「普通の関係」に戸惑う韓国:観艦式で将軍旗、日本に逆ギレ
「旭日旗騒動」や「観艦式騒動」を巡っては、当ウェブサイトでもこれまで何度も取り上げて来ましたし、韓国がさらした醜態については『旭日旗騒動と観艦式の振り返り「全世界に恥をさらした韓国」』で言及しました。ただ、本日の韓国メディアの報道を見ていると、韓国側が日本の抗議に「逆ギレ」しているようなのです。これについては、「日韓関係を普通の隣国関係にしたい」と考える日本側と、「韓日関係は日本が韓国に配慮する特別な関係であり続けるべきだ」と考える韓国側の、根本的な認識の不一致と考えるのが正しいように思えます。
目次
観艦式騒動振り返り
観艦式、世界の海軍が「わかる人にはわかる嫌がらせ」
10月11日に韓国・済州島(さいしゅうとう)の海軍基地で開かれた国際的な観艦式では、韓国政府が日本政府に対し、わが国の自衛艦に艦旗である旭日旗を掲揚しないように要求。日本は「要求自体が非常識」だとして観艦式参加をキャンセルしました。これが「旭日旗騒動」です。
ところで、当ウェブサイトでも『旭日旗騒動と観艦式の振り返り「全世界に恥をさらした韓国」』の末尾にある「オマケ」部分で触れたとおり、これが実にお粗末でマヌケな結果に終わりました。
- 韓国が観艦式に招待状を発送していた相手国は14ヵ国(15ヵ国、との報道もあり)
- 日本と中国は事前に観艦式への出席をキャンセル
- マレーシアとフィリピン(と英国も?)は当日欠席
- 観艦式に参加したのはインドネシアを除く9ヵ国
- うち7ヵ国は韓国政府の事前要請を無視して艦旗を掲げる
- シンガポールは韓国国旗を半旗(つまり弔旗)にし、タイは韓国国旗のサイズを小さくする
- いくつかの国はメインマストに艦旗を掲げる(「戦闘中」の宣言とも受け取れる)
分かる人はわかるそうですが、国旗を半旗にすれば「弔旗」という意味ですし、メインマストに艦旗を掲揚すれば「戦闘中」(つまり韓国への宣戦布告)とも受け取られかねません。つまり、観艦式に招かれていた国の海軍は、ことごとく、韓国に対して「わかる人にはわかる嫌がらせ」をしたのだといえます。
将軍旗を巡って韓国が「逆ギレ」
さらに、今回の観艦式では、韓国の艦船は「豊臣秀吉と戦った歴史上の将軍」の旗(いわゆる「将軍旗」)を掲げるという珍事が発生しました。韓国政府は各国に対し、自国旗と韓国国旗以外の旗を掲揚するなと伝達していたにも関わらず、これだと自分で約束を破ったのと同じことです。
ところが、今回の「将軍旗事件」では、興味深い動きがありました。それは、日本政府が韓国政府に対して、外交ルートを通じて抗議したことです(次の日経などの報道を参照)。
韓国が観艦式で将軍旗 日本は抗議(2018/10/12 20:46付 日本経済新聞電子版より)
ひと昔前だと、韓国がこの手の非礼を働いて来た際に、日本側では「わが国は大人の対応をすべきだ」とばかりの「事なかれ主義」的な意見が出て来ることが一般的だったのですが、日本政府が今回、きちんと韓国政府に抗議したことは、一歩前進といえるかもしれません。
(余談ですが、私は「大人の対応をすべき」という意見を、「事なかれ主義」ではなく「無責任」と考えています。)
それはさておき、韓国側は日本から抗議されると思っていなかったのでしょうか、意外な論評記事が韓国側から出て来ています。それが、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に掲載された、この記事です。
韓国「帥字旗」に驚いた? 「旭日旗はためかせながら」自衛隊を査閲した安倍氏(2018年10月15日07時05分付 中央日報日本語版より)
中央日報の記事では、安倍総理が14日、埼玉県にある自衛隊朝霞駐屯地で自衛隊を査閲したことを巡り、「帥字旗」(「将軍旗」のこと)に「驚いた」からこそ、旭日旗をはためかせて自衛隊を査閲したのだ、と結論付けています。
しかも、中央日報は旭日旗のことを「軍国主義の象徴」と決めつけていますが、これもまったく酷い事実誤認であり、論評と呼ぶにはお粗末過ぎます。ただ、ある意味でこれが、現代の韓国社会における日本に対する「共通認識」なのかもしれません。
絶望的な韓国の状況
韓国メディア=日本共産党
ところで、中央日報は安倍総理の演説を、
「これは、9月の自民党総裁選で勝利を確定させて、「戦争ができる国」のために改憲を推進するとの意志を改めて明らかにしたものだ」(※下線部は引用者による加工)
と表現していますが、この「戦争ができる国」という表現を読んで、ピンと来た方は素晴らしいと思います。
そう、この「戦争ができる国」という表現は、日本共産党を筆頭とする、日本国内の極左勢力、反日活動家ら憲法改正に反対するときに持ち出す表現と、まったく同じなのです。
日本が憲法を改正する目的は、再び日本を「戦争ができる国」にするためである。
「戦争ができる国」になれば、日本は再びアジア諸国などへの侵略行為を開始する。
だからこそ、日本の憲法改正は阻止しなければならない。
これこそまさに、日本共産党と韓国国内のメディアの共通の主張です。
余談ですが、このことからも、日本共産党が「どこの国の利益」を重視しているのかは明らかだといもいえるでしょう。少なくとも、日本共産党は日本の国益を無視する政党であることは間違いありません。だからこそ私は、日本共産党が「国民の敵」だと考えているのです。
平和と繁栄で再編される東アジアに韓国は入っていませんよ
もう1つ、この中央日報の記事を読んでいて、私が深く興味を感じたのが、次の下りです。
「韓国与党「共に民主党」は14日、海軍観艦式当時の帥字旗掲揚と22日に予定されている国会教育委員会委員の独島(ドクト、日本名・竹島)訪問に日本側が遺憾を表明したことに対して「戦犯国として最低限の恥も知らない」と強く批判した。」
「ともに民主党」とは、「韓国版の立憲民主党」だとでも考えればわかりやすいでしょう。そして、韓国ではこの「ともに民主党」が国会で最大会派を形成しており(※ただし過半数ではありません)、文在寅(ぶん・ざいいん)大統領自身の出身政党でもあります。
その「ともに民主党」の院内報道官は、
「帥字旗は外勢の侵略に対抗して自国の領土を守るための大韓民国海軍の歴史、朝鮮海軍の象徴/どうして我々の領土を侵略して入ってくる外国軍、それも第2次世界大戦の加害国が戦争犯罪に使った旭日旗と比較することができるのか」
などと感情的に反発して見せたそうです。
国際法のコの字も知らなそうな、頭の悪い発言です。最大政党の院内報道官がこのレベルだと、他国ながら正直心配ですね。ただ、日本でも辻元清美・衆院国対委員長を含めた立憲民主党議員の絶望的に頭の悪い発言を眺めていると、どの国でも極左政党はバカばかりなのかもしれないと思ってしまいます。
この院内報道官は、
「過去に対する徹底した反省と謝罪なしには、韓半島(朝鮮半島)の平和と繁栄で再編される東アジアの未来に日本はいないことをはっきりと述べておく」
と述べたのだそうですが、これに対して私は、「平和と繁栄で再編される東アジアに韓国は入っていませんよ」、とお返ししておきたいと思います。
韓国側は準備ができていない
ただ、旭日旗騒動と、それに伴う観艦式騒動を見ていて、私が痛感したことがあるとすれば、まず、日韓両国はもはや価値を共有する関係でも、利益をともにする関係でもなくなりつつある、ということです。
いや、もう少し正確に言えば、日韓関係は「ドロドロとした特別な関係」から、「ドライな普通の関係」に脱皮しつつあります。どんな外交でもそうですが、外交の目的は自国の国益を推進することにあるはずであり、お互いにメリットがある限りにおいてお付き合いするというのが通常です。
本来ならば、日韓関係も例外ではないはずですが、どうも戦後の日韓外交は、どうしても「日本が韓国に配慮する関係」から脱却できていませんでした。
しかし、これに転機が訪れたのは、2016年12月末に日本の総領事館前に慰安婦像が設置されたことに対して、2017年1月に日本政府が対抗措置を打ち出したことではないかと思います。実際、すでに安倍政権は韓国を「利益と価値を共有する重要な隣国」ではないと考えています。
日本外交は「事なかれ主義・無責任外交」から良い意味で脱皮しつつあり、河野太郎外相が就任して以来、日本外交の健全化はとくに顕著になっているように感じますが、こうした日本側の「良い変化」も日韓関係の健全化、正常化をもたらしているのかもしれません。
これに対し、韓国側ではまだ「普通の日韓関係」への備えができていないことは間違いありません。
先ほど紹介した韓国側の与党院内報道官による絶望的に頭が悪い発言は、「日本に反省しろ、謝罪しろと言い続けていれば、日本は韓国に対して特別な配慮をしてくれるに違いない」との思い込みから、韓国外交が脱却できていない証拠です。
しかし、少なくとも現在の安倍政権が、これ以上、韓国に対する「特別な配慮」をすることはなく、そもそも、「特別な関係」は終わったのだと考えて良いでしょう。いや、それどころか、慰安婦合意を破棄すれば、今度は日韓関係は「普通の関係」どころか「対立関係」に転落しかねません。
観艦式騒動を振り返ると、そうした日韓関係の根本的な変化の兆候を感じ取ることができるのです。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
安倍首相は10月14日に行われた自衛隊観閲式で訓示を垂れました。新聞各紙とも「すべての自衛隊員が強い誇りをもって任務を全うできる環境を整える」という趣旨の発言に注目し、憲法改正への強い意欲を示したものと報道しています。この「誇り」は、先の済州島観艦式の騒動の際、河野克俊統合幕僚長の発言「自衛艦旗は海上自衛官の誇り」に通じます。
安倍政権は、自衛隊の地位を違憲論争に終止符を打って盤石のものとする覚悟です。その覚悟に泥を塗った韓国政府と韓国海軍を、安倍首相が許すはずがありません。安倍さんは温厚な人柄ですし、様々な苦労を味わった方ですから、韓国に対する怒りをあらわにすることはないでしょうが、韓国から受けた一連の侮辱は深く静かに心に刻んだと思います。
一般国民にとっても、今回の出来事は大きな意味がありました。コリア・ウォッチャーにとっては既存認識の再確認でしたが、マスコミも最後まで隠し通すことはできず、TVでも報道されたことで、普段韓国に関心を持たない層にも一定のインパクがあったはずです。恐らく、李明博元大統領が竹島に上陸した事件に次ぐレベルで、韓国に対する不信感を醸成したと思われます。
今後の日本政府は、これまでのような韓国甘やかし政策が世論の反発を受けるため、行えなくなります。韓国側に立って政府を非難する朝日新聞の主張は、ますます世論と乖離するでしょう。それが発行部数減につながってくれればと期待しています。
韓国の対日認識との乖離は、こちらが心配することではありません。お好きなようにやっていただければよいでしょう。
なんというのか韓国の言っていることが「情」ばかりで「理」が無いと気がついた日本人が一昔前より増えたのではと思います。
昔の日本だと韓国の言うことをいちいちもっともとばかりに聞いていたのが、聞いているうちに言っていることが何かおかしいぞ、と。
嫌韓とかヘイトとかいう以前の話として先方が言っていることに冷静に耳を傾けた結果、おかしいと思うようになった日本人が増えたのではないでしょうか。
相手の譲歩を期待して先にこちらが譲歩する。それ自体は別に悪い事じゃないどころか誇っても良いと思うんです。最初の一歩はこちらから踏み出す。裏切られようが卑怯なのは相手で、信用を裏切るような相手だと言う事が情報が得られれば十分だと私は思います。
問題は裏切られる事を分かっているにも関わらず何の対策もせずに譲歩を繰り返した事でしょう。ある程度続けないと効果は分からないというのは分からないでもないですが、10年、20年と続けて効果がなかったどころか弊害しかなかった方針を主張し続けるのは現実を生きていないとしか言いようがないと私は思っています。
記事作成お疲れ様です。
>>今回の韓国の反応は、日本が抗議したとの記事があった時点であらかた予測はしていましたが、内容がほとんど予測した範囲内でしたね。要は韓国の「小中華思想」から発した日本の劣等者扱い、そしてその劣等者からの「劣等生の指摘」(これは韓国の一般的な価値観からくる今回の抗議に対する受け取り方)に対して「劣等生の指摘」を仕返した、ただそれだけのものですね。(韓国的価値観では最終的に相手へ「劣等生の指摘」をすれば立場が上〈自分の正当性が証明された〉となり、なおかつその問題が相手の責任へとすり変わる)
>>これは私個人の見解ではありますが、安倍政権は今までも韓国との問題に際して日本の正当性を証明するために、たびたび抗議等の形で世界に韓国の不当性を訴えかけ、発信してきましたが、今回も恐らくその布石の一つではないかと考えます。(私は韓国への抗議は、韓国側に対するものというよりそれ以外の国へ日本の正当性発信する意味合いが強いのではと考えております)そしてこの旭日旗問題は、その活動の成果がかなり目に見える形で作用したように感じました。そのうえで今回の抗議とそれに対する韓国側の記事については日本の正当性を世界に示す証左としては相当有力なものになったのではと期待しているところです。
誤字:×劣等生 ○劣等性 です。
どうでもいい
あかればよい。
https://www.sponichi.co.jp/society/news/2018/10/14/kiji/20181013s00042000611000c.html
韓国海軍当局者 李舜臣の象徴旗掲揚は問題なし 日本は抗議
> 韓国海軍当局者は13日、南部済州島沖で11日に開かれた国際観艦式で豊臣秀吉の朝鮮出兵に抵抗した英雄、李舜臣将軍を象徴する旗を韓国海軍が掲揚したことについて参加国と韓国の国旗だけを掲げるよう求めたのは外国艦船に限られるため、問題はないとの見方を示した。
HAHAHA、コレハイッポントラレマシタネ!!
・・・・ってなるかーい。
< 小汚い幟か旗か知れんが、船に掲げてジャパン・ディスカウントしてるつもりか?韓国は。参加他国でも国旗以外を掲揚したり、主催国自体ヘンな旗立ててみたり、、、やってる事がムチャクチャ(笑)。日本政府が正式に抗議するとは思わなかったんだろう、馬鹿者メ!
< 3流海軍(海賊?)は沿岸だけ回ってなさい。瀬取りは許さんゾッ。外海は日本が抑える。
< 【 日本が憲法を改正する目的は、再び日本を「戦争ができる国」にするためである。
「戦争ができる国」になれば、日本は再びアジア諸国などへの侵略行為を開始する。
だからこそ、日本の憲法改正は阻止しなければならない。】
< 国家転覆を図る秘密結社、日本共産党は黙れ!貴方がたに「戦争ができる国」などと言われたくない。
黙って地下に潜れ。
< 韓国と北朝鮮は兄弟、中国は親、日共は従兄弟か?(笑)近年中に議席ゼロになるよう、祈!
管理人様お疲れ様でございます。楽しく読ませていただいております。一つ気になったのですが、「大人の対応」とよく言われますが、本来の大人の対応とは「裁判・制裁・賠償・報復・戦争」なのであって、「よいこよいこ」する「親の対応」であってはいけないと思っておりまして、日本政府にはぜひこの本来の大人の対応をとっていただきたいと思っております。
笑ってはいられないかと。
ざっと海外報道見た限りでは、今回の問題は
「旭日旗の掲揚に反対する韓国と、掲揚に拘る日本」の対立図形を主軸にするものばかり。
・参加国全てに韓国旗及び自国旗の掲揚を求めたこと
・これが国際慣例に反する事であり、要請を受けた各国は無視
この二つについて共に言及した海外記事は、残念ながら見当たりませんでした。この2つが判らないと、今回の日本の主張は海外報道の読者には全く判らないと思います。
誤
>参加国全てに韓国旗及び自国旗の掲揚を求めたこと
正
>参加する外国全てに韓国旗及び自国旗のみの掲揚を求めたこと。俺は好きな旗を揚げるけどなwwww
だそうですよw
誰ですか、韓国政府は頭おかしくても現場の韓国海軍はまともだとか言ってた人は・・・。
で、その件を掲載した英字記事は、把握出来た限りで
安心のジャパンタイムズとNHK位です。
(この件は日本の報道よくやったと思いますよ)
観艦式では各国現場には韓国の主張の馬鹿馬鹿しさを理解してもらえたとは思いますが、国際慣例とかの話も知らされずに旭日旗についての韓国よりの報道だけに接した海外の方々はどう思うんですかね。観艦式の話ではなく、これから発生する旭日旗問題について。
いつも楽しみに拝読しております。今回の記事を読んで、日本は韓国に対して特別な配慮など必要なく、先人と自国の歴史に誇りを持って毅然とした対応を続けるべきだとあらためて感じました。
李舜臣を「世界の海軍の英雄」と呼ぶ韓国の姿は、まず普通の神経では理解できません。
世界の海戦史上、英雄と呼ばれるべきは、ホレイショー・ネルソン(英)やチェスター・ニミッツ(米)、そして我が国の東郷平八郎や山本五十六のレベルの人物です。李舜臣は、これらの提督の足元にも及びません。世界の海軍史の書物には、全然登場しない人物です。