北朝鮮攻撃が先か、それとも米韓同盟の終了が先か

朝鮮半島情勢が再び動き出す気配を見せています。今朝、『朝鮮半島8つのシナリオと「韓国の軍事クーデター説」』という記事を公表したばかりなのですが、さっそく「補足」として、いくつかの興味深い話題を紹介しておきたいと思います。とくに、北朝鮮の非核化を巡る2年間の交渉については、「北朝鮮が時間を稼いでお終いだった」という指摘もある一方で、見方を変えたら、むしろ時間を稼いだのは日米だった、という言い方もできるのではないでしょうか。

日本の安全保障上、韓国は死活的に重要」、本当?

当ウェブサイトは世間の「ウェブ評論サイト」と比べても、比較的早い段階から、「韓国が日本の安全保障上、死活的に重要だ」とする見解に異を唱えて来たと思います。

たしかに「地政学」的な視点からは、韓国は日本から最短で50キロメートルほどしか離れておらず、天然の良港である釜山が日本に敵対する国(たとえば中国やロシア)の拠点になってしまえば、日本の安全保障には直接の脅威が生じる、といった指摘が根強いのが実情です。

たとえば当代を代表する高名な戦略家の方などは、「日米は中国を喜ばせすぎないよう、文在寅政権崩壊後の韓国に親日・親米政権が立つよう努力すべきだ」などと主張されています(『「日韓関係悪化は中国を利する」、その何が問題なのですか?』参照)。

「日韓関係悪化は中国を利する」、その何が問題なのですか?

また、とある著名な保守派の論客も、「韓国を敵陣営に回してはならない」、「安倍政権下で日本は蚊帳の外に置かれている」などと主張したほどです(『「日韓GSOMIA破棄は安倍外交の失敗」という珍説』参照)。

「日韓GSOMIA破棄は安倍外交の失敗」という珍説

これらの主張は、たしかに「韓国を敵陣営に回さないためには、こんな努力が必要である」といった観点からは説得力があるのですが、仮に「韓国を敵陣営に回してはならない」とする「結論」が誤っていたとしたら、どうなるでしょうか。

じつは、当ウェブサイトでは、そもそも韓国が「日本の味方のフリをして、現実には日本に対して敵対的な行動を働く国である」という可能性に着目しているのですが、もしそうだとしたら、結論は変わってくるのではないでしょうか。

東洋大教授「日本の生命線は対馬海峡」

こうしたなか、やっと世間の議論が追い付いてきたのでしょうか。韓国メディア『中央日報』(日本語版)に本日、非常に興味深い記事が掲載されています。

「韓日米から韓国が離脱した場合…日本の生命線は38度線ではない大韓海峡」(2019.12.11 08:23付 中央日報日本語版より)

これは、今月7日に日本平和政策研究所と韓国平和研究学会が共催し、東京で開かれた日韓平和政策学術フォーラムで、

日韓関係が悪化し、韓国が日米韓三角同盟から離脱する場合、日本の生命線、安全保障ラインが38度線から対馬海峡に降りてくる可能性もある

という主張がなされた、とする話題です(といっても、当ウェブサイトに言わせれば、中央日報がやっとこの話題を取り上げたにしても、周回遅れも良いところですが…)。

発言したのは防衛省出身の東洋大学国際学部の西川吉光教授で、西川氏は次のような趣旨の発言もされたのだとか(※日本語表現は部分的に手直ししています)。

  • 文在寅政権が北朝鮮や中国に近付く流れは政権交代しても変わらない可能性がある
  • 日米韓同盟から離脱し南北統一を指向する韓国、さらに朝鮮半島全体が、最終的には中国、ロシアなど大陸勢力の影響圏に入る可能性がある
  • こうした流れは米国の影響力がアジアで後退するほど加速するだろう

正直、この西川氏の発言には、全面的に同意せざるを得ません。

というよりも、西川氏の見解は、当ウェブサイトに今朝掲載した『朝鮮半島8つのシナリオと「韓国の軍事クーデター説」』でいうところの①赤化統一、②韓国の中華属国化、④統一朝鮮の中華属国化、⑤北朝鮮分割、などと親和性がありそうです。

朝鮮半島8つのシナリオと「韓国の軍事クーデター説」

中央日報は、最近、日本の外交安保専門家の間で「未来韓国威嚇論」なるものが提起されているとして、その事例として先月5日に東京で開かれた安保シンポジウムで、

  • 日本として最も望まないのは、統一された韓国が核を保有して反日的に中国の拡張政策のパートナーとして存在すること」(佐々江賢一郎・元駐米大使)
  • 中国・ロシア・統一韓国という大陸国家軍が形成されて、日本・米国・オーストラリア海洋ネットワークと対立構図が現れる可能性」(河野克俊・前統合幕僚長)

などの発言が出てきた、とも述べています(※ちなみにこれらの発言については、当ウェブサイトでは『読売「日韓亀裂リスク顕在」、むしろ焦点は日中関係だ』などで取り上げています)。

読売「日韓亀裂リスク顕在」、むしろ焦点は日中関係だ

もっとも、中央日報によると、韓国側の参加者からは、

  • 政治家がポピュリズム側に接近することによって、関係悪化が繰り返される側面がある」(慶南大学・金根植(きん・こんしょく)教授)
  • 米国の同盟だが、核兵器のない両国が対米外交で共同で対処して核の傘の保障を徹底的に受けなければならない」(韓国平和研究学会のチェ・ジュヌム顧問)

といった、いつもの不毛な「日韓お互い」論などが提示されていたようですが…。

中央日報「2年間、時間稼ぎを許した」

ただ、韓国という国が、どこまで北朝鮮危機を自覚し、これに立ち向かう意思と覚悟を持っているのかについては、「朝鮮半島が日本にとって死活的に重要」かどうかを判断するうえで、重要な手がかりになることは間違いありません。

そのヒントのひとつでしょうか。中央日報は本日、次のような社説を出しています。

【社説】再燃される厳重な韓半島の安保危機、韓国政府は現実を直視せよ(2019.12.11 09:50付 中央日報日本語版より)

これは、北朝鮮が西部・黄海の衛星発射場でミサイルエンジン燃焼実験を行うなどして、米国が国連安保理を招集するなどの緊張状態が続いていることを受け、

このような挑発行為に米国は北朝鮮をさらに締め付け、あるいは軍事オプションを再び選ぶ可能性がある

などと危機感を示す社説です。

いわば、朝鮮半島で軍事的緊張が高まり、北朝鮮攻撃直前にまで行った「2017年の悪夢」の再燃、というわけです。中央日報はそのうえで、「非核化の交渉期間がそれまでむしろ北朝鮮に核武装とICBM開発の時間だけを稼いだ格好になった」として、

過去2年間北朝鮮の非核化のために注いだ努力がすべて水の泡になるかもしれない

と主張。

それでも手をこまねいているかのような韓国政府の姿勢を批判しています。

しかし、「過去2年間の非核化交渉は、北朝鮮に対して時間稼ぎを許したに過ぎない」という理屈が成り立つなら、むしろ過去2年間、北朝鮮制裁の緩和を積極的に主張し続けた韓国は、北朝鮮の核武装を幇助した「共犯」ということになりそうなものですが、いかがなものでしょうか。

中央日報はまた、ここ数日、米国が連日のように特殊偵察機を朝鮮半島上空で飛行させるなどしていると指摘しつつ、国連安保理の結果次第では「北朝鮮の反発で徴発がさらに露骨になるかもしれない」、などと危機感を示しています。

しかし、冒頭にも申し上げたとおり、そもそも韓国が日米の(事実上の)同盟国として働いてくれるという保証などありませんし、むしろ文在寅(ぶん・ざいいん)政権こそ、事実上の「北朝鮮のエージェント」として働いているのではないか、との疑念は払拭できません。

「2年間の時間稼ぎ」をしたのは、果たしてどっちだ!?

こうしたなか、もうひとつ発見したのが、次の記事です。

「トランプ大統領、2年前に韓国で米民間人疎開令を考えていた」(2019.12.11 07:49付 中央日報日本語版より)

これは、今月10日に刊行された『トランプと将軍たち:混沌の費用』という、CNNのピーター・バーゲン氏の新著のなかで、2017年9月にドナルド・J・トランプ米大統領が「米国の民間人が韓国を離れることを望む」と語った、とされる話題です。

詳しくはリンク先記事を読んでいただきたいのですが、この著作の内容が事実ならば、トランプ氏はすでに今から2年前の9月の時点で、北朝鮮に対する軍事オプションの行使を視野に入れていた可能性が高いといえます。

ひるがえって先ほどの社説にも出てきたとおり、現在、確かに米朝間の北朝鮮非核化交渉は足掛け2年続いている格好ですが、果たして、時間稼ぎをしたのはどちらの側だったのでしょうか。

この2年間で在韓米軍司令部は平沢にある「キャンプ・ハンフリー」に移転しましたし、また、主だった米韓合同軍事演習も中止され、その代わり、朝鮮半島の偵察機などは、グアムなどから飛来している、という情報もあります。

GSOMIA決定の日、米B52爆撃機が東海出撃(2019/11/25 9:24付 東亜日報日本語版より)

このように考えると、むしろ2年間で「時間稼ぎ」をしたのは、北朝鮮ではなく米国の側だったのではないか、という見方も成り立つのかもしれません。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

北朝鮮のミサイル開発に関連し、国連安保理が召集されるほど情勢が緊迫しているというのに、相変わらずわが国のオールドメディアは「桜を見る会」スキャンダルなど、どうでも良い話題に拘泥しているのを見ると、いい加減、ウンザリして来ます。

ただ、この2年間で、日本にも良いことがあったとすれば、新聞を読まない・テレビを見ない人が着実に増えていることではないでしょうか。

いずれにせよ、日本の平和と繁栄にとって大切な話題を丁寧に追いかけて掘り下げるような良質なウェブサイトが増えてくれば、私たち国民の意識も少しずつ変わってくるのだと信じたいところです。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. だんな より:

    米朝首脳会談をしても、米朝関係が何も変わらなかったのは、予想通りでした。
    どちらが、時間稼ぎで得をしたかは、微妙になりましたね。単純に制裁が、効いていればアメリカの得と思っていましたが、北朝鮮も我慢した感があります。アメリカとしては、もう少し(大統領選まで)引っ張りたかったのでは、と思います。
    いずれにせよ韓国は、時間稼ぎの共犯ですね。
    本題の米朝戦争と、米韓同盟破棄は、米朝戦争が先だと思います。米韓同盟破棄してからじゃ、韓国が敵に回りますよ(笑)。

    1. カズ より:

      けれども、経験則では韓国とツルム国は勝てないんですよね。

      先の大戦とか・・。ベトナム戦争とか・・。朝鮮戦争とか・・。

      統制能力のない働き者は、役立たずの味方を超越した厄介者。

      離反させたうえで、一緒に叩くのが確実なのかも知れません。

      (与太話ですが・・。)

    2. 団塊 より:

      古来より戦争に必ず負けた朝鮮、そして、朝鮮に取り付かれた方は必ず負けた。

      け知らずの高麗に取り憑かれた元(モンゴル)は日本に負け、大日本帝国はアメリカに負け、そのアメリカでさへ朝鮮戦争に負けベトナムにも負けてしまった。

      朝鮮人に取り憑かれた戦争は負ける。

      1. 団塊 より:

        団塊です。。。訂正です。

        負け知らずだった元(モンゴル)は、高麗に取り憑かれた途端に日本に負けた。

        訂正します。

        (追加)
        清、朝鮮半島を奴隷植民地にしていた清は日本に負けた。
        同様にロシアも日本に負けた。

    3. はるちゃん より:

      アメリカも日本も北朝鮮問題の解決を急ぐ必要は全く無いと思います。
      日本には拉致被害者の寿命という問題はありますが。
      北朝鮮はいつでも潰せます。
      問題は潰した後です。
      韓国はもうすぐ内乱状態に陥ると予想されます。
      半島の将来をどのように設計するかアメリカ、中国、ロシア、日本で話し合いは進んでいるのでしょうか?
      大変気掛かりです。

    4. 匿名 より:

      日本と戦争をした中国の王朝・国家は滅亡するというジンクスがあります。

      元、明(豊臣秀吉の出兵の後、弱体化)、清(日清戦争後、弱体化して滅亡しました。)、中華民国国民政府(主力が日本陸軍に壊滅させられ、国共内戦で敗北)。

      モンゴル帝国(元)は、日本以外にも、ベトナム、エジプト(マムルーク朝)に負けています。韓国・朝鮮は関係ないような気もします。海が鉄壁の守りとなっている日本、砂漠に守られているエジプトと違い、陸続きのベトナムはある意味偉大です。

  2. H より:

    どちらが先か、また2年間の時間
    稼ぎに成功した論はあまり意味が
    ないように思います。

    なぜなら、今までも北への攻撃
    機会はいくらでもあった
    北朝鮮からすれば2003年の
    NPT脱退、2006年核実験と
    15年以上すでに時間を稼いでいる
    その間の6ヶ国協議も機能せず
    中国の台頭と北の核保有を許し
    自由民主主義チームの完敗と
    見る方が自然ではないでしょうか

    すでに負けているゲームを
    ここから逆転するには、軍事侵攻
    でチャラにするしかない
    米韓同盟はそれまでのカードで
    しかない

    あるいは、北への攻撃と同盟破棄
    の同時もある。
    一気に半島を焦土化しゲームを
    リセットする

  3. めがねのおやじ より:

    更新ありがとうございます。

    「日韓は出来るだけ日本が我慢せよ」「大国の態度を取れ」なかには「謝り続けろ」なんて左傾かつ偏狭な気持ちの日本人ジャーナリスト、記者、文化人、その他マスコミ関係者がまだ居ます。

    しかし韓国は「都合のいい時だけ日本の味方のフリをして、現実には日本に敵対的な行動を働く国である」というのは我々には分かりきった事で、今更それ以外の判断は無いと思ってます。

    日本として最も望まないのは、統一された韓国が核を保有して反日的に中国の拡張政策のパートナーとして存在すること」(佐々江賢一郎・元駐米大使)です。しかしそこまでになると、中国がほっておくか?私は中国はそんな朝鮮統一国は事前に潰すと思う。

    今のような北朝鮮の挑発行為に米国はさらに締め付け、あるいは軍事オプションを選ぶかもしれない。日本も韓国北朝鮮の密輸や軍事について更に警戒、早期警告するでしょう。

    過去2年間の非核化交渉は、北朝鮮に対して時間稼ぎをさせたが、日米も稼いだと思う。駐韓米軍基地は縮小の一途、つまり無くす事が前提です。

    基地は無い方がカネかからないし、安全だ。遠くから誘導も、敵発見も昔より格段に良くなっています。なんだかんだ言って、外国に大砲もミサイルも向けた事無い弱虫の朝鮮、潰すのは意外に簡単だが、その後始末が面倒くさい国です。

    なにはともあれ、日本にババが回って来ない事を祈ってます。

    1. 韓国在住日本人 より:

       めがねおやじ 様

       >外国に大砲もミサイルも向けた事無い弱虫の朝鮮

       揚げ足を取るつもりではございませんが、辛未洋擾の時に米国軍艦に大砲を打ち込んでいるはずです。

       https://japanese.joins.com/JArticle/116445

       駄文にて失礼します

      1. めがねのおやじ より:

        韓国在住日本人様

        ご返事遅くなり申し訳ございません。
        ありました〜ね!忘れてました。シャーマン号事件でした。確か測量船でしたが、全員亡くなったはず。

        それで米国は謝罪と通商を求めて李氏朝鮮に行ったが、話に応じなかったので島を5隻の艦隊でボコボコにした件、辛未洋擾(しんみようじょう)事件。幾ら当時米国の艦隊が名前は通ってないにせよ、米国相手にそんな無茶をする蛮国があったんだ(笑)!

    2. ハリー より:

      それから何年か後に、江華島事件がありました。

  4. りょうちん より:

    ところで、北朝鮮は好き放題に弾道ミサイル開発やっているのに韓国はなぜ・・・と思う方がいるかもしれませんが、こんなのがあります。

    https://grandfleet.info/military-trivia/revision-of-korea-korean-us-missile-guidelines/
    日本は良くて韓国はダメ?韓国、固体燃料使用を禁じた「韓米ミサイル指針」改正を要求

    そのため、開発できないので、ロシアから技術移転を試みて失敗したり、いろんなところから技術を盗もうとして成功したり、バレて怒られたりしてきました。
    核も欲しいけどロケット技術も喉から手が出るほど欲しいでしょうねえ。

  5. だんな より:

    今日のウォンドルは、ひさびさに1195の攻防戦をやってます。
    北爆よりも韓国経済崩壊が、早い方が良いんですけどね。
    因みにコスピは、2100を回復しました。

  6. 愛読者 より:

    ベトナム戦争の時もそうでしたが,米韓同盟は最後の最後まで形だけでも残しておくと思いますよ。
    今日は大した情報はないのですが,鈴木洋平さんという方が,米軍の動きを報告してくれてます。
    https://ameblo.jp/miokohara1242/entry-12555795190.html
    「ライトニング空母」とも呼ばれる強襲揚陸艦「アメリカ」水陸両用軍団を佐世保港に集結中。
    「世界最強のステルス駆逐艦」との異名をとるズムワルトステルス駆逐艦を日本海に投入。
    「米海軍史上最強空母」といわれる原子力空母「ジェラルド・フォード・R」機動部隊、対地巡航ミサイルトマホークを156連射できる原子力潜水艦「ミッドウェー」も展開予定です。
    ツイッターの情報だと強襲揚陸艦「ワスプ」が旗艦の艦隊も、米国を出港しハワイ経由で向かってきているそうです。
    強襲揚陸艦を用意しているということは,空爆だけでなく,上陸作戦も決行するのでしょうか。でも,まだ空母も来ていないし,これからですね。
    韓国のGSOMIA破棄停止のように,北朝鮮が脅しに屈して折れてくれるといいのですが。

    1. りょうちん より:

      >原子力空母「ジェラルド・フォード・R」

      これまだ使えないはずなんですけど・・・。
      この原子空母抜きの機動艦隊だったというニュースもあったような。

  7. 七味 より:

    >日本の安全保障上、韓国は死活的に重要
    というのに基本的には同意するのです
    だだ「死活的」っていう部分は、言葉どおりにとは思ってなくて、韓国がなければ「死」が確定するってほど重要なんじゃなくて、韓国があれば安全保障が格段に容易になるって程度なのです

    で、だからこそ「韓国政府を転覆させて、傀儡政権を置くなり、直接統治する」って選択肢は考えなくて良いと思うのです

    「安全保障上、韓国は重要だから、日米側に取り込むべき」ってのは、一般論としては賛成なのです
    でも、上で書いたみたいな力づくってのは無しってなら、こちらから、どんな努力をしても、韓国にその意志と力がないと、絵に書いた餅でしかないのです

    「安全保障」のために何を韓国に望むのでしょうか?
    1)日中が紛争状態になったとき、日本側について中国と戦ってもらう
    三不の誓いやら、南シナ海での対中国への不参加はもちろん、日本と北朝鮮が戦争したら北朝鮮に付くつて国民性もあるしムリでしょう 仮にその意志があっても、軍事的・経済的に締め上げられたらどうしようもないと思うのです

    2)じゃあ、せめて中立を守ってもらう
    中国がその気になったら、力関係から無理そうってのは置いといても、紛争に巻き込まれたくなければ中立を守るのが当たり前だと思うのです 
    だから日韓関係をどうこうする問題じゃなくて、韓国が中国の強制に逆らって、中立を守れるかってことなんだと思うのです
    正直なところ、これも中韓の力関係で、とっても難しいと思うのです
    それでも、この道を選ぶなら、韓国を強化するよりも、中国の力を削ぐ方が現実的なんだと思うのです 

    そんなこんなを考えると、日本の安全保障には、韓国との協力なんて、あったら良いなくらいのオプションで、中国との紛争回避が本筋で、そのためには、中国に「日本と本気で争うことは避けたい」って思わせることが大切なんだと思うのです♪

    1. だんな より:

      七味さま
      韓国が日本の味方になる安全保障は、考えられないと思う所と、中国に思わせるっていう所も、センスが良いですね。
      さあ、良いところまで辿り着きました。
      中国に「日本と本気で争うことは避けたい」って思わせるには、どうしたら良いでしょうか?
      日米プラス?で考えると、安倍さんの考えが理解できると思います。

    2. 匿名 より:

      1950年の朝鮮戦争の時は南朝鮮(韓国)は焦土となって、日本への影響を食い止めてくれました。その後米軍を主力とする国連軍が北を38度線の向こうに追い返しました。

      掃海艇で亡くなった人がいますが、それ以外日本人の死者はいなかったと思います。

      1. はにわファクトリー より:

        あのときは、仲間内で勝手に始めた殺し合いにまきこまれまいとする方針がありました。外国の兵器を使ってけんかのかたをつけようとするのは、あまり賢明でないのは歴史が証明しています。

      2. だんな より:

        匿名さま
        韓国が日本に攻め込もうとして、竹島の実効支配をしていたら、朝鮮人同士の戦争が始まりました。
        韓国が、日本を守るために戦ったと考えるのは、相当な妄想でしょう。
        欲をかいて、北に隙を見せて、そこを突かれで起きたんです。

  8. マスコミ関係の匿名 より:

    いや、その前に文在寅政権崩壊、ひょっとすると韓国自体が破綻するかも・・・。

  9. 匿名 より:

    どのように利用するのかという点が大切ですね。敵だと認識した上で味方側に付けるも利用、敵であるがお互いが利益を出すのも利用。ダメなのは、、戦略的要衝だから味方で、いけ好かないから敵で、という単純な判断で、前者は裏切りリスクで後者は紛争リスクを抱えてしまいます。なので、敵であるがお互いが利益を出して紛争抑止を行うのがベストでは。ただ、、敵であるがお互いが利益を出しているつもりで相手をハメ殺していくのが理想です。

  10. ピークを過ぎたソフトエンジニア より:

    年末に向けてかなりの緊張感が漂ってきていますが、もし何か起こったとしても、大多数の日本人は唐突に有事が発生したと感じるんでしょうね。実際に何か起こる可能性は少ないとは思っていますが、南北とも一度何か起これば急展開が予想されるので、ちょっと心配です。

    そんななか、日本のマスコミは意図的に日本人に危機感を抱かせないように偏向報道をしていると考えています。野党が大した意味の無いことを叫んでいるのも、仕事をさぼることしか考えてないことも、本来持たなくてはいけない危機感から意識を遠ざけるために意図的にしているように感じます。

    今月は忘年会をこなしながら、日本にとってあまり実害がなく、憲法改正議論が盛り上がるような都合の良い何かが起こるのを祈ることにします。

  11. あたた より:

    韓国・・

    中国の属国になり、中国の核の傘を借りる。なり得ないと思います。何故なら中国は同盟を持たない政策でやってますね。

    赤化統一。ないんじゃないでしょうか。共産と民主は混じらない。あっても連邦制の一国二制度。北は正恩が体制を譲らず、南は民主主義を捨てようものならクーデターでしょう。

    米韓同盟解消。これも当面はないのでは。アメリカのきょうとうほとしての利用価値や、GSOMIA破棄を撤回した(ギリギリまでカードとして利用した)のは、民主陣営には居るよとの態度表明であろうかと。アメリカ議会も在韓米軍の駐留人員の削減は認めても、撤退は認めない法律を通した。

    当面は微妙なバランスで今のアジア情勢が変わらないのではないかと思います。あるとすれば突発的なクーデターなどの事変によりけりではないでしょうか。

    1. かばさん より:

      中国は「韓国放置」で逆らうと「殴る」でしょうね。
      面倒みる価値は全くありません。

  12. わたけん より:

    アメリカは今までにも同盟関係を無視した歴史があります。小国、つまりパーレビ・イランや南ベトナムなどが例です。支援するメリットがない、またはデメリットが上回る場合は当然そうなります。ベトナムなどはあれだけのお金・人命をロスしても見捨てたのですから、70年前の朝鮮戦争の犠牲のために米韓同盟にこだわるとは考えにくいです。
    北朝鮮やそのバックにある中国と直接話しが出来るのであれば、韓国に軍をいつまでも置いておく理由はありません。まして、韓国は資源があるわけでもなく、経済的にはアメリカに進出していますし、軍も決して頼りになるわけでもありません。
    この辺が、トランプ大統領にして「同盟の価値を見いだせない」という理由でもあるわけです。
    ビジネスマンとしては、どこかで「損切り」に出てきてもおかしくありません。左派弁護士の文大統領にその辺が理解出来るでしょうか?
    「アメリカを追い出して、統一して中国圏に入る」というのは、左派の思考として当然ですが、政治的に実行するとなるととてつもないウルトラCであり、ものすごい政治的手腕・エネルギーが必要と思いますが、そんな力が文大統領及び韓国国民にあるのでしょうか?
    日本の左派もそうですが、実現ほぼ不可能な「理想」に固執すると結局は国を誤ります。韓国を見て日本国民が学んでいることを期待します。

  13. イチニ より:

    >(前略)天然の良港である釜山が日本に敵対する国(たとえば中国やロシア)の拠点になってしまえば、日本の安全保障には直接の脅威が生じる、といった指摘が根強いのが実情です。

     サイト主様や、こちらをご覧になられる常連の方々からすれば、素人な考えでしょうけど。

     現在のところ一応ブルーチームな韓国側からすれば、国境を接した北と、更に北方、海を越えた南方に、勧告より軍事力の高いレッドチームの仮想敵国が、居る訳です。
     もし西方の日本が在日アメリカ軍の朝鮮半島への参戦を拒否するだけで(グアムからの参戦は遠すぎるでしょう)、3国のどこより軍事力が弱い韓国は、終わりです。
     あるいは、日本が屈服し、福岡県に北朝鮮や中国やロシアの拠点が出来れば、四面楚歌です。

     普通に考えたら、韓国こそが、日本の軍事増強、9条の撤廃こそを望むものでしょう、実際、台湾の民進党は、日本の軍事増強に賛成していたかと。

     通常であれば、日本の方こそが、韓国に軍事的に強気に出られる、軍事的な譲歩を迫れると思うのですが。
     なのに、なぜか韓国の方が強気で、一部「在韓アメリカ軍の駐在費の大部分を日本が負担しろ」などと主張しているほど。
     日本は、戦争への忌避のあまり、せっかくの有利な点を、放棄しているように思えます。

     何度でも言ってやれば良いのです、「韓国が戦争に巻き込まれても日本は傍観するかもしれない」「日本は在日アメリカ軍の朝鮮半島への参戦を拒否するかもしれない」「有事に傍観や拒否をされたくなければ、在日アメリカ軍の駐在費の大部分を負担しろ」と。

     ブーメランされると怒り狂うのが、あの国の国民性です。
     それでレッドチームに行ってくれるなら、足を引っ張る味方が居なくなるというものです。

  14. がぶりえる より:

    >「日本の安全保障上、韓国は死活的に重要」、本当?
    例えば韓国が台湾と同様に親日国であるなら、韓国の再生の道を語るのもやぶさかではありません。
    しかし史上稀な反日とGSOMIA破棄騒動で米国リベラルまで敵とし衆愚国家である事を晒した韓国はもう歴史的役割を終えたと判断できる不要な国家です。
    すくなくとも北朝鮮の核廃棄にとっての邪魔な存在でしかありません。
    地政学的に韓国は重要と云う人たちには、韓国が内乱状態であっても壁として存在させられるのであれば消極的に有効だと云えますが、韓国人は壁である事を拒否してますから重要性は無い事です。
    また北朝鮮に吸収合併される赤化統一でも核の強制排除さえ叶えば朝鮮半島が混乱のるつぼででも日本・米国・中国・ロシアの考える東アジア情勢としては成立します。
    故に反日国家である韓国は北朝鮮の核廃棄の障害にしかならない国家であるが正解では無いかと思います。

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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました

自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。

【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました

日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。
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