長寿TV番組レギュラー放送終了が象徴する広告主離れ
テレビ業界について論じる際は、「テレビ番組が好きか、嫌いか」という論点よりも、現実問題として、テレビ業界から広告主が徐々に離れていき、テレビ業界にとっての収益基盤が絶賛崩壊中である、という点に注目する価値があるのかもしれません。TBSの長寿番組が3月末でレギュラー放送を終えるのだそうですが、その背景には冠スポンサーの降板という事情があるようです。
目次
社会の変化と新聞・テレビ
数日で変化はわからないが…長い目で見ると世の中は確実に変わる!
私たちが暮らす今日のこの世の中は、多くの場合、見た目としては、昨日とはほとんど変わりません。
社会人の方ならば通勤するときに見える光景、職場の雰囲気や自宅の周囲の環境などは、多くの場合、ほとんど同じではないでしょうか。
昨日と同じように起きて、昨日と同じように朝ご飯を食べ、昨日と同じように服を着て家を出て…、と、私たちの多くは「昨日と同じような生活」を続けているわけです。
ただ、昨日、今日というレベルではあまり変化は感じないかもしれませんが、これを「1週間前」、「1ヵ月前」、あるいは「1年前」などと比べると、世の中には確実に変化が生じています。
たとえば、最近だと物価上昇も続いていますし、ふと気づいたら近所の定食屋が閉店していたり、あるいは新しい店が出来上がったり、と、私たちの周囲でもときどき、ちょっとした変化が生じるでしょう。
ましてや、10年前、20年前などと比べたら、私たちの周囲にはかなり大きな変化が生じているのではないでしょうか。というのも、この20年弱で、私たちの生活は、スマートフォンなどの普及で大きく変わったからです。
新聞を読む人がいなくなる
たとえば超満員の通勤電車の車内では、新聞を読む人をすっかり見かけなくなりました。
もちろん、「皆無」というわけではないのですが、(著者の私見では)新聞を読んでいる人がいたとしても、それは高齢層が中心であり、少なくとも若いサラリーマンの方々が電車内で新聞を熱心に読んでいる姿を見かけることは、ほとんどなくなってしまったのではないでしょうか。
金融・経済評論的な立場からすれば、こうした動きについては、経済理論やミクロ的な社会事象、マクロ的なさまざまな指標などを見ながら、未来の動きを予測することにその醍醐味があります。
年初の『「新聞がなくなったら社会に莫大な利益」とする考え方』などを含めてこれまでにしばしば指摘してきたとおり、新聞部数の減少は実際に「データ」として表れていますし、また、自然に考えて、客観的事実を正確に把握するうえで日本の新聞がちゃんとその役割を果たしてきたのかは疑問でもある、というわけです。
こうしたなか、マスコミ・マスメディア――とりわけ新聞、テレビ――について考えるうえで、重要な利害関係者としては、少なくとも3者が存在します。それが、①読者・視聴者、②クリエイター、そして③広告主・スポンサー、です。
なぜ読者がいなくなるのか――「色水理論」
最も重要な視点は、マスメディアが情報を届ける相手である読者や視聴者、というものでしょう。
当たり前ですが、マスメディアが取り扱っているのは「情報」という商材であり、それは水道局にとっての「水」、ガソリンスタンドにとっての「ガソリン」のようなものですが、残念ながら日本のマスメディアは、その「情報」自体の質にさまざまな問題を抱えているのが実情です。
マスコミの商品といえば「正確な情報」であるはずですが、『「事実を正確に伝える力」、日本の新聞に決定的に欠如』や『椿事件から玉川事件へと連綿と続くテレビ業界の問題点』などでも指摘してきたとおり、日本の新聞やテレビが報じる情報は、正直、あまりにも不正確です。
水道局にたとえて言えば、「水道管から色水が出て来る」ようなものであり、いわば、マスメディアが提供する情報については「クオリティが低すぎる」、と総称することができるかもしれません。
このあたりの事情に関しては、最近だと、能登半島地震でかなり明白になったのではないでしょうか。
というのも、『岸田首相自らデマ対策宣言…報道機関は日本に必要か?』でも指摘したとおり、とりわけ災害関連情報を巡っては最近、岸田文雄首相が自身のXにさまざまな情報を精力的にポストするようになったからです。
正直、能登半島地震に関しては、メディア報道を読んでいるよりも、首相のXアカウントをフォローした方が、はるかに正確で有益な情報が手に入るといえますが、これもメディア自身がその役割を果たしていない証拠、というわけです。
三重苦に直面するマスメディア業界
優秀なクリエイターや記者も徐々にいなくなる
ただ、マスメディア業界を読む上で重要な視点は、それだけではありません。
メディアから読者、視聴者が離れだすと、続いて必然的に発生するのが、「(優秀な)クリエイター・記者のメディア離れ」です。
以前の『視聴者や広告に続きクリエイターもTVを見捨て始めた』などでも取り上げたとおり、最近、若くて優秀なクリエイターほどテレビ業界から真っ先に逃げ出し、外資系のVOD(ビデオ・オンデマンド)業者などのコンテンツ・ビジネスの門を叩いています。
また、新聞記者経験者のなかには、朝日新聞の元編集委員で2022年に同社を退職した峯村健司氏のように、一部ではかなり高い評価を受けているような人物もいます(※ただし、新聞社を退職した元記者の中には、正直、ジャーナリストとしての能力に疑義がある、というパターンも多いようですが…)。
すなわち、新聞・テレビ業界からは最近、読者・視聴者とクリエイター・記者が同時に離れていく、というフローが生じ始めているという意味で、今後の影響については注目が必要なのです。
最大の問題は「広告主離れ」
ただ、新聞、テレビなどのオールドメディアから読者・視聴者などが離れていくということは、言い換えれば、そのような媒体が広告の出稿先としても魅力的ではなくなりつつある、ということでもあります。
昨年の『ネット広告費が史上初の3兆円台:マスコミ退勢は続く』などでも指摘したとおり、株式会社電通が毎年公開している『日本の広告費』というレポートによれば、2022年におけるネット広告費は史上初の3兆円の大台に達する一方、マスコミ4媒体(※)の広告費総額は芳しくありません(図表1)。
図表1 広告費推移(マスコミ4媒体vsネット)
(【出所】株式会社電通『日本の広告費』レポート等をもとに作成)
(※「マスコミ4媒体」とは、テレビ、新聞、ラジオ、雑誌のこと)
たとえば前年(2021年)と比べると、▼新聞が3815億円から3697億円へと3.1%減少、▼雑誌が1224億円から1140億円へと6.9%減少、▼テレビが1兆8393億円から1兆8019億円へと2.0%減少――、などとなっており、ラジオだけが例外的に1106億円から1129億円へと微増しました。
そして、著者自身が保持している最も古い2000年のデータと比べると、事情はさらに悲惨です。
- テレビ…2兆0793億円→1兆8019億円(13.3%の減少)
- 新聞…1兆2474億円→3697億円(29.6%に縮小)
- 雑誌…4369億円→1140億円(26.1%に縮小)
- ラジオ…2071億円→1129億円(45.5%の減少)
テレビは20年あまりで13.3%市場が縮小したのですが、新聞、雑誌に関してはそれぞれ70%、74%も市場が失われ、それぞれ2000年の時と比べて新聞が3割、雑誌が4分の1にまで縮小してしまったのです(ラジオが案外頑張っている、という言い方もできるかもしれませんが…)。
これに対し、ネットは2000年時点で590億円に過ぎませんでしたが、2022年においては3兆0912億円と、市場規模はじつに52.4倍にまで拡大したのです。また、ネット広告市場は近年も成長を続けており、2022年も前年比14%も伸びています。
広告費のネットとマスコミ4媒体の逆転が生じたのは2021年のことですが、それ以来、その差は拡大するばかりです。
あの長寿番組もレギュラー放送終了へ
ちなみに当ウェブサイトでも、テレビの話題を掲載すると、なかには「テレビ番組のすべてが低レベルというわけではない」、「優れた教養番組などもある」、といった趣旨の反論を頂くことがあります。
当ウェブサイトとしては、新聞、テレビについては「総じて報道等の情報の質が低い」と指摘しているだけであって、「新聞・テレビのすべてのコンテンツがダメだ」、などと断言したつもりはないのですが、それでもテレビ番組のなかには多くの人が「優れている」と思うようなものがあることについては否定できません。
こうしたなかで、ちょっと気になる話題があるとしたら、これでしょう。
TBS『世界ふしぎ発見!』来年3月でレギュラー放送終了を発表 4月以降は「特番として放送予定」
―――2023-10-06 17:03付 ORICON NEWSより
『ORICON NEWS』が昨年10月6日付で報じた記事によると、TBSは長寿番組だった『世界ふしぎ発見!』(毎週土曜午後9時~)のレギュラー放送を2024年3月で終了させ、4月以降は特番として放送する、などと発表したのだそうです。
ちなみに番組の内容は、「歴史と遊ぶ」を基本テーマに、「ミステリーハンター」と呼ばれる取材者が世界各国をめぐり、その土地の文化遺産や自然、文化、歴史を掘り下げ、疑問や謎をクイズとして出題し、スタジオ出演者が解答を競うというもので、いわゆる「歴史教養バラエティー番組」に位置付けられます。
背景には冠スポンサーの降板という事情も?
ではなぜ、この長寿番組が終了することとなったのでしょうか。
『週刊女性プライム』によると、この番組の終了には、番組の「冠スポンサー」である日立によるスポンサーの降板、という事情があるようです。
石井亮次アナ就任のTBS『世界ふしぎ発見!』が世帯視聴率上々でも終了の背景に、グローバル企業『日立』降板と、視聴者の高齢化で「コア層が観ない」コスパの壁
―――2023/10/28付 週刊女性PRIMEより
記事は「TBS関係者」による、こんな発言を取り上げています。
「番組の冠スポンサーである『日立』が“費用対効果”を考慮してスポンサーを降りることになったんです。海外での売り上げが増え、“日本で多額の宣伝費をかける必要がない”と判断したそう。お茶の間の消費者ではなく、対企業での販促を強化する方針となったのもスポンサーを降りる一因でした」。
これはいったいどういうことでしょうか。
記事では元テレ朝プロデューサーの鎮目博道さんが、こう補足したそうです。
「以前は幅広い年齢層に親しまれていた『ふしぎ発見』ですが、最近は、視聴者の高齢化が進んでいます。つまり、メインスポンサーの『日立』が多額の制作費を払っても、CMが高齢者にしか届かない。ほかの方法にお金をかけて宣伝したほうが効率的だと考える企業も増えてきています」。
テレビを見ない人・持たない人が増えた
考えてみれば、それもそのとおりでしょう。
昭和時代といえば、たいていの家庭ではテレビはお茶の間(あるいはリビングルーム)の中心の “特等席” に鎮座していましたし、家族が集まるところには常にテレビがありました。
それがどうでしょうか。
近年では若年層ほどテレビを見ないという傾向がくっきりと出て来ていますし、また、(徐々にではありますが)テレビを持たない世帯がとくに若年層を中心に増えています。
たとえば総務省『情報通信白書』などの統計で見ると、最近になればなるほど、また、若年層になればなるほど、テレビを見る人が減っていることが示されています(図表2)。
図表2-1 2013年における年代別・メディアの平均利用時間(平日、単位:分)
図表2-2 2022年における年代別・メディアの平均利用時間(平日、単位:分)
(【出所】総務省『情報通信白書』データをもとに作成)
これに加えて『民放online』というウェブサイトに2022年6月20日付で掲載された次の記事によれば、テレビの世帯普及率は全体でまだ9割を超えているものの、とりわけ60歳以上男性が世帯主の2人以上世帯と、29歳以下男性単身世帯では、普及率には23%もの開きがあると指摘されています。
なぜテレビを持たないのか?part1~「データが語る放送のはなし」③
―――2022/06/20付 民放onlineより
いずれにせよ、若年単身世帯では、テレビ普及率が近年、猛烈な勢いで低下しているのが実情、というわけです。
このように考えていくと、たしかにテレビの中には優れた教養番組等もあるにせよ、そもそも論として、▼視聴者が離れている(テレビを見ない、あるいはテレビ自体を持たない人が増えている)、▼クリエイターが離れている、そして▼広告主がつかなくなっている――ことは間違いありません。
テレビ番組の質が高いか、低いかという論点よりも、むしろ現実問題として、「テレビ局の経営を支える収益基盤が崩壊している」という問題に注目していく価値はありそうです。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
毎度、ばかばかしいお話を。
脚本家:「原作を生かして、原作以上のドラマを作れる優秀な脚本家は、みんな、ネットフリックスかアマゾンプライムに行っている」
蛇足ですが、レギュラー放送が終了した長寿TV番組の視聴者で、自分が直接、金を出しても、その番組を視聴したいと言う人が、どれだけいるでしょうか。
>長い目で見ると世の中は確実に変わる!
40年前、上場企業をやめるというと「何て馬鹿なことをする奴だ」という反応。
今ではテレビで転職支援企業がコマーシャルを流す時代。
アメリカで盛んだったM&Aに対して「会社を売るなんて。自分の子供を売るようなことできない」今ではM&Aのテレビコマーシャル。
「日立、世界ふしぎ発見!」のような番組を「一社提供番組」と呼ぶらしい。
他には「シオノギMusic Fair」。「題名のない音楽会」
ネットに1社提供のリストが出ていたが、上の3つのような時間の長い番組は少なく「キューピー3分クッキング」のような短いものが多い。
テレビの広告効果が下がり、コストパフォーマンスが悪くなって、少なくなっているのだろう。
最近のテレビ業界の様子を見るに、私はテレビ業界そのものが早くテレビを終わらせようとしているように見えます。
放っておいても終わることは確定していますが、それを加速させようと頑張っているのもテレビ業界ではないでしょうか。
具体的には、前回のジャニーズや今回の松本に対する報道、バラエティのあり方です。
落ち目のテレビの視聴率を支えていたジャニーズ、方向性が違うものの芸人、映画監督など多彩に活躍していた松本人志。
高齢化が進む視聴者たちの中でもまだ比較的若い層に集客力のある、しかもテレビをメインに活動していた人材を自ら切る方向で演出するのは、どう見ても自分の首を絞めているように見えるのですが、まさかテレビ業界がそれを理解していないとは思えません。
つまり、おそらく彼らは早くテレビという時代遅れの業界に幕を引きたいのでしょう。
もしそうでないとしたら、本当に目先しか見えない人間しかいないという可能性もありますが、まさかあれだけ大きな業界がそんな低レベルなわけがないですからね。
この~木なんの木気になる木~。週に一度しか聞かない(視なければさらに間隔が広い)歌なのに完全に記憶し、ヒタチという大きい会社があるのだなぁと幼少の自分にバッチリ刷り込まれたものです。
思えば、その頃の私は「低年齢層視聴者にあたり将来的な顧客となることが期待される層」だったわけですが。現役世代になってしばらく、TVそのものをすっかり視聴していません。つまり”低年齢層時に広告を目にしていたが、購買力がつく年齢になってから広告を視なくなってしまった”ということになるわけで、日立の名前自体は刻みつけていても、最近の日立製品はあまり知らないわけです(トラクターやめちゃったしね)。
と極狭い事例ではありますが。もしこんな人間が多いのであれば、これはちょっと広告としてどうなんだろう、とは確かに思いますね。
日立製作所はダッソーやサーブ、ジーメンス、アルストムなどと同じ立ち位置の硬派なテクノロジー企業を訴える広告を打っており欧州では事実そのように認識されているはずです。受けはいいんじゃないかな。一時期そんな動画 CM が自分のブラウザに表示になっていました。
農民 様
日立建機ティエラですね。
かつては東洋社という社名でしたが。
農機事業からの撤退前は、クボタからのOEMでの供給でしたからね。
親会社である日立建機も日立製作所の子会社から外れて、持分法適用関連会社となっています。
因みに日立建機の現在の筆頭株主は、伊藤忠商事と日本産業パートナーズが共同出資するHCJIホールディングスだそうです。
テレビの広告料が安いので、質が落ちているのではないか。
儲からないから広告の時間単価を下げた結果、ドラマの最中に何度もCMを入れる。
30分以上の番組に10%、1時間で20%が現状だそうです。これは12分になりますが、実際には54分の番組があるとしたら20%で10.8分、後6分は別のお知らせなど入れています。ゆえに16.8分もCMまがいのものが入っていることになります。
プラス番組の出演者の字幕やフリップを入れているので、ややもすると20分も時間浪費していることになります。
これではテレビから視聴者がなくなって当たり前です。
おまけに芸人を使ってコストを大幅カットしているのが現状です。
テレビを見たいとするならば、CM料金を上げ、半分の時間でCM放送をし、ドラマや音楽、映画、スポーツなど多彩にすべきだと思う。
役者もバラエティ番組はやめよと言いたい。
30分以上の番組に10%は日本民間放送連盟放送基準だそうです。
TBSの長寿番組のスポンサーを「日立」が降りる理由として、引用された記事では、(1)海外売上の増加、(2)対企業の販促強化、(3)視聴者の高齢化を揚げています。
「対企業の販促強化」の背景にあるのは、BtoC事業からBtoB事業へのシフトで、事業のお客さんがTV視聴者からかけ離れたことなのでしょう。
TV局が、ネット配信するとか、番組内容を良くするとかでは、対処不能なのでしょうね。
いろいろ理由を並べてるけど、要は「飽きられた」ということでは?
視聴率が取れないんだと思う。
テレビ普及率・普及数が下がる、或いはテレビはあるが全くかほぼ見ていない人が増えている現状で、視聴率調査の価値をどう思えば良いのかと感じる今日この頃です。
テレビが無い世帯はもちろん、全くかほぼ見ていない世帯に調査装置は設置し続けませんよね。
ドラマが日本人ばなれして久しい。
ニュースを読み上げている途中で次の番組を始めてしまっている、こんな雑なテレビの作り方は日本は一度もなかった。
テレビが出演者だけでなく製作する社員等が日本人じゃないな、これは!という日々になった。画面が感性が受け入れない画面であり日本の常識もは別の表現であり日本人向けには誤った情報発信となっている。