「解散先送り」なら岸田政権が来年9月に終わる可能性
立憲民主党「最大野党利権」喪失時期も早まった…かも?
岸田首相が解散総選挙見送りなら、岸田政権が来年9月に終わる可能性が出てきます。「最大野党」の地位を狙っているとされる日本維新の会に、十分な選挙準備期間を与えてしまうからです。主要メディアは岸田首相が15日の会見で、今国会での解散を行わない方針を示したとされていますが、来年9月の自民党総裁選を念頭に置くと、その意思決定が岸田首相にとって正しかったのかどうかは微妙でしょう。また、今回の解散先送りで結果的に立憲民主党も「泣く」ことになるかもしれません。
2023/06/16 10:20追記
記事の公開設定ができていませんでした。大変に申し訳ございませんでした。
目次
岸田首相は「解散しない」と発言
解散総選挙は、あるのか、ないのか。
『日テレ「立憲民主党が金曜日に不信任案を提出で調整」』などでも触れたとおり、どうも一部の政党を中心に16日解散を前提とした動きもなされていたようですし、さらにFNNあたりは「内閣不信任案(が提出された)なら(岸田首相は)即日解散(すると検討している)」、などと報じていました。
ただ、これに対し日経新聞あたりは「内閣支持率が低下するなか、与党を中心に解散先送り論が出ている」、などと報じており、情報が錯綜していて、果たして解散総選挙があるのかないのか、よくわからないという状況になっていたのです。
ところが、これについてはとりあえず結論は出たようです。主要メディアによると岸田文雄首相が15日、官邸で記者団に対し、「賃上げの実現、子育て政策、外交」など、「先送りできない課題」への対応を優先するとして、今国会中の衆院解散は見送ると表明したのだそうです。
首相「先送りできぬ課題に答え出す」 今国会中の衆院解散見送り表明
―――2023/06/15 19:04付 産経ニュースより
首相、今国会の衆院解散見送り 賃上げ実現・子育て政策優先
―――2023/06/15 20:54付 共同通信より
選挙情勢の実際
やはり選挙情勢が厳しかったのか?
すなわち「表向き」は内外の諸課題への対応を優先する、ということですが、政治経済評論家であれば、こうした発言を100%、額面通りに受け止めるという人は少ないでしょう。解散風が吹く中で、直前で解散を取りやめるというのも、「何らかの事情があったから」と考えるのが自然だからです。
その「何らかの事情」が何なのかについては、諸説あり得るでしょう。
FNNプライムオンラインの『【速報】岸田首相“解散見送り”表明 なぜきょう? 決断の背景は』という記事には、こんな趣旨のことが記載されています。
「(岸田首相は)不信任案が出た場合、即日解散を表明することも検討し、党幹部らと協議してきたが、関係者によると、幹部の多くは解散に反対だったという」。
仮にこれが事実だったとすれば、「幹部の多くが解散に反対だった」理由は、やはり、「直近の選挙情勢が予想以上に悪かった」(FNN)ためでしょうか。
この「直近の選挙情勢」とやらについて、正体はよくわかりませんが、昨日の『数字で読む「衆院選・自民過半数割れはあり得るのか」』でも触れたとおり、『現代ビジネス』は「解散総選挙に備えて自民党が全国的に実施した情勢調査」を報じています。
現代ビジネスが報じた「議席予想」
- 自民…220議席(▲42)
- 公明…*23議席(▲*9)
- 立民…114議席(+17)
- 維新…*75議席(+34)
- 共産…*13議席(+*3)
- 国民…**9議席(▲*1)
- れ新…**6議席(+*3)
- 参政…**1議席(+*1)
- その他…9議席
維新タナボタ効果
ちなみにこの議席予想、単純合算すると合計議席数が470議席となり、定数を5議席上回ってしまうという杜撰な代物ですが、ただ、「自民党が42議席減らし、日本維新の会や立憲民主党が議席を積み増す」というシナリオ自体は、あり得ない話ではありません。
なぜか?
その答えは、「小選挙区」という制度の特殊性にあります。
小選挙区では「1位の候補者が1人だけ当選する」という仕組みが採用されており、たとえば自民、立民、維新3党から1人ずつ公認候補が出馬していたとすれば、この3人のなかでトップを取った候補が1人だけ当選します。2位、3位の候補はどちらも落選です(※ここでは「比例復活」については考慮しません)。
こうしたなか、前回総選挙では1位が自民党で10万票、2位が立憲民主党で9万票、3位が日本維新の会で5万票だった――、という選挙区があったとします。このとき、全国的に「維新旋風」が吹き荒れ、自民党から日本維新の会の候補者に2万票移れば、どういう結果になるでしょうか。
この選挙区の投票総数は24万票でまったく変わらず、かつ、立憲民主党候補者の得票数もまったく変わらなかったとしたら、自民党候補者が落選し、立憲民主党候補者が当選します。前回10万票で1位だった自民党候補者の得票は8万票に減り、2位に転落してしまうからです。
この場合、前回5万票で3位だった日本維新の会の候補が2万票増えて7万票となったものの、結局順位は3位で変わりません(「惜敗率」は変わるかもしれませんが…)。これが当ウェブサイトでいうところの「維新タナボタ効果」です(図表)。
図表 維新タナボタ効果
政党 | 前回 | 今回 | 順位の変化 |
自民 | 10万票 | 8万票 | 1位→2位 |
立民 | 9万票 | 9万票 | 2位→1位 |
維新 | 5万票 | 7万票 | 3位→3位 |
合計 | 24万票 | 24万票 |
(【出所】著者作成)
「自民→維新2万票」ならなぜか立民が議席増
ちなみにこの「維新タナボタ効果」は、べつに机上の空論ではありません。
実際、2021年総選挙に基づいて、「自民党と日本維新の会の双方の候補者が出馬している選挙区で、自民党から日本維新の会に2万票移転した場合、小選挙区の議席数がどう変化するか」について実験してみると、自民党が24議席減らす一方、日本維新の会が増やすのは10議席に留まります。
残り14議席は、なんと立憲民主党に行ってしまうのです。
2021年総選挙での「維新タナボタ効果」の実験結果(自民→維新に2万票移転の場合)
- 自187→163(▲24議席)
- 立*57→*71(+14議席)
- 維*16→*26(+10議席)
(【出所】総務省『衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査 速報結果』データをもとに著者作成)
『現代ビジネス』が報じた「自民42議席減」、「立民17議席増」、「維新34議席増」は、2021年と比べ日本維新の会が候補を立てる選挙区が増えることを見越したものだと考えると、それなりに辻褄は合います(維新+34、というのは少し大袈裟な気がしますが…)。
「タテ計」が合っていない現代ビジネスの議席数データをそのまま信頼すべきかどうかは若干微妙ではありますが、ただ、「立憲民主党への支持率がまったく増えていないにも関わらず、維新、立民ともに議席が増える」というのは、日本の小選挙区制度上、「維新タナボタ効果」の一種として当然にあり得る話なのです。
解散先送りは維新勝利の可能性を高める
さて、それはともかくとして、もしも岸田首相や自民党幹部らが、この「選挙情勢分析」に驚いて解散総選挙を先送りすると決断したのだとすれば、それをどう評価すべきか、という問題が出てきます。
「とりあえず解散総選挙を先送りし、体制を立て直すことに専念する」、というのは、選挙戦略としてはあり得るものではあります。
ただ、選挙はビジネスと同じで「結果論」であり、今回、先送りを決断したことが「結果的に」、岸田首相と彼自身が率いる自民党に対し、どのような影響を与えるかについては微妙です。
もちろん、一般国民の間では、「解散の大義がないのに解散するとは何事だ」、「解散の大義がない以上、内政と外交にしっかり専念してもらいたい」、などとする意見があることは事実でしょう。首相の任務に照らし、国政の重要な課題が山積しているなかでの解散は「いかがなものか」、というわけです。
しかし、当ウェブサイトのように「数字」を追いかけている立場としては、純粋な戦略論として、「今回、岸田首相が解散を見送ることが、岸田首相の長期的な目標にどう影響するか」、という考察の方が、興味をそそられてしまいます。
先ほども引用した現代ビジネスの報道の「自民▲42」「維新+34」とする「議席予測」は、あくまでも日本維新の会が全289の小選挙区のうち、せいぜい120~130選挙区でしか候補を立てることができないという前提で成り立つものです。
ちなみに日本維新の会が2021年の総選挙の際に小選挙区に立てた候補者数は94人であり、これは自民党(277人)、立憲民主党(214人)どころか、日本共産党(105人)をも下回っていました。獲得議席数も小選挙区ではたった16議席でした。
しかし、日本維新の会が2021年の選挙からの2年弱で公認候補を30人程度増やしているという実績に加え、最近、同党が各地における候補者選定を活発化させているなどの事情を踏まえると、選挙があと半年遅れれば、日本維新の会の公認候補数は160~180選挙区に増える可能性もあります。
そうなると、現在とまったく同じ選挙情勢分析を行えば、維新が積み増す勢力はさらに10~20程度増加するかもしれませんし、「維新・立憲連立」などとなれば、自民党が再び政権を失うという危険性にも直面するかもしれません。
このように考えると、自民党政権は私たち日本国民が思っているよりも深刻な事態に直面しているのではないでしょうか。
自民、立民悲喜こもごも
自民党総裁選の前に解散総選挙をやっておきたいところ
自民党政権の先行きについてもう少し考えるまえに、指摘しておきたいファクターがもうひとつあります。それが、岸田首相自身の自民党総裁としての任期です。
岸田首相は2021年9月の総裁選で、高市早苗氏らを破って自民党総裁に選ばれ、同年10月に菅総理から政権を引き継ぎました。自民党総裁の任期は3年ですので、あと1年少々で自民党総裁として再選されるかどうかという論点が出てきます。
そうなると当然、求心力の維持という観点からは、岸田首相にとっては「解散総選挙を行って勝利しておきたい」、という欲求も出て来るはずです。
ちなみに安倍総理の事例だと、2012年9月に自民党総裁として再登板して以降、自民党総裁を3期務めています(ただし3期目は20年9月に任期半ばで辞任しています)が、2回目と3回目の総裁選に関しては、直前1年以内に解散総選挙が行われています。
まず、安倍総理が2012年9月に自民党総裁に再選されたときはまだ民主党政権でしたが、当時の野田佳彦首相が2012年11月に衆院を解散し、12月に実施された総選挙で自民党が圧勝したことで政権に復帰します。
続いて消費税・地方消費税の再増税の延期を旗印に、安倍総理は2014年11月に衆議院を解散。12月に実施された総選挙で自民党は再び圧勝し、15年9月の総裁選では安倍総理以外に立候補者が出ず、安倍総理は無投票再選されています。
その次が、2017年です。安倍総理は当時の最大野党だった民進党の空中分解を好機と捉えたのか、さらに17年9月にも衆院を解散しており、10月の衆院選ではみたび圧勝し、翌・18年9月の自民党総裁選では、石破茂氏を大差で破って三選されたのです。
こうした流れを踏まえるならば、岸田首相も自民党総裁選の直前には解散総選挙を行い、自民党をそこそこの勝利に持ち込みたい、といった希望はあったのかもしれません。解散総選挙の時期や結果次第では、岸田首相の自民党総裁としての「2期目」は実現しない可能性も出てきたのではないでしょうか。
いずれにせよ、岸田首相の15日の会見通りなら、本日・16日の衆院解散はなされず、したがって、もしも立憲民主党が内閣不信任案を出したとしても、自民党としてはそれを即座に否決して終了、といったところでしょう。
自民党政権は危機的状況に陥るかもしれない
こうした点を踏まえて、先ほども触れた「自民党政権の危機」について、もう少し思索を巡らせておきましょう。
あくまでも著者自身の私見、ないしは主観かもしれませんが、いわゆる「岩盤保守層」の間では、「次回選挙では自民党に投票しない」などと公言する人が増えているようにも見えます。いわば、「岸田(首相)にお灸を据えてやる」、とばかりの行動でしょうか。
個人的に、その気持ちは痛いほどわかります。
故・安倍晋三総理大臣の暗殺事件からもうすぐ1年が経過するなか、安倍総理や菅総理が敷いた路線から、岸田首相が逸脱することも増えており(とくに財務省の増税路線や外務省の対韓宥和路線)、こうした岸田政権の姿勢に怒りや失望、ふがいなさを感じる保守層が増えている可能性は濃厚です。
ただ、「自民党にお灸を据えてやる」の結果、2009年から12年の間に何が発生したかを、私たち日本国民が忘れてはならないことも、また間違いのです。
立憲民主党「維新タナボタ効果」は選挙時期が遅れれば消えて行く
さて、最後にもうひとつ、視点を変えてみましょう。
今回、解散総選挙が立ち消えになったとしたら、それで困る政党のひとつが立憲民主党であることは間違いないでしょう。
先般より議論してきたとおり、「今すぐ解散・総選挙が行われるならば」、という前提に立てば、自民党も立憲民主党も、そこそこ議席を減らす可能性はあれど、さすがに大敗に追い込まれるという可能性は、さほど高くありませんでした。
その理由は、自民、立民に続く第3勢力として浮上しつつある日本維新の会が、候補者擁立で手間取っているからです。
先ほども引用した『現代ビジネス』の記事では、自民党が大きく議席を減らすという予測が示されていましたが、この場合は「維新タナボタ効果」が立憲民主党に生じるため、結果的に立憲民主党も議席を増やすという結果になっているようです。
しかし、「維新タナボタ効果」は「日本維新の会の候補者擁立が間に合わなかった」がために発生する効果であり、今回、解散が先送りになったことで、日本維新の会が十分な期間を選挙準備に充てることができるようになれば、この「維新タナボタ効果」は消失していくのです。
本当の脅威は最大野党としての利権の喪失
ただ、立憲民主党にとっての本当の脅威は、「最大野党としての地位喪失」です。
日本維新の会の候補者擁立が進む場合、議席を大きく減らすのは自民党だけとは限りません。立憲民主党だって票を日本維新の会に「食われる」という可能性が出てきます。
『衆院選「維新勝ちすぎシナリオ」をより精緻に検証する』などでも述べたとおり、自民、立民両党から維新に25,000票以上が移転すれば、自民党は単独過半数を失い、立民・維新の勢力が逆転して、立憲民主党は最大野党の地位を失ってしまうことになります。
しかも、このシナリオはあくまでも「2021年と候補者数・選挙区がまったく同じだった」と仮定した場合の設例であり、日本維新の会の候補者擁立がさらに進むことを想定したものではありません。
このように考えると、解散総選挙の時期が半年から1年後倒しになることで、場合によっては次回総選挙で、立憲民主党が最大野党の地位を失う可能性が出てきた、という言い方もできるでしょう。立憲民主党が消滅する時期は、当ウェブサイトの当初想定よりも前倒しになるのかもしれません。
正直、個人的には維新が「ピカピカの素晴らしい政党」だとはまったく思いませんが、それでも立憲民主党が最大野党の地位から転落することは、日本にとっては決して悪いことではなく、その意味では今後半年から1年間の政治シーンは見ごたえがありそうだと思う次第です。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
「改憲の早期実現」にフォーカスするのであれば、BESTな選択なのかも。
公明との連立解消。野党第一党となった維新及び国民との”共闘”ですね。
自民党幹部(だったかな?)かなんかが「LGBT法案に批判的な連中も、夏頃になればどうせ忘れてる」って言ってるらしいですね。絶対に忘れてやらないですけど。というか、忘れられるくらい何事もなけりゃいいですね。すでにあちこちで影響出てるみたいですけど(怒)
この発言が本当ならば、ですが、だったら秋あたりに解散する可能性が高くなってるんですかね。総裁選まで1年切ってきますし。保身的な岸田首相はこれまで以上に支持率に敏感になって、解散時期を伺うことになるのでしょう。
LGBT法は駐日本アメリカ大使であるラーム・エマニュエルによる日本総督としての「御命令」なのでしょうが,国防の様々な面で日本がアメリカにおんぶに抱っこの状態だからと言って,国防と関係のないLGBTの扱いまでアメリカに唯々諾々と従う必要はありませんからね.
例えばですが,安倍政権で果たした平和安全法制の整備とか岸田政権での安保関連3文書の改訂などは(恐らくは…少なくとも後者に関しては…アメリカ側の強い意向を受けてのことでしょうが),それらをちゃんとやらなければ本当に有事となった際にアメリカの日本防衛へのコミットに支障が生ずる可能性が十分にあるので,自発的であろうとアメリカ様の御指示であろうと,日本としてちゃんと整備しなければ日本自身が困ります.
ですが,LGBT法を制定しようがしまいが日米の防衛協力には何の影響も生じません.
何故ならば,いざという時,これが無いからと言ってアメリカ政府が日本を見捨てれば,結局は西太平洋の全てが人民解放軍の支配下に置かれてアメリカ自身の国益を大きく毀損してしまいます.ですからアメリカ政府が余程の馬鹿でなくアメリカ自身の国益に照らして合理的に行動する以上,LGBT法を日本が成立させないでも軍事的な面で対日協力のレベルを下げることは有り得ない訳です.逆に言えば,エマニュエル総督からの「LGBT法を制定せよ」という御命令を拒否しても日本は問題ない(アメリカ政府に「日本は歴史的にも同性愛に関してリベラルで寛容であるからLGBT法は不要だ」という日本社会の実態を元に交渉してアメリカ政府にエマニュエル総督を抑え込ませることが可能である)のです.
そもそも,仮に共和党がアメリカで政権を握れば,日本のLGBT法に対しては寧ろネガティブな評価を受けてしまうだろう,と個人的には予測しています.LGBTの人々がそのように生きる権利を法律によって保護せよというのは明らかにリベラル(それも相当に先鋭化した)な主義に基づくので民主党ならともかく,保守的な共和党の人々の大多数にとっては不快以外の何物でもないと考えるのが筋でしょう.
岸田政権は本当に馬鹿な法律を作ったものだ.
せめて生物学的な男性が女性用トイレや女性用浴場など女性専用とされて来たスペースを利用することが許可される条件として,外科的手段によって男性器の除去が完了しており,かつ女性ホルモンによる「女性化」の医療処置を継続的に受けていることにより「いわゆる強姦を女性に対して行うことは肉体的に困難である」ことの証明書(必要ならば専用の証明カードを該当者からの申請と実際の医学的検査に基づいて交付・更新する制度を制定すれば良い)を提示させるべきです.
日本の政治家や官僚たちには,アメリカからの指示・命令で拒否出来る事と出来ない事(拒否すれば日本の国防に重大な影響が生じ得る事)との区別を正しく判断して,後者に関しては指示を受け容れれば日本社会への負の影響が大きい場合には断固拒否するとタフな交渉をする程度のお頭(おつむ)を持ってもらいたい.
政治家やキャリア官僚らは国民が払った税金から高い年収を得ているのですから,少しは考えて仕事しろと言いたい.
A大使を野放しにするバイデン民主党政権は、「国防国益を理解できない馬鹿」である可能性を否定できないのですよねえ・・・。
色々言われた当時のオバマ大統領ですら「彼は愚直だがバカだ」的な評価してますし、
「米中デカップリング終わり!中国訪問で雪解けだから日韓融和!」とか普通に太平洋ナッシングな民主党外交の伝統まんまで
いよいよとなれば立憲民主は実数的最大野党の地位を失っても心理的最大野党の地位には踏み止まる事が出来るからヨシッ!と考えそうです。
仮に選挙ボランティアで、街頭で声を出すとしたら
「自民をよろしくお願いします!!」
より
「維新をよろしくお願いします!!」
の方が、心から声が出そう・・
「公明党をよろしくお願いします」
「共産党をよろしくお願いします」
下向いて声も出ない・・かも
9月に冒頭解散…できなければ岸田政権にとり選挙的にはネガな要素のゲインが騰がる方向しか見えない気もしまする
時期が後ろ倒しになるほど、諸々の大盤振る舞い、拡げた風呂敷を裏打ちする財源についての具体性ある説明を求める風速も、米国民主党政権からの対韓譲歩ゴリ押しも、宏池会的政権しぐさをよろしく思わない自民党党内やら支持層の不満ボルテージも、下がる要素はあまりありそうになくうかがえます…
>「自民党にお灸を据えてやる」の結果、2009年から12年の間に何が発生したかを、私たち日本国民が忘れてはならない
これなんですよね,今や「自民には投票しない」なんてことを軽々しく言えないのは.
そうは言っても今や岸田政権のトンデモ化が著しいのは事実ですし.
(結局,安倍・菅両政権の政策継続以外で岸田政権による唯一評価できる業績と言えば安保関連3文書の改訂だと思います.あれは…恐らくはバイデン政権からの指示に従ってやったのでしょうが…良くやったと評価しています)
しかも「保守」系とされる日本維新の会の実態をちゃんと見れば,仮に自民が下野し立憲も大幅に議席を減らして維新が政権を握ろうものなら,以前の民主党政権とは方向は違いますが,大変さでは下手するとあの時以上の事態になりかねない.
上海電力の件とか鈴木宗男のことなどを考えると、維新にいれるくらいなら腐りきってる自民のほうがはるかにマシだと思います。
参政党がありますよ。
誤解を招かないように補足しておきますと,政権が民主党に移ることになった2009年の総選挙では私はお灸をすえたりせず自民党や同党の候補に投票しました.
というよりも,選挙権を得て以来,後にも前にもあの総選挙の時ほど「何があろうと絶対に投票しないと」と強い危機感を覚えて投票したことはありません.(いつもは妻に尻を叩かれて投票所に参るのですが,あの時は私のほうから「おい,投票に行くぞ」と妻を急かせて行ったのを覚えています…そして当日夜の開票速報を見ながら「これは大変なことになった.やはり日本国民の大多数はマスコミに踊らされる愚か者だったか」と暗澹たる気持ちに沈んだのは今も鮮明に思い出せます)
私の文章が短すぎてもしかしたら意図が間違って伝わってしまったかもしれません。そうでしたら誠に申し訳ありません。私は迷王星様の意見に賛成です。よりベターな選択をしていきたいものですね。
あっ,いえいえ,上の補足投稿は匿名様への反論や言い訳では全くなく,スレ元の私の投稿そのものから2009年の私の投票行動を(匿名様のレスの有無と関係なく)間違って推測されるのを防ぐ目的です.
ですので,匿名様のレスへの返信でなく私の元コメへの返信として補足を書いたのですが,「『匿名様は誤解されているのでは?』と迷王星は誤解しているのかも?」と匿名様に心配させて余計なお手間をお掛けしてしまったようで申し訳ありません.
私の元コメへの匿名様のレスには全く異論はありません,と一言書き添えるべきだったと反省しています.
仰る通り,大阪の太陽光利権に中共を大々的に招き入れ巨額の利益を得させようとしている件は(立民党に対するのと同様に)「君達はどこの国のために政治活動してるの?」と本気で疑うに十分ですし,現代のヒトラーによる軍事侵略を正当化しようとして鈴木宗男議員が繰り返し発している暴言一つさえ党内で適正に処分できない自浄作用の無さを見れば,維新は政党としてどうか以前の良識ある社会人が法的裏付けを持って構成する組織としてさえ論外なレベルだと思っています.
中共と(ソ連時代の政治体制に戻ろうとしている)現代のヒトラーことプーチンのロシアにべったりな維新は実は保守ではなく共産主義者あるいは反日(もしくは売日)主義者たちの隠れ蓑なのではないか?と疑うに十分だと考えています.
ですから,彼ら日本維新の会の連中が政権を握った時,(かつての民主党政権がそうであったように,また仮に立民党や共産党が政権を握ったとしたらどうなるかの思考実験をすれば容易に予測できるように),維新政権は日本の国柄を守ろうとはせず,自然災害のデパートである日本列島に住む我ら大和民族が自然災害を乗り越えるための共同体を支える根本として大切に守って来た倫理観や価値観を徹底的に破壊して日本社会をズタズタにし再生不可能にするであろうと,私は本気で心配しています.
とにかく匿名様には余計な御心配をさせてしまい申し訳ありませんでした.
はじめまして
(揚げ足取り、重箱の隅ツツキでしたらすみません)
上海電力の件ですが、私も当初疑念持ちましたがよく調べれば少しは納得できました
(疑惑が完全に晴れた訳ではありませんが)
維新憎しのマスコミや既得権益層のネガキャンだと思います
反維新の市議会も追求できませんでしたし
詳しくは本人含め高橋洋一さん他あちこちで説明されておりますので、よければご覧になってみてください
鈴木宗男さんの件は、よく知りません!
最近入った人で中には色んな人がいるんだな、くらいです
ただABEMAで維新の馬場さんが、
「本人から、北海道の漁師さんが漁に出られず困っている。北方領土のためにもパイプを全て断ち切るのは得策ではない、と説明を受けた」
「でも今はそのタイミングではない、と説得、納得してもらいました」とは話していましたが、お人柄がよくわからないので
ちなみに私は自民党に自浄と自力再建を期待したい考えです
でもこの2年弱、岸田さんには疲れ果て、安倍さんの訃報に絶望しました
そんな中、「カンフル剤として維新か国民民主が最大野党化」は希望になるのではと思いました
(間違っても政権とられる程ではないですし、億がイチ与党になったとしても、大阪での改革実績を実感してる立場から見れば、少なくとも立民よりは行政能力は信頼できるかと。もちろん大統領制に近い地方自治と国政とは違いますが。一番信頼できる理由は、「権力にしがみつかない」です)
ただそのためには、この2つ(特に維新)への世間のネガティブイメージは少しでも払拭したいと思い、初めて返信させて頂きました
失礼いたしました
維新は、シャッポもヘッドもいない烏合の衆の集まりにしか見えないですね。
ですが、「選挙で勝っており我々の政策が支持されている」と岸田首相やZが増徴してるならどこかで負かさないと覆りませんよ永遠に。
言ってないLGBTまで勝手にやり出すわ、同意がある少年少女の性交年齢まで法で管理し始めるわ岸田下野論者になりました。
自民党幹部の連中に選挙で痛い思いをさせれば良いだけです,「こんな政策を執れば得票率が明確に下がってしまい,はっきりと無視できない数の議席を失うのだ」とね.
自民党政権に政策を反省させ改めさせるためだからと言って,自民党を下野させる必要はありません.
ですので,常日頃からのブログ主様の御主張とは反しますが,自民党政権への抗議手段として棄権という手もアリだと私は考えています.
(自民党を見捨てて他党に投票すれば,プラスマイナスで計2票の差が発生しますが,棄権ならばマイナス1ですから.まあ国民民主あたりの弱小政党に投票するならば棄権と大差ない影響で済むので,棄権の代わりに国民民主に投票というのはアリだと思いますよ)
いずれにしても,重要なのは,投票行動によって自民に罰を加えるにしてもその影響度と結果を十分に良く考えて投票行動を決めねばならない,ということです.
絶対的に重要なのは,岸田自民を罰したいからと言って2009年の二の舞のような結果を招く軽挙妄動は絶対にやってはならないということです.それには,維新が本当に保守政党なのかも彼らが大阪で何をやって来たかを良く調べ理解し,本当に自民の代わりに維新が投票先に値するかを各自が理性的かつ慎重に判断せねばならない(私自身は本スレに述べた通り「維新は投票先に値しない」と判断していますが判断が各人で異なるのは当然)のです.
棄権は、ないです。棄権は、思考停止と同じ事です。
投票率低下は、支持母体がある既得権政党とその団体を利するだけです。
それが、投票に行きましょうの意味です。
また、高い投票率は、国民の政治への感心の高さを示す事であり、政治家の緊張感を高める事に繋がります。
どういう事かと言いますと、岸田氏が、こんな無思考な事を次々とやるのは、自分の選挙地盤が盤石だと思っているからです。
もっと自分の選挙に緊張感と危機感があれば、いい加減な事はやらないでしょう。
ですねえ。正直、維新と立憲共産の大連立がほぼ皆無(小沢らが立共協力強化をぶちあげ)な今は、
「自民の議席が減っても最も政権交代には遠い」状況と思うので岸田政権で黒星消化は悪くないと思うのです。
第2次安倍政権ですらずっと議席が増え続けた訳ではないのです。
09再来を過度に恐れるあまり岸田政権に不敗で独裁権を与えるのは危険です。
やはり、現代ビジネスの記事に出た内容でしょう。情報源は、自民党の調査だそうですが、感覚的には現実味があるように思いました。
補選で一つ落としたし、その他も辛勝。更にその後の一連の岸田氏のやり様は、国民の意思に逆らう事ばかり。
岸田氏と他の自民党議員の最大の認識不足は、自民党が2012年以降、過半数を取り続けられたのは、安倍氏の政治方針が国民の潜在的な意思と合致していたからだ、という事です。
自公政権が来るべき総選挙後も過半数を維持することは確実でしょうけれど、その結果によっては、来年9月の自民党総裁選挙で、岸田首相が退陣に追い込まれる可能性は、高くなったんでしょうね。まずはこの夏に、内閣改造・党役員人事に踏み切れるか、そして解散は10月か、来年1月か。興味は尽きません。
私は、岸田政権の対韓政策(徴用工合意は可、レーダー照射棚上げと日韓通貨スワップは不可)が不満で、来るべき総選挙では、維新に投票します。維新が自民より優れているからではなく、自民・岸田政権への不満を表明する方法が、他にないからです(議員のHPへの不満投稿する気はない)。
でも根源は、日本国民の勘違いで、日韓関係を良いと考える人が45%もいるようでは、情けない限りです。新宿会計士さんの啓蒙努力にエールを送ります。
保守層の間で、「自民党にお灸を据える」と言う人が多いように思います。
今回のタイミングで解散を逃せば、私も岸田の2期目は危ういように思います。
基本的に支持率は落ちていく傾向にありますが、岸田がいくらバラまいたり、保守層に響く政策を打ち出したとしても、起死回生的に支持率が上がって選挙に大勝するような未来は想像しずらいです。
むしろ、増税や更なる特亜への妥協、公明党への気遣い、米大使への忠犬ぶりから、更に落ちていく方が想像しやすいです。
選挙に関して言えば、「お灸を据える」つもりが、保守票が割れて、悪夢の民主党時代にもどれば本末転倒なので、選挙区の自民党候補者の会派を調べるのがいいと思います。で、比例は自民以外に入れる事が「お灸を据える」事になるのではないかと思ってます。
あと、衆議院選は比例の投票に候補者名を書くと、無効票になるので注意が必要です。
(だったと思う)
比例票は、小選挙で勝てない弱小政党の救済の意味でも、民主主義を育てる意味でも、自民以外がいいんじゃないかな、と言う、個人的な感想でした。
立憲共産党が身の程に合わせた人数になるって事ですね。
日本共産党と合流して、確かな野党として立場を貫く時期が来たのではないでしょうか?
>>日本共産党と合流して、確かな野党として立場を貫く時期が来たのではないでしょうか?
共産党が、どこかと合流?
世の中の実相を知らないで、何かを考えても無駄だし、危険なことですよ。
党首公選制も無いイデオロギーの党派が、どこかと合流?
(それを提案した党員、その党員に同調した党員を即刻除名する党が、どこかと合流?
世間知らずにも程がある。程があると言えば、そんなことも知らないで、長年党員をやって来た、その党員にも驚くが。)
もっと緻密な思考が出来るように、周りの誰かと議論をした方がいいでしょう?
毎日、ネットの記事を漁りまくっていても、議論をしなければ、思考力は深まりませんよ。
はじめまして
いつも勉強させていただいております
「維新・立憲連立」
私もあり得ないとは思いますが、自民党内改革のためには一時的にならいいのではないでしょうか
否決前提の決議案出すくらいなりふり構わないのなら、共産党よりは近い維新に「くだる」くらいの覚悟を見てみたいです
ただし政権運営は実務能力優先で、ほぼ維新や民間人・超党派で占めてほしいですが
そんなの野党利権ドップリの立憲がのむとは思えませんが
夢物語でした
夢物語のついでに、
維新は大阪での改革実績は充分、ほぼ大統領制の地方自治と国政は違う点も多いでしょうが、
なにより既得権益層とのしがらみがなく、「言ったことはやる」実行力は信用できます
できる限りのことはやって、いつまでも権力にしがみつかずスパッと引退、という姿勢も
たまに色モノな人も出ますが(笑)、よく記事に出る「よりマシな食堂」で言うと、
自民は「古いフランチャイズ契約に縛られて客の好みではない料理・価格でしか出せない」
維新は「より良い食材や調理法を自由な立場で探してくれる、客の方を向いた食堂」ではないかと