【緊急速報】西側諸国がロシア外交官追放:日本に漁夫の利?
本日は「緊急速報」として、珍しく3本目の記事を配信します。私たち日本人にとっては、なかなか貴重な「漁夫の利」を得るチャンスが回ってきました。「森友学園問題」なんかよりも、はるかに重要なニュースを紹介しておきたいと思います。
強固な西側の連帯感
西側諸国でロシアの外交官の追放相次ぐ
ロシアと西側諸国の対決が広まっています。
U.S., Allies Expel Scores of Russians in Response to Former Spy’s Poisoning(米国夏時間2018/03/27(火)付 WSJより)
米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、米国、英国をはじめとする西側諸国で、ロシアの外交官を追放する動きが広がっているそうです。
その原因となったのは、英国でロシアの元スパイのセルゲイ・スクリバリ氏(66)とその娘のユリアさん(33)に対する殺人未遂事件です。この事件では使用されたとみられる神経剤からロシアの関与が疑われているものですが、WSJによればロシアはこの事件への関与自体を否定しているとのことです。
WSJ調査によれば、追放されたロシアの外交官の人数は、▼米国が60人、▼英国が23人、▼ウクライナが13人、▼カナダ、フランス、ドイツ、ポーランドが各4人――などで、これらの国を含め、ロシアの外交官を追放した国は、北米、欧州連合(EU)加盟国を中心に21ヵ国に及んでいます。
米国が追放した60人の内訳は、ロシア大使館員が48人で、残り12人は国連関係の駐在員だったとしています。また、トランプ政権は米海軍が拠点を置くシアトルにあるロシア領事館に閉鎖を命じたとされており、緊張が高まっていることが示唆されます。
BREXITにも関わらずEUが協力
今回の事件に対する西側諸国の協調ぶりは、なかなか興味深いところがあります。
まず、WSJの報じ方自体、今回の外交官追放に加わった国々を「西側諸国」―― “the West” と呼んでいるのです。この the West という表現は、冷戦期によく見掛けた単語ですが、今回の事件では左派とされるニューヨーク・タイムズ(NYT)を含めてこの単語が使われています。
A New Cold War With Russia? No, It’s Worse Than That(2018/03/26付 ニューヨーク・タイムズより)
Trump and the West give Putin the fight he needs(米国夏時間2018/03/27(火) 00:59付=日本時間2018/03/27(火) 13:59付 WPより)
実際、米国でよく用いられている地図を見れば、大西洋が世界の中心にあります。欧州と米国が「西側」、ロシアや中国が「東側」という表現は、いわば地理的な位置関係からも直感的に便利な表現として用いられているようです。
(※余談ですが、日本は西側諸国を自負していますが、米メディアでは日本は “the West” には含められていないこともよくあります。これは事実として私たち日本人が知っておくべき事項でしょう。)
そして、この “the West” という表現は、どうも欧州でも共有されているようなのです。さきほどのWSJの記事に、ドイツの外相による次の発言が引用されています。
“The attack in Salisbury has shaken all of us in the European Union.”
Salisburyとは、暗殺未遂事件が発生した英国のソールズベリー市のことです。つまり、私の文責で意訳しておくならば、
「今回のロシアによる暗殺疑惑は私たちEU全体を揺るがす事件だ」
というものであり、このドイツ外相による批判が極めて強く、かつ、「西側諸国の連帯」の強さが垣間見える気がします。
ただ、英国は2016年に国民投票でEU離脱を決断していたはずであり、EUから出ていくであろう英国で発生した事件を「EUに対する攻撃」と見るのも、個人的には違和感があるのですが、とりあえず「とんでもない事件が発生したら欧州と米国は連帯する」という事実を覚えておくのが有益でしょう。
日本はどう対応すべきか?
このロシアによる「暗殺疑惑」、私たち日本人からみれば、遠い英国で発生した事件であり、あまり興味も関心もないという人もいるかもしれません。しかし、それは違います。なぜなら、西側諸国とロシアが窮地に陥るということは、日本にとっても少なからず得るところがあるからです。
まず、日本はEUや米国と共同歩調を取れば、彼らからすれば「遠く離れた極東の日本が私たち『西側』と歩調を合わせてくれている」という恩を売ることができます(もちろん、「うまくやれば」、という限定付きの話ですが…)。なぜなら、彼らは日本を地理的には「西側」と見ていないからです。
この法則は、欧州諸国の協力を必要としている局面では覚えておいて損はないでしょう。
ただし、欧米諸国の中で、「西側諸国」―― “the West“ ――の範囲から日本が外れていることは、実は良い影響をもたらすこともあります。それは、日本が彼らと共同歩調を取らなくても、強い批判を浴びることはない、という点です。
現在のロシアは、2014年3月に発生した、クリミア半島とセヴァストーポリ市のロシア編入事件を受けて、西側諸国との関係が悪化し、部分的にではあるものの、経済制裁を受けています。また、昨年までの原油価格の低迷により、ロシア経済は低調となっています(最近は原油価格の持ち直しにより、ロシア経済もやや持ち直しているようですが…)。
これは、言い換えれば、日本がロシアと「西側諸国」の橋渡し役になれる、ということです。いや、別に橋渡し役になる必要はありませんが、「なろうと思えばなれる」、という状況が重要です。
たとえば、西側諸国からの経済制裁に苦しむロシアに対して、日本が東シベリアの開発資金の提供などをチラつかせれば、現在安倍政権が進めている北方領土などでの共同経済活動にも、少なからぬ影響を与えることができる(かもしれない)、という意味です。
私個人的には、ロシアという国は信頼に値しないので、日本が数次の憲法改正を経て軍事強国として復活するまでの間は、ロシアとの関係改善を急ぐ必要はないと考えています。ただし、それと同時に、中国の軍事的台頭と習近平主席の任期撤廃は、日本の安全保障にとっても脅威です。
そのように考えていくならば、中国に対する牽制上、ロシアとの関係を強化しておくことが有益であることは間違いありません。
国内的には「森友学園問題」、国際的には「北朝鮮問題」に直面するわが国が、この「西側諸国対ロシア」という、降ってわいた材料を活用しない手はないでしょう。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
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【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
日本は欧州からみれば「極東」。ようするに地の果てということかな。最近でも国際運転免許の書き換えを警察官から言われたら、不安になって「日本は当然、拷問はあるよね?」とか「留置場に入れらたら足枷とかけっこうきついか?」とかがまだ聞かれるぐらい。一応、先進国なんですけどね。たぶん、警察は世界一やさしいと思います。
それにしてもロシアはだめだ。サハリン2でもロシアが一方的に権益を主張。馬鹿らしくて投資する会社はいなくなる。商品の販売にしてもまだ共産圏の名残があってまっとうなビジネスができない。国家標準規格GOSTなんか定めてもなんでもありの魑魅魍魎。
今回の殺人未遂も通常入手困難な薬剤での犯行。普通はどこにでもある薬剤を使うだろう。そんな特殊な薬剤を使えば国家犯罪が疑われる。なんかオウム真理教と同じ。なんでサリンなんだ?大量殺人だったら青酸化合物とかがあるのに、あえて生産が極度に困難なサリンと思った。サリンを作るとしたら相当な組織じゃないと無理だからね。その点、ロシアはだめだな。
いつも知的好奇心を刺激する記事の配信有り難うございます。
今回の記事は国家の姿勢とはどういうものか考えさせられる良い記事だったと思います。
英国帝国主義のキモは国民等の自国主権が保護すべきものの安全と権利を他国の不当な干渉から全力で守る事ですが、ロシアの様な大国にイギリス単独の抗議ではロシアに鼻であしらわれるのがオチです。
抗議を意味あるものにする為にイギリスがとったのが
正論で動く仲間を誘い皆で抗議すると言う事と思います。
今回のイギリスが見せたぶれない姿勢や思慮、仲間を動かせるコネクションこそ我が国が見習うべき事では無いでしょうか。
国際社会では日本はイギリスに学ぶべき事はまだまだ多いと思いますね。
以上です。長文失礼しました。
このブログってブログ主の見解もそあだが読者コメントも面白いよね。エゲレスってのはザ元祖二枚舌外交のような国だがロシアに抗議するのに全世界を巻き込もうってんだからズル賢い国やね。このズル賢さって日本もこれってマネしても良いかもね。
通行人様
当方の駄文にコメント賜り、有り難うございました。
>元祖ザ二枚舌外交
いえいえ。パレスチナではアラブ、ユダヤ、フランス相手に三枚の舌をなめらかぁに使いましたよ(笑)。
イギリスの強みは無理、無茶を正論のオブラートに包んで、それを周り一般に受け入れさせる能力にあります。
緊急避難の法理も英蘭戦争時のイギリスの無茶が起源だそうです。
まあ、それを実現するには色々裏でいろんな(笑)付き合いがあると思いますが(笑)。
それが未だに健在である事を示したのが今回の外交官追放劇と思います。
それにしても自国の国民を拉致されても取り返せず、自国の島の漁民を殺されても何も言えず、あげくに島を不法占領されて竹島は我が領土と歌われている、どこかのチキン国とはえらい違いです。
政府、特に害務省のお役人は今回のグランドデザインを描いたイギリスの役人の爪垢を煎じて飲む必要があると思います。
以上です。
長文の駄文をご拝読有り難うございました。
ロシアネタの最新はここだったかな。
定点観測の周回ルートに入った外務大臣会見記録なんですが、かなり面白かったので。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/kaiken/kaiken4_000785.html#topic5
日露関係
【時事通信 越後記者】日露関係について伺います。先日,ラヴロフ外務大臣が日露平和条約の締結について,第二次世界大戦の結果を認めることを意味すると,日本が認めることが最初の一歩になるというような発言をされていますけれども,この発言に対する大臣の受け止めをお願いします。
【河野外務大臣】次の質問どうぞ。
【読売新聞 梁田記者】今のに関連して伺います。大臣,国会答弁等でも日露関係については交渉に資することはないので,発言は一切控えるというふうにおっしゃってますけれども,今のように,ロシア側ではラヴロフ外相,ペスコフ報道官等々,いろいろな原則的立場の表明があります。これに対して反論を公の場でするおつもりもないということでよろしいんでしょうか。
【河野外務大臣】次の質問どうぞ。
【共同通信 田中記者】引き続き,関連の質問なんですけれども,大臣は良い環境を整備したいということで,発言をこれまで抑制的あるいは抑えてこられたと思うんですけれども,一方でロシア側からは,どんどんこれまでとおりの発言が出てきます。こういった端から見たらアンバランスな状況が,実際の協議にも影響を与えるという懸念もあると思うんですが,その点に関してはどうお考えでしょうか。
【河野外務大臣】次の質問どうぞ。
【共同通信 斎藤記者】大臣,何で質問に「次の質問どうぞ」と言うんですか。
【河野外務大臣】次の質問どうぞ。
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ギャグかよwww
ロシア関連の質問に関して、河野太郎外務大臣がかなりテンパっています。
日刊ゲンダイにすら突っ込まれている、河野太郎外務大臣のロシア方面の粗忽さはなんなんでしょうね。
さすがに記者もキレたw
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日露関係
【毎日新聞 秋山記者】先ほど来,ロシアの質問に「次の質問どうぞ」というふうに回答されていますけれども,大臣の従前のお立場というのは我々も分かってますけれども,公の場での質問に対して,そういうご答弁をされるというのは適切ではないんじゃないでしょうか。どう思われますか。
【河野外務大臣】交渉に向けての環境をしっかりと整えたいと思っております。
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最初からテンプレ回答しておけばよかっただけの話なのにパニクって応答できなくなる理由が何かあるのでしょうか。