【夕刊】ライダイハン問題――韓国に突き刺さる、盛大なブーメラン

「ライダイハンとは、大韓民国がベトナム戦争に派兵した韓国人兵士による現地ベトナム人女性に対する暴行により生まれた子供である」――。この「闇」は、しかし、現代の韓国では「なかったこと」にされているようです。こうしたなか、韓国には現在、盛大なブーメランが突き刺さりつつある――のかもしれません。

ライダイハンというブーメラン

印象深い5年前の中央日報記事

「ライダイハン問題」は、私自身が当ウェブサイトの前身である「新宿会計士の政治ブログ」時代から、たびたびこの問題に注目してきた問題です。これは、1960年代に韓国が米国の同盟国としてベトナム戦争に参戦した際、韓国兵士がベトナム人女性を暴行し、混血児が大量に生まれた問題のことです。

なぜ私がこの話題に注目するのかといえば、韓国が「従軍慰安婦問題」で日本を糾弾するわりには、韓国の犯罪行為である「ライダイハン問題」から徹底的に目を逸らしているからです。自分たちは被害者であって加害者ではない、という立場を、何が何でも維持しようとする卑劣さには呆れます。

少し古い記事ですが、2013年9月に私自身が執筆した「ブログ」で紹介した、韓国メディア『中央日報』(日本語版)の2つの記事をレビューしてみましょう。

【噴水台】歴史は和解し発展する…浄化経た新しい友人、韓国とベトナム(2013年09月13日10時18分付 中央日報日本語版より)
「慰安婦問題、日本の謝罪は不十分」…国連報告者(2013年09月13日11時16分付 中央日報日本語版より)

この2つの記事は、まったく同じ日に掲載されたもので、片方は「ベトナムとの和解と友好」、もう片方は「慰安婦問題における日本の謝罪は不十分」という主張です。

このうち「歴史は和解し発展する」と称した記事では、韓国に流れ着いたボートピープルの話やベトナム難民の飲食店の話など、ベトナムを徹底的に見下したうえで、最後に朴槿恵(ぼく・きんけい)大統領(当時)がホーチミンの墓地を参拝したから両国は和解した、という、極めて短絡的な記事です。

一方、日本の慰安婦問題に関する記事では、「国連特別報告者」が「慰安婦問題で日本の謝罪は十分ではない」と述べた、という話題です(なお、よく誤解されるのですが、この「国連特別報告者」は、別に「国連が任命した者」ではありませんのでご注意ください)。

この2つの記事を眺めて感じるのは、韓国がベトナムに対して現実に犯した「ライダイハン」という犯罪行為を一切無視し、日本が韓国に対して犯したとされる「従軍慰安婦問題」(※実際には朝日新聞による捏造)をしつこく糾弾するという、極めて矛盾した韓国という国の姿勢です。

私は5年前、韓国大統領が「ライダイハン問題に対する謝罪も賠償も言及しなかった」くせに、ベトナムに対して一方的に「浄化経た新しい友人」と称していることを「片腹痛い」と表現しましたが、こうやって改めて眺め直してみると、韓国という国の、こうしたダブル・スタンダードには、心の底から呆れます。

韓国にブーメランが突き刺さる

ただ、こういうのを「ブーメラン」とでも言うのでしょうか。産経ニュースによると、英国の市民団体が「ライダイハン問題」で韓国を糾弾し始めているようです。

【歴史戦】/英団体、等身大「ライダイハン母子像」製作へ 韓国兵の性暴行、責任糾明訴え(2018.6.14 20:48付 産経ニュースより)

産経ニュースによると、英国にある「ライダイハンのための正義」という民間団体が、「ライダイハン問題を象徴する等身大の母子像を製作し、今秋にも米ワシントンの連邦議会議事堂の展示会場に持ち込み、韓国の責任糾明を訴えたい」との計画を明らかにしたのだそうです。産経ニュースは、この団体が

慰安婦問題に比べて、韓国軍兵士がベトナム人女性に性的暴行などして生まれた子供のライダイハン問題は国際的にあまり認識されていない。第二次世界大戦とベトナム戦争の区別なく、女性への性暴力を犯した者は行動に責任を取らねばならない

と主張していると報じていますが、注意すべきは、別に被害者が直接、それを訴えようとしているわけではない、という点です。もっとはっきり申し上げれば、この「ライダイハンのための正義」(Justice for Lai Dai Han)なる団体、極めて怪しい組織です。

いちおう、会長は民間人らしいピーター・キャロルなる市民活動家が務めていますが、同団体のウェブサイトを調べてみても、今ひとつ、活動実態はよくわかりません。また、ウェブサイトでは英国の労働党などが関わっているだの、中国共産党がバックにいるだの、未確認情報もたくさん流れています。

ただ、現時点で判断する限り、彼らが活動したところで、現在のところは私たち日本に直接的な実害が生じているわけではなさそうですので、静観が正解でしょう。

慰安婦問題とライダイハン問題の違い

ところで、この団体の発言に、「慰安婦問題に比べてライダイハン問題は国際的にあまり認識されていない」、「女性への性暴力を犯した者は行動に責任を取らねばならない」というものがでてきますが、これはとんでもない誤解です。

なぜなら、日本軍による韓国人女性に対する「従軍慰安婦問題」とは、朝日新聞というメディアによる捏造だからです。ここで、「従軍慰安婦問題」を正確に定義すると、

1941年12月9日から1945年8月15日の間に、日本軍が朝鮮半島で少女だけに限定して20万人誘拐し、戦場に強制連行して性的奴隷として使役した問題

のことです。①期間(1941年12月9日から1945年8月15日の間)、②場所(朝鮮半島)、③主体(日本軍)、④拉致された対象(20万人の少女)、⑤具体的な被害(戦場で性的奴隷にされたこと)という、この5つの要素のどれが欠落しても、この問題は成り立ちません。

ところが、まず1941年12月9日から1945年8月15日の期間において、「朝鮮半島で少女を徴発しろ」とする、日本軍における命令書は、ただの1枚も発見されていません。この時点で、要素①と②と③は、非常に疑わしいことになります。

次に、要素④については、20万人の少女といえば、当時2000万人だった朝鮮半島の人口の1%です。「少女」といわれても年齢がよくわかりませんが、おそらく15歳から20歳程度の年齢層のことを指しているのだと思います。

そうなれば、人口の半分が女性であり、かつ、当時の人口ピラミッドに照らし、人口に占める15歳から20歳の割合が20%程度だったと仮定すれば、対象者の母集団は2000万人×50%×20%=200万人、と計算できます。

つまり、朝鮮半島の少女200万人のうち、実に10人に1人が誘拐されたのです。これが事実だとすれば、朝鮮の男どもは、いったい何をやっていたのですか?娘が、妹が、姉が、姪が、従姉妹が日本軍に誘拐されるのを、ただ黙って指をくわえてみていたのですか?

さらに、最後の⑤の要素については、意味不明です。もし「性的奴隷」として使役されていたのなら、なぜ彼女らは巨額の現預金を持っていたのでしょうか?なにより不思議なことがあるとすれば、なぜただの1人も「日本軍と朝鮮人女性の混血児」がいないのでしょうか?

文在寅(ぶん・ざいいん)さん、それから韓国国民のみなさん。この素朴な疑問に、納得のいく答えを示してくれませんかね?ライダイハン問題が深刻である理由は、実際に混血児が大量に生まれているからです。逆に言えば、混血児の存在はライダイハン問題の動かぬ証拠です。

「リベラル・パヨク」との共通点

ところで、つい先日も当ウェブサイトでは、『リベラル・パヨクが支持されない理由』という記事の中で、「リベラルだのパヨクだのと揶揄される人たち」には、次のような特徴があると申し上げました。

  • 自分たちへの反論に対しては徹底的に耳をふさぎ、都合が悪い議論には言論封殺で臨む
  • ちょっと調べればすぐにわかるウソをつく
  • 二重基準(ダブル・スタンダード)を平気で使う

あれ?

これって、ライダイハン問題と従軍慰安婦問題を巡る韓国の姿勢とまったく同じじゃないですかね?

韓国は現在、「韓国は慰安婦問題の被害者で、日本は慰安婦問題の加害者だ」とするイメージを全世界に広げるため、ヘンテコな銅像を世界中で建立したり、ウソの碑文を各地に建てたりしています。国際社会に「従軍慰安婦問題は女性に対する深刻な人権侵害問題だ!」などと喧伝するためです。

ただ、韓国は大騒ぎし過ぎました。この「ライダイハンのための正義」なる団体が、今後、どの程度の影響力を持つのかはしりませんが、もし彼らが慰安婦像の横に「ライダイハン像」を建てはじめれば、「韓国は被害者だ」とするイメージが簡単に崩されてしまうことになります。

つまり、韓国は「日本を糾弾する」という「攻めの姿勢」を取っていた時には、それなりに押していたものの、自分たちが「攻められる立場」になると、途端に弱くなるのです。この構造も、まさに日本のマス・メディアや野党、自称市民団体など、「パヨク」と呼ばれる人たちとそっくりです。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

繰り返しになりますが、この「ライダイハンのための正義」なる団体については正体が今ひとつ定かではありませんので、私たち日本としては、迂闊に支援すべきではありませんが、積極的に妨害する必要もありません。なぜなら、今のところ日本には目立った実害が出ていないからです。

彼らの活動については、「従軍慰安婦問題を糾弾する韓国に盛大なブーメランが突き刺さっているね」、くらいの認識で、静観するのが良いでしょう。

ただ、それと同時に「従軍慰安婦問題」とは、私たち日本人がやってもいない罪をなすりつけられ、苦しんでいる問題でもあります。私たち日本人は名誉のために生きる民族です。やってもいない犯罪を、あたかも自分たちがやったかのように、濡れ衣を着せられたことは、絶対に忘れてはなりません。

何十年、いや、何百年かかろうが、絶対にこの濡れ衣を晴らすとともに、日本人に濡れ衣を着せた犯人のすべてに、徹底した制裁を加えなければなりません。その元凶は朝日新聞ですが、韓国政府と韓国国民がこれに悪乗りしたことも事実です。しかし、まず私たち日本人は、朝日新聞に制裁を加えましょう。

  • 「朝日新聞には廃刊を」。
  • 「朝日新聞社には倒産を」。
  • 「朝日新聞は読まない、買わない、読ませない」。

朝日新聞社に1円たりともおカネを払わない。これこそが、私たち日本国民にとってできる、最大かつ最善の対策なのです。

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