日経ビジネスオンラインで「韓国の軍事クーデター」の可能性に言及されました。私たち日本人にはまだ議論が追い付いていないのかもしれませんが、現実は遥かに先を進んでいます。本日は、「韓国が現在の中途半端なポピュリズム民主主義」の体制のままで米韓同盟や日韓友好を維持することはできないことを説明し、あわせて「中華属国化」「軍事クーデター」「北主導の統一国家」という「三つの選択肢」を、韓国社会が突きつけられるとの予言を示しておきたいと思います。

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    ここからが本文です。

    現実に追いつかない!

    日韓関係が急激に動いています。調べてみると、当ウェブサイトでは、ここ数日の記事の半分以上が「韓国関係」で占められています。私の議論が、なかなか現実に追いつかないのです。こうした中、本日は、「軍事クーデター」という議論を紹介したいと思います。

    日経が「韓国の軍事クーデター」に言及!

    私は昨日、『「日韓断交」を見据えた現状整理』という、非常に「過激な」タイトルの記事を掲載したのですが、同日更新された「日経ビジネスオンライン」の人気コラム『早読み深読み朝鮮半島』シリーズの最新記事として、さらに「過激な」議論が掲載されてしまいました。

    「民衆革命」は軍事クーデターを呼んだ/大統領選が煽る韓国の左右対立(2017年1月10日(火)付 日経ビジネスオンラインより)

    鈴置先生、負けました…(笑)

    というのは冗談として、ついに「日経」の名を冠した「一流メディア」に、ここまで過激な内容が投稿される時代がやって来たのです。ある種、感慨深いものがあります。私が知る限り、大手メディアに「軍事クーデター」に言及がなされたのは、ここ数年で初めてではないでしょうか?

    じつは、私は数日前、次の中央日報(日本語版)の記事にも、「韓国で軍事クーデターが発生するかもしれない」というコメントを打ちこんだばかりです。

    「韓国大統領候補、THAAD・慰安婦問題だけは大妥協が必要だ」(2)(2017年01月09日10時04分付 中央日報日本語版より)

    この記事に、自分で打ち込んだコメントをそのまま抽出しておきます。

    あまり考えたくないが、韓国で軍事クーデターが発生する可能性はゼロではないかもしれない。次の大統領はことごとく反日、国民は愚民。韓国に民主主義は無理だった、ということだ。

    近いうちに記事に仕立てようと思ってこのコメントを打ちこんでおいたのですが、鈴置先生が先に「軍事クーデター」について書いてしまわれたので、拙速ではありますが、本日は私の考えを示しておきたいと思います。

    「韓国に民主主義は無理だ」ということ

    鈴置編集委員の記事は、これはこれで非常に参考になります。ただ、鈴置委員は「日経」という「大看板」を背負っている立場にいらっしゃるため、どうしても「言葉を選ぶ」必要があります。一方、私は別にどこかの組織の「看板」を背負っている訳ではないため、当ウェブサイトでは、「言葉を選ばずに」自由に議論させていただきたいと思います。

    ヒトコトでいえば、「韓国に民主主義は無理だ」、ということです。

    民主主義とは、最高権力者が国民である、というシステムです。日本の場合だと、各省庁の最高責任者は国務大臣であり、各国務大臣を束ねる政府の最高責任者は総理大臣ですが、その総理大臣は国会議員から選ばれ、そして国会議員は日本国民が選びます。つまり、日本の優秀な「霞が関の官僚」たちが、どんな制度や政策を立案したとしても、最終的には日本国民から選ばれた政治家が決断を下すのです。

    また、憲法改正には、発議に衆参両院で3分の2の賛同と国民の過半数の賛成が必要ですし、日本の全ての行政は国会が決めた法律に従って行われます。霞が関の官僚が、法律に背いて勝手に政策を行うことなど許されません。これが「法治主義」です。

    しかし、中国の場合だと、「中国共産党」による一党独裁体制にあります。様々な政策は、中国共産党や中国政府の幹部らが決めていくのであり、その中国共産党は、中国人民による「選挙」という洗礼を経ていません。そうなると、民主的な法律による支配など期待できません。中国共産党の幹部一族や、彼らと仲の良い人たちが、社会の富も権力も名声も、全てを独占する―。「共産党一党独裁」が「人治主義」と表裏一体であるのは、ある意味で当然のことなのです。

    では、韓国はいったい、どうなのでしょうか?

    見た目は「民主主義」「法治主義」だが…

    韓国の憲法や法体系を見てみると、確かに、見た目はこの国も「民主主義」、そして「法治主義」を標榜しています。ただ、現実には、「ポピュリズム」が強すぎて、「法による支配」が貫徹していません。

    以前から何度も指摘していますが、韓国政府は、法律や国際合意を守ることをして来ませんでした。在韓国の日本大使館・日本領事館前には、日本国と日本人を侮辱する目的で「慰安婦像」が設置されていますが、これは明らかに、「外交に関するウィーン条約」に違反しています(詳しくは『外交に関するウィーン条約を読み返す』をご参照ください)。

    一昨年の『日韓慰安婦合意』では、韓国の尹炳世(いん・へいせい)外交部長官(外相に相当)が、慰安婦像問題を巡っては「適切に解決されるように努力する」と明言しています。

    韓国政府は、日本政府が在韓国日本大使館前の少女像に対し、公館の安寧・威厳の維持の観点から懸念していることを認知し、韓国政府としても、可能な対応方向について関連団体との協議を行う等を通じて、適切に解決されるよう努力する。

    それにも関わらず、韓国政府関係者らは、慰安婦像を巡って

    少女像(※慰安婦像のこと)は民間が設置したものであり、政府があれこれと言える問題でない

    と強弁する始末。日本大使館前の慰安婦像撤去が一向に実現しないばかりか、新たな慰安婦像の建立まで許してしまいました。

    本来、「民主主義国家」は「法治主義国家」でなければなりません。しかし、私は、「ポピュリズム」に流される韓国が、もはや「法治主義国家」を名乗ることは許されない、と見ています。

    次の三つから選びなさい

    パラダイム・シフトが大事

    以上の主張は、私がこれまで散々、繰り返してきたものです。日本政府や日本国民としても、そろそろ「韓国が民主主義国家のふりをしていながら、実質的には情治主義国家だ」という実態を、正面から見つめなければなりません。

    そのうえで、私たち日本人には、「パラダイム・シフト」への備えが必要です。

    今までの日韓関係は、「韓国は日本と同じ自由民主主義国家であり、法治主義が機能している」という前提で動いて来ました。日本政府の外交も、日本の民間企業の経済活動も、いずれも「日本と同じ感覚で」対応してきたのです。

    しかし、その結果、何が起きたのでしょうか?

    一例を挙げれば、「戦犯企業」という概念があります。これは、「日帝(日本帝国主義)強制徴用被害者」を自称する者たちが、戦時中に「強制徴用」を行った企業(の後継企業)を呼称する表現であり、日韓基本条約に反して日本企業に「損害賠償」を求めている事案です。

    慰安婦問題だけでなく、「戦時中の損害」を盾に、韓国は官民挙げて、日本とのさまざまな外交的・法的関係を破壊しようとしているのです。

    これに対して私たち日本人が行わなければならないことは、まず、

    「韓国は法治主義国家ではない」

    という事実を、正しく認識することなのです。すべてはここから始まります。

    韓国の「二つの選択肢」

    「韓国は法治主義国家ではない」―。

    このことをしっかりと認識することは、非常に重要です。なぜなら、韓国は「米韓同盟」「日米同盟」の下で、事実上、「日米韓三国同盟」が成立していますが、「韓国は日米と同じ法治主義国である」という前提を置いてしまうと、重要な情報を読み誤ってしまうからです。

    韓国が現在のような「ポピュリズムに基づく中途半端な民主主義」を維持するならば、「日米同盟」側に留まるべきではありませんし、「日米同盟」側に留まりたいのなら、「ポピュリズムに基づく中途半端な民主主義」とは決別すべきです。

    つまり、私の考えでは、現在の韓国には、大きく分けて、次の二つの選択肢があります。

    1. 形の上では現在の体制を維持したまま、「日米同盟」から離反し、中国の「事実上の属国」となること
    2. 「日米同盟側」に留まり続けるために、軍事クーデターにより、現在の「民主主義体制」を停止すること

    私は、可能性としては(1)が60%程度、(2)が30%程度だと考えています。

    ポピュリズムが続けば次の政権も間違いなく反日

    まず、(1)について、です。

    韓国が現在のような「ポピュリズムに基づく中途半端な民主主義」体制を維持し続けている限り、「反日大統領」は出現し続けるでしょう。少なくとも、現在職務停止中の朴槿恵(ぼく・きんけい)現大統領の後任大統領には、おそらく現政権以上の反日を掲げる候補者が当選するのではないでしょうか?

    あるいは、有力候補者の中では比較的「穏健派」と見られる潘基文(はん・きぶん)前国連事務総長が次期韓国大統領に就任したとしても、私はこの人物に、国民の反発を押し切ってまで法治主義を徹底するだけの力はないと思います。

    よって、現在の「ポピュリズム体制」が続く限り、日本が求めている「慰安婦合意の履行」(慰安婦像の撤去など)については、次期政権においても実現することは難しいでしょう。それどころか、次期政権は現政権が推進した「高高度ミサイル防衛システム(THAAD)」や「日韓包括軍事情報保護協定(GSOMIA)」などを、かなりの確率で撤回すると見ています。

    そうなれば、遅かれ早かれ、韓国は米国に見捨てられ、当然日本にも見捨てられて、事実上の「中国の属国」となります。私の見立てでは、韓国で「ポピュリズム体制」が続けば、早ければ次政権で、遅くとも10年以内に、それが実現するでしょう。

    軍事クーデターの可能性

    もう一つ、私が最近、考え始めた可能性が、上記(2)、すなわち「軍事クーデター」です。

    この論点は、日本経済新聞社の鈴置編集委員が先に書いてくださったおかげで、私が後追いで言及したところで、さして「過激」と思われなくなりました。その意味では鈴置先生には深く感謝申し上げたいと思います。

    それはさておき、韓国が「現在の苦境」を打破するためには、いっそのこと、韓国軍の優秀な将校らが軍事クーデターに踏み切り、韓国の「民政」を停止することが必要ではないか―。私には最近、そう思えてならないのです。鈴置編集委員の記事は、「米国が韓国のクーデターを許すのか?」というところで「次回に続く」と切れてしまっていますが、私は、米国も「場合によっては」韓国のクーデターを許容すると見ています。

    実際、アジア諸国には、タイのように、比較的短い周期で軍事クーデターが発生する国もありますし、インドネシアやフィリピンなども、政情が安定しているとは言い難いのが実情ではないでしょうか?そして、米国は「同盟国」に対し、そこまで厳格な民主主義の運営を求めているわけではありません。

    ましてや、民主主義国においては、成立する政府は民度を超えることができません。残念ながら、民主主義は、韓国にとってはまだ早すぎたのです。

    また、いっそのこと韓国が「軍事独裁国家」となれば、国民の反発を抑えつけて慰安婦合意を履行するなど、話もつけやすくなります。このため、日本にとっても「軍事独裁政権の成立」は、短期的には決して悪い選択肢ではないと思います。

    一番厄介なのは「北朝鮮との統一国家の形成」

    ところで、韓国の未来については、ここに挙げた二つの選択肢以外にも、実は、もう一つ「選択肢」があります。それは、一種の「ウルトラC」ですが、「北朝鮮との統一国家の形成」です。確率は10%、といったところでしょうか?

    これは、「①韓国が現在のポピュリズム的民主主義を維持した末に中華属国化する」、「②米韓同盟を維持するために韓国で軍事クーデターが発生する」という選択肢と比べると、「さらに突拍子もない」話です。しかし、私はこの可能性についても、決して否定できないと思います。

    そもそも、日本大使館・領事館前の慰安婦像設置問題を発生させたのは、北朝鮮系の市民団体であるといわれています。さらに、「後任大統領」の有力候補者は、潘基文氏を除けば、ほぼ全員が「慰安婦合意の破棄」を含めた主張を行っており、彼らの背後には北朝鮮の影がちらついています。

    場合によっては、韓国が中華属国化するよりも以前に(あるいはそれと同時に)、北朝鮮との統一国家が成立する可能性にも注意が必要です。それがどのような形となるのかはわかりませんが、比較的可能性が高いのは、かつて北朝鮮が提唱した「高麗連邦」の形に近い「一国家二制度」を平和裏に創設する、というシナリオでしょう。

    香港と中国本土の関係のように、同一国家の中で二つの制度が併存する、という仕組みは、既に前例があります。

    この場合、形式上は「米韓同盟」を維持しながらも、「核武装」を公式宣言している北朝鮮との国家連邦が成立するわけです。米国がこれを認めるとは思えませんが、朝鮮半島を「緩衝地帯」とすることに利益を感じる中国が「押し切る」かたちで、一種の「赤化統一」が実現する可能性には十分な注意が必要です。

    北朝鮮による「軍事侵攻」は必要ない

    ちなみに、「朝鮮半島の赤化統一」については、以前私が『10年以内に朝鮮半島は赤化統一へ?』でも議論したとおり、北朝鮮は「軍事独裁国家」ではありますが、それと同時に経済力から見れば世界の最貧国でもあります。

    ただ、北朝鮮からすれば、別に軍事侵攻する必要などありません。核開発やミサイルで「時間稼ぎ」をする間に、韓国社会を「精神的に」侵略すれば良いだけの話です。

    一方、戦後70年以上が経過し、韓国は今やOECDに加盟国するほどの経済大国でありながらも、国民の思想は極端に「反日」に偏っています。この点、「普通の国」ならば、世代交代が進むにつれ、あるいは経済的に豊かになるにつれ、「反日感情」は和らぐはずです。それが、韓国の場合は真逆であり、なぜか世代が進むほど、「反日感情」が強硬になりつつあります。

    北朝鮮にしてみれば、韓国が「民主主義国であり、大統領の権限が強く、国民の反日感情が異常に強い」という状況は、非常に御しやすいのです。

    反日・反米・親中・親北朝鮮を掲げる人間が、韓国の次期大統領に就任でもすれば、「韓国社会の転覆と北朝鮮への併合」というシナリオも、現実味を帯びて来るのです。

    日本に必要な「覚悟」

    結局のところ、私の提示する議論の「結論」は、いつも同じです。それは、「韓国が名実ともに日本の敵対国となる可能性があることに対し、そろそろ覚悟を決めなければならない」、というものです。

    日本国憲法の前文には、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼」という言葉が出てきます。しかし、現実には、日本の隣国には、尖閣諸島の沖合でガス田を不法に設置する中国、竹島を不法占拠する韓国、日本人を拉致した北朝鮮、そして戦後のドサクサで千島・樺太を占拠したソ連・ロシア―、と、どこを見回しても「平和を愛する諸国民」がいるようには思えません。

    それだけではありません。日本国憲法には、次の条文が存在しています。

    第九条  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

    2  前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

    日本が外国から侵略されても、国の交戦権は、これを認めない。日本国民がシベリアに抑留されても、北朝鮮に拉致されても、絶対に取り戻せない。

    私は、日本人の一人として、「こんなふざけた話があってたまるものか!」と感じます。少なくとも私たちの子供の代、孫の代まで、欠陥のある憲法を放置していて良いはずがありません。

    日本の隣で大きなうねりが生じている今だからこそ、日本国民は立ち止まって、この憲法の欠陥について、国民的な議論をしようではありませんか。

    韓国の大きな混乱は、確かに日本にとっては困ったものですが、言い換えれば、日本が「国民を守れる国」になるための、大きなチャンスでもあります。その意味で、「災い転じて福となす」という年にしたいと思うのです。

    ※本文は以上です。

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