韓国の用日論の集大成:「安倍辞任を韓日改善契機に」

「安倍辞任で韓日関係は良くなる」は本当か?』で「予言」したとおり、「安倍総理の辞任で韓日関係はどうなるのか」とする記事が、韓国メディアに大量に掲載され始めています。正直、それらのすべてを読むのも精神的に疲れるのですが、本稿ではそのなかでも、とりわけ、「日本人が目を通しておくべき主張」と思われるものを紹介しておきたいと思います。個人的には、この社説こそが、韓国の「用日論」の集大成だと思うからです。

日韓関係論が変曲点に

用日論対反日論、好ましいのはどっち?

安倍晋三総理大臣が辞任することを受けて、先日の『「安倍辞任で韓日関係は良くなる」は本当か?』では、「これから韓国メディアを中心に、『安倍辞任で韓日関係は好転するのか?』といった記事、主張などが出てくるに違いない」、と「予言」しました。

この「予言」どおり、週末以降、さっそく韓国メディアにこの手の記事がたくさん出て来ていて、それらのなかでもとくに酷い主張については、日曜日の『中央日報コラム「安倍辞任で経済関係を好転させよう」』でも簡単に触れたとおりです。

あくまでも当ウェブサイトの感覚で恐縮ですが、日本との関係をどう位置付けていくかについて、韓国国内には大きく2つの立場があります。

ひとつは「保守系(?)」のメディアや論客・政治家、あるいは経済界などを中心とする「用日」という発想です。

これは、「ツートラック外交」などとも呼ばれ、「日本に対しては歴史問題で優位に立ちつつ、国防面や経済面で日本を利用しよう」とする、まことにムシの良い考え方であり、これこそまさに韓国お得意の「食い逃げ外交」そのものです。

(※ちなみに余談ですが、この「食い逃げ外交」、つまり「対価を払わずに利益だけを盗み取る」という外交姿勢は、日本に対してのみならず、軍事同盟の相手国である米国に対しても同様に発揮されています。)

これに対し、他方は「左派」のメディアや論客・政治家などを中心に見られる、純粋な反日という発想です。これは、表面上は「反日」ですが、中身をよく分析してみると、たいていの場合、その本質は「反米・親北」です。

「どちらの方が日本にとって好ましいか、好ましくないか」――。

この点については、どちらも日本にとってはあまり好ましくない考え方だ、と思う人もいるかもしれませんが、当ウェブサイトとしては、少なくとも用日よりも反日の方がまだマシだと考えています。その理由は、用日的な発想こそ、日本に対して非常に大きな害をもたらしてきたからです。

日本はいいかげん、朝鮮半島生命線説と決別を!

そして、非常に困ったことに、わが国にはいまだに「朝鮮半島生命線説」のような思想を信じている勢力が存在しています。これは、簡単にいえば、「朝鮮半島が敵対勢力に入るのは避けねばならない」「日本はあらゆるコストを払ってでも、韓国を友好国に留めなければならない」、などとする考え方のことです。

朝鮮半島生命線説とは?
  • (1)地理的に近い朝鮮半島が日本の敵対勢力に入れば、日本の安全保障に深刻な脅威をもたらす
  • (2)だからこそ、日本はあらゆるコストを払ってでも、朝鮮半島を日本の友好国に引きとどめておかなければならない

つまり、日本国内で自民党や外務省などを中心に、この「朝鮮半島生命線説」を盲信している者がたくさんいたからこそ、韓国がわけのわからない歴史問題を持ち出してきたときに、それを正面から論破しようとせずに、なあなあで済ませて来たのでしょう。

その結果が、このざまです。

日本は韓国に半導体産業を潰され、さまざまな農作物の種苗を盗まれ、さまざまな技術が韓国に漏洩し、韓国はいまやGDPで世界10位圏を視野に入れた経済大国となる一方、日本は産業競争力が低下し、1人あたりGDPではもう韓国に抜かれそうになっているという状況にあります。

日本が韓国を支援した結果、韓国が日本の友好国になってくれたのであれば、まだ救いがあります。しかし、1965年の日韓基本条約と国交正常化以降、日本が韓国を全力で支援したことは事実ですが、その結果、「反日モンスター国家である経済大国」が日本の隣に出現したに過ぎません。

あえて批判を恐れずに申し上げるならば、この反日モンスター国家が今後、何らかの形で潰れてくれることが、むしろ現在の日本の国益には資するはずです。そして、産業スパイの入国防止、知的財産権の窃盗と持出に関する罰則の拡充などには改善の余地があります。

ビバ文在寅、あなたこそが真の親日派だ!

ただ、ひと昔前、「韓国は日本経済にとっての脅威」、「韓国への技術漏洩を防止せよ」、などと主張したら、「極論だ」、「ヘイトだ」などと批判されたものです。しかし、いまや当ウェブサイトではこんなことを堂々と主張することができるようになったのは、ある意味では日本社会が良い方向に変化した証拠だと思います。

その理由は、なんといっても2017年に発足した文在寅(ぶん・ざいいん)政権のもとで、韓国が純粋な反日に舵を切ったからです。

ことに、2018年10月に自称元徴用工判決問題が発生する直前までであれば、日本国内でもまだ多くの人が、「反日よりも用日の方がマシだ」、などと考えていたフシがあります(※当ウェブサイトでは、文在寅(ぶん・ざいいん)大統領自身が「真の親日派」だと考えているのはここだけの話です)。

ただ、文在寅政権下で韓国が日本に対して仕掛けてきた不法行為のなかで、とくに自称元徴用工判決問題や火器管制レーダー照射事件、日韓GSOMIA破棄騒動や対日WTO提訴問題などは、韓国が日本にとって、軍事的にも経済的にも連携できない相手国であることを意味しています。

さらに、日本政府が昨年7月に対韓輸出管理適正化措置を発動したのも、当ウェブサイトでは「韓国が日本から与えられた『(旧)ホワイト国』としての輸出優遇措置を悪用していたからだ」と考えており(※確たる証拠はありません)、これも事実なら、韓国が「信頼ならない国」である証拠のひとつでしょう。

というよりも、米中対立が深刻化するなかにも関わらず、韓国が現在、米韓同盟を通じて「海洋勢力」側に属しているにも関わらず、国を挙げて「大陸勢力」に媚びを売り始めていることは、日本にとってもこのまま韓国との連携を続けるのが危険である、ということを意味します。

したがって、当ウェブサイトでは朝鮮半島生命線説の間違いを、これから何度でも強調していくつもりですし、日韓連携・日米韓3ヵ国連携などとんでもないと申し上げ続けていくつもりです。

中央日報社説が酷い

中央日報「安倍辞任を韓日改善の変曲点にすべき」

さて、以上の認識を踏まえて、本稿では韓国メディア『中央日報』(日本語版)に掲載された、次の社説について、検討しておきたいと思います。

【社説】安倍首相の辞任、韓日関係改善の変曲点にすべき

―――2020.08.31 08:38付 中央日報日本語版より

文字数にして1000文字少々ですが、これが見事なほどにツッコミどころだらけです。

順を追って列挙して行きましょう。

安倍首相は『アベノミクス』など積極的な景気浮揚策で日本人の支持を受けながら長期執権に成功したが、外交的には保守強硬一辺倒路線で周辺国との衝突を自ら招いたという指摘を受けている」。

韓国メディアが卑劣なのは、話をやたらと大きくする点です。

「周辺国との」、とありますが、安倍政権下で日本は豪州、インド、台湾、ASEANなどとの関係については劇的に改善しましたし、中国、ロシアとも決して関係は悪くありません。明らかに関係が「悪化した」といえる相手国は韓国と北朝鮮くらいなものでしょう。

根本的な事実誤認:安倍政権が日韓関係を破壊したわけではない

さて、本稿でこの中央日報の社説を取り上げたのには、理由が2つあります。

1つ目は、いつもの韓国メディアらしく、根本的な事実誤認や事実歪曲が多数含まれているからです。それは、「安倍政権が日韓関係を悪化させた」とする主張であり、たとえば次のような表現にそれが表れて来ます。

韓国大法院(最高裁)の日帝徴用賠償判決を『国際法違反』と猛攻し、貿易報復のような極端措置を取るなど露骨な『韓国たたき外交』をはばからなかった

明らかにおかしな話です。自称元徴用工判決自体、結果的に1965年の日韓請求権協定に違反する状態を韓国が自ら作り出したものであり、これは「国際法違反」以外の何物でもありません。

日本が「貿易報復」ないし「輸出規制」などと呼ばれる措置を講じたという事実はありません。おそらく「貿易報復」は日本政府がまだ外交カードとして保留しているのだと思います。

さらに大きな問題があるのは、次の記述でしょう。

韓国政府は日本右翼の嫌韓感情に便乗した安倍首相の外交を強く批判し、その一方で高まった国民の反日感情を煽りながら国内政治に利用する姿を見せた。

日本国内で一種の嫌韓感情(あるいは韓国に対する嫌悪感)が蔓延していることは、内閣府が実施する『外交に関する世論調査(令和元年10月)』などからも明らかですが、その理由は「安倍政権がそれを煽ったから」ではありません。韓国の自業自得です。

さらには、

韓日間で苦労して締結された軍事情報包括保護協定(GSOMIA)がいつ破棄されるか分からない危機を迎え、韓日米軍事協力に穴が開いた中、4日からは日本企業の資産現金化も可能になり、両国間の最大争点の徴用をめぐり破局が演出される懸念も強まった。

のくだりに至っては、呆れて乾いた笑すら出てきます。

日韓GSOMIAを外交カード化したのも、日本企業の資産の強制売却に手を掛けたのも、いずれも韓国側の一方的な行動であり、むしろ日本は終始、韓国政府に「冷静な行動」を呼びかけ続けているほどです。

日本人が中央日報の社説を読むべき理由

ところが、本稿でこれを取り上げたもう1つの理由は、中央日報のこの社説を、すべての日本人がじっくりと読むべきだと思うからです。とくに、次の記述など、その最たるものでしょう。

韓国政府としては徴用をはじめとする過去の問題は時間を置いて交渉で解決していく一方、経済・安保懸案は早期に協力を復元するツートラック戦略を推進する必要がある。

これこそが、「用日論」そのものの発想です。私たちの国・日本は、こうした発想を、突っぱねなければなりません。

具体的には、自称元徴用工問題をはじめとする韓国自身が作り出したさまざまな問題は、すべて韓国が自国の責任で解決していかねばならないものだという姿勢を貫くべきですし、経済・安保懸案を「切り離す」という「ツートラック」を容認してはなりません。

これに関連し、ついでに中央日報の社説に出てくる、典型的な韓国の詭弁についても触れておきましょう。

韓日は北東アジアで2つだけの民主主義国家であり、米国との同盟国だ。安全保障と経済で共存・共栄していくしかない関係だ」。

この手の「韓日両国は共存・共栄していくしかない」という主張の裏には、たいていの場合、「日本が一方的に韓国を助ける」、という関係が存在しています。というよりも、日本が韓国から助けてもらったり、恩恵を受けたりしたことは、ほとんどありません。

そして、日韓関係の悪化は純粋に韓国の非合理的な行動がもたらしたものであり、安倍政権は日韓関係が急速に悪化していく時期にたまたま存在していたに過ぎず、安倍政権が日韓関係悪化を招いたわけではないことだけは、何度でも強調しておく必要があるでしょう。

日本が反省すべき点とは?

ところで、この社説には、次のような記述があります。

文大統領が8・15光復節(解放記念日)演説で『いつでも日本政府と対座する準備ができている』と述べたのに続き、青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)が安倍首相の辞意表明後に新しい首相と協力する意向を明らかにしたのは、こうした点で前向きにで評価できる

日本政府にも、徴用や慰安婦など過去の問題に対する誠意ある反省なしに根本的な関係改善は不可能だという認識の転換が求められる

自称元徴用工判決問題を巡っては、すでに日本政府が2019年1月以降、韓国政府に対して国際法に基づく外交協議や仲裁手続を申し入れ、韓国政府が期日までに応じなかったという実績は、同年7月19日に完成しています。

その「約束破り」の当事者である韓国大統領府が、いまさら「対話の準備ができている」とは、ウソツキぶりの酷さにもほどがあります。

一方、自称元徴用工問題や慰安婦問題などを巡っては、日本の側にも「反省」は必要です。

ただし、ここでいう「反省」とは、韓国メディアが述べる「誠意ある反省」とやらではありません。「韓国が仕掛けてきたウソの問題で少しでもエサを与えてしまったこと」に対して、です。

今後の日本政府はこの反省を踏まえ、韓国がウソを認めて日本に対し謝罪するか、それとも韓国が頑なにウソを認めずに国家破綻するか、そのどちらかの状態を作り出すことに尽力すべきではないでしょうか。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. ボーンズ より:

    変にすり寄ってくる用日より反日の方が対処が楽ですね。
    事あるごとに、煮え湯飲まされたと口にしても良いのではないかと。
    もうその手には乗らないと。

    1. 心配性のおばさん より:

      ボーンズ様 振り払っても、振り払っても、縋ってくる。本当に鬱陶しいですわね。でも、これって、日本に対する姿勢だけなのかしら?

      北朝鮮、中国にとって、韓国は臣下に過ぎません。縋ってきても「下がれ。」の一言で大人しくなります。

      アメリカも日本同様、コロナ以前であれば、韓国議員団にチンドン々喧しく押しかけられ、対応に苦慮していましたよね。コロナ以降はありがたいことに、対岸で騒いでいるだけです(笑)。

      しかも、アメリカは大統領選の真っ只中、対岸でであっても、下手に触ると恐ろしい。

      日本は安倍総理の辞任で、隙ありとみて、そろっと口を出してみたということかしら?

  2. 立ち寄り人 より:

    毎日の更新御疲れ様です。阿部氏退陣は衝撃でしたが、特亜の反応は予定調和でしたね。彼らの論調は笑いを取るには苦笑いですので不健康ですね。主様に於かれましては【日本の国益】と申される事がありましたので、彼らの苦笑い記事から【日本の利益・不利益】【南朝鮮の利益・不利益】を導きだすのも【見える化】されて良いかと愚行します。

  3. 愛知県東部在住 より:

    今回の記事を拝読して行くうちに、韓国の気象予報事情に思いが至りました。
    現在沖縄の南部を北上中の台風9号ですが、日本や在日米軍の気象予報サイトでは、今週の9月3日未明頃朝鮮半島に上陸、その後進路をやや西に取りつつ半島を北上するものと予測しています。

    しかし、韓国の気象予報では朝鮮半島に上陸するところまでは同様なのですが、その後は逆に東に逸れ日本海に抜けると予測しているようです。因みに私はこれを韓国式希望的気象予報と呼んでいます。(笑)まぁ、実際の台風のコースはまだこれから継続して見ていかなければいけませんが、過去に於いてこういう事例が数多くあり、私も目にしたことがありました。

    韓国でもそれなりのスーパーコンピューターを気象予報に使っていますし、一応自前の気象衛星を保有しているはずなのに、何故かその予測は日米のそれと大きく異なることが多いそうです。これは韓国でも周知の事実らしく、漁業関係者などは自国の予測を全く信用せず、日本のNHKの気象予報に頼っているという笑い話もあるようです。

    何故こんなことを思い出したのかというと、どんなに優秀なコンピューターでも入力したデータが信頼できないものだとしたら、アウトプットされるデータは全く使えるものではないということを如実に物語っている、典型的な事例だからです。つまり韓国の気象予報は担当者の希望あるいは願望にまみれたデータを投入することによって、その予測という成果を毀損させてしまっているのです。(あるいは正しかったアウトプットを人為的にねじ曲げているという実に韓国らしい可能性も否定できませんが)

    「現状認識」という正しいデータを前提にしない韓国メディアには正しい「現状分析」もできないし、その結果としての「結論」も歪んだものにしかならないのです。韓国には反日ドグマとも云うべき病理的な宿痾があります。そしてドグマは教義であり不磨の大典でもあるのです。簡単に修正できるものではありません。韓国政府もメディアもそして韓国人自身も、自らがこのドグマに冒されているのだと気づいていないと思います。それはもはや彼らの血肉の一部と化したものでもあるからです。

  4. だんな より:

    用日も反日も韓国相手の話。詐欺師と口をきいてはいけません。
    和田教授は、「菅さんが総理大臣になっても、日韓関係が改善しないから駄目だ」と言ってる様です。
    朝鮮人に魂を売った、パヨク、売国奴、国賊だと思います。
    韓国マスコミが、何を書いても所詮は願望、妄想で、詐欺師の口上です。
    「韓日は北東アジアで2つだけの民主主義国家であり
    」と韓国は、既に民主主義の前の自由が抜けて、北朝鮮(説明朝鮮民主主義人民共和国)と同じです。
    問題を棚上げして、カビの生えたツートラックを持ち出し、「経済・安保懸案は早期に協力を復元するツートラック戦略を推進する必要がある。」というのは、経済、安保で困っている事を、告白している様なものです。
    日本のマスコミは、米中対立から、国際関係が再編される可能性を報道せずに、中韓関係が以前と同じの様に騙っているところが、問題だと思います。

  5. 七味 より:

    突っ込みどころがたくさんあるけど、ひとつだけ突っ込んでおくのです♪

    >経済・安保懸案は早期に協力を復元するツートラック戦略を推進する必要がある。
    特に安保懸念については、韓国が西側の一員であると名実ともに示さないことには無理なんだと思うのです♪
    むしろ中国あたりは、米国側に韓国という獅子身中の虫を入れておいたほうが良いとすら思ってるんじゃないのでしょうか♪

    1. 心配性のおばさん より:

      七味様

      >韓国が西側の一員であると名実ともに示さないことには無理なんだと思うのです♪

      韓国自身が西側の一員であると示していないことを、忘却しているからだと存じます(笑)。

      韓国以外の西側諸国の共通認識でございますのにね。

  6. より:

    政治と同様に外交もまた妥協の産物です。双方の国益を踏まえ、お互いに満足できる、あるいは致し方ないと思える妥協点を模索するものです。ただし、これも政治と同様に、絶対に譲れない、譲ってはいけないという一線が存在し、それを踏み越えることは外交交渉の枠を超え、戦争を意味するというのが歴史的な教訓です。現在の日韓関係においては、「国際法の遵守」というのがそれにあたるでしょう。
    しかしながら、対日関係に限らず、韓国の姿勢は常に「自国の主張を100%認めろ」一点張りで(注)、自国がいささかなりとも譲歩することを全く認めようとはしません。これでは「外交」は全く不可能です。
    日本は、それこそ明治以来、朝鮮半島相手の「外交」を試みてきました。しかし、それは悉く失敗に終わってきたというのが実態です。それはある意味で当然の結果だったと言わねばなりません。なぜならば、そもそも相手方が「外交」を行おうとしていない、または「外交」を行う能力がないからです。これは、朝鮮半島相手に「外交」的成果を挙げようと思うこと自体が誤りであり、成果があったように見えたものもすべて幻想にすぎないということを意味しています。結局のところ、朝鮮半島への接し方は、有無を言わさず棒で殴りつけることこそが正解なのだという結論になります。

    その意味で、日本にとっては「用日」よりも「反日」のほうが都合が良いというのは大いに首肯できます。優しい日本人には、擦り寄ってくる相手を棒で殴りつけるなんて真似はなかなかできないからです。心置きなく殴りつけるためにも、文在寅大統領にはますます頑張ってもらいたいと心から思います。

       (注) これが「格上」である対北朝鮮、対中国になると「100%先方の主張を受け入れる」となります。つまるところ、韓国にとっての「外交」とは、序列決め以外の何物でもないのかもしれません。

    1. 日本史大好き より:

      龍さま
      >>韓国にとっての「外交」とは、序列決め以外の何物でもないのかもしれません。

      龍さまの言われる通りかと。序列意識の強烈な韓国は日常においても、年齢/性別/肩書き等で、常に相手より序列が上か下かの確認や決定作業をしているそうです。外交が序列決めであっても、何ら不思議ではないと思います。

  7. めがねのおやじ より:

    更新ありがとうございます。

    中央日報の以下の部分がウケます(笑)。「韓日は北東アジアで2つだけの民主主義国家であり、米国との同盟国だ。安全保障と経済で共存・共栄していくしかない関係だ」。

    いや、もうアンタラの詭弁は腹一杯、てんこ盛り食べたヨ!北東アジアに民主主義国家は日本のみ。やや南に拡大しても台湾が入るだけ。下朝鮮は蛮国ですから、どこの民主主義のグルーピングにも入りません。

    北東亜細亜の中露北南で仲良しになって下さい、ビリやけどな(爆笑)。韓米同盟も消えかけ。安倍総理大臣の後任首相も対韓はキツク当たるで〜(笑)。

    1. 名無しさん より:

      私もこの箇所がやはり気になりました
      > 韓日は北東アジアで2つだけの民主主義国家であり、米国との同盟国だ。

      ■韓国は繰り返して「日本は再武装」だ、「普通の国になろうとしているが世界が許さない」だ、「アジアを再び戦禍に巻きこむ」だ、「軍靴の足音だ」と散々言ってきたはずです。それはハンギョレがそう言っただけでは無く、まさしく中央日報自身がその様に描いておりますし、文在寅政府やその与党側、朴槿恵政権やその与党側、李明博(略)がその様に主張するのをそのまま無批判に報じて何ら「それはおかしい、日本は自由民主主義を奉じる我が韓国と並ぶ国」とは言ってこなかった。
      これが出てくるのは日本に向けて「経済関係でヨリを戻そう」と言う時だけですね。
      その上、韓国自身をチャッカリ自由民主主義陣営と描いている(笑)。しかし韓国がアメリカの同盟から抜け落ちようとしている時に中央日報はそれに身体を張って反対した事すら無い。例えば朴槿恵が天安門楼上で人民解放軍の軍事パレードを閲兵するのを礼賛し、自由民主主義陣営の一員としてこれに反対した事は無かった。朴槿恵政権が倒されて、朴槿恵政権のあらゆる政策を全否定するかの様な文在寅政権が成立したが、天安門楼上の一件はあんまり否定はされていません。文在寅政権は独自のカラーですが前政権の対中姿勢の基本は承継して居ますし、その事で中央日報の批判はやはり無いのです。
      こうして日本を【自由民主主義陣営の一員として普段は評価しない】のにこの時とばかりにそれを持ち出す。こうして【韓国が自由民主主義陣営を脱落しつつある時に中央日報は何ら警鐘を鳴らす事なく】来ているにもかかわらずにこの様な「タメにする議論」にだけ両国は自由民主主義陣営で、などと心にも無い事を書く。

      1. めがねのおやじ より:

        名無しさん様

        ご意見全く賛同しますし、私なんかより理路整然とまとめておられます。大阪市生野区生まれの李明博でも高木中尉の娘朴槿恵でも、アカ組合側弁護士の文在寅でも、反日侮日は変わりません。

        「経済関係でヨリを戻そう」と言う時だけニコニコ顔で寄って来ますが、もう無理(笑)です。シッシッ!

  8. 自転車の修理ばかりしている より:

    現在の状況下で日韓関係を悪化させたくないならば、極力関わらないということ、消極的無視が最善だと思うのですが、韓国マスコミはこうやってわざわざ絡んできてくれます。私見では日韓関係の悪化は望むところなので、こういう韓国の期待と誤解に満ちた報道は非情に歓迎するところです。

    米中関係は次期米大統領が誰であれ対立を深めそうですが、この関係は日韓でも類似の構図にあり、誰が次期首相になるにしろ、対韓宥和方針を取ることは世論の支持を失う危険性が高すぎ、あからさまにはできないでしょう。少数派に堕したことで親韓勢力の取れる方策は限定されています。
    日本の親韓勢力ができること
    1・密かな韓国優遇
    それに対する韓国の反応
    1ーa・名目的勝利に囚われすぎて実質的利益を評価できない
    1ーb・曲解・捏造で韓国勝利と無駄に騒ぐ
    それに対する日本の反応
    2ーa・親韓勢力に韓国疲れ
    2ーb・反韓が一層高まる
    反韓反日がお互いの輿論の多数派である以上、優遇であれ排除であれ、何か不自然な動きをすれば、対立を煽るだけになる構造になってしまっているように思います。もし新政権ボーナスタイムというものが存在したとしても、無駄に消えることでしょう。

    以上、希望的観測を含めた感想です。

  9. 一国民 より:

    中央日報社説の件
    ~韓日は北東アジアで2つだけの民主主義国家であり~

    これもまた明らかに誤りです。
    韓国は昔から民主主義国家ではなかった。
    最近は特に、種族主義への回帰が顕著で、それに逆らう言論は封殺、またそのための体制固めも着々と勧めています。

    安倍首相をヒトラーに例えて揶揄するなど常軌を逸した悪さをしてきましたが、彼ら朝鮮民族こそがナチズム継承者であると言え、現に「高位公職者捜査処」といったゲシュタポ的組織作りにも余念がありません。

  10. めたぼーん より:

    韓国は自らかぶり物を脱ぎ捨てていることに気付かないのかな。最近韓国の話題で好奇心が刺激されることが少なくなりました。大抵ルーチン化している気がしますので。ただ、韓国のメディアによくある記事の表題と内容が合っていないのには好奇心は刺激されます。どんなしょうも無い内容かと、記事のオチはなんだろうか、という点で。

  11. sey g より:

    ツートラック外交、中々いい考え方だと思います。
    政治的対立は、対立で置いといて 経済では思いっきり締め上げる。
    机の下で蹴り上げる外交がありますが、ヤスリで研いだスパイクで踏みつけるのもいいですね。

    1. 門外漢 より:

      政冷経冷 ですねww

  12. 東京カモノハシ倶楽部 より:

    ブログ主様
    求人紹介のマイナビですが、もともと毎日新聞と関係が深いこともさることながら、韓国の学生に日本での就職先を紹介する事業までやっています。
    反日しながら日本で就職って用日か乗っ取りだと思いますね。
    皆様ご注意を。

  13. はにわファクトリー より:

    厳しい残暑の続く毎日ですが、いくばくかの冷房効果をももたらすウソ寒いコトバとして「未来志向でウィンウィン関係」「インバウンドエコノミーでぼろ儲け」がこれまで広く知られているところです。このウソ寒いコトバ大全にこのたび「対話の門戸は開かれている」が追加されたよし。秋風をもたらすくらいの効果はあったでしょうか。

  14. 酔っ払い より:

    日韓の問題があるとすれば、そしてそれを解決しようとするなら、イッシュを順番に、ひとつづつ話し合うべきでしょう。過去に遡及してボク的にはとりあえず、対馬仏像の窃盗品の返還から、片付けていただきたい。それから、戦時従軍売春婦の解決金のちゃぶ台返し ... とにかく順番でお願いします。

    1. ちかの より:

      酔っ払い様
      えーと、それは韓国側も同じだと思いますよ。
      アチラとしては日韓併合にまで遡って、併合は違法だったと、そこからの話し合い?を希望しているように思われます。

      1. だんな より:

        ちかのさま
        遡るなら、下関条約まで遡って欲しい。
        中国と組んでも良いから、朝鮮が清の属国だったという事を、認めさせてから。
        多分、そこから話が進まなくなるので、丁度良いと思います。

        1. ちかの より:

          だんな様
          そうですね。
          別に日本側は「話し合い」なんて望んでないというか、必要もないですよね。

  15. よし より:

    日本では日韓関係が改善する等の記事ほぼ見かけません。
    だいたいが下朝鮮から配信される記事。
    NO JAPANと言っといて、いまだ何か日本に期待してくる下朝鮮民族。
    自称先進国ですが相変わらずの乞食国家。
    日本からしたら、日韓関係改善してもメリットより
    デメリットの方がはるかに大きい。
    次期政権も今のスタンス引き継いでもらいたい。
    てか、もっと強行姿勢にシフトして欲しい。

  16. 陰謀論者 より:

     反日だろうと、用日だろうと、韓国がこのような手段を取る限り、日韓関係は絶対に改善されることはないとだけ申し上げておきたい。
     もし日本に対して有効な手段があるとしたら、「ゼロベースなところから、対等で戦略的な互恵関係を築いていこう」と呼びかけることなのだが、彼の国には「対等」という当たり前の概念が存在しないと伝え聞くので、間違ってもそんな呼びかけがあるわけがない、あるいはこちらから呼びかけても応じないであろう。安心、安心。
     日本という国は一言でいうと、「上司」や「部下」じゃなく、「(対等な)友達」に騙されたり裏切られたりする国なんじゃないかなあ。「友達」を作るのが下手なんだよ。安倍さんも盟友や戦友は立派だったけど、「友達」では失敗した感があるなあ。

  17. サムライアベンジャー より:

     そう、会計士様の指摘なさるようになんと!一人当たりのGDPで日本は追いつかれつつあります。

     ほんのちょっと前までは、年収17000ドルくらいだったのですが、いつの間に。

     この点について、在日さんのライターが考察していました、どう考えても怪しいと。
     個人的にも、その間韓国が豊かになっていると感じられる出来事も見当たりませんし。どういう産業構造、社会構造になっているのでしょうか。

    1. 門外漢 より:

      実際の所、どうなんでしょうねえ。
      海外領土での稼ぎも「国内総生産」に入れるなんて、天をも恐れぬ所業ですが。

      1. サムライアベンジャー より:

        >>門外漢さま
         生産(出荷?)しただけの製品を「売上」と計上して、売れてからまたそれをダブル計上していたりしますからね。韓国から出てくるデータはあてにならないですもんね。

         バッカスおばさんのことが海外メディアに紹介されたりWikiに追加されたり、江南街の裏にあるスラム街の紹介、困窮する学生の話題など、ここ5~10年にさらに大きくなって問題化しているように見えますが。

  18. WLT より:

    お疲れ様です。

    私も何か前から似たような事しか書いていないような気がしますが
    韓国のいう「改善」の意味は分かるとして
    日本国内の自称識者やメディアのいう「改善」の状態って
    一体いつの時代の事を思って言っているんでしょうかね。

    ひたすら韓国に頭を垂れて無理やり活躍を応援していた2002年代や
    メディアが韓流をゴリ押ししていた2011年でしょうか。

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