文在寅フランス訪問は大失敗 南北鉄道という新たな「火種」
最近、当ウェブサイトでは「韓国ウォッチング」関連の記事が増えてしまっていますが、その理由は、韓国社会が失敗する様子を現在進行形でチェックし、日本が同じような轍を踏まないようにすることにあります。おりしも文在寅韓国大統領のフランス訪問は大失敗に終わったようですが、南北鉄道連結という、新たな米韓対立の火種もくすぶり始めました。いや、そのうち米韓関係は煮えたぎったマグマが噴出するかのごとく、いずれ火を噴くのではないでしょうか?そして、どういう形で噴出するのでしょうか?
目次
韓国ウォッチングの本当の目的
あらかじめお断り申し上げておきますが、私は現在の日本が「成功事例」だとは思っていません。いや、むしろ、官僚支配やマスコミ支配により国会議員(とくに立憲民主党などの野党議員)の行動は支離滅裂を極めていますし、野党がグダグダすぎるがために、自民党も弛緩しきっていて、問題は山積しています。
私自身はあくまでも「中小企業経営者」という立場にありますが、自分で本業のビジネスをきちんと運営しつつも、それと同時に日本社会に対する問題意識から、「ウェブ評論家」として自分なりに正論を述べ、地味に拡散し続けていくことを選択したのです。
こうしたなかで、少し前から当ウェブサイトの『「鳩山政権が5年続いたら」?フランスで無知を晒した文在寅』などでも取り上げたとおり、現在、私たちの隣国・韓国の文在寅(ぶん・ざいいん)大統領が、欧州を歴訪中です。
どうして私がこの話題をウェブサイトで取り上げて議論したのかといえば、文在寅氏の欧州訪問が、あとから振り返れば、「あのときこそ、韓国が西側世界と決別した瞬間だったのではないか?」と記録される可能性があると思うからです。
そして、別に私が「韓国社会に対して強い利害を有しているから」ではありませんし、ましてやどこかの嫌韓サイトのように「韓国社会の崩壊を楽しみに待ち望んでいるから」、ではありません。あくまでも、「外交における失敗事例を日本にとっての他山の石として教訓化すること」が目的です。
そして、韓国という民主主義の失敗事例を糧に、日本国民がより賢くなることで、結果的に日本の民主主義がより洗練されるのだとしたら、それはわが国にとっても非常に幸いなことではないかと思います。
大失敗に終わったフランス訪問
本当にそれを言うか…
いつもどおり、前置きが長くなってしまいましたが、文在寅氏の欧州訪問や、これに関連するいくつかの重要な報道が、昨日から本日に掛けて出てきています。現時点で私が発見したこれらの記事について、フォロー・アップしておきましょう。
最初の記事は、これです。
文大統領、マクロン大統領に「北朝鮮制裁の緩和に力を貸してほしい」(2018年10月16日07時08分付 中央日報日本語版より)
韓国メディア『中央日報』日本語版によると、国賓としてフランス訪問中の文在寅氏は現地時間の15日、エマニュエル・マクロン仏大統領と会談したのですが、その際の会話を見て、私はおもわずのけぞってしまいました。というのも、文在寅氏は、マクロン氏に対し、
「少なくとも北朝鮮の非核化が後戻りできない段階に来たという判断に立つなら、国連の制裁緩和を通じて非核化をさらに促進していくべきだ/マクロン大統領が安保理常任理事国としてこのような役割を果たしてほしい」
と要請したからです。まさか、本当にこれを言うとは思いませんでした。
金正恩のメッセンジャーであることを隠さなくなった
中央日報によると、文在寅氏は、
「金正恩北朝鮮国務委員長は『米国が相応の措置を取る場合、核とミサイルの実験中断と生産施設の廃棄だけでなく、現在保有中の核兵器と核物質をすべて廃棄する用意がある』と明らかにした」
とも力説したのだそうですが、さりげなく、これは聞き捨てならない発言です。なぜなら、この金正恩(きん・しょうおん)の主張は、6月12日の米朝首脳宣言で署名した内容と、明らかに矛盾しているからです。
米朝両国は「北朝鮮が朝鮮半島の非核化で努力する」ことで合意したのであって、「経済制裁を緩和したら核廃絶を行う」という項目はありません。ということは、この金正恩によるメッセージは、6月12日の米朝首脳宣言の内容から明らかに後退しているといえます。
もはや文在寅氏は自分が金正恩のメッセンジャーであるということを、隠し立てすらしなくなったのです。
それを「ゼロ回答」という
この点、先日の記事でも紹介したとおり、実は、フランスは日本にとり、「2+2会談」の重要な相手国の1つであり、過去に4回、この手の会談が開催されています。そして、直近の日仏2+2会談では、
- 日仏両国は基本的価値を共有する特別なパートナーである
- 核武装した北朝鮮は決して受け入れられない
- 日仏両国が連携して国際社会による圧力を最大限高めていくことを確認する
という内容で合意しており、このことから私は、
「まことに申し訳ないのですが、文在寅さんがノコノコ出掛けて行って、すでに日仏両国が合意した「圧力による核放棄」を覆せると見るのは、非常に甘いのではないかと思います」
と申し上げました。
それでは実際、マクロン氏の反応は、どうだったのでしょうか?
その答えは、ほぼ私の読み通りでした。先ほどの中央日報の記事の続きによれば、マクロン氏は
「北朝鮮が非核化とミサイルプロセスに対して実質的な意志を示すよう期待している。その時までは国連制裁を継続しなければならない/フランスは北朝鮮の非核化に対し、完全かつ検証可能で不可逆的なプロセスが始まることを希望する」
と答えたのだそうです。
見事なゼロ回答!
マクロン氏は「非核化が先」「国連制裁緩和は非核化の後」という順序を明確に述べただけでなく、日本やアメリカが主張する「CVID(※)方式による核放棄」への支持を、文在寅氏の前で公然と言い放った格好です。
(※CVIDとは、「完全な、検証可能な、かつ不可逆な方法での廃棄」(Complete, Verifiable and Irreversible Dismantlement)のこと。)
中央日報はこの記事の中で、「マクロン氏は完全なゼロ回答を示した」とは述べていませんが、だれがどうみても「ゼロ回答」でしょう。都合が悪い事実を見て、そこから目をそむけ、逃げ出すのは、韓国メディアの悪い癖だと思います。
文在寅氏は国連常任理事国の一角であるフランスを北朝鮮陣営に引き込もうとして、即座にはねつけられただけでなく、フランス革命と単なるデモをいっしょくたにするなどの恥をさらしただけだったのかもしれません。同氏のフランス訪問は無様な失敗だったと考えて間違いないでしょう。
米韓対立が表面化
米朝共同宣言は米国から北朝鮮への「動くな」命令
さて、『韓国への仏罰?自業自得?韓国に対する特別扱いをやめる日米』のなかで、米朝共同宣言の本当の目的は、米国が北朝鮮に対して「動くな!」と命令した、という点にあるのではないか、という議論を紹介しました。
ただ、それと同時にこの合意は、米朝両国がそれぞれに「入れ知恵」をアドバイザーを手に入れているのではないか、という仮説も提示しています。具体的には、
- ドナルド・J・トランプ米大統領には安倍晋三総理大臣
- 金正恩には文在寅・韓国大統領
です。
この4者のなかで、特に悪質なのは文在寅氏です。なぜなら、米国の同盟国であり、米国に守ってもらっている立場の韓国の大統領でありながら、米国の敵対国である北朝鮮と内通し、いまや、それを隠し立てすらしなくなっているからです。
新たな火種が続々と…
このように考えていくと、米国としては朝鮮半島に「動くな!」と命じておいて、中国やイランなどの問題に集中する、という基本戦略に狂いが生じて来た、ともいえるでしょう。そうした「狂い」の1つとして浮上したのが、南北鉄道連結事業です。
この件についても中央日報から拾っておきましょう。
米国、南北鉄道着工合意に「制裁履行」(2018年10月17日07時21分付 中央日報日本語版より)
南北朝鮮が今月15日に開いた高官級会談のなかで、朝鮮半島の東海岸(日本海側)と西海岸(黄海側)の2箇所で、鉄道や道路の連結事業の着工式を開くことで合意したところ、これに米国務省が「非核化の実現のめどもたっていないのに、勝手にプロジェクトを進めるな」と述べた、とするものです。
中央日報によれば、米国務省の報道官室関係者は国内外メディアの問い合わせに対し、
「我々はすべての加盟国が国連安全保障理事会決議によって禁止された分野別製品を含めた国連制裁を完全に履行することを期待する」
と述べました。
いわば、鉄道や道路の連結事業に関連して北朝鮮に物資を搬入すること自体が、国連制裁決議に違反する可能性がある、ということです。
韓国が国連制裁決議に違反しようとしているのは、過去に1度や2度のことではありません。たとえば、2月の平昌(へいしょう)冬季五輪中には北朝鮮船舶へ燃料を提供しようとしましたし、8月には北朝鮮の開城(かいじょう)に南北連絡事務所を設置するとの名目で、石油関連製品を搬出しました。
そのたびに米国政府は韓国政府に対して、「国連制裁決議違反となるので、やめろ」と婉曲に伝えて来ました。実際、『「ポンペオ氏が韓国に激怒」報道の続報 知的格闘の楽しさ』でも紹介しましたが、ポンペオ米国務長官が韓国に「激怒」した、との報道もあります。
正直、「キリがない」という気がします。
「言うことを聞け」と文在寅を叱ったトランプ
こうしたなか、「コリア・ウォッチャー」としては日本の第一人者でもある、日本経済新聞社元編集委員の鈴置高史氏が昨日、日経ビジネスオンライン(NBO)にこんな論考を寄稿しています。
「言うことを聞け」と文在寅を叱ったトランプ/北朝鮮への制裁解除を巡り米韓対立が激化(2018年10月16日付 日経ビジネスオンラインより)
相変わらず、タイトルは刺激的です。
しかし、書かれている内容はごく真っ当であり、ごく簡単にいえば、トランプ大統領自身を含めた米国政府関係者が、このところ、韓国に対する不満を公然と口にするようになった、というものです。
ただ、それと同時に「鈴置説」の優れている点は、こうした米国の主張に対し、韓国政府もあまり反論しなくなってきた、という点をきちんと拾っていることにあります。それが、康京和(こう・きょうわ)外交部長官(外相に相当)の「居直り」です。
(韓国政府は)米国の相次ぐ脅しにも、馬耳東風です。典型的なのが康京和長官。韓国の外交部長官が米国との関係悪化を公の席で認めるなんてことはこれまでありませんでした。/しかし「ポンペオの難詰」をあっさり認めたのです。保守系夕刊紙、文化日報の社説「米大統領は制裁緩和に反対、国務長官は軍事合意にブレーキ」(10月11日、韓国語)によると、国政監査でのやりとりは以下でした。/ “「ポンペオ長官は南北軍事合意に強い不満を示したか」との議員の質問に康長官は「その通りだ」と認めた。” /「強い不満」かどうかは感覚的なものですから「単なる質問だった」と逃げる手もあった。しかし、康京和氏は素直に認めたのです。「米国と摩擦を起こして何が悪い」と居直ったと韓国では見られています。(※下線部は引用者による加工)
これは非常に重要な指摘です。つまり、度重なる韓国の米国に対する裏切り行為に対し、米国は何度も何度も韓国に対し警告し続けてきたのですが、ついにトランプ大統領自身が「言うことを聞け!」とキレたものの、韓国政府は逆に「米国と摩擦を起こして何が悪い」とばかりに居直ったのです。
マグマが溜まり続ければ、火山はいつか、噴火します。米韓対立が「地価のマグマ」だとすると、そのマグマは、ごく近い将来、火口から一気に噴出する可能性がある、ということです。
「マグマ」はどう噴出するか?
ただ、「いつかマグマは噴出する」と言ってみたところで、現在の米国の立ち位置、中間選挙を控えた米国内の微妙な政治状況などを踏まえると、少なくとも来月の中間選挙の結果が出るまでは、米国において韓国の問題が大きくクローズアップされることはないと私は考えています。
しかし、逆にいえば、「中間選挙」というトランプ政権にとっての課題が一段落し、米中貿易戦争の最初のラウンドも落ち着いてくれば、今度は再び、トランプ政権の目が朝鮮半島に戻って来ます。
トランプ大統領自身は、いずれ朝鮮半島から米軍を撤収するという意向を明らかにしていますが、私は、トランプ氏が「転んでもタダでは起きない」人物だと思っており、交換条件も何もなしに、在韓米軍を引き揚げることはないと考えています。
その「交換条件」とは、もしかすると中国とのあいだで締結されるものかもしれませんし、北朝鮮とのあいだで締結されるものかもしれません。しかし、それまでの間にトランプ氏の世界戦略を「邪魔する」小国の指導者に対し、米国は容赦しないのではないでしょうか?
具体的には、米韓関係がいきなり国交断絶状態になるのではなく、「米軍撤退のその日」が来るまでは、米国にとっては無難な人物が大統領に就任してくれる方が嬉しいはずです。ということは、邪魔な文在寅政権に対しては、何らかの陰湿な制裁を行う可能性が高いと見ています。
それが通貨危機なのか、軍事クーデターなのかはわかりません。ただ、軍事クーデターなどの場合は、韓国国内にも米国に呼応する勢力が必要ですので、ここはやはり、米国が単独でできる水面下の制裁として、テロ対策などを名目にした金融制裁などが現実的ではないかと見ているのです。
そうなると、やはり韓国国内で「日本との通貨スワップが必要だ」といった議論が高まってくるのではないかと思いますが、逆に言えば、それが韓国国内の危機の度合いを測るバロメーターのようなものだと考えて間違いないでしょう。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
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私は「韓国社会の崩壊を楽しみに待ち望んでいる」者の一人ですが、崩壊の日が来ることはないかも知れないと悲観的に構えております。
崩壊悲観論でいる理由は、朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)が建国されて以来、誰の目にもならず者国家であったあの国を、どの国も裁くことがなく、70年間生きながらえさせてきたからです。拉致問題は長らくでっち上げ扱いされてきました。北がそれを認めてからも進展はありません。2002年に北朝鮮が核保有宣言をした後も米国は北朝鮮に餌を与え続けました。2017年には、北は何度も日本海に向けて弾道ミサイルを発射しました。北朝鮮以外の国がこんなことをしたら無事では済まないでしょう。でもあの国は見逃されます。
なぜこれ程に北朝鮮は甘やかされるのでしょうか。韓国に対しても同様です。なぜ米国はこれ程韓国を甘やかすのでしょうか。事実上の経済制裁破りを繰り返す韓国に対して、米国は抑制された牽制の言葉を述べるだけです。これでは韓国に伝わりません。容認と同じ意味です。
米国が南北朝鮮を甘やかす理由は二つあると思います。
1. 東北アジアの地政学的意味を理解できる米国人が少なすぎる
2.朝鮮半島は緩衝国以外に使い道がない。資源がない。文化的魅力がない。
もうちょっと具体的に。
1. 東北アジアの地政学的意味を理解できる米国人が少なすぎる
かのマッカーサー元帥は、朝鮮戦争を戦って初めて、大日本帝国が大陸へ進出した意味を理解したという逸話は有名ですが、換言すれば、自国の兵士を30万人も失う大戦争を仕掛けておいて、敵国の基本的な利害や国家戦略を理解していなかったということです。地理的に遠く、文化交流もなく、共通する宗教観もない、そういった地域を正確に理解するのは相互ともに困難です。
そうした無知・無関心に基づく誤解は戦後も続きます。あえて大雑把に言えば、米国人には中国・朝鮮・日本の区別がまともに出来ないのです。なぜあの地域が揉めているのか分からないのです。今のところ、東アジアに関して的確な分析ができるのはエドワード・ルトワック氏くらいだと思います。
どの国でも政治家の多くは博識で有能ですが、一般大衆の支持や議会の理解なしには政策を実現できません。アジア研究のシンクタンクから有意義な提言を受け取ったとしても、それが支持層の有権者の歓心に繋がらなければ優先度を下げるでしょう。どうでも良い地域扱いになりやすいのです。
2.朝鮮半島は緩衝国以外に使い道がない。資源がない。文化的魅力がない。
とりわけ米国が朝鮮半島に魅力を感じない理由は資源がないからです。石油・天然ガスはありません。石炭は出るようですが、今更の燃料です。鉱物資源はありません。食料生産能力も低いです。これが中近東ならば、情勢不安が起これば石油メジャーが黙っていないでしょう。強力なロビー活動で彼らの都合良い外交あるいは軍事行動を起こすように議会を動かすでしょう。朝鮮半島にはそんな利害がありません。文化的にも日本の亜流、中国の亜流であり、一般人の関心を呼ぶものがありません。
対するに、中国・ロシアの大陸国家から見れば、朝鮮半島は海洋国家勢力に対する緩衝地域として利用価値があります。だから両国は北朝鮮をずっと庇ってきたのです。米国はそれに付き合い、冷戦期を通じて韓国を緩衝国として育ててきました。日本にもさんざん経済支援と外交譲歩を強いました。
さて、北朝鮮が核弾頭と大陸間弾道ミサイル(ICBM)を保有した(と自己申告している)現在、前述の米国の無知・無関心がもたらす無作為は限界に達しました。米国民の生命が危機に晒されているのです。トランプ政権が北朝鮮に圧力をかけ、北は萎縮して核開発を一時的に凍結しています。ここから一気呵成にCVID方式の非核化が実現するかどうか、これも私は悲観的です。米国は、ICBMさえ破棄されれば手を引くと予想します。自国民が安全であれば、韓国や日本が射程に入っても米国は困らないからです。また、万が一日韓どちらかが核攻撃されれば、米国は遠慮なく北朝鮮に報復する口実が得られますので、それは好都合ですらあります。
北朝鮮は、米国の堪忍袋の限界はよく分かっていると思います。そうでなければ70年も〈ならず者国家〉を維持できません。今回もICBMを引っ込め、核弾頭開発は中止と宣言しつつ、「中止とは言ったが廃棄とは言っていない」で復活させると予想します。
多分、今回の一連の騒ぎが収まった後、北朝鮮は準中距離弾道ミサイルに搭載の戦術核兵器の保有を容認されます。韓国は実質はレッドチーム扱いながら、米韓同盟は表向き維持され、国連軍は規模を縮小しつつ韓国に駐留を続けます。これは北朝鮮に軍事行動を抑制させるための措置です。経済制裁は解除せず、しかし韓国が密かに援助するのは見逃します。北が暴発しないように限界以上に困窮させないためです。
つまり、従来から一歩だけ北朝鮮が前進しつつ、これまでと同じ膠着状態が続くと予想します。米中戦争が米国のもくろみどおりに運び、中国共産党政権が倒れても情勢は変わりません。ソ連が崩壊してソビエト共産党が消滅してもロシアは北朝鮮を庇いました。米露の利害が一致しない以上、ロシアが北朝鮮を必要とする事情は変わりません。中国の政治体制が変わっても、大陸国家対海洋国家の対立構造は変わりません。
要約すると、「朝鮮半島は米国からの理解も関心も低い地域だから、かえって生き延びられる」です。生き延びられはしますが、豊かにも幸せにもなれません。
お説はごもっともなのですが、軍オタから一言。
>北朝鮮は準中距離弾道ミサイルに搭載の戦術核兵器の保有を容認されます。
核兵器の戦術級・戦略級は威力の差では無くて、運搬プラットフォームの運用による区別なので、IRBMに搭載される核は、戦略兵器となります。枝葉末節ですが。
ご指摘ありがとうございます。兵器における戦術と戦略の区分は、威力の差だと思い込んでおりました。
改めてWikipediaを調べたら「射距離500km以下のものが戦術核兵器」とありますね。勉強不足でした。
「小威力の核弾頭を搭載した準中距離弾道ミサイル」に訂正させていただきます。
< 更新ありがとうございます。
< 文は何しに欧州へ一足早く行ったんだろう?行くとこ行くとこで塩まかれてるようですが(笑)
マクロン氏は文の都合のいい「北擁護に一肌脱いで貰えませんか?」に対して、ゼロ回答!オメー!
< 『北朝鮮が非核化とミサイルプロセスに対して実質的な意志を示すよう期待している。その時までは国連制裁を継続しなければならない/フランスは北朝鮮の非核化に対し、完全かつ検証可能で不可逆的なプロセスが始まることを希望する』(会計士様コメントより) 、、、マクロン氏はいわゆるCVIDに言及ですな。
< 晩餐会で旨いメシ食った後に、こんな事を伝えねばならなかったマクロン氏、ご苦労様です(笑)。本当に、会うのも嫌だったんじゃないですかあ?日米の言う事聞かず、あまり付き合いも深くない仏に恃むその厚顔無恥、ド厚かましさ、空気読めず、いわゆる西瓜人(外は緑だが、中は真っ赤っ赤!)。
< どこも韓国と北朝鮮など助けないよ。特に韓国は自由主義陣営のクセに悪ど過ぎる。第一、自国の事を考えたら、海外に行く余裕など無いやろ。経済ガタガタ、若年失業者増加の一途、国民の債務増、預金少なしスグ使う(笑)。海外にでも出稼ぎに行けば良いが、日本は水際でお断り。駐日米軍基地だけでなく、観光でもビザ15日ポッキリ、やがてゼロへシフトすると信じてます。
< 会計士様ご指摘通り、中間選挙までは米国も動かないでしょうが、その後、韓国を金融制裁カマしてから、北とは最後通牒突きつけるのでは。あやふやな返事なら中国に『高値』で売るかも。で、平沢基地、烏山基地、釜山港などの米軍は半減させる。いずれ撤退だ。
<半島如きしょうもない民族には、本来関わりたくないです。しかし、近場なだけに日本も避けきれない。ここはひとつ、昔通りシナに南北とも呉れてやったらどうでしょうか。調教して貰え。本来の主たる敵性国は中国だけだ。以上。
>晩餐会で旨いメシ食った後に、こんな事を伝えねばならなかったマクロン氏、ご苦労様です(笑)。
いや、おフランスの場合、言ったことよりエリゼ宮で出る飯の内容がホンネだったりするんですが、
https://japanese.joins.com/article/106/246106.html
文大統領、マクロン大統領と国賓晩餐…「今までにない歓待」
> 当初、夕食会は午後8時から1時間半の予定だったが、フランス側の事情で30分遅い午後8時30分に始まった。
>その後、両首脳はエリゼ宮の官邸を見回った後、午後11時30分ごろ日程を終了した。
> 尹首席秘書官は書面ブリーフィングで「文大統領は今まで外国首脳と数多くの夕食会をしたが、これほど遅い時間に日程が終わったのは初めて」と伝えた。
いや、それ自体がメッセージだからw
フランス革命とろうそく革命を同列に扱ってたけど、フランス革命は人権を尊重した革命ですから、北朝鮮の様な人権を無視する国に対する圧力を緩めるはずがないだろうに・・・。
韓国は外交をするときに事前に実務者協議で意見のすり合わせや根回しはしないのでしょうか。
今回のフランスの件、中国の国賓訪問のとき、朴槿恵時代の米国のときもそうですが
結果的に共同発表が中止になったり、ゼロ回答であったりとかなり雑な仕事ぶりです。
高位官僚などは事前の準備や過去の教訓など引継ぎはしないのでしょうかね。
韓国は国連加盟からすると国際社会にデビューしてまだ数十年程度です。
米国や日本の庇護のもと外交をやってきたわけですが
独断専行しだすと経験の浅さが露呈しますね。