元官房長官長男が自民ではなく維新から出馬検討=報道
河村建夫・前衆議院議員の長男・建一氏が、自民党ではなく日本維新の会から出馬することを検討している、と複数のメディアが報じています。この報道自体の正確性はよくわかりませんが、選挙の党利党略論で考えるならば、当然にあり得る話です。というよりも、「維新への移籍」という需要は、ほかにも多数あり得るかもしれません。とりわけ立憲民主党の「ボーダー議員」にとってはなおさらです。
河村建夫氏の引退劇と長男の落選
麻生太郎内閣で官房長官を務め、近年は日韓議連幹事長などとして独特の存在感(?)を発揮した政治家といえば、河村建夫・前衆議院議員でしょう。
その河村氏は、2021年10月の衆議院議員総選挙で立候補せず、引退しました。当時参議院議員だった林芳正氏が同年7月、参議院議員を辞職し、河村氏の地盤だった山口3区から衆院選に立候補すると表明。自民党本部が林氏を公認したからです。
ただ、10期連続して衆議院議員を務めて来た河村氏がすんなり引退を決断したわけではありません。
曲折もあり、河村氏の長男である建一氏が小選挙区ではなく、比例ブロックで出馬することになり、しかも出馬するブロックも、当初は中国ブロックが予定されていたものが、途中で急遽、比例北関東ブロックからとなり、投開票の結果、建一氏は次点で落選しています。
河村氏にとっては自身が守って来た選挙区を他人(?)に奪われ、しかも長男が地元に近い中国ブロックではなく、無関係な北関東ブロックに飛ばされて落選の憂き目にあったわけですから、さぞや理不尽な思いをしたことでしょう。
河村氏としては「林芳正氏に妨害されなければ、自身が出馬して当選することもできたかもしないのに」、あるいは、(長男の)「建一(氏)に議席を譲ることもできたのに」、などと考えていたとしても、不思議ではありません。
(※河村氏が日韓議連幹事長として原理原則から逸脱した発言ばかり続けていたことを思い出しておくと、あまり同情心はわかないかもしれませんが…。)
その後は参院選で落選したが…
もっとも、その建一氏を巡っては、比例北関東ブロックでの「鞍替え」は少し気の毒な気もしますが、その一方であまり選挙に強い雰囲気はありません。
たとえば建一氏は2022年の参院選に自民党比例代表で出馬していますが、残念ながら当選ラインに及ばず、落選しています。参院比例代表の場合「非拘束名簿式比例代表制」と呼ばれる仕組みを採用しており、名簿記載順序がなく、得た個人票の順で当選するかどうかがが決まるからです。
ちなみに2022年の自民党の獲得議席は18議席で、自民党で最下位で当選した候補者は118,710票を得た越智俊之氏(当選1回、岸田派)であり、建一氏が獲得した59,007票だと、この当選ラインの半分以下です。
もちろん、衆院小選挙区と参院比例代表では、「選挙の戦い方」がまったく違うため、「これでも健闘した方だ」、という言い方もできるかもしれません。
同じ2022年参院選の比例代表で自民党から出馬した英利アルフィヤ氏は、建一氏よりも少ない54,646票しか取れていませんでしたが、今年4月の衆議院議員補選(千葉5区)では(薄氷を踏むようなものではあるにせよ)勝利を収めています(『自民党が4議席制するも、うち3議席で「薄氷の勝利」』参照)。
このため、建一氏も、出馬する選挙区を間違えず、しかるべき支援を受けることができれば、自身も小選挙区で当選できる、といった期待感を持っている可能性はありそうです。
報道「建一氏が維新から出馬を検討」
こうしたなかで、いくつかのメディアが20日、建一氏が(自民党ではなく)日本維新の会から立候補することを検討している、などと報じています。ここではFNNプライムオンラインの報道を紹介しましょう。
自民の元官房長官長男 維新から出馬検討
―――2023/06/20 19:18付 Yahoo!ニュースより【FNNプライムオンライン配信】
FNNは(建一氏側が)「衆議院選挙の立候補に向け、すでに維新側と接触」しているなどとしており、また、こうした動きを受けて与党内では「自民切り崩しの動きの始まりではないか」などと「警戒する声」が出ているのだそうです。
「落下傘候補」だった英利アルフィヤ氏が千葉5区で(辛勝とはいえ)選挙戦を制したという事例を見ると、たしかに建一氏にとって、「自民ではなく維新から出馬する」というのは、合理的な選択肢です。
河村建夫氏の地盤だった山口3区は、区割り変更により新1区と新3区に別れるそうです。
仮に建一氏が山口県から出馬するなら、林芳正氏が出馬する予定の新3区にぶつけるか、それとも新1区から出馬するかが気になるところですが、どちらにせよ建一氏に自民党から公認が出る可能性は低く、したがって維新から出馬して父の代からの議席奪還を狙う、といった戦略はあり得るものです。
もちろん、先日より指摘しているとおり、個人的には、国会議員たるものは国益のためにこそ動かねばならず、私利私益を追求すべきではないとは考えているのですが、現実を考察するうえでは、やはり選挙戦は「私利私益に基づく戦略論」で動くことを理解しておく必要があります。
現実の日本の衆議院における選挙が小選挙区制度を主体としている以上、そこに「仁義なき戦い」が生じるのは当然のことでもあるからですし、各党も候補者も、基本的には「党利党略」を重視せざるを得ません。
むしろ立憲民主党にこそ広まりそうでは?
現時点において、この河村一家のケースがどうなるかについてはよくわかりませんが(そもそも維新が公認を出すかどうかもよくわかりません)、これと似たような事例は、むしろ各所にあります。
『選挙でカギを握る自民・立民「99人のボーダー議員」』などでも指摘したとおり、「2位の候補者との差が2万票以内」の議員を便宜上「ボーダー議員」と呼ぶなら、そのような議員は全289選挙区のうち115人いるからです。
「ボーダー議員」の人数は自民党が58人と最も多いのですが、立憲民主党も41人に達しています。両党の議員の数を思い出しておくと、立憲民主党は小選挙区で当選した議員の4分の3が「ボーダー議員」、ということになります。
よって、「次回選挙で落選するかもしれない」という危機意識は、自民党よりも立憲民主党の方が強いはずでしょうし、日本維新の会としても、いつあるかわからない解散総選挙に備えて、ゼロから候補者を立てるよりも、すでに選挙区で勝利している立憲民主党議員から候補者を選ぶというのは理にかなっています。
少し手厳しい言い方ですが、端的にいえば、立憲民主党の「左傾化した選挙互助会」であり、日本維新の会は「左傾化していない選挙互助会」のようなものであり、どちらも本質は「選挙互助会」のようなものかもしれません。
ただ、それと同時に選挙というものは「よりマシな選挙互助会」、「よりマシなゴミ」を選び続けていくプロセスのようなものであり、我々有権者としても、こうした「選挙互助会」同士の動向をよく見ながら、より賢明に選択し続けるよりほかないことは間違いないでしょう。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
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河村健一氏が「地元に近い中国ブロックではなく、無関係な北関東ブロックに飛ばされて落選の憂き目にあったわけですから、さぞや理不尽な思いをしたことでしょう。」これを因果応報と言う(爆笑)。
父親が大物議員であったとしても、日韓議連会長職だとか親韓派の動きが多い。訪日した韓国代表らともスグに会う。こういう人が10回も当選していたのが異常だ。子息におかれては、父親のような大物幹部としてふんぞり返る夢を見てはいけない。実力で何処の選挙区でも戦ってみろ。まずは日本維新の会が承諾するかな?(爆笑)。ま、議席が増えたらいいわ、という1期限りの公認かもね。あんまり地元人気も無いみたいだし。
立憲と言う泥船から多数の立民議員が「鞍替え」して多数逃げ込んで来たら、維新のクオリティが一気に下がる危険性はないのでしょうか。
「庇を貸して母屋を取られる」事にならなければいいのですが。
「下がる程のクオリティーが日本維新に…」と書きかけて、つい他党のクオリティー想起してしまい「下見とったらアカンわ」と自戒の念を…
全国区では地方組織含め未だヘロヘロの薄さで急拡張してしまうオソロシサを中のヒト達がドコマデ胆蔵してはるんか、にかかってそうですね
久しぶりに思い出した河村建夫氏、当時はひどい自民党議員だったなと思っていましたが、今の自民党を見ると平均的な姿かも知れないと思いました。
自民党議員は基本的に、針のむしろに座らせとかなきゃならないんでしょうね。
おかしなことをすれば、「てめえふざけるな」というメッセージを確実にお伝えしなければ。
河村父さん、何かをやったという事はない、影の薄い印象しかありません。そういう方の子息が何故又議員になろうとするのか?思想が父と同じならもうごめんですね。
日本維新の会は”軸”がアヤフヤでっからナ 国政政党としてみたら
大阪維新はまあ地方政党としての軸の定まった政策目標とコアメンバーからスタートしたのが効いてた様に見えますが、日本維新は大阪維新の地方政策を進める国政におけるテコからの選挙互助会でボンヤリフワフワしとった感じをまだ引き摺ってる印象
不祥事辞任した元首長でも高齢ゲーノー人でもシッカリしとりゃ無問題ですがいざ議員になって国会出てきてアレじゃね…とか思うてしまうワケですヨ
大物界の小物コト北の前科持ちセンセイも地盤鞄は娘にオロシテ自分はヤリタイヨウニヤルためで日本維新とWin-Winぽいデスし
河村Jr.はイイカゲン地盤看板活かして選挙したいでしょーし、軸アヤフヤい日本維新にも渡に舟やないですかネ
河村健夫氏は日韓議連幹事長として韓国に随分と融和的で良い印象有りませんでしたか、歴史を振り返ると麻生閣下首相時代は政権№2の官房長官で有り、10期当選した自民党功労者です。あの媚中国の林芳正の衆議院鞍替えに伴う画策で引退に追い込まれた被害者です。せめて息子の河村隆一氏を中国比例区に出馬させて挙げれば良かったのに林芳正陣営の仁義無き卑劣な行いにゾッとしました。日本維新の会からの出馬は然もありなん。父親の仇を維新と考えても不思議は有りません‼️キシダ自民党の体たらく見て勝ち馬に乗りたいと、維新からの出馬を希望する方増えて行くでしょ‼️自民党に見切りつけていく国民も増えて行くでしょ‼️
シゲ様
ここでは維新が嫌われています。
嫌われツイデに投稿します。
河村Jrの維新カラの出馬を見てのダイイッカンはやめてくれでした。これは、石原慎太郎と組んだ時と同じ悪手です。(私見)
慎太郎は個性が強すぎて、徹くんではコントロールがデケヘンと思いました。今回の河村Jr、の出馬が有れば、維新のイメージダウンは避けられないでしょう。維新を支持シテイル私は残念です。
タマが無いのでシカタナク出すんでしょうがねぇ。
蛇足です。
河村Jr、鳩山Jrが維新から出馬シテも、、、、。自民党のゴミと維新のゴミを比較すれば、維新に投票します。
プライムニュースに馬場さんと橋下徹が出演しましたが、馬場さんのニヤニヤで感じたことは橋下徹の傀儡にはナレヘンデ。俺は橋下徹とはチャウねんでと、あのニヤニヤで感じました。
日本人として、大阪府民や維新には感謝しかありません
私は中四国出身ですが、維新が出てこなかったら、かなり日本の政治は暗いものとなってました。
維新という比較的まともな野党の出現は日本人をかなり救っております。
河村はバカだが息子はさらにバカのようだ
はっきり言って今の自民なんかより、はるかに維新がマシ
国民民主はさらにマシ
少々、新宿会計士様は自民党擁護しすぎな印象です
今や国民は真っ当な野党候補を見つけつつあるのですから、民主党政権みたいにはなりますまい
高市さんなど、傑物は自民党を下野させるくらいに焦らせないと台頭してきませんよ?
会計士さんが自民党擁護しすぎかどうかはともかく、維新・国民に対する偏見は強いですね。
偏見というよりも、溺れる者は藁をも掴む、心理だなと思って読んでおります。
著者も個人、全てが自分と同じ考えであるはずはないのですから、主張の内容を良く読み取って、役に立つものは役立て行くという姿勢で読んでいるつもりです。
国民民主は今の岸田自民よりは確かにマシそうだと私も思いますが,維新が自民より上というのは維新をちゃんと見ていないのでは?
そもそも小さい政府主義の維新にこの国の舵取りを任せたりしたら,それでなくても財政均衡原理主義の財務省のお蔭で既に死にかけているこの国は完全に終わりますよ.まあ岸田政権がこのまま続けばやはり終わりですが.
大阪維新が発狂しつつあるのでは?
高校無償化・所得制限撤廃を主張してますが、維新が常々言っている、無駄を削減して予算を捻出するのではなく(正しくは、少しは公的支出も増える様ですが)、私学側の学校負担を倍増弱して行うのだそうです。
元々現金バラ撒きで、子供に使われているのではなく、親の酒・煙草・パチンコ等々に消えているのではないかという疑いがある上に、僅かな自治体の予算+私学負担倍増弱という、他人の財布を大きくあてにした政策を掲げている。
更に、「府民が府外の私学に通う場合も適用される。」って、府外の私学にも負担を強要するつもりらしい。
こんなアホな主張でも、「府外の組織に負担を強要する。」という点が大阪府民に大受けするのだろうか? 府外の一般有権者が、吉村知事にマイナス票を投票する事なんてできないからネ。
吉村知事が云う「大阪の全ての生徒が学びたい場所で学べるようにすべきだ。」は、「大阪府内に反日教育を学びたい生徒が居たら、学べるようにすべきだ。」という意味を含んでいるのか?
反日教育に公的支援を掲げる者は、早く落選して欲しいものだ。
昨日のプライムニュースで反町さんがこの件で藤田幹事長に確認していました。
藤田さんはまだ河村Jrにお会いしていないので決まったことは何もないとのことでした。
親が誰であれあくまでも本人を見て判断させて頂きますとのことでしたが、私はあまり歓迎していないように感じました。
藤田幹事長は、維新には組織的な支援が無いので、おかしな判断をすると一気に支持を失う可能性があるとも言っていましたので、他党からの乗り換えには慎重になっていると思います。
自民党からの離党、大歓迎です。
維新にかぎらず、腐りきった利権団体自民にはさっさと見切りをつけ、思想信条的に近い政党に移籍すべきでしょう、新政党立ち上げも素晴らしい志です。
腐りきった組織を中から変えることは不可能です、腐りきった幕府を改革しようとした島津斉彬、松平春嶽、伊達宗城、山内容堂は見事に失敗しました。
幕府を倒したのは外部の薩長による武力です、現代の西郷隆盛の出現を希望します。
下手に味噌が付いた候補ばかり受け入れてたら、前回の時みたく軒先から乗っ取られて無党派の支持を失うのではないでしょうかね維新。
既存2大政党へのアンチテーゼで入れる人からすれば、結局は同じ選挙互助会と熱が冷めてしまうでしょう
仰る通り既成概念に囚われた議員経験者よりも、新人で改革に前向きな素人のほうが新しい政治をやるには向いていますね。
議員経験者を受け入れて先輩面されると、新人議員はやりにくいと思います。
このように考えると、勝ち馬に乗ることを目的にしている当落線上の議員は原則として受け入れるべきではないという事になります。
藤田幹事長によると、最近は一般から募集している議員希望者の質も良くなってきているという事ですので、安易な議員集めは控えて頂きたいと思います。