天安門事件から31年 日本に対し恩を仇で返した中国

中国共産党の軍隊が民主化を求める丸腰の自国市民に対して武力行使を行うという、きわめて野蛮な「天安門事件」から、31年が経過しました。例年は香港で行われてきた追悼集会も、今年は禁止されたようです。こうしたなか、私たち日本人があらためて意識すべきなのは、独裁国家である中国とどう付き合うかという点です。とくに、評論家の石平氏が7年前に執筆した名著『なぜ中国から離れると日本はうまくいくのか』は、現在読み返しても新鮮です。

2020/06/04 12:00追記

本文中に誤植がありました。図表中、「中国は軍事主義」と記載すべきところを「中国は人事主義」と記載してしまいました。修正しております。「ドベゴンズ」様、ご指摘大変ありがとうございました。

天安門事件から31年

「天安門事件」が発生してから31年が経過しました。

ご存知のとおり、天安門事件とは1989年6月4日、民主化を求めるデモ隊に対し、軍隊が武力行使を行い、一説によると千数百人から数千人の死傷者が出たとされる事件です。ただし、中国共産党はこの事件については沈黙を続けており、また、詳しい被害についてはいまだによくわかっていません。

いずれにせよ、自由と民主主義という、人類としての当然の権利を求める民衆の要求を、中国共産党は武力で弾圧したのです。天安門事件という出来事については、中国人、日本人という区別を越えて、私たち人類が共有すべき忌まわしい記憶のひとつであることは間違いありません。

また、香港で毎年のように行われてきた天安門事件の追悼集会も、どうやら今年は禁止されたようです。

香港警察、天安門事件の追悼集会を禁止(2020/06/02付 BBC NEWS JAPANより)
天安門集会は永遠に消滅? 希望の道探る香港市民(2020 年 6 月 4 日 03:42付 WSJ日本版より)

それどころか、『どうせ法治国家でない中国、無理に法を作らなくても…』などでも紹介した、例の「国家安全法」の影響で、これから香港が天安門化するのではないか、などと懸念する人も増えているようです。

中国共産党という組織が自国の人々に銃口を向けたという実例があることを踏まえるならば、こうした懸念もあながち的外れとは言えないでしょう。

天安門事件で中国は滅びなかった

ただ、ここでひとつ、私たちが注意しなければならないのは、天安門事件は私たち日本国民にとって、決して他人事ではない、という論点です。

中国はたしかに、天安門事件で当時、西側諸国から厳しい批判を浴び、制裁を受けました。ところが、1990年代には制裁が解除され、改革・開放路線によりむしろ経済は大きく発展し、いまや中国は世界第2位の経済大国です。

そして、中国共産党の一党独裁体制を維持したまま「世界の工場」になってしまいました。各国の産業のサプライチェーンにも重要な存在となっていますし、いわば、中国政府が禁輸措置などの手段を講じれば、それだけで外国の産業にさまざまな悪影響を与えることができてしまうのです。

では、なぜ天安門事件で中国共産党一党独裁体制は崩れず、むしろここまで経済発展してモンスターのような存在になってしまったのでしょうか。

私見ですが、その最大の「犯人」は、日本です。

1992年(平成4年)、御即位されて4年目の天皇陛下(現・上皇陛下)が中国をご訪問されました。表向きは1989年4月、訪日した李鵬(り・ほう)中国首相からの訪中要請にこたえたものですが、実質的には西側諸国の経済制裁の「突破口」として、天皇訪中が利用された格好です。

実際、時事通信の『【地球コラム】2度目の「天皇訪中」はあるのか~中国の対日接近戦略を探る~』というコラム記事にも、次のような記載があります。

長く中国外交を統括した銭其琛元副首相は、2003年に発行した回顧録『外交十記』の中で、天皇陛下訪中が『西側の対中制裁を打破する上で積極的な役割を発揮し、その意義は両国関係の範囲を超えたものだった』と回想した。

つまり、天皇訪中が「日中友好」の美名のもと、中国共産党という非常に邪悪な存在を生き永らえさせるのに利用されてしまったのです。

それだけではありません。

中国はその後、反日教育を通じて対日感情を発露させ、たとえば2005年や2012年には中国各地で苛烈な反日デモが発生していますし、2010年には、尖閣諸島漁船衝突事件を巡る当時の菅直人政権のまずさなどもあり、レアアースの禁輸措置が発動されています。

いわば、中国共産党は、天皇訪中という恩を仇で返してきたのです。日本国民はこのことを、決して忘れてはならないでしょう。

石平氏『なぜ中国から離れると日本はうまくいくのか』

ただ、日本から見て中国は「近すぎる」がために、却って誤解している面があるのではないでしょうか。つまり、「話せばわかる」、「日本が日中友好を推進すれば、相手もその思いにこたえてくれる」、といった勘違いです。

こうしたなか、ところで、私たち日本が中国とどう付き合うべきかについて考えるうえで、なかなか興味深い書籍があります。それが、『なぜ中国から離れると日本はうまくいくのか』という書籍です。

内容をざっくりと要約すると、

弥生時代から近現代までの日中関係史を解析した結果、中国に近付いたときに日本は失敗し、離れたときにうまくいっていることがわかる

というものです。

刊行が2013年と約7年前の書籍ですが、いまになって読んでも、内容はまったく陳腐化していません。あとがきまで含めて212ページの書籍ですが、文体もわかりやすく、かつ新書サイズでもあるため、比較的すんなり読破できるでしょう。

著者の石平氏は1962年に中国四川省成都市で生まれるも、幼少期に両親が勤務先の大学から追放され、農場に下放される、という衝撃的な体験をされた人物でもあります。その後、留学のために1988年に来日され、それ以来日本に在住し、2007年に日本国籍を取得されています。

つまり、石平氏は中国のことをよく理解しており、かつ、「日本」という立場から中国を客観的に分析することができる、稀有な人材でもあります。この著書も、石平氏「ならでは」の視点が随所に盛り込まれており、これで「税抜760円」は明らかにお買い得でしょう。

なにより、

本書が刊行される2013年11月時点で、いまだに中国首脳との会談を行っていない安倍首相だが、国民の支持を失うこともなく、むしろ長期政権の大宰相となる道が開かれている」(同P36)

という記述を読むと、7年前の時点で「安倍長期政権」を予測していた石平氏の慧眼(けいがん)には、改めて驚かされます。その石平氏によると、日中関係の根源的な問題点は、「日中の関係づくりが何よりも大事だ」という「国民的常識」にあるのだと指摘します。

『中国や韓国は重要な近隣国である。したがって、彼らとの関係づくりが何よりも大事だ』という『国民的常識』は、ほんとうに妥当なものなのだろうか?」(同P13)

具体的に、どのようなことが書かれているのか。

ここではタイトル(小見出し)だけ抜粋してみます。

  • 「敵は日本にあり」は規定の政策路線(P173)
  • 日本企業が直面する「日中関係のリスク」(P176)
  • はたして「無法国家」でビジネスができるのか(P178)
  • 「中国抜き共栄圏」の構築とTPP参加の重要性(P190)
  • 「日本・東南アジア安全保障体制」を主導せよ(P193)

…。

これを7年前の時点で指摘するとは、やはり石平氏ならではの慧眼ですね。

日本の針路

さて、先日の『価値と利益で読む外交 日本にとって「大切な国」とは』でも述べましたが、外交とはなにも難しいものではありません。どこの国とどういうお付き合いをするかについては、「利害が一致するか」、「馬が合うか」という2つの軸で判断すればよい、というのが原則です。

価値と利益で読む外交 日本にとって「大切な国」とは

当たり前ですが、中国は日本と基本的な価値観を共有する国ではありません(図表)。

図表 日本と中国の基本的価値
基本的価値日本中国
自由主義日本は自由主義国家である中国は共産主義国家である
民主主義日本は民主主義国家である中国は独裁主義国家である
法治主義日本は法治主義国家である中国は人治主義国家である
基本的人権日本では人権が大切にされる中国では人権が無視される
平和主義日本は平和主義国家である中国は軍事主義国家である

(【出所】著者作成)

したがって、日本は「日中両国は基本的価値を共有していない」という前提で中国とお付き合いしなければなりません。虎の子の技術や資本を惜しみなく中国に投下するなど、言語道断でしょう。

おりしも『「コロナ後」の重要なテーマは製造拠点の中国脱出支援』などでも議論してきたとおり、武漢コロナウィルスの蔓延やそれに伴う人的な交流の停滞は、疫病の情報すら隠蔽する国と日本がどう付き合うのかを見直す重要なチャンスでもあることは間違いありません。

日本政府の緊急経済対策のなかに、「製造拠点の国内回帰とASEANなどへの分散」などが盛り込まれていることは妥当であると言わざるを得ませんし、是非、それを進めてほしいと思う次第です。

読者コメント一覧

  1. ドベゴンズ より:

    新宿さま

    基本的価値の段です。

    日本の平和主義は理解できるのですが、中国の人事主義は
    共産党内の序列を争う主義のことでしょうか?

    日本の平和主義も、脳内お花畑主義と言われて反論ができないレベルですが。

    1. 新宿会計士 より:

      ドベゴンズ 様

      ご指摘大変ありがとうございます。
      「人事主義」ではなく「軍事主義」あるいは「軍国主義」でした。ご指摘大変ありがとうございます。早速修正します。
      引き続き当ウェブサイトのご愛読とお気軽なコメントをよろしくお願いいたします。

  2. リャンピ より:

    なるほど!
    石平氏、慧眼ですね。
    彼の中国についての解説は、いつも面白く、わかりやすいですよね。

    ちなみに明日の虎ノ門ニュースのコメンテーターは、石平さんです。
    香港問題や、米中問題についての解説が多くコメントされると思います。

    親密に付き合うべき国、適度に付き合わなきゃならない国、付き合ってはダメな国
    会計士様の考えに賛同いたします。

    幼い時母親から、「誰とでも仲良くしなさい」って言われて育ってきましたが、
    一見素晴らしい考え方にみえますが、そうではありませんね。
    付き合ってはダメな相手もいるのです。
    深入りしてはいけない相手もいるのです。
    騙されてはダメですね。

  3. 今日は何の日きになる日 より:

     取り越し苦労に終わればよいのですが、いま、アメリカで暴動を煽ってる連中って、31年前の光景を、ホワイト・ハウスの前で再現し、本日の日付を「アメリカで最も呪われた日」として、歴史を上書きするつもりなんじゃないかと心配しております。もしそうなったら、宗主国様にとっては、米帝に対する最高の「復讐」になりますよね。目が離せません。

  4. ちかの より:

    習近平主席の国賓来日は「日本と仲良くしてあげようという中国の好意」らしい、ですね。
    日中友好で得られるものは「習近平の笑顔」とか。
    まあ、お隣りには習近平主席に来てほしくてたまらない国もあるようですが。

  5. めがねのおやじ より:

    更新ありがとうございます。

    石平氏はあるフォーラムに参加した折(私もおりました)、司会者の「今、中国に戻られたらどうなりますか?」という質問に、「ワタシ、日本に戻れないヨ!北京の監獄に掘り込まれるヨ!」(爆笑)でした。

    そこまでしないでしょう、という頭ん中空っぽのコメンテーターの発言に、「アナタ、日本人だから言えるのッ。私、帰化人だから捕まって殺されるヨ。共産党独裁政権無くなる迄、帰れない。親戚にも迷惑かけてる」と言ってました。

    天安門事件で中国という独裁国家の酷さ、人権無視の奴隷国家がバレました。十数億人居ようが共産党員のみが一応「人」と見做される。あとは豚か馬か蛙かぐらいにしか思ってません。

    日本の周りの北東亜細亜国らは、日本より遥かに奸智に長けています。何かあれば用日。ホント、中国との付き合いは慎重に距離を置く。核心の技術などもってのほかです。

    「製造拠点の国内回帰とASEANなどへの分散」を政府が言うなら、親中企業や親中オーナーを排除し、是非実践して欲しいと思います。

  6. 韓国在住日本人 より:

     中国、韓国、北朝鮮は民主主義よりも独裁主義が性に合っていると小生は思います。
     
     いずれの国も、儒教の影響を多大に受け、独裁主義を取りやすい国家気質を持っています。これらの国から見れば「日本も儒教の影響を受けているのに我々と違うのはおかしい」と思われても仕方がないのかも知れません。

     国民の大部分が生きることに精一杯であり、自ら考える事を放棄している状態で、民主主義を採択するのは難しいと思います。

     最も民主主義に近い韓国ですら、国民は監視され、一部の権力者の言いなりでしかありません。その一部の権力者に利権が集中するため、お零れを預かろうとする輩が湧いて出てくるのです。

     韓国は似非民主主義国家であり、民主主義を勘違いして自らの権利を最大化しようとし、自らの義務を最小化しようとします。被害者になりたがるのも民主主義を勘違いしている部分です。「民主主義だから被害者は守られる(本心は同情するなら金をくれ)」という変な理屈があります。韓国国民のやり方は中国・北朝鮮や朴正煕時代の韓国ならそのまま強制収容でしょう。

     所得格差はどんどん大きくなり、最下層の国民は大変な思いをして暮らしているのに、大統領支持率は60~70%です。その数値に対し誰も「おかしい」と言わないのを見ると、ほとんどの国民が大統領支持率を信じていると、小生は思わざるを得ません。「このままいけば独裁になる」と小生がいくら話をしても「移民しかない」と一般国民は逃げる事ばかり考えています。

     日本が統治するまで数百年間自国民を奴隷にし、弱者は搾取されるだけの国民でした。たかだか100年くらいでその悪しき性向が矯正されることはないのだと、この国に住んでいて思います。

     国民の質自体が向上しない限り、この3ヵ国に民主主義は無理だと思います。

     スレは中国に対する内容ですが、どうしても小生の住む国と比較してしまいます。申し訳ございません。

     駄文にて失礼します。 

    1. 阿野煮鱒 より:

      > この3ヵ国に民主主義は無理だと思います。

      ロシアも仲間に入れていいと思います。

      最近、ロシア人YouTuber達の動画を良く見ているのですが、異口同音にプーチンの独裁化は着々と進行していることに懸念を表明しています。でもロシア国民の反発は少ないのです。ロシア人自らいうところの「タタール人のくびき」を解くことができないようです。果たしてそういった習い性をモンゴルに植え付けられたのか、元からそうだったのか分かりませんが、文化的にはヨーロッパながら、文明的にはアジアだなと思います。

      ロシアは個人レベルでは親日家が多いのに、国家としてみると日本と対立してばかりです。国民の交流が深まれば国家どうしの友好関係が深まるわけではないという格好の事例だと思います。

      1. 成功できなかった新薬開発経験者 より:

        ドイツも仲間に入れていいかも。

        ディーゼル排ガス不正で、ドイツには極めて懐疑的に
        なりました。

        1. 阿野煮鱒 より:

          ドイツも変な国ですね。ドイツに妙な片思いを寄せる日本人がいるのが不思議です。大分減りましたけど。「今度はイタリア抜きで」なんて冗談じゃ無い。K国と並んで、D国と組んだら必ず負けます。

          しかし、ドイツが「タタール人」型の独裁志向かどうかは保留します。違う気がするのですが、ちゃんと調べたことがありません。

        2. 奇跡の弾丸 より:

          総合するとむしろ日本が稀有な例なんでしょうね。

      2. はぐれ鳥 より:

        阿野煮鱒様

        何に書いてあったか忘れましたが、タタールのくびきはロシアだけではないらしいです。旧モンゴル帝国の版図だった地域は大抵民主化が難しく、独裁的な支配になり易いとか。そう言われると、現在のロシア、少し前までの東欧諸国、中国、朝鮮半島、イラン、トルコ、アフガニスタン、中央アジア諸国、中東諸国、ベトナム、ミャンマーなど皆、独裁か独裁志向の国が揃っています。

        1. 阿野煮鱒 より:

          私もそんな気はするのですが、Korea watchばかりしていてモンゴルについては疎く、考察の素地が足りません。少しずつ調べていきます。

          直感的に言えば、人類が進化すれば民主主義社会に到達するという社会進化論は幻想ですね。独裁政権の方がお似合いの民族・国家があると割り切った方がいいと思います。

        2. 成功できなかった新薬開発経験者 より:

          はぐれ鳥様、阿野煮鱒様

          現状、ほとんどの民族、ほとんどの人たちは、未開かと???

          植民地支配から解放されて、先進国に近付くかと思っていたのですが、
          ほぼ、期待外れ。

          言語が大きいと思っています。
          語彙の数が千くらいの言語も多いとか。

          日本、やまと言葉だけでは進歩できなかったでしょう。
          書き言葉もなかったような。

          漢字を入れて、漢字をやまと言葉で理解できるようにして(訓読み)、
          漢字熟語を受容し、創造して、概念を広げることに成功したような。

          奇跡ではないかと思っています。

          母語、またはそれに近い言語で高等教育ができなければ、
          その民族、国家は近代化できないのではないでしょうか。

        3. たい より:

          ニコニコ動画の失敗国家3分解説を見ての感想

          https://dic.nicovideo.jp/t/a/失敗国家3分解説

          民度の低い国は民主主義無理。

        4. 阿野煮鱒 より:

          成功できなかった新薬開発経験者様へ

          > やまと言葉だけでは進歩できなかったでしょう。

          同務(トンム)! (すみません、北朝鮮用語です)

          私もかねがねそう思っていました。国語学者でもそういう人は少なく、市井の素人としては不満でした。

          保守派の中には認めたくない方もいるようですが、紀元前の中国と日本の文明度には雲泥の差がありました。古代ローマと比較しても圧倒的に見劣りします。方や諸子百家、方や竪穴式住居です。ポンペイには鉛管の水道やセントラル・ヒーティングが出土しています。

          漢字・漢語を導入する以前の日本語の語彙は、種類が乏しく意味の境界があいまいです。例えば

          かみ: 神、上、守などが一緒くたに使われます。人より上位の場所・存在がカミだとおもわれます。髪は「上の毛」の略と思われます。

          あめ: 天、雨。見上げると見えるものが「あめ」だと思われます。

          その他、訓読みでは同じ音で、異なる漢字を用いることで意味を分けている言葉は多数あります。

          見る、観る、看る、視る、診る、覧る。
          聞く、聴く。
          測る、計る、図る、量る、謀る。

          カネも、恐らくは「固い状態」と「固いもの」が混交しています。大工用語で「カネを出す」という言い方がありますが、これは金銭を出費するのでは無く、直角のことをカネテと言い、木材加工できっちりと直角を出すことです。これと、くろがね(鉄)、はがね(鋼)、しろがね(白銀)、あかがね(銅)、こがね(黄金)等の金属の呼称に用いられる「かね」は同根と思っています。

          このように語彙が少なく意味の範囲が広い状態では、精緻な思考は困難だったでしょう。それが漢字・漢語を導入したことで、概念の定義が精緻になり、一気に思考の精度が高まり、日本人の知性は飛躍的に向上したのではないかと「私は」考えています。

          「お前は中国のおかげで日本人の知能がまともになったと言うのか」とご不快な方もいらっしゃるでしょうが、そういうことではなく、元々潜在能力が高かった日本人は、漢字・漢語の利用価値を認めて最大限に活用した、という風に私は捉えています。

        5. はぐれ鳥 より:

          成功できなかった新薬開発経験者さま

          仰るように言葉の問題は大きいと思います。ただ、言葉ばかりとも言えないような気がします。例えば、イランは古くから高度文明の国でした。なので、言語もそれ相応に発達しているはずです。また、民主的伝統を持つ古代ギリシャなどとも交流していましたから、日本などよりもっと民主的で進んだ国であっておかしくないです。モンゴル人の征服によりその正常な発展が阻害された面はあるでしょうが、やはり、保守的なイスラム教の影響がより大きいのかな、なんて思ってます。

  7. ブルー より:

    ハッキリ言って対韓問題なんぞ、対中問題に比べたら屁でも無いんで、日本の本当の外交的試煉は対中軍事戦略です。連中は核ミサイルまで持ってますからね。
    仮にアメリカがクリントンの時の米民主党政権のように、親中に傾いたら日本は独自の軍事戦略を取らねばならないかも知れません。
    親中に傾いてロクなことにならないのは実はアメリカで、軍事技術をかなり吸い取られて今の状況の基礎を築いた1990年代もさることながら、キリスト宣教師の口車に乗って国民党政権を無駄に援助し日本の対中政策をしつっこく邪魔したあげく、日本と大戦争した結果、反米の中共政権が大陸に誕生し、何のために1940年から5年間、カネと労力を注ぎ込み日本と死闘を展開したか判らなくなった時もそうです。

    1. 阿野煮鱒 より:

      米国の極東情勢の分析って、昔からあてにならないんですよね。

      日本人が中近東の情勢に弱いみたいな、地理的・文化的に遠いせいなのか、何か中国に対するバイアスがあるのか、理由は分かりません。

      イギリスを筆頭とするヨーロッパ勢が、アヘン戦争などの仕打ちを後ろめたく思って、中国に甘い態度を取るというなら分かるのですが、米国は歴史的には中国にバイアスを持つ必要はないはずです。

      現在の米中対立も、私はどこまで米国が正しい現状認識に立っているのか疑っています。もはや日本がとやかく言って事を収める段階ではなく、米国に着いていくしかありません。後になって

      > カネと労力を注ぎ込み「中国」と死闘を展開したか判らなく

      ならないように願うのみです。

    2. 成功できなかった新薬開発経験者 より:

      ブルー様

      中国は「コロナは、米軍が武漢に持ち込んだ」と言ってしまいました。

      米国民は決して中国を許さないのでは。

    3. はにわファクトリー より:

      >米国の極東情勢の分析って、昔からあてにならない

      アジア情勢がまったく理解できないと史実もあります。ドキュメンタリー映画 Fog of War は、かつて国防長官を務めた Robert McNamara よる「昔語り」ですが、彼は映画において爆弾発言をしています。すなわち、ベトナム平和運動において活動家の仇敵とされた彼がベトナム戦争の意義目的を完全誤解していたと語っているのです。命を失い傷を負った米兵はまるで浮かばれません。衝撃の内容です。われわれ日本人は彼が無差別都市爆撃を率いたチームのメンバーであったことを忘れてはなりません。映画においては彼は明快なことばでそのいきさつを語っています。なお当方は彼の大ファンです。逝去の報に接して彼の経歴を語る国内記事に都市焼却攻撃の指揮を執った記述がないことには大いに不満を感じました。

  8. 阿野煮鱒 より:

    石平先生は、帰化する前は、「中国人である石平が中国を批判する」ところに付加価値があって持て囃されていたきらいがあります。しかし日本人となった後、上げ底がなくとも地道に研究と著作活動を続けられ、素晴らしい書籍を幾つも世に出しています。近年ますます思考が深まっているように感じます。

    近年読んだ石平先生の中では、『なぜ日本だけが中国の呪縛から逃れられたのか』が特に印象深いものでした。膨大な資料を下敷きに、情報の寄せ集めでは無く、独自の深い考察が展開されており、近代日本における儒教の復権には懸念も表明しています。

    『なぜ論語は「善」なのに、儒教は「悪」なのか』も目から鱗でした。

  9. 元道民 より:

    一応歴史を学んでいる人間としては
    「その後、反日教育を~」ってのはおかしいと思います。
    はっきり言って的はずれであるとすら言えます。

    中国の対日感情は100年前からそんなに変わってません。
    「知日と反日の両立」で、日本人には理解しにくい思考をしているのは100年ほど一貫してます。

    正直日本人の多くが中国の対日感情を根の浅いものだと考えているのが、一番の問題点だと私は考えています。

    もっと根深いですし、そう簡単には変わらないからこそ中国という国は警戒しないといけないんです。

    ちなみに、警戒と言えばですが、「知日と反日の両立」という対日感情が産み出された頃、共産主義は日本から陳独秀ら後の共産党幹部たちに伝えられていきます。
    一番警戒しなきゃいけないのは今も昔もこの島国に住んでる人間ですよ。

  10. まめこ より:

    表面的には韓国があからさまに反日してくるのでピンと来なかったのですが、コロナが起こってから中国マジやばい…韓国が可愛く思えるくらいヤバイ…と感じるレベルでロクなことしてない。
    日本も欧米もどんどん中国に土地や企業を買収されているらしいし本当に先行き不安です。

    気になったので、ウイグル関係のTwitter読みましたが(https://twitter.com/swim_shu)今後の香港と台湾も自治が続けられるのか…。

  11. 心配性のおばさん より:

    >香港で毎年のように行われてきた天安門事件の追悼集会も、どうやら今年は禁止されたようです。

    一国二制度の香港とはいえ、天安門事件の追悼集会がこれまで行われてきたほうが不思議です。それも習近平政権下で。そして、都合の悪いことは埋めてしまう(笑)政治文化ですかしら。今回のコロナも、中国ではいずれと思っております。なにせ、中国のネットでは、天安門もプーさんも検索できないそうです。

    >いわば、中国共産党は、天皇訪中という恩を仇で返してきたのです。

    うーん。中共に限らず、漢民族にとって、「恩は返すべき相手に返す。」ような気がいたします。甘い外交をする日本は、彼らにとって、恩を返すべき相手ではないのじゃないかしら。日本のことは利用したくなったら思い出す相手です。まあ、言っても仕方ありません。他者は変えられないですが、他者に対する認識は変えられます。

    さて、昨日のプライムニュースに出演された茂木外相は「価値観を共有する国々と協力しながら、中国を始めとする国々と寄って立てる国際社会を構築していく。」とおっしゃっていました。MCの反町氏も気付かれたのですが、この茂木外相の言葉には、2つの世界が述べられています。

    それは、日本と価値観を共有する国々と、中国を始めとする価値観を共有しない国々です。

    日本経済界のボ○○ラに期待はできませんが、現安倍政権はこれをしっかり認識していると感じました。

  12. はぐれ鳥 より:

    中国が、覇権的なのは共産党のせいではありません。中国大陸に統一政権ができて以来、二千数百年経ちますが、その統一政権の国力充実期にはほぼ必ず覇権的になっています。そして、対外的膨張政策を推し進めるのが常です。前漢・武帝、隋・煬帝、唐・太宗・高宗、元・フビライ・ハン、明・永楽帝、清・康熙帝などがその例です。現在の共産党政権を見れば、この体質は、今もって全く変わっていないと言えます。多分これは、中国大陸の置かれた地政学的条件からくる必然なのでしょう。ですから、仮に共産党政権でなくとも、大陸が統一政権の下にある限り、同様の歴史を繰り返すしかないのかも。

    で、日本です。中国と至近距離にある、日本の地理的条件は如何ともしがたく、その近さと、膨大な人口が生み出す外交力・文化力・市場規模などを基にした「中国の引力」には強烈なものがあります。ですから、石平氏提案の、「中国と距離を置く」のは、現実には容易ではありません。その引力に打ち克つためには、よっぽどの覚悟と努力が必要になります。処が、その現状を見れば溜息が出ることばかりです。

    本当は、可能であれば、日本の平和、ひいては世界平和のためには分裂した中国が望ましいのですけどね。

    1. 阿野煮鱒 より:

      春秋・戦国時代に諸子百家が盛り上がったように、かの国が分裂したなら、様々な思想家が輩出して文化的に進歩するといいんですけどね。

      文化大革命で知識人層を根こそぎ粛正してしまったので、低次元な争いしか起こらない予感があります。

      1. はぐれ鳥 より:

        阿野煮鱒様

        とはいえ、今後の中国大陸では、一時的なものを除き、分裂時代を迎える可能性は殆どないと思います。いずれ、分裂すれば分裂するで、彼ら同士の争いのトバッチリが、必ず日本を含む周辺諸国にまで波及します。ですから、どう転んでも迷惑な存在でしかありません。ウンザリします。

    2. 名古屋の住人 より:

      心配性のおばさん様
      はぐれ鳥様

      >中共に限らず、漢民族にとって、「恩は返すべき相手に返す。」ような気がいたします。
      >中国が、覇権的なのは共産党のせいではありません。

      少々話が脱線してしまうかもしれませんが、こんな視点もあるというご紹介です。

      私たち日本人にはわかりにくい概念ですが、中国人(大陸/香港・台湾・マカオ/華僑・華人を問わず)が無意識に行う「相手の選別」というものがあります。

      日本でも「よそ者」とか「うちの人」と言いますが、中国人の場合は「自家人」「自己人」「熟人」「外人」という4つのカテゴリーで分けられます。

      大まかにいうと、「自家人」は主に血縁関係の人、「自己人」は親友など、「熟人」は定義が難しいですが、「外人」以上「自己人」以下の関係にある人、「外人」(ガイジンではありません)は、その他大勢、即ち自分とは何の関係もない・特に気を使う必要のない人、即ち「よそ者」を指します。

      ここでのポイントは、中国人は「自家人」を絶対に裏切らないことです。たとえ中共政府が相手であっても、裏切り行為は自らを破滅に追いやるリスクと表裏一体の関係にあります(B級映画のマフィアに狙われる主人公のような立場でしょうか…?)。

      しかし「外人」に対しては、「気を使わない」というより「何をしてもかまわない」といった方が実情に合っているかもしれません。

      ある意味、「日本」は「外人」のカテゴリーにあるのかもしれず、所詮は自分の利益のために「利用できる限り利用する相手」であり、「外人」に対する裏切り行為は誰も気にもかけません。命を懸けて「自家人」との義を守るためには、「外人」の利益や「外人」との間の信用など、紙きれほどの価値もありません。

      これが中国4000年の歴史(中国大陸の人は5000年の歴史と言っていますが…)のうち、常に北方騎馬民族の脅威に晒されており、その約2/3の時代が戦乱の歴史(統一王朝ではなかった)であったことからもたらされた、中国人として「生き残るための知恵」であると私は認識しています。

      長文となりましたが、この投稿はあくまで「こんな視点もある」という程度でご理解ください。

      また「自家人」などのカテゴリーについては、下記のWebサイト紹介されていましたので、ご興味があればご参照ください。

      犬耳書店 無意識に選別される?「自家人」「自己人」「熟人」「外人」の境界線
      https://inumimi.papy.co.jp/inmm/sc/kiji/1-1166910-84/

      1. はぐれ鳥 より:

        名古屋の住人様

        レス、有難うございます。
        「中国人は、恩を仇で返す!」なんて、独りよがりなことを言ってないで、そんな中国人の価値観を理解し、是々非々で対応していく必要があるということですね。我々日本人は、長期の孤島暮らしで、外国を客観的に観ることに慣れていません。なので、紹介頂いたような視点は非常に有意義でした。また、何かあれば教えて下さい。

      2. 心配性のおばさん より:

        名古屋の住人様 面白い資料、夢中で拝見いたしました。

        ご紹介の資料では、

        >度重なる戦乱の歴史を経験した中国人の防衛本能がグワンシを生んだのです。

        グワンシ、信頼関係のことですかしら。昔読んだチャイナマフィアを描いた本に、血縁や、忠誠を誓う義兄弟を尊ぶというのがありましたので、なんとなくわかった気がいたします。そして、他者に対しては、その防衛本能から決して心を許すことが無い。かしら。

        であれば、中国人いえ、はっきり言うと漢民族にとって、併合した他民族(ウイグル、チベット、モンゴルなど)も決して心を許す相手ではない。ということになりません?まして、他国であれば、それは当たり前ですかしら。

        こちらのWeb主様はよく、「国と国との関係は、人と人との関係の相似」とおっしゃっておられますが、
        疎々しい人間関係にあっても、文明人であれば、礼節をもってお付き合いし、その上での信頼関係を築いていきます。でなくては、そもそも、国交なぞできない道理ですよね。

        民族がその歴史から、心底から他を受け入れないとしても、国家間のお付き合いにそんな甘えは許されません。そこが、中共だけでなく、中国人(漢民族)の国家として越えられない壁だとしたら、文明国家として絶望といえるのではないかしら。

        ともあれ、中国とのお付き合いを考えるのにとても有意義な資料でした。ありがとうございました。

        1. 名古屋の住人 より:

          心配性のおばさん様

          >グワンシ、信頼関係のことですかしら。

          グワンシとは、「関係(guan xi)」の中国語読みです。

          数千年の戦乱の歴史の中で中国人の行動原理として育まれてきた、中国人特有の「人間関係の作り方」と言えると思います。

          >であれば、中国人いえ、はっきり言うと漢民族にとって、併合した他民族(ウイグル、チベット、モンゴルなど)も決して心を許す相手ではない。ということになりません?まして、他国であれば、それは当たり前ですかしら。

          私個人としては、この意見に賛同します。

          以下はあくまで個人的な見解(主観を含む)として投稿します。

          古くは匈奴、突厥、契丹、モンゴル、女真等、中国大陸の歴代王朝はどの時代においても北方騎馬民族の脅威に晒されており、その恐怖はDNAに刻まれているといっても過言ではないかと思います。

          征服・併合した多民族は所詮は「外人」であり、一般論としては心を許せる相手とはなりにくいのではないでしょうか。

          但し、中国人とウイグル人であっても、個人対個人で「自家人」「自己人」の関係を築き上げた間柄であれば話は別です。

          このケースにおいては、この中国人とウイグル人は家族ぐるみの付き合いにまで発展しており、この中国人が「ウイグル人に対する締め付け強化」などの内部情報をキャッチした場合、このウイグル人個人にだけ「内々に情報を漏らす」ことは十分に考えられます。

          でも、国と国の関係において「自家人」「自己人」の関係が築き上げられる・・・とは考えにくいですね。

          また、「関係(グワンシ)」で検索をしたら、デイリー新潮(2018年4月6日)掲載の「中国人はなぜ裏切るのか―― 裏切られることを前提とする社会」という記事がヒットしました。

          私も一読しましたが、こちらをご覧いただくと(それが良いか悪いかは別にして)中国人の行動様式の一端を知ることができると思います。

          もしご興味がありましたらご覧ください。

          https://www.dailyshincho.jp/article/2018/04060731/?all=1

        2. 名古屋の住人 より:

          自己レスです。

          私が若かりし頃に時の経つのを忘れて読みふけっていた「三国志演義」の名場面の一つ、「桃園の誓い」。

          劉備・関羽・張飛の3人が義兄弟となる誓いを結び、生死を共にする宣言をしたというエピソードです。

          これ正に「自家人」の典型的な例ですね。

        3. 心配性のおばさん より:

          早速、拝見いたしました。先にご紹介いただいた資料を拝見した際、ボンヤリとではございますが「こうじゃないかしら。」と感じていたことを裏打ちしていただいたような具体的内容でした。つまり、日本人と中国人では信頼を寄せる社会が異なると言うことですよね。

          だから、OKとは日本としては申せませんが(笑)、そのような社会であるから、相手国はそうなのだという認識の基にはなりそうです。相手国を非難していても何も進まない。そういう国だという認識から国交すべきと思いました。

          ただ、国際社会には多数による基準というものがあります。その基準に沿わずに我を通せば、国際社会では生きて行けません。鎖国するか、地球上の唯一国家となるしか(中共はこちらに進みたいみたいですね)ありません。

      3. たい より:

        論語からして「父は子のために隠し、子は父のために隠す」ですしね。
        基本家族共同体(擬似的なもの含め)の中のルールの方が、外部の法や約束よりも優先されるのでしょうね。

        1. 匿名 より:

          >基本家族共同体(擬似的なもの含め)の中のルールの方が、外部の法や約束よりも
          >優先されるのでしょうね。

          この点では、自分達の所属する村落共同体(ムラ社会)のルールが、外部の常識や
          法律よりもしばしば優先される日本も、あまり批判出来るものでは無いと思う。

  13. j より:

    やっぱりユーチューブで、普通に話してる日本人、ヨーロッパ人見ても自由で、基本的人権が守られてるなという印象を受けます。
    雰囲気とか、感じとかで。

    それは、とても大切なことだとおもい、また感じます。

    今の世界での対極は、北朝鮮でしょう。

    過去には、ポル・ポト、毛沢東。そのような国が力を持って良いわけがないと感じます。

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