力を持ちません。ゆえに、現在の韓国の経済構造から考えると、「お目こぼし」を勝ち取れるかどうかは死活問題になりますが、さてどうなりますかね。
(*) 例えば、炊飯器に最先端の高価なロジック系半導体を使うバカはいません。20年前の
プロセスで作った16ビットMCUでも十分すぎます。さらに、赤外線リモコンとなると、
4ビットMCUで事足ります。
他国(しかも韓国ごとき)の安保室長の交代をそこまで、話題にすべきことですかね。日本で言えば秋葉局長なんでしょうけれど、日本人の何パーセントが彼の名を知っているのでしょうか。
定例ではない異動なので、憶測を呼ぶのは仕方ありませんが、内幕はそのうち明らかになってくるでしょう。
鈴置さんは傾聴するところも大いにある方ですが、「尹錫悦はなぜ『キシダ・フミオ』を舐めるのか」の分析は的外れもいいところだと、当時から考えておりました。今回のものも私にはピンと来ません。
日本も韓国も①米国には逆らえない②中国とは出来る範囲で仲良くして利益を得たい③中国にはリスクを感じる、という点では同類です。ただ歴史的な経緯もあり、韓国の方がより恐中(ロシアに対するフィンランドのようなもの)であることは確かでしょう。その微妙なバランスの落しどころに付き、韓国政府内で意見対立があっても当然です。ただそれが(この異例のタイミングでの)更迭の原因とは思えません。
私は、色んなことの積み重ねで、尹大統領が(小学校の同級生と言われる)安保室長への信頼をなくしただけかな、と推測しますが、何とも言えません。繰り返しますが、話題にすべきことですかね?(そういうお前も長文の投稿しとるやないか、と突っ込まれそう)。
韓国外交が外交部ではなく安保室によって動かされている(らしい)という現状に鑑みれば、安保室長の更迭は外相更迭以上の意味があるとは言えると思います。そして、今月大統領が訪米するのにも関わらず、突然駐米大使を交替させるというのも、通常では考えにくいケースでしょう。従って、韓国政府上層部で何らかの厳しい葛藤なり意見の食い違いなりがあるのではないかという推測には妥当性があると思います。
ただ、この人事で何が変わるのかという点については、今のところ何とも言い難いですね。大きな路線変更があるのかどうか、それとも単なる個人的な確執によるものだったのか、暫く様子を見てみないとよくわからないという意味において、現時点で論じようとしても可能性を並べる以上のことは難しいだろうと思います。いずれにしても、尹錫悦政権は文在寅政権の「やらかし」を一つずつ修復しようと試みている段階であり、オセロのように一夜にして全部がひっくり返るなんてことはありえません。その意味では、些細なことで一々騒ぐのもいかがなものかなと思っています。