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「もりかけ桜」スキャンダル追及に対する有権者の答え

今朝の『メディア利権と野党利権は衆院選を機に崩れ始めたのか』では、オールドメディアと特定野党が一種の「利権」としての性格を持っているという点に加え、今回の衆院選ではその利権構造が崩壊する兆しを見せたのではないか、という希望的観測を申し上げた次第です。こうしたなか、産経ニュースに今回落選した立憲民主党議員を「論客」などと皮肉った記事が出ていたようです。「もりかけ桜」というスキャンダル追及専門議員に対して有権者が出した答えは、「落選」でした。

志位委員長が辞任拒絶

昨日の『衆院選での敗者は「立憲共産党」とオールドメディアだ』などでも申し上げたとおり、日曜日に行われた衆院選での最大の敗者とは、間違いなく、新聞、テレビを中心としたオールドメディアである、というのが、当ウェブサイトなりの現時点の見解です。

今回の総選挙、最大の勝者は、おそらくは議席を4倍近くに伸ばした日本維新の会であり、また、事前に惨敗を予想する意見も見られた自民党も、議席数は15議席減で済んだという意味では、「勝者」といえるかもしれません。一方の敗者はいったい誰なのか。「立憲共産党」と揶揄された野党共闘にも関わらず13議席減らした立憲民主党もさることながら、やはり最大の敗者は、新聞、テレビを中心とするオールドメディアではないかと思うのです。2021/11/01 10:15追記図表に注記を追加しています。オールドメディアさん、予測はどうでしたか?...
衆院選での敗者は「立憲共産党」とオールドメディアだ - 新宿会計士の政治経済評論

なにせ、「立憲共産党」が理念も政策もかなぐり捨て、議席のためだけに「野党共闘」に舵を切ったこと、そうした状況をオールドメディアがまっとうに報じようとしない状況、さらにオールドメディアが実施する、自民党不利という事前調査予測…。

しかも、最大野党である立憲民主党の勢力は公示前の109議席から13議席も減らして96議席にとどまり、日本共産党も1議席減らしていますが、少なくとも日本共産党の志位和夫委員長は昨日の時点で、引責辞任の考えを否定しています。

共産・志位氏、辞任せず 衆院選退潮も責任論を否定

―――2021/11/1 19:57付 産経ニュースより

結局のところ、オールドメディアも「立憲共産党」も、既得権益層に過ぎないのでしょう。

そういえば、立憲民主党の枝野幸男代表や福山哲郎幹事長は、本日中に自身の進退を示すのでしょうか。

これについては現時点で報道はありません。

いずれにせよ、自民党の甘利明幹事長が小選挙区で落選した当日に自身の進退を明らかにしたことなどと比較すれば、大変な違いだ、などと思うのは、ここだけの話です。

揚げ足取り専門家を「論客」と呼んだ産経

こうしたなか、今回議席を失った立憲民主党の各議員について、産経ニュースが本日、こんな記事を配信しているようです。

立民「論客」相次ぎ落選 「批判だけでは支持されず」

―――2021/11/1 20:42付 産経ニュースより

産経によると、今回の衆院選で、立憲民主党では辻元清美氏、黒岩宇洋氏、今井雅人氏、川内博史氏ら「論客」が落選した、などとしています。

正直、単なる揚げ足取りのスキャンダル追及専門家を「論客」と呼ぶとは、存じ上げませんでした(いや、もちろん産経ニュースも「論客」の語を皮肉として使っているのだとは思いますが…)。

このうち今井雅人氏に関しては『議員としての地位が一番 立憲民主党に相応しい今井雅人議員』で、辻元清美氏については『「疑惑の総合商社」・立憲民主党の辻元議員の外国人献金疑惑』などで取り上げたこともあります。

今井雅人衆議院議員という人物がいます。彼は紆余曲折あって、つい先週までは国民民主党に所属していたのですが、国民民主党の人気が低迷しているためでしょうか、ついに「国民の敵」立憲民主党に移籍してしまいました。まったく愚かなことです。この比例復活議員でもある今井雅人氏の行動からは、「政党」という理念すらない、「議員としての生活が大事」という姿勢が見えてくるのです。呆れた!比例復活議員の離党議員としての生活が一番!「今井雅人」という生き方本当にいい加減にしてほしいと思います。「とにかく議員としての生...
議員としての地位が一番 立憲民主党に相応しい今井雅人議員 - 新宿会計士の政治経済評論
疑惑の総合商社といえば辻元清美さんだと思うのですが、産経系のウェブサイト『zakzak』に、辻元清美氏が韓国籍(在日三世)の弁護士から献金を受けていたと報じています。これが事実ならば、政治資金規正法違反に該当しますが(※ただし時効にかかる可能性もあります)、ただ、記事本文をよく読むと、肝心の寄付金額は少なく、どこか不自然な気もします。辻元清美氏に外国人寄付疑惑立憲民主党の辻元清美衆議院議員(大阪10区選出)を巡って、夕刊フジの電子版『zakzak』に、こんな報道が掲載されています。立民・辻元清美氏、韓国籍弁...
「疑惑の総合商社」・立憲民主党の辻元議員の外国人献金疑惑 - 新宿会計士の政治経済評論

また、黒岩宇洋氏といえば、『時事通信「安倍首相答弁、目立つ嫌みと挑発」』などでも間接的に述べたとおり、安倍総理の事務所が主催した「桜を見る会」の前夜祭で「九兵衛の寿司が出た」などと断じていた人物としても有名です。

時事通信がまたしてもやらかしました。安倍晋三総理大臣が12日の衆院予算委員会で、「嫌みや挑発を繰り返した」、などと報じたのです。当ウェブサイトでいつも報告しているとおり、報道に求められるのは「客観的事実」と「その社としての主観的意見」をきちんと分けることです。報道では主観的意見を報じてはならないとまで申し上げるつもりはありませんが、しかし、時事通信の記事は、客観的事実を歪めつつ、主観的意見を読者に押し付けて来るという意味で、まさに「報道機関としての役割の放棄」そのものではないかと思うのです。辻...
時事通信「安倍首相答弁、目立つ嫌みと挑発」 - 新宿会計士の政治経済評論

どの方々も、正直、日本の国会に必要だとは思えません。

有権者の答えは「もりかけ桜の論客落選」

結局、今朝の『メディア利権と野党利権は衆院選を機に崩れ始めたのか』でも申し上げたとおり、野党というのは壮大な利権の塊なのでしょう。

いさぎよい自民党関係者、往生際が悪い立憲民主党関係者野党も官僚もマスメディアも、結局のところは「利権」という問題に結びつきます。当ウェブサイトの持論ですが、日本を悪くしてきたのがこの3者でもあります。ただ、日曜日の衆院選の結果、現在はこの3つの利権のうち、メディア利権と野党利権が同時に崩れようとしているように見受けられます。利権というのは見かけはしっかりしていても、崩れ始めると意外とあっけなかったりするものですが、さて、日本の利権はどう動くのでしょうか。利権の問題利権を持つ官僚機構という問題...
メディア利権と野党利権は衆院選を機に崩れ始めたのか - 新宿会計士の政治経済評論

そもそも野党に対しては国会で与党よりも多く質問時間が配分されますし、そのなかでも最大野党というのは、慣行上、野党に配分された質問時間を割り振るという権限を与えられています。立憲民主党が嫌がらせ目的で日本維新の会に質問時間を少ししか割り振らないという話は、わりと有名でしょう。

維新・足立氏、国民より短い質問時間配分を重ねて批判

―――2021/3/2 20:56付 産経ニュースより

そして、立憲民主党や日本共産党などの野党は、割り振られた貴重な質問時間をスキャンダル追及などに浪費し、それを新聞・民放・NHKなどのオールドメディアがドヤ顔で報じる、というわけです。

その意味では野党とオールドメディアはある意味で同罪でしょうし、とりわけ視聴者から半強制的に受信料をかき集め、それを不公正なことに使っているNHKの罪は重いと言わざるを得ません。

いずれにせよ、立憲民主党など野党の「論客」が2017年ごろから「もりかけ」を、2019年ごろからは「桜を見る会」を舌鋒鋭く追及して来たことの答えが、これらの「論客」の落選なのだとしたら、まだまだ日本国民も捨てたものじゃないと思うのですが、いかがでしょうか。

新宿会計士:

View Comments (36)

  • 枝野さんたち立憲の方々の頭が古くて硬いので、来年の参院選挙が楽不安です。

  • 政権交代はウィンウィン並みに「言えば寒し」キラーワードになっているのに、KY人ってまだ残っているんですね。ひゅぅぅぅぅぅ、です。

  • https://www.asahi.com/articles/DA3S15095965.html

    これが総選挙を受けての朝日の社説。

    まだモリ・カケ・サクラをやりたいらしいw

    どうやら彼らの頭の中はいまだにお花畑状態のようだw

    そろそろ新聞社の今年度の中間決算が発表される。

    今から楽しみでならないw

  • https://twitter.com/260yamaguchi

    この男が野党共闘の首謀者で理論的支柱を担っていた。

    法政大学教授、市民連合トップ、自称政治学者。

    ハンギョレ新聞への投稿常連者と言えばどんな人間かわかるだろう。

    この男の今後の動向も注意して見る必要がある。

    • 我が家ではこの人を見ると爬虫類の男が出てる、となります。

      不快200%ですので、TVを消し、音楽を聴いて心の安寧をはかります。

      • トシ様 田舎におばさん様

        韓国在住(なのかな?)の法政大学教授で似たような立ち位置で日本攻撃をしているサッカー本田選手の顔真似芸人の奴がいます。

        あいつはマルクスだの共産主義だのと枯れた学問分野の研究ごときで日本学術会議等から8億円も研究費くすねている文系教授です。

        2番どころか趣味の研究に公金支給しなきゃダメなんですか?

        理系としては本当に腹立つ日本学術会議の面々です…

  • 選挙結果見ると共産党の党首は小選挙区には出ず比例区で一人だけ1位にしているので、どう転んでも当選するようになっています。確実に当選できる地位を失いたくないというのもあるのでしょうか?
    また、比例の名簿順位は横並びにして小選挙区で善戦した候補者から復活当選する党が一般的なのに対し、共産党はどのブロックも候補者に序列を付けているのが印象的です。

    あと、「桜を見る会」を舌鋒鋭く追及して来た候補者が今回サクラチル結果となったのが皮肉ですね。

  • 審議拒否ばっかりする議員や政党は落ちて当然です。

    ついでに、歳費削減のため、議員報酬は国会開催日に対する出席比率での日割り計算にしてください。

    • 国会は立法府であり、揚げ足取りやスキャンダル追及の場でありません。
      国会議員は政策立案のプロでなければならず、政策を全く勉強していないのではお話になりません。
      立候補するために、最低限の知識を確認するための資格試験を導入すればと思います。
      もちろん君が代斉唱はありで。
      結局、中身のある政策論議ができないから、ズル休みとパフォーマンスしかすることないんでしょうね・・・

  • こんにちは。

    >ここだけの話
    甘利さんの潔さと議席を減らした野党側の往生際の悪さを比べたら、そりゃ国民は主義主張以前の問題だと見るでしょう。これでまだ留まるなら、これから先、与党の何を追求したって説得力を持ち得ないと思いますね。報道がそれに加勢するなら一蓮托生になるのではないですかね。
    何があっても立憲共産党に投票するという人々以外は、愛想を尽かすでしょう。幸いにも(?)維新と国民民主という受け皿も出てきました。もっとも両党がその任に耐えられるかはこれからわかることですが。

  • 枝野さん、ようやく引責辞任表明したようで、あのイラつく記者会見を見ずにすむようになったのは喜ばしい限り。

    次が誰になるかはどうでも良いけど、安住さんのような逆ギレキャラは勘弁して欲しいものです。

    • 百十の王様

      辞任じゃなくて辞職こそして欲しいもんですよね。

      もはやモリカケサクラなんて二桁を迎えるセウォル号事故再調査くらいバカらしくて国民には興味無いって理解できないようです。

      あ〜早く参議院選挙にならないかな!

      • がみ様

        > 辞職こそして欲しい
        同意ですが生命力強そうなので鉄面皮に議員に居座るんでしょうね。

        モリカケサクラなんてだーれも興味ないのに「政権とったら最初にやる事」で政府内にモリカケサクラ究明チームを作るとか、学術会議のメンバー6人を任命するとかピントずれてる事を大真面目に宣言するような政党が正当な評価を受けたということ。

        最近の自民党批判一本足打法が通用しない事に気づかない限り、党勢の右肩下がりは保証付きですわ。

      • 辞職したら自民党が代わりに当選だから
        そんな自党に対する背信行為は許されない

  • 前にも言及しましたが志位和夫氏が辞任に至らないのはそれなりの理由があります。
    ■第一に日共は議員になりたい人が集まる政党では無い事です。通常日本の政党は議員になりたい人が党員になる様な所があります。なので選挙で議席が減少したならば「オレの選挙どうしてくれる?!」と言う責任追及があり、その党内責任が問われて党首や責任ある役員の地位を維持できなくなり辞任と言う事になるはず。
    ■また「敵の出方論」として他党からの謀略や攻撃に劣勢を喫したとしてもそれで軍の指揮官が退任などにはならない事です。何らかの攻撃、何らかの術作、何らかの外部要因などはもちろんあるでしょうから、よほど「長」が明らかな個人的失策、許されない破廉恥行為、党大会で決めた路線からの個人的逸脱が選挙に影響を与えて居なければ、今の路線は全党員で決定した党大会の路線であるのだから「長」の責任は大変限定的と言う事になるのです。
    ■第三には【志位氏に勝る党指導者に相応しい人物が他に居ない】と言う事です。これは個人崇拝では無く、謂わば「PTA役員の押し付け合い」に似ている。志位和夫の寝首を掻いてでも我こそは日共の指導者として自分の思う党路線に改めて日共を通じて日本を革命する、だとかそんな人は底払して居る。本当に誰も居ないから志位和夫氏が続投出来るのです。だから選挙後の続投を以て「志位和夫氏は無責任」と言う批判は全くの的外れなのであり、志位和夫氏こそはなんだかんだで今でも「若手のホープ」なのであり、面倒見の良い責任感のある人と言う事にむしろなって居るのです。
    そう言う事なので志位和夫氏続投を批判しても党内的には小ゆるぎもしないのです

    • さすが内部事情のわかる方の情報、大いに参考になります。ありがとうございます。志位さんは私が大学生の頃から若手のホープでしたけど、未だに「若手のホープ」なんですね。世代交代が全く進んでいないということですね。
      最近数十年ぶりに志位さんの姿をマスコミの報道で目にしましたが、すっかりお爺さんになってしまいましたね。
      日本共産党の悲哀を感じます。

    • 元日本共産党員名無し様
      ありがとうございます。
      日本共産党の組織本質がとてもよく分かりました。

      こちらのサイト主と皆さんのコメントは、新聞やテレビで知ることが出来ない貴重な思考のヒントを頂け感謝しております。

    • 志位氏のコメントを、「議席の増減の結果責任は一切取らない宣言」と理解したのですが、党内事情からするとそうではないということですね。

      >・・・方針そのものは正確だったと確信を持っている。そういう点で私は責任ということはないと考えている」(志位氏)

      これも自身の無謬性の表れと捉えていましたが、党大会の決定に自らも従っている立場とすれば、筋の通った主張ということになります。
      私はかなり表面的な理解をしていたようです。
      ありがとうございます。

    • 「日本を革命する力を!」

      日本じゃ革命はネタにしかならない。
      皇室を目の敵にして天皇制なる用語を作るわけです。

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