鈴置論考、「日韓の」ではなく「韓国の」特殊性に言及
文在寅氏「ブラックスワン・ストーカー」説、いつにもまして辛辣な小気味よさ
巷間「日韓関係の特殊性」に関して議論する人はいますが、じつは特殊なのは「日韓関係」ではなく「韓国」だったと指摘されれば、思わず目からウロコが落ちるという思いをすることができます。日本を代表する鈴置高史氏が昨日、『デイリー新潮』に寄稿した最新論考では、文在寅氏が日韓首脳会談に拘る理由――「ブラックスワン・ストーカー説」――について、あらためて丁寧に説明されています。
どうなった?「文在寅氏の訪日」論
文在寅氏は日本にやって来るの?来ないの?
韓国大統領の文在寅(ぶん・ざいいん)氏は、結局のところ、日本にやって来るのでしょうか、来ないのでしょうか。
これは、世の中的には関心を抱く人がそれなりに多いと思われることもあり、当ウェブサイトでもここ数日、かなり詳細に取り上げて来た論点です。
ポイントは、おそらく3つです。
- ①文在寅氏が東京五輪開会式を機に日本にやって来るかどうか。
- ②やって来た場合、菅義偉総理大臣が日韓首脳会談に応じるかどうか。
- ③応じた場合、その会談の形式や内容はどういったものか。
もともと、文在寅氏が菅総理との日韓首脳会談の開催を望んでいるという話は、かなり以前から何度となく出てきていました。昨年秋口に菅政権が発足して以来、朴智元(ぼく・ちげん)国家情報院長らを日本に派遣したのも、日韓首脳会談の開催を希望するという、文在寅氏なりのメッセージでしょう。
ところが、日本側はこうした韓国側の「求愛」に対し、一貫して冷ややかな態度を取っています。実際、菅総理自身も昨年11月、朴智元氏に「日韓関係を健全化するためのきっかけは韓国の側が作るべき」と述べています(『菅総理「日韓関係健全化のきっかけ要求」の本当の意味』参照)。
もちろん、こうした日本側の「つれない態度」に対し、韓国側からは毎日のように批判の声が飛んできますし、最近だと日本のメディアからも、「日韓対話が必要だ」とする声が出ています。「日本を代表するクオリティ・ペーパー」だと自称する日経新聞の次の社説などが、その典型例でしょう。
[社説]日韓は地域安定へ対話探れ
―――2021年6月15日 19:00付 日本経済新聞電子版より
「便所紙にもならないくせに『クオリティ・ペーパー』を騙るな」、と怒る方もいらっしゃるかもしれませんが、たしかにこの社説を読むと、そういいたくなる気持ちもわからなくはありません。
なお、この日経社説も、普段の日経の記事に輪をかけてお粗末な代物ですが、その問題点についてはすでに『「日韓対話」呼びかける、的外れかつ無責任な日経社説』で詳しく説明したつもりですので、本稿で繰り返すつもりはありません(ご興味があればこちらをご参照ください)。
韓国にとって「道徳的優位」は当然の前提
さて、本邦のメディアが後ろから日本政府を撃つような真似をするのは不可解ですが、韓国側で日本に対し、譲歩を迫るのは、ある意味では当然の話です。
当ウェブサイトでも長年、コリア・ウォッチングを行ってきた経験に照らして申し上げるならば、韓国国内では「韓国は日本に対し、道徳的優位を持っている」と信じ込まれているからです。
この道徳的優位とは、韓国人が日本に対して抱く優越感のようなもので、「歴史的に見て韓国が『被害者』であり、日本が『加害者』である」という虚構に由来するものです。
というよりも、米国の政治学者で米戦略国際問題研究所(CSIS)のシニアアドバイザーでもあるエドワード・ルトワック氏が著書『中国4.0』で述べた次の記述を読むと、優越感というよりも劣等感のようなものかもしれません。
「日本は韓国に対してすでに十分すぎるほど謝罪したし、これからも謝罪しつづけなければならないだろうが、それらは結局、無駄である。なぜなら韓国がそもそも憎んでいるのは、日本人ではなく、日本の統治に抵抗せずに従った、自分たちの祖父たちだからだ」(同P129)。
もう少し正確に記述するならば、韓国には「日本に勝った」という歴史的事実がないため、ときとしてそれを捏造してでも精神的優位性を保たねばならないわけであり、だからこそ、果てしなく謝罪要求を繰り返す、というわけです。
米国人が書いた説明のなかで、個人的にはこれがもっともストンと腑に落ちる記述だと思う次第です。
譲歩?ムリムリ!
もっとも、「それでは日本が韓国に対し、譲歩できるのか」と言われれば、「無理です」、というのが答えです。
そもそも論として、2017年5月に文在寅政権が成立して以降に限っても、韓国が日本に対して働いた不法行為の数々は、とうてい日本政府側が「不問に付す」ことができるものではないからです。
たとえば、次のような具合です
外交儀礼違反
- 日韓慰安婦同意に関する外交機密文書の一方的公表(2017年12月)
- 国際観艦式におけるいわゆる「旭日旗」を巡る騒動(2018年9月)
- 韓国国会議長(当時)による天皇陛下侮辱発言事件(2019年2月)
- 日本政府のアグレマンも得ずに次期駐日大使人事を公表(2020年11月23日)
違法判決問題
- 日韓請求権協定に反する自称元徴用工判決(2018年10月30日・11月29日)
- それに伴う日本企業の資産差押えと「売却スルスル詐欺」
- 国際法上の「主権免除」原則に反する自称元慰安婦判決(2021年1月8日)
安全保障問題
- 火器管制レーダー照射事件(2018年12月20日)
- 日本の対韓輸出管理適正化措置(2019年7月1日発表)
- 日韓GSOMIA破棄騒動(2019年8月22日~11月22日)
その他の国際法違反、約束違反、不法行為等
- 日韓慰安婦合意に基づき設立された慰安婦財団の一方的解散
- 日韓請求権協定に基づく紛争解決措置の完全な無視(2019年7月19日)
- 福島原発ALPS処理水放出を激しく批判(2021年4月14日~)
こうやって並べてみると、やはり壮絶ですね。
日韓関係は破綻寸前
たんなる外交儀礼違反くらいならば、これまでも韓国(や北朝鮮や中国)が平気で行っていたものであり(※それ自体も異常ですが)、辛うじて「無礼な国だ」くらいで済ませられなくもありません(※もちろん、日本国民の1人としては、それで済ませてほしくはありませんが…)。
しかし、違法判決問題については、放置しておけば韓国に進出している日本企業にも多大なリスクが降りかかりますし、見方によっては韓国による国際法秩序の破壊でもあります。日韓間でかつて見られた「なあなあの関係」で済ませるには、正直、問題があまりにも大きすぎます。
また、安全保障上の問題点については、日本だけでなく、米国など国際社会に対しても、大変に大きな影響をもたらしかねません。
つまり、現在の日韓関係は、法的にも、経済的にも、軍事的にも、外交的にも、あらゆる面で行き詰まりつつあるのです。
といっても、日韓間の国交は続いていますし、日韓両国は産業面でのつながりも密接、相互の直接投資も今でも続いています。
また、人的交流も活発であり、コロナ禍以前であれば、相互往来は最盛期で1000万人を超えましたし、法務省『在留外国人統計』によれば、日本に住む韓国人は2019年12月時点で44万6364人と、在日外国人全体(293万人)のうち約15.2%を占めています。
(※もっとも、韓国に住む日本人は2020年10月基準で45,664人で、海外在留邦人全体・141万人のうち約3.2%に過ぎないため、これを「非常に多い」と見るべきかどうかは微妙ですが…。)
ジワリと広がる影響
ただ、現在は活発に見えても、日本側にはジワリと「脱韓」の動きがみられることもまたたしかでしょう。
たとえば、産業面では、韓国は日本にとって3番目の輸出相手国ですが、日本から韓国への輸出品目の多くは「モノを作るためのモノ」であって、日本企業にとって必要不可欠な市場、というわけではありません(『深まる日台関係:5月の合計貿易高も「台湾>韓国」に』等参照)。
また、そもそも日本の金融システムの韓国に対する与信は割合的に見て非常に少なく、『日本の金融機関、香港と韓国への与信額が減少傾向に』でも確認したとおり、もともと少ない対外与信に占める対韓与信の比率が、近年、さらに低下する傾向を見せています。
さらには、旭日旗騒動や火器管制レーダー照射事件以降、安全保障面・防衛面での相互交流については、目に見えて影響が生じ始めています。
そのなかでも特筆すべきは、日韓両国政府間の防衛当局者による「ハイレベル交流」実績が激減し、先日の『韓国政府が気付かない、今年の防衛白書「本当の意味」』でも指摘したとおり、ついに昨年度(2020年4月~21年3月)はゼロ回になってしまったことが挙げられます(図表1)。
図表1 ハイレベル交流実績(過去5年分)【※クリックで拡大】
(【出所】過年度分の防衛白書より著者作成)
防衛白書によると、「ハイレベル交流」とは、「防衛大臣、防衛副大臣、防衛大臣政務官、事務次官、防衛審議官、各幕僚長」が「それぞれのカウンターパート」と実施する2国間会談のことを指しているのだそうです。
具体的には、1年間で「5回以上」実施された場合は赤、「3回以上」は濃いオレンジ、「2回」は薄いオレンジ、「1回」は黄色、そして「ゼロ回」は灰色で示されていますが、直近に関しては、韓国とのハイレベル交流実績については見事に「ゼロ回」であることが確認できます。
日本政府は口先では「日米韓3ヵ国連携が大事だ」などと言いながら、現実にはこれと真逆に、日韓防衛協力が後退している、というわけです。
(なお、防衛省様には、防衛白書の画像の引用にあたり、当方の電話での問い合わせに大変親切にご対応いただいたことに対し、改めて感謝申し上げます。)
待望の鈴置論考
ブラックスワン・ストーカー仮説
さて、文在寅氏が日本にいらっしゃるのかどうかについては、気になる論点のひとつですが、それだけではありません。なぜ文在寅氏(あるいは文在寅政権)が、ここまで菅総理との首脳会談に拘っているのかが解せない点のひとつなのです。
それについて納得がいく解説は、ほとんどありません。
なかには昨日の『噴飯物:「文在寅氏歓迎しクアッド・プラスに入れよ」』でも触れたとおり、「支持率の回復を狙った行動だ」などとする、非常に浅薄な「分析(?)」もありますが、とうてい納得がいくものではありません。
ここで、可能性がいくつかあるとしたら、たとえば、次のようなストーリーでしょう。
「韓国は米国から日韓関係『改善』について厳命されており、北朝鮮制裁緩和の条件にされているため、焦った文在寅氏があわてて日本との関係『改善』を模索し始めた」。
これはこれで、大変に説得力があるストーリーです。
ただ、個人的にはどうしても有力説に位置付けざるを得ないのが、『鈴置論考の文在寅氏「ストーカー」説と韓国の「狙い」』でも触れた「ブラックスワン・ストーカー」仮説です。
この「ブラックスワン・ストーカー仮説」という呼称自体は当ウェブサイトの命名ですが、説自体は当ウェブサイトのオリジナルではありません。『鈴置論考の文在寅氏「ストーカー」説と韓国の「狙い」』でも紹介した、日本を代表する優れた韓国観察者である鈴置高史氏の議論の受け売りです。
鈴置氏のいう「ブラックスワン」とは、いわば、「滅多に発生しないが、もしそれが発生したら大変に大きな影響がある出来事」のことです。たとえば、北朝鮮の独裁者である金正恩(きん・しょうおん)が日本にやって来ることや、日本が北朝鮮との交渉を開始するなどの可能性のことでしょう。
もちろん、この期に及んで金正恩が日本にやってくる可能性はほぼ皆無でしょうが、ただ、任期満了を10ヵ月後に控えた文在寅氏にとっては、「南北関係改善」に少しでもつながるのであれば、可能性は低くても、掴めるものはなんでも掴んでおこうと思っているのかもしれません。
もちろん、鈴置氏のオリジナル論考は、このあたり、かなり丁寧に議論していますので、ご興味があれば是非、『デイリー新潮』の『菅首相に粘着する文在寅 ”蚊帳の中”にもぐりこみたい韓国、「左派政権駆除」に動く日米』という記事をご参照ください。
現状のアップデート:大変に待ち遠しかった論考
では、東京五輪直前の現在、このブラックスワン・ストーカー仮説は、いったいどう変化したと見るべきでしょうか。
これについて、嬉しいことに昨日、鈴置氏の最新論考が公表されていました。
文在寅が菅首相をストーカーするのはなぜか 「北京五輪説」「米国圧力説」……やはり「監獄回避説」が有力
文在寅(ムン・ジェイン)大統領がこれほど日韓首脳会談に執着するのはなぜか――。根本的な疑問を韓国観察者の鈴置高史氏が読み解く。<<…続きを読む>>
―――2021/07/16付 デイリー新潮『鈴置高史 半島を読む』より
すでに一部の方々がご指摘のとおり、今回の論考、普段にもまして舌鋒鋭い箇所が多々あり、その切れ味の良さに対しては爽快感すら生じるほどです。図表を除いても6000文字を超える長文ですが、正直、朝鮮半島問題に関心がある人ならば、負担を感じることなくあっという間に読めてしまいます。
ただし、文在寅氏が来日するかどうかを巡って、いまだに日韓両国政府から正式発表がないこと(※16日午前時点)、どうやら双方が首脳会談の開催方式でもめているらしいこと、などの部分については、当ウェブサイトでもこれまで確認してきたとおりなので、本稿では割愛します。
それよりも、やはり読むべきは、「文在寅氏がなぜ、菅義偉総理との正式な会談開催に拘っているのか」、という論点です。
「鈴置:実は、その理由は韓国でもきちんと説明されていません。韓国各紙は『韓日関係を改善するため』と一応は書きます。でも、それを素直に信じる韓国人は少ない」。
なぜなら、反日がウリだったはずの文在寅政権がいきなり「日韓関係が大事」と宗旨替えすると、つじつまが合わなくなるからだ――。
これは、たしかにそのとおりでしょう。
巷間唱えられる2つの仮説
そこで、鈴置氏が最初に提示する2つの仮説が、①「北京五輪説」、②「米国の圧力説」です。
このうち「北京五輪説」とは、2022年2月の北京冬季五輪開会式に参加して中国にゴマをする際に、米国から「親中的」とみなされるのを防ぐために、東京五輪にも言っておく、というものだそうです。
自然に考えて、かなり無理があるこじつけです。
実際、鈴置氏もこの考え方については、「文在寅氏が日韓首脳会談まで要求していること」、「来年5月に任期が終わる以上、米国に睨まれるかどうかは政権運営に関係がないこと」などを理由に挙げたうえで、否定しています。
一方で出て来るのが、「米国からの圧力説」です。
これについては、日韓関係「悪化」の理由が文在寅政権にあることを、ジョー・バイデン米政権自身も良く理解しているはずであり、一見すると説得力がありそうな仮説です。
しかし、鈴置氏はこれについて、次のように指摘します。
「『文在寅政権がこちら側に戻るのを期待しても無駄。来年3月の大統領選挙で再び反米左翼政権が選ばれないようにする方が肝心』との空気が米国の外交専門家の間には濃いのです(「面従腹背の文在寅 ソウルに戻ると即、金正恩に“詫び状” 米国でも始まった『嫌韓』」参照)」。
つまり、鈴置氏はこの「米国からの圧力」説についても、基本的にはあり得ないだろう、という立場を取っている、ということです。
なお、このあたりについては異論がある方もいらっしゃるかもしれませんが、個人的な理解に基づけば、ここで大切なのは「韓国政府の動きを最も合理的に説明する仮説は何か」、という点なのだと思います。
鈴置氏が「北朝鮮説」を推す理由
その前提を踏まえて出て来るのが、「北朝鮮説」です。
「――鈴置さんは『北朝鮮説』を唱えてきました。
鈴置:残りの任期中に南北首脳会談を実施して『朝鮮半島に平和をもたらした』と国民にアピール。引退後の監獄送りを避ける――という、この見方こそが韓国の動きを最も合理的に説明できるからです。『監獄回避説』と呼んでもいいと思います」。
鈴置氏といえば、やはり「北朝鮮説」でしょう。
過去から鈴置論考を読んでいる立場としては、こうしたブレのなさも鈴置論考の大きな魅力のひとつだと思う次第です。
とくに、今回の論考においての大きな「見せ場」が、まさに文在寅氏が「日本との対決姿勢」から一転して「ストーカー」に化けるシーンです。
「文在寅大統領は日本には就任当初から居丈高に出て、例えば2018年5月に安倍晋三首相からケーキをプレゼントされた時も『食べなかった』と広報しました。日本とは妥協はしない、との姿勢を国民に示したのです」。
安倍総理からプレゼントされたケーキって、これのことでしょうか(図表2)。
図表2 例のケーキ
(【出所】韓国大統領府)
イチゴの数も位置も不揃いで、メッセージも下手な(失礼!)手書きのものが使われているのを見て、当時、個人的には「安倍総理の文在寅氏に対する嫌がらせかな?」などと感じたことも事実ですが、たしかに鈴置氏の指摘どおり、当時の韓国には日本との対決姿勢が見え隠れしていました。
「それが突然、日本との首脳会談を異様に望むようになったのです。2019年11月のASEAN関連会議では安倍首相に対しストーカーまがいの事件も起こしました」。
ストーカーまがいの事件とは、控室で文在寅氏が安倍総理を強引に呼び止めてソファで話し合いを行っている姿をおそらくはスマートフォンで撮影し(図表3)、「韓日首脳会談だ」として発表したことを指しているのでしょう(※もちろん、日本政府は抗議しています)。
図表3 例の隠し撮り写真
(【出所】韓国大統領府)
(※なお、余談ですが、一部メディアによれば、撮影したのは当時の鄭義溶(てい・ぎよう)国家安全保障室長(現・外交部長官)だったのだそうです。)
これが、鈴置氏のいう「『居丈高』から『ストーカー』への急変」、というわけです。
北朝鮮というフィルターを通すとすっきり説明がつく
その背景にあったのは、2019年2月のハノイでの米朝首脳会談決裂と、同年6月の米朝首脳による板門店接触への参加失敗であり、「この2つの事件で『朝鮮半島の平和は文在寅大統領がもたらした』との幻想が一気に崩れ」、「政権としては致命傷」を負ったことだったのです。
「文在寅大統領としては手柄を積み直さねばならない。韓国の大統領はノーベル賞を貰うほどの実績がない限り、退任後は監獄送りになるのが通例だからです。そこで『平和の立役者』を演じる舞台を、米国から日本に切り替えたのです。それには日本の首相を操る必要があるわけです」。
…。
それにしても、「日本の首相を操る」とは、大変な思い上がりですね。
もちろん、この説明が正しいかどうかについては、残念ながら、現時点で証明することはできません。ただ、「北朝鮮」というファクターを使えば、文在寅氏の一見支離滅裂な行動に対しても、非常に合理的かつ十分な説得力を持って説明が可能なのです。
辛辣な鈴置氏
文在寅氏の米国・日本に対する拘泥
さて、今回の鈴置論考も、文在寅氏に対し、相当に辛辣です。
たとえば、世の中では2018年6月の米朝首脳会談について、文在寅政権が「仲介した」かのごとく信じられているフシがありますが、鈴置氏の説明では、次のとおりです(要約して箇条書きに変えています)。
- 2017年夏ごろから米朝の情報機関同士が首脳会談を模索し秘密接触を開始した
- これを嗅ぎつけた文在寅政権は無理やり米朝間に首を突み、韓国が仲介した形にしてもらった
- 米国がそれを許した理由は、韓国のメンツを立ててやらないと邪魔するから
- 北朝鮮がそれを赦した理由は、韓国からのカネを期待してのことだろう
というわけで、これが1つめの「辛辣ポイント」につながります。
「米朝にとって韓国はもともと不要な存在。だから文在寅政権が熱望したにもかかわらず、シンガポールとハノイでの米朝首脳会談に呼びもしなかった」。
次は、日韓関係です。
鈴置氏によると、菅義偉政権は2020年9月に発足した直後から、北朝鮮に水面下での交渉を呼びかけ、これに北朝鮮も好意的に応じたかのように見えた、と指摘します。
これが事実なら、韓国にとっては大変なことです。
要するに、「蚊帳の外」を恐れている、というわけですね。
「韓国は日朝関係が進展する際には首を突っ込んでおかないと大変なことになる。日朝が動く時は米朝も動きます」。
この流れが、先ほども紹介した、鈴置氏の「北朝鮮説」につながる、というわけです。
ただ、話はこれに留まりません。2つ目の「辛辣ポイント」が、これです。
「日米ともに文在寅政権は信用していませんから、韓国は朝鮮半島の将来を決める外交ゲームから外される可能性が高い」。
なかなか強烈ですね。
ブラックスワンは文在寅氏が「恐れているシナリオ」
そのうえで、なぜ菅政権に交代したあとで、文在寅政権の攻勢が強くなったのか。
その答えが、次の記述です。
「『安倍前首相は応じなくとも、親韓派の二階俊博幹事長の後ろ盾が必要な菅新首相なら言うことを聞くはずだ』と踏んだのです。」
おそらく、ここまで読めば、読者の側も鈴置氏がなぜ「北朝鮮説」を強く推しているのかが理解できることでしょう。
ただ、ここで鈴置氏に疑問を呈したい点も出てきます。
金正恩(きん・しょうおん)が東京五輪にやってくる可能性は非常に少ないですし、バイデン大統領本人も日本にやって来ることはありません(かわりに夫人が来日します)。
文在寅氏が期待しているとされる「日米南北」の首脳会談が開かれる見通しもないのに、なぜ文在寅氏がそれでも東京にやってこようとしているのでしょうか。
ただ、これについても鈴置氏は、明確な回答を準備しています。
「鈴置:ええ、バイデン大統領は訪日しませんし、金正恩(キム・ジョンウン)総書記もコロナで外国に出かける余裕はない。ただ、いつ日朝関係が動くかは分からない。可能性が低くとも、韓国とすればそれに備える必要があるのです。(中略)日本では日朝交渉が本格化する可能性は極めて低いと考えられているからです。韓国でも同様ですが、文在寅政権にすればブラックスワン――可能性は低いけれど、起こったら大惨事――なのです。」
まさに、これが「ブラックスワン」仮説の本質、というわけです(※というよりも、鈴置氏が一貫して主張していた内容です)。
先ほどの疑問点に対する答えも、これで十分でしょう。
やっぱり元ネタは韓国メディアだった
さて、鈴置氏は先ほどの議論で、「米国からの圧力」説を提示したはずですが、その出所はいったいどこだったのでしょうか。
鈴置氏は韓国メディア『中央日報』の7月9日付『葛藤を解くため日本に行こうとする文…『手ぶらで戻れば逆風』憂慮』【韓国語版】に、次のような記述が入っていたと紹介しています。
「文大統領が残りの任期で最も重点を置いている分野は南北関係の改善である。ところが米国は朝鮮半島戦略の前提として事実上、韓日関係の復元を要求している」。
これこそまさに、先ほど鈴置氏が紹介した「米国からの圧力」説です。
ただ、これについて鈴置氏は、次のように一蹴します。
「鈴置:嘘くさい話です。『日本との関係を改善したら、対北援助など韓国のやりたいことをさせてやる』と米国に言われた、との説明です。しかし、そんな野放図な対北政策を米国が許すはずはない。もちろん、韓国に対し『日本との関係を復元せよ』と言っていますが、それは必要条件であって十分条件ではない」。
本当に、こういう見方ができる論者は、現在の日本には貴重だと思わざるを得ません。
「またぞろ二階幹事長が」
さて、二階俊博・自民党幹事長が訪日した韓日議連御一行様に対し、文在寅氏の訪日を要請した、とする話題は、当ウェブサイトでも『二階俊博氏が韓日議連一行に文在寅大統領の訪日を要請』で取り上げたとおりです。
これについては鈴置論考でもかなり辛辣に取り上げられています。
「――またぞろ、二階幹事長が登場しました。」
「またぞろ」、の表現に、二階氏(図表4)の怪しさが充満していると感じるのは、気のせいでしょうか。
図表4 二階俊博氏
(【出所】衆議院ウェブサイト)
ただ、これについて鈴置氏は、韓国側が「親韓派に招待状を発行させる」という「韓国に残された最後のカード」を切ったものだ、と指摘。
そのうえで、3つめと4つめの「辛辣ポイント」が出てきます。
「『朝日(新聞)が日韓首脳会談をやれと言うのなら、しない方が日本のためになるのだな』と考える人が増えているからです。(中略)韓国の外交官が日本の識者を訪ねて『米国も韓米日の協力体制強化を望んでいる』などと執拗に説きもしました。が、それに引っかかって『日韓首脳会談をすべきだ』と騒いだ日本人は限られました」。
「韓国政府、ことにこの政権の流す情報はいい加減であることが次第に知られてきて、下手に受け売りすると『韓国の使い走り』に認定されるからです」。
小気味よいほどに辛辣ですね。
とんでもないことをしでかした二階氏
しかも、個人的には、『二階俊博氏が韓日議連一行に文在寅大統領の訪日を要請』を執筆後、二階俊博氏が文在寅氏に「招待状を発行したこと」について、ちょっと厳しく批判しすぎたかな、という気もしたのですが、鈴置論考の次のくだりを読んで、こうした雑念は吹き飛びました。
「鈴置:二階幹事長の発言により、青瓦台は韓国内で『東京五輪参観は日本から招待があったからだ』と説明、訪日反対を抑えることが可能になりました。さらに韓国側は二階発言をもってして『日本は本格的な首脳会談を約束した』と見なし、その実現を首相官邸に迫ると思われます」。
菅義偉総理はおそらく堅実な人物であると思いますので、おそらくは「党の幹事長の発言は政府の発言ではない」などとして無視してくれるものと信じたいところです。
特殊なのは「韓国」
さて、鈴置氏はこんな「目からウロコ」の指摘をします。
「鈴置:要は『日韓の仲が悪いのは日本の植民地支配が原因である』との説明です。しかし、その『日韓関係は特殊』との主張も、次第に説得力が薄れています。韓国との首脳会談を開かないのは日本だけではないからです」。
たしかに、この視点はありませんでした。
そもそも北朝鮮も中国も、韓国との首脳会談にあまり応じていません。
その理由はおそらく、北朝鮮は南北首脳会談後に韓国からドルが送られてこないことに業を煮やしたためであり、中国は韓国がやたらとおべっかを使うわりに、5月の米韓首脳会談で共同声明に「台湾海峡」を明記したことに怒りを抱いているからなのでしょう。
以上を踏まえ、ぜひとも紹介しておきたいのが、今回の鈴置論考の最も重要な「辛辣ポイント」でしょう。
「平気で約束を破り、堂々と他人を裏切る韓国と首脳会談を開こうとする国はまず出てこない。何を取りきめようが、すぐに反故にされるからです。日本と韓国がうまくいかない原因は『日韓関係の特殊性』ではなく『韓国の特殊性』にあるのです」。
これはまた強烈な記述ですね。
あるいは毒舌と言った方が良いでしょうか。
先ほど紹介したルトワック氏の文章と並んで、この鈴置氏の発言を半永久的に記録したいほどですね。
いずれにせよ、文在寅氏の訪日については、最後の最後まで曲折があるのかもしれません。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。
ツイート @新宿会計士をフォロー
読者コメント一覧
※【重要】ご注意:他サイトの文章の転載は可能な限りお控えください。
やむを得ず他サイトの文章を引用する場合、引用率(引用する文字数の元サイトの文字数に対する比率)は10%以下にしてください。著作権侵害コメントにつきましては、発見次第、削除します。
※現在、ロシア語、中国語、韓国語などによる、ウィルスサイト・ポルノサイトなどへの誘導目的のスパムコメントが激増しており、その関係で、通常の読者コメントも誤って「スパム」に判定される事例が増えています。そのようなコメントは後刻、極力手作業で修正しています。コメントを入力後、反映されない場合でも、少し待ち頂けると幸いです。
※【重要】ご注意:人格攻撃等に関するコメントは禁止です。
当ウェブサイトのポリシーのページなどに再三示していますが、基本的に第三者の人格等を攻撃するようなコメントについては書き込まないでください。今後は警告なしに削除します。なお、コメントにつきましては、これらの注意点を踏まえたうえで、ご自由になさってください。また、コメントにあたって、メールアドレス、URLの入力は必要ありません(メールアドレスは開示されません)。ブログ、ツイッターアカウントなどをお持ちの方は、該当するURLを記載するなど、宣伝にもご活用ください。なお、原則として頂いたコメントには個別に返信いたしませんが、必ず目を通しておりますし、本文で取り上げることもございます。是非、お気軽なコメントを賜りますと幸いです。
コメントを残す
【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
(※もちろん、日本政府は故食いしています)。
おそらく誤記かと思われますが、この部分意味不明です。
画像検索してもわからなかったw
https://www.google.com/search?tbm=isch&q=%E6%95%85%E9%A3%9F%E3%81%84
「抗議」のタイポでしょう
抗議しています。位の意味かと。
相変わらず、読み応えのある鈴置さんの論考でした。
一番気になる点はこちらです。
北朝鮮との水面下での接触が前向きに進んでいるのなら凄いことです。
実際に日朝首脳会談まで行く確率は低いとのことですが、脳内には北朝鮮のことしかない文大統領にとって無視し難い事象ではありますね。
ところで、米国の圧力説ですが、恐れ多くも鈴置さんの説に少しだけ注釈をつけたい点があります。
米国の圧力説が正しいとしても、米国は北朝鮮への援助の「十分条件」に日本との関係改善を持ち出しているわけてはありません。
鈴置さんも指摘するように、それはあくまで「必要条件」です。
しかし、韓国政府はそれを「十分条件」だと勘違いした可能性が大いにあります。何事も自分たちに都合の良いようにだけ解釈する韓国政府、特に文政権にありそうなことです。
その結果、北朝鮮への援助のために日本との関係改善に熱心になっているというのが私の見立てです。
頭の中に北朝鮮しかない文政権ですから、ここまで熱心に日本にストーカーするのは、当然北朝鮮が理由ですが、北朝鮮のための制裁緩和の条件を「都合の良いように勘違い」したというのが、あまりに韓国らしいですね。
私もこちらの「韓国政府がアメリカの示した必要条件を十分条件と勘違いしている」説を支持します。現時点でアメリカが文在寅政権に対して十分条件を示すべき理由が皆無だからです。そんな条件を示すくらいならば、米韓ワーキンググループなど無用でしょう。
アメリカの真意としては、「韓国が日韓関係を修復させ、日米韓という枠組みが機能するようになったら、朝鮮半島政策を前に進める検討を始めても良い(ただし、検討開始は制裁緩和を意味しない)」くらいのところだろうと思いますが、韓国政府は「とにかく日韓関係改善に繋がる何らかの”成果”があれば、制裁が緩和され、北朝鮮に対する”人道的支援”にもアメリカの諒解が得られるに違いない」と思い込んでいるのだということでしょう。
北朝鮮の深刻な危機に関する情報が流れている現在、文大統領としては、一刻も早く大規模な”人道的支援”を実施したいと考えているに違いありません。だからこそ、とにかくなんでもいいから”成果”と言い張れるものが必要なのであり、必死に日本を動かそうとしていると見るのが妥当だと思います。「日韓関係改善に向けた”成果”があったんだから、北朝鮮に物資を送っても良いよね?(チラッ)」くらいのところでしょう。
なお、ブラックスワン・ストーカー説については、現時点でははっきり否定的です。確かに、韓国の与り知らないところで日朝間の接触があり、何がしかの進捗があったりしたら、韓国にとって大きなダメージであるという点には同意します。しかし、日朝間の接触があったとしても、それが東京で行われる可能性は非常に低く、さらにたとえ東京で行われる場合であっても、文大統領が来日したとて何の牽制にもならないからです。
韓国外交部の機能不全は相当深刻なので、その程度のことすら理解できていないという可能性は否定できませんが、文大統領がこんなに瀬戸際までジタバタする理由とするには無理があり過ぎると思います。
文在寅大統領の動きを理解するためには、「北朝鮮」という補助線を引けばよいという点については全く異論はありませんが、この訪日をめぐるドタバタは、韓国政府の(よくある)致命的な勘違いが基になっていると考えます。
龍さんの韓国勘違い説が一番納得できた。
勘違いと言うより曲解だと思う。
相手の言質を意図的に捻じ曲げて都合のいい解釈をする。
それを正されると「不意打ちだ・不誠実だ」と騒ぐ。
北朝鮮の件もこんな感じじゃなかろうか。
アメリカ「北朝鮮問題は日米韓で連携していく」
曲解(日韓関係を改善すれば制裁解除していいんだな!)
鋭いですね。
“勘違い”というと”うっかり”のニュアンスがありますが”曲解”だと故意のイメージがあります。故意の場合、相手の意図を理解したうえで捻じ曲げているという事ですから相手の意図を理解している前提にも捉えられます。
相手の意図を理解できていない「勘違い野郎」という意味で”勘違い”をスカイました。本当に相手の意図や曲解して行動した場合のリスクを考えているのでしょうか?
龍 さま
>>アメリカの真意としては、「韓国が日韓関係を修復させ、日米韓という枠組みが機能するようになったら・・・
アメリカは未だ以前の三角枠組みが復活すると言う認識なのか私は疑問に思っています、もし口先枠組みの機能を望むのであればレーダー照射事件の時即介入すべきだと思うのですがだんまり、慰安婦合意破棄されてもだんまり、口先で相手双方が勝手に遣ってくれるのならまあ其れで良いか程度の話でしか無いのでは、日本としては韓国はアメリカの同盟関係なのだからアメリカが躾けろよと言いたいですけど言えませんね。
龍様
>日朝間の接触があったとしても、それが東京で行われる可能性は非常に低く、さらにたとえ東京で行われる場合であっても、文大統領が来日したとて何の牽制にもならない
ご指摘はその通りだと思います。もし、近い将来、日朝の高位当局者間で国交開始に向けての公式の交渉が開始される、なんてことがあるとしたら、場所は当然東京ではなく、ストックホルムか、ウランバートルか、ともかく第三国になるでしょうし、直前まで秘密裏に調整がおこなわれるはずですから、ミナミがそれに首を突っ込む余地など1㍉もないでしょう。
鈴置氏が具体的にどういう情報を掴んでいるのか、文中には出てきませんが、最早自壊寸前とも見えるキタの窮乏状況からすれば、ムン政権の期間内の電撃的日朝交渉の開始も、あながちないとは言い切れない気もします。その際、それが寝耳に水の国家惨事と自国民に受け取られれば、ムンのクビは間違いなく飛ぶ。ロウソクだかちょうちんだかによって、政権の座を追われ、即監獄行きとなるでしょう。
それを避ける手立てはただ一つ。あのとき菅に対キタ交渉への要訣をアドバイスしておいた。ウリも喜んで側面支援するニダ、と言っておいたとすれば、まあ何とか言い訳は立つ。あとはお得意の韓流ファンタジー全開で、盛大に盛り上がればいい。せいぜいそれくらいかなと思います。
鈴置説が正鵠を射ているとすれば、なんだかんだ言いつつ、結局ムンは東京に来ることになるんでしょうね。だけど、ミエミエの儀礼的首脳会談では、やっぱりマズいと思うのでしょうか。いかにもオモテには出せないウラ合意があることを匂わせる余地が残せる、というか国内的には存分に振り撒ける程度のものにする必要があるからこそ、この期に及んであれほど恥も外聞もないほどにジタバタしているんではないでしょうか。
同意です。
韓国脳では「願望・妄想」と「現実」の区別がつかなくなってしまう事が多いですし(レーダー照射事件を参照)、都合の悪い事実が認識できないし(「あるべき事」以外は徹底的に排除するK-朱子学のテンプレ思考とK-自己愛性人格障害の合併症)、結果として現実世界の因果関係を理解出来ない(K-自己愛性人格障害の弊害)から「必要条件」と「十分条件」の違いが判らないのは当然でしょう。
こんな未開な思考様式を持っている民族が文明国の中にいるのはオドロキです。
> こんな未開な思考様式を持っている民族が文明国の中にいるのはオドロキです。
朴李(park-lee)だけは上手いですから、巧みに文明国に擬態します。それと、ゆすり、たかり、踏み倒しも一級品です。そうやって日本からカネをむしってDGP世界10位にのし上がりました。大したものだし、ここまでしてやられてきた日本の間抜けぶりも悪い意味で大したものだと思います。
パクリがうまいというより、当代最も強い国に従って旨味を吸い尽くす、コバンザメ戦術に優れているということかもしれませんね。
小国が生き残る上では必須の能力だったのかもしれません。
私も「韓国勘違い説」に賛成ですが、龍様とは少し異なります。
> 鈴置:嘘くさい話です。『日本との関係を改善したら、対北援助など韓国のやりたいことをさせてやる』と米国に言われた、との説明です。
鈴置さんはこう書いてますが、アメリカに何か言われたのは確かと思われます。ただその中身は「北朝鮮の問題を進めるようアメリカに求めたいなら、日本との問題を一つくらい片付けてからにしてはどうか?(どうせできないだろうけれど)」というアメリカ側の「嫌味」に過ぎなかったと私は考えてます。
ところが、朝鮮人に嫌味や皮肉は通用しません。この言い方では、
「日本との問題を解決すればアメリカは北朝鮮との問題を進めると言った」と曲解します。そこからはウリナラファンタジーの暴走です。
「日本との問題を解決する
→アメリカが対北経済制裁を解除してくれる
→もう一度南北首脳会談を開ける
→文大統領の仲介で米北首脳会談が開ける
→開城工業団地と金剛山観光が再開できる
→朝鮮戦争終戦宣言を出せる
→在韓米軍は撤退してくれる
→南北統一ができる
→北朝鮮の核を分けてもらえ、核保有国になれる
→日本を上回る世界大国になれるニダ!
そして文大統領はノーベル平和賞ニダ!監獄行きを避けられるニダ!」
なんだかゴールの遠いすごろくをやってるような気がしますが、文在寅一味には最初さえ上手くいけば後は全てが順調に上手くいくと考えているようです。だから上手くいかない時を想定した別の案や修正案を考えてさえおらず、つまづいたところで立ち止まってしまい、日本やトランプ前大統領のせいばかりにしたり、米北へしつこい程会談を呼びかけたりするしかないのです。
アメリカの嫌味を韓国が勘違いして暴走している、という「韓国勘違い暴走説」ものであれば、アメリカが日本に圧力をかけた形跡がないなどの矛盾を説明できます。非常にこっけいであり、まともな人間であれば恥ずかしくて取らないであろう行動ですけれど。
韓国人にとって、恥はかかされるものであって、かくものではありません。従って、ストーリーが初っ端から躓いたとしても、「日本に恥をかかされた」となるだけなので、何も問題はないのです。
私にはとある福岡市民様のお説が一番しっくりきました。
とある福岡市民様、同感です。
何年か前の事ですが、韓国がK-FX「開発」を推進する際、当時の韓国国会答弁で韓国政府の関係者が「米国は韓国に軍事的な核心技術を提供してくれると約束した」と言っていましたが、米国側は「そんな事は言っていない。そもそもステルス核心技術移転は米国議会の承認なしには不可能だよ」と韓国側の妄想を否定した事と似ていますね。
韓国の「願望と現実の区別がつかない」と、韓国の常套句の「後頭部を殴られた」は見事なブックエンドの対となっています。
こんなウソ満載の国会答弁をした政府役人が信用失墜で免職にならない事もオドロキですが、韓国有権者がそんなウソを見逃して被害者面をするのも韓国の国家・民族としての異常性の例でしょうな。
「勘違いした(?)」とは
おつむが弱いみたいで
失礼この上ないニダ。
勘違いしたフリをして
そこからテクニックを駆使して
頑張っているのニカ。
みなさまの分析・コメント、とても面白いです。
勉強になりますわ
「韓国の都合のいいように勘違い=曲解に加えて、もう一つ可能性が高いのは、米国の発言者です。
という趣旨の発言を行ったのはもちろん非公式でしょうし、もっと言えば担当者レベルの雑談の一部であったかもしれません。
まともな外交チャネルを持つ国なら、米国政権の真意をすぐに確認して、齟齬がおこらないようにするものですが、外交リソースが枯渇しかかってる今の韓国では、こんな雑談レベルの話を「米国政権の正式な要請や許可」と勘違い(妄想)している可能性も少なくありません。
これって十分あり得る話なので、笑えませんよねえ。
今や全方位的に後頭部を晒しまくっている韓国外交部ですが、果たして立て直しってできるもんなんでしょうか?
左派政権が継続すればさらに悪化するのは必定ですので、もしかするとアメリカ(および日本)が次期政権として右派政権を望むのは、せめて会話のできる外交部にしてくれという悲鳴なのかもしれません。
北朝鮮てさえ、外交官は外交プロトコルを守りますからね。韓国の外交部の能力低下は著しいです。
外交って本当に特殊な世界で、外交官同士にしかわからないプロトコルが山のようにあります。
敵国との交渉さえ、このプロトコルに則って行われるのですが、仮にも同盟国がこの外交プロトコルを守れなくなってきてるのには、米国も頭が痛いでしょうね。
北朝鮮や中国も特殊ですね。
特殊な国でさえ相手にしない特殊な国と国ということでしょうか。
民主主義などの面を被っているだけ悪質ですね。
政治形態で言えば北も中も軍事独裁政権なのでまあ普通。
対して、任期五年の独裁国家は珍しい。
おっしゃる通り、民主主義のフリをしてる分だけ、より悪質に感じます。ネットの発達などで、隠せなくなってしまったのかもしれませんね。
ここで韓国の養護をすると叩かれるかもしれませんが、韓国の場合は「悪気の無い悪行」と「自覚のない愚行」ですので、特に企んで悪い事をしている訳でも、相手を故意に騙している自覚がある訳でも無いと思います。
特段の悪気無く、ごく自然体で嘘を吐き約束を破れる民族は倫理論や地政学ではなく、精神病理学で扱ったほうが建設的だと思います。
昨日の夜、テレビでTBSをつけてたら以下のようなニュースが流れました。
「日韓の外交関係者によりますと、文大統領の訪日に合わせた首脳会談に向けては、日本側が韓国を輸出管理の優遇対象から外した状態の回復、一方の韓国側は破棄できる状況の日韓の軍事機密共有協定「GSOMIA」の運用を安定化させる方向で合意を目指し、最終調整が行われている」
実に噴飯ものニュースでほんとかよって思ったのですが、少なくとも二階氏の招待発言を受けて流れされたものでしょう。
いったい誰が流したのか、フェイクニュースになりそうなニュースですから韓国側が流したに違いないと信じたいところです。
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4316568.html
これ見ました。
まず、あり得ない話です。
ないないw
GSOMIAをいつでも破棄できることが外交カードと考えているのは韓国政府だけ。
日本政府は、破棄するならご自由にとのスタンスなのは前回で表明。
アメリカ政府は、制裁するだけ。
韓国政府関係者と二階あたりが、菅総理に会談をせまるための最終調整をしてるのでしょう。
最終調整を誰がやってるか書いてないのがミソ。
ここの常連さんにも動揺する人はいるわけですから(https://shinjukuacc.com/20210716-03/#comment-174579)。テレビしか見ない人間をだますのはたやすいのでしょう。
日の外交関係者=駐日韓国大使缶関係者のパターンですかね。
駐韓国の日本大使館・領事館勤務だった外務省のお役人には韓国側のハニトラに引っかかったタワケ者がいる可能性にたった今気付いて愕然としました。
その可能性高いでしょ。韓国のロビング能力は侮れないものがありますから。朝日、毎日、日経、TBSなどに韓国のプロパガンダのようなニュースを流させるのに成功してますし、WTOの事務局長選挙でも泡沫候補の韓国人を決選投票まで持ち込みましたからね。
韓国大使館の人間がマスコミ、政治家、役人にいろんなところでいろいろ吹き込んでいるのでしょう。
「GSOMIAの運用を安定化+ムンのクビ」くらいに水増ししたところで、とても等価交換とは言えないですね(笑)。
等価交換どころか、GSOMIAの運用が韓国のせいで不安定なら観光による協定違反ではないでしょうか。
今回はいつにも増して、読み応えのある鈴置氏の論考でしたね。ふだん、JBプレスやらゲンダイweb.やAERAドットcom.やら時事通信、共同通信、はたまたATM 、NHKなどの「読む気が失せる」報道を見てると、もう1ページ目から集中出来ます。
二階氏の発言により、果たして文大統領の五輪開会式出席と首脳会談はあるのでしょうか?私は鈴置氏のインタビューを見ると、菅総理の言う「15分程度」「丁寧に」なら承諾しそうですが、あくまで正式な会談要請なら菅総理は拒否でしょう。
何ら日本への無礼の数々に、謝罪や釈明を述べず、自分の立場を守るだけの意図なら、加担する必要は無いからです。15分儀礼にもジル・バイデン夫人を同席させればいいと思う。後で「言った」「言わない」を避ける為。文大統領と2者会談は絶対に避ける。形式通りの挨拶だけにするわけです。で、文が去った後、バイデン夫人とは更に話を続ける。
平気で約束を破り、堂々と他人を裏切る韓国が藁にも縋る会談を求めるのは、日本だけです。他国は相手にしませんよ、こんな嘘つきで何を取りきめようが、すぐに反故にする国に。
鈴置氏の最後の一言、決まり文句になりそうです。
「日韓がうまくいかない原因は韓国の特殊性にある」そうだ!更に、
「韓国人にはその自覚がありません。すっかり信用を国際社会から失ったのに、常に他人が悪い」。我々には「どっちもどっち」「お互いに悪い点がある、ココは一つ未来志向で」(笑)。聞き飽きましたわ。
日韓関係の根本問題は韓国の特殊性に有ったのか、成る程納得した。
いつも楽しみに拝読しております。
ご自分たちも植民地でひどいことをしてきた欧米の諸国は、今までは日本の植民地支配原因説を信じていたようですが、さすがに韓国の振る舞いがここまで来ると、韓国の方が特殊な国だと気づき始めたのでしょう。日本の国民の大多数は、鈴置さんが記事の中でさりげなく書かれているように「朝日が日韓首脳会談をやれと言うのなら、しない方が日本のため」という意識に既になっています。
韓国人が、韓国は日本に対し道徳的優位を持っていると考えていることは、根拠のない人種的な優越論ですから、要するに日本と日本人に対する人種差別、ヘイトの類です。差別反対の運動家の方々には、ぜひ「日本人への被差別」についても活動していただきたいと思います。
確かに韓国という国は国際的にも日本国をヘイトして差別発言を繰り返して発信していますね。「差別、差別」という方々は韓国の幼児期からの反日教育や日本ヘイトについては黙認ですから、これもツートラック=要は2枚舌と思います。
昨日のニュースで、バイデン政権が香港で事業をしている米法人・個人に「リスク警告」を行ったとするニュースが流れました。
バイデン政権、香港での事業リスクを米企業に警告-中国の統制強化で
https://news.yahoo.co.jp/articles/f228009fdcda1b451a2c2494caba66167d938a29
※元記事はブルームバーグ
香港返還時の約束が守られず、法の支配が覚束なくなっていることなどを理由に、香港で事業をするリスクを注意喚起したものです。
ここで、個人的な希望として、韓国で事業をする日本企業や個人に対して、日本政府がリスク警告を発するのは、かなり有効ではないかと思いました。
まぁ、あいつらが反発するのは必須で正直、効きすぎるかもせれませんが、実際に日本企業であるというだけである日突然向こうの政府から資産を差し押さえられるリスクが存在するわけですから、別に荒唐無稽な話ではなく、日本にとって「理」も「利」もある警告になると思っています。
さらに言えば、本当にに発さなくても「警告を検討」とのニュースを流すだけでも、それなりの効果があるかもしれません。
以前、鈴置さんは「いまが攻め時」と仰っていたように、日本の世論があいつらの「異常さ」や「信用のおけなさ」を十分認識しているいまなら、この警告に反対するのは向こう寄りの限られた人だけだし、「韓国の特殊性」によって反対する人への反論は十分に可能です。
もちろん現実世界では、日韓議連の面々がいるし、その他さまざまなファクターが絡むので、簡単でないことは承知しています。
それでも、今後、閉塞し進展しない両国関係を「打開」する荒療治の一つとして、価値ある案だと思います(まぁ、すでに「100の報復」に含まれているかもしれませんが)。
東京オリンピックは日本の成果だ。それに花を添えることなどしたくない。だから行くわけない。ところが、まてよ、オリンピックの開会式に首脳が出席すること自体、不自然ではない。
日本に何か譲歩させれば政権の得点になる。それなら行ってもいい。
ところが日本政府から色よい返事がない。いつもの手で新聞記者にリークする。
会談ぐらいはしてもいいよと言っている。あいさつ程度で帰ってきたら恥をかく。
結局来ないんじゃない? いつものことだけど異様にメンツを気にして自分でハードル高くしてる。
もしも来たらワクチン10万回分くらいお駄賃あげて帰したら?
こういう考え方が 韓国を今のようにした原因の一つだと自分は思います
ワクチン10万回分は最高の侮辱になると思いますよ。
台湾250万、東南アジアでも100万回分だから。
例え1回分でも、副作用だの薬害だの粗悪品を押し付けられただの謝罪と賠償寄越せだの、実害が発生するのは火病を見るより明らかです。
sqsq様
「ワクチン10万回差し上げたら。」
それは最悪の選択でしょう。日本を知って頂く機会として、また監獄30年暮らしになるシャバの最期のもてなしとして、福島県他東北の海産物の試食会がお似合いですよ。あ、クラブケーキも(笑)ジル・バイデン夫人が手渡し(爆笑)。
日本で困窮している現役慰安婦の人道的送還を手伝ってあげるべきでしょう。
米国の圧力説については複数の方々がご指摘のとおり、韓国側のいつものご都合拡大解釈があり得るため消せないと思います。
一方で、今頃になってバタバタしているのは、夏休みの宿題をやってないのにいよいよ残り日数がなくなってきたこともあると思います。
なので今のところ、米国の圧力説と北朝鮮説、どちらかに絞ることができないなと思っています。
ところで、楽韓さんで紹介されたJTBCの記事。
在韓日本大使館関係者「ムン・ジェインが訪日したくてオ●ニーしてるだけ」「徴用工、慰安婦問題の宿題を持ってこないとダメ」とぶっちゃける……首脳会談なさそうね
http://rakukan.net/article/482495706.html
これが本当なら外務省正規ルートは日韓首脳会談なしの方向で安定かとも思います。
これとは別立てで、オールドメディアを巻き込んで派手にやっていると思われる議員連盟+駐日大使館ルートですが、最終的に訪日がなくなったとしたら、彼らの影響力の衰退がさらに明らかになる事例になると思います。
今回、「2Fが招待した」とまで流れてますのでね。
結果がどう出るか、それなりに楽しみではあります。
オ●ニーって言ったんですかね
自慰行為って言ったんですかね
まあすごい表現ではありますよね
韓国側の報道では相馬公使らしいけど、更迭しろとか言ってきそう
> この道徳的優位とは、韓国人が日本に対して抱く優越感のようなもので、「歴史的に見て韓国が『被害者』であり、日本が『加害者』である」という虚構に由来するものです。
この見方には賛成しません。
韓国(朝鮮)が日本に対して道徳的優越性があるという思い込みは、けして戦後に始まったものではなく、朝鮮通信使のいくつもの手記に明らかなように、李朝時代には確立されていました。従って、ここで言われる「道徳性」とは朝鮮式朱子学に由来する概念であり、華夷秩序観念に基づいて、朝鮮(韓国)が優位性を持っているのは自明の理であるということを「道徳的優越性」という言葉で言い表しているに過ぎません。「被害者ー加害者」という構図によって道徳的優位性が産まれたわけではなく、自明の理である道徳的優越性を補強するものとして利用しているだけだと見る方が妥当だと思います。
韓国人の言う「道徳」は、日本人の多くが思っている「道徳」とは全く異なり、朝鮮式朱子学的礼制への適合性を指します。けしてモラルを意味しているわけではありません。
仰る通りですね。
加えて、ここで止まってしまうのではなく、
・”約束を守らないのは道徳に悖る。”
・これを理解できない”条約・合意を守らない国”の国民が道徳云々を騙るのは笑止千万
。
・「世界一の詐欺大国は”恥ずかしい”現実」を直視せよ
と言いたい。
龍様のご意見に全面に賛同します。というか、ずっと我々が議論してきたことですからね、この辺りに意見の相違が生まれようもなく。
エドワード・ルトワックは非常に優れた論者ですが、東欧から西欧を経て米国に渡った人であり、必ずしも東アジアに精通しているわけではありません。彼の韓国人に対する考察は、一面の真理ではありますが、それが全てではないというのが龍様や私の認識だと思います。
朝鮮式思考法について、コメント欄にて多様な論客が議論を深めて来た今も、あえて新宿会計士様が華夷秩序に踏み込まないのは、もはやポリシーではないかと思っています。事実と数字に基づいた鋭利な考察がサイト主様の真骨頂です。史料・史実を元に朝鮮人の思考に対する仮説を組み立てる接近法は馴染まないのではないかと。
日本的に訳すと道徳になるだけで、
朱子学的には「徳の優位性」と言った方が正しい。
非常に勉強になります。それだけ根が深いと韓国人が克服するのは難しいかもしれませんね。
”されたくないことはしない!” と諭すのが黄金律の道徳教育。
”難癖をふっかけてどう説く?” と教えるのが彼らの導得教育。
・・なのかな??
日本人「人の嫌がることを進んでやります」
韓国人「人の嫌がることを進んでやります」
ですネ。
http://shinpu-nishitokyo.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/post-82cb.html
阿野煮鱒様
おぉっ!! この”銘言”の数々・・。 素晴らしいですね。
犬が好き♡。・・笑ってしまいました。
日本政府:今は、はな(話)したくない気分だ💙
韓国政府:今は、はな(離)したくない気分だ💔
日本政府:しえん(私怨)はたくさんだ!
韓国政府:しえん(支援)はたくさんだ!
↑こういうのとは、違うんですよね・・。
(難しいですね。どちらも支援ならアリなのかな?)
*返信ありがとうございました。
道徳的優位性に加え、原発事故以降は政治経済的優位性も確固たるものになったのですよ。それは明博、槿姫、大災害と三代続いて外交王を排出したことからも明らかです。もう日本に対しては無敵(であるはず)です。最近は中国までその影響に染まってきました。
鈴置さんの言うところの韓国の特殊性=韓国の異常性の原因は、韓国人の価値観が特殊だという事です。韓国の特殊な価値観は、いつも何人かがコメントしてますので、それを参考に考察する事で、正解に近づく可能性が高くなると思います。
文大統領来日の目的については、具体的に2つの仮説が有りますが、一言で言うと「北朝鮮との関係改善」だと思います。オリンピック開会式ですので、本来「慶事を祝う」が一番の目的になるべきで、他の海外要人はその為に来日しますが、文大統領来日は違います。
これだけでも異常な話ですが、その上「北朝鮮との関係改善」を目的とした首脳会談の開催と日韓諸問題の譲歩を要求するなど、異常極まりない行動だと思います。
結果的に2F氏やTBSの報道は、異常な要求を異常で無いように見せかける事は出来ても、日本政府のスタンスに影響を与える事は無いと思います。
大事なのは、安倍前首相が「戦後を終わらせた」事で、菅政権も同じベースで外交を構築しています。
韓国は、それを理解や納得出来ず、旧態依然の日韓関係を継続しようとしているので、「戦後を終わらせた」事を理解しない日本人も、日韓関係における日本の譲歩の過去を引きずって考えてしまうんだと思います。
このサイトの多くの人は、「日韓関係が、特殊な関係では無くなった」という所までは、理解出来ているんですが、養老さんの言う「バカの壁」が、もう一つ残っているんじゃないかと思います。
私は韓国人が特殊だとは思っていません。余り類例がないだけで、彼らは彼らの置かれた環境に適応して生き延びてきただけだと思います。カブトガニが生きた化石と呼ばれるように、韓国人も「生きた古代人」として彼らの環境を生き延びてきたのです。
多くの人は、ヘビを見れば本能的な恐怖を感じます。人はヤスデを見れば何となく不快感を感じます。(ヤスデは人間に深刻な害を与えませんが。)
ゴカイは、多くの人にとって不気味で不快な印象を与えると思いますが、釣り人にとっては利用価値の高い釣り餌で、素手で触ることに抵抗がないでしょう。
つまり、日本人にとっては、不快で有害に見える韓国人も、それなりに適者生存してきただけで、米国や韓国から見れば釣り餌程度の価値を見いだしているのかもしれません。その他大勢の諸国から見ると、視界に入らないどうでもいい存在なのだと思います。
日本人の価値観で、あいつらはけしからん、池沼だ、基地外だ、ウマシカだ、と評価するのは短慮だし、当人がストレスを抱えるだけだと思います。
最後に、お約束。
カブトガニさん、ヘビさん、ヤスデさん、ゴカイさん、比べてごめんなさい。
阿野煮鱒 さま
韓国(朝鮮)の生存環境が、特殊だったんでしょうね。
だけど余り類例が無いのは、「特殊」なんじゃないかな。
「Kパゴス」とか「コリパゴス」とか。
誤記訂正:
誤: 米国や韓国から見れば釣り餌程度の価値
正: 米国や中国から見れば釣り餌程度の価値
だんな様へ
辞書的には「類例がないこと=特殊」かもしれません。しかし、類例がないのは韓国人/朝鮮人の置かれた環境であり、朝鮮人自体は環境に適応しただけ、というのが私の趣旨です。
日本も海外も虚報だらけで、特にオールドメディアの虚報の多さにはうんざしています。
鈴置高史先生の分析にはいつも感心させられています。また逆に二階幹事長を応援するつもりなど、さらさらありませんが、私は『二階氏が文大統領の来日を要請した』 というのは、虚報だと確信するようになりました。
それは、昨日このサイトで紹介されていた聯合ニュース(韓日議連の都内のホテルでの記者会見の記事)の内容からの判断です。
その記者会見で、韓国に都合の良い内容(=二階氏から要請発言があったこと) を聯合ニュースが報道していなかったからです。
また、もしも、二階氏が要請したというのが真実だとしても、日韓首脳会議が開かれるかどうか不明で、日本政府が諸手を挙げて歓迎してくれるわけではなく、韓国国内にも反対の声が多く、日韓会談ができなければ韓国国内から大ブーイングが起こる所に文大統領が意気揚々と二階氏だけを頼って来日できるのか、とすごい疑問をもっています。
確かに、二階氏から言質取ったのに「相談する」みたいな回答で端切れが悪かった。
「お互い無条件で会いましょう(≒成果は期待するな)」だったんじゃなかろうか。
もし二階氏が首脳会談開催について何らかの言質を与えていたとしたら、それこそ韓国側は「首脳会談は確定した、じゃあ成果は?」と鬼の首を取ったかのように騒いでいるはずだと思います。そのような様子が全くなく、「検討する」程度の答えしかできなかったあたり、結局のところ二階氏は社交辞令(+α)を言ったに過ぎなかったということなのでしょう。
韓国側から「大統領訪日も検討しているのだが…」と言われたら、さすがに「来るな、ボケっ!」とは返せないでしょうからね。
こちらに親韓派がいるように、向こうにも親日派がいますからね…
勿論日本のために働く政治家ではないですが、彼らの顔を立てられる範囲で立てるのは悪くないでしょう。今回は立てられる範囲が二階幹事長(政府側ではない人)がスケジュール的に困難になってから「来るならどうぞ」レベルのお声かけだったわけです。
名分だけで実質的にゼロ、虚無ですな。
五輪まで1週間、文大統領の東京行きは未定…「日本に変化なく難しい」
https://s.japanese.joins.com/JArticle/280868?servcode=A00§code=A10
日本政府の譲歩が、無くて来日が難しいという瀬戸際外交の記事です。
オリンピックを祝う為に来日する気は、さらさら無いという事と、日本政府はブレていない事の証拠でしょう。
対中国包囲網を築きたく、そのため日韓関係の動向に利害と関心のある米国が、その悪化の原因が、日韓の特殊性(歴史的経緯)にあるのではなく、韓国の特殊性にあると、理解し始めたのは、鈴置さんのご指摘通りだと思います(もともと2015年のシャーマン国務次官=当時発言あたりから気づいていたが、慰安婦合意破棄で確定)。しかしながら、その他の国々は、そこまで日韓関係に、利害も関心もなく、被害者と加害者との受け止め方の差、あるいは韓国側のデマによる慰安婦など日本の統治方法の問題かぐらいにとどまっているのではないでしょうか。英国のジョンソン首相が、約束を守らない韓国をG7にゲスト招待するという間違いをしでかしたのは、そのためだと思います。我が国としては、ブレることなく、①日韓基本協定は解釈を含め見直さない②慰安婦合意は誠実に履行、裁判所の判決であろうと現状を動かそうとするなら、動かそうとした韓国が相手側の納得する解決策を提示すべき、日本側の後押しをする以外の日韓の間を取り持とうとする米国の仲介はいらない、で良いと思います。安倍菅政権頑張れ!
韓国の特殊性を 日本と関係のある各国に伝え 日本の主張を世界に広報するために 外務省は存在すると思っていましたが 結局 戦後ずーっと外務省はODA予算とか多額を費やして 何もやっていなかったことが証明された。矢張り害務省か。
taku様
悪化の原因が、日韓の特殊性(歴史的経緯)にあるのではなく、韓国の特殊性にあると考える国が少数であるというご意見、同感です。
そもそも多くのアメリカ政府関係者でさえ、現在の日韓の軋轢が日韓の歴史的経緯によるものだと考えているものと思います。
但し、徴用工や慰安婦問題等、国家間の約束を一方的に反故するという点、国際法の観点から韓国に問題ありと思っているのでしょう。
ではなぜ韓国は国家間の約束を一方的に反故するのか、とう点で、韓国は欧米の先進国とは異なった異質な国であると認識しているにすぎず、韓国人の本質等には興味は全くないといったところでしょう。
要は、日韓が回復不能な仲たがいしているのなら、どっちの味方をすれば自国に有利なのか、それだけです。
PONPON 様
私もその可能性が高いと思います。
特に米国の場合、アメリカ大陸の原住民(アメリカン・インディアン)の虐待やアフリカ系の方々を奴隷制度に取り入れたという黒歴史があるので、「被害者を自称する者」に対しては必要以上に腰が引けています。
しかし、「オリンピック?行けたら行く」って迷惑千万ですねw。
来るって言うより面倒くさ。
今週の初めまでには結論を出すと言ってたと思いますが、また時空が歪んだのか。
エイブラハム・リンカーン大統領の演説のもじりで、
「韓国人の、韓国人の為の、韓国人による空騒ぎ」
で〆て良いようですね。
うーん、そもそも五輪開会式への海外首脳の参加はIOCが調整していると官房長官が言っていましたので、日本の態度云々ではなく、IOCから許可が出ていれば来るのですよね?
選手村で品のない垂れ幕を掲げているようですし、選手団ごとお断りしてもよいレベルだと思いますが。
それとも許可は出ているけど、首脳会談がないなら行ってやらないよ(チラッ)、と言う話なのでしょうか。
まず、韓国には「日本は本音では文大統領に来日して五輪開幕式に参加してもらいたいと考えているに違いない」という思い込みがあります。だからこそ、訪日に条件を付けても呑むはずだという、これまた愚かしい思い込みがあるのです。だからこそ、最初は威勢の良い「条件」を突きつけてみたものの、日本側に完全にスルーされ、「あれ?あれれ?」と思いつつ条件を引き下げてはみているものの、日本側の姿勢が全く変わらないので、困惑し、焦っているというのが現状でしょう。
韓国側が、最初の思い込みが完全に間違っていたことに気づくころには、きっと五輪は終わってますね。
龍さま
オリンピックが始まるまでと思ってましたが、開会式がだめなら、閉会式まで引っ張るんかな?
パラリンピック開会式にサプライズ出席するという秘策が……
文大統領閣下ならばれっきとした「自己愛性人格障害」をもっていらっしゃるので、選手として参加できるのでは?
「自画自賛演説競技」で「K-防疫の歴史的に偉大な成果とG-8先進国の仲間入りを果たした韓国」のパフォーマンスでキムメダルを取れるかも。
シーっ!国家機密漏洩罪でタイホされちゃいますよ!
龍 様、
韓国側は彼らの「思い込み・勘違い」の責任転嫁をして「また日本に後頭部を殴られた」と言い出しそうです。
すでに様式美ですな。
まあ、秋以降、韓国政府は習近平主席訪韓実現に向けて全力投入すると思われるので、日本のことを構っているヒマはなくなるでしょう。
GSOMIAみたいに開会式6時間前に来日決定、みたいな。それで羽田に来たもののビザが無くて入国できなくてとんぼ返り。ちょっと見てみたい。
龍 様
IOCが調整して、今回は残念ながら開幕式参加のご希望に沿えませんでした、と言ってくれたら楽なのですが。
ここまでスルーされたら既に間違っていると気付いてもよさそうなものなのに、見事な思考停止っぷりですね。
間違いだと気付いた後に、どんな斜め上の言い訳が出てくるか興味深いです。
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
(なにしろ、素人の説にすぎないので)
素人考えですが、韓国=ダメのび太君、(韓国の主観では)日本=ドラえもん ではないでしょうか。(つまり、安倍政権、菅義偉政権の日本が、助けてくれないドラえもん、二階幹事長は助けてくれるドラえもん ということです)
もっとも、(私も含みますが高齢者を中心に)日本国民の一部=ダメのび太君、日本政府=ドラえもんもどき、かもしれませんが。
蛇足ですが、「ドラえもん、新型コロナが流行っているよ」
「はい、新型コロナワクチン」
駄文にて失礼しました。
引きこもりの中年様
私には貴殿の日本語が( )や「 」が多くて・・・読みずらいです。
優位性?
長男には良くなつくが次男にはまったくなつかない犬。こういう犬よくいますね。
その犬は自分で次男よりは序列が上だと信じてる。
私がもう一つ注目するのはこの点です。
韓国による、日本のメディア浸透が頻繁に執拗に行われているのがよくわかりますね。
チキンサラダ様
アメリカ政府内にも伝統的な日米韓連携派も親韓派もいますので、その人が「米国も韓米日の協力体制強化を望んでいる」のは多分事実なのでしょう。
しかしその一部の人の発言をもってバイデン政権の意向だとするのは、明らかな情報操作、日本のマスメディアもよくやる手、姑息ですね。
韓国が日韓関係を云々するときは、日本と一緒に米国に対する発言力を高めたいときじゃん、と説明して納得してくれるならいいんだけど。日本としてはうまく行っている日米関係に水をさされるのはやなこったって、韓国こそ米韓関係を改善して足並みを揃えなさいよ、と。
切り抜き、ソースロンダリングは日本の旧態メディアの得意技ですね。悪癖とも言えます。
米政権内にもその周囲のロビイストにもいろんな種類の人がいますが、まあ、基本的には東アジアには興味ないんですよね。中国は無視し難くなってきましたが。
政府の役人でも日韓の区別があんまりついてない人がいますし、アメリカにとっては優先順位が低いし、「ガタガタ揉めてうるさい!聞き分けいい方が我慢して大人しくしてろ!」と深層心理の底では思ってるでしょう。
本記事の最後
「いずれにせよ、文在寅氏の訪日については、最後の最後まで曲折があるのかもしれません。」
・・それに付き合わされる日本側の官僚、閣僚、警察他関係者の
「オリンピックで忙しいのにさらに仕事増えて、それをやらされる感」
を想像すると胸が痛みます。
個人的には鈴置さんのブラックスワン説には同意できません。
文大統領は「万に一つの可能性に賭ける」タイプではないと思います。
私の印象だと「難問からは逃げまくる」タイプですね。
安易に成果を求められるコースだけを選ぶ。
例えば何かの問題に着手する。
簡単に自分の思い通りの結果にはならなそうだと見るとあっさり手を引く。
どうしたらそれを思い通りの方向に持っていけるか、なんて努力はしない。
その後はそんな問題など無かったような顔をする。
北と和解したいという気持ちはあるんでしょうが、その解決のために自分の政治的&物理的生命を賭けるほどの覚悟は無いんでしょう。
私は文大統領は韓国に多いナルシシスト人格障害を持った方だと考えていますが、この気のある人はある時は自分は万能無敵だと信じ込み、ある時は疑心暗鬼に陥り易いそうです。
文大統領さんがこの両極端のどちら側にいらっしゃるかは分かりませんが、一つ確かなのは「文大統領には韓国政界以外に対しての現状認識能力も現状分析能力も無い」という事です。
だから我々が文大統領さんを「健常者としてのタイプ分け」をしようとすると間違った結論に達するリスクがあります。
要するに、監獄回避のためには、北朝鮮との関係改善の演出をしたい。
そのために反日だったムンジェインは用日に転向したってところですかね。
つじつまが合わないのは重々承知。
しかし監獄行きを回避するには背に腹は代えられないんでしょう。
必死すぎるようにも見えるのも、監獄行きがほぼ確定だからなんでしょうね。
自業自得ですからどうでもいいですけども。
一寸本題から離れてしまいますが、文大統領が下野の後韓国が他国で犯してきた悪行や愚行の責任を取らされると面白いと思います。
韓国の流儀に沿って時系列を無視して。
崩壊したパラオの橋とか、歪んだマレーシアのペトロナス・タワーとか、インドでのLG毒ガスの惨事とか、ラオスダム決壊とか、インドネシアの製鉄所の爆発、潜水艦の沈没等々…
壮観から壮絶に移行したようですね。
いつもながらに素晴らしい鈴置論考。ブラック・スワンとは本来純白であるべき白鳥が漆黒の羽をまとって出現した時の滅多にない不吉、不気味さを孕んだものだと解釈していますが。文大統領の嗅覚が東京にブラック・スワンが襲来すると予見してるいる見立ては不可解であります。
白鳥と出るか黒鳥と出るか人面鳥が出るか。菅文会談から目が離せません。
酸素呼吸をしている生物からすれば、嫌気性菌は異常に感じられる。
そういう位置関係なのかなと。
信義で成り立っている世界に、騙し合いで成り立っている社会は異様に感じられますが、生存環境次第では充分、成り立ちます。
でも人体の中にも嫌気性菌がどれだけいるか知ったら、驚くことでしょう。