【朝刊】エリート選抜試験そのものが制度疲労を起こしている

先日、『文科省局長逮捕:玉木、前川の両氏こそ疑惑に答えよ』で、文部科学省の現役の幹部が逮捕されたという衝撃的な事件を取り上げました。これについては続報がいくつかありますが、私はこれを「東京医科大」という単一の大学の問題と捉えるべきではないと考えています。むしろ、日本全体の官僚というエリート選抜試験そのものに、大きな欠陥がある証拠ではないでしょうか?

文科省の組織犯罪

東京医科大の問題に限られない

文科省局長逮捕:玉木、前川の両氏こそ疑惑に答えよ』で紹介した、文部科学省の現役の幹部が受託収賄容疑で東京地検特捜部に逮捕された話題に、続報があります。日本経済新聞は土曜日、東京医科大学で入試の点数操作が組織ぐるみで行われていた疑いがあると報じました。

点数操作、組織ぐるみか 文科省汚職で東京医大(2018/7/7 10:02付 日本経済新聞電子版より)

日経によれば、臼井正彦前理事長(77)と鈴木衛前学長(69)が組織ぐるみで不正な点数操作を主導した疑いがあるようです。佐野太・前科学技術・学術政策局長の逮捕容疑が、自身の息子を大学に合格させる見返りに、東京医科大に便宜を図ったものであるとされる以上、当然の疑いです。

私は、臼井、鈴木両氏が贈賄容疑で逮捕されるのも時間の問題ではないかと考えていますが、しかし、この問題は「東京医科大の不祥事」ではありません。本質的には、文部科学省全体の腐敗、という問題にまで発展しかねないものです。

いや、逆に、佐野容疑者らの逮捕で事件に幕引きを図るべきではありません。文部科学省という腐敗組織の「膿」を出し切るのが筋でしょう。なぜならば、佐野容疑者こそ、前川喜平・文科省前事務次官の「直系」の舎弟のようなものだからです。

違法行為をしているのは文部科学省の側だ

そのことに触れる前に、まずはいつもの「もりかけ問題」を復習しておきましょう。

当ウェブサイトをご愛読頂いている方ならご存知だと思いますが、私は「もりかけ問題」のうち、とくに「加計学園『問題』」を巡っては、文部科学省による大規模な不正が行われている疑いを感じ取っており、そのことを当ウェブサイトでも、かなり以前から主張して来ています。

まず、何度も繰り返しで恐縮ですが、「もりかけ問題」の正確な定義から確認しておきましょう。これは、

安倍晋三(氏)が内閣総理大臣としての地位を悪用し、自身の個人的な友人が経営する学校法人に対して違法な便宜を供与した疑い

のことです。言い換えれば、「安倍総理個人が何らかの犯罪や違法行為に関わった」と主張するならば、まずは、いかなる法律にどう違反していたのかを主張しなければなりません。

たとえば、森友学園問題は

安倍晋三(氏)が内閣総理大臣としての地位を悪用し、自身の個人的な友人である籠池泰典氏が経営する学校法人森友学園に対して、国有地の不当な安価での売却を斡旋した疑い

のことですし、加計学園「問題」についても、

安倍晋三(氏)が内閣総理大臣としての地位を悪用し、自身の個人的な友人である加計孝太郎氏が経営する学校法人加計学園に対して、法律で禁止されている獣医学部の新設を押し通した疑い

のことです。

しかし、非常に困ったことに、野党、マス・メディアなどが「もりかけ問題」を巡って1年半も大騒ぎしているにも関わらず、安倍総理(あるいは昭恵夫人)がこれらの不正に直接関わったという決定的な証拠は、ただの1件も出てこないのです。

それどころか、このうち森友学園問題を巡っては、「国有地を不当な安価で売却していた」という事実そのものの認定に問題があります。問題の土地は、大阪航空局が所有していたものであり、ゴミが埋まっているにもかかわらず、近畿財務局がその事実を隠して森友学園側に売却したことが、そもそもの原点です。

ここに安倍晋三総理大臣(あるいは安倍昭恵氏)が関わる余地など、1ミリもありません。

一方で、加計学園「問題」を巡っては、そもそも「獣医学部の新設申請自体を禁止する」という法律など、存在しません。

実は、獣医学部新設を「受け付けない」とした根拠は、文部科学省が策定する告示『大学、大学院、短期大学及び高等専門学校の設置等に係る認可の基準(平成15年3月31日文部科学省告示第45号)』であり、同告示の第1条第4号には、

歯科医師、獣医師及び船舶職員の養成に係る大学等の設置若しくは収容定員増又は医師の養成に係る大学等の設置でないこと。

と規定されています。いわば、獣医師の養成に係る大学等の設置の禁止措置は、文部科学省自身が勝手に決めた告示に盛り込まれているのですが、特定の学部の新設を文部科学省が決定することなど、法律上は許されていません。

従って、むしろ長年にわたって違法行為を行ったのは、加計学園側ではなく、文部科学省側なのです。

前川喜平・前次官の「犯罪行為」

天下り規制違反

つまり、文部科学省は、法律に違反して、特定の学部の新設を禁止する告示を勝手に策定して来たのです。まさに官庁自身が法律違反を犯していたということであり、行政に対する信頼を歪めて来た文部科学省の恣意的な大学設置認可は、絶対に許されてはなりません。全容解明が待たれます。

しかし、文部科学省を巡る疑惑は、これに留まりません。それが、前川喜平・前文科省事務次官にも重大な責任がある、「違法天下り問題」です。

国家公務員の天下り(再就職)に関する規制については、内閣府の『国家公務員法の再就職等規制の概要』というウェブサイトに詳しく記載されています。これによると、次のような行為は、原則として禁止されています。

他の職員や元職員の再就職の依頼、情報提供等

たとえば、文部科学省の事務次官が、他の職員・元職員の再就職(天下り)を、自身が許認可権を持つ大学などに対して「依頼」すること。また、「依頼」だけでなく、「情報提供」するだけでもアウトです。

現職の職員による利害関係企業等への求職活動規制

たとえば、文部科学省の職員が、密接な利害関係を持っている私立大学に対し、文部科学省退職後にその私立大学に再就職するために、「再就職しようとする地位に関する情報の提供の依頼」(つまりポジションの要求すること)はアウトですし、履歴書を相手に提供するだけでもアウトです。

再就職者(元職員)による元の職場への働きかけ規制

天下りをしたとしても、自分自身が在籍していた職場に対し、「職務上の行為をすること」「職務上の行為をしないこと」(要するに「口利き」)を要求・依頼すること。たとえば、文科省から東京医大に天下った人間が、東京医大に下された行政処分の撤回を求めるような行為などが考えられると思います。

そして、文部科学省が昨年2月21日付で公表した『文部科学省における再就職等問題に係る調査報告(中間まとめ)』と題する報告書によれば、前川喜平・前文科省事務次官自身が、これらの国家公務員法違反の違法天下りを取りまとめていたことが判明しています。

賄賂と天下りの規制が必要なわけ

では、どうしてこのような規制が設けられているのでしょうか?

日本の行政、社会は、基本的に「ルール主義」で運用されています。これは、「これだけ儲けたらこれだけ税金を納めてくださいね」、「こういう行為をやったら違法ですよ」、と言った具合に、事前にルールを定めておき、そのルールの範囲内で自由にビジネスをやる、という考え方です。

たとえば、ラーメン屋などの飲食業を営むのであれば、最低限、食品衛生法や地元自治体の条例などに従って、営業許可を取ることが必要です。しかし、「食中毒を起こさない」など、最低限のルールさえ守れば、あとは「味と値段で勝負」です。

しかし、仮にある日からラーメン屋の新規設立許可の基準が、いきなり厳しくなったら、いったい何が発生するでしょうか?あるいは、保健所などの検査が不当に厳しくなり、許認可権限を持つ人物に賄賂を贈れば検査に手心が加えられる、などとなってしまったら、いったいどうなるでしょうか?

話は簡単で、行政と癒着して、役人に賄賂を贈れば、ラーメン屋としての経営ができる、ということです。まともな経営者であれば、必要悪と割り切って、役人を接待しまくり、検査に手心を加えてもらうようになります。いや、むしろそちらの方が効率良く経営できるからです。

当然、「味と値段」で勝負するのではなく、役人に賄賂を贈り、競合他店に対する検査を厳しくしてもらって、場合によっては味と値段の良い他店を取り潰してもらえば、自分のラーメン屋が勝手に儲かり始めます。つまり、これは「ルール主義の否定」であり、資本主義経済の破滅につながるものです。

ただ、賄賂は極端な例かもしれませんが、ラーメン屋が役所から便宜を図ってもらう見返りに、直接に賄賂を贈るのではなく、その役人が役所を定年退職した暁には、ラーメン屋の取締役として迎え入れる、ということであっても、話は同じです。

だからこそ、天下り規制が厳しくなっているのです。

私立大学の新設許認可権と教育経費補助

ところが、文部科学省の場合は、この「ラーメン屋の汚職」と同じようなことがまかりとおっています。

私立大学を設立するには文部科学省の許認可が必要ですが、私立大学の経営者としては、文部科学省が設立の許認可をしてくれたお礼に、その役人が定年退職した暁には、私立大学の理事や教授として迎え入れる、ということが行われているのです。

いわゆる「F欄大学問題」とは、学生のレベルが低すぎて、とうてい大学教育とは呼べないような水準の授業しか行われていないような大学が乱立している問題ですが、私はこの「F欄大学問題」の背景に、文部科学省が私立大学の新設許認可権を握っている点があると見ています。

それだけではありません。「私立学校助成法」という法律によれば、私立学校(高校、大学など)に対しては、学校事業に対する法人税が免除になるだけでなく、むしろ、教育経費の半額が助成される、という仕組みがあります。

いわば、いったん大学の設立に成功すれば、国から教育経費の半額の補助ももらえます。だからこそ、「名前さえ書ければ合格できる」という「F欄大学」が、昭和末期から平成にかけて、全国に乱立したのではないでしょうか?

しかも、少子化が始まると、今度は学生不足になります。このため、外国から留学生を大量に受け入れて、学生数を水増しする、といったことも行われているようです。

いずれにせよ、現在、文部科学省がやっている行政は、この「ラーメン屋の賄賂」と、究極的にはまったく同じ構造なのです。

今すぐ真相解明が必要だ

官庁訪問体験記と「霞ヶ関の三流官庁」

実は、私自身、1990年代に国家公務員Ⅰ種採用試験(当時)に合格し、霞ヶ関で就職活動をしていた時期があります。

私は自分なりの「国家公務員の在り方」について、自説を曲げることができなかったため、たとえば建設省の官僚からは、「建設省に入りたければ建設省の批判をしてはならない」と命じられました。私は、「自説を曲げてまで霞ヶ関の官僚になる」という進路を拒否したのです。

それはさておき、当時、就活生の間では、霞ヶ関の官庁にも歴然たる人気ランクがありました。私なども経済職の区分で合格したクチですが、私学出身者である私は、経済企画庁や通産省などの大人気官庁からは冷たくあしらわれ、どうしても入省したければ文部省にでも行け、と言われた記憶があります。

その後、省庁再編の影響で官庁の数は半減し、文部省は科学技術庁と合併して文部科学省となりました。旧科学技術庁には優れた技官なども多く所属していたようですが、霞ヶ関からは「三流官庁」と蔑まれた文部省と一緒になってしまったことは、科学技術庁にとっては手痛い打撃だったでしょう。

実際、原発の監督官庁が、なぜか経済産業省ではなく、文部科学省ですが、これは省庁再編の影響によるものと考えて良いでしょう。残念ながら、前川喜平・前文科省事務次官のような人物が原発の仕組み、安全性などについて理解しているようには見えません。

文部科学省の調査と解体

もちろん、私は人生において、官僚であった経験がないため、文部科学省が本当に「霞ヶ関の三流官庁」と蔑まれているのかどうかは存じ上げません。しかし、逮捕された佐野太容疑者の出身大学は、霞ヶ関基準のエリート大学(東大や京大、一橋大など)ではなく、私立大学である早稲田大学です。

大蔵省(現・財務省)などの「エリート官庁」では、出世する人物は、基本的に東京大学(とくに法学部)か、せいぜい京都大学出身者に限られるようです。早稲田大学や慶應義塾大学などの私立大学出身者が「将来の事務次官候補」と目されるあたり、霞ヶ関で文科省の地位が低い証拠でしょう。

もちろん、私は「早稲田や慶應のレベルが低い」などと申し上げるつもりはありません。しかし、ここで議論しているのは、「霞ヶ関のヒエラルキーでは東大がトップ、次に京大や一橋大などの国公立が来る」という「霞ヶ関の価値観」です。

当然、文部科学省内では他の省庁に対する妬み、やっかみの感情などが渦巻いていたとしても、不思議ではありません。よく文部科学省の官僚が、外務省に出向させてもらい、どこか無難な国(たとえばブルガリアあたり)の大使を任される、という話を聞きます。

つまり、私立大学出身者が官僚になるための試験に合格しても、入省できるのは文部科学省くらいなものです。文部科学行政に携わり、外務省に出向して大使を経験させてもらい、最後は自分が許認可権を握っていた私立大学に教授として天下る、というのが、典型的な文科官僚のキャリア・パスです。

これで文科省が腐敗しない方が不思議です。

官僚試験自体をやめてみては?

国家Ⅰ種合格者である私自身が申し上げるのはおかしな話ですが、私は、こうした「エリート選抜試験」をやめたら良いと思います。

そもそも、日本の官僚システムでは、試験に合格しただけでは官庁に就職することができません。そして、たとえば文部科学省に入省すれば、一生涯、文部科学行政を中心とした行政に携わることが一般的であり、ほかの省庁に転籍することはほとんどありません。

私に言わせれば、霞ヶ関基準でいう「超一流大学」を卒業し、国家Ⅰ種(現在の「国家総合職」)試験に合格したような人たちが、本当に「優れた人たち」なのかといわれれば、そこは大いに疑問です。むろん、本当に賢い人もいますが、私自身が出会った官僚には、「学歴バカ」のような人物もいました。

考えてみれば、裁判所の裁判官が世間知らずで、一般社会常識からかけ離れた判決を下すのも、財務省に入省した若者が財務省に完全に洗脳されてしまうのも、20代前半という、人生のほんの一時期における「エリート選抜試験」に合格した人間を優遇し過ぎていることにあると思います。

私は、ゆくゆくは霞ヶ関の官僚のうち、一定以上の役職(たとえば本省の課長補佐級以上)については、政治任用すべきだと考えています。そして、政権交代が行われれば、これらの人々は民間企業に流れていき、民間企業でも優秀な人が政治任用で官僚になる、といった流れが定着すべきでしょう。

オマケ:組織は水の流れと同じ

さて、文部科学省の腐敗を見ていて、私が真っ先に思い出したのは、「水の流れ」の比喩です。

これは、私が前職(※会社名、業種などについては明かしません)に在職していたときに受けた研修で出てきたたとえ話ですが、「人も水も一箇所に留まれば澱んで腐る」、というものです。今となっては、そのたとえ話に全面的に共感できます。

私の理解が正しければ、文部科学省の場合、入省した時点で「霞ヶ関の三流官庁に入省した連中」などと蔑まれ、志がある若者であっても、卑屈な態度を植え付けられてしまいます。そして、20代前半の時点で、将来のキャリアパスが見えてしまい、多くの人が、当初の志を失っていくのです。

しかし、官僚選抜試験をやめて、国家公務員試験を「一般職」のみにすれば、何が起こるでしょうか?

たとえば、一般職の職員としてどこかの省庁に入省し、その後、自力で自己啓発を続け、社会人でありながら大学院などを卒業してMBAの資格を取って民間シンクタンクなどに転職。その後、シンクタンクでキャリアを積み、官庁に課長補佐級以上の待遇を得て政治任用される、といったパスが描けます。

この人は、その後、官庁でさらに実績を積み、部長、局長などと昇格していくのを目指しても良いし、政権交代などの機会をとらえて民間企業や大学に戻っても良いし、あるいは議員として国政に打って出ても良いし、それこそ、さまざまな可能性が花開くのです。

私は、今回の文部科学省の不祥事や、年初から続いてきた財務省の公文書偽造事件、セクハラ疑惑などの不祥事を、霞ヶ関改革の原点に位置付けるべきだと考えているのです。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. 匿名 より:

    経済評論家の上念司氏が「高学歴社員が会社を滅ぼす」という本を書いているが、本日のブログ主の主張も同趣旨と考えて良いだろうか。頭でっかちだと大体変な事をする。ビーチ前川も本件付き国民に説明すべき。

  2. 宇宙戦士バルディオス より:

     東大卒の思い上がりは、全員でないにしろ、相当なものがあります。再度申し上げますが、全員とは言いません。立派な人も大勢います。しかし、私の知る実例には「僕は東大を出たんだ。早稲田や慶応のようなバカどもとは、わけが違う」と、大声で叫んだ人物がいました。試験選抜制度も去ることながら、未だに大学の偏差値=地頭の良さ=仕事の能力という固定観念が問題でしょう。普通の常識があれば、東大法学部卒・司法試験合格の福島瑞穂なんか、誰も尊敬するわけがありません。

  3. めがねのおやじ より:

    < 更新ありがとうございます。
    < 頭が良いという事は、本来尊敬を集める良いことだと思います。出来ないより、出来る方が良い。が、たった一度の入学試験で、その後の人生が決定してしまうのは、いかがなものかと思います。医師も早熟な子が有利なのか、18〜19歳時点での秀才の中から、とびきり優秀な頭脳の持ち主を選びます。司法試験などはもう少し歳が行った24〜30歳ぐらいでしょうか(予備試験組を除く)。いずれにしても、若い柔軟な吸収力ある頭の間に、選抜するのは理には叶っています。

    < しかし、東京大学法学部ってホントに高級官僚養成校ですね。悪い意味でエリート臭がプンプンする。国家公務員の中のランクは、財務省がトップ。次いで法務省、厚労省、国交省、外務省辺りが二番手、農水省、文科省、防衛省辺りが下位グループ?(テキトー。間違ってます 笑)。
    < つまり東京大学かギリギリ京都大学か一橋大学でないと、それ以外の大学から試験合格しても、二番手グループの本省の課長補佐に成れないよ、ならモチベーション保つのは難しい。それでなくても、当の本人は神童と小さい頃から言われて来ただろうし(今、思い出したが元外務省の『韓国人でなくて良かった』と言った駐韓大使は横浜国立大学卒でしたね。脱線すみません)。

    < 文科省の佐野氏とか言う逮捕された人物は早大ですか。十分な学歴と思うが、やはり私立は人数が多いので、損をするかも。慶大早大は一流企業に多数入社します。立派な経営者、財界人は多い。でも、【お上】は官立の最難関のみ門を開けている。これって今時おかしいでしょ。

    < 一発入試で、そのままずーっと路線が引かれているのは、もう過去的な考えと思います。人生、何度かチャンスを与えないと、人材発掘出来ませんよ。会計士様仰る通り、課長、部長、局長、次官らは純粋培養ではなく、外の荒波を受けた人の方が、誰が見ても良いでしょう。で、政権が変わったら全員入れ替える。勿論一般職は実務に精通する。上級職(総合職)などやめて、一般職だけ募集にすれば変な省庁エリートは無くなる。多分、財務省辺りが大反対だろうが、有無を言わせぬ硬い意志で安倍首相、或いは次期東大出でない総理(笑)は、やってくれないかなあ。 以上。

  4. go より:

    人材の質と学歴は関係ないですね
    ちなみに重要なのは上司の質です
    優秀な上司の下で育った部下は他の部署に配属されても結果を残す
    そういうデータを見たことがあります

  5. 匿名 より:

    新宿会計士様は国家公務員試験Ⅰ種試験もパスされていたのですね。専門分野の金融関係の記事も難解ですが、それ以外の記事も難解な漢字が含まれていることについて妙に納得しました。
    そう言えば、最近死刑執行で再び注目されているオウム真理教事件ですが、当時は幹部の高学歴についてマスコミからバッシングされていました。自分達も率先して高学歴な人材を採用されていたにも関わらずです。(当時そのバッシングの中心だった朝日が東大から応募者0でショックを受けていることに運命の皮肉を感じます。)学歴バッシングの結果として、悪名高いゆとり教育なるものが生み出されました。
    もうすぐ大学入試制度改革が行われて、欧米並みに入学よりも卒業を厳しくしたり、知識を問う形式から課題解決を重視する形式に移行するようです。果たして成功するかどうか注目しています。

    1. 匿名 より:

      ここのブログ主って私大出身らしいが早稲田か慶応のどっちかだと思う。そうじゃなきゃそもそも国一を受けようって人もいないし、会計士は早稲田と慶応が多いからね。

      >専門分野の金融関係の記事も難解ですが、それ以外の記事も難解な漢字が含まれていることについて妙に納得しました。

      そうかぁ?俺には分かりやすいと思うけどね。まー感じ方は色々だからな。

      >悪名高いゆとり教育なるものが生み出されました。

      ゆとり教育を作った寺脇研は文部省の元官僚。ビーチ前川喜平との対談本を出しているらしい。それが『これからの日本、これからの教育』(ちくま新書)である。
      http://toriton.blog2.fc2.com/blog-entry-5288.html

      なんだかなー。

  6. 燃え尽きた医者 より:

    どうもちょっともにょる論調が多いので、あえて反対の立場を取ってみます。

    >人材の質と学歴は関係ないですね

    いいえ。大いに関係があります。
    高学歴と「官僚として」仕事ができるというのには大きな相関関係があります。
    官僚の仕事は、本来議員が行うべき、立法の実作業の代替、膨大な前例などを整合性をもって踏襲したり、実務との齟齬のある法律とのすりあわせをする省令・通達などを出すこと、低脳で意地の悪い野党が前日のギリギリに出してくる国会質問に対して、与党の先生が何にも考えずに答弁できる様な原稿・資料を一夜漬けで作成するという不毛な作業等など。
    別に天才である必要はないけれど、超秀才ではある必要のあることばかりです。
    こうした業務への適性を見るには、やっぱり現状の様に、超難関の東大文Iに入学し、更に難しい国家I種に合格するという現代の科挙制度以上に最適なものは存在しません。

    医学部に関してもですね。直接関係はないですが、キャリア官僚と構造は似ているので実体験を交えて触れます。
    医学部に入学するのには超秀才(でも医学部は人数が多い上に裾野を広げるために私大や地域枠なんてのを作って、18才人口が減ったために近年ではそれほどガリ勉ばかりというわけでもありません)でないと入れないというのは、十分条件では無くて、「必要条件」なんです。
    たとえば国立医学部の試験を受けるためには、まず大学入学共通テストで最低でも8割、旧帝大だと9割以上の得点をしないと、二次試験を受けさせて貰えません。
    大学入学共通テストというのは、そもそも高校の授業をまともに理解していれば、満点が取れる程度の難易度しかありません。ケアレスミスや出題ミスを入れても9割5分程度は取って当然です。
    あえて言いますが、医療・医学は実のところ、まったく知的に平易な仕事・学問です。
    あれだけ熱心に勉強した数学なんて、せいぜい論文を書くときの多変量解析が関の山で、日常診療で使うのはせいぜい掛け算割り算ですw。(何%溶液の昇圧剤を体重あたりどれくらいで入れるにはどれだけ薄めて時間いくつで入れるか電卓を叩くくらい)
    数学オリンピックに出場する天才的な高校生が、医者になるのはまったくの才能の無駄遣いですが、日本では理系学者・技術者のステータスが低いせいで、ほとんどが医者になります。嘆かわしい。
    しかし、その平易な医学的知識・判断の種類が膨大なのです。
    医学部に入るのは大変だと言いますが、実のところ、医学部に入ってからの勉強の方がよほど大変です。
    年に数回ある定期試験一回が、高校三年分の勉強量を超えています。
    定期試験の一日の出題範囲が分厚い医学書10冊分なんてのもざらです。
    一個一個自体の難易度はたいしたことないんです。ただただ膨大。
    そうして、その集大成とも言える医師国家試験は医学書100冊以上の試験範囲から出題されます。
    (そんなに大変なら、なんであんなに合格率が高いんだと言われるかもしれませんが、実のところ、医師国家試験に合格できる見込みのない医学生はそもそも卒業させて貰えません。特に私大。)
    あー、やっと医者になれたわーという感激に浸る間もなく、研修医になるとこんどは実務に関する膨大な勉強が待っています。しかもOJTで。
    OJTといっても見習いみたいに緩い業務では無くて、朝から翌朝まで徒弟制度の雑用をした上で勉強しろと。
    これも研修医の過労死が出たのが裁判になった影響なのか、ここ数年で変わりましたよ。
    当直明けは休みにしろとか、毎日16:30に業務はやめさせて勉強させろとか、唖然とする様な様変わり。余談ですが。
    研修医が開けても、こんどは大学院に入れば、夜中・休日は生活費稼ぎのバイト・日中は大学病院の「業務」、「あ研究?そんなの自分で時間を作ってやれ!」という車輪の下w。
    ま、そんな医学博士でも娑婆に戻れば少しは人間的な生活が送れるので4年間はじっと我慢するんですがね。心を病む人も多いです。もしご存じで無かったら「博士が100人いる村」で検索してみてください。

    ちょっと余計な話が続きましたが、要するにですね。
    「まともな医者」になるのは天才である必要はまったくありませんが、やっぱり超秀才である「必要」があるってことなんです。
    もちろん勉強ができてもおかしい人間がいますから、最近の医学部受験は精神科医をこっそり入れた面接を必須にしているところもありますw。
    決して明文化されているわけではありませんが、在学中に発症する様な人も卒業できない様にしています。
    さすがにパーソナリティ障害まで弾く様では人権問題でしょうがね。

    まとめますが官僚の不祥事をエリートという属性に原因を求めるのは間違いだと言うことです。
    もう少し書きたいことがあるのですがとりあえず一回閉めます。

    1. 低学歴 より:

      コメント長すぎ&全然論理的じゃない

      高学歴の人に頭が良い人が含まれている確率は高く、ブログ主もその点を批判しているわけではない

      若いころの成績ですべてが決まるという「現代の科挙」という仕組みそのものをブログ主は批判している

      官僚は無駄に複雑な告示を書いて国民の目を欺いているし記者クラブで情報を統制している

      行政において必要なのは前例じゃなくて法律との整合性

      医師国家試験に受かるくらいだからお勉強はできるのだと思うが

      議論がすごくずれていて痛々しい

      このコメント主よりもブログ主の方が遥かに知性と説得力がある

      1. 宇宙戦士バルディオス より:

        >行政において必要なのは前例じゃなくて法律との整合性
         行政の場では、「前例」は原子力空母くらい強力です。
         国会でも、野党の攻撃の口実は前例が多くを占めています。前例と法令に矛盾しない答弁を書くのは、膨大なエネルギーを要求されることですが、一方で不毛この上ない業務でもあります。

      2. 燃え尽きた医者 より:

        ええと、このコメントの論旨が読めないのなら、それは学歴のせいではないと思うんですがw。

        >いいえ。大いに関係があります。

        こっから

        >こうした業務への適性を見るには、やっぱり現状の様に、超難関の東大文Iに入学し、更に難しい国家I種に合格するという現代の科挙制度以上に最適なものは存在しません。

        ここまでが論旨で、結論が

        >まとめますが官僚の不祥事をエリートという属性に原因を求めるのは間違いだと言うことです。

        というシンプルな構造です。

        あとは全部「めがねのおやじ」様のレス

        >たった一度の入学試験で、その後の人生が決定してしまうのは、いかがなものかと思います。
        >医師も早熟な子が有利なのか、18〜19歳時点での秀才の中から、とびきり優秀な頭脳の持ち主を選びます。

        対する蛇足の余談と書いたつもりなんですがね。わかりにくかったらすみません。
        本来のこの記事に対するレスポンスとしては、二番目に書いたものの方が、より適切だと思うので、議論を深めたかったら、そちらへどうぞ。

        1. 匿名 より:

          批判されたら必死に言い訳。見苦しい。

        2. 傍観者 より:

          うーん、横のコメント欄が凄いことになっているので来てみたら、なんだか盛り上がってますねw
          確かにお医者さんのコメントが長すぎて(カウントしたら2000文字くらいありましたよ)読む気がなくなりますね。確かに長すぎて一読して何が言いたいのか良く分かりませんが、良く読んでいるとコメント主なりにきちっと整合させてるわけだし。全然理論的じゃないかといわれたらそれも違いますね。もうちょっと言いたいことを整理して手短にまとめたら説得力が出るかもしれませんね。それから「低学歴」さんもハンドルネームどうかと思いますよ?

          それからこれはブログ主さんに提案なんですが、そもそもコメント欄、もう少し何とかなりませんかね?固定ハンドルネーム入れれるとか、ツイッターと連携するとか。ツイッター連携しちゃうと中央日報みたいに長すぎるコメントは自動的に弾かれちゃうかもしれませんけどね。

        3. 傍観者 様

          コメント大変ありがとうございます。

          ツイッター連携につきましては検討したのですが、ご指摘の通り、140文字を超えるコメントが弾かれてしまうという問題点があります。現状ではコメント欄はこのままで据え置きたいと思います。

          また、ほかにもウェブサイト運用に関しての改善提案などがございましたら、どうぞお気軽にご提案下さい。

          引き続きご愛読ならびにコメントを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

      3. 燃え尽きた医者 より:

        申し訳ありません。>傍観者さまを含めた読者さま全員

        「ご批判」は甘んじて受けますが、「低学歴」さま(ていうか、このハンドルからして匿名性を盾にした無責任な発言なんだろうなという「感想」を抱かざるを得ませんがね)のレスのうち

        1.>コメント長すぎ

        ごもっとも。
        しかも、本来「めがねのおやじ」さまのレスに対して付ければまだわかりやすかった内容をつい無精して、本記事のレスに書いたものだから、いっそうわかりにくくなっています。反省しました。

        2.>全然論理的じゃない

        これに関しては、書いたとおりですし、反論は具体的にお願いしますとしか。
        そもそも批判されたら、無視するより答える方が誠実なのではないでしょうか?
        少なくとも私の中の規範ではそうです。
        あとの、

        >若いころの成績ですべてが決まるという「現代の科挙」という仕組みそのものをブログ主は批判している
        これに、あえてアンチテーゼを呈しているのが私のレスの本質です。把握しております。

        >官僚は無駄に複雑な告示を書いて国民の目を欺いているし記者クラブで情報を統制している
        これは私のレスには全く関係がありません。

        >行政において必要なのは前例じゃなくて法律との整合性
        そもそも法学の大部分は慣習法や罪刑法定主義といった前例主義の部分が多い性質のものだと思いますが、まあ末節ですよね。法律と実務の乖離をすりあわせる通達行政も官僚批判のよくある批判ですが、ここでは横に逸れるので触れません。

        >匿名
        >2018/07/11 at 08:30
        >批判されたら必死に言い訳。見苦しい。

        あと決めつけるわけではありませんが、この「匿名」さまは「低学歴」さまなのでしょうか。
        匿名の投稿を許すBBSやこうしたレスの場では、どう名乗ろうが自由ですが、一意性を持ったハンドルを使っていただかないと、不毛な煽りを招くのですが。
        違ったら失礼ですが、せめて同じスレッドの中では、同じハンドルを使っていただかないと不要な混乱を招きます。
        それと何度も書いてくどいですが、「批判は具体的にお願いします」。
        個人の感想ならそうと書いてください。そう感じることまではまったくの自由です。

  7. 燃え尽きた医者 より:

    今回の論評で欠けている視点は、「なぜ天下りはいけないのか」という面だけ見て「なぜ天下りがおこるのか」という点です。
    ぶっちゃけ、天下りが無ければ、日本の最優秀の層の人材を、あんな安月給でこき使う事なんて不可能だからですよ。
    外資に行くなり起業なりすれば高収入の人生を送れる人材が、国家公務員の棒給で、労基無視の激務に勤しむなんてよほどの奇特な人でもなければやらないです。
    もちろん、国家を運営するという仕事の内容に魅力を感じて志望する人も多いでしょうが霞を食って生きていくわけにもいきません。
    キャリア官僚でまともな給料をもらってるのは財務省の一部(予算編成時の時間外が付け放題&権力が絶大なので誰もそれに文句を付けられない)と、許認可権が少ない外務省くらいなものでしょう。
    本来そうした人材を雇うための人件費を、民間に付け替えて、結局その民間にも税金で補助金を出したりして、つまるところは税金で迂回して報酬を払う無駄なシステムなんですな。
    あと次官レースを外れた人間はどんどんやめてもらわないと、新陳代謝ができなくなるので、若くて働き盛りのおいしいところを使い潰した人材が滞留され、組織が成り立ちません。
    優秀な人間が若いうちに安月給で国家に奉仕したご褒美が天下りというシステムだったのに、安月給だとか将来のキャリアプランの方をどうにもしないで、天下りを潰そうとしたら、そりゃ抵抗されますよ。
    自衛隊なんかも若い人間を使い潰していくのが、基本ですので退役後の就職支援は組織的に行っていますよね。
    天下りが問題になって、規制をしよう、でも再就職先を支援しないのもなんだということで、官民人材交流センターなんてのを作ったみたいですが、結局、ほとんどが許認可権のある民間や関連法人への斡旋になっており、まったく形骸化している上に、話題の文科省では、利用者ゼロw。
    給料とキャリアプランをどうにかしないで天下りをなくそうという議論は、現実味がないと思います。

    あと、官僚批判はどうも「日本の反知性主義」という感じがいつもするんですよね。
    田中角栄が尋常小学校しか出ていないのに帝國東京大学出身のキャリア官僚を上手く使って辣腕を振るったなんてエピソードを今更美談の様に持ち出すのなんか、いかにも。

    1. お盆と正月が一緒に来た仮面 より:

       就職援護といいます>「自衛隊なんかも若い人間を使い潰していくのが、基本ですので退役後の就職支援は組織的に行っていますよね。」
       でも、企業の側は「ブラック待遇に慣れている」「若年退職者給付金があるから、安く使い倒せる」「上命下服に慣れている」から取ってくれるのが実情のようです。

       医大教育の実情は興味深いですが、『梅ちゃん先生』を視た程度では分からないことばかりですね。私も病院勤務の経験(補給業務です)がありますが、医師・歯科医・看護師だけでは病院は成り立たないことを知りました。
       もう直ぐ『劇場版 コードブルー』の封切りやん。(本来のコードブルーは、救命ヘリとは関係ないのですけど)

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