小西氏「サル」発言に高市氏「評論できる立場にない」
「小西文書」問題、「サル・蛮族発言」問題など、ここ1ヵ月ほどは小西洋之氏が何かと話題の中心になることが多かった気がします(※良い意味で、とは限りません)。ただ、「小西文書」で追及された高市氏の側からすれば、逆にこの追及を乗り切ったことで、かなり株を上げたことは間違いありません。その高市氏は「サル・蛮族発言」を巡って、「他党の国会議員の言動で、私は評論できる立場にない」と述べたそうです。政治家としての器の大きさの証拠でしょうか、それとも小西氏を「相手にする価値すらない」と思っている証拠でしょうか。
小西文書問題はMKSTと同じ
「小西文書問題」とは、いったい何だったのか――。
これについては、すでに結論は出ています。
『勝負あり:高市氏が小西文書「捏造」を説明してしまう』などでもまとめたのですが、小西氏がいう「政治側が放送法の解釈に介入していた」などとする疑惑については、少なくとも高市早苗氏に関する記載箇所が捏造であると考えて差し支えないでしょう。
特定野党、特定メディアなどが高市氏を「怪しい」、「怪しい」などと追及したのですが、高市氏が「自身について記載された4枚の文書は捏造だ」と述べたところ、メディアや野党の側はどんどんと論点をズラした(『また始まった「ムービング・ゴールポスト」=立民議員』等参照)のも印象的です。
正直、大変に不毛なやり取りです。
総務省内の誰が何の目的で作成したかよくわからない文書をもとに、野党側がなんだかよくわからないスキャンダルをでっちあげ、新聞、テレビなどのオールドメディアも野党を支援する、といった構図は、まさに「もりかけ」「さくら」「統一教会」問題(MKST)と同じでしょう。
高市氏が奈良入りできなかった理由は明白
また、高市氏がいかに消耗したかは、高市氏自身が発信したこんなツイートからも明らかでしょう。
経験したことが無い程の大風邪を引いてしもうた。先週の水曜日夕方から咳と高熱が続いてます。金曜日早朝に「アネトン」咳止めを服用して観光立国閣僚会議や閣議は乗り切ったものの、記者会見時には薬の効果が切れていて、咳き込みながら情けない会見をやらかしてしまった😢
— 高市早苗 (@takaichi_sanae) April 3, 2023
もっとも、高市氏は今回の「怪文書問題」を見事に乗り切ったわけですから、これを「災い転じて福となす」とすることができるかどうかには注目したい点です。
とくに統一地方選で、奈良県知事選に出馬している平木省氏の支援に、高市氏がなかなか奈良県入りできていないのも、おそらくはこの小西文書問題と関係があったものと考えられます。
ちなみに高市氏が奈良入りできなかったことを、日刊ゲンダイが「2度もドタキャン」などと舌鋒鋭く批判しています。
高市早苗氏が奈良入り2度も“ドタキャン” 自ら擁立した県知事候補が苦戦中なのにナゼだ!
―――2023/04/04 14:00付 Yahoo!ニュースより【日刊ゲンダイ配信】
ただ、そもそも読者コメント欄などでも指摘されているとおり、奈良県知事選が「保守分裂」となったのは、78歳ですでに4選している現職の荒井正吾知事が、周囲の制止を振り切り、5期目に向けて出馬を強行したからであって、高市氏の責任とまではいえません。
また、高市氏が奈良入りできていないことは事実ですが、小西氏が怪文書で高市氏に攻撃を仕掛けたことの影響が大きく、実際、高市氏自身が体調を崩しているわけですから、日刊ゲンダイは批判する対象を間違えていると言わざるを得ないでしょう。
高市氏、小西氏の「サル・蛮族」発言に「評論できる立場にない」
もっとも、今回の一連の「小西騒動」――、すなわち「小西文書」問題や「サル・蛮族発言」問題で大きく評判を下げたのは小西洋之氏と立憲民主党の側であり、むしろ高市氏は政治家としての評価を非常に高めたのではないでしょうか。
しかも、そんな高市氏の、ある意味で「余裕」を感じさせるのが、こんな発言でしょう。
高市氏、小西氏サル発言に「評論できる立場にない」
―――2023/4/7 10:32付 産経ニュースより
産経によると高市氏は7日の会見で、小西氏の「サル」「蛮族」発言を巡って、「他党の国会議員の言動で、私は評論できる立場にないと思う」と述べたのだそうです。
高市氏自身、小西氏に対してはいろいろ言いたいこともあるのかもしれませんが、それをこらえて「ノーコメント」を貫くというのは、大変に賢明ですし、高市氏の政治家としての「器」の大きさの証拠かもしれません(あるいは高市氏が単に小西氏のことを「相手にする価値すらない」と考えているのでしょうか?)。
憲法に注目が集まったのは良いこと
さらには、憲法審査会を巡って、小西氏の発言が物議を醸したことは、逆に、国民の憲法に対する関心を高めることにつながったのではないかと思います。
実際、国民民主党と日本維新の会、「有志の会」の3会派が3月30日付で「緊急事態条項の創設」に関し、合意書を公表しています。
【憲法】緊急事態における議員任期の延長について定めた憲法改正条文案について二党一会派で合意
―――2023.03.30付 国民民主党HPより
『緊急事態条項の創設に関する3党派合意書』や『緊急事態条項(国会議員の任期延長)概要・条文原案』なども同党のウェブサイトで確認できますが、これは「①武力攻撃、②内乱・テロ、③自然災害、④感染症の蔓延」――といった事態に生じたときに、議員の任期を延長するというものです。
立憲民主党が「小西問題」で動きが取り辛いなかで、同党以外の野党からこうした動きが出て来るのは、大変に良い話でしょう。
いずれにせよ、正直、内外に課題が山積するなかで、怪文書のスキャンダル追及で国会審議を潰している余力は、現在の日本にはありません。
著者自身は現在の岸田文雄首相にさまざまな不安を覚えていることも事実ですが、それ以上に、スキャンダル追及で足を引っ張ることしか考えていない政党に、これ以上、議席や自治体首長の地位を与えるのがどうなのか、統一地方選で有権者が賢明な判断を下すかどうかに注目したいと思う次第です。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
小西発言で炎上した小西氏と立憲民主党ですが、何もせずに逃げ切りを謀ってます。高市早苗大臣にすれば「この蟻ほどのこわっぱめ!」であり、晒し首にしようと思えば出来たはず。でも貫目が違う、貫禄が違うとこを見せつける発言をしましたね。まさに余裕綽々、相手にせずが大物とちっちゃいヤツの違いです。
>スキャンダル追及で足を引っ張ることしか考えていない政党に、これ以上、議席や自治体首長の地位を与えるのがどうなのか、
自民一強体制。現状こうであるしかないとは思いつつも、自民党内の多様な顔ぶれで以て、有権者すべての利害調整をやってのけようというのは、無理もあろうし、良いこととも思えません。それでは、政党が持つべき基本的政治理念が限りなく希薄化してしまう。
本来はこれに対抗する理念を掲げ、国政の行方について本質的な論戦を挑む野党の存在が、政治の質を高めるはずです。有権者の支持がそちらに移れば、取って代わられるという緊張感あってこそ、自民党の各議員もより研鑽を積み、官僚の言いなりなどと揶揄される状況を脱することになると思います。
立民にそうした野党の役割を期待するのは最早無理と、今や多くの国民が見放しているでしょう。とくに最近の劣化のひどさは、目に余ります。幸いなことに、維新、国民民主など、そのあたりの状況にようやく気付いて、「まともな」野党として、活動していこうという機運が最近目立ってきたことは歓迎すべきと感じていますが、さてこれらの党に、本当にそれだけの実力は、ありやなしや?
ちょっと極端に言えば、明治以来、日本の政党が「基本的政治理念」など持った試しはないとすら思います。強いて言えば、それこそ日本共産党くらいでしょう。それ以外の政党は、利権の分け前の分捕りあい、個人的なコネや確執、なんとなくの雰囲気に流されてなどの理由で離合集散を繰り返しているだけです。例えば、アメリカの場合、共和党は小さな政府を志向し、民主党は大きな政府を志向するといったおおまかな方向性がありますが、日本の政党にはその程度の色分けすらありません。実際、自民党が「保守政党」であるのかどうか、それすらもそうであるとは到底断言できないはずです。
というわけで、かねてより「まともな野党」の出現を願ってはいますが、現実的には、自民党を真っ二つにでもしない限り、実現はしないだろうと諦観しています。
この茶番を仕掛けた総務省内旧郵政省の小役人と小西の身柄については公権力に任せ、国家公務員法違反等の容疑で捜査するのが適当ですね。
悪意を以て悪さをした人間をそのまま放置するなんてことはあっちゃいけません。
>「相手にする価値すらない」
「こいつ面倒くさいから触らんどこ」みたいな感じではないかと
高市氏は厳格な女傑のような印象を持っていましたが、SNSでは割りとフランクな文章を書かれるのですね。とても丁寧なくせに内容は空虚な文章を書く石破氏とは対照的。
>同党以外の野党からこうした動きが出て来るのは、大変に良い話でしょう。
いずれ立憲は消滅するだろうと思いますが……見れたものになってきた国民民主や良い面もあるものの芯が致命的な維新あたり(私見)に、大挙して敗残兵が群がるのは目に見えています。
希望の党が民進党の残党を拒絶した際は、「排除の理論」の語を持ち出されて口撃を受け大失速をするほどの影響がありました。(まぁ小池勢力は後になってみたらアンナモンでしたが……)せっかくの「マシな選択肢」の萌芽、寄生する害虫やそれらを幇助するメディアに邪魔されないよう願いたいものです。当時よりは情報が活性化され国民の多くが賢明になっていると信じます。
> 日刊ゲンダイは批判する対象を間違えていると言わざるを得ないでしょう。
新宿会計士殿のご指摘の通りです。
それにしてもこの様な隣国政府と国民と同様の頓珍漢な記事に接する度に、日刊ゲンダイという誌名は仮で、日刊ヒュンダイか、日刊ヒョンデかが正しい誌名なのではないかと推察するのであります。そして間違っても「日韓現代」を名乗って貰いたくはないのであります。
今回の騒動で高市氏が株を上げたかと言われるとちょっと疑問です。むしろ、誰一人彼女の擁護に動かなかったあたり、彼女の党内での孤立ぶりを浮き彫りにしたようにも見えます。このままでは、次回総裁選で彼女が推薦人20名を集められるかどうか、かなり怪しいでしょう。前回ですら、安倍さんのプッシュでようやく搔き集められたという状況でしたから。
龍様
むかし、「平時の羽田。乱世の小沢、大乱世の梶山」なんて言葉がありましたが、結局首相になれたのは羽田孜氏だけ。八方美人とまでは言わないけれど、気遣いで周囲に人を集め、考えは違えども敵に回さない、というタイプでなければ、これまでの日本では総理総裁にはなれなかったのでしょう。
高市早苗氏は政治信条を隠すことなく表に出し、喧嘩を売るのも買うのもウェルカムとあっては、どう見ても羽田タイプではないですね。と言って、黒子に回って神輿に担いだ人物を裏で操るという小沢タイプを演じるのは無理そう。結局、大乱世が来て、もう嫌いでも高市にやらすくらいしかない、というような状況が生まれるかどうかかも知れませんね。
自民党が高市を助けなかったことには、心底軽蔑しますね。
あいつらアホばかり。
わかっていたけど知ってたけど痛感でした。
野党の馬場や玉木ですら、常識の範囲で
「小西がおかしいやろ」
とツンツンしてるんのに、与党側は子猫ばかり。
泉や志位が小西を無理スジでも庇い立てしてる方が、まだナチュラルでした。
(犯人を庇い立てするのは犯罪ですが、弁護士にとっては合法のお仕事)
高市と馬淵は同郷なので長く注目していますが、喧嘩下手ですな。
「安い売り言葉に、買い言葉を返す必要なんかゼロ」
「武士の情けじゃなくて、トドメは躊躇せず即断で刺せ」
まぁでも、冷静な狂犬は今の日本では貴重な人材です。
例えばチャーチルとかパットンなんか、平時だと百パー役立たず。
タンヤオしてるときの白發中です。
有事の時のワンポイントリリーフが控えているだけで、仕事してるようなもんですよ。
かけ捨ての保険は、無駄ではありませんからね。
>日刊ゲンダイは批判する対象を間違えていると言わざるを得ないでしょう。
立憲民主党と一緒になって高市早苗氏を叩いていたのですから、日刊ゲンダイにどうこう言われる筋合いはないですね。
此こそマスコミの信用失墜の大きな原因であるのですが、日刊ゲンダイをはじめ、講談社、光文社といった音羽グループの出版会社、そして多くのマスコミは反省をするつもりはないでしょうね。
「権力者、為政者を舌鋒鋭く批判することが正義だ。」と思い込んでいる以上は…。
他所でみかけて面白かったからご紹介。
小西さんはおしまい(略して「こにまい」)