韓国「米中等距離外交」が遠く離れた欧州でも知れ渡る

「韓国は西側諸国なのか」と疑問をぶつける欧州専門家

「韓国は本当に自らを西側国と考えているのか」。「韓国の本当の考えは何か」。これは、朝鮮日報のパリ特派員の方が、現地で欧州の国際政治アナリストらから投げられた質問だそうです。遠く離れた欧州においてさえ、韓国の「米中等距離外交」が知れ渡っている、という事実に驚きます。韓国が自国に脅威をもたらさない日本を挑発し、自国に脅威をもたらす中国や北朝鮮に立ち向かおうとしないというエドワード・ルトワック氏の10年以上前の指摘が、いまや欧州でも認識として一般化しつつあるのかもしれません。

価値と利益で読む外交

日本が大事にする5つの価値観

普段から当ウェブサイトで申し上げている話題のひとつが、「日本が大切にしている普遍的価値」、すなわち自由主義、民主主義、法治主義(または法の支配)、人権尊重、平和主義という5つの視点です。

著者自身の定義で恐縮ですが、「自由主義」とは「社会のルールを守っていれば何をやっても良い」という考え方、「民主主義」とは「社会のルールはその社会の構成員が民主的な方法で決める」という考え方、「法治主義」とは「決まったルールは守りましょう」という考え方のことです。

また、「人権尊重」とは、「その社会の構成員であれば、出自、性別、宗教などによって不当に差別されず、最低限の権利を得、義務を負う」という考え方のことであり、日本の場合、成人した日本国民は日本国憲法に基づき、すべて選挙権を持ち、納税や勤労などの義務を負っています。

これに加えて日本の場合は憲法第9条において平和主義が掲げられており、侵略戦争を仕掛けることについては憲法によって禁止されています。こうした考えをさらに敷衍(ふえん)し、違法な戦争を日本自身が起こさないだけでなく、それらの戦争を止める義務をも負っている、というのが、積極的平和主義でしょう。

これらの5つは日本にとって常識のようなもの

この5つの視点、人によっては100%賛成できない、というケースもあるかもしれませんが(とくに憲法第9条については「日本があらゆる戦争に関与することを禁止する規定だ」とカン違いしている人もいるようです)、ただ、大筋としては、多くの人がこうした理念そのものには賛成しているであることは、間違いありません。

(※なお、憲法第9条を含めた現行日本国憲法に関する当ウェブサイトなりの考え方については、『コロナウイルスも憲法で禁止しよう!』、『憲法について議論すべき点は9条以外にもたくさんある』、『ウクライナ戦争で考えたい「75年目の憲法」の問題点』などもご参照ください。)

さすがに現代の日本において、「士農工商の身分制を復活させるべき」、「自由経済競争を廃止して共産主義を導入すべき」、「民主主義を廃止して天皇親裁を導入すべき」などと主張しても、そんな主張が支持されるとも思えません(※)。

(※ちなみにこれらの主張の一部について、真顔で主張しているブログなどが実際に存在しているのですが、本稿では敢えてそのリンクは示しません。「時間が無限にあり、毎日ヒマでヒマでたまらない」という方は、是非、探してみてください。)

いずれにせよ、「自由主義」「民主主義」「法治主義」「人権尊重」「平和主義」は、(一部に賛否両論ある項目もあるにせよ)基本的にはどれも日本国憲法に書き込まれた、そして私たち日本人が大切にしている価値観であって、私たち日本人にとっては常識のようなものでもあります。

受験秀才、「国の借金論」のウソ論破されるのを警戒か』でも指摘したとおり、そもそもこれらの理念のうち、とくに自由主義、民主主義、法治主義、人権尊重については、日本国憲法ではなく、大日本帝国憲法、あるいはそれ以前の段階で、すでにその萌芽が見られたからです。

時代劇によれば、日本は江戸時代まで厳格な身分制度が存在していたことになっていますが、皇族、華族を除けば、明治維新以降は身分差別はほぼ消滅しましたし、また、現代につながる財閥の多くが江戸期や明治期に起源があることを思い出すならば、経済活動の自由は江戸時代から存在していたと考えられます。

中国は日本と価値観を共有していない!

ただ、「自由主義」「民主主義」「法治主義」「人権尊重」「平和主義」などの考え方は、私たち日本人にとっては当然すぎる話ですが、外国にとってはそうとは限りません。

その典型例が、中国でしょう。

中国では鄧小平(とう・しょうへい)の「南巡講話」以降、改革・開放が加速し、社会主義国でありながら市場経済原理を取り入れるという「キメラ」のような国と化していますが、その本質においては、やはり日本とは基本的な価値が相容れない相手国でもあります。

中国の経済体制はやはり社会主義ですし、政治体制に至っては事実上の中国共産党による一党独裁体制で、民主主義とは真逆の独裁主義です。さらに、法治ないし法の支配は軽視され、事実上の人治主義が罷り通っており、香港・チベット・ウイグルで見るとおり人権は軽視され、軍国主義を掲げています。

つまり、日本が重視する5つの価値観について比較してみると、日中は恐ろしいほど対照的な国だ、というわけです(図表1)。

図表1 基本的価値で見る日中の違い
分野日本中国
経済体制自由主義社会主義
政治体制民主主義独裁主義
法治体制法治主義人治主義
人権人権尊重人権軽視
外交姿勢平和主義軍国主義

(【出所】著者作成)

価値を共有しない相手国との外交関係はコストがかかる

これに加え、とても当たり前の話ですが、外交というものは、国益を最大化させるための手段のひとつに過ぎません。そして、国が人間の集合体である以上、外交も「利害得失関係」という軸と、「その相手国が価値観を共有しているか」という軸で判断しなければなりません。

世の中の人間関係は「馬が合う/合わない」(=好き嫌い)という軸と、「その人とお付き合いしなければならないかどうか」(=利害関係)という軸で決まってきますが、国家間の関係、国同士の関係も、これとまったく同じ、というわけです(図表2)。

図表2 価値と利益で見る外交
 戦略的利益を共有する戦略的利益を共有しない
基本的価値を共有する①その相手国と基本的価値、戦略的利益をともに共有している②その相手国と基本的価値は共有していないが、戦略的利益は共有している
基本的価値を共有しない③その相手国と戦略的利益は共有していないが、基本的価値は共有している④その相手国と基本的価値、戦略的利益をともに共有していない

(【出所】著者作成)

このあたり、日本にとっての中国とは、基本的価値をまったく共有していない相手国であるだけでなく、東シナ海を中心に軍事的な挑発を仕掛けてきている相手国でもあり、戦略的に見れば、間違いなく仮想敵国です。

ただ、日経新聞などのプロパガンダ機関がこの30年にわたって繰り返してきた「これからは中国の時代だ」、「日中友好が大切だ」といった宣伝の影響もあり、現在の日本経済にとって、中国との関係は切っても切れないものになってしまっています。

したがって、現在の日本にとっての基本的な戦術は、中国という基本的価値を共有しない相手国との偶発的な軍事衝突のリスクを減らしつつ、そして表面上は中国とできるだけうまくやりつつ、経済面における中国依存度を可能な限り引き下げていくという対処が必要なのです。

日本は外交関係を4つに整理・集約しては?

当たり前の話ですが、基本的価値を共有しない相手国との外交関係にはコストがかかりますし、また、相手国は日本と基本的な価値という次元で共感できる相手ではないため、表面上うまくお付き合いしていたとしても、ストレスも強くかかります。あまりに深い関係になり過ぎれば、いつか必ず関係は破綻します。

関係破綻を避け、軍事的衝突のリスクを減らすためには、基本的価値をそもそも共有していない相手国に、あまり深入りしすぎないことが重要です。

そこで、日本にとって①基本的価値をある程度は共有し、戦略上も重要な関係にある相手国、②基本的価値を共有していないけれども、お付き合いせざるを得ない相手国、③戦略上の重要性は少ないけれども基本的価値を共有している相手国、④価値も利益も共有していない相手国を分類しておくことは必要でしょう。

図表2でいうところの「①その相手国と基本的価値、戦略的利益をともに共有している相手国」の典型例は、やはり、米国でしょう。米国は日米同盟の相手国でもあり、金融面では非常に強い結びつきを有し、経済面でもヒト、モノ、カネの往来は極めて活発です。

ただ、この「①その相手国と基本的価値、戦略的利益をともに共有している相手国」としては、最近だと日米とともに「クアッド」を形成しているインド・豪州の両国に加え、「自由で開かれたインド太平洋」に共感している国であるカナダ、英国、フランスなども、日本にとっては重要な相手国です。

さらには東南アジア諸国連合(ASEAN)についても、日本としてはある程度は味方につけておきたい地域でもありますし、これに加えて外交青書で「基本的価値を共有し、緊密な経済関係と人的往来を有する極めて重要なパートナーであり、大切な友人」と位置付けている台湾も、①のカテゴリーに含めて良いでしょう。

その一方で、②と③の区分についても無視できません。

とくに②については、日本とは基本的な価値の次元で相いれない相手国ですが、それでも政治、経済、外交、軍事などの観点からは、まったく無視するわけにもいかないという厄介な国でもあります。その典型例が中国であることは言うまでもありませんが、これに加えてロシアもこのカテゴリーに入ることは間違いありません。

また、③については、戦略的利益という次元ではさほど強いつながりがなかったとしても、基本的価値を共有しているのであれば、友誼を結ぶに越したことはありません。欧州諸国、中南米諸国などがその代表例でしょう。

なお、④の相手国については、基本的に深い付き合いをしなくても日本の政治・経済にはまったく問題が生じない、というレベルの国であり、その典型例は北朝鮮やキューバ、シリア、ベラルーシ、イランなどの無法国家群が該当するのではないでしょうか。

価値と利益で見た韓国

韓国は基本的価値を日本と共有する?しない?

こうしたなかで、そもそも個人的に、基本的価値を共有しているのかどうかが極めて疑わしい相手国があるとすれば、それはやはり韓国ではないかと思います。

韓国はいちおう、自由・民主主義国家の体裁をなしており、また、法治国家・人権尊重国家を装っています。実際、故・安倍晋三総理もかつては韓国のことを「基本的価値と戦略的利益を共有する日本にとって最も重要な隣国」と表現していたこともあります。

しかし、現時点においては、少なくとも日本政府は韓国を「基本的価値を共有する国」とはみなしていません。そのことがよくわかるのが、安倍総理が提唱し、いまや世界共通語になりつつある「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」でしょう。

「FOIP」は「基本的価値に共鳴する国々の共同体」のような構想ですが、防衛白書などで確認すると、このFOIP構想からは、韓国が中国、ロシア、北朝鮮とともに、あからさまに除外されているのです(図表3)。

図表3 FOIP

(【出所】防衛白書)

実際、多くの日本人の目から見て、最近の韓国の行動は、日本と基本的価値をそもそも共有しているといえるのか、大いに疑問だと感じるのも事実でしょう。

その典型例は、国際法や国際条約に違反した判決がバンバンと出てくること(たとえば2018年10月と11月の自称元徴用工判決、2021年1月の主権免除違反判決)、政府次元で約束を破ること(たとえば慰安婦合意破り)、ウソをつくこと(たとえば2018年12月のFCレーダー照射事件)などです。

そもそも「国民感情に合致しない」という理由で国際条約や国際合意が破棄されているようだと、その国とはまともな国交自体が成り立たない、という理屈にもつながるのですが、それだけではありません。韓国の日本に対する無法行為の数々は、西側諸国の同盟関係をも揺るがしているのです。

ルトワック氏の慧眼

ここで改めて指摘しておきたいのが、こんな記述です。

2011年12月14日には『従軍慰安婦』を表現する上品ぶった韓国人少女の像が日本大使館の向かい側で除幕された。<中略>これは韓国に全く脅威をもたらさない国を最も苛立たせるような行為であった。<中略>戦略面で現実逃避に走るのは<中略>、国際政治に携わる実務家たちの力や、同盟国としての影響力を損なうものだ。さらにいえば、これによって実際に脅威をもたらしている国に威嚇されやすくなってしまうのだ」。

記事冒頭に「2011年」とあるとおり、ずいぶんと古い文章ですが、これは米国の政治学者で米戦略国際問題研究所(CSIS)のシニアアドバイザーでもあるエドワード・ルトワック氏が10年前に執筆した『自滅する中国』の一節です(※)。

※引用箇所は同著の日本語版(芙蓉書房出版、2013年7月24日第1刷発行、翻訳者は奥山真司氏)の234ページ目。

今から10年以上前の時点でこれを指摘していたというルトワック氏の慧眼ぶりには驚きますが、この文章の意味するところは、ルトワック氏自身が日本人ではなく米国人であるという点から明らかです。ルトワック氏は、「韓国の反日は米国の国益に反している」と述べているのです。

つまり、韓国が自国にとってまったく害をもたらさない相手国である日本を最大限苛立たせ、挑発するような行動を取っていながら、自国にとって大きな害をもたらしている相手国である中国や北朝鮮に立ち向かおうとしないこと自体、極めて無責任であるとともに、同盟国にとって危害を与える行動だ、という指摘でしょう。

先日はFCレーダー照射事件以降、韓国軍が日本の自衛隊哨戒機に対するFCレーダー照射を積極化させるべきとする指針を出していた、などとする韓国メディア『中央日報』(日本語版)の報道を紹介しました(『韓国軍が日本機に対するレーダー照射方針指示=韓国紙』等参照)。

一見すると、これはこれで驚く話題ですが、これなども10年以上前からルトワック氏が警告している内容を認識していたとしたら、正直、「さもありなん」としか感じないものでもあるのかもしれません。

朝鮮日報パリ特派員「韓国はG8候補国」

さて、こうした文脈で、韓国メディア『朝鮮日報』(日本語版)に日曜日に掲載されていたこんなコラム記事を読むと、大変に考えさせられます。

【コラム】「韓国は西側なのか、西側ではないのか」

―――2022/08/21 07:00付 朝鮮日報日本語版より

(※ただし、朝鮮日報の場合、公表から数日経過すると記事自体が読めなくなることが多いようですので、リンク先記事の原文について確かめたいという方は、早めにそうなさることをお勧めします。)

このコラム記事は朝鮮日報のパリ特派員の方が執筆したものだそうですが、大変に興味深いものです。

というのも、この特派員の方は過去9ヵ月間で欧州の国際政治アナリストらと直接・間接に会い、「韓国は本当に自らを西側国と考えているのか」という質問を受けた、と告白しているからです。

ここでいう「西側諸国」とは、地理的に鉄のカーテンの西側にある国、という意味ではありません。「西欧の価値観や利益を共有し、その体制に属する」という国のことであり、その対義語はかつての共産圏諸国、現在では権威主義の独裁諸国のことです。

これについてこの特派員の方は、韓国については「確実に西側諸国の国だ」と断言します。

国体は市場資本主義・自由民主主義・三権分立など西欧的価値に基づいている。米国と西側諸国がおよそ70年前に自国民15万人を犠牲にして守った国で、彼らとの交流・協力を通して世界10大経済強国へと成長した。今では西側を代表する先進8カ国(G8)候補にまで挙げられている」。

この記述からは、韓国が現在の経済状況について、自信を深めていることが伺えます。とくに、「G8」という単語は韓国メディアでしばしば目撃するものです(※この際、「今年のドイツ・エルマウG7サミットでは韓国の大統領は招かれていないじゃないか」、などとするツッコミは、しないであげてください)。

アイデンティティをわざとあいまいにする韓国

ただ、本稿でこの特派員の方のコラム記事に注目した理由は、そこではありません。この特派員の方の、こんな文章が、非常に気になるからです。

だが、韓国の国民はもちろん政治家たちも『韓国は西側の国』だという命題の前に首をかしげている。果ては、こうしたアイデンティティーをあいまいにすることが『国益』にかなうと考える人々もいる」。

「アイデンティティをあいまいにする」とは、どういうことか――。

この特派員の方によると、「安保は米国、経済は中国」といった具合に、「グレーゾーンで実利を得ようとする思考方式」のことであり、その具体例として、先日のナンシー・ペロシ米下院議長の訪韓に際し、尹錫悦(いん・しゃくえつ)大統領自身が会談に応じなかったことなどの行為を挙げます。

そして、こうした行為をこの特派員の方は、「定見なく信頼をそぐばかりの行い」だとざっくばらんに表現するのです。

韓国観察者・鈴置高史氏の論考を普段から読んでいる方であれば、すぐさま、こんな事実を思い出すのではないでしょうか。

  • 最重要な同盟国である米国の国会議長が訪問しても大統領が自ら会おうとしないばかりか、空港に誰も出迎えようとしなかった
  • 準同盟国であるはずの日本に対しては、大使館前に慰安婦像を設置し、日本の哨戒機に対しFCレーダー照射という準戦闘行為を仕掛けるなど、最大限苛立たせようとしている
  • そのくせ中国に対しては『三不の誓い』を立て、国家主権を放棄しようとする

……。たしかにこんな行動を続けていれば、いかに地理的に遠く離れた欧州諸国であっても、「韓国は本当に西側諸国の一員なのか」との疑問が提起されるのも当然でしょう。

欧州の対外政策当局者「韓国の本当の考えは何か」

これについてこの特派員氏は、次のように指摘します。

自主を口実に右往左往する行いを繰り返したら、国際社会の信頼を失うばかりだ。そういう国の国益判断は、国家権力を握った特定勢力の利益にすぎないという認識を与える。欧州の対外政策当局者の多くが、韓国の対北・対中・対日政策を巡ってそうした疑いを持っている。『韓国の本当の考えは何か』とストレートに尋ねる人もいた」。

「韓国の本当の考えは何か」、は、なかなかに強烈ですね。

そのうえでこの特派員の方は、こうした韓国の「右往左往する行い」が中国によって利用されていると指摘します。

残念ながら、中国はこれをよく分かっており、利用している。アイデンティティーが弱く、植えても固められない国だから、なだめすかして操練すればいくらでも『中華世界』に従属させることができる-と見ているようだ」。

執筆者が朝鮮日報という「保守系メディア」の記者だからなのか、それとも欧州という自由・民主主義の本拠地に在勤している特派員だからなのかはわかりませんが、この記述自体、韓国人にしては珍しく、現在の韓国のことを公平に見ているように思えます。

というよりも、記事の文面から推察する限り、おそらくパリで欧州の政治記者らに、「韓国の本当の考えは何か」と日常的に尋ねられているのでしょう。いや、もっといえば、欧州諸国の政治記者らは、韓国を「西側諸国の構成員」とはもはや考えていないのかもしれません。

いちおう、この記事の末尾は、「韓国が西側の一員である」という「自己意識」を「確実に持つべき」であり、「あいまいなアイデンティティに溺れて右往左往しては、どちらからも捨てられる」などと主張しているのですが、これが韓国人の心に響くかどうかは別問題です。

なにより、遠く離れた欧州においてすら、韓国の「米中等距離外交」が知れ渡っているという事実には、素直に驚かざるを得ないでしょう。

我々日本にとっての対処法

くどいようですが、韓国社会はいちおう、「見た目」では西側諸国に属していますし、また、自由・民主主義陣営に属することによる恩恵を最大限受けてきた国である、という点についても間違いないでしょう。

ただ、その韓国に「自由・民主主義国家陣営」の一員としての自覚があるのかどうか、そして自由・民主主義を尊重しない異形の大国・中国に対して「モノ申す」ことすらしていないことが、自由・民主主義国としての「責任ある態度」といえるのかについては、日本社会でも改めて議論を深めることが必要でしょう。

というのも、日本が外交・友好関係を深めるべき相手は、最低限、「国際的なルールを守ること」、「国家間の合意や条約を尊重すること」、「ウソをつかないこと」、といった、近代主権国家としてごく当たり前の態度を尊重することができる国に限られるからです。

もちろん、韓国は日本にとって極めて近い隣国のひとつであり、また、産業面においてもそれなりの関係を持ってしまっているがために、今すぐに日韓関係が破綻すれば、日本にも少なからぬ不利益がもたらされることについては覚悟しておかねばならないでしょう。

ただ、そうだからといって、基本的価値を共有していない相手国との不健全な関係をズルズル続けることが、長い目で見て国益にかなうのかについては別問題です。

結局のところ、これまでに得られたさまざまな知見などから判断する限りは、韓国が「西側諸国の一員である」との自覚を持つことを期待するよりも、むしろ韓国が朝鮮日報コラム記事にいう「イソップ童話のひきょうなコウモリ」のままであり続ける可能性の方が高いといえるのではないでしょうか。

読者コメント一覧

  1. どみそ より:

    韓国は「米中等距離外交」というより、「蝙蝠外交」というのが 正しい認識。
    等距離外交・・両者の中間の位置・どっちつかず。
    蝙蝠外交・・・自己の利益のためにふらふら・裏切りが常道。

    だから 韓国を味方に入れてしまうと 裏切り多発で負け戦。
    騙したものより騙されたもの、金を貸したものより借りたものが正義という狂った国。
    関わったら負け。

  2. 禹 範坤 より:

    切り捨てても支障のない関係 に移行するしかない
    幸い「韓国製でなければならない」物品サービスは
    存在しないので、これは問題無し
    場所的な問題も「朝鮮半島橋頭堡に日本侵攻」なんて
    時代ではないので韓国にかけるリソースを国防に回せば
    問題ない

  3. 簿記3級 より:

    スーツを着た儒教の部族社会だと思います。
    今は自分に利益があるので近代人のコスプレをして西側のおママごとの国際社会に渋々と付き合ってます。

    試しに力(経済力)と武力(核)を持たせたら仮面が剥がれて野心が明らかになり。韓国の本当にしたいことが分かると思います。

  4. コジna より:

    ご指摘の通り、日本は江戸時代から大規模な資本の蓄積があり近代化に移行できました。
    貧乏な李氏朝鮮は南朝鮮が主張するような発展段階である資本の蓄積は皆無であったと思います。
    (大戦後でも朝鮮内乱でデノミ、戦後も経済が安定せず高木デノミと2回も国家破綻しています。)
    経済活動の自由には義務や責任が伴いますが、特に南朝鮮はその根本である通貨制度について、
    かなりいい加減な歴史が存在します、借金について南朝鮮人が簡単に考えてる原因かもしれません。
    国家に対しての国際社会の評価であり信用の基準である一例がその国の通貨だと思います。
    G8とか言うならローカルカレンシーであることを恥じるべきです。
    為替操作を繰り返し準国際通貨にすられなれい南朝鮮とはやはり根本的に価値観が違います。

    中国と属国だった南朝鮮、根本的にこの2つは似ているうようです。
    南朝鮮に無理をさせてるのかもしれません、歴史に回帰させて冊封体制に戻してあげる、
    これが一番の南朝鮮への優しさではないでしょうか。

  5. はにわファクトリー より:

    Aljazeera 報道によると韓国の兵器輸出が増えているそうです。
    捨て措けない事実です。ベトナム戦争の故事を連想させるものがあります。
    2022-8-19 投稿動画
    『South Korea’s arms exports grow, thanks to Ukraine war』
    https://www.youtube.com/watch?v=20J_z5v8t9k

    1. 農民 より:

       韓国は「アメリカが自身に必要がないため作らない」、「中小規模国家には必要でまぁまぁ安価」な兵器・クラス(特に米M109に対する韓K9自走砲あたり)をそこそこ持っていて、世界中のココ最近のタイミングの兵器更新やウクライナ戦にうまく噛み合っているのですよね。自走砲、軽攻撃機、ドローンあたり。一応主力戦車もまぁ。そして(アメリカ政府、企業が殊更に反対しなければ)反米国家にも輸出が可能。インドネシアではご愁傷さまでしたが。
       特に最近では、ウクライナに近く西側に立ちロシアの危険に直面しているポーランドが大量購入したそうです。2兆6千億円超相当だとか。こういった販売実績があがって(妙な問題を起こさなければ)さらに他国も興味を示すでしょう。

       違法行為や戦略物資の横流しのように表立って批難に値するものではないとは思いますが、死の商人がやりたいなら少なくとも日本の防衛費に文句をつけるのくらいはやめてほしいものです。

  6. 農民 より:

    >自国民15万人を犠牲にして守った国
     これ自体は事実ですが。
     韓国人は「そんなに我々が大事なのか、よーし君達を血盟にしてやろう!」といった解釈をしていそうに見えます。しかし実際には西側各国が15万人を捧げたのは”防共のため”であり、韓国はその現場であっただけです。「不幸にも現場になってしまった我々を助けてくれた上に西側の繁栄を享受できました、ありがとう。」がスジでしょう。そしてそこからでも十分(というか今よりもっと)協力関係も信頼も築けたはず。対等が存在せずスジより都合が上位なお国柄のせいか。
     連想する話として、よく彼らは「日韓ともに中国が文化の父で、朝鮮は遠い化外の島国日本に文化を伝えてやった兄だ」などと言います。実際には日本は未開の蛮族などではなく独自文化を育てながら中国文明とやりとりをしていたし、唐風文化を伝えてもらったったといっても最大限に好意的に解釈してもただの通り道。「ただのストローがジュースの味を誇っている」と嘲笑されていたのを思い出します。さらに言えばできたばかりの”大韓民国”はストローですらないのですが。
     余談ですが、飲み物によってはストローを介すと空気の含み方や舌への伝わり方の物理的変化で味が良く感じるそうです。いよいよストローではないな。

  7. 陰謀論者 より:

     コウモリは、生物学上は動物(哺乳類)ですが、西洋の古典概念や童話では、鳥でも動物でもないと、双方から仲間外れにされる存在ですね。なんだか、行き着く未来の気がします。

  8. sqsq より:

    欧米にも少数ながら朝鮮史の研究者はいるそうです。彼らの間で「朝鮮の近代化は日本によってなされた」というのは常識。韓国人はこれに猛然と反発するのだそうです。
    日本に中国文化を伝えたことがそんなに自慢することなのでしょうか。ヨーロッパ文明発祥の地ギリシャはそれをもってヨーロッパ中から尊敬されているのでしょうか。今のギリシャはバカにされているようにしか見えないですが。

  9. JJ朝日 より:

    日本を攻撃したい軍を持っている国であるROKが、西側だ、と言えるのは米国が軍事同盟を結んでいるその一点のみでしょう。台湾竹島問題もあり米韓同盟崩壊は時間の問題、でしょうね。

    ドイツに、自国の売春婦の像を堂々と建立していくROK。米国のシスコなんかも日本人2世3世の人は嘆いているでしょうね、ROKの品格の無さに。

  10. 愛知県東部在住 より:

    時代劇によれば、日本は江戸時代まで厳格な身分制度が存在していたことになっていますが >

    仰るとおり、それは「時代劇」の中でのお話です。

    実際の江戸時代とはかけ離れた話であり、そうしたかつてのマルクス主義的歴史学に於ける労農派やそれに対抗した講座派等の論争とは決定的にかけ離れた、新たな歴史観が近年形成されつつあります。

    そもそも士農工商なる制度は、身分制度などではなく広義の職分制度であったのではないかという説を、故田中圭一氏は唱えていました(『百姓の江戸時代』ちくま学芸文庫)。 

    例えば勝海舟の曾祖父は新潟出身の農民から身を起こした米山検校でした。盲目であった彼が鍼医として財をなし検校にまで成り上がり、後には男谷家の御家人株を買い取って九男平蔵(後に信陵)に継がせています。その三男小吉が勝家に養子に出され、そこで生まれたのが麟太郎、即ち勝海舟となったわけです。

    このような事例は全国各地にもざらにあります。幕府に勝海舟がいたように、倒幕側にも東征大総督府補佐を勤め日本陸軍創設の祖とまで言われた、大村益次郎のような人物もいました。彼は周防国(現山口県)の村医の子どもに生まれました。江戸時代では医者といえども村医と呼ばれた人々は、ほぼ百姓の身分でした。概ね旧家や庄屋などの子弟がなる職業でしたし、彼の妻も百姓の娘でした。因みに彼の村医としての名は村田蔵六(蔵六とは亀の意)といいます。いかにも村医らしい名であります。

    実は日本史を紐解くと、このような事例は枚挙に暇がないのです。ということは江戸時代の身分とは、もっと緩やかで融通無碍な制度ではなかったかということです。

    江戸時代、庄屋(関東以北では名主或いは肝付)と呼ばれた、謂わば村の代表者という階層の農民は、戦国時代以前からの本百姓や地方豪族などに出自のある者たちが選ばれることが多かったのですが、そうした慣習は次第に崩れていきます。平百姓と呼ばれた持ち高の低い農民層から不満の声が上がり、庄屋の公選制度が始められるようになったのです。むろん天領か藩領かによって、或いは地域によってバラツキはありしたすが、こうした例は全国各地で見られます。

    従来のマルクス主義的史観、いわゆる白土三平の『カムイ外伝』的な歴史観では説明のしようのない、日本の民衆の姿がそこにはあります。

    先に紹介した田中圭一氏は、その著書の中で「百姓にとっては、年貢は、幕府と百姓が協議し話し合いによって決める契約であった」とまで語っています。

    つまりは江戸時代とは、その程度にまで「近代」に接近していた時代でもあったのです。身分は百姓でも、侍に金を貸し付けていたような人物もいました。私の父方の先祖もそうした百姓の一人だったと父から聞いたことがあります。三河国の片田舎にもそんな百姓が存在していた程度には、貨幣制度も社会全般に浸透していたわけです。

    20世紀初頭まで儒教というエセ宗教に縛られ、「古代」を引きずっていたどこかの国とは違って、江戸時代の日本は、社会契約というの概念を共有した民衆が暮らす、既に近代の萌芽が始まっていた国であったという何よりの証拠でしょう。

  11. 伊江太 より:

    『コウモリ考』

    「コウモリ外交」という言葉は、どっちつかず、旗色の良い方に擦寄るという意味に解されがちですから、自国の外交の有様をこんな風に表現されたら、軽蔑されたに等しいと怒らなきゃいけないところでしょうが、まあそれでもいいと思うんであれば、端から遣っちゃいかんなどと言うのは、余計なお世話ですね。

    実際のコウモリはと言えば、広く全世界に分布し、膨大な個体数を誇る存在で、近い将来絶滅するようにも見えません。それはそれで旨くやってるんだから、あるクニの醜い様に例えるのは、「コウモリさんに失礼」と言うことになるかも知れません。

    巨大な肉食恐竜が闊歩する中生代、哺乳類動物の祖先は、夜行性の小動物として生存を維持したのですが、恐竜の絶滅を契機として、突然の哺乳類繁栄の時代、新生代を迎え、多種多様な種の出現と、さまざまな環境への適応放散が始まります、そんな中、大型化を伴って昼間の世界への進出を果たした同類とは異なり、小型、夜行性の性質を保ったまま、新たな生態学的地位を獲得したのが翼手目、コウモリ類の祖先です、

    「空を飛べる」、「夜でも活動できる感覚を身につけている」ことによって生まれるメリットをフルに活用しているのが、コウモリ的生き方の真骨頂ですが、ここから3種類の食性が分化していきます。ひとつはフルーツバットの果実食。高木の果実を奪い合うライバルはサルとトリですが、どちらも視覚に頼って生活する昼行性の動物。嗅覚で熟れた果実のありかを知るコウモリにとっては、脅威にはならない。2番目の食性は空中を飛翔する羽虫類を捕らえる昆虫食。超音波を発してそのエコーで獲物を補足する狩りは、夜には出番がない昆虫食のトリと競合しない。最後が吸血、バンパイアバット。夜はじっとしている大型の草食哺乳類の生き血がごちそうです。まれに美女を狙うヤツも、いるんだかいないんだか。

    動物の生き方を人間の価値判断を以て評価するのは、学問的には御法度なんですが、こういうコウモリ的生き方というのは、どうしても豊饒の地に君臨するというより、「隙間狙い」と感じてしまいます。彼らが利用する生態学的ニッチ(隙間)がそれほどオイシイものなら、コウモリだけの独り占め状態は多分あり得ないと思うんですね。

    コウモリがもっている種々の特殊能力、遠方から漂ってくる微かな芳香を辿って果実を見つける、仲間との衝突を避けながらも、微小なムシを確実にキャッチする、毛皮で覆われた獲物の皮膚越しに、皮下の浅い場所に分布する太い血管のありかを感知する、そういう能力は競争者を容易に割り込ませないという意味では、コウモリにとっては欠かせないものなんでしょうが、逆に言えば、そういう能力が不要の環境では生存競争に勝ち抜くことができない、特殊化の末の虚弱体質への転落とも捉えることができそうに思えます。流行の言葉で言えば、「ガラパゴス化」ですかね。

    コウモリの生態学的ニッチが危機に瀕するという事態は、そう急に訪れるということはなさそうですが、さて、人間界のコウモリさんにとってはどうでしょう。一時それでオイシイ思いができたとしても、変転常ならぬこの世で、そんな草刈り場的自由空間がいつまでもあるものか? また、誰にも荒らされずに済むものか? 隙間狙いを身上とする生き方に特化してしまった後、その隙間が消え失せた場合、果たして別の生き方への転身が可能なものかどうなのか、生物屋的野次馬根性で、とある国の行く末に、大いに関心がある次第です(笑)。

  12. 普通の日本人 より:

    韓国にだってアイデンティティは有ります。
    自分利益第一主義(自国では無い)、約束は相手を縛る物、勝ち馬にノル(他は蹴落とす)
    対等の概念が無い、もう一つ 欺される方が悪い。
    すばらしい。此を理解する西側はいないでしょう。”信頼” と言う言葉は無く概念すらも無い。
    よほど強い信念が無ければ付き合うのは難しい。
    結局中露の対応が参考になる。
    ・棒で叩いて従わせる
    ・出来ない支持を出し出来なかったら棒で叩く
    ・反発の兆しが見えたらお仕置きをする。
    つまり 棒で叩く のが歴史的に正しいようです。
    だって今の韓国は中露にだけは反発しないでしょ

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