野田前首相に麻生副総理を批判する資格はない
昨日、当ウェブサイトでは財務省による公文書偽造事件の調査報告書について取り上げました(『【速報】財務省公文書偽造事件の原因は野党によるパワハラ?』参照)が、これの続報として、説得力に乏しいいくつかの文章を紹介しておきたいと思います。
財務省公文書偽造事件・続報
予想通り過ぎてつまらない、朝日新聞の地団太
昨日、当ウェブサイトでは『【速報】財務省公文書偽造事件の原因は野党によるパワハラ?』で、財務省による公文書偽造問題を取り上げました。簡単に要約すれば、財務省が公文書を偽造した理由は、財務省の職員が野党やマス・メディアからの不毛な質問に疲弊したためだ、というものです。
記事の末尾で私は、朝日新聞が次のようなタイトルの社説を掲げるのではないかと予想しました。
- 森友学園問題の幕引きを許すな
- 説明不足の麻生財相
- 財務省は説明責任を果たしていない
- 森友改ざん報告書、国民は納得しない
これに対し、実際に朝日新聞が出してきた社説がこれです。
(社説)森友問題と政治責任 社会のモラルを掘り崩す(2018年6月5日05時00分付 朝日新聞デジタル日本語版より)
「社会のモラルを掘り崩す」というタイトルはさすがに私自身も想像しませんでした。しかし、小見出しだけを抽出すると、
「▼一部官僚に押しつけ、▼麻生氏は即刻辞任を、▼1強長期政権の弊害」
というもので、社説の主張内容については私が想像していたものの域をまったく出ていません。何が主張したいのかよくわからない社説ですが、朝日新聞が地団太を踏んでいるのは良くわかりました。
本来、「もりかけ問題」とは、朝日新聞社が安倍政権の打倒を目指すために、それこそ「社運を賭けて」仕込んだ問題だったにも関わらず、結局は麻生副総理のクビひとつ取れなかったのです。そこに、彼らの焦りを感じるのは、私だけではないと思います。
ただし、朝日新聞はこれからも、政権を打倒するための「報道テロ」のたぐいを仕掛けてくるであろうことは、十分に警戒しておく必要はあるでしょう。
野田前首相「麻生氏は辞任せよ」
ところで、麻生副総理といえば、総理大臣経験者であるだけでなく、安倍政権を支える「重鎮」でもあります。そんな麻生副総理が辞任に追い込まれれば、安倍政権としても少なからず打撃を受けることは間違いありません。
その意味で、「安部内閣総辞職」については諦めたにしても、未練がましく「麻生氏は辞任せよ」と主張する人もいます。そのうちの1人・野田佳彦前首相が執筆した文章が、大手オピニオン・サイト「BLOGOS」に転載されています。
改ざん、杜撰で国会軽視(2018年06月05日 08:57付 BLOGOSより)
野田前首相の文章は、次の書き出しで始まります。
「「廃棄した」はずの森友学園との交渉記録と改ざん前決裁文書等が、財務省により国会に提出されました。約4000ページの文書の重みは約10キロ弱。持ち上げると上腕二頭筋と胸筋がプルプル震えました。議会制民主主義を踏みにじり、国民を欺いた罪の重さを体感した思いがしました。」
議会制民主主義を踏みにじり、国民を欺いた野田前首相にだけは言われたくありません。
野田前首相といえば、震災復興よりも消費税の増税を優先したという、政治家としては非常に問題のある人物です。しかも、消費税の増税は、民主党が総選挙を制した2009年8月時点の政権公約にも違反していました。
また、野田政権下の2011年10月には、野田前首相が主導する形で、韓国との間の日韓スワップ(韓日スワップ)協定の規模が総額700億ドル相当にまで拡大されたことも見逃せません。しかも、これによって韓国は日本に感謝してくれたのかといえば、まったく逆のことが発生しました。
当時の李明博(り・めいはく)韓国大統領は、この700億ドル相当の「韓日スワップ」協定成立からわずか10ヵ月後の2012年8月に、日本領の島根県竹島に不法上陸し、天皇陛下を侮辱する発言を行いました。
要するに、この時も日本は韓国から恩を仇で返されたわけですが、日本よりも韓国を重視し、国民生活よりも財務省の増税原理主義を重視する野田前首相に、政治家を名乗る資格があるとは私には思えないのです。
自分で「厳しく追及」って…
野田前首相の「暴走」は続きます。
「5月29日、衆院財金委において、私はこの大罪を犯した組織のトップである麻生大臣の責任を厳しく追及しました。まずは、誰がいつどのような指示を出し、誰が関わったのか等、改ざんや廃棄に至った詳しい経緯を調査し、早急に報告するように求めました。」(※下線部は引用者による加工)
ご自身で「厳しく追及」と言われても、思わず戸惑ってしまいますが、野田前首相の批判の矛先は、あくまでも麻生副総理のみに向けられています。
「麻生大臣は、調査報告を行うとともに関係者を処分する方針も表明しました。しかし、役人の処分だけでは済まされません。大臣自らの出処進退も明らかにしなければならない重要な局面です。改ざんや虚偽答弁で辞めた佐川前国税庁長官やセクハラで辞めた福田前事務次官を適材適所だとして選んだ任命責任。大臣の足元で改ざんや隠ぺいという大罪が行われたことに対する監督不行き届きの責任。舌禍続きの説明責任のお粗末さ。これらを全てまとめて政治家として結果責任を負い、大臣を辞すべきです。」
役人の不祥事で大臣が辞めなければならないのなら、民主党政権下で厚生労働大臣を務めた長妻昭氏の「前例」を、どう説明すれば良いというのでしょうか?
官僚の文書「書き換え」疑惑に“前例” 民主政権時代に発覚も「減給処分」のみ(2018.3.8付 zakzakより)
厚労省東北厚生局の職員が、情報公開法に基づき開示した文書を改竄していたことが、2010年に発覚しました。しかし、当時、菅直人政権下で厚労大臣を務めていた長妻氏は、謝罪はしたものの辞任はしませんでした。
民主党政権で菅直人元首相に次いで政権を担った野田前首相のことですから、こうしたダブル・スタンダードを放置したままでは国民の納得を得ることは不可能ではないでしょうか?
財務省は既得権
ただし、私自身も、財務省に組織としての多大な問題があるという点については、同意したいと思います。
財務省は歳入と歳出を抑えています。予算がなければ行政は進みませんから、財務省に嫌われると、どの役所もただちに仕事が出来なくなってしまいます。必然的に、財務省が官庁の中で大きな影響力を持つことは避けられません。
財務省の職員が、一様に高い倫理観と使命感で良い仕事をしてくれているのならば、まだ理解できます。しかし、しょせんは財務省も絶対的な権力です。「絶対権力は絶対腐敗する」という古今東西の鉄則と、財務省も無縁ではいられません。「増税原理主義」に染まった結果が、
- 経済データ、経済予測などを捏造などを捏造する
- 記者クラブを通じてマス・メディアを支配し、増税のために都合が良いプロパガンダを垂れ流す
- 国税庁などを通じて政治家などの納税データを集め、政治家に脅しをかける
といった、異常と言わざるを得ない行動です。
日本の「国の借金」が1000兆円を超えていて、「このままでは財政破綻は不可避だ」と言い張るのであれば、まずやるべきは、増税ではありません。国有財産の売却です。とくに、天下り先の社団法人、財団法人などを解散し、その基本財産を国庫に返納させなければなりません。
これらの特殊法人、特別会計を処理するだけで、「国の借金」とやらを圧縮することが可能です。私の試算では、少なく見積もっても、財政融資資金の貸出金や出資金などで150兆円、外為特会で150兆円、合計300兆円は捻出できます。
消費税の税収が10兆円だったとすれば、300兆円といえば、消費税の税収の30年分です。消費税の税率をいじるよりも、まずは特殊法人、特別会計を整理するのが筋でしょう。
いずれにせよ、この「役所の中の役所」が国民を舐めきっていることについては、決して無視してはならない問題だと思います。「森友問題」を契機に、財務省解体議論が高まるならば、これは「不幸中の幸い」と言えるかもしれません。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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今回の件は本来なら積年に渡り貯まった官僚機構の膿みを出す絶好の機会だったと思います
ところがそれを無意味で迷惑でしかない政局というか倒閣運動へと貶めた野党マスゴミの責任はあまりにも重いものです
国内の改革も国外事態への対応も全て、全てが下らない下劣な倒閣運動で後手後手にまわる、そんな今のマスゴミと野党は真の意味で日本が嫌いで日本を潰したいと思っているのでしょう
個人で出来る事はあります、いつも記事に書かれている購入や視聴の拒否・投票の実施・政治家への意見応援・周囲への事実拡散(あくまでネガティブな話ではなくお笑い的な話や明確な嘘の指摘などに抑えて)などで確実に日本は変わります