モントルー条約で孤立する黒海艦隊は「絶好の的」に?
ロシアの黒海艦隊が「孤立」しつつあるようです。「モントルー条約」に基づけば、黒海と地中海を結ぶダーダネルス、ボスポラス海峡の軍艦の通行を差し止める権利がトルコにあり、トルコはこれに従ってロシア艦の通行を禁じているのだそうです。言い換えれば、現在の黒海艦隊はウクライナや同国に提供されている西側諸国の武器にとって、「絶好の的」、というわけでしょう。
目次
ロシアvs国際社会
「踏んだり蹴ったり」のロシア
ロシアによるウクライナ侵略から、すでに2ヵ月が経過しました。
ロシア側は当初、「短期決戦・短期決着」を狙っていたフシがありますが、実際には2ヵ月経過してもいまだに首都・キーウを制圧できていないばかりか、西側諸国からの経済・金融制裁を喰らい、また、西側のウクライナに対する武器支援の影響もあり、むしろロシア側にはかなりの費用や損害が生じているようです。
この点、「ロシアにとっての1日の戦費は200億ユーロ」といった試算もあったのですが(『読売新聞が「戦費は1日最大3兆円」と報じたものの…』等参照)、さすがに「1日3兆円」は少し「盛り過ぎ」でしょう。
しかし、ロシアにとって、戦費負担は決して軽くないはずでしょう。
それに、ロシア軍にはおそらく多大な損害が生じています。対戦車武器「ジャベリン」を含め、西側諸国がウクライナに提供したさまざまな兵器が次々と実戦投入されているためか、ウクライナ各地にロシア軍の戦車の残骸などが大量に残されているもようです。
さらには、(ウクライナ側の主張に基づけば)ウクライナが開発した対艦ミサイル「ネプチューン」がロシアの誇る黒海艦隊の旗艦「モスクワ」に2発命中したそうであり、結果的に同艦が「沈没した」ことについては、ロシア当局も認めています(『「沈没」という設定をうっかり忘れ「報復」叫ぶロシア』等参照)。
)外貨準備を取り上げられ、西側市場での新規債券発行を禁じられ、既発債は事実上の「デフォルト」状態に追い込まれ、通貨防衛のために利上げや資本規制を余儀なくされ、そのうえ高額の戦費負担が生じ、軍にはさまざまな損害が発生した――。
まさに、踏んだり蹴ったり、といった状況でしょう。
ロシアは「代理戦争」と非難するが…
こうした状況に関連し、『ラブロフ外相「核戦争」示唆発言はロシアの苦境の証拠』でも触れた、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相がロシアの国営テレビに出演し、核戦争を示唆する発言を行ったとする話題を改めて読み返すと、ロシアの危機意識が非常にすっきりと理解できます。
あらためて、該当する『タス通信』(英語版)の記事を紹介しておきましょう。
Moscow cites risk of nuclear war as U.S., allies pledge more arms for Ukraine
―――2022/04/26 20:31 GMT+9付 ロイターより
タス通信によると、ラブロフ氏は国営テレビに出演した際、西側諸国がウクライナに対し武器を供与していることを巡って、「核戦争の危険性を高めている」と批判。「NATOは代理人を通じてロシアと戦争を行っている」とも述べたのだそうです。
先日の議論の繰り返しですが、NATOがウクライナに武器を供与することは、まさに結果的に「代理戦争」のような状況を生みます。
というのも、武器供与は単にロシア軍に打撃を与えるだけではないからです。当然のことながら、武器を提供した側からすれば、その見返りとして、自国が提供した武器が実戦でどういう効果をあげたかに関する詳細なデータの収集にも、ウクライナ側の同意を得ているはずです。
武器産業にとっては「ロシア製の武器を無効化した」、「ロシア製の戦車を撃破した」といった触れ込みが付けば、絶好の広告効果が得られますし、また、武器をさらに改良するために、西側諸国に渡ったであろうロシアのさまざまな兵器に関する詳細データが役立てられると考えるのが自然な発想です。
よって、ロシア政府からのこの手のレトリックが出て来るということは、ロシアがNATOによるウクライナへの武器供与を心から嫌がっているということでもあるのでしょう。
トラス外相「ロシアをウクライナ全土から押し出すべき」
こうしたなか、英BBCの報道によると、英国のリズ・トラス外相は27日、ロシア軍を「ウクライナ全土から押し出さなければならない」と述べたのだそうです。
トラス英外相、ロシアを「ウクライナ全土から押し出すべき」
―――2022/04/28付 BBC NEWS JAPANより
これは、非常に画期的な発言です。というのも、BBCによると、英国はこれまで、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領によるウクライナ侵攻を「『失敗させ、そう見せる必要がある』と述べるにとどまっていた」からです。
トラス氏は西側の同盟諸国がウクライナへの支援を「倍増」しなくてはならないと述べたそうですが、BBCはこのトラス発言を巡って、「ウクライナでの戦争をめぐるイギリスの目標を、これまでで最も明確に示したもの」だと評しています。
当然、英国の外相がこのように発言したということは、その「押し出すべきウクライナ全土」には、2014年にロシアが「併合」したクリミア半島やセバストポリ市なども含まれると考えるべきでしょう。
黒海と条約
黒海艦隊が絶賛孤立中?
さて、そのクリミア半島に関連し、個人的に気になっている話題がひとつあるとしたら、「黒海艦隊」の動静です。英国防衛省が公表している『インテリジェンス・アップデート』によると、昨日、「トルコ以外の軍艦がボスポラス海峡を通行することができない状況にある」、とする趣旨の記述があったのです。
Latest Defence Intelligence update on the situation in Ukraine – 28 April 2022
Find out more about the UK government’s response: https://t.co/kGpbSP2o7L
#StandWithUkraine pic.twitter.com/PKEHRgHGJ6
— Ministry of Defence (@DefenceHQ) April 28, 2022
英国防衛省は「着陸船サラトフと巡洋艦モスクワの恥ずべき損害にもかかわらず、ロシアの黒海艦隊はウクライナと沿岸の標的を攻撃する能力を保持している」、などとしつつも、こんなことを述べているのです。
「現在、潜水艦を含め、約20隻のロシア海軍艦艇が黒海作戦区域に存在しているが、ボスポラス海峡はトルコ以外のすべての軍艦に対して閉鎖されており、ロシアは黒海で失われた巡洋艦モスクワの代替艦を送り込むことができない」。
いわば、黒海艦隊が孤立している、という趣旨の指摘です。
ここで、ウクライナ、クリミア半島、黒海、ボスポラス海峡などの位置関係を確認しておきましょう。
地図で見れば明らかですが、黒海と地中海を行き来するためには、ダーダネルス、ボスポラスの両海峡を通行する必要があります(なお、いったん地中海に出たとしても、そこからさらに外洋に出るためには、スエズ運河を通るか、それとも英国領であるジブラルタルの沖合=ジブラルタル海峡=を通る必要があります)。
逆にいえば、ダーダネルス・ボスポラス海峡を「封鎖」してしまえば、黒海艦隊が外洋に出ることはできませんし、また、外洋から黒海に新たな艦を補充することもできないのです。
モントルー条約で制限されている両海峡の通行
では、このあたり、国際法的にはどのような取り決めがなされているのでしょうか。
トルコ政府外務省のウェブサイト “Implementation of the Montreux Convention” の説明によると、両海峡を通行するための条件は、1936年に締結されたモントルー条約によって規定されています。基本的には商船は自由通行が可能ですが、軍艦が通行するためにはいくつかの条件があるのです。
- 商船は海峡を自由に通行することができるが、軍艦については黒海沿岸諸国に属するかどうか、非黒海沿岸諸国に属する軍艦の場合、最大総トン数や黒海での滞在期間などに応じて、制限が異なる
- 所属国のいかんを問わず、空母はこれらの海峡を通過することができない
- 潜水艦の場合は、所属国が黒海沿岸諸国であり、かつ、購入または建設後に初めて黒海の基地に入港する目的で、または黒海の外の造船所で修理を受ける目的であれば通行することができる
- 海峡を通過することができる軍艦の総数は9隻、総トン数は15,000トンに制限されている
- 黒海に入ることができる非沿岸国の軍艦の最大総トン数は45,000トン、1つの非沿岸国の軍艦の最大総トン数は30,000トンに制限されており、また、非沿岸国の軍艦は黒海に21日を超えて滞在することができない
- 軍艦が海峡を通過する際には、事前に外交ルートを通じてトルコ政府に通知することとする。通知期間は沿岸国の場合8日、非沿岸国の場合は15日とする
…。
トルコ政府の判断において、両海峡を封鎖することが可能
これに加え、このモントルー条約では、戦時中にはトルコ政府の判断において、両海峡を封鎖することができる旨の規定が設けられています。
ARTICLE 19 of the 1936 CONVENTION REGARDING THE REGIME OF THE STRAITS
In time of war, Turkey not being belligerent, warships shall enjoy complete freedom of transit and navigation through the Straits under the same conditions as those laid down in Articles 10 to 18.
Vessels of war belonging to belligerent Powers shall not, however, pass through the Straits except in cases arising out of the application of Article 25 of the present Convention, and in cases of assistance rendered to a State victim of aggression in virtue of a treaty of mutual assistance binding Turkey, concluded within the framework of the Covenant of the League of Nations, and registered and published in accordance with the provisions of Article 18 of the Covenant.
In the exceptional cases provided for in the preceding paragraph, the limitations laid down in Articles 10 to 18 of the present Convention shall not be applicable.
Notwithstanding the prohibition of passage laid down in paragraph 2 above, vessels of war belonging to belligerent Powers, whether they are Black Sea Powers or not, which have become separated from their bases, may return thereto.
Vessels of war belonging to belligerent Powers shall not make any capture, exercise the right of visit and search, or carry out any hostile act in the Straits.
(【出所】シンガポール大学アーカイブ)
トルコはロシア艦の通行を認めていない
つまり、「戦時であっても、トルコが交戦当事国でない場合は、基本的には軍艦も自由に海峡を通行することができる」としつつも、交戦国の軍艦に対しては、一定の条件を満たした場合に通行を禁止することができる、というものです。
そして、『フォーリン・ポリシー』誌(FP)に3月1日付で掲載された “Can Turkey Legally Close Its Straits to Russian Warships? It’s Complicated.“ と題する記事によれば、実際にトルコ政府はこのモントルー条約第19条に従ってロシア軍艦の海峡通行を禁止しているとのことです。
(※なお、FPによれば、厳密にこの第19条に従って通行を禁止することが法的に可能なのかどうかを法学上の観点から議論しているのですが、この点については本稿では割愛します。)
もしもトルコのロシア艦通行禁止措置が続けば、いったいどうなるでしょうか。
この場合は英国防衛省の指摘どおり、黒海艦隊のうち沈没した(あるいは「撃沈させられた」?)旗艦・モスクワの代替艦などを外洋から黒海に入れることは難しく、万が一、艦隊に属する艦船がさらに撃沈されれば、ロシアは海上戦力を失うことにもつながりかねません。
西側諸国からの武器供与を受けているウクライナは、すでにそれらの武器を使用してロシアのさまざまな戦力に大きな打撃を与えているようですが、考え様によっては外洋に逃げられないロシア艦は絶好の「的(まと)」でもあるのかもしれません。
今回の戦争は「価値を守るもの」
米国防長官は「代理戦争」論を否定したが…
さて、ラブロフ氏による「代理戦争」論を巡って、米国のロイド・オースティン国防長官がそのような見方を否定した、とする話題もあります。
米国防長官、ウクライナでの米ロ代理戦争の構図を否定
―――2022.04.28 19:00 JST付 CNN.co.jpより
米メディア・CNNによると、オースティン氏は記者団の代表取材の会見で、「これまでも、また現在も明らかにウクライナの戦いである」と述べ、西側諸国の武器援助は「クライナが成功を収めるために必要なものを持たせる努力」に過ぎず、「ウクライナ人は自分の土地で主権を守るために戦っている」と述べたのだそうです。
ウクライナがNATO非加盟国であるという現状を踏まえるなら、米国防長官の立場であればそのように答えるのが無難でしょう。
しかし、オースティン氏がいくら「代理戦争」論を否定したところで、「結果として」代理戦争のようになっていることは間違いありません。というのも、米国や英国、欧州連合(EU)諸国、それに我々の国・日本は、ロシアのウクライナ侵略が失敗に終われば、それによって非常に大きな利益を得るからです。
我々が信奉する価値を守らねばならない
その「非常に大きな利益」とは、私たちが大切にする「ルールに基づく国際秩序」が守られることです。
また、オースティン氏は「これまでも、現在も」と述べたそうですが、言い換えれば、「将来」はわからないぞ、という意味でもあります。実際、CNNによれば、オースティン氏は米国の目標のひとつが「ロシアの弱体化」、つまり「同国によるウクライナへの威嚇行為を同盟国に仕向けない程度まで国力を弱めること」だと述べたそうです。
その意味では、「代理戦争」との表現は、あながち見当外れではないでしょう。
(※もっとも、「米国の『ディープ・ステート』がロシアに対しウクライナへの軍事侵攻をせざるを得ない状況に追いやった」、などとする言説に対しては、当ウェブサイトとしてはまったく同意しません。そのような証拠は存在しないからです。)
なお、先ほどのBBCの記事には、こんな記述もあります。
「フランスやドイツの政府関係者からは、戦争の目的を明確にすればロシアを挑発するリスクがあるという慎重な声も出ている。それらの関係者は、ウクライナ防衛という表現に絡めて話をすることを好んでいる」。
…。
たしかに、欧州主要国(とくにドイツ)からは、この期に及んで「ロシアを追い詰めすぎるな」という慎重論が出ていることは間違いありませんが、正直、その認識は少々甘すぎます。
とくに私たち日本人にとってみれば、現在のウクライナが将来の台湾でないという保証はありません。違法な侵略・違法な軍事攻撃を受けているウクライナを支援することは、間接的に、中国に対し「違法な国際侵略を許さない」という強い意志を見せつけることにもつながります。
その意味で、今回の戦争でロシアの軍事侵略が失敗に終わることは、我々が暮らす国際社会における「法の支配」を貫徹するということにもつながる、という点については、強く指摘しておきたいと思う次第です。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
ロシア原油輸出量 軍事侵攻前の去年上回る 制裁影響は限定的か
2022年4月27日 18時11分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220427/k10013601831000.html
漁夫の利を得る形で、インドがロシア産原油を爆買いしているのは要注意だと思います。
日本は、日本が原発をフル活用する事で日本が消費する原油等を減らせば欧州に回る分が増えるでしょうから、間接的な支援としてさっさと始めて欲しいものです。
インドは「対中国包囲網」の構成要素としては便利かも知れませんが、「法の支配を最重要視する価値同盟」の構成要素としては獅子身中の虫であることが明白になりつつありますよね。
インド的には差し迫った危機としてパキスタンがありますからね
まーそないに単純化はできんところでっしゃろ
>とくに私たち日本人にとってみれば、現在のウクライナが将来の台湾でないという保証はありません。
この部分、台湾と併せて日本自身も入れるべきではないですか?
黒海艦隊の駆逐は、大統領演説を国会歓待した国々の総意なのかもですね。
(”図書館で閑退”した国は微妙・・。)
モントルー(門通る?)条約とは、よく言ったものです。
「ボトルネック」が固く絞まると首が回らなくなります。
黒海艦隊は最早「覆露の祢済み」ですな。
黒海艦隊と旗艦「モスクワ」、後悔と共に海のモズク、嗚呼
そう、ロシアは伝統的に「頭の黒いネズミ」ですね。
黒海艦隊は後悔完退す。
今回のウクライナ問題で戦争という言葉を使うのには違和感があります。
ロシア一方的にウクライナを攻撃し、ウクライナは自衛しているだけでであってはロシアを攻撃しているわけではないのです。
身近な例では一方的に殴られている状態を喧嘩とは言わないでしょう。
振り上げた相手のこぶしを止めようとして相手のこぶしにダメージを負わせたようなものです。
戦闘行為を行っているのだから戦争だと解釈できるのかもしれませんが戦争という言葉につられていつの間にかどっちもどっち論になっているような気がします。
武器の提供も自衛のために使うのであってロシアへの攻撃に使うのではなければ代理戦争とは呼べないのではないでしょうか。
仮に代理戦争と呼ぶのであればロシアと民主主義との戦争と呼ぶのが正しいのかと思います。
https://twitter.com/karizo2022/status/1519482217843814400
ウクライナがロシア領内を攻撃していないなんていうのは幻想です。
もちろん、したなんて言わないでしょうが。
>ウクライナがロシア領内を攻撃していないなんていうのは幻想です。
何か具体的な証拠でもあるのですか?
もっとも領域内外にかかわらずミサイル攻撃や砲撃、戦車等から身を守るために敵基地や補給基地を攻撃するのはロシアへの攻撃ではありません自衛手段です、ロシアが手を引けば済む話ですから。
ロシアが手を引いてもロシア領域を攻撃するならそれは戦争と呼べます。
有りますよ。
「ロシア、国内の燃料貯蔵庫をウクライナが攻撃と非難」
https://www.bbc.com/japanese/60950332
を参照。
NHKの石川解説委員によるクリミア半島に関する解説です。
https://jnapcdc.com/LA/crimea2//index.html
ここでは「クリミアはロシア固有の領土だった」という方がいらっしゃいますが、石川氏の「クリミア半島はある国や民族の固有の領土というにはもっともふさわしくない土地であるように思う。」という文章には説得力があります。
黒海艦隊の位置付けについても記述があり、予想外の任務を突然背負わされたのであろう、老朽艦モスクワの沈没を思い返してしまいました。
素朴な疑問ですけど、モントルー条約では、ロシアの武装商船は通過できるのでしょうか。それと商船をクルミア半島で武装化することは出来るのでしょうか。(ロシアと韓国、いわく、「条約は抜け穴を探すためにある」)
ロシアの侵略戦争、ウクライナとロシアの戦争、NATOとロシアの代理戦争、自由主義陣営と圧政国家陣営の代理戦争、色々な見方ができてそれぞれそれなりに真ですよね。
「ロシアがウクライナに侵攻し、ウクライナは自らの意思で防衛している」
という第一義的な事実を外さない限り、どういう見方も成立すると思います。
ウクライナが自らの意思で防衛をやめると決断した時は、他国は支援できないし支援しても意味がなくなります。
「代理戦争だからウクライナは自分の意思で戦ってない、やめさせるべきだ」
とか、アクロバットなことを言うと話がおかしくなります。
スウェーデンが国是を変えてウクライナに軍事支援を開始する時、「ウクライナを支援することが国益である」ってはっきり言ってました。みんなwin-winでやってるんですよね。
それはウクライナ自身が最も(嫌というほど)わかってると思います。
お見立てに同意します。
おっしゃるとおり立ち位置で
いろんな見方はできるものですが
今の情勢と歴史に刻まれる大勢は
『ロシアの侵略戦争』との見方でしょう。
プーチンロシアは、
味方は少数のならず者国家ぐらいで
主要国を敵に回して局地的殺戮以外では、
今や世界で追い詰められてしまってます。
この情勢にいたった根本は、
プーチンの思い上がりと
策士策に溺れた帰結と感じています。
これまでのように欲張らず
こそこそ盗っ猫のように
周辺部にとどめておいて首都にまで
攻め込もうなどとしなければ、
今回の局面は、
やくざ国家旧ソ連の内ゲバ的な
『ウクライナVSロシア戦争』
とのこじつけももう少し可能でしたでしょう。
また、
ウクライナの問題でなく自国の国益のため
と欧州の国がこれほどまでに
立ち上がることもなかったでしょう。
よその家の魚を盗む盗っ人猫を
捕まえて折檻まではしなくても
牙を向いて襲ってきそうなら
殴らざるを得ないのと同じです。
また、地続きの欧州のような
直接の脅威を感じないですむ国は、
米国憎しの敵の敵は味方で
ロシアを応援する国の声と行動が
あったでしょう。
国以外でもそれぞれの立ち位置思惑から
ロシア応援の方面も、強気のことばと裏腹に
なんともか細い小声で言ってる感があります。
実際日本でも、
前回クリミア強奪の際は
現地まで行ってたわけた言いようで
プーチンの方を持った発言された、
ならず者国家とは手を結ぶ鳩ポッポさんも、
3/1に自身のツイッターで、
ウクライナ大統領は『悔改めるべきだ』との
暴言まで吐いたあとはやけに静かで(笑)
巣穴に隠れてポッポつぶやいている
ようでみっともないなあと感じています。
沈没したモスクワから遺体と機密情報を引き上げるため8席の黒海艦隊が向かうとのこと。
注目は船齢110年の帝政ロシア時代に就航した「コムナ」というサルベージ船が含まれていること。
これは米英の最新兵器を持って撃沈させる必要がある。
コムナを落とせばモスクワと並ぶロシア艦隊の失態であり、名実共に黒海艦隊の敗北となる。
武器の性能がわかる
国産武器に問題が多少ある南国が、露製武器以外の国産武器を
ウクライナに送り出せない理由ですね。
そういえば、ウラジオの露艦隊が黒海に廻航させているといった識者様は
ボスポラス海峡を通れない事しっているのかな~。
ま~自称識者様だし、お仲間の議員様もペルシャ湾上を原油タンカーが
飛んで日本に向かうんだと言った人達だから、ムリだろう~な~。
インドの例でもわかる通り、韓国のウクライナ支援ぶりやウクライナ大統領演説を聴く態度はアフリカ、中南米、東南アジア各国の実質標準なんだろうと思います。豪国と日本がその中では異彩を放つ。この日豪二カ国がNATO vsロシアの構図に例外の風穴を開けている。とは言っても豪国はコモンウェルス(旧英国植民地)でありファイブアイズの一員です。また非NATOの幾つかの国がNATO加盟に大きく舵を切り、スイスですら永世中立の国是を今回外して対応しました。ロシアの肩を持って敢えて言動する国はごく僅かに限られて、中共すらも表向きではウクライナ支援に多少のカネを出すレベル。
ところで20世紀後半にはインドと中共とで提唱された「非同盟運動」と言うアンチ軍事同盟を標榜するアジアアフリカ中南米の国際運動があったのですが、これが全く今回のウクライナ戦争には機能していない。単に非NATOと言うよりも軍事同盟非加盟の諸国が結束して大国や軍事同盟国群からの圧迫に抗する、と言うお題目だったので、(非同盟運動結成時にウクライナはソ連の一部だったが)今こそ非同盟運動は結束して大国ロシアの蹂躙に晒されるウクライナを支持して態度表明しなければならないはずだが全く機能不全。非同盟運動の中心は中共とインドとインドネシアでした。提唱された地はスリランカのコロンボでした。
日共は軍事同盟に頼らない安全保障としてこうした非同盟運動を憧れの彼岸として居ました。だが典型的な大国による非同盟国への侵略であるウクライナ戦争に於いて非同盟運動は屁のツッパリにもならない。日共は自己の矛盾を棚上げにして一応ウクライナを(精神的に)応援しロシアを糾弾してみせる態度をとっては居ます。「非軍事に限る」などと注文を付けつつウクライナに物資を送る法案には正面切って反対はしませんでした。だが非同盟運動が斯様な態である現状、ウクライナを実質支えているのがNATOなどである現状、戦闘糧食であれ段ボールのベッドであれ衣料品であれそれはウクライナが自衛戦争で持ち堪える支援に他ならず、ロシアの侵略に反対するという事は現状の「非同盟運動志向」の否定に他ならない。日共の1961年以来の綱領がアテにして居た大きな柱が崩れた事であり、ちょっと立て直し不可能なレベルなんだろうなと言う印象です。
>韓国のウクライナ支援ぶりやウクライナ大統領演説を聴く態度はアフリカ、中南米、東南アジア各国の実質標準
同じ感想です。
最近は、アジア・アフリカ諸国は中国の札束に平伏す姿の印象が強く、「非同盟運動」の存在をすっかり忘れていました。同じ仲間が金持ちの大国になり、領土的野心を剥き出しにし、彼らの中でも貧富の差も開き、今ではもう利害が一致しにくくなっていると思います。
国連の決議等でも棄権した国の多くは非同盟諸国ですが、あまり表立って意思表示しないのは、露中の敵になりたくないとか、所詮はNATOの戦争で欧米を助けてもどうせ自分を助けてくれないとか、利害得失の判断をしているからではないかと感じます。
非同盟運動の崩壊状況を認識しました。
ゼレンスキーの複数の側近へのインタビューをまとめたTIMEの記事です。
信憑性は各々で。(お決まり)
Inside Zelensky’s World(TIME)
https://time.com/6171277/volodymyr-zelensky-interview-ukraine-war/
「自分が彼の立場だったらどう振る舞っただろうか」と考えながら読んでいました。
>ゼレンスキーは、毎晩の演説の前に、スタッフとの会話でテーマを決めていた。「ゼレンスキーのスピーチライターは誰だ、とよく聞かれます。「主な担当者は彼です。「彼はすべての行を担当しています」。
まあ、親分を立てるのはどこの組織でも当たり前ですね。
小谷哲夫氏ご推奨のコメントも載せておきます。
『飛んで灯にいる夏の虫』
との日本の情緒深い風情を
プーチンさんの黒海艦隊さんに
世界を代表して日本から
プレゼントしてさしあげましょう。
ありがたいことに
この平和な日本なのですが
日に日に陽気が増してきて
例年同様半島から
ブンブンと同じような
毒虫も飛んできていますし
ならず者とは友愛結ぶ
鳩ポッポさんのような
日頃から汚れた生きザマの人も
いてしまうのですが、
もうすぐ夏は来ぬ
『金鳥の夏 日本の夏』で
清く正しく乗り切りたいものです。
>『金鳥の夏 日本の夏』
岸田政権にも「『カ(カタカナ)』によく効く」政策をお願いしたいですね。
カズさま ご返信ありがとうございます。
もちろん私達人間の血液は
捏造までしてあらゆる方面から
忍び寄ってくる韓流の
蚊みたいなもののための
ものではないですが
優しい日本人の感性からは
ブン文飛んできてもそれを遠ざけてあげて
血を吸わせないように
してあげてきました。
ただ、今回、
岸田総理の面会はそんな蚊みたいなものに
進んで二の腕を差し出して
しまったようなものなので、
それならば、黙って血を吸わせるなどは
とんでもないことなので
バチンと叩き潰してあげるしかなくなります。
まあ、
日本人の生き血を吸うことに
罪悪感を感じていては
蚊稼業は務まらないわけで
その分、日本が正しくビシリと
行動してあげるしかないのでしょう。