国基研で「数字で読む日中関係」について意見交換した

ジャーナリストの櫻井よしこ氏が理事長を務める「公益財団法人国家基本問題研究所」のウェブサイトに、1月8日付で『数字で読む中国経済』という記事が掲載されていました。これは、これまで当ウェブサイトで議論してきた「ヒト、モノ、カネから見た日中関係」に関する議論です。そのバックグラウンドを含め、本稿ではあらためて、「数字で読む日中関係」について振り返っておきたいと思います。

シリーズ物はいかがですか?

当ウェブサイトではときどき、「シリーズ物」を執筆することがあります。その代表例が、一昨年11月頃に集中的に掲載した、『数字で読む日本経済』シリーズでしょう。

これは、「日本は財政再建を必要としていない」、「増税原理主義・緊縮原理主義こそが日本の癌だ」という問題意識のもとで、資金循環統計を含め、「誰にでも入手できるデータ」をかき集めてきて日本経済の現状を分析しようとする試みです。

また、この『数字で読む日本経済』シリーズのうちの「日本経済編」については、株式会社ビジネス社様のご厚意により、昨年7月に『数字でみる「強い」日本経済』という書籍にまとめました。おかげさまでアマゾンのサイトでは「星5つ中の4.6」という、非常に高い評価をいただいているようです。

つまり、『数字で読む日本経済』シリーズは、書籍化までしていただいたという意味では、珍しく大成功したパターンだったと思っている次第ですが、当ウェブサイトに掲載する「シリーズ物」のすべてを書籍化するわけでもありませんし、また、連載している最中は読者の皆さまに人気があるとも限りません。

しかも、書籍化を意識しながらシリーズ化する場合、文字数にして10万文字前後の分量が必要であり、これは当ウェブサイトの平均的な記事の15本分に相当するなど、結構しんどい仕事でもあります。

ただ、それでも個人的にはこうしたシリーズ物を執筆するのは大好きです。当ウェブサイトで普段展開している議論では深追いし切れないところにまで、じっくりと議論を進めることもできるからです。

中韓両国と日本経済

昨年、中韓両国との関係について議論しました

さて、この『数字で読む日本経済』シリーズ、じつは昨年10月頃にも、ちょうど10本ほど当ウェブサイトに掲載したことがありました。今回のテーマは、『数字で読む日本経済・中韓両国との関係編』であり、大きく中国に関するパート、韓国に関するパートに別れています。

『数字で読む日本経済』シリーズのうち、中国に関するパート
『数字で読む日本経済』シリーズのうち、韓国に関するパート

この一連のシリーズのうち、韓国に関するパートについては、昨年12月に展開した『対韓制裁論』と結合したうえで、新刊書『韓国がなくても日本経済はまったく心配ない』に結実しています。

対韓制裁論

新刊書『韓国がなくても日本経済はまったく心配ない』がどういう仕上がりとなっているかについては、実際に刊行されてからのお楽しみとさせていただきましょう。

日韓関係論だけでなく、日中関係論もとても大切!

ただし、ここで問題がひとつあるとしたら、『数字で読む日本経済』シリーズのうち、日中関係論の部分が浮いてしまっている点でしょう。実際、中国に関するパートについては、ページ数の関係上、同著には入れられませんでした。

しかも、意外な話ですが、最近だと世の中では「日中関係論」に対する需要が非常に強く、実際、株式会社産経新聞社『正論』編集部からは、『月刊正論』2021年1月号に「切っても切れない日中関係の幻想」についての執筆依頼が来たほどです。

「切っても切れない日中関係」の幻想

―――『正論』令和3年1月号P74~より

【参考】『正論』2021年1月号

(【出所】アマゾンアフィリエイトリンク)

このように考えるならば、やはり早いタイミングで、「日中関係論」についてもまとめておく必要があるのかもしれませんね。

日中関係論の概略

それはさておき、当ウェブサイトで継続的に展開している「日中関係論」の骨格を、改めて振り返っておきましょう。

典型的な日中友好論

我が国では日中友好論を唱える際、大きく「一衣帯水論」、「世界の工場論」、「巨大市場論」などの言説が見られる。結論的にいえば、どれも日本が中国との関係を深める理由にはならない

中国は日本と基本的価値を共有しているのか?

日本は自由主義、民主主義、法治主義、人権尊重、平和主義国家であるのに対し、中国は中国は共産党一党独裁の人治主義国であり、人権は無視され、軍事的な対外拡張主義を採用する国でもある。日中は明らかに基本的価値を共有していない

ヒト・モノ・カネで見た日中関係

経済活動のうち定量化できるファクターは「ヒト、モノ、カネ」の交流だが、日中関係は「ヒト」の面と「モノ」の面に偏っており、「カネ」の面では意外なほど関係は薄い。ただし、近年、日中貿易が日本の輸出入に占める重要性が高まってきてしまっている

日中の貿易構造

日中関係を眺めていると、貿易構造としては日本が中国に対し「モノを作るためのモノ」(生産財、中間素材など)を主に輸出しているのに対し、中国は日本に対して最終消費財(スマホ、PC、衣類、雑貨類など)を輸出していて、日本は毎年中国に巨額の貿易赤字を計上している

中国は経済を政治利用する国である

中国は2010年、尖閣諸島沖漁船衝突事件に対する報復として、レアアース類の禁輸を行うなど、経済を政治利用した実績を持つ国である。また、最近では韓国に対するTHAAD制裁が行われたことも記憶に新しい

そして、上記のような内容を踏まえたうえで、「中国が日本にとっての諸悪の根源とまでは言わないが、それでもこのような相手国との関係を、今後も強化するのか、それとも立ち止まるのかは、私たちが国家として早急に考えなければならない」というのが、当ウェブサイトの主な主張です。

国基研様、ありがとうございました

国基研ウェブサイト「数字で読む中国経済」

さて、ジャーナリストの櫻井よしこ氏が理事長を務める、「公益財団法人国家基本問題研究所」という組織があります(略称は「国基研」です)。その国基研のウェブサイトに1月8日付で、こんな記事が掲載されています。

「数字で読む中国経済」 新宿会計士

―――2021.01.08付 国基研ウェブサイトより

紹介するのがかなり遅れてしまったのですが、櫻井氏をはじめ、国基研の企画委員の皆さまと意見交換をした際の記事であり、基本的に当ウェブサイトで掲載した『数字で読む日本経済』シリーズをベースに持論を展開させていただいたものです。

この「1月8日」という日付でピンと来た方は鋭いと思いますが、じつは、韓国の地裁で主権免除違反判決が下された当日でもあります。このため、せっかくの意見交換の場でありながら、かなり慌ただしかった点につき、この場を借りて櫻井理事長や企画委員の皆さまには深くお詫び申し上げる次第です。

それはともかくとして、リンク先記事に掲載していただいている内容は、当ウェブサイトでこれまで主張してきたものですが、やはりいったん他人の手でまとめられているためでしょうか、当ウェブサイトのボキャブラリーの不足などを補って余りある、非常に読みやすくも力強い文章に仕上がっています。

やはり、プロフェッショナルの方に文章を作成していただくと、本当に良いものが出来上がるということがよくわかります。

あらためて、櫻井理事長を含め、国基研の皆さまには深く御礼申し上げる次第です。

日中の関係は、むしろ深まってしまった

ただし、本稿ではもうひとつ、補足しておきたいテーマがあります。

1月に出てきた最新の貿易統計を確認すると、非常に残念な話ですが、2020年においては「脱中国」が進むどころか、数字の上では、むしろ日本と中国の関係は深まってしまっています。貿易統計分析シリーズは、以下の4本です。

「2020年貿易統計」シリーズ

とくに、②の論考でも報告しましたが、コロナショックの影響もあったのか、日本の輸出高は8.5兆円、輸入高は10.9兆円、それぞれ落ち込んでおり、さらには対中輸出が微増したため、結果として日本から見た輸出先としての中国の相対的な重要性が高まってしまった格好です。

ことに、昨年は安倍晋三総理の退潮の悪化により、安倍政権が突如として終了してしまい、日本外交がどう漂流してしまうのかが心配でならないという人も多いでしょう。

いずれにせよ、今年1月8日以降は「主権免除違反判決」で韓国に高い関心が集まり過ぎてしまったというきらいがありますが、やはり、日本が引き続き、自由・民主主義国家として発展と繁栄を続けていくうえでは、中国との関係については無視できないことだけは間違いないといえるでしょう。

読者コメント一覧

  1. お虎 より:

    日中間の貿易については、日本:中国+香港 としてみれば、ほぼバランスしていると思う。

    次に香港をめぐる争いだが、倫理的(要するに気分の問題)には香港人に同情するが、本来、イギリスに発言権はない。禁制品の麻薬を持ち込み、それを没収された腹いせに戦争を起こして奪った土地が中国に返還されただけのこと。似たような理由経緯によって、フランス、ロシア、ドイツ、日本にも、香港を応援する資格はないと思う。

    台湾については微妙な問題が残る。「果たして台湾は中国の一部なのか」という議論が残っている。これは90年前の「満州は中国の一部なのか」という論点と相似している。アメリカは中国との国交正常化において「一つの中国」論を受け入れたが、台湾の位置づけについてはあいまいな態度をとり続けている。日本は中国との国交正常化において「一つの中国」論を受け入れ、台湾との公式外交を断った。たしか、日中条約文に「日本は台湾独立を応援するな」という趣旨の記述があったと思う。

    ゆえに、閲覧者諸氏の多くにみられるような「台湾を応援して中国に立ち向かえ」というような論調に組するのは疑問を感じている。そのようなことをすれば、条約を踏みにじることになるからだ。何のことはない、韓国を非難しながら同じようなことをやろう、というようなもの。

    したがって台湾防衛は、中国に対して「借りのない」アメリカにしかできない仕事だろう。
    仮に、台湾をめぐって米中が争うとして、アメリカの勝ち目は薄い。なにより兵站距離が違いすぎる。アメリカが「誇る」空母打撃群は、プレゼンス効果は抜群だが、戦力としては20世紀の遺物。アメリカ自身、そのことを認識しているから「空母を攻撃したら核で応酬する」と威嚇している。

    こうなると、相手に先に手出しをさせよう、という駆け引きがより深刻になっていく。先制攻撃する方が、世論的には分が悪いからだ。
    習近平指導部がどこまで中国軍をコントロールできているのか、多少の疑念がある。ここからは仮定の話になるが、おらが習近平であるば、北朝鮮の金一族を逮捕し、北朝鮮の非核化・正常化をやる。中国の威信はいやおうなしに高まる(ノーベル平和賞もくるだろう)。中国主導で日本人拉致問題の調査が行われれば、日本はものすごい「借り」をつくることになる。そのような事態に対応していけるのだろうか。

    1. 成功できなかった新薬開発経験者 より:

      お虎様

      「台湾の位置づけ」
      日中共同声明については、曖昧さが残されているようです。
      https://www2.jiia.or.jp/RESR/column_page.php?id=141)

      「アメリカにしかできない」
      兵站に関してはご指摘の通りなので、日本国内の米軍基地が・・・。
      知らぬ存ぜぬは通用しそうもありません。

  2. sey g より:

    中国との関係正常化は簡単に出来ます。
    まず、今の中国は世界が作りました。天安門からずっと放っておいたら、人口が多いだけの発展途上国だったでしょう。
    しかし、先進国(主に日本)のお陰でインフラが整備され、民間業者が投資すると 情報をパクリ工場を奪い、ある程度の品質の商品で市場を奪ったのが今です。
    トヨタが中国に工場を作り、訪日中国人が大量にドラッグストアに来るのは何故か?
    それは、日本から中国に輸出するのに、大きな障壁があるからです。
    日本からの輸出品は主に中間財で、製品が無いのは製品は関税で護られてるからです。
    だから、向こうで製品を売ろうと思ったら工場を作らないといけないし、向こうも作らせようとあの手この手を使います。
    例えば、ある程度輸入して、投資したのを見計らって輸入をストップし、それなら、こっちに工場建てたらと誘います。投資したのが無駄にならない様にその誘いにのらされます。
    つまり、この関係が中国をここまで大きく厄介なものにしたので、その関係をシャットアウトするのです。
    まず、尖閣に基地を作ります。
    これを攻撃してきたら、これを理由に経済制裁が出来ますし、攻撃しなかったら おおっぴらに尖閣の領有権を主張する事で習近平の威厳にダメージを与えられます。
    海警法は、今中国がして欲しくない事を書いてます。つまりは、今現時点で尖閣に基地を作って欲しくないから法律で脅しをかけてるのです。
    これに右往左往するのでなく、攻撃されても対処出来る形で尖閣に基地を作るのです。
    攻撃したら、クリミア後のロシアの様に世界から経済制裁出来ますし、世界もそのタイミングを待ってます。
    ここは、チャンスだと思われますが、如何か?

    1. 成功できなかった新薬開発経験者 より:

      sey g 様

      「尖閣に基地」

      尖閣を過大評価しているような。
      縦深がほとんどないので、攻撃されれば一コロ。
      補給も大変で、餓島の二の舞???。

      今の状況でホッタラカシテ、取りに来られたら、命がけで戦うしかないのかも。

      1. sey g より:

        成功できなかった新薬開発経験者 様

        別に基地で無くてもいいのですが、建造物と常駐人がいることで、領有権をはっきりさせるのが狙いです。
        これが曖昧なことで、中国が領有権の主張するのでメンツを潰すのが目的です。
        もし、建造物が出来て中国が何も出来なければ(その可能性は高い)、習近平のメンツは丸つぶれで、皇帝の足下は崩れますし、攻めてきたら経済制裁で内政ぐだぐだだと思えますが。

        1. 成功できなかった新薬開発経験者 より:

          sey g 様

          「中国が何も出来なければ」

          古代ローマみたいな海警の船舶。
          今の状況では日本は火器を使用せざるを得ないよう。

          補給の必要がない今の施策を支持しています。

    2. 名古屋の住人 より:

      sey g 様

      >トヨタが中国に工場を作り、訪日中国人が大量にドラッグストアに来るのは何故か?
      >それは、日本から中国に輸出するのに、大きな障壁があるからです。
      >日本からの輸出品は主に中間財で、製品が無いのは製品は関税で護られてるからです。

      中国に現地法人がある製造業の会社に勤めており、且つ2年程前まで中国現地法人等から派遣される中国人研修班のお世話を担当していた経験をベースに私の個人的な見解を記します。

      【関税障壁】
      輸入完成車等を筆頭とし、関税障壁は確かに存在します。
      ちなみに中国は15%、アメリカはトラックなどに25%ですが、日本は1978年より自動車・自動車部品に対する関税率は0%だそうです。※1

      その一例として、中国が今も実施しているかどうかの確認をとっていませんが、少なくとも10年ほど前迄は、外国から完成車ではなくCKD(Complete knockdown)の形で自動車部品一式を輸入した場合、それを完成車と同等であるとみなして「完成車の関税率を適用する」という規制もありました。これを中国が導入した当時は、完成車を構成する約3万点の部品のうち、エンジンなどの基幹ユニットを含む全体の75%前後(だったかな?)をCKDで輸入し、残りの自動車部品等を現地調達したとしても、完成車の関税率を適用していた時代もありました。

      また、関税障壁ではありませんが、自国の自動車産業の保護・育成のため、外資系企業が完成車を現地で生産する場合、自動車部品の「現地調達率」に関する規制があることも多いですね。

      【非関税障壁】
      完成車の輸入通関時に完成車に対する関税が適用されるだけでなく、増値税17%も課税されます。更に、中国のディーラーが一般消費者に販売するときも増値税17%(現在はいずれも13%)が課税されるため、たとえカローラであっても、中国の一般消費者が購入する段階には、日本の市場価格の2~3倍に跳ね上がっていることがざらでした。
      また、日本企業は小型車が得意分野ですが、中国ではかつては豪華な大型車、最近ではSUVがセダンを圧倒して大人気です。日本車の得意分野と中国一般消費者の好みが必ずしも一致していないことも輸入車のシェアが伸び悩む原因の一つと言えるのではないでしょうか。
      ※もっとも、最近では日本もミニバンやSUVが人気ですが、それらを中国に輸出して厳しい価格競争に勝てるのか?という問題もあります。

      【中国市場で求められるものは?】
      私が勤める会社の主力製品(産業機械)の場合、中核となる産業機械はすべて日本からの輸出ですが、付帯設備やローカル企業との価格競争が激しい一部機械は現地法人で生産しています。
      ローカル企業の一般的な「日本企業・日系企業」に対するイメージの一つは、「品質・精度・耐久性などはピカイチだが、価格がべらぼうに高い」です。同じ業界の機械設備であっても、輸入品の場合で概ね3倍ぐらい、現地生産品でも1.5倍~2倍になります。
      このため、主に欧米企業を主要顧客にもつローカル企業は、客先が品質や耐久性等に対する要求が厳しいため、それらをクリアするために日系企業の産業機械を選択するケースが多く、中東やアフリカ等を主要顧客とするローカル企業は国産機械を選択する傾向が強いです。

      また、1年前に武漢で新型コロナが発生し、世界中でマスクが品薄になっていたころ、中国ローカル企業がこぞって使い捨てマスクの新規生産に殺到しました。その時に選ばれたであろう産業機械はほぼ間違いなく国産品でしょう。短期間でもうけを出し、速攻で撤退するつもりの「雨後の筍企業群」にとって、日系企業の高品質産業機械など目もくれなかったことでしょう。

      このように、関税云々ではなく「14億人の巨大市場」というお題目が所詮は「砂上の楼閣」か「希望的観測」にすぎず、日本企業が得意とする製品は、過剰品質・高価格であり、中国市場で選ばれない・選ばれにくい製品であることが、完成品の輸出額が伸び悩むもう一つの理由と言えます。

      【爆買い狂想曲】 ~極めて高い不安・不信がもたらす社会現象~
      コロナ禍の影響を受け、名古屋駅前のドラッグストアでも中国語が聞こえてくる機会が激減しました。数年前に日本各地で繰り広げられていた「爆買い」ですが、実は中国人旅行客が競って買い求めていた化粧品・各種市販薬・家電製品などは、中国の大都市を中心にごく一般的に販売されているものが大半です。現地の百貨店やスーパーなどに行けば一目瞭然ですが、見覚えのある日本語のパッケージに中国語訳の諸注意などがペタリと張り付けてある「いかにも日本からの輸入品」がたくさん並んでいます。
      ならば、なぜ彼らは現地で買わず、あえて日本で爆買いするのか?
      中国人はそもそも自国の政府に対する信頼感は皆無に近いと推測しますが、自国の製品に対する信頼度もかなり低いものと考えて差し支えないようと思います。
      例えば、生まれて間もない乳児が飲む粉ミルク。2008年~2012年に乳製品メーカーの三鹿集団をはじめとする大手企業が次々とメラミン・水銀・発がん性物質等の悪質な品質の粉ミルク製品を市場に出し、乳児の健康被害が続発したことがありました。
      また、「爆買い」華やかりし頃、中国人研修班の人たちに幾度も直接聞いてみたことがあります。なぜそんなに「爆買い」をするのか、中国現地では買えないものなのか?と。
      その質問に対して異口同音に返ってきた理由は「中国で販売されているものは信用できない。『Made in Japan』と書いてあっても、それが真実だという保証はどこにもない」「高い金を払って偽物をつかまされるなどご免こうむりたい。でも、日本で売っているものは基本的に『偽物』ではないし、初期不良があってもすぐ交換してもらえる」「まして化粧品や薬は健康に直結するものだからね」等でした。

      つまり、日本からの最終製品の輸出が少ない理由は、もちろん過剰品質で高価格という「中国市場で受け入れられない」ものも多数ありますが、「中国国内で売っているものなど信用してたまるか」という消費者の切実な声が反映された結果であることも無視できません。

      新宿会計士様の数字(ファクト)で見る日中関係等は、いつもとても興味深く拝見させていただいていますが、こうした中国ならではの事情は数字ではなかなか読み取れない部分ですね。
      但し、下記の出典に関すること以外は、すべて名古屋の住人の個人の見解ですので、ご参考程度に聞いていただければ幸いです。

      ※1(出典)日本自動車工業会
      http://www.jama.or.jp/world/tariff/index.html#:~:text=%E3%81%9D%E3%82%8C%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%97%E3%80%81%E4%BB%96%E5%9B%BD%E3%81%A7%E3%81%AF%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A,%E3%82%92%E6%8E%A8%E9%80%B2%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

      ※2(出典)静岡県立大学
      https://www.global-center.jp/serial_chinacolumn/2013_50c85d85d470f_50ea0c7bc1a9b-56194/09_2_2/

      1. へちまはたわしのみに非ず より:

        名古屋の住人 様

        コメント拝読しました。
        経験に基づくご観察、ご見識をお分けいただき感謝いたします。
        週末の晩の夕食後、またとないご馳走でした。

        内容もさることながら、説得力ある文章構成、簡潔明瞭な文体、誤読の余地のない表現法、これぞ文才。
        文章力、表現法の面でも再三読み込ませていただきます。

      2. sey g より:

        名古屋の住人様

        生の情報をありがとう御座います。
        自分の場合どうしても書籍とネットの情報からの分析となるので、生の情報は本当に為になります。
        今後とも宜しくお願いします。

        1. 名古屋の住人 より:

          sey g 様
          へちまはたわしのみに非ず 様

          長文にもかかわらず、最後までお読みいただきありがとうございます。
          もう少し要点を抑えて簡潔に文章をまとめられると、もっと多くの方に興味を持っていただけると思うのですが、なかなか上達しないのが難点です。

          中国ネタ等に時々投稿しておりますので、今後とも宜しくお願い致します。

          1. sey g より:

            名古屋の住人様

            とても読みやすく、わかりやすい事例でした。
            この様な現場の事情を、もっともっと知りたいです。
            まさに知的好奇心あふるる情報ありがとうございました。

  3. 引きこもり中年 より:

     独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
    (というより、完全なる妄想なので)
     明日のプライムニュースで、真田&鈴置ペアが出演します。そこで、(個人的な願望ですが)櫻井よしこの国基研や、このサイトのことに言及してくれないかと、願望してみました。(プライムニュースさん、真田&鈴置ペアさん、応援しています。だから、よろしくお願いします)
     おあとがよろしいようで。

※【重要】ご注意:他サイトの文章の転載は可能な限りお控えください。

やむを得ず他サイトの文章を引用する場合、引用率(引用する文字数の元サイトの文字数に対する比率)は10%以下にしてください。著作権侵害コメントにつきましては、発見次第、削除します。なお、コメントに際しては当ウェブサイトのポリシーのページなどの注意点を踏まえたうえで、ご自由になさってください。また、コメントにあたって、メールアドレス、URLの入力は必要ありません(メールアドレスは開示されません)。ブログ、ツイッターアカウントなどをお持ちの方は、該当するURLを記載するなど、宣伝にもご活用ください。なお、原則として頂いたコメントには個別に返信いたしませんが、必ず目を通しておりますし、本文で取り上げることもございます。是非、お気軽なコメントを賜りますと幸いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。