林外相「クアッド出席」も-G20欠席で失われた国益
あまりに批判が強かったためでしょうか、林芳正外相に対し、インドの「クアッド外相会合」には参加する許可が出たようです。ただ、G20外相会合を「日本の外相が」欠席したことの打撃は計り知れません。議長国・インドは日本にとって「クアッド」という重要な相手であるにもかかわらず、そのインドのメンツを潰したほか、G7議長国である日本が欠席したこと自体、G7としてのウクライナ戦争に対するコミットメントを揺るがせかねない状況にもあるのです。
国会日程が足かせに
国会日程のために首相や外務大臣などが重要な外国訪問に行けず、あるいは重要な国際会議に出られないというのは、いかがなものでしょうか。
何の話をしているのかといえば、岸田文雄首相がG7首脳のなかで唯一、ウクライナの首都・キーウを訪問できていないこと、あるいは林芳正外相がインドで開かれているG20外相会合に参加できなかったことです。
先週の『岸田首相の隠密外国訪問はゴーン式?クレオパトラ式?』でも議論したとおり、そもそも日本では国会会期中の首相・外相の外国訪問には大きな制約があります。憲法や国会法の規定上、首相や国務大臣らは出席を求められたら国会を離れるわけにはいかないからです。
いや、もちろん、議会制民主主義においては、「国権の最高機関」たる国会は、本来ならば大変に重要です。
しかし、正直、日本共産党や最大野党である立憲民主党などの大変に低レベルな国会質問を眺めていると、果たして首相や外相の行動を外国訪問の機会を阻害してまで国会日程を優先しなければならないものなのかと疑問に思わざるを得ないこともあります。
さらに、戦地であるウクライナを訪問するにあたっては、基本的には直前まで首相の行動を伏せなければならないという需要があるのですが、日本の場合は国会で事前承認が必要とされていることが、こうした首相の行動の大きな制約となっています。
日本共産党は国益を邪魔するという点においてブレない
こうしたなかで、首相や閣僚の海外出張については「事後承認」でも良いのではないか、といった主張も一部の政党からは出て来ているようです。産経ニュースによると、たとえば国民民主党の玉木雄一郎代表、立憲民主党の安住淳国対委員長らがこうしたルール緩和に言及しているのだとか。
首相ウクライナ訪問「事前承認不要」の声相次ぐ 野党は対応割れる
―――2023/3/1 20:57付 産経ニュースより
しかし、やはり「あの政党」はまったく違います。
同じく産経ニュースによると、日本共産党の穀田恵二国対委員長は1日の記者会見で、岸田首相が模索しているキーウ訪問に関連し、「首都訪問の必要性自体も検証すべき」としたうえで、「国会の事前承認を諮るルールは尊重すべきだ」などと述べたのだそうです。
首相ウクライナ訪問「国会の事前承認を」と共産
―――2023/3/1 13:06付 産経ニュースより
まさに「日本の国益を妨害する」という点ではブレない政党だと思わざるを得ませんし、このような政党が国会に議席を持っているということ自体、大きな問題でもあります。
取り返しがつかない林外相「G20欠席」
同様に、林外相がインドで開かれているG20外相会合に参加できなかったとする話題は、昨日の『国際的な信頼関係ぶち壊す林外相「G20欠席」の衝撃』でも取り上げました。
今回の林外相の欠席、自民党や政府・宏池会政権が国会対策を周到に行わなかったことが原因なのか、それとも立憲民主党などの特定野党が政府を妨害する目的で林外相の外国訪問を許可しなかったことが原因なのかはわかりません。
しかし、著者自身はG20そのものがなかば形骸化していると考えている人間のひとりではありますが、それでもインドで開催されるG20に日本の外相が参加しないことの外交的なダメージは計り知れません。
まず、インドは日本が重視する「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」に賛同し、日米豪とともに「クアッド」を形成している極めて重要な相手国です。その「極めて重要な相手国」であるインドが主催している会合に責任者が参加しないこと自体、インドのメンツをつぶし、インドを深く失望させかねない行動です。
しかも日本は今年のG7議長国であり、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻という国際犯罪が行われているなか、G7としてロシアに厳しく対処しなければならない局面において、G7議長国の日本とG20議長国のインドが協調するのは大変重要な機会だったはずです。
もちろん、インドは西側諸国の対ロシア制裁に加わっていませんが、それでも日印両国関係に照らし、日本がインドに対してG7の立場を伝えるだけの仲介人となる貴重なチャンスでもありました。
さらにはG20は中国、ロシアからも外相が参加するという場でしたので、ここで日本の外相が参加しなかったことで逸した国益は、取り返しがつかないものになってしまったのです。
批判が強すぎたから?クアッドには参加できることに
こうしたなかで、産経ニュースによると与野党の参院国対委員長は1日、国会内で会談し、3日の参院予算委員会の一般質疑に林外相の出席を求めないことで合意したそうです。
林外相、クアッド出席へ 与野党が合意
―――2023/3/1 16:33付 産経ニュースより
批判が強すぎたからでしょうか?
これにより、少なくとも3日の日米豪印クアッド外相会合には参加できることになりましたが、だからといって、1日と2日のG20外相会合に参加できなかったことの失地を十分に回復することができるというものではないでしょう。
いずれにせよ、国会会期中に首相や閣僚が国会の制約で重要な外国出張に支障を来すという状況が、いかに国益を阻害しているのかを考えると、本当にやりきれませんし、「利権野党」が国政を妨害するためにこのような行動を取っているのだとしたら、それは言語道断です。
したがって、地道なようですが、私たち有権者はせっかく存在しているインターネットなどを使い、もっと声を上げるべきでしょうし、選挙のたびにきちんと投票所に足を運び、「よりマシな候補者」に1票を投じ続けることを通じ、国益を妨害する政党を国政の場から排除するという努力を続けなければならないことはいうまでもありません。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
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少なくとも3日の日米豪印クアッド外相会合には参加できることになった事は次善の策として、まだマシかなと思います。インドには十分、謝罪しなければ。またどうせG20は露中が参加するんだから、何も決まらないでしょう。かえすがえすも、岸田ー林は駄目ですネ。
同意します。
安倍晋三ならば首相本人がインドに行っていますよ。
必要ならばオンラインで国会に参加するべきです。
マトモな提言できない野党も同罪ですが(苦笑)。
>安倍晋三ならば首相本人がインドに行っていますよ
そのとおりと同意します。
「アメリカの機嫌を損ねないようゆるゆるやっているうちは首相の座に座っておれるぜ」
岸田文雄首相の不可解な政治バランス感覚はこう説明できるのではないでしょうか。
別のサイトで指摘している方がいらっしゃいましたが、林外相がG20に出席しなかったのは、憲法63条に抵触するからだったみたいです。
批判したい気持ちは私も皆様と同じく強いですが、タイミングが悪かったと考え、批判は抑えた方が良いかと思います。
第63条 内閣総理大臣その他の国務大臣は、両議院の一に議席を有すると有しないとにかかはらず、何時でも議案について発言するため議院に出席することができる。 又、答弁又は説明のため出席を求められたときは、出席しなければならない。
「チャーーンス!」
byアスカラングレー
すぐ改憲ですね。
9条と違ってこれには野党も反対しにくいでしょう。(笑)
「国会軽視も甚だしい!ただちに内閣不信任案を提出する!」と絶叫する政党がありそうですけどね。
ちなみに、野田元総理は2/28に質問に立った後、ご自身の国会報告パンフにこう記したのだそうです。
全面的に賛同しますが、果たしてそんな日が来るのでしょうか。
毎度、ばかばかしいお話しを。
林外相:「G20はロシアもいるので、抗議の意味も込めて出席できない。クアッドは、(中国偵察気球や新型コロナ発生源での意見交換のためにも)出席する」
これが言えれば、大したものだ。
屁理屈でも、大義名分は重要です。
目の前に現実的な台湾有事の危機がある。
もちろん中国が主敵。
北朝鮮も敵となる。
韓国とは協力できないらしいw
ロシアも国民感情が最悪なんだそうだw
この状況でインドに不義理。
まさに「5面楚歌」であり習近平の高笑いが聞こえそうだ。
日本は沖縄だけで済むといいね。
そうかもしれませんね
でも怖い話は聞きたくないです
三猿
今回の行動を最大限善意の解釈して
「日本はクアッドに全コミットする、中露韓が出席するG20は無用である。」
と言うメッセージを伝えたかったのなら
やり方が悪すぎてアホすぎる
規約に違反しても
国益優先して参加する位の
気骨を見せてほしいものです
もっとも、役人が原稿書いてくれなきゃ
何も話せないんだろうけど
政治家のレベルは国民のレベルを表す。
その国の政治はその国の民度に収斂される。
日本共産党が現在も存在しているのは投票する国民がいるからなのですよ?
立憲民主党が野党第一党なのも多くの国民が投票するからです。
そして自民党も似たようなものです。
宏池会は岸田―林―木原―翔太郎と後継ラインが確定している。
他の派閥でも石破、河野、小泉とキラ星のごとき総理候補者がいますw
これでこの先、日本はやっていけるのでしょうか?
有権者が声を挙げるとかマシな候補者を選ぶとか以前の問題ですねw
団塊世代がいなくなればねー
今朝の読売の報道によれば、政府は与野党に対して林外相の出張を打診したものの、「そんなもんダメに決まってるだろ」と一蹴されたそうです。まあ、大方そんなことだろうと思っていたので驚きはありません。さらに立憲民主党の安住国対委員長は「G20外相会合の日程をずらすような外交努力は為されたのか?」などと、頓珍漢な発言までかましてくれているとか。ちなみに、林外相は昨日7時間半に及んだ参院予算委員会に出席しましたが、答弁に立ったのは53秒だったそうです。さらに、林外相の出張に同意しなかったという点では自民党も同罪です。結局のところ、我が国の国会および国会議員の見識とやらはこの程度でしかないことを如実に現した事例となりました。
それと同時に、岸田-林ラインには、野党どころか与党内ですら取りまとめきれない程度の調整能力しかないことも浮き彫りになりました。ただし、この点に関しては、自民党内を取りまとめ、国対を監督する立場にあったはずの茂木幹事長はいったい何をしてたんだという問題があります。岸田-林ラインの非力は今になって分かった話ではなく、ならば幹事長こそ党内を国益に沿う方向に持っていく責任があるはずですが、何もしてないようにすら見えます。これが意図的なサボタージュなのか、あるいは元々その程度の力量しか持ち合わせてないのかまではわかりません。それでも、今回の”外交惨事”に関して言えば、茂木幹事長の責任もけして小さくはないと言えると思います。
ついでに言えば、外務省の”政治力”も、この程度のことすら実現できない程度でしかないことも明らかになりました。これでは、国を誤らせるような方向に誘導することなどできるはずもないでしょう。外務省の「暗躍」を過度に心配する必要はないということなのかもしれません。
なお、立憲民主党の頓珍漢ぶりは今に始まった話ではなく、さらに加速しているなというだけですが、そんな立憲民主党に今なお少なからぬ人が票を投じ、議席を与えていることこそが大問題と言えるでしょう。個人的には、地方選挙ならばまだしも、国政選挙において、安全保障政策の欠片すら持たない政党に票を投じるなどというのは、全くもって信じがたい話ではあるのですが、現実にはこのような有様です。これで政治に対する不信や失望が高まらないほうが不思議だとすら言えるのかもしれません。
これって林外相が被害者では?
林外相が気に入らない気持ちは理解しますが、この件をもって岸田総理や林外相を非難するのは八つ当たりだと思います。読売新聞の論調も政府よりも閣僚を拘束した議会を非難しています。
こちらのサロンでは評判の悪い佐藤正久元外務副大臣の説明ですが、以下に動画リンクを貼っておきます。
報道1930 3月1日放送分
11:30辺り~
https://www.youtube.com/watch?v=NUBt6WzpU-c&t=700s
14:00から
「結果として議長国のインドは中国の都合を優先して、行けないよと日本が前もって言っていた日に会合を設定した」
佐藤氏の言を容れるならば、実際はインドが中国と日本を天秤にかけて中国をとったということになり、別に欠席したからインドに対して失礼だとか謝罪しないといけないとか、そういう流れにはなりませんよね。
穿った見方ですが、
ロシアと近しい間柄のインドとしては、G20でロシア非難の共同声明を出したくはない。それでインド自身にとっては不倶戴天の敵であるが、ロシアの味方になってくれそうな中国の出席可能な3月の1~2日に日程を設定した(中国は2/26~28と3/5~は全人代で出席不可)。
そのあおりを食らって、前々から3月の第1週だと出席できないと伝えていた日本は欠席する羽目に。
※ここで無理して出席しても、逆に「日程でもなんでも、日本には強く出れば折れる」と今後なめられ続けるだけで得することはありません。今回はトータルで見て欠席で良かったと思います。
安倍外交のおかげでFOIPとかQUADに引き入れることができたインドをみなさんが贔屓にしたくなる気持ちは分からないでもないですが、インドもなかなか食わせ者ですよ。
林外相は中国からの秘密指令を受けて欠席とばかり思っていました
欠席そのものよりも今回の件で本来問題視すべきは、
インドが日本の日程要望よりも中国を優先したという点であって、
FOIPやQUADに引き入れたことで「インドは仲間だ」なんてナイーブな考えを
多くの日本人が一方的に持ってしまったことの見直し、および、
国際的には日本が今回のような扱いしかしてもらえない地位であることを
どう自己認識し今後の行動に生かしていくか、
じゃないですかね。
林外相は一度キャンセルしたけど結局インドへ行ったのですね
そういえば林外相がキャンセルした時に「じゃあうちも代理で」って言ってた国がありましたが、どうなさるおつもりでしょうかね?
日本としてはそこ相手に無駄に時間食われないという意味では今回の顛末は結果としては実は悪くないかもです
(G20のほうに参加するとそことも出会ってしまうため)
日本の国益を考えるなら、野党に批判されようと外相をG20に出席させるようね気概を岸田首相には持って欲しいですね。
首相になりたいだけで首相になった、首相を続けたいだけの岸田首相には期待薄でしょうが。
この件に関しての最初のエントリ(林さんがG20とQUADの外相会議に欠席しそうだ)で,「G20欠席は構わないけれどQUADには絶対に出ないと」とコメントしましたが,G20開催国がインドでありG20欠席もインドの面子を潰してしまうからNGという視点を全く欠いていました.
重大な見落としを反省しています.
但し言い訳めくのを承知で書かせて頂くと,ブログ主様が何度も指摘しておられる通り,G20は加盟国の価値観がバラバラでG7やQUADなどのように価値観を共有した集まりではないので,開催国が日本にとって外交上さほど重要でない国の場合には,G20欠席は絶対にNGという訳でなくケース・バイ・ケースでアリだと考えています.
中国から見ると、韓国は自由民主主義国家陣営の最も弱い輪で、インドはFOIPの最も弱い輪なので、林外相がG20に行かなかった事の評価は難しいですね。
ただ、インドはロシアと仲が良いので、G20に参加しても対露抗議宣言とかでまとまる事も無いでしょうし、ホントにインドのメンツを立てるだけになりそうです。
“実利”だけ考えると行かないのもアリですが、ユリウス・カエサルがポンペイウスに勝った要因のひとつ、首都ローマを抑えて自分は正規軍としポンペイウスを反乱軍とした構図を考えると、国会軽視と謗られようとも行った方が良かったのでしょうね。
G20外相会合閉幕 共同声明は見送り 各国の対立が一段と鮮明に
2023年3月2日 21時32分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230302/k10013996541000.html
やはり駄目だったようですね
国際的にみて現在最も重要なissueの一つであるウクライナ問題に関連する主要国が全て参加するG20外相会議に、本年のG7議長国たる日本国の外相が不参加などあり得ないし、決してあってはいけない。誰が考えてもそうでしょう。国内優先?それではK国と同じレベル。やはりあり得ない間違った判断だったと思う。この外相会議では米国が主導するG7と中ロとが激しく対立したが、そこで何等かの具体的な結果の有無があろうとなかろうと、自由、法の支配、民主主義に基づく価値観を標榜し、これを守る陣営の一翼として正々堂々と主張すべき事を主張する、それこそがまずは国際社会における信用される国家として必要である。そんな基本的な事が何で分からないのか。
岸田、林、残念ですがもはや問題外ではないでしょうか。当たり前の事が当たり前に判断出来ない、更に、発想そのものが正に小役人的発想そのもの。これからますます岐路に立つ日本国の重要事を託せない。
憲法63条を無視してよいのであればその通りでしょうね。
本件、憲法63条を持ち出すはるか以前の問題ではないでしょうか。G20外相会議の日程がいつ決まったのか正確には知りませんが、かなり前から決定していたのでは。内閣としては当然自民党国対経由野党に根回しをし、外相出席の重要性を鋭意説明し、同意を得ておく。それだけの話ではないですか。そんな事すら出来ない、それが悲しいかな今の内閣の現実であったというのが小生の推測です。actionを起こすべき起点となるのは本件でいえば首相であり外相でしょう。根本的な資質の問題。