朝日新聞よ、また偏向報道か

朝日新聞が仕掛けた「もりかけ問題」や、野党の皆さんが仕掛けた「20連休」という要因もあるのでしょうか、6月20日に会期末を迎える今国会が延長される見通しとなりました。しかし、野党も朝日新聞も、「どの口がそれを言うのか」と言いたくなるようなセリフを平然と吐いているようです。

どの口がそれを言う

国会を混乱させた野党党首の弁に呆れる

今国会の会期が延長される見通しです。

時事通信による次の2本の記事を含め、いくつかのメディアが先週金曜日から土曜日にかけて報じた記事を読むと、会期延長がほぼ確定したようです。

国会会期延長へ=カジノ、参院定数「6増」で大幅も-与党方針(2018/06/15-18:25付 時事通信より)
会期延長幅めぐり最終調整=与党「30日間以上」強まる-働き方法案成立へ・国会(2018/06/16-18:20付 時事通信より)

報道を読んでいると、「重要法案が積み残し状態となっている以上、会期の延長もやむなし」、といったニュアンスで報じられていることが多いようですが、私たち日本国民としては、ここはメディアの報道を素直に信じてはなりません。

そもそも、北朝鮮の軍事的脅威が高まっているなか、国政の重要課題を無視して、「もりかけ」だの「セクハラ」だの「日報問題」だのにうつつを抜かし、さらには麻生副総理の辞任などを求め、ゴールデンウィークを挟んで1ヵ月近く、国会を無断で休んでいたのは、どこの野党だったのでしょうか?

それなのに、自分たちが国会を空転させた責任を棚に上げ、

(延長する)要因の多くは財務省文書改ざんをはじめ首相自身にある。法案を通したいなら、まず自らの責任を明らかにすべきだ」(立憲民主党・枝野幸男代表が東京都立川市で16日、記者団に対して話した内容)

延長するなら森友・加計問題で国民が納得するまで説明責任を果たすべきだ」(国民民主党・玉木雄一郎共同代表が島根県松江市で発言した内容)

などと平然と言ってのける始末。私など思わず、「いったいどの口がそれを言うのか」と呆れてしまいます。

とくに玉木雄一郎・国民民主党共同代表は、獣医師の関連団体から100万円という巨額献金を受け取り、国会で加計学園による獣医学部新設を妨害したことについて、すべての国民が納得できるよう、誠心誠意、説明する義務があります。

そして、検察当局は、国会会期終了直後、玉木雄一郎「容疑者」を速やかに拘束し、斡旋収賄容疑で捜査を行わねばなりません。そうでなければ、同じ斡旋収賄で有罪判決を受けた中村喜四郎衆議院議員に対する扱いと、平仄が取れないと思います。

疑惑を捏造し続けた「あの」朝日新聞のロジック

こうしたなか、「あの」朝日新聞が、やはり想像どおり、「自民党が数の力で横暴を働いている」、とする社説を掲載しています。

(社説)国会最終盤 自民よ、また「数の力」か(2018年6月16日05時00分付 朝日新聞デジタル日本語版より)

この社説は、先週木曜日に衆議院内閣委員会で採決されたIR法案について、

与党はきのう、さまざまな疑問や矛盾が指摘されている「カジノ法案」の採決を衆院内閣委員会で強行した

と批判するものです。

まず、「カジノ法案」という法案は存在しません。「統合型リゾート法案」(略称「IR法案」)のことですが、私が調べたところ、読売新聞や産経新聞はこれを「IR法案」と呼ぶ一方、朝日新聞や毎日新聞はこれを「カジノ法案」と勝手に呼び換えています。

「勝手な呼び換え」と言われれば、昨年、改正された組織犯罪処罰法の「テロ等準備罪」を「共謀罪」と勝手に呼び換えたことが思い出されますが、今回の「IR法案」を「カジノ法案」と勝手に呼び換えるのも、悪質な印象操作のためであると見て良いでしょう。

しかも、朝日新聞は「強行採決」と批判しますが、朝日新聞はこの社説の中で、野党側が国会をサボタージュしたことについてはただのヒトコトも批判していません。客観性を無視し、一方的に与党が悪いと決めつけるのは、悪質を通り越して卑劣ですらあります。

もちろん、日本にカジノを作れば、ギャンブル依存症患者を増やすことになる、といった批判があることは事実でしょう。しかし、それについて言及するならば、なぜ「パチンコ」という、現在そこに存在している違法賭博について、ヒトコトも言及しないのでしょうか?

これこそまさに、私が批判し、軽蔑する「二重基準」そのものでしょう。

「共謀罪」は立件ゼロ

さて、「共謀罪」について言及したついでに、この話題についても触れておきましょう。

朝日新聞は昨年6月15日に改正組織犯罪等処罰法が成立し、「テロ等準備罪」が設けられたことを受けて、翌日にこんな記事を掲載しています。

「共謀罪」有効性は、乱用は 刑法学者に聞く(2017年6月16日03時12分付 朝日新聞デジタル日本語版より)

朝日新聞は、最後まで「テロ等準備罪」を「共謀罪」だと勝手に呼び換え続け、そのうえで、「乱用されるおそれがある」と声高に主張し続けたのです。

ところで、その成立から丸1年が経過しましたが、実際に政府は朝日新聞の懸念通り、これを乱用しているのでしょうか?6月15日に行われた閣議後の記者会見で、上川陽子法務大臣は「テロ等準備罪」(つまり朝日新聞のいう「共謀罪」)の立件がゼロ件だったことを明らかにしました。

「テロ等準備罪」成立1年、立件ゼロ(2018.6.15 10:04付 産経ニュースより)

つまり、朝日新聞などが大騒ぎした割に、適用がゼロ件だったということは、こんな法律、成立させても意味がなかった、ということでしょうか?産経ニュースによると、上川法相はこの法律について、次のように効果を述べています。

テロ等準備罪成立を受け、国際組織犯罪防止条約を締結し、情報収集で国際社会とより緊密に連携することが可能となった」。

実は、この上川法相の発言こそ、テロ等準備罪の本当の目的です。

国際組織犯罪防止条約は「TOC条約」とも呼ばれており、日本国内でこの罪での立件がゼロ件だったとしても、国際的な捜査、逃亡犯罪人の引渡しに絶大な威力を発揮します。というよりも、むしろテロ等準備罪という犯罪を整備することが、TOC条約締結の条件だったのです。

見たところ、2017年6月16日付の朝日新聞の記事に、TOC条約の記述は、ただの1行も出て来ません。つまり、朝日新聞だけから情報を得ている読者がいたとしたら、TOC条約も国際的なテロリストの問題もしらず、単に「『共謀罪』という問題のある法律ができた」という印象を植え付けられるのです。

メディアの問題についてじっくり考えよう

日本の本当の癌は朝日新聞

ところで、「もりかけ問題」については、私にとっては、実にたくさんの着想をもたらすものでした。これは、実際には存在しない問題を捏造し、印象操作だけで政権を倒そうとするものですが、朝日新聞を初めとするマス・メディアの常套手段がフル動員された事件だったという言い方もできるでしょう。

もともと、「もりかけ問題」とは、

安倍晋三(氏)が内閣総理大臣としての地位を悪用し、友人が経営する学校法人に対し、違法な便宜を供与した問題

のことだったはずです。

しかし、このような問題が疑惑として成立するためには、「安倍総理が何らかの違法行為を行っている」という事実認定を行うことが必要ですが、「安倍総理の行為が、具体的にどの法律に違反していた」という事実認定すらすっ飛ばし、ただひたすら、「怪しい」「怪しい」と言い続けたのが、「もりかけ問題」の正体です。

たとえば、「加計学園問題」とは、

法律で禁止されている獣医学部の新設を無理やり押し通すために、安倍総理が友人である加計孝太郎理事長のために違法な便宜を図った問題

のことであるはずですが、この問題は、そもそも成立しないのです。なぜなら、獣医学部の新設を禁止した法律は存在しないからです。

いや、もっと厳しいことをいうならば、前川喜平・前文科省事務次官こそ、中曽根康弘元首相の息子・中曽根弘文参議院議員の妻の兄という立場を利用し、かつ、獣医師会などと癒着して、こうした違法な行政を続けて来た犯人ではないかと疑われます。

朝日新聞のロジックだと、「疑われた方が疑いを晴らす義務を持っている」らしいので、朝日新聞流にいえば、前川喜平氏が「自分は中曽根家との関係を使って事務次官に登り詰めたという事実はない」、「獣医師会と癒着して獣医学部の新設を妨害したという事実はない」、ということを証明する義務があります。

また、朝日新聞は日本軍が日中戦争中に「南京市(当時の人口は20万人)で30万人を虐殺する」という大犯罪を行っただの、「朝鮮半島で少女だけ20万人を強制連行して性奴隷にした」だの、とんでもない大ウソをばら撒き続けてきた張本人でもあります。

南京大屠殺、従軍慰安婦問題など、歴史に残る大捏造事件の数々に比べたら、「もりかけ問題」も「共謀罪」も「カジノ法案」もかわいいものかもしれませんが、いずれも「事実でないことをあたかも事実のように報じている」という意味では、本質的には同じです。

共同通信調査で内閣支持率が再逆転

ただし、朝日新聞の虚報問題を巡っては、救いもあります。それは、日本国民が次第に、朝日新聞などのマス・メディアの誘導に騙されなくなりつつある、という証拠が、いくつかあるからです。その1つが、共同通信が週末の16日と17日に実施した電話世論調査の結果です。

森友問題は未決着78%(2018/6/17 19:26付 共同通信より)

記事のタイトルは「森友問題」ですが、私個人的には「森友問題」に重要性を見出すことができないため、この下りについては無視します。それよりも重要なのは、記事の中で触れられている、「内閣支持率」の調査結果です。

これによると、内閣支持率は44.9%で前回(5月12~13日、38.9%)と比べて+6.0%ポイントの上昇となる一方、内閣不支持率は43.2%で、前回(50.3%)と比べて実に7.1%ポイントも低下しています。

この共同通信の世論調査は、「2週間に1回実施する」こともあれば、「1ヵ月以上実施されない」こともあるという、非常に恣意的な代物です。調査結果も毎回、自民党や安倍政権に不利な質問項目とあわせて公表されるなど、内閣支持率を低下させるように誘導しているという疑いが払拭できません。

ただ、その共同通信による調査ですら、内閣支持率が内閣不支持率を逆転したのです。

私の仮説は、「マス・メディアが安倍政権を叩くネタを提供し続けなければ、すぐに内閣支持率は上昇してしまう」、というものですが、「もりかけ・セクハラ・日報問題」といった「劇薬」が強すぎたためでしょうか、いまや政治の不祥事を報じても、「政治不信」ではなく「メディア不信」に繋がるのです。

日本は「言論の自由」が貫徹しています。政府が強権をもって朝日新聞社に解散命令を下す、ということはできません。朝日新聞に「廃刊」、朝日新聞社に「倒産」という罰を与えることができるのは、私たち一般の消費者です。

そして、私たち一般消費者が、マス・メディアの誘導に乗っからなくなりつつあるというのは、本当に心強いことでもあります。ただし、今後、朝日新聞を含めたマス・メディアによる、私たち日本国民に対する「言論テロ攻撃」は、ますます先鋭化していくことが予想されます。

そこで、いつものお願いです。

  • 変な報道を続ける新聞を読んでいる人は、その新聞を解約しましょう。
  • 変な報道を続けるテレビを見ている人は、そのテレビを見ないようにしましょう。
  • 選挙にはきちんといきましょう。

このことを、当ウェブサイトではこれから何度でもお願いしようと思います。もし、この主張に共感して下さるのであれば、是非、皆様もこの「当たり前のこと」を広めて頂きたいと思います。

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