正直、いったいなにがしたいのかよくわかりません。何のことかといえば、現在の中国のことです。自分で自分の首を絞めているようなものだからです。反スパイ法の取締り強化やビザ厳格化などは間違いなく日本企業などの脱中国の背中を押します。製造業などは簡単に撤退できないかもしれませんが、比較的逃げやすい金融機関の対中与信は、すでに減少に転じました。なにより中国の労働力ダンピングは長らく続いた日本のデフレの原因かもしれません。脱中国を進める好機が到来しつつあるのではないでしょうか。
目次
反スパイ法の衝撃続く
中国に暮らす10万人を超える日本人の安全は?
外務省が公表する『海外在留邦人数調査統計』によると、2022年10月1日時点で中国に在留している日本人は102,066人だそうです(外務省の統計では中国本土と香港、マカオが別れていないため、この人数は香港在住日本人を含むと考えられます)。
ただ、この10万人を超える中国在住日本人にとっては、現在、何も悪いことをしていないのに、ある日突然、スパイ容疑を掛けられて身柄を拘束されるリスクが高まっているのです。
先日の『反スパイ法摘発相次ぐ…脱中国は日本の重要課題に浮上』でも報告したとおり、現在、中国では「反スパイ法」による取り締まりが強化されているらしく、これについて外務省は(おそらくは海外安全情報のページで)2枚のPDFファイルを公表し、警告しています。
小林鷹之氏がX(旧ツイッター)に投稿した内容に、非常に気になる情報がいくつか含まれていました。現在の中国では外国人が「反スパイ法」違反容疑で、いとも簡単に拘束される可能性がある、ということです。中国に在住する約10万人の日本国民の安否も気になるところですが、それ以上にサプライチェーンなどにおける中国への過度な依存も経済安全保障上の脅威です。ただ、数字「だけ」でみると、「脱中国」は、絶対に不可能な課題、というわけでもなさそうです。前経済安保担当相・小林鷹之氏の重要なツイート小林鷹之氏といえば、岸... 反スパイ法摘発相次ぐ…脱中国は日本の重要課題に浮上 - 新宿会計士の政治経済評論 |
重要なファイルですので再掲しておきましょう。といっても、前回の記事では図表番号と説明の順序が一致していませんでしたので、今回は両者を一致させておきます。まずは「スパイ行為の定義」から再確認しておきましょう(図表1)。
図表1 『2023年改訂「反スパイ法」におけるスパイ行為の定義』
(【出所】外務省ウェブサイトスクリーンキャプチャ)
予見可能性がない:ある日いきなり逮捕される!
『2023年改訂「反スパイ法」におけるスパイ行為の定義』によると、現在の反スパイ法でスパイ行為とされているものは6項目ほど列挙されているのですが、とくに「(6)その他のスパイ活動を行うこと」については、具体的に何をやったらこれに該当するのかがよくわからないという意味で、たいへんに恐ろしいものです。
実際、外務省も次のように警告を発しています。
「具体的にどのような組織や人物が『スパイ組織及びその代理人』に該当し、どのような行為がスパイ行為とみなされるか明らかでなく、列挙されているもの以外にも様々な行動が幅広くスパイ行為とみなされたり、当局によって不透明かつ予見不可能な形で解釈される可能性があります」。
この「透明性」と「予見可能性」は、私たち日本人が暮らすこの日本国を含め、通常の自由・民主主義国家では、社会を構成する必要不可欠な要素です。「不透明である」、「予見不可能である」ということは、「何をやれば取り締まられるかがわからない」、という意味でもあります。
端的にいえば、正当な経済活動のつもりで行動していたのに、ある日いきなり身柄を拘束される(かもしれない)、ということです。その具体例については図表2のとおりです。
図表2 『スパイ行為やその他違法活動とみなされる可能性がある注意すべき行為の例』
(【出所】外務省ウェブサイトスクリーンキャプチャ)
具体的には、次の通りです。
- 中国政府の国家秘密、インテリジェンス等に該当するとされる情報(文書、データ、地図等を含む)の取得、保有、持ち出し、国外の組織への提供
- 「軍事禁区」、「軍事管理区」と表示された場所への無許可の立ち入り、撮影等
- 無許可の国土調査。GPSを用いた測量、温泉掘削等の地質調査、生態調査、考古学調査等に従事した地理情報の収集、取得、所有等
- 無許可の統計調査、学術的なサンプル調査(アンケート用紙の配布等)
- 軍事関係施設、国境管理施設、デモ等政治活動の撮影(スケッチも含む)等
- 政治的とみなされる集会や行進、示威的な活動、ビラの配布
- 非公認の宗教団体の活動、非公認の場所での宗教活動、無許可の宣教活動や集会等
…。
遡って処罰されることも!
正直、これらの記述を読むと、じつに恐ろしい限りです。
このうち「軍事禁区」や「軍事管理区」と記載された場所に立ち入るべきではない、という点については、さほど違和感はありません(このあたりは日本の感覚だと「信じられない」と思う人もいるかもしれませんが、軍事機密の管理という観点からは、日本がむしろ緩すぎます)。
しかし、たとえば「考古学調査」、「統計調査」などが「スパイ行為に該当する(かもしれない)」、というのは、なんとも恐ろしい限りです。
しかも、外務省の警告は、こう続きます。
- 「最近の行為のみならず、過去の行為についても調査や拘束等の対象になり得ますので注意が必要です」。
- 「携帯電話やパソコン等の通信機器は盗聴されている可能性があることを認識し、SNSや電子メールのやりとり等も同様な状況にあることを意識して利用してください」。
過去において違法でなかった(はずの)行為が遡って処罰されるかもしれない、というのも、まともな法治国家では絶対にありえない話ですし、日本企業の現地駐在員が日本の本社になにか報告するメールなどを書いていたら、その通信自体が傍受されているかもしれない、ということです。
アステラス製薬の日本人の拘留は長期化リスクも!
そして、こんな議論をしていた矢先に、こんな記事が出てきました。
中国が邦人男性を刑事拘留 スパイ容疑、近く逮捕判断か
―――2023/9/20 16:24付 産経ニュースより
産経ニュースによると、中国当局が20日までに、北京市で今年3月に反スパイ法違反容疑で拘束されたアステラス製薬の日本人男性従業員を「刑事拘留」したことが判明したのだそうです(産経は「日中関係筋が明らかにした」としています)。
記事ではこれに加え、習近平(しゅう・きんぺい)政権が2014年に反スパイ法を施行して以降、中国で活動する外国人の取締りが強化されていて、日本人も2015年以降、「少なくとも計17人」が拘束されている、などとしています。
正直、ここまで来ると、もはや現在の中国は、まともな経済活動が可能な国ではないといわざるを得ません。
企業に派遣される日本人
在中日本人の渡航目的とは?
こうしたなかでもう少し考えておきたいのが、中国に在留している日本人の「種類」です。
先ほど「中国に在留している日本人は102,066人だ」とする統計数値を紹介しましたが、この内訳はどうなっているのでしょうか。
じつは、「海外在留邦人数調査統計」では、「海外在留者」を「永住者」と「長期滞在者」に分けています。
外務省の説明によると、「永住者」は「当該在留国等より永住権を認められており、生活の拠点をわが国から海外へ移した邦人」のことであり、「長期滞在者」とは「3ヵ月以上の海外在留者のうち、海外での生活は一時的なもので、いずれわが国に戻るつもりの人々」のことを指します。
- 永住者…当該滞在国等(この場合は中国や香港の当局)から永住権を認められ、生活拠点を移した人
- 長期滞在者…3ヵ月以上の在留者だが、海外生活は一時的で、いずれ日本に戻るつもりの人々
ということは、「長期滞在者」の場合は、何らかの事情で(たとえば勤務先の会社の都合で派遣されるなどして)「一時的に」中国や香港に暮らしている、という人たちであり、これに対し「永住者」は(おそらくは好き好んで)生活拠点を中国や香港に移してしまった人たち、ということでしょう。
そして、2022年10月時点で、102,066人の中国在留日本人のうち、圧倒的多数の97,926人が「長期滞在者」であり、「永住者」は4,140人に過ぎません。割合的にいえば、全体の96%が「一時的な滞在者」なのです。
つまり、中国に在留している日本人は「好きで中国(や香港)に永住した」というケースよりも、勤務先の会社の都合で中国に派遣されている駐在員やその家族などが中心であろうと想像できます(※「日本企業が中国から次々撤退すれば、中国在留日本人は劇的に減る可能性もある」、ということでもありますが…)。
日系企業「中国事業の拡大はしないが現状維持」
もっとも、「中国から撤退せよ」と口では簡単に言えますが、現実はなかなか大変です。
とりわけ、製造業のように、中国に「直接投資」という形態で、製造拠点(工場)を建設していたりするケースだと、なかなか公然と「撤退」とは言い辛いのが現状です。その典型例が、日系企業へのアンケート調査でしょう。
以前の『印象操作?「日系企業の9割が中国事業を拡大・維持」』では、中国に進出している日本企業で作る「中国日本商会」が実施したアンケート調査について紹介しました。
東洋経済は29日、中国に進出する日系企業の9割超が「拡大・維持」を志向している、などとする記事を配信しました。これだけを読むと、この期に及んで日系企業が中国ビジネスの拡大を意図しているかのような印象を抱きます。しかし、問題の調査報告の原文を読むと、じつは「中国ビジネスの拡大」と答えた企業の割合が、比較可能な2007年以来で最低となっているという点を見過ごしてはなりません。日系企業の中国事業、9割超が「拡大・維持」東洋経済が29日、ちょっと気になる記事を配信していました。日系企業の中国事業、9割超が「拡... 印象操作?「日系企業の9割が中国事業を拡大・維持」 - 新宿会計士の政治経済評論 |
この調査は同団体が公表している『中国経済と日本企業2023年白書』に含まれているもので、これによると中国の日系企業のなかで「今後1~2年、中国での事業展開を拡大する」と答えた企業が33.4%と、前年(2021年度調査)の40.9%から7.5ポイント低下した、などとするものです。
これについて同白書は、「調査として比較可能な2007年度以降で最低となった」と指摘していますが、これは大変に重要な変化でしょう。
ちなみに同白書によると、中国での事業展開について「現状維持」が5.1ポイント増の60.3%となる一方、「縮小する」と答えた割合は4.9%、「第三国(地域)へ移転・撤退する」と答えた割合は1.4%で、両者を合わせた比率は6.3%と、前年と比べて2.5ポイント上昇したと述べています。
日本企業の撤退は容易ではない
これについては字義通り、「多くの日本企業が中国での事業をそのまま継続しようとしている」、という意味だと受け止めるべきではないかもしれません。
撤退するにしても、それまでにもコストがかかるからです。
たとえば、現実問題として、すでに中国に進出してしまっている企業にとっては、中国に投資してしまっている資産(工場や事務所など)を中国企業や韓国企業などにすんなり売却して撤退できる、というものでもありません。当局の許可も必要でしょう。
もちろん、アイリスオーヤマのように、昨今の円安で一部製品の製造拠点を中国から日本に移転させた、といった事例もありますし、すでに半導体製造装置についても高品位なものについては中国への輸出許可が下りなくなっていますので、これから徐々に中国の生産拠点の縮小が進むことは間違いありません。
しかし、撤退までのコストを考えたら、やはり多くの企業にとってはコスト面で現状を維持せざるを得ないというのが自然な発想でしょうし、日本企業がそのようにして製造拠点を維持することについて、それらの企業を責められるものでもありません。
ただ、現在の中国が日本人駐在員の身辺の安全を守るうえで、たいへんに危険な地域と化していることについては、日本企業としても強く意識すべきでしょう。
金融機関など「逃げやすい資金」は逃げ始めている
もっとも、日本企業の対中投資にも、製造業の直接投資のように「逃げにくい資金」もあれば、金融機関の対中投融資のように「逃げやすい資金」があることを忘れてはなりません。
先日の『邦銀の台湾向け与信残高が急減中』では、日本の金融機関の中国向け与信がドル建てで見て減っている、とする話題を取り上げました。対中与信状況と、それが日本の金融機関の対外与信全体に占める割合をグラフ化しておきましょう(図表3、ただし対中与信は「円建て」では前四半期比で微増しています)。
図表3 中国に対する与信(最終リスクベース)
(【出所】日銀『物価、資金循環、短観、国際収支、BIS関連統計データの一括ダウンロード』サイトのデータをもとに著者作成)
日銀が公表した最新データに基づけば、邦銀の対中与信は2023年6月末時点で796億ドルと、ついに800億ドルの大台を割り込んでしまいました。邦銀の対中与信は最盛期の2021年12月時点では1060億ドルに達していたのですが、1年半で、じつに25%も減少した計算です。
そして、香港に対する与信はさらに大きく落ち込んでいます(図表4)。
図表4 香港に対する与信(最終リスクベース)
(【出所】日銀『物価、資金循環、短観、国際収支、BIS関連統計データの一括ダウンロード』サイトのデータをもとに著者作成)
邦銀の香港向け与信は2020年3月にピークをつけ、その後はつるべ落としのように減っているのですが、これは「円安の進行」というよりも、おそらくは同年7月に施行された香港国家安全法などの影響もあるのではないでしょうか。
事実、同じアジアのオフショア金融センターとされるシンガポール向けの与信については、(円安の影響か最近は少し足踏みしているにせよ)順調に増え続けているからです(図表5)。
図表5 シンガポールに対する与信(最終リスクベース)
(【出所】日銀『物価、資金循環、短観、国際収支、BIS関連統計データの一括ダウンロード』サイトのデータをもとに著者作成)
つまり、中国に「工場を建てる」など、「直接投資」の形で進出してしまった企業にとっては、中国からの撤退は容易ではありませんが、邦銀のように「おカネを貸す」、「有価証券(債券など)を取得する」といった形で投資している場合は、比較的簡単に中国から撤退できてしまうのです。
こうした資金がこれから、それこそ底が抜けるように逃げていくのかどうかには、注目する価値がありそうです。
ビザが取れない!
いずれにせよ、こうした反スパイ法を含め、中国におけるさまざまな行動が、じつは中国自身の首を絞めているという可能性は指摘しておくべきでしょう。ビジネス・アンフレンドリーな立法措置は、長い目で見て、間違いなく中国自身の利益にならないからです。
ちなみに中国政府の「ビジネス・アンフレンドリーな政策」は、それだけではありません。
以前の『日本企業の中国撤退の背中を押す「訪中ビザの厳格化」』でも触れたとおり、日本企業にとっては中国に駐在員などを派遣しようとしても、そもそもの中国への入国ビザ発給条件が厳しく、なかなか入国できない状況になってしまっているのです。
中国が日本にとって重要な国なのかどうかと問われれば、一応、経済関係だけで見れば「重要な国」であることは間違いありません。ただ、それと同時に、日本企業にとってはこれ以上、中国に深く入れ込むのではなく、引き返すという決断を下すことも、現時点であればまだ可能です。そうした日本企業の背中を押すのは、もしかしたら中国のビザ厳格化かもしれません。中国に出張するだけで個人情報をすべて中国に抜き取られるのだとしたら、コンプライアンス面からも日本企業は中国との距離を置かざるを得ないからです。「中国は日本にとっ... 日本企業の中国撤退の背中を押す「訪中ビザの厳格化」 - 新宿会計士の政治経済評論 |
これに関連し、中国外交部の毛寧(もう・ねい)報道官は20日の記者会見で、外国人向けのビザ申請のフォーマットを簡略化するなど、ビザ申請手続を容易にしたと発表しています。
2023年9月20日外交部发言人毛宁主持例行记者会
―――2023-09-20 18:55付 中国外交部HPより
ただ、この毛寧氏の発言を読む限りにおいては、今回の措置はあくまでもビザの申請書面の記載内容の簡略化であり、日本人などが中国に入国するに際し、ビザ自体が必要であるという状況は変わらないようです。
そして、こうした中国のビザ厳格化措置がいつまで続くのかはよくわかりませんが、これが長期化すれば、日本企業が実務者を中国に派遣することすら困難になって来ることは間違いなく、このこと自体、日本企業に対しては中国撤退の背中を押す要因となり、中国脱出が加速することになるでしょう。
脱中とデフレ脱却に舵を切れ!
いずれにせよ、中国進出を煽った日経新聞などのメディアの罪も大きいですが、それ以上に罪深いのは、中国が日本とは全く異なる共産党一党独裁国家である点を理解しながら積極的に中国への進出・技術移転を進めた、1990年代後半から2000年代にかけての日本企業の経営者でしょう。
結局のところ、中国は「安い労働力」を世界に輸出することで経済成長を果たしてきたわけですが、それは同時に日本などの近隣国の労働者の賃金を引き下げる圧力として働きて来た、ということでもあります。
「デフレ脱却」を完成させるという意味でも、日本はそろそろ低賃金ダンピング国家とは敢然と決別すべきときが近づいているのかもしれません。
View Comments (20)
入国できないのはいいことですよね
つかまらないのだし
気の毒なのは駐在員とその家族ではある。会社から命じられ中国に出向しなくてはいけないし家族とは、離れたくなくて同行なさせるパターンだ。なんせ道端で尿意をおぼえても、立ちションをしようものならしょぴぬかれる国なのだ。日本人学校のスタッフも緊張を強いられる毎日かもな。企業の論理は派遣一つとっても冷酷だ。拒否するなら辞めるしかない。でも生活があるから従うしかないのが現状なのだ。失われた30年の日本が引き合いにだされるが30年前はコロナも携帯もなかったのだ。携帯は一部あったかもしれないが、、30年前はまだ日本経済のがつよかった。今の日本は政治家を含め劣化は否めない。
日本の経済指導層、分けても日本経済新聞社の短慮妄想ぶりは非難の対象にはならないのでしょうか。
日経新聞に何とかしてもらいたいですね。
それができないというのであれば,
無責任に対中進出をあおったということになり,
今後は相手にしない方がよいと思います。
誰か,日経新聞のトンでも解説をまとめて
本にしてくれないかな。
統計とるのがスパイ行為って、「公式発表の統計が嘘です真相知られると困ります」って言ってるようなものじゃないんですかねぇ……
法律とは、法を守らせる側も、同じく法で裁かれることによって公平性をもち、効力をもつものであるはずです。
一方中国では、共産党に都合の悪いことは、ことごとく犯罪行為にできるという状態にあり、これは法などではなく、反社での掟とかそういうものとみるべきでしょう。
同じルール、同じ社会に生きていないのですから、直接的な接触は避け、間接的な付き合いに留めるべきでしょう。
> 法律とは、法を守らせる側も、同じく法で裁かれることによって公平性をもち、効力をもつものであるはずです。
それは近代法の概念が普及している国の話でしかありません。中国における「法」概念は、古代の法家思想のそれであり、始皇帝以降、法とは皇帝が下々に対して守らせるべく発布したものであって、皇帝は法的制約から超越しています。現代では、皇帝が中国共産党に替わっただけです。
「法」概念そのものが違うのですから、法治主義と言ったところで、当然その内容と意味は違ってきます。どちらの「法」概念認識が正しいかなんてことはあえて問いませんが、とにかく「違う」ということを前提としたうえで対応を考えるべきでしょう。
なお、私が理解する範囲では、韓国での「法」概念認識も中国と同様です。
日本人の生命と財産を守る意味でも、政府は中国撤退する企業の補助金と支援を厚くしてほしいですね。「男女なんとか支援」とかわけのわからないものに何兆円も出すのなら、その1/100でもこちらに回して欲しい。
で、補助があるにもかかわらず、撤退しなかった企業は有事の際は自己責任で。
ここまでがセット。
テレビ東京の番組で日本留学後そのまま日本で働いている経済評論家の肖敏捷が言っていたが、日本のメディアは今の中国経済を「日本病」「日本化」などと呼んでいるが、現象が似ているだけで本質はまったく違うとのこと。
現在の不動産問題も政府が救済に動けばどうにでもなるんじゃないか。
そこが民主主義国家と違うところだろう。
リーマンが破綻した時米政府が救済するという選択肢もあった。
なぜ救済しなかったのか? その少し前にベアスターンという投資銀行を公的資金で救済して大きな批判を浴びたからだ。中国にはこういう批判はでてこない。少なくとも中国国内からは。
社会主義原理思想が鼓舞されて一層まずいことになる可能性があることに注意すべきと思います。本朝にあってはコストに見合わないビジネスから早く身を引かないと道連れにされてしまいます。
> 現在の不動産問題も政府が救済に動けばどうにでもなるんじゃないか。
救済に動き続けて今があるんじゃないかな。私はそう見てます。
現在の不動産問題も政府が救済に動けばどうにでもなるんじゃないか。
そこが民主主義国家と違うところだろう。
↑
やれるなら、やってますよとっくに。笑
経済的知見が全くないし、情報リテラシーのかけらもないから、誰々がいった情報を鵜呑みにするんだよ。
例えば、ユーチューバーが中国に行って風景.景色を撮影したり、民衆に声をかけるだけでもスパイで逮捕される可能性があるってことですね。
これからの中国は、まさに水滸伝の世界。
進出日本企業で働く方が、身の安全を図る最良の手立ては、
現地共産党の顔役と、義兄弟の契りを結んでおくってことかも(笑)。
そも中共自体が"義兄弟の契り"ナンテユーヨーナ義侠的倫理観とは対極に近い位置にありそうなので(笑)にガッテン!
今は単に金が欲しいだけのチラシ・ゴミ情報垂れ流し機関にしか見えないマスコミも、この問題、少なくともアステラス製薬社員の状況を一面で毎日・首相動静と並べて報道する様になったら、ATMも含めて少しは見直すのだが。
この問題に頬かむりして”人権”を取り上げてもね。