韓国に対する「消極的制裁手段」としての通貨スワップ

大手ウェブ評論サイトに最近、相次いで「対韓経済制裁論」が掲載されたようです。執筆したのは国際投資アナリストの大原浩氏で、大変に納得がいく主張ではあるのですが、ただ、これらの議論において若干補足が必要なのが、「では具体的に韓国に経済制裁を発動するにはどうすれば良いか」、という論点です。これについては、韓国が必要とする日韓通貨スワップを「わざと結ばない」という、いわば「消極的経済制裁」が考えられます。

鈴置論考の集大成

連日当ウェブサイトで(勝手に)取り上げている話題のひとつが、韓国観察者の鈴置高史氏が先月刊行した『韓国民主政治の自壊』という書籍です。

発売から約1ヵ月で、当ウェブサイトから確認できるだけでも少なくとも200冊以上が売れました。著者自身が書籍を刊行した際にも、ここまでの売れ行きではありませんでしたので、世の中がいかに鈴置氏の論考を必要としているか、という証拠でしょう。

韓国の不法行為と経済制裁

国際投資アナリスト「韓国に制裁せよ」

ただ、鈴置論考へのニーズの強さは、言い換えれば、韓国論に対する世の中の関心が強まっている、という意味でもあります。こうしたなか、産経系のメディア『zakzak』に約10日前、こんな記事が掲載されていました。

日本との関係改善の前に韓国は「竹島侵略」の謝罪と償いを ルール無視継続なら「経済制裁」辞さず 大原浩氏が緊急寄稿

―――2022/7/4 06:30付 zakzakより

寄稿したのは人間経済科学研究所執行パートナーで国際投資アナリストの大原浩(おおはら・ひろし)氏で、タイトルでもわかるとおり、「緊急寄稿で大原氏は、韓国側が島根県・竹島の不法占拠を謝罪しなければ経済制裁も致し方ない」、などと述べるものです。

また、この大原氏は10日付でウェブ評論サイト『現代ビジネス』に、こんな記事を寄稿しています。

日韓関係改善ムードだそうだが、まず韓国の謝罪と償いがスタート地点

―――2022.07.10付 現代ビジネスより

こちらの記事はもう少し踏み込んで、竹島不法占拠だけでなく、自称元慰安婦問題に関しても、次のように主張しています。

韓国はいわゆる従軍慰安婦問題で日本の名誉を傷つけたことに対しても謝罪すべきである」。

大原氏のこの一連の論考を、どう考えるべきでしょうか。

大手メディアに「二重の不法行為」が掲載される意味

結論から言えば、これは大変に歓迎すべき記事です。なぜならば、「韓国が日本に対し、名誉と尊厳を傷つけるようなウソをついていること」、「韓国にはそのことによって日本にもたらした被害を謝罪し、賠償する責任があること」を、正面から指摘した主張が、大手メディアにはめったに掲載されることはないからです。

当ウェブサイトでは『【総論】韓国の日本に対する「二重の不法行為」と責任』あたりでも述べたとおり、日韓関係においては、基本的には韓国による「二重の不法行為」、つまり「①ウソ、捏造に基づく難癖」と、「②法的に根拠のない要求」という2つの特徴を持っているからです。

このあたり、日本政府や日本企業は現在、韓国側の法律破り(国際法違反、条約違反、国際合意違反)をとがめていますが、そもそも韓国側が主張する「歴史問題」とやらの圧倒的多数が虚偽である、という事実に対しては、あまり正面から言及しているフシはありません。

この点を、当ウェブサイトのような弱小サイトだけではなく、『zakzak』や『現代ビジネス』といった大手ウェブサイトがちゃんと主張してくれるのは、大変にありがたい限りです。

経済制裁の実務

経済制裁は「言うは易し」だが…

ただし、若干ツッコミを入れておく必要があるとすれば、「経済制裁」という表現です。

大原氏の議論では、「ロシアと違って韓国には経済制裁が有効だ」、「韓国の産業は日本からの先端素材や優れた製造装置の輸入によって成り立っている」としたうえで、現在が韓国に対する「経済制裁の好機だ」と結論付けています。

しかし、「経済制裁」はまことに結構なのですが、これらの議論において触れられていないのが、「具体的にどうやってそれらを発動するのか」、という論点です(紙面の都合でしょうか?)。これについては、少し詳しく解説しておく必要があります。

まず、一般に経済制裁とは、「経済的な手段を使って相手国に打撃を与えること」、と定義することができます。

そのうえで、経済制裁は基本的に、経済活動の4つの要素(ヒト、モノ、カネ、情報)の流れに制限を加えることで実施されることが多いため、その態様については「自国から相手国へのヒト・モノ・カネの流れを制限すること」、「相手国から自国へのヒト・モノ・カネの流れを制限すること」、「情報の制限」などに分類できます。

経済制裁の概要

経済制裁とは、経済的な手段を使って相手国に打撃を与えることである。「ヒト、モノ、カネ、情報」の流れの制限という視点からは、次の7つの形態が考えられる。

  • ①自国から相手国へのヒトの流れの制限(相手国への渡航禁止措置など)
  • ②自国から相手国へのモノの流れの制限(相手国への輸出規制など)
  • ③自国から相手国へのカネの流れの制限(相手国への支払規制・資産凍結措置など)
  • ④相手国から自国へのヒトの流れの制限(相手国からの入国禁止措置など)
  • ⑤相手国から自国へのモノの流れの制限(相手国からの輸入規制など)
  • ⑥相手国から自国へのカネの流れの制限(相手国からの投資規制など)
  • ⑦情報の流れの制限(インターネットの遮断、郵便の制限、役務取引規制など)

(【出所】著者作成)

また、こうした目的を達成するために、たとえば相手国の航空機の自国領空通過を禁止する措置、相手国の船舶の入港を禁止する措置、国境を封鎖する措置など、往来を物理的に遮断してしまう、といった手段がとられることもあります。

日本の場合は外為法の規定が最も強い

日本においては、こうした経済制裁の根拠規定は複数の法律にまたがって設けられているのですが(たとえば北朝鮮船舶などを念頭に置いた「特定船舶入港禁止法」など)、そのなかでももっとも強力なものが外為法(正式名称は『外国為替及び外国貿易法』)です。

この外為法の規定では、上記①~⑦のうち、②(輸出規制)、③(支払規制や資本取引規制、対外投資規制など)、⑤(輸入規制)、⑥(対内投資規制)、⑦(役務取引規制など)が設けられています。

外為法による主な経済制裁の例
  • ①第16条第1項措置…日本から外国への支払の制限
  • ②第21条第1項措置…日本と外国との資本取引の制限(※資産凍結措置など)
  • ③第23条第4項措置…日本から外国への対外直接投資の制限
  • ④第24条第1項措置…いわゆる「特定資本取引」の制限
  • ⑤第25条第6項措置…役務取引(技術移転など)の制限
  • ⑥第48条第3項措置…輸出規制
  • ⑦第52条措置…輸入規制

(【出所】外為法をもとに著者作成)

そもそも渡航禁止などは不可能、そしてハードルがとても高い

上記の外為法の措置で、かなり強力な経済制裁措置を講じることができることがわかると思います。

ただ、ここまでの議論で真っ先に気づくのは、経済制裁の手段が網羅的ではない、という点です。たとえば、「①自国から相手国へのヒトの流れの制限」、たとえば「日本国民を相手国に渡航することを禁止する措置」などについては、法律に規定がありません。

現在、日本は北朝鮮に対して経済制裁を課しているのですが、北朝鮮向け制裁措置のなかに「日本人が北朝鮮に渡航することを禁止する措置」は含まれていません。根拠法が存在しないからです。日本政府が行っているのは、あくまでも「渡航自粛勧告」であって、「渡航禁止措置」ではないのです。

これに加えて経済制裁を発動するための「条件」にも大きな問題があります。外為法上の措置を発動するための条件はとても厳しく、基本的には「国連安保理決議がなされている」か、「国際社会と協調する」か、そのどちらかが必要だからです。

また、例外的に日本が独自ルールとして経済制裁を決定することもできますが、この場合も外為法第10条第1項に基づく閣議決定が必要であり、そのためには「我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があること」が求められます。

外国為替及び外国貿易法第10条第1項

我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があるときは、閣議において、対応措置(この項の規定による閣議決定に基づき主務大臣により行われる第十六条第一項、第二十一条第一項、第二十三条第四項、第二十四条第一項、第二十五条第六項、第四十八条第三項及び第五十二条の規定による措置をいう。)を講ずべきことを決定することができる。

逆にいえば、「平和と安全の維持」が経済制裁の発動条件であるため、「日本企業の権益を侵害するような違法な判決が出た」、「その国において人権侵害が行われている」、などの理由で日本が相手国に経済制裁を発動することは非常に難しいのです。

外為法による経済制裁を発動することができる場合
  1. 国連安保理で経済制裁の決議がなされた場合
  2. 有志国による経済制裁に参加する場合
  3. 外為法第10条第1項に基づく閣議決定が行われた場合

(【出所】著者作成)

対露制裁の理由は「北方領土」ではない!

したがって、冒頭に取り上げた大原氏の議論もたしかに正論なのですが、「具体的にどうやって韓国に経済制裁を発動するのか」という点に関しては、議論としてはまだ不完全です。

この点、日本がロシアに対し経済制裁を発動していることは事実ですが、これらについては「有志国による経済制裁」であり、「ロシアが北方領土を不法占拠していること」に対する制裁ではありません(意外と知られていない話なのかもしれませんが…)。

したがって、非常に残念ながら、「竹島を不法占拠していること」、「自称元慰安婦問題などで日本の名誉と尊厳を貶めていること」などを根拠に、日本が韓国に対して外為法に従った経済制裁を発動することは、非常に難しいのです。

もしも「領土の不法占拠」、「名誉と尊厳の侵害」などを理由に外為法に基づく制裁の発動を可能にするためには、外為法第10条第1項の改正が必要でしょう(『人権法制定より外為法10条1項改正を優先すべき理由』や『「自民党が韓国に金融制裁検討」:外為法改正の実現を』等参照)。

具体的には、現行条文の「我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があるときは」という部分に、「国際法秩序の維持」、「我が国の経済的利益の保護」、「その他必要なもの」、といった条件を追加すべきなのです。法令用語に合わせると、こんな具合でしょうか。

外為法第10条第1項改正私案
  • <現行条文>「我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があるときは、」
  • <改正私案>「我が国の平和及び安全の維持のため、国際法秩序の維持のため、我が国の経済的利益を保護するため、その他これらに類する事情として政令で定める事実に基づき、特に必要があるときは、」

(【出所】著者作成)

しかし、非常に残念なことですが、こうした法改正がなされているという話は、現在のところは報じられていません。

このあたり、「経済制裁の発動手段を増やすことが国益に資する」という点については、やはり、もう少し多くの人に共感してもらう必要があるのかもしれません。当ウェブサイトの社会的影響力など、まだまだです。

広義の経済制裁と通貨スワップ

広い意味での経済制裁は「積極的制裁」に限らない

ただ、こうした考え方もさることながら、ここでもうひとつ考えておく価値があるのは、「広い意味での経済制裁」です。

先ほどまでの議論では、外為法の規定をもとに、「狭い意味での経済制裁」について議論したのですが、現実には「結果として相手国に経済制裁が適用されたのと同じような効果が生じる」というケースがあります。当ウェブサイトで「サイレント経済制裁」、「セルフ経済制裁」、「消極的経済制裁」と呼ぶものが、それです。

ここでは便宜上、狭い意味での経済制裁を「積極的経済制裁」と位置づけつつ、広い意味での経済制裁についても考えておきましょう。

  • 狭い意味での経済制裁…外為法や特定船舶入港禁止法などの経済制裁規定を利用するもの。「積極的経済制裁」
  • 広い意味での経済制裁…上記の法律を使わず、その他の手段によって結果的に経済制裁の効果をもたらすもの。これにはたとえば「サイレント経済制裁」、「セルフ経済制裁」、「消極的経済制裁」などが考えられる

このうち「サイレント経済制裁」とは、日本政府がまったく別の理由で講じた手段が、結果的に相手国に対する経済制裁として機能する(こともある)、というものです。

2019年7月に日本政府が発表した、韓国に対する輸出管理の厳格化(適正化)措置などは、その典型例でしょう。これは、フッ化水素など3品目の韓国への輸出を個別承認方式に切り替えたうえ、輸出管理上の韓国のカテゴリーを「(旧)ホワイト国」から除外する、という措置のことです。

冒頭の大原氏の議論でも取り上げられていたとおり、この措置は法的に見たら単なる輸出管理の運用変更に過ぎず、経済制裁ですらありません。また、経済効果としての考えてみても、「経済制裁」としてはかなり弱いと言わざるを得ません。

結局のところ、事実上「個別許可」方式にまで厳格化されたのが3品目に限定されているという点に加え、これらに関しても輸出の「包括許可」が使えなくなっただけのことであり、禁輸措置ではなく、用途が確認されたものについては問題なく輸出が続いているからです。

また、日本政府は韓国を(当時の呼称でいう)「ホワイト国」、つまり現在の「グループA」からは外したものの、そのすぐ下の「グループB」という優遇対象国に引き続き区分するなど、韓国への輸出優遇措置が継続適用されています。

しかし、日本政府にとっては今回の適正化措置自体、韓国の輸出管理の状況次第で将来的に個別許可の対象品目を3品目以外に拡大するなど、韓国に対する輸出優遇をさらに厳格化する余地が残っている、という意味でもあります。

実際、輸出管理自体は根拠条文が上記の「輸出規制」とは異なりますが(輸出管理は第48条第1項、輸出規制は第48条第3項)、「日本から相手国に対するモノの流れに制限を加える」という意味では、経済的な効果としては「経済制裁」に類似した効果を出現させることができるのです。

サイレント制裁の限界とセルフ経済制裁の活用

もっとも、日本政府がこの輸出管理措置を発動することができるとしたら、それは相手国の輸出管理において「不適切な事案が発生している」などの条件が必要であり、「相手国が日本企業の権益を犯したこと」を理由に発動できるわけではありません。

そこで、残り2つの経済制裁――「セルフ経済制裁」と「消極的経済制裁」についても、活用していく余地はあるのかもしれません。

このうち「セルフ経済制裁」とは、「自身の行為によって結果的に相手国から経済制裁を食らったような効果が生じること」を意味します。

たとえば、ロシアによるウクライナ侵略を受けて、日本を含めた西側諸国は相次いでロシアに対する輸出規制、輸入規制などを発動しましたが、こうした措置はロシアを経済的に締め上げるという効果もある反面、ロシアからモノが入ってこなくなる、ということを意味します。

また、仮に将来、西側諸国が「ロシア産のエネルギーの全面的な輸入禁止措置」を講じた場合、ロシアに対しては「西側諸国」という販路を奪うことができる反面、西側諸国にとっては安価なロシア産のエネルギーが入ってこなくなり、エネルギー価格の高騰などの社会的影響が生じます。

これなどまさに「セルフ経済制裁」の典型例でしょう。

しかも、対ロシア制裁にはインド、中国を含めた諸国が参加していないため、ロシアにとっては西側以外にも販路が存在している、ということを意味します。西側のロシア産エネルギーの全面禁輸措置は、ロシア経済に打撃を与えられないだけでなく、自分たちにも制裁の悪影響が生じてしまうのです。

(※余談ですが、だからといって当ウェブサイトとしては、ロシアに対する経済制裁に意味がない、などと申し上げるつもりはありません。重要なことは、ロシア経済を締め上げるうえで、経済制裁としては最適なものを選んでいかねばならない、という点にある、という点については付記しておきたいと思います。)

消極的制裁が有効になることもある!

こうしたなかで、最近、個人的に非常に関心があるのが、「消極的制裁」です。

これは、「積極的に相手国に制裁措置を下す」のではなく、「相手国に必要な支援を与えないこと」により、結果的に相手国を経済制裁で締め上げたのと似たような経済的効果を発生させることです。

その典型例といえば、やはり、「金融制裁」ではないでしょうか。

昨日の『USDKRWが13年ぶり安値水準、日本は「静観」を』でも触れたとおり、韓国にとっては自国通貨・ウォンの許容為替レンジが非常に狭く、ウォン高、ウォン安のどちらに進み過ぎても困るという国です。

このため、ウォンがどんどんと下落していく局面になれば、いずれウォン安の進行を食い止めるために、韓国国内では利上げ論が高まってくる可能性がありますが、韓国の巨額の家計債務問題が重しとなり、韓国銀行にとってはなかなか利上げに踏み切り辛い状況でもあります。

そこで、韓国が切望しているのが日韓通貨スワップです。

これは、過去に存在していた日銀が提供する円建ての通貨スワップと、財務省が提供する「チェンマイ・イニシアティブ(CMI)」に基づく米ドル建ての日韓通貨スワップの2本ですが、2011年10月には当時の野田佳彦首相が韓国に対し、700億ドルにまで増額提供したこともありました。

しかし、当時の韓国の李明博(り・めいはく)大統領が当時の天皇陛下(現在の上皇陛下)を侮辱し、島根県竹島に不法上陸するなどの狼藉を働いたことなどもあってか、スワップの増額措置は延長されずに終了。

それどころか、日銀の円建てスワップ(上限30億ドル)は2013年7月に、財務省のドル建てスワップ(上限100億ドル)は2015年2月に、それぞれ延長されずに打ち切られたのです。

ただ、その後は2016年8月の『日韓財相対話』で韓国の柳一鎬(りゅう・いっこう)副首相兼企画財政部長官(当時)が、当時、副総理兼財相を務めていた麻生太郎総理に対し、両国の金融・経済協力強化のあかしとしての新しい通貨スワップの締結を提案しました。当時の発表文は、次のとおりです。

韓国政府は、二国間の経済協力を強化すること、及び、その証として双方同額の新しい通貨スワップ取極を締結することを提案した。本通貨スワップ取極は、地域金融市場の安定を高めるものである。両国政府は、本通貨スワップ取極の詳細について議論を開始することに合意した」。

その後、韓国メディアを中心に、新しいスワップの規模がだいたい500億ドル前後になる、といった勝手な観測報道も相次ぎましたが、結果的には例の「釜山の慰安婦像問題」などの発生を受け、日本政府側がこのスワップ再開の動きを取り消しました(発表したのは当時の官房長官だった菅義偉総理です)。

これ以降、韓国側で日韓通貨スワップ再開に向けた期待が(一方的に)高まることもあるのですが、基本的に日本側はいっさい相手にしておらず、日韓通貨スワップ再開は、おそらくはあり得ないと考えておいて間違いないでしょう。

消極的経済制裁は日韓通貨スワップで!

すなわち、韓国が喉から手が出るほど欲しがる日韓通貨スワップをうまく使えば、結果的に韓国に対する消極的経済制裁になり得る、ということです。

昨日は韓国の通貨・ウォンが、日中最安値ベースで1ドル=1316.40ウォンを記録しています。ちなみにこれは2009年7月13日以来、ちょうど13年ぶりの最安値水準です(※ただし引け値は1ドル=1312.10ウォンに戻しています)。

これは、非常に興味深い動きです。

こうしたなかで、ちょうど韓国がもっとも日韓通貨スワップなどを熱望するタイミングを見計らって、「韓国が必要としている日韓通貨スワップについて、日本側が『再開はあり得ない』とわざわざ言明する」、といった行動を取ることは、大変に有効な「消極的制裁手段」となり得ます。

たとえば、「韓国は2015年の慰安婦合意を守っていないばかりか、釜山の日本総領事館前に新たな慰安婦像を設置した」、「かかる状況で日本が韓国と通貨スワップを再開することは絶対にありえない話である」、などと、官房長官あたりがヒトコト述べるだけでも、それなりの制裁手段となるかもしれません。

なにより、この消極的制裁を発動するのに、外為法などの根拠規定は必要ありません。政府首脳がタイミングを選んで言葉を発するだけで十分です。

ぜひ、日本政府にはこうした消極的制裁として日韓通貨スワップを「活用する」ことを検討していただきたいと思う次第です。

(※もっとも、個人的に本当に期待しているのは、正面から外為法第10条第1項の改正に取り組むことですが…。)

読者コメント一覧

  1. 迷王星 より:

    お早うございます.対韓制裁に

    私が考えますに,対韓制裁として効果があるし現在の法制でも行えるのではと思うのは,以下の2点
    ー1.就労ビザ
    ー2.奨学金
    に関して,今まで発給あるいは支給の実績のない韓国人(但し,2に関しては日本国内に永住権のある者は本制裁の対象とはしない)に対する新規の発給・支給を行わないという制裁です.

    つまり,1は,大学卒業者の失業率が高止まりしている韓国から日本国内への就職や転勤を許さない(日本企業の在韓の営業所等でローカルに雇用するのは自由)ことで,高失業率で悩む韓国の痛いところへダイレクトなダメージを与えるということです.

    2は言うまでもなく,在日でない韓国人に日本での実質無料同然の教育機会を与えない(日本の大学に来たければ韓国から学費および日本での住居費・生活費といった必要な資金すべてを持参して来い)ということです.

    2に関しては,共産チャイナからの留学生に対しても適用すべきだと思っています(それで留学生が大きく減少して経営が行き詰まるような低レベル大学はそもそも文科省役人の天下り先として以外の存在意義が皆無で,そんな大学に支給する補助金は我が国にとって何の貢献も期待できない全くの無駄なので速やかに勝手に潰れろということ).

    国費奨学金の支給対象をどうするかや就労ビザの発給に関しては政府に裁量権があるのではありませんか?

    韓国籍でも永住権のある在日の場合には就労させないとなれば差別として大問題で裁判に訴えられたら確実に敗訴すると思いますが,海外からの労働者を入れるか入れないかは政府に裁量権があると思うのですが,何か間違っていましたら,どなたか御教示下されば幸いです.

    支給就労ビザの発給制限と日本国内に永住権のない韓国籍の学生に対する新規の奨学金の

    1. 迷王星 より:

      失礼,1行目の「対韓制裁に」は削除漏れです.無視して下さい.

    2. 道草 より:

      ひょっとすると、韓国を ”価値観を共にする最友好国としての扱い” を止めて、人員交流(ビザ関係)及び貿易関係で ”普通の近隣国、例えばフィリピンとかインドネシア等と同じ扱い” をするのが「能動的でない制裁」として正当化し易いし、また効果的ではないかな?

      韓国に対する旧ホワイトリスト国としての地位を剥奪したのは実質的な経済的な不利益は無いとしても制裁として効いているようだし、日本に数日間の旅行をするにもソウルの日本大使館で観光ビザを取得するために例の邪悪な少女像の脇で何時間も列に並ばなければならないなんて言う外為法に拠らずに日本の一存で出来る事です。

  2. 匿名 より:

    韓国のことが大好きな人たちがネット上に多い割には、統一教会についてはだんまりを決め込む傾向がみられる、なんだか立民の議員みたいでおもしろいですね、自ロ他不というやつでしょうか。
    あえて言おう「疑惑は深まった」と。

    先日「言論を封殺するテロ」という言葉に対して、逆に「言論を封殺するとテロが起こる」と申し上げましたが、まさにそういう状況だったのでしょう。
    「無敵の人」にとって真実がどうとかはあまり関係ないんですよね、「言論を封殺すること」がトリガーになるのです。カルト宗教に近しい環境ならば、なおさら。

    1. 匿名 より:

      逆に韓国が大好きで日本が憎くてたまらない人は統一教会の安倍氏に対するネタを鬼の首を取ったかのように何年間もずっと叫び続けましたね。
      5ちゃんねるのニュー速嫌儲が最たるものです。
      あと言論を封殺されてる中国香港北朝鮮で要人が暗殺されたという話は聞きませんね。
      言論封殺とテロの関係はより情報を集めて考察し直したほうがよろしいのでは?
      この悪意がある書き方見ると安倍はじめネトウヨが言論封殺し報道の自由度が落ちたこの国で起こった犯罪だから自業自得だーって絵を描きたいのかな。

    2. WLT より:

      あなたたちはそもそもカルトというか、宗教に言及する事に対して認識があまりに軽く、甘く見過ぎなんですよ。
      適当に言ってしまう事に対する怖さが全く分かっていない。

      あとツイッター上でも散見されますが、統一教会についてあくまで宗教としての批評と注意喚起に留めている人に比べて、安倍氏バッシング目的でやってる人間は党派性拗らせすぎて批判以外は全てカルト擁護や信者認定をして騒ぐから会話にならないし、終いには日本語すら支離滅裂になるしで、正直「どっちがカルトだよ」と思ってしまいます。

      1. WLT より:

        あと日本会議ガーはもうやめたの?
        ってちょっと思ったり(苦笑)

  3. 七味 より:

    そういえば自民党の佐藤議員のやってた、韓国への制裁を考える検討チームって、どうなったのかな?

    いろんな案を整理して、今は、法案提出の準備とかやってる最中だったりするのかな?
    ワクo(´∇`*o)(o*´∇`)oワク


    ・・
    ・・・

  4. ジロウ より:

    韓国への制裁案については、昨年末、自民党外交部会にワーキングチーム作って、この夏に中間報告という生ぬるいスケジュールで検討してるはずですが、何の音さなし。こういった対応が韓国を増長させる要因の一つだと思います。本当、政府の対応にはイライラするばかりで、韓国が勝手に自滅するのを待つしかないのがもどかしいです。

    1. 引っ掛かったオタク より:

      選挙前に威勢のいい「中間報告(まだなんも決めてまへんで)」見せられてもしゃーないちゃしゃーないですし、
      まーたーぷり時間をかけた中間報告とやらをみてみましょうや()

      さすがに国レベルになると広いし人多いし動きも遅いかしりまへんけど、自民党本体もいいかげんそろそろちゃんと考えた方がええかもしれんで
      「なんで大阪自民が府民から距離おかれることになったのか」

  5. 元日本共産党員名無し より:

    他国の制裁には何だかんだと言ってシッカリした軍事力が裏打ちされて居ないと難しい気がします。日本の自衛隊の防衛力は相当ありますがアメリカの反撃力に大きく依存したかなり特殊なモノになって居ます。今後も好むと好まざるとを問わず米軍の攻撃力をあてにした方向は変わりそうに無い。韓国の様な見えている力以外にはトコトン空威張りする国に制裁で打撃を与える事は難しい。竹島だって日本に防衛力が無い時に狙って韓国は軍事力を行使して奪った訳で。つまり攻撃的な軍事力なくしては軍事力を用いない制裁も難しいのでは?と言う事です。

  6. マスオ より:

    抑止力の為に外為法改正して、少しでも韓国側が大人しくなる分は賛成ですが、消極的経済制裁はちょっと嫌かな。

    消極的経済制裁することによって、会計士様がいつも仰っている、日韓関係の3つの落としどころの1番目、「韓国側が国際法などを守って日韓関係の破綻を回避」されても困る。まぁ、無いと思うけど。(反対意見もあると思いますが・・・)

    なので、髭隊長の対抗措置も、韓国が是正しなきゃと思うような強力な対抗措置とかではなく、やんわりと火病を起こすようなものを期待してます。
    とにかく気持ち悪いので、日本に係わらないで欲しいのが本音です。

    ほっとけば、勝手に国内で盛り上がって、自縄自縛に陥って自滅していくので、その過程を外から見るのが一番エンタメ的にもいいかなと思う。

  7. 名無ち より:

    楽しい記事ありがとうございます。
    韓国への制裁は攻撃的であれ消極的であれ大賛成なのですが、あいつらの経済の脆弱なことも半端ないとおもいます。叱ったり、制裁とは反省し改善の見込みのある時か、第二次大戦前の米国の様に追い込んで切れさせる場合しか使えないと思います。
    韓国には前者は無いですし後者もありません。制裁して壊したら、臭いものが噴出して後始末が大変にならないか心配です。韓国制裁論は制裁してどうなるか、どうするか論が欠けているような。
    彼らはかなりヤバく中身も怪しい。つくづく日本は変なのが近くにいて不幸なポジションです。

  8. マイナンバー より:

    「韓米財務長官会議で通貨スワップ議論があるようだ」7/12(火) 15:25配信 中央日報日本語版
    https://news.yahoo.co.jp/articles/4588d1ecc8c9dc78f774646f1c2bba7cc54d33dc

    夢想?
    願望?
    ナイナイ!

  9. 名無しの権兵衛 より:

     経済制裁に限定しなければ、韓国政府に対する制裁として有効なのは「韓国政府が実行不可能なこと」の実行を厳しく求め続けることです。
     具体的には、「自称元徴用工判決」について韓国政府が今後提案するとしている解決策について、韓国大法院判決が有効であることを前提とするものを全て拒否することです。
     例えば、「財団方式」も「代位弁済方式」も、韓国大法院判決が有効であることを前提とするものですから、日本政府は拒否すべきです。例え日本企業や日本政府の負担がゼロでも拒否すべきです。
     拒否すべき理由は、「財団方式」や「代位弁済方式」を日本政府が承認すれば、日韓請求権協定に違反する韓国大法院判決を日本政府が承認したことになり、同時に同判決の根底にある「大日本帝国による朝鮮併合の違法・無効論」を日本政府が承認したことになるからです。
     韓国政府が将来、このことを突破口にして更なる要求を突き付けてくることは、これまでの慰安婦問題などの経緯に照らせば一目瞭然です。
     韓国政府には、韓国大法院判決が無効であることを前提とする解決策を取りまとめる能力は有りませんから、結果的に「韓国政府が実行不可能なこと」の実行を厳しく求め続けることになり、法律改正などを必要としない、最も有効な制裁になると思います。

    1. Padme Hum より:

      「韓国政府には、韓国大法院判決が無効であることを前提とする解決策を取りまとめる能力は有りませんから、結果的に「韓国政府が実行不可能なこと」の実行を厳しく求め続けることになり、法律改正などを必要としない、最も有効な制裁になると思います。」

      まったくおっしゃる通りです。徴用工判決や慰安婦像は魔除けの護符(韓国退散)として使うのが一番です。

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