またもやクリミア半島で爆発:ウクライナ側の関与か?
ウクライナの支配領域から200㎞以上離れているはずのクリミア半島で、またもや爆発が生じたようです。ロイターなどによると、ロシア政府がこの爆発を巡って「非難声明」を出したのだそうですが、言い換えれば、ウクライナ側による何らかの攻撃がなされた可能性がある、ということでしょう。これに加えてフィンランドの外相が火曜日、ロシア人に対するビザの発給制限にも言及したようです。
戦略面で敗北しつつあるロシア
2月24日に始まったロシアによる違法なウクライナ侵略戦争の開始から、そろそろ半年が経過します。
戦況は一進一退を繰り返していますが、それと同時に西側諸国は現在、ロシアに対する経済・金融制裁を強めており、たとえばロシアが保有していたとされる外貨準備(1月末基準で約6200億ドル)のうち、3000~4000億ドル相当についてはすでに凍結の憂き目に遭っています。
これに加えてロシアからはクレジットカードの国際ブランド(ビザ、マスターなど)やマクド社を含めた西側諸国企業が続々と事業停止ないし事業撤退を決断しており、すでにロシアの市民生活には大きな影響も生じている状況にあります。
さらには、西側諸国がロシアに対する航空機のリース契約を解除するなどしたこともあり、現在、ロシアの航空機は「共食い整備」を余儀なくされ始めているとの情報もあります(『対ロシア制裁:見えてきた航空機「共食い整備」の影響』)が、こうした報道も「ロシア経済混乱」の氷山の一角でしょう。
まさにロシアは「戦略面で敗北」した(『英軍制服組トップ「ロシアはすでに戦略的に敗北した」』等参照)のでしょう。
参考:ロシアのモスクワ艦の雄姿
(【出所】ウクライナ政府高官のSNS。なお、画像と本文は関係ありません。)
フィンランドがロシア人へのビザ発給を制限か
こうしたなか、少し興味深い話題も出てきました。
ロシアのメディア『タス通信』(英語版)の報道などによれば、フィンランドのペッカ・ハアビスト外相は火曜日、ロシア国民向けの「シェンゲン観光ビザ」の発給を80~90%程度減らす方針を示したのだそうです。
Finland to sharply cut number of tourist visas issued to Russians, says top diplomat
―――2022/08/16 19:01付 タス通信英語版より
欧州の「シェンゲン協定」加盟国の場合、どこか1ヵ国に入国できれば、ほかの国にも自由に移動ができます。
この点、西側諸国の対ロシア制裁などの結果、現在、ロシアから欧州諸国などに向かう航空便が運航されていないらしく、ロシア人は空路で欧州諸国に行くことが難しいのですが、陸路でフィンランドに入国すれば、そこから欧州諸国に向かうことはできます。
タス通信によると現在、フィンランドは1日あたり1000件のシェンゲンビザをロシア人に交付しているのだそうですが、ハアビスト氏の発言通りなら、このビザ数は1日あたり100~200件に減らされる、という計算でしょう。
ちなみにタス通信によると、フィンランド政府はコロナ禍による入国制限を2022年7月1日に解除したのですが、それと同時にロシア人に対する入国ビザ発給制限を導入。先月からの累計でのビザ発給数が23.6万件だった、などとしています。
このあたり、著者自身の見解で恐縮ですが、この措置が西側諸国による「ウクライナ戦争を失敗に終わらせる」という目的に照らしてどういう結果をもたらすかについては微妙です。
ただでさえ制裁に苦しむロシアに対し「追い打ち」をかけるという側面もあるにせよ、たかだか1日1000人くらいの観光ビザの制限が有益とも限らず、それどころか優秀なロシア人が西側諸国に「脱出」するためのルートが、さらに閉ざされてしまいかねないという「負の側面」もあるからです。
クリミア半島でまたもや爆発
それはともかく、その一方で、ウクライナ戦争を巡っては、こんな話題も出てきています。
Blasts at Russian base in Crimea suggest Ukrainians fighting back
―――2022/08/17 7:29 GMT+9付 ロイターより
ロイターによると、クリミア半島にある軍事基地の弾薬庫で16日、爆発が発生し、これについてはロシア政府が「破壊行為を非難する」との声明を出したのだそうです(「非難する」という声明が出たということは、裏を返せば、ロシア政府がウクライナの関与を暗に認めた、ということでしょうか)。
ロイターはまた、ロシア当局の発表やロシアのメディアの報道によると、「爆発はクリミア半島北部の軍事基地の弾薬庫を飲み込み、列車を混乱させ、付近の村落からは2000人もの人々が避難を余儀なくされた」、などとしています。
こんな報道を眺めていると、先日の『クリミア爆発事件とHIMARSで見るウクライナ戦況』でも取り上げた、クリミア半島にある空軍基地の爆発事件についても思い出します。
ウクライナ反攻の兆しと見るべきか、それとも…
いちおう、ロイターなどの報道によれば、16日の爆発事件は先日のものとは別物だそうですが、弾薬庫が自然発火で次々と爆発するとも考えられず、ウクライナ側がHIMARSなどの武器を活用した攻撃を行っている、特殊部隊などがゲリラ的な攻撃を行っている、といった可能性は考えられるでしょう。
実際、ロイターの記事でも、次のように指摘されています。
「今回の爆発の原因が、ウクライナがロシア占領地の奥深くまで攻撃できるようになったことによるものか、またはウクライナ側がゲリラ的な攻撃に成功したことによるものだった場合は、発生して半年が経過したこの戦争に新たな力学が働くということを示唆している」。
もちろん、1つや2つの爆発事件だけをもって、戦況を楽観すべきではありませんが、それと同時にクリミア半島がウクライナの支配領域から200㎞以上も離れているという事実についても、忘れてはなりません。そのクリミア半島で、ウクライナ側が相次いで「戦果」をあげていること自体、単なる偶然ではないでしょう。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
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ロシア側が事故と言わなくなったのは、実態が見えてきたからかもですね。
昨晩防衛研究所の高橋氏が、サキ空軍基地の攻撃についてこう語っていました。
・掩体が一切傷ついていないので、射程300kmのATACMSや、基地近隣からの迫撃砲攻撃の可能性は低い
・基地近隣からのドローン攻撃なら可能性がある
・ウクライナには敵陣奥深くへの攻撃を想定した1000人規模の特殊部隊がある
露軍は南部へのシフトを強要されており、宇軍が戦場設定のイニシアチブを発揮している。ただ、ヘルソン・クリミア方面の奪回のためには、数百両単位の戦車・装甲車が必要で、実現可能性は未知数。西側の車両の大量供与が水面下で進んでいるようには感じられない。
こんなとこでした。
まー”スペツナズ”の本来任務ですしウクライナ軍がスペツナズ使った説が強いかと思われますが、ロシア側の声明みるにパルチザンかも?
ロシア領と言い張っているクリミア半島の軍事基地で爆発が起きた以上、プーチン大統領としても、ロシア国内向けにも、ウクライナに何らかの懲罰軍事行動をせざるをえないでしょう。
懲罰って、軍関係者以外の市民に対する虐殺をするとでも?あ、既にやってますか。
それ以上となると核使用でしょうか。そうなると第三国の介入を招きそうですがね。
プーチン大統領としては、第三国の介入を招かず、なお、ロシア国民には派手に見える手を考えているでしょう。(もちろん、それが上手くいくかは別問題です)
蛇足ですが、プーチン大統領には、チェチェンテロを攻撃を理由に、チェチェンと戦争した過去があります。
プーチンはクリミアへの攻撃には核で応戦すると明言していた。
だからこそサキについては事故と言い張っていた(実質的に核は使用できない)
ウクライナもクリミアへジャブを放ってロシアの反応を伺っているように見える。
これからのクリミアへの本格的な攻撃でプーチンはどうでるか?
優秀なロシア人もスパイもロシアから脱出して欲しくないです。
クリミヤ半島でほぼ同時に発生した爆発炎上事件を、ロシアは今回は偶発事故 accident とは言わず初めて破壊行動 sabotage と報じています。クリミヤ半島へ処暑旅行していたロシア一般人が事態を目の当たりにして半島を脱出する動画も報じられているところです。
BBC や Aljazeera はロシア側が今回 sabotage と報道したことに注目しています。旗艦モスクワのときは船火事、つい最近発生した半島内飛行場における大きな爆発も不注意(たばこか)から発生した野火事の類焼とロシアは報じましたが、sabotage とは破壊工作者の存在を認めるもので、どこか遠くから内部深くへ侵入した集団というよりは、たぶんに身内に近い覆面不平分子による犯行を指してます。
Igor Shushko 氏のツイッター連続投稿は、ロシア全土で発生する大小火災や列車妨害を続々と取り上げています。鉄道輸送の要衝(チョークポイント)を突く今回の sabotage は計算づくの破壊としか思えません。
ウクライナ工作員によるロシア国内や今回のクリミアでのインフラ破壊を「国内の不満分子による」と強弁しているってこと?
ウクライナの仕業と認定すると「報復」しなければならなくなるが、報復する力がロシアにはないから、国内テロ組織の仕業ということで政治決着しているというやつ
Youtube の動画紹介アルゴリズムは空恐ろしいと常々感じています。本当の知能的に振る舞っているように感じられるくらいです。新聞サイトを定期巡回するよりよほど有用です。
「1420 Russia」という街頭インタビュー連続投稿動画があります。反体制的活動を高圧的に取り締まっているロシア社会にあって 1420 チャネルの投稿主が逮捕されないのは謎と言われていますが、「ワカモノたちの意見」を知るものすごい情報源です。インタビューアーはいわゆる「イマドキの兄ちゃん(外見もどちらかというとぶっ飛び系ヤングの印象」であり、そんな彼が選んで接近アプローチする相手も、カメラを避けずにあけすけな質問に答えるほうも、一定のバイアスの存在を意識しの上で発言内容判断すべきと思いますが。
フェニックス・ゴーストという謎のドローンが存在する。
もうすでに投入されているのだがまったく音沙汰がなく不気味。
このドローンによる編隊飛行からの順次落下とか想像してしまう。
ウクライナは、ついにテロ国家となりにけりか。ゼレンスキーは、紛争を続けて日銭を稼ぎ豪華な別荘を買ったり、蓄財してるわけか。あと、やめたらコンクリート詰めにして黒海に放り込むとかって脅しも受けてるんだろうな。バカを見るのは、一般の善良なウクライナ国民。早くクーデターでも起こして、こんな腐敗政権は追っ払って、ロシアと仲良くやれるようにしなよ。