米国が「韓国に対して」GSOMIA破棄の再考を促す
25日から27日にかけて日本を訪れていたデビッド・R・スティルウェル米国務次官補が土曜日、記者会見で「韓国は日韓GSOMIAに復帰すべきだ」と述べる一方、日韓双方に対しても「この問題」に対し「前向きな解決策を見つけるべきだ」と要求をしました。これについては、GSOMIA破棄問題を米国が「韓国の問題」と考えている一方で、最近の日韓関係悪化を「日韓どっちも悪い」という視点があることについてはとうてい看過できません。その一方で、日韓GSOMIA破棄まであと1ヵ月をきりましたが、その落としどころは、結局は「GSOMIA破棄実現」しかあり得ないと考えられます。
日韓GSOMIAを巡る議論が再び盛り上がる
以前、『もう日本は関係ありません、今後は米韓間で直接どうぞ』でも報告したとおり、当ウェブサイトとしては、韓国政府が8月22日に下した日韓GSOMIA破棄の決定は、もはや日韓問題ではなく米韓問題に化けたと考えています。
その理由は簡単で、この韓国政府の決定が(日本政府だけでなく)米国政府をも困惑させたからです。
そもそも論として、日韓GSOMIAというものは「軍事同盟関係にない日韓間の軍事情報の交換を円滑化するための協定のひとつ」と理解されますが、その意義は、それだけではありません。「日米韓3ヵ国連携をさらに円滑化するための基盤のひとつ」です。
日米両国政府としては、北朝鮮問題などに対応するためには「日米韓3ヵ国連携」が重要だと考えて来ましたし、かつて北朝鮮危機が意識されたときに、軍事当局者のあいだでは本気で「日米韓3ヵ国軍事同盟」を成立させたい、という気持ちもあったと聞きます。
しかし、残念ながら韓国側は、国民感情だの歴史問題だのを持ち出し、日本との軍事同盟には否定的であり続けています。だからこそ、せめて秘密軍事情報を円滑にやり取りするための日韓GSOMIAを設けることで、少しでも日米韓3ヵ国連携を円滑に機能させようとした、と考えるのがわかりやすいでしょう。
(※個人的な気持ちとしては、無能な味方は有能な敵をはるかに上回る脅威だと考えていることに加え、日韓関係からもたらされるデメリットがメリットを大きく上回っていると考えているため、そもそも「日米韓3ヵ国連携」という考え方には批判的ですが、この点についてはとりあえず措くことにします。)
だからこそ、日韓GSOMIAの破棄決定は、日本政府だけでなく米国政府をも強く困惑させる結果となったのであり、米国側が強く韓国に「日韓GSOMIAに留まるべきだ」と繰り返しているのも、米国にとって現段階でGSOMIAを破棄されることの都合が悪いと考えている証拠でしょう。
スティルウェル氏がGSOMIA復帰を要求
つまり、米国政府としては、日韓GSOMIAについては「日米韓3ヵ国連携を事実上の三角同盟に近い形で運営させるための重要なパーツ」として認識していた、ということであり、これを韓国側が破棄しようとしていることは、「韓国が」日米韓3ヵ国連携を破壊する行為と同じだ、と考えているようです。
こうしたなか、米国務省のデビッド・R・スティルウェル次官補が25日から27日まで日本を訪れていました。
Assistant Secretary David R. Stilwell Travels to Japan, Burma, Malaysia, Thailand, Republic of Korea, and China(2019/10/24付 米国務省HPより)
事前の報道だと、スティルウェル氏は韓国に日韓包括軍事情報保護協定の破棄を再考するように伺吸一方、「摩擦解消」を「日韓双方に」働きかける予定だ、などとされていました。
韓国、GSOMIA破棄の再考を 米国務次官補/「摩擦解消へ日韓双方に働きかける」(2019/10/26 21:17付 日本経済新聞電子版より)
デビッド・R・スティルウェル氏
(【出所】米国務省)
また、スティルウェル氏は土曜日、記者会見に応じ、韓国に対して日本とのGSOMIAを継続すべきだとの考えを改めて表明しました。
Senior U.S. official for Asia to push South Korea to keep intelligence pact with Japan(2019/10/27付 ジャパンタイムズより【時事通信配信】)
昨日のジャパンタイムズに掲載された時事通信の記事によれば、スティルウェル氏は記者会見で、次のように述べたのだそうです。
韓国側がこのGSOMIAという協定に戻るべきだ。このGSOMIAはわが国、貴国、そして彼ら(※)にも恩恵があるからだ。/我々の全員がそれの重要性を認識している。
(※英文の記事を参照している理由は、できるだけオリジナルに近い発言を紹介しようと思ったからですが、発言にある「彼ら」(them)が何を意味するかはわかりません。念のためスティルウェル氏の記者会見の原文を探したのですが、どうも見つからず、仕方がないのでそのまま掲載しています。)
つまり、ここで重要なポイントがひとつあるとすれば、スティルウェル氏は明らかにGSOMIA破棄に関しては韓国の側の決定変更を促している、という事実でしょう。
なぜ「日韓双方」になるのか?
ただし、スティルウェル氏の発言には、もうひとつ、重要な問題があります。
ジャパンタイムズの記事をさらに読んでいきましょう。
On decisions by Japan and South Korea to tighten export controls on each other in the lead-up to the GSOMIA announcement, Stilwell said economic issues should not be allowed to spill over into the field of security. / “We strongly encourage both sides to find creative solutions to this,” he said.(※下線部は引用者による加工)
要するに、韓国政府によるGSOMIA破棄決定は、日韓が輸出管理の応酬をするなかで出て来たものだとしつつ、経済問題と安保問題は分離すべきであり、日韓双方がこの問題に前向きに対処せよ、と要求した、というものです。
いったい何が「前向きに対処せよ」、ですか。
スティルウェル氏の発言の全文を読んでいないため、どこまでがスティルウェル氏の発言なのかわかりませんし、また、この下り自体がスティルウェル氏の発言の切り取りであるという可能性は否定できませんが、仮に本当にスティルウェル氏がこう述べたのだとしたら、この下りに関しては到底看過できません。
『日韓GSOMIA破棄問題、米国の「逃げ得」を許すな』でも報告したとおり、どうも米国は日韓関係を巡り、「日韓どっちも悪い」、という議論に逃げるきらいがありますが、これは極めて無責任かつ危険な姿勢です。
スティルウェル氏の発言にも、こうした「日韓どっちもどっち」論が透けて見えますが、こうした態度を米国が取れば、日本という「米国にとって最重要な同盟国」において、対米不信を植え付けるという意味で、とんでもない副作用をもたらすということを、米国にはもう少し認識させた方が良いでしょう。
そもそも論として、日韓GSOMIA破棄は日本の輸出管理適正化措置に対する韓国側の「瀬戸際外交」のようなものであり、韓国側は「日本が輸出『規制』を撤回しなければGSOMIA破棄を撤回しない」とする姿勢を明確にしています。
では、日本が「輸出『規制』」(ただしくは「輸出管理適正化措置」)を撤回することは、可能なのでしょうか。
その答えは、スティルウェル氏自身が知っているとおり、不可能です。なぜなら、輸出管理適正化措置はワッセナーアレンジメントなどの国際的な輸出管理レジームの要求によるものであり、日韓関係だけで決まるものではないからです。
それなのに、日本が輸出管理適正化を撤回しろというのは、日本が世界の平和と安全に脅威を与えよ、という意味です。スティルウェル氏は自分が何をしゃべっているのか冷静に認識すべきでしょうし、日本政府もスティルウェル氏に対し、キッチリ釘をさすべきだったのではないでしょうか。
GSOMIA問題の落としどころ
さて、GSOMIAを巡り、韓国は現在、「日本の輸出管理適正化措置」を撤回させるための交渉材料にしようとしているフシがあります。
ただ、これについては二重の意味で容認できません。
その理由は、①そもそもGSOMIAと輸出管理適正化措置は次元が違う問題であり、対等な交渉材料となるものではないこと、そして②両者を交渉材料にすることを許せば、韓国は今後、何か気に食わないことがあれば、すぐにGSOMIA破棄を持ち出すことになること、です。
したがって、GSOMIA破棄問題の落としどころは、次の2つしか、あってはなりません。
- (1)韓国政府の決定に基づき、日韓GSOMIAは11月22日をもって終了する。
- (2)韓国政府が日韓GSOMIAへの無条件の復帰を宣言する。
幸いながら、安倍政権は現在のところ、輸出管理適正化措置とGSOMIAの問題はハッキリ分けて考える姿勢を貫いており、本件について日本が韓国に対し、無用な譲歩をする可能性はないと考えて良いでしょう。よって、現実にはこの(1)、(2)のいずれかしかあり得ません。
この2つの選択肢のうち、現在のところ、最も可能性が高いのは(1)です。韓国政府に言わせれば、(2)の選択肢は「韓国の国民感情が許さない」のでしょう(『韓国政府高官「GSOMIA復帰条件は輸出規制撤回」』参照)。
よって、これからの日米韓3ヵ国連携においては、日韓GSOMIAが存在しなくなるという前提でその運営や将来図を描く必要があります。
この点、日韓GSOMIAがなくなったからといって、直ちに日韓間で軍事情報のやり取りがすべてなくなる、というものではありませんし、日米韓3ヵ国連携が行き詰まる、というものでもないでしょう。
しかし、「何か気に喰わないことがあれば、大事な協定を破棄する」という「瀬戸際外交」に出るような国を、軍事連携の相手国として信頼して良いか、という視点が、より多くの人々に意識されるようになることは間違いありません。
その意味では、日韓GSOMIA破棄を契機に日本の安全保障問題に興味や関心を抱く有権者が増えるのであれば、中・長期的に見れば、日本にとって一概に「悪いこと」とはいえないのかもしれません。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
この件について、日本に米国から文句を付けられるスジは一切りません。
一切りません → 一切ありません。あが抜けていました。
これこそ放っておけば良いと思います。
国内韓国系政治団体からの突き上げをかわすためのものでしょう。支持することを材料に、米国の国益のために不利な材料を持ち込まれる方が厄介です。
アメリカファーストの観点からしたらそれくらいしても不思議ではありません。幸運なのはトランプが全く関心がないこと。
このどちら着かずの発言は、日韓トラブルに対するトランプ政権の無関心さを如実に表すものですから、日本にとって悪い話ではありません。
・・certainly benefits them・・と書いてありますので、themは当然韓国を指すと思われるのですが・・。
米国は、文在寅政権下ではどうしようもないなと思いつつも、双方に歩み寄るように呼びかける、といったことではないかと。
韓国が文在寅(政権)の誕生を契機として徐々にあちら側へ行くのは止められない、との意見が多いようですが、米国が今後の西太平洋戦略、中長期的にどのように進めるつもりなのか気になります。
ニューズウィーク誌なんかを見ると「日本は面倒な韓国との問題を米国に押し付けたがってる」という米国人の考えを時々目にします。韓国の問題を「押し付け」られたくないのであれば日本に口を出さなければいいのに。知ったうえでわざと発言しているのであれば米国の態度に相当の問題ありです。
朝鮮日報の記事です。
米「韓国はGSOMIA破棄を再考せよ、防衛費も公平に負担せよ」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191028-00080026-chosun-kr
この見方が、一番普通なんでは無いでしょうか。
アメリカ高官の発現に、あまり過敏に反応しても仕方ないですよね。
GSOMIAの破棄に関して一番腹を立てているのは、アメリカだと思います。
このままでは、他の同盟国への示しがつかないと思っているでしょう。
もう1つこんな記事が朝鮮日報に。
◆日本は後方へ下がり米国が前面に、ブーメランで帰って来た
GSOMIA破棄
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191028-00080067-chosun-kr&p=2
日本はGSOMIA終了を阻止するため新たな交渉に応じる意向がない
ことをすでに表明している。
最終的に韓国だけがGSOMIA終了期限に追われるという自縄自縛
状態に追い込まれたのだ。
めずらしく状況を正しく認識していて何より。
御紹介の朝鮮日報の記事に、
「米国務省のスティルウェル次官補(東アジア・太平洋担当)は26日『GSOMIAは韓米日の安全保障にとって非常に大きな意義がある』『GSOMIAに戻ることを韓国に促したい』と述べた。」
とあります、。「日韓双方が」という記述は見当たりません。
だからといって、スティルウェル氏が「双方」に言及していないとは断言できませんが、朝鮮日報にしては、珍しくマトモ。
名無しAさま、墺を見倣えさま
朝鮮日報は、まともな記事が結構多いと思ってます。
韓国保守が盛り返してきた辺りから、元に戻って来た(一時は政権圧力が強かった)感じがします。
まあ、反日は有るんですが、ATMよりまともかも知れません。
以下の記事が同日産経から出ていますが、こちらには「両国に創造的な解決策を見いだすことを強く支援する」といった記述はありませんね。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191026-00000567-san-n_ame
日本に来ている間に、ちゃんとした説明をして納得してもらって韓国に向かえば良いのではないでしょうか。
まぁ日本としても、「11月22日(だったかな?)までに、韓国から廃棄決定の撤回が示されれば、協定を継続する」くらいの譲歩は、米国の顔を立てるために必要かもです♪
万が一そうなれば継続すると思います。
別に継続しても日本に不利益はないですから。
ただし継続しても、日本から本当に重要な情報は
もう流しませんがね。
具体的に何をしてほしいのか言ってくるまで放置するのがよいのでは。さもなければ、また忖度外交に逆戻り。
更新ありがとうございます。
日韓GSOMIAの件で、日本が譲歩しないと破棄するぞッという不埒な韓国との問題で、米国から日本が文句言われたり、譲歩を迫られたりする謂れは全くありません。
スティルウェル氏も、ややこしい日韓関係だ、日韓どっちもどっちだ、とカンタンに考えています。それなら日本と韓国、どちらが命を張って極東を護って来たんだ、という回答を聞かせて欲しい。
スティルウェル氏など全然分かって無いし、理解しょうともしてないだろう。日本人に対米不信を植え付けるだけです。まさか中国には付かないが(笑)。
米国は(一方的に複雑にしている韓国が悪いのですが)日韓問題については、すぐ大国の日本が譲歩しろ、と言って来る。
出来るだけ関知しないのは、西側最大国家・リーダーとしては無責任過ぎます。1948年以後、朝鮮半島がアカの手に落ちたら、日本、沖縄、台湾、フィリピンまで危うくなると思ったんでしょう。
しかし、太平洋戦争後、見事に方向転換させた日本と違い、韓国は狡くて卑怯、南北に分かれるヘマを米軍はやった。北は独裁者君臨、ベトナムは共産化と、米国が上手く仕上げたのは日本だけ。
あんまり日本を盾に使うと、見返りも要求するし、民主党政権下なら、言う事を聞かなくなるかもネ〜(笑)。
「いや~参ったなぁ、アメリカに言われたから仕方ないわ」でGSOMIA破棄しないってパターンが一番困りますね。
もう破棄前提で色々事務処理とか進んでいると思うのですが、今更破棄しないとか言われても・・・
何も困りませんよ?日本とアメリカは。
特に日本は破棄しようがしまいが、何も困らない。
というか、破棄云々に関わらず絶交確定です。
困るのは韓国だけ。
見返り無しでGSOMIA破棄撤回したら、確実に崩壊するんじゃない?
めたぼチャリダー 様
GSOMIA廃棄取り消しも一種の「日本への摺り寄り」だと思いますので、結果的に韓国にとってプラスにならなかろうが、そういう摺り寄りされること自体が不快です。
むしろアメリカに言われたことをチャンスとばかりに取り消ししそうな気がしないでもないです。
なんでも韓国軍は廃棄に反対だっだとか。
あのレーダー照射した韓国軍ですが。
しきしま 様
GSOMIA破棄取り消しして日本へ摺り寄るとしても、ば韓国民は納得しますかね?
只の輸出管理適正化を経済制裁と勝手に誤解し、自傷的対抗(不買)措置で相応の痛みが生じたらしい。
その状況を打破するために行ったのが、GSOMIA破棄宣言。だが日本は態度を全く変えず、終には被害企業まで発生してしまった。それを「アメちゃんに言われたから~♪」で破棄取り消しして、果たして韓国内で理解が得られるのだろうか? 大規模デモでは収まらない気がしますが…
まあ、国内向けには「日本が泣き付いて来た」とか言い張るかも知れませんが。
そうなると… やっぱ面倒なので、断交しかない(w)
訂正ですが、自分が投稿した
>>日本は破棄しようがしまいが、何も困らない。
これは撤回します。
おそらく、破棄しようがしまいが、何らかの対応を(アメさんに)迫られるのでしょうね…
訂正です。
上記の匿名は、私です…(入れ忘れた)
二年近く不在だったポストに
就いた元軍人さん
GSOMIAの重要度は理解してるが
半島のアホさは知らない
日本が譲歩すればぐらいに
考えてそうですね
とりあえず言っといたレベル
だと思います
トランプにとって大統領選の票に
つながる事かしか頭にないから
何が起こるか見てみようでしょう
>これについては、GSOMIA破棄問題を米国が「韓国の問題」と考えている一方で、最近の日韓関係悪化を「日韓どっちも悪い」という視点があることについてはとうてい看過できません。
むろん、Web主様のおっしゃるように日韓どっちも発言が本当にスティルウェル氏から発せられたとしたら抗議すべきことです。日本は既に韓国に対し、尽くすべき忍耐は尽くしたのですから。でもこれは、記事を掲載した中央日報のおまけかもしれませんよ(笑)。なにしろ、韓国はメディアに限らず、個人レベルでも、他人の話を都合よく変換するというのが標準仕様らしいので(笑)。アメリカ下院議長ペロシ氏の例もあります。
さて、日韓GSOMIA破棄ですが、既に周辺国では既定の事実となっています。よしんば、破棄の撤回を韓国に呑ませたとしても、それはもう時間稼ぎに過ぎません。このことを、アメリカが理解していないとは思えません。
これを受けて、中露は既に半島奪取に動いています。では、アメリカはどうするのでしょう。
いままで継ぎ込んできた分を取り返す。韓国を利用するとしたらどうするか。
私なら、中露の半島進出、北朝鮮の南下を待って、邦人救助の名分で軍事オペレーションを半島で展開します。同時に香港問題で火が付いた中国の民族問題をウイグル、チベット、モンゴルと多発的に展開させて、中国を封じます。同盟国としての過分な配慮はもう韓国には必要ない。北朝鮮もその流れで攻撃し核廃絶へと進めば上出来です。
文字通り焦土化した半島の後始末を日本が頼まれるかもしれませんが、それだけは覚悟して置かなくてはならないかもしれません。
ああ、その前に半島動乱に日本は備えなくてはなりません。韓国、北朝鮮のみならず、中露にもです。
実際に朝鮮戦争に従軍した世代はとうに引退しているでしょうが、あれだけの血を流して確保した朝鮮半島南部を只で放棄することに対するアメリカ軍とくに陸軍が抱く抵抗感は、われわれ日本人が想像するよりはるかに強いのではないかと想像します。日韓反目の実相なんてのは、彼らにとってみれば、まあどうでもいい話で、要は米軍の朝鮮半島を含む東アジア戦略をいかに望ましい形で維持するかが眼目だから、一昔前ならまちがいなく「不満はあろうが、ここは韓国に譲ってやれ」と日本に圧力をかけてきてたでしょうね。しかし韓国に大甘のオバマの政策がどんな結果を生んだかを目の当たりにしては、非難の矛先が韓国に向き、日韓双方に向けては、「問題解決に向けての前向きの対処」を促すくらいが、少なくとも表立ってのところではせいぜいというのが現在の状況なんでしょう。圧力と言ったって、この程度の強度で韓国のベクトルを変えられることはまずないでしょうし、これまでの経緯を見ておれば、理屈で承服させることができる相手でないことはアメリカ自身も十分学習しているはず。さてそこで、もう好きにやらせるしかないなと。アメリカ政府ないし米軍が果たして思うでしょうか?
半島からの米軍撤退、ついで米韓同盟破棄というのが、一部では既定のシナリオみたいに語られていますが、どうでしょうね。最後の最後になって、あっと驚く隠し球が出てくる可能性もあるんじゃないかと密かに思っているんですが。長年戦時統制権を握って半島に駐留し続けていたわけですから、韓国軍の少なくともコアの部分を掌握している可能性は十分あるでしょう。クーデターを起こさせるような露骨のことはさすがにやらずとも、無視できない数の高位の軍官に政権への不服従を唱えさせるとか、軍の諜報部門が掴んでいて左翼政権には上げていないキタの対南工作の実態を公開したりとか、まあいろいろありうるんではないかと、なかば楽しみにしつつ推移を見ています。
伊江太様
半島からの米軍撤退の可能性について同感です。
米国の指導層にとって、米軍のアジアからの撤退は、ローマ軍の属州からの撤退を連想させると思います。彼らは、自国をローマ帝国に比すのが好きですから。そのローマ軍がブリタンニア(現在の英国)から撤退する時のローマ帝国は、既に東西に分裂し、西ローマ帝国内ではゲルマン人の侵入も見られ末期状態でした。
それに較べれば、現在のアメリカは、貧富の差拡大、民族間の軋轢激化などで相対的に衰えたようには見えますが、国全体としての軍事、経済的パワーはまだまだダントツです。世界の技術・文化的時流も米国がリードしています。それに駐留経費負担が大きいとは言っても、日韓を加圧すればかなりの部分を肩代わりしてくれます。
また、特に半島は、正面的である中国の首都圏を軍事的にけん制するのにもってこいの場所です。常識的に考えれば、北朝鮮の非核化程度との取引では撤退できるハズがありません。予測不可能なトランプですから可能性ゼロとは言いませんが、米国には議会もあり、せっかく米国人の血を流し獲得した既得権益ですから簡単には手放さないでしょう。私の予想では、最低でも、中国の勢いがピークアウトするのを見定めるまでは駐留し続けるような気がします。
それに対し、韓国が言う事を聴かなければ、中国を盾にできないよう策を講じた上で、外交的のみならず、軍事、経済、他貴兄の言われる「隠し玉」のような手も動員し、全方面から、硬軟両様の手段で強圧するのでしょう。
この場合日本としては、米国が韓国を懐柔する際のダシに使われないよう、今から注意しておくべきです。そういう意味で、今回の韓国GSOMIA破棄の件での立ち回りは良い経験になるでしょうね。
誤記がありました。お詫びして訂正します。
中段の 誤:正面的 → 正:正面敵
韓国の要求が日本の輸出管理強化の撤回であることを考えると、米国が日本に譲歩を求めることは輸出管理をザルにしろと強要することに等しい行為です。つまり米国は韓国のGSOMIA破棄撤回と引き換えに、対北鮮・対中交易包囲網に大きな穴を自分で開けることになります。いくら外交下手の米国でもそんな愚策をとるとは思えません。もし米国高官が「日韓双方の譲歩が必要」と実際に言っているとしたら、それは韓国を自暴自棄に陥らせないための方便でしかないように、私は思います。
日韓間を仲裁する熱意が米国にはなくなっているのではないでしょうか。韓国は自分で対北鮮の橋頭堡であることを放棄しようとしています。もはや単なるトラブルメーカーでしかありません。朝鮮戦争で米国が払った犠牲を見切る何かきっかけがあれば、米韓同盟の消滅もあり得ると思います。
(1)GSOMIAを破棄する→米韓離反へ、その先は中露の属国化
(2)GSOMIAを破棄撤回する→国内の従北派の突き上げ、その先は文大統領弾劾&収監
亡国か監獄か、ハードな二択ですね。ここからどう斜め上の展開に持って行ってくれるのか、成行きに注目したいと思います。最悪の時に最悪の判断をするという汚名を挽回するチャンスです。
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
素朴な疑問なのですが、韓国の裁判所が「日韓GSOMIA破棄は違法であ
る」、または(GSOMIA破棄を撤回したとして)「日韓GSOMIA破棄撤回は
違法である」との判決を下したら、どうなりますかね。
蛇足ですが、ついでに(韓国の)裁判所に「WTOの途上国優遇特権を韓
国が放棄したのは、違法である」との判決を出してもらったりして。
駄文にて失礼しました。
すみません。追加です。
もし今回、日韓GSOMIA破棄を撤回したとしても、(気が早いかもしれま
せんが)次期韓国大統領が、「日韓GSOMIAを破棄する」と言い出すのでは
ないでしょうか。また今回、日韓GSOMIAを破棄しても、次期大統領が「日
韓GSOMIA破棄は無効であり、未だに有効である」と言い出したら、(韓国
は)「GSOMIAが続いていたもの」として、(情報をくれなかった)日本を
非難するのではないでしょうか。
蛇足ですが、韓国の朴前大統領が弾劾されて、任期を全うできなかった
前例がある以上、(韓国経済状況次第では)文大統領も任期を全うできな
い可能性も、あるのではないでしょうか。
駄文にて失礼しました。
違法合法を決める基準となる法律がないと思うので、裁判が成立しないと思います。
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
そんなものは、後から法律を作れば済むだけの話では。
駄文にて失礼しました。
>しかし、「何か気に喰わないことがあれば、大事な協定を破棄する」という「瀬戸際外交」に出るような国を、軍事連携の相手国として信頼して良いか、という視点が、より多くの人々に意識されるようになることは間違いありません。
今回のここ大事ポイントはこの一文ですね!
もし米国が介入する気があるなら、こんなに引っ張らずにさっさとしているはずなので、当てつけのように口にするだけで何もしないと見ています。
普通に考えればこのまま韓国だけが騒ぐ中、期限が来てGSOMIA終了だと思いますが、どうなんでしょう。
まだ8月のことは記憶に新しく、「GSOMIA継続しない宣言」のインパクトが頭から抜け切れていません。またまた予想してないことをしてくるのではないかと疑ってしまいます。韓国にとって最後に唯一残った交渉カード()なので、なんだかんだ言い訳をして継続という可能性もありそうです。
継続するには世論を納得させて、自己陶酔も可能な言い訳が必要になるでしょうが、かなり高度な作文能力があればなんとかなるかも知れません。
「形だけ継続して交渉カードとして残しつつ実績として90日前に文書での通知はしたのだからいつでも破棄できる。どやぁ」とか。
自分で書いててなんだそりゃ、ですが。
じゃあ米軍にも骨折ってもらおう。
在日米軍の駐留費負けてくれ。
日韓両政府が元徴用工問題で経済基金案検討
日韓両政府が元徴用工問題を巡り、事態収拾に向けた合意案の検討に着手したことが28日、分かった。韓国の政府と企業が経済協力名目の基金を創設し、日本企業も参加するとした案が浮上している。
https://news.livedoor.com/article/detail/17298995/
これはあの悪名高き「カワムラ」が韓国側にまんまと丸め込まれた案ですね。こんなもんを受け入れたら安倍政権は終わりでしょう。フェイクニュースであると信じたい。
シンシアリーさんのブログから、韓国の記事の一部です。
大統領府は28日、政府が明らかにした韓日軍事情報保護協定(GSOMIA)終了決定の立場には変わりがないと、日本が対韓輸出規制に対して先に措置しなければならないという従来の立場を再確認した。
という事で、スティルウェル米国務次官補の話を、シカトする発言でした。
日本が先に措置しないといけないというくだりは、何度聞いても腹たちますね。
本日のプライムニュースですが、北朝鮮がテーマでした。
出演者が親北朝鮮に武貞教授だけならパスでしたが、朝鮮日報の記者が出演しておりました。
お名前は失念しましたが、彼は北朝鮮高官との取材ルートを持っており、その発言からはたまにではありますが有益な情報が得られるので最後まで視ておりました。
テーマに一つに「北朝鮮は最終的に核を手放すのか。」がありましたが、彼の答えは「最終的に敵がいなくなったら。」というものでした。北朝鮮にとって、敵というのはアメリカだけではありません、中露ももちろん、北朝鮮にとって敵なのです。すなわち、そこから導かれる結論は「北朝鮮は核を手放さない」ということです。
そして、北朝鮮がアメリカとの協議を年内と区切った理由は、来年にはアメリカで大統領選が本格化してしまうので、年内であれば、トランプ氏の関心を押さえておくことができる(北朝鮮に有利な交渉に導けるから)とのことでした。
アメリカのトランプ大統領もこの番組を見ていてくれるといいんですのにね。
どれだけ、北朝鮮に嘗められているかがよく判る内容でした。
こっそり延長して
韓「安保の機密」で押し
日米「韓国内のこと」と黙ってもらう手は?
ここで日本がばらしたら
米国に「無駄に騒乱を招くな」くらい言われるだろうし。