輸出規制解除を目論む韓国尻目に日米が輸出管理強化へ
対韓輸出管理適正化措置のことを、韓国側ではこの期に及んで「輸出規制」と呼んでいるのですが、その「輸出規制」とやらは尹錫悦(いん・しゃくえつ)次期政権下で解除されるものでしょうか。これを読み解くヒントのひとつが、萩生田光一経産相が先日訪米した際、米国側と取り交わしてきた、半導体に関する日米協力に加え、輸出管理のさらなる強化などの合意にあります。
目次
「日本の外相の4年ぶり訪韓で日韓関係改善へ」=韓国メディア
韓国メディア『聯合ニュース』(日本語版)に昨日、こんな記事が掲載されていました。
日本高官が4年ぶり訪韓へ 関係改善に向けた動き本格化か
―――2022.05.06 16:51付 聯合ニュース日本語版より
奇妙な記事タイトルですが、ここでいう「日本高官」とは、文脈上、林芳正外相のことを指しているものと思われます。これは、尹錫悦(いん・しゃくえつ)氏の大統領就任式に日本から林外相が出席する可能性が高いとする話題に絡め、「韓日関係改善に向けた動き」に期待を示したものです。
ただ、聯合ニュースの記事にはこんなくだりがあります。
「実際の関係改善につながるかは不透明だ。強制徴用問題や日本の対韓輸出規制、旧日本軍の慰安婦問題、朝鮮半島出身者が強制労働させられた『佐渡島の金山』(新潟県)の世界文化遺産登録問題など難題が山積しているためだ」。
「強制徴用問題」とは自称元徴用工問題の、「対韓輸出規制」とは対韓輸出管理適正化措置の、それぞれ誤りですし、佐渡金山で朝鮮人が違法な強制労働に従事させられた歴史的事実は存在しません。こうやって平気でウソを並べ立てるのは韓国メディアの常套手段です。
対韓輸出「規制」の解除はあり得るのか
ただ、それと同時に、こうした記述からは、2019年7月の対韓輸出管理適正化措置が、韓国にとっては「懸案」のひとつと位置付けられていることがよくわかります。
この対韓輸出適正化措置は、「輸出規制」ないし「輸出管理」という用語が世間の注目を集めたきっかけでもあります。世間的には両者が混同されるなど、かなりの誤解があるようですが、輸出管理とは、もともとは軍事転用可能な民生技術の外国への輸出を適切にコントロールしようとする仕組みのことです。
韓国側では、政府、メディアを挙げて、この輸出管理を「対韓輸出規制」と誤った言葉で呼称し続けていますが、日本政府が韓国に輸出規制を適用した事実はありません。日本政府が行ったのはあくまでも対韓輸出管理適正化措置に過ぎないのです。
そもそも日本政府が対韓輸出管理適正化措置に踏み切った理由は、①韓国との信頼関係の下で輸出管理に取り組むことが困難だと判断したことに加え、②韓国の輸出管理において「不適切な事案」が発生したからです(経産省・2019年7月1日付『大韓民国向け輸出管理の運用の見直しについて』参照)。
また、先月は韓国から次期政権の「政策協議代表団」が日本にやってきましたが、聯合ニュース日本語版の4月25日付『韓国代表団が萩生田経済産業相と面会 日本の対韓輸出規制など協議』によると、経産省通商政策局の出雲晃韓国室長が次のように明言したそうです。
「日本はWTOに提訴された状態では政策対話を開くことができないとの立場であるため、韓国が提訴を取り下げれば、政策対話に戻る」。
要するに、対韓輸出管理適正化措置を巡っても、「ボール」は韓国側にあるのであり、韓国が対日WTO提訴を取り下げ、政策対話を誠実に重ねる姿勢を示さない限りは、韓国に対する輸出管理が緩和される可能性は非常に低いと考えておいて良いでしょう。
萩生田経産相の訪米
ところで、歴史の転換点というものは、たいていの場合、あまり注目されないものなのかもしれません。
メディアがあまり大きく取り上げているフシはありませんが、萩生田光一経産相が5月2日から6日にかけ、米国に出張したとする話題は、そうした「転換点」のひとつとなる可能性があります。
萩生田経済産業大臣が米国に出張しました
―――2022年5月6日付 経済産業省HPより
経産省によると、萩生田氏はまず、ニューヨーク州のアルバニーで半導体研究施設を視察し、IBMとの会食・意見交換に加え、日米の半導体関連企業(Applied Materials、Synopsys、東京エレクトロン、SCREEN、JSR)との車座での意見交換を実施。
続いてワシントンDCでブライアン・ディーズ国家経済会議(NEC)委員長と会談し、「日米が協力して戦略物資のサプライチェーン強靱化等、経済安全保障の確保に向けて有志国連携を牽引する」ことで一致しました。
そのうえでジナ・レモンド商務長官との間で「第1回日米商務・産業パートナーシップ(JUCIP)閣僚級会合」を開催し、半導体や輸出管理などについての両国の協力の進展と今後について議論した、などとしています(さり気なく、とっても重要なことが書かれていますね)。
半導体協力基本原則
そして、今回の萩生田氏の訪米では、非常に重要な成果がいくつかありました。ひとつめは半導体協力です。
半導体協力基本原則(仮訳)【PDF】
2022年5月4日、萩生田経済産業大臣とレモンド商務長官は会合を行った。大臣と長官は、以下の基本原則に沿って、二国間の半導体サプライチェーンの協力を行うこととする:
- オープンな市場、透明性、自由貿易を基本とし、
- 日米及び同志国・地域でサプライチェーン強靱性を強化するという目的を共有し、
- 双方に認め合い、補完し合う形で行う
また、大臣と長官は、特に半導体製造能力の強化・多様化、労働力開発の促進、透明性向上、半導体不足に対する緊急時対応の協調及び研究開発協力の強化について、同志国・地域と共に、二国間で協力していくことの重要性を強調した。
我々は、この原則に基づき、今後も共同の取組を進めていく。
―――2022/05/04付 経産省HPより
かつて「半導体王国」だった日本は、現在はその地位を韓国などに取られてしまっていますが、半導体を巡る日米協力は日本がその地位を取り戻す一歩となり得る可能性を示唆しています。
というよりも、日本は半導体を作るための素材、部品、装置(たとえば半導体製造装置、各種中間素材など)の分野において、依然として基幹技術を保持しており、「半導体王国」であるとされる韓国や台湾に対し、これらの製品を輸出している立場でもあります。
ファクトシートに含まれた「輸出管理強化」と日韓関係
こうしたなか、もうひとつ注目しておきたいのが、こんな「ファクトシート」です。
ファクトシート:日米商務・産業パートナーシップ(JUCIP)閣僚会議(仮訳)【PDF】
―――2022/05/04付 経産省HPより
これは、昨年4月、菅義偉総理が訪米し、ジョー・バイデン米大統領と首脳会談を行った(『台湾防衛にコミットした日本:日米同盟は経済同盟に!』参照)ときに日米が合意した「競争力・回復力(CoRe)パートナーシップ」に基づく4分野の重点強力の進展に関するものです。
具体的には、半導体、輸出管理、デジタル経済、貿易・投資の4分野ですが、このうちとくに輸出管理についてはこんな記述が確認できました。
輸出管理
輸出管理協力に関する協力計画の共同策定。この協力計画は、現在および今後にあり得る輸出管理制度の動向、機微なデュアルユース技術、深刻な人権侵害や虐待を助長する目的で利用される可能性のある先端技術に関する技術的協議をさらに強化するものである
産業界にとっての公平な競争条件を維持しつつ、国際安全保障を強化する観点から輸出管理協力を進めるために、2022 年以降に双方が検討すべき具体的行動を特定すること。これには、ロシアのウクライナに対する不当かつ無謀な侵略を踏まえた、輸出管理制裁の調整における経済産業省と商務省の緊密な協力が含まれる
経済産業省と商務省との間で議論された輸出管理問題に関する、両国産業界の幅広いステークホルダーから意見を求めるプロセスの共同での開始
つまり、現在の国際的な輸出管理体制を、日米が核となってさらに強化しましょう、という流れのことです。このあたり、昨年10月に辞任してしまった菅総理の仕事の偉大さが、今になってよくわかります(『菅総理辞職:日本にとって価値ある384日が終わった』等参照)。
要するに、輸出管理が現在よりもさらに強化され、日米にとって信頼がおけない国に対する中核技術などの輸出がさらに困難になる、という流れです。
こうした文脈から踏まえるならば、日韓関係が尹錫悦政権下で「改善」されるのかどうかは非常に微妙です。今回の半導体、輸出管理などに関する日米合意は、日本の韓国に対する輸出管理がさらに厳格化される方向を予想させるものだからです。
いずれにせよ、韓国が日米から信頼され、半導体連合の内側に入ることができるのか、それとも日本からの信頼関係が失われた状態が継続し、半導体連合の外側に置かれるのかについては、すべては韓国の選択次第である、とだけ申し上げておくことにしましょう。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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>韓国が日米から信頼され、半導体連合の内側に入ることができるのか
その可能性はないと考えておられますよね。
お人が悪くないですか(笑)。
嘘ばかり主張し、且つWTOへの提訴状態を維持するなら、ご指摘の通りではないかと愚考します。要するに、もう、南朝鮮は汎用半導体は別として、基幹半導体に関しては用がない国と日米ともに認識されていることではないでしょうか。
ぱっと思いつくところでは
・韓国の鵜飼産業化
・招聘外国人高度技術者頼みの構造的脆弱性を衝いて内側から切り崩す
起こりそうな未来はこんな感じでしょうか
現在南国にある半導体工場が問題である。
米国主導のサプライチェーンに入れるには、
既に決定されている米国への工場の早期設置、現在南国にある
半導体工場の減衰化、それによる日本の半導体関連物資の
南国への供給減化が想定できますよね。(将来的には0化)
そうすれば、南国の輸出規制なんて声も無くなりますからね。
どこかのアホ企業が、南国に新しい工場や施設を作るなんて
バカなまねはやめようね。
>すべては韓国の選択次第である
ボール(選択権)が韓国側にある場合においても、その主体性の無さから常に韓国自身がボールになってしまってるんですよね。
古今東西、彼らは大国から蹴飛ばされるたびに、より得な方へと転がるだけの存在です。
受動的な選択しかしないのは、被害者ポジション(責任転嫁の余地)を手放したくないからなのかな・・?
ぶっちゃけ端的に言えば、何やっても無駄だからかと。
自らが主体的に選択してもしなくても周りからボコられる位置であり立場に有りますし。
そー言う意味では、全陣営から須く居ないものとして扱われた方が彼らにとっては幸せかもしれませんねー。
https://www.youtube.com/watch?v=WT8eS_oX-kk
当記事の内容とは直接関係はないけどシェアします。
去年の釜山市長選で当選した保守候補の公約が
「釜山-九州の日韓海底トンネルの建設を積極的に検討する」
妄想でもなんでもなく旧統一教会の関連団体が日本で活動している。
とある日本の国会議員、地方議員もこれに呼応しているよう。
この動きも注意深く見守らないとならないだろう。
それにしても河村は売国奴でしかない。
息子ともども日本の政界から痕跡を消すことが求められる。
米国において、サムスンがTXに造る新工場の生産品目がなぜロジックなのか?
明らかに判断ミスじゃないかと思ってます。
現状、メモリー工場がほぼ無い状態なのに。
インテル、GF他ロジック工場ばかり。
明らかにバランスが悪い。
AZに新工場建てるtsmcはそれも不満じゃないかと。
この件、広く言えば、中、露>(北)韓 にて、特に対中の文脈で語られるべき問題なような気がします。
アメリカは、いづれ中国は民主化され、西側の仲間になる国と見て、気を許していたのでしょうね。でも現実に目覚めたようです。殊更、ロシアの蛮行に理解を示す姿勢など見せつけられては・・。協力的に接しても、いつまでも入るものを拒み、相手から盗むだけの強欲の独裁国家とは一線を引き、同じ価値観を持った信用のおける国々でブロックを組んで、せめて高度な技術だけは共同管理しようとする意図なんでしょうね。WTOもこれからきっと変わっていきますよ。殊にヤクザ国家への技術流出の防止は白眉の急。アメリカは殊に日本の技術は特に自陣営内に囲っておきたいと強く思っているのでは。
でもって、韓国さん。こんな中国に、身も心もべったりです。韓国が中国と仲良くすることが日米・中の互恵に寄与する・・などと、あいかわらずテメエに都合のいいことを言って、二股を続けるつもりです。
韓国は、今後の出方次第で西側ブロックから締め出されると思います。
確かに日本の記事はあまり見当たりませんが、お隣は敏感に反応しています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1fdd31a15ca52a3fcc90ec43f95bf87458b50dad
「米国中心の新たな半導体同盟から外されてしまえば、韓国の半導体産業も40年前の日本のように没落の道を進むしかない。」
では、外されないためにどうすべきか、を覚悟を持って言えれば良いのでしょうが、「戦略的曖昧さ」しか出てこないでしょう。さて、どうなることやら。
>いずれにせよ、韓国が日米から信頼され、半導体連合の内側に入ることができるのか、それとも日本からの信頼関係が失われた状態が継続し、半導体連合の外側に置かれるのかについては、すべては韓国の選択次第である、とだけ申し上げておくことにしましょう。
いわゆる『韓国仕草』を考えると、信頼を取り戻す為の言動はせず、「差別だ!」「不当だ!」と文句を言い、味方になってくれる似非リベラルや共産主義者などを探す、ではないですかね?
>韓国が対日WTO提訴を取り下げ、政策対話を誠実に重ねる姿勢を示さない限りは、韓国に対する輸出管理が緩和される可能性は非常に低いと考えておいて良いでしょう。
韓国が対日WTO提訴を取り下げて、日本との政策対話を始めるとしましょう。
そうすると、まず日本は、2019年12月の日本から韓国へのフッ化水素の輸出量が前月比で838倍に増えた理由と、その用途の説明、そのエビデンスの提出などを求めます。これは、今まで韓国に問い合わせても今まで梨のつぶてであった事案です。
韓国側はそれらに答えることは出来ませんから、日本との政策対話を始めるわけにはいかないと考えているはずです。
だから、政策対話は始まらず、韓国への輸出管理は現状のままでしょう。
NY州首都のオールバニーに行ってたのか。空っぽのNFNや稼働していない400mmファブも見学したんだろうか?
450mmじゃなかったでしたっけ?今年スキャンダルで辞任したクオモ知事(当時)が突然発表して始まりましたが、成膜も露光も難しいし装置も巨大化するのであっという間に終了したような。
わたしはつねずね思うのですが、
日本人はまじめに韓国みたいなものの
挑発に乗ってあげて、
対等の日本VS韓国という構図と
とらえてしまいがちですが、
米国にとってはそうでないと思います。
すでに通貨崩壊IMF監督下入後の韓国は
サムスン財閥などの資本を過半を
米国が占めるいわば米国の経済植民地です。
特に美しい演説と裏腹に
利権にしかなかったオバマ政権をはじめとして
まるで日本よりも韓国を支持したと
間違えて感じてしまうのは単に
米国が自国の経済植民地の韓国を
他国である日本より大事にしただけ
の帰結と解釈しています。
ただ、有史以来ほぼ中国の
属国の歴史しか持てなかった
韓国さんはそうした属国としての
ふるまいにはなれているだけのことで
それだけのことでしかありません(笑)
一方で日本としては
昔すり寄ってこられてとばっちり受けたものの
今としては関係ない単に同盟国米国の
経済植民地なのですからそうした
正しい位置づけで扱ってあげるべきだと
考えます。
オバマ政権の時に米国は韓国を米国側に引き戻そうとしていました。
バイデン政権は、そのころのスタッフ達によって構成されています。つまり、現状において韓国経済の命運が中国に完全に握られていて、米国側に戻れなくなっている現実を、まだ理解していない可能性が高い。
もし、そうであるならば、米国が「韓国は日本が譲歩すれば米国側に靡くだろう」といった、もうそのような段階ではないのに、現状を無視した考えなしの理論に基づいて、日本に更なる譲歩を要求してくる可能性がある。
米国がその様な要求をしてきた場合、それに対応するのが外交的感覚に大きな疑問符が付く岸田政権である。彼らは米国から何か云われる度に、「御説御尤も」と言って従いかねない。
韓国の政策協議団とのドタバタも、背後に日米韓の関係を修復したい米国の意向があったと伝えられる。
周りから止められなかったら、岸田総理が尹次期韓国大統領の就任式に出席していた未来もあっただろう。
この政権には、そういう危うさがある。