通貨論で読む「外国人にとっての日本旅行のしやすさ」
意外と知られていませんが、外国では現地通貨に両替しなくても、米ドル、ユーロといった国際的な通貨がそのまま通用する国があります。日本国内で外貨がそのまま使えるという店は決して多くありませんが、個人的にその理由は、日本が島国であることだけでなく、日本円という通貨が世界で非常に信頼されている、という事情もあるように思えてなりません。さて、こうしたなか、個人的には日本が「通貨」という視点で見て、外国人にとって旅行し辛い国ではないか、といった疑問も持っていたのですが、どうも事情はそこまで単純ではないようです。
2024/02/26 16:20追記
記事の公開設定が誤っていましたので、改めて設定変更の上再公開しております(内容自体に変更はありません)。
目次
「通貨の実力」で見る「G20」の怪しさ
当ウェブサイトでしばしば指摘する通り、「G20」という枠組みは、金融の世界から見ると、大変に怪しいものです。というのも、G20諸国には、金融・通貨面で見て、明らかに「先進国」と呼ばれる国と、「発展途上国」と呼ばれる国が混在しているからです。
G20構成国
区分 | 具体的な国 | 数 |
先進国 | 日本、米国、英国、ドイツ、フランス、イタリア、カナダの7ヵ国(G7)+欧州連合(EU)、豪州 | 9ヵ国・地域 |
発展途上国のうちBRICS諸国 | ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ | 5ヵ国 |
発展途上国のうちBRICS以外 | サウジアラビア、トルコ、アルゼンチン、メキシコ、韓国、インドネシア | 6ヵ国 |
(注:分類は当ウェブサイトによるもの。ただし昨年の『BRICSに6ヵ国が加盟:わけのわからない集合体に』などでも取り上げたとおり、「BRICS」にはサウジアラビア、アルゼンチンなどが加わっている模様)
正直、一般に先進国と発展途上国が同一の金融政策を採用することは困難ですし、また、同じ発展途上国のカテゴリーのなかでも、「BRICS」と呼ばれる国と、それ以外の国では、経済の規模も経済の発展段階も異なるでしょう。
しかも、当ウェブサイトにてこれまで何度となく報告してきたとおり、そもそもこの「BRICS」という区分自体もかなり恣意的なグルーピングであり、地理的・言語的な共通点などほとんどありません(※余談ですが、こうしたなかで「BRICS共通通貨」なるものを創設するという構想もあるようですね)。
「BRICS」にしてもこうなのですから、BRICS以外の諸国に関してはなおのこと、共通点がありません。そんな国々がひとつのグループを構成しているという時点で、かなりの無理があります。
通貨の実力を見てみると…?
SWIFTランキングとG20
実際問題、通貨別の実力に関するデータ(外貨準備の通貨別の組入割合、オフショア債券市場の規模、あるいはSWIFTが公表する国際送金通貨ランキングなど)から見ても、この「G20諸国」に関しては、ずいぶんと差があります。
もう少しざっくばらんな言い方をすれば、「通貨の実力」の世界では、G20に参加していない国(たとえばスイス、デンマーク、シンガポールなど)の方が、G20参加国(トルコ、サウジ、韓国、インドなど)よりもさらに洗練され、通用力が高い、という事例がいくらでもあるのです。
いくつかの具体例を挙げておきましょう。
図表1は、2024年1月現在の、SWIFT『RMBトラッカー』の国際送金シェアに関する通貨別のランキングです。
図表1 2024年1月時点の決済通貨シェアとランキング(左がユーロ圏込み、右がユーロ圏除外、カッコ内は1ヵ月前からの順位変動)
(【出所】SWIFT『RMBトラッカー』データをもとに作成。黄色はG7通貨、青色はG20通貨)
どちらの図表で見ていただいても明らかなとおり、国際送金の世界において、G20諸国の存在感は非常に少ないのが実情です。G20のなかで、事実上の先進国である豪州を除くと、非先進国通貨としては、人民元、メキシコペソ、南アフリカランドなどが登場していることが確認できます。
G20通貨でありながらSWIFTランキングに登場しない通貨もある
しかし、少なくとも2024年1月に関しては、G20諸国のうちの、ロシア、トルコ、インドなど8つの国の通貨がランキングに登場しません。
- RUB…ロシアルーブル
- TRY…トルコリラ
- INR…インドルピー
- IDR…インドネシアルピア
- KRW…韓国ウォン
- BRL…ブラジルレアル
- ARS…アルゼンチンペソ
- SAR…サウジアラビアリアル
このうちロシア・ルーブルやトルコ・リラ、サウジアラビア・リヤルなどに関しては、過去に登場していたことがあるのですが、インド、インドネシア、韓国、ブラジル、アルゼンチンの5つの通貨に関しては、過去にただの1度もランキングに登場したことがありません。
G20がもともとは「金融の会合」であったにも関わらず、通貨ポジションが極端に弱い国がこのグループに混じっているという事実は、なんだか理解に苦しむ限りです。
各国の外貨準備高
次に、通貨の実力という意味では、「外貨準備の組入通貨」、という尺度もあります。
外貨準備は各国の通貨当局などが保有している外貨のことで、日本は1兆ドルを超える外貨準備を保有していて、国際通貨基金(IMF)によると日本の外貨準備高は中国に続き、世界で2番目に多いのだそうです(図表2)。
図表2 世界各国の外貨準備高(2023年12月末時点)
国 | 外貨準備 |
1位:中国 | 3兆4497億ドル |
2位:日本 | 1兆2946億ドル |
3位:スイス | 8642億ドル |
4位:ドイツ | 6459億ドル |
5位:インド | 6225億ドル |
6位:ロシア | 5986億ドル |
7位:イタリア | 4952億ドル |
8位:サウジアラビア | 4369億ドル |
9位:英国 | 4281億ドル |
10位:香港 | 4256億ドル |
(【出所】International Monetary Fund, International Monetary Fund, International Reserves and Foreign Currency Liquidity データをもとに作成)
準備通貨としてはドル、ユーロ、円などが強い
ただ、それ以上に興味深いのは、各国がこれらの外貨準備を「どの通貨で」保有しているか、というデータでしょう。
同じくIMFが公表している世界の外貨準備の構成通貨に関する統計によれば、2023年9月末時点において、IMFが把握している全世界の外貨準備高は11兆9015億ドルなのだそうですが、図表3は、このうち通貨別内訳が判明している10兆9813億ドルの内訳を示したものです。
図表3 世界の外貨準備構成通貨内訳(2023年9月末時点)
通貨 | 金額 | Aに対する割合 |
内訳判明分(A) | 10兆9813億ドル | 100.00% |
うち米ドル | 6兆4979億ドル | 59.17% |
うちユーロ | 2兆1505億ドル | 19.58% |
うち日本円 | 5987億ドル | 5.45% |
うち英ポンド | 5304億ドル | 4.83% |
うち加ドル | 2744億ドル | 2.50% |
うち人民元 | 2601億ドル | 2.37% |
うち豪ドル | 2224億ドル | 2.02% |
うちスイスフラン | 203億ドル | 0.18% |
うちその他通貨 | 4266億ドル | 3.89% |
内訳不明分(B) | 9203億ドル | |
(A)+(B) | 11兆9015億ドル |
(【出所】International Monetary Fund, Currency Composition of Official Foreign Exchange Reserves データをもとに作成)
これによると全体の60%弱を米ドルが占めていて、これにユーロ、そして日本円が続いていることがわかります。
米ドルの地位はかつてと比べ下がったと指摘されることが多く、実際、「59.17%」という比率は過去最低水準なのですが、それでも外貨準備の6割弱が米ドルであるという事実は興味深いところです。
また、日本円の割合は5%あまりですが、これを2023年9月末時点の為替レートで円換算すれば約89兆円であり、過去最高水準であることは、意外と知られていない事実かもしれません(『外貨準備通貨で日本円↑人民元↓』等参照)。
IMFの「その他の通貨」は別掲されるのか?
なお、先ほどのSWIFTデータでは、G20通貨のうち、インド、インドネシア、韓国、ブラジル、アルゼンチンの5ヵ国の通貨については「過去に1度もランキングに登場したことがない」、とする話題を取り上げましたが、外貨準備通貨に関するデータに関しては、じつはあまり詳しいことがわかっていません。
IMFのデータ区分上は図表3に示した米ドル、ユーロ、日本円、英ポンド、加ドル、人民元、豪ドル、スイスフランという8つの通貨しか存在しないからです。
合理的に考えて、「これら5ヵ国を含めた発展途上国の通貨は、各国の外貨準備としてはほとんど組み入れられていないのではないか」、という推察は働くのですが、これについては残念ながら、現状において、直接確かめることはできません。
ただし、現時点で「その他」の割合が4%近くにまで上昇しているわけですから、もしかしたら、早ければ来月あたりからIMFが新しい通貨の区分を設けるかもしれません(個人的に次に加わる通貨は、ニュージーランド・ドル、デンマーク・クローネ、シンガポール・ドルあたりではないか、などと思っています)。
海外旅行と通貨論
かつては安かった海外旅行
さて、通貨論というものは、私たちの日常生活とは少しかけ離れているという事情もあってか、ちょっと議論のハードルが高いと感じる人もいるかもしれません。
それに、私たちが暮らす日本という国は島国でもあり、国内で外国の紙幣を日常的に目にする機会は少ないため、「米ドル」だ、「ユーロ」だ、「英ポンド」だといわれても、なんだかイメージし辛いでしょう。
実際、当ウェブサイトでも米ドル建てで金額を書くと、「何となくわかり辛い」、という反応をいただくこともあります。最近だと外国の通貨で金額を示したうえで、カッコ付けして円換算額を付記することがあるのは、そういう事情によるものでもあります。
ただ、私たち日本人にとって、外貨になじみがない理由は、日本円という通貨が国際社会においても非常に強く、とくに日本国内においては日本円という通貨だけで生活することもできるため、外貨を意識する必要がない、という事情も大きいのではないでしょうか。
こうしたなかで個人的に思い出すのが、外国に出かけたときの「支払い手段」です。
著者自身も学生時代、あるいは就職してからもしばらくの間は、よく海外に出掛けていたクチです。現在と比べると航空運賃も海外の物価も安く、また、為替レートも円高だったため、海外旅行には圧倒的に行きやすかった、という事情もあるのかもしれません。
実際、ヨーロッパでも物価が安かった東欧・南欧などだと、かつては安宿でない中級レベルのホテルであっても、日本円換算で1泊3,000~4,000円程度で泊まれることもありました(現在だと考えられない話かもしれませんが…)。
意外と現地通貨がなくても何とかなることもある
それはともかく、発展途上国、あるいはそれに準じた国に出掛けると、「強い国の通貨」(たとえば米ドルやユーロ、日本円など)は、わざわざ現地通貨に両替しなくてもそのまま支払いに使える、ということもありました。
個人的な経験だけで述べると、ギリシャで立派な牛革製のカバンを現地紙幣ではなく日本円で購入した記憶もありますし、南米のウルグアイを訪れた際は、現地の通貨にただの1度も両替することなく、米ドル紙幣だけで、旅行を乗り切ったこともあります。
実際、当ウェブサイトでは以前から紹介している話題ですが、ウルグアイのケースだと、レストランで食事をしたときの請求書に現地通貨の金額だけでなく、米ドルや隣国・アルゼンチンペソ建てでの通貨も併記されていた(図表4)のです(写真に残してはいませんが、他のレストランではユーロ建てでも表記された請求書もありました)。
図表4 各国通貨建ての請求書
(【出所】著者撮影)
当時はこの請求書の金額について、米ドル紙幣で支払った記憶があります。さすがにクレジットカードで支払うのは怖かったからです。
ただ、こうした体験を通じて知ったのは、島国ではない「国境のある国」、あるいは自国の通貨自体が信頼されていないような国の場合だと、むしろ積極的に外国通貨を欲しがる人が多い、という点です。
その気になれば、クレジットカードの国際ブランドと多少の米ドル現金を持っていれば、現地通貨がなくても何とかなるものだ、ということでしょう。
外国人の目から見て日本旅行はどうなのか
こうした感覚で日本旅行をしたときに、少なくない国の人々が抱くであろう違和感があるとしたら、「日本では日本円しか使えない」、という点ではないでしょうか。
また、最近でこそキャッシュレス決済が日本でも普及してきましたが、街中で個人が経営しているような店の場合だと、依然として、「現金しか使えない」、「クレジットカードや電子マネーが使えない」、という事例は多いようです。
著者自身の事例でいえば、近所でランチを食べようとすると、クレジットカードのロゴが表示されているのに、「当店では昼食時は現金のみとさせていただいています」、といった注意書きを見かけることもあります(厳密にいえばクレジットカード会社の規約違反なのかもしれませんが…)。
外国人観光客にとって、こうした状況はどうなのでしょうか。
素人考えですが、日本旅行のハードルは、なんだかあまり低くなさそうにも見えます。かつてと比べればキャッシュレス決済が普及したとはいえ、個人営業店舗を中心に、依然として現金しか受け付けていない店が多く見られるからです。
キャッシュレス決済が十分に普及しているとは言い難いのは、飲食店だけではありません。
たとえば地方都市などに行くと、空港から市内に向かうための空港バスの運賃を、現金で支払わなければならないこともありますし、そんな空港に限って、両替所もなければ、国際キャッシュカード・国際クレジットカード対応のATMが設置されていなかったりもします。
そもそも日本国内では米ドルなどの外貨を受け付けてくれる店はほとんどないわけですから、キャッシュレス社会に慣れた米国人などが日本に旅行にやって来て、地方都市などに行こうとしても、やはりそれなりにハードルが高いのではないか、と思えてなりません。
ついでにいえば、そもそも街中を歩いている人に道を尋ねても、英語が通用しない可能性が高いことなどを含めても、日本が外国人旅行者にフレンドリーな国なのかが疑問ですし、正直、日本のような国を訪れる外国人が過去最高水準に達しているという事実自体、個人的にはなかなかに驚く話題だと思ってしまう次第です。
外貨両替店がどんどんと閉店しているらしいが…?
こうした疑問に対して、『@DIME』というウェブサイトが日曜日、ちょっと気になる記事を配信していました。
みずほ銀行の空港外貨両替窓口が一斉閉鎖へ、それでも旅行者が困らない理由
―――2024/02/25 09:11付 Yahoo!ニュースより【@DIME配信】
@DIME編集部の澤田真一氏によると、最近、とある仕事で渡米した際、現金を引き出したり、日本円を米ドルに両替したり、ということが「ただの一度もな」く、「クレジットカードがあれば生活できる」、という体験をしたのだそうです。
そのうえで、こう述べます。
「それは日本の大都市部でもほぼ同様である。来日した外国人旅行者は、わざわざ日本円の現金を手に入れることはしなくなっている。となると、空港の両替所というものもだんだんと減ってしまうのだ」。
いったいどういうことでしょうか。
記事では株式会社みずほ銀行が1月11日付で発表した、『外貨両替ショップの営業終了および外貨自動両替機の取り扱い終了について』と題するPDFファイルのリンクが紹介されています。
これによると同行は羽田空港(5店舗)、成田空港(3店舗)の外貨両替ショップを3月までに閉店するほか、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪にある外貨自動両替機18箇所についても取り扱いを終了することが明記されています。
澤田氏はこれについて、こう言い切ります。
「しかし、両替所がなくなったからといって外国人旅行客が頭を抱えるということはもうないだろう」。
いったいどういうことでしょうか。
澤田氏によると、10年前ならいざしらず、現代はパンデミックを経た2020年代であり、キャッシュレス決済の急速な普及により現金の重要性が下がり、インバウンド対策も「外貨両替所を増やすこと」から「クレジットカードなどを利用できる店・公共交通機関を増やす」ことに重点を置くようになった、というのです。
実際、いくつかの空港バスで、クレカタッチ決済が導入される事例が相次いでいるのだそうですが、対応したクレジットカード(あるいは Apple Pay や Google Pay などに対応したスマートフォン)を所有していれば、外国人旅行者であってもわざわざ窓口で切符を買わずにバスに乗れてしまう、ということでしょう。
これに加えて、「有人の」両替所はなくなる傾向にある一方で、澤田氏は「無人の」両替機が増えているとも指摘します。
「去年10月、佐賀空港の1階ロビーに外貨両替機が設置された。これは何と12通貨に対応した、完全無人の両替機である」。
澤田氏によると、この両替機は株式会社アクトプロの「SMART EXCHANGE」で、記事執筆時点で全国400箇所に設置されているとのことであり、静岡市在住の澤田氏の近辺にも1台設置されているなど、「案外身近に置かれている」と述べます。
気になって同サイトで検索してみると、たしかに東京、大阪、名古屋、広島、福岡といった大都市圏を中心に、こうした両替機が設置されている場所が増えていることが確認できます。
今後のインバウンドの課題
このように考えていくと、@DIMEの澤田氏が指摘する通り、(有人の)両替所が減っても、現在の日本では▼キャッシュレス決済が可能な地域、交通機関などが増えていること、▼無人の両替機が増えていること――、などの事情もあり、外国人にとっての旅行のハードルはむしろ下がっている、ということなのかもしれません。
ただし、「SMART EXCHANGE」のウェブサイトを調べていくと、気になる点もいくつかあります。
その最たるものは、両替機の地域の偏在です。
現時点においても仙台市を含めた東北地方にはほとんど両替機がないほか、外国人に人気が高いと思われる北海道でも設置されているのは札幌、函館、旭川などに限られ、道東や稚内には存在しませんし、四国、中国、紀伊半島、離島などにも設置されていないようです。
(※といっても、外貨両替機を運営している業者は株式会社アクトプロだけではないようですので、もしかすると、探せば他にも外貨両替機はみつかるかもしれませんが…。)
もちろん、「鶏と卵の関係」ではありませんが、これらの地域に外貨自動両替機が設置されていない理由は、「設置しても商売が成り立たないから」、という可能性がありそうです。要するに、外貨両替機を設置してもビジネスが成り立つほどの十分な数の外国人旅行客が、まだ十分に訪れていない、ということです。
ただ、言い換えれば、外貨両替機が設置されていない場所は、今後、外国人観光客が増える可能性がある場所だ、ということでもあります。
一般に観光客は、生活に余裕がある国から訪れるものであり、そのような国の人たちは、通り一遍の観光だけに飽き足らず、他の人があまり行かないようなマニアックな観光地を見つけて訪れるような傾向にあります(※著者私見)。
しかも、現時点で外貨両替機が設置されていない地域にのなかには、食事が美味しい、温泉が湧いているなどの魅力にあふれる地域もあります。
その意味では、「日本国内の両替事情」という視点は、日本のインバウンド観光の現状を手っ取り早く知るうえでは、意外と興味深いものではないか、などと思う次第です。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
>「無人の」両替機が増えているとも指摘します。
タイにはクレジットカード入れるとバーツが出てくるATMがそこら中にある。レートも悪くない。
香港で最も不利な両替は現金―>現金、一番有利なレートはクレジットカードをそのまま使うこと。中間がタイと同じでATMにクレジットカード入れて香港ドルを手に入れることらしい。
レートがよい順に、
対マイナー通貨(途上国など):
ATMキャッシング>現地両替>クレジットカードで買い物
(後2者が逆のことも)
対メジャー通貨(米ドル、ユーロ、ポンド):
ATMキャッシング>クレジットカードで買い物>日本で両替>現地両替
日本人は金利が割高なのであまりやりませんが、そんな細かいことを気にしない外人は、自国内でも、ノーマルにクレジットカードのキャッシングサービスを使います。
我が国の多くの銀行ATMは、クレジットカードのキャッシングができるので、外人観光客は現状でも困っていないと、考えます。クレジットカードを持っていない外人が訪日するケースは稀でしょう。
海外とは異なり、我が国銀行ATMでは、カードが吸い込まれて出て来なくなったというトラブルもほとんど生じませんし(米国ですら、そんなことは時折ある)。安心してキャッシングできます。
香港が中国に返還されたばかりの頃に、香港⇔深圳、マカオ⇔珠海を陸路で移動するという旅をしたことがあるけど、当時の中国人は、香港ドルをものすごくありがたがっていた。香港ドルを出すと、公定レートで人民元に換算した値段よりずっと安く買うことができた。
一般の中国人が、どこで香港ドルを使うんだろう?と思ったけど、外貨があたりまえのように流通している社会では、日本人には思いもよらないような使い方があるんだろうな。
日本は旅行しやすいと思います。まず安心してカードが使える。しかも現金も使える。米国でも使えるのはドルだけだから、日本が円だけと言うのもおかしな話ではない。
これに比べ、中国とか怖くてカードが使えないし、偽札を恐れて現金を受け取ってくれない。キャッシュレスシステムはあるけど、外国人旅行者が使いこなすのはなかなか大変。
ラ・ムーとかのスーパーだと未だにクレジットカード使えないからなあ・・・
某女性の海外旅行記録によれば、李朝末期の朝鮮半島では、通貨が機能していなかったそうです。
3日分の旅費の銅銭だけで荷馬が満載。
ジジツの物々交換市場経済。
その頃の日本は金貨は言うまでもなく藩の紙幣も含めて金銀銅米の先物取引まで含めた、高度な取引市場がとっくの昔に形成運用されていた訳でして。
1429年使節として来日した朴瑞生を驚かせたことは、金さえあれば何も持たずに旅行ができること、さらにその前1420年に来日した宋希景(希は王へん、景は王へん)は
日本の二毛作に驚くとともに乞食が米ではなく銭を欲しがることに驚いている。
山本七平「日本人とは何か」