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節操なき岸田「対韓譲歩」にも希望を捨てる必要はない

FCレーダー照射事件は不問に付し、輸出管理上、韓国を「(旧)ホワイト国」に戻す。そのうえ日韓通貨スワップの再開まで議論する…。日韓関係を巡り、岸田「宏池会」政権が最近、あり得ないほどに愚かな選択肢を次々と繰り出しています。国民を愚弄するにもほどがあります。ただ、現在の選挙情勢で読む限り、仮に今、解散総選挙がなされた場合には、おそらく自民党はそこそこの勝利をおさめます。心ある日本国民は、この状況に絶望するしかないのでしょうか?

2023/06/10 07:35追記

本文中の誤植を修正しました。

解決していない日韓問題

二重の不法行為と韓国の対日狼藉行為

日韓諸懸案の本質とは、韓国の日本に対する一方的な『二重の不法行為』である」――。

これは、当ウェブサイトでこれまで数えきれないほど繰り返し主張してきた論点のひとつです。ここで、「二重の不法行為」とは、韓国側が①「日本から被害を受けた」とするウソをつき、②謝罪や賠償など、法的権利のない内容を日本に要求してくることを意味します。

日韓諸懸案に関する韓国の「二重の不法行為」とは?
  • ①韓国側が主張する「被害」の多くが韓国側によるウソ、捏造のたぐいのものであり、最終的には「ウソの罪をでっち上げて日本を貶めている」のと同じである
  • ②韓国側が日本に対して要求している謝罪や賠償の多くは法的根拠がないか、何らかの国際法違反・条約違反・合意違反などを伴っている

(【出所】『【総論】韓国の日本に対する「二重の不法行為」と責任』等参照)

世間では少し勘違いしている人が多いようですが、日韓諸懸案とは韓国の日本に対する「二重の不法行為」の問題です。解決する全責任は、韓国側にあります。そして、日本が議論しなければならないことは、「どうやって韓国に譲歩して折り合いをつけるか」、ではありません。「約束を守らない韓国を、どうやって罰するか」、です。本稿では「総論」として、これまでに当ウェブサイトで触れてきた「韓国の対日不法行為」の数々を、大ざっぱに振り返っておきます。韓国の対日不法行為、尹錫悦政権発足後に「風化」していないか?2022年5月1...
【総論】韓国の日本に対する「二重の不法行為」と責任 - 新宿会計士の政治経済評論

図表は、韓国の日本に対する代表的な不法行為の一覧です。

図表 韓国の対日不法行為の一覧表(※引用・転載自由)

(【出所】著者作成)

FCレーダー照射で見る「ウソツキ国家・韓国」の本質

「日韓諸懸案が二重の不法行為だ」、とする説明が正しい理由は、その諸懸案のひとつである、例えば2018年12月に発生した、火器管制(FC)レーダー照射事件がわかりやすいでしょう。

これは、石川県能登半島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内で哨戒の任務にあたっていた海自機に対し、韓国海軍駆逐艦「広開土大王」が、いきなりFCレーダーを照射したという事案です。

一般にFCレーダー照射は、いきなり相手のこめかみに銃口を突き付けるようなものであり、時と場合を間違えると戦闘行為とみなされることもあります。実際、過去には、戦争が「些細なきっかけ」から始まったこともありますので、こうしたFCレーダー照射も日韓が交戦状態に陥るほどに危険な行為です。

ただ、それ以上にこのFCレーダー照射事件が非常識なのは、韓国側が頑なに、レーダー照射の事実をいまだに認めていないことでしょう。

本来であれば、不法行為を行った側が「大変申し訳ございませんでした」と誠心誠意お詫びしたうえで、原状回復など必要な措置を講じなければなりません。FCレーダー照射の場合は関係者全員に対する厳格な処罰と政府レベルでの公式謝罪、再発防止策の策定と実行です。

こうした最低限のことすらできていないで、過去の問題をうやむやにするようなことが許されてはなりません。

日韓問題ではなく宏池会問題

敵はこの場合、韓国ではなく「岸田文雄一味」

ところが、「敵」はどうやら日本国内にいたようです。「岸田文雄一味」です。

すでに『FCレーダー照射は不問?自民岩盤支持層失う岸田政権』などでも指摘したとおり、日本政府は最近、このレーダー照射事案を巡り、事実上、「不問」に付すこととしました。

さすがに呆れます。韓国メディアの報道ベースですが、FCレーダー照射事件を巡って、日韓防衛相は「お互いの立場を維持したまま」で「韓日・韓米日の安保協力を一層進展させるとともに、韓日国防当局間の信頼を高めながらさまざまなレベルでの交流協力を拡大」することで合意したそうです。あり得ません。国家としての原理・原則から著しく逸脱するものだからです。岸田首相は安倍総理の時代に形成された自民党の「岩盤支持層」を、着実に敵に回しつつあるようです。聯合ニュース「実務協議からスタートし、解決策を図る」さすがに、...
FCレーダー照射は不問?自民岩盤支持層失う岸田政権 - 新宿会計士の政治経済評論

いちおう、表向きは「日韓がそれぞれの立場を維持したまま、再発防止策を策定する」ということだそうですが、これは日本が国家として絶対に逸脱してはならない原理・原則を大きく踏み外す行為であり、日本国民として絶対に許容することはできません。

ちなみに日本政府の立場について、海自トップの酒井良・海上幕僚長は6日、これに関連し、「事実関係の追及よりも(日韓の)今後の連携体制を早期に確立することがより重要だ」と述べたそうです。

海自トップ「事実追求より連携重要」日韓レーダー照射問題

―――2023/06/06 16:19付 産経ニュースより

FCレーダーを照射してくる、しかもその事実を認めずにウソをつき通すような相手との「連携体制を確立する」とは、シャレにしてはきつすぎます。

ただ、本件について、酒井氏を責めるのは筋違いです。日本にはシビリアン・コントロール(文民統制)の原則がありますので、岸田文雄首相、浜田靖一防衛相らが決定した方針には、自衛官は従わなければならないからです。

したがって、この発言について批判すべき相手は、酒井氏や自衛隊ではなく、岸田文雄首相を首班とする宏池会政権です。

余談ですが、酒井氏と直接に話したわけではないのですが、想像するに、酒井氏の内心では、まさにはらわたが煮えくり返っているのではないでしょうか。もちろん、「はらわたが煮えくり返る」相手はもちろん、この場合、「岸田文雄一味」に対して、でしょう。

麻生総理の傀儡・鈴木財相が日韓通貨スワップ再開に言及

ただ、この「岸田文雄一味」に関し、驚くべき話題は、これだけではありません。

韓国経済副首相「韓日通貨スワップの再開を議論する」』でも触れた例の日韓通貨スワップに関し、こんな「続報」があったのです。

通貨スワップ再開、日韓財務対話で「含まれ得る」=鈴木財務相

―――2023/06/09 09:39付 Yahoo!ニュースより【ロイター配信】

ロイターによると鈴木俊一財相は9日の会見で、日韓通貨スワップの再開を巡って、今月29日に予定されている日韓財務対話で「議題に含まれ得る」との認識を示したそうです。ロイターの記事をもとに鈴木氏の発言の概要を紹介すると、こんな具合です。

2国間および地域の金融協力についてはセーフティーネットとして重要な役割を果たすチェンマイ・イニシアチブや、日韓を含め、2国間のスワップ取引も含まれ得る」。

まさか、ここまでのポンコツだったとは、なかなかに驚きます。

鈴木財相は麻生派の領袖でもある麻生太郎総理(※現・自民党副総裁)の義弟、つまり麻生総理の配偶者の実弟という立場でもありますが、この人物のこれまでの言動から判断しても、金融・財政に対する知見はほとんどありません。事実上は麻生総理の傀儡のようなものでしょう。

いずれにせよ、日韓諸懸案としては、大どころとしてはいわゆる竹島不法占拠問題に加え、自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題などもありますし、FCレーダー照射、韓国政治家による天皇陛下への侮辱事件など、国家レベルで踏み外せないほど深刻なものもあります。

当たり前ですが、これらの問題で日本が韓国に「譲歩」するいわれはありませんし、ましてや諸懸案が片付いていないなかで、日本が韓国との防衛協力を進めたり、あろうことか、通貨スワップで支援したりするような筋合いなどありません。

宏池会には自称元慰安婦問題という前科がある

ただ、このように考えていくと、「韓国の日本に対する二重の不法行為」は、いまや「宏池会政権の日本国民に対する二重の不法行為」に化けた、という言い方ができます。つまり、日韓諸懸案で責めるべき相手は、いまや韓国ではなく、「岸田文雄」という個人だ、ということです。

ここで思い出していただきたいのですが、宏池会政権が日韓諸懸案で、日本の国益に不可逆的な禍根を残した事例が過去にもありました。それが、自称元慰安婦問題です。

「日本に非を認めさせる努力」しかしていない韓国政府』でも説明しましたが、この問題がここまでこじれた原因を作ったのが宏池会政権と外務省だったからです。

当ウェブサイトに優れたコメントを残してくださる「カズ」様という読者の方が、またしても重要なことを指摘しました。自称元徴用工問題を巡って、韓国政府は「日本に非を認めさせる」ための努力しかしていない、というのです。まったく言い得て妙と言わざるを得ません。もっとも、こうした韓国政府の努力も徒労に終わる可能性が出てきました。福島第一原発ALPS処理水、佐渡金山世界遺産登録という、韓国自身の強欲が作り出した問題がその原因です歴史問題とその対応日韓諸懸案を象徴する「自称元慰安婦問題」日韓諸懸案の象徴であ...
「日本に非を認めさせる努力」しかしていない韓国政府 - 新宿会計士の政治経済評論

自称元慰安婦問題とは、「1941年12月9日から45年8月15日の期間、日本軍が組織としての正式の意思決定に基づき、朝鮮人少女20万人を誘拐し、戦場に強制連行して性的奴隷にした」という問題だと定義することができます。

当たり前ですが、そんな証拠はありません。

日本軍が組織的に朝鮮人女性を徴発したのだとすれば、命令書の1枚や2枚、残っていても不思議ではありませんが、そのような命令書はどこをどう探しても出てきていません。また、20万人といえば、当時の朝鮮半島の人口の1%ですし、それだけの少女が誘拐されたら、さすがに暴動でも生じていなければおかしいでしょう。

これに加えて韓国による国を挙げた戦争犯罪として知られる「ライダイハン問題」、すなわちベトナム戦争当時の韓国軍による性犯罪に関しては、混血児が大量に存在していますが、自称元慰安婦問題において混血児の問題は報告されていません。

さらには、日本軍がいわゆる「慰安所」の運営に関与していたことは事実ですが、これはあくまでも衛生面や軍規律面などで関わっていただけであり、日本軍自身が慰安所で働く慰安婦(≒売春婦)の募集に関与していたわけではありません。

要するに、自称元慰安婦問題とは、当時、貧しさのあまり少女を女衒に売りつけた家庭があったという問題であり、これは日本軍による組織的な性犯罪ではありません。

ということは、日本軍、すなわち私たち日本人の父祖がやってもいない行為を「やった」と決めつけたという意味で、日韓関係を穏便・円滑に運営するという一時的な利益のために、すべての日本人の名誉と尊厳を貶めるという、極めて愚劣な行為であり、日本民族に対する裏切りです。

岸田文雄という脇の甘い首相

宮澤喜一は大蔵省出身の「エリート」でもありますが、後世からは「日本の国益を売り渡した者」として記録されなければなりませんし、宮澤喜一のような者の再来を、私たち日本国民は、何としてでも防がねばならなかったのです。

それなのに、非常に残念ながら、これに関しては最悪の形で実現してしまった可能性があります。岸田文雄首相は、ある意味では対韓外交分野において、宮澤喜一に比肩し得る「功績」を残したといえるのかもしれません。自称元徴用工問題ですでに韓国に大幅に譲歩してしまったからです。

ちなみに韓国観察者の鈴置高史氏は、名指しこそ避けていますが、結果的に岸田文雄首相のことを「脇の甘い首相」と呼んでいます。

鈴置氏が2021年7月16日付で同じくデイリー新潮に寄稿した『文在寅が菅首相をストーカーするのはなぜか 「北京五輪説」「米国圧力説」……やはり「監獄回避説」が有力』という記事で、当時の文在寅(ぶん・ざいいん)大統領が日韓首脳会談を欲していたことを巡り、こんな趣旨の指摘をしているからです。

日本政府が求めている国際法違反状態の是正を含めた日韓諸懸案の解決を巡り、その『是正』なしで日本が首脳会談に応じるのは難しい。だが菅首相が降板し、脇の甘い人が首相になれば、そうした状況も変わるかもしれない」。

文中にもある「菅首相」とは、菅義偉総理大臣のことです。

菅総理は同年9月に自民党総裁選に出馬しないと宣言し、事実上、退陣に追い込まれてしまいましたが、少なくとも菅総理は在任中、当時の文在寅大統領とはただの1回も公式の会談を持とうとしませんでした。

菅総理の前任者である故・安倍晋三総理大臣も、2019年12月の会談を最後に、韓国との首脳会談を実施していません。2人とも、インテリジェンス(知能)とプリンシプル(政治家としての信念)という、岸田・現首相にはない高い能力を持っている政治家でした。

なお、鈴置氏は岸田首相を「脇が甘い首相だ」と直接批判したわけではありませんが、「脇が甘い首相なら安易に日韓首脳会談に応じるかもしれない」と述べていることからわかるとおり、安易に会談に応じ、安易に「日韓関係『改善』」を演じている岸田首相が、鈴置氏的には「脇が甘い首相」であることは明らかでしょう。

実際、鈴置氏はときどき、岸田首相のことをチクリと批判することがあります。

たとえば今年5月9日付でウェブ評論サイト『デイリー新潮』に寄稿した『寝た子を起こす謝罪、第3者弁済のまやかし…岸田外交は日韓に時限爆弾を残した』という論考では、岸田首相が訪韓時に口にした「心が痛む」などの発言を「猿芝居」と述べました(『鈴置氏「岸田首相が韓国に謝罪も…薄氷歩く日韓首脳」』参照)。

どうせ「薄氷」が割れるなら、さっさと踏み抜いた方が良い日韓首脳会談を巡り、最新版の鈴置論考が出てきました。今回の論考、岸田首相の「心が痛む」云々の発言を「謝罪である」と断じたうえで、それを安倍総理の「遺志を踏みにじるもの」と断じています。しかし、安倍総理の遺志を踏みにじってまで出てきた日韓関係「改善」も、しょせんは「薄い氷の上を、下駄を踏み鳴らしながら歩いている」ようなものです。なぜなら、自称元徴用工問題における2018年10月、11月の違法判決問題が、なんら解決されていないからです。岸田首相の「心...
鈴置氏「岸田首相が韓国に謝罪も…ガラスの関係改善」 - 新宿会計士の政治経済評論

つまり鈴置氏は、岸田首相や外務省の行動のことを、間接的に「猿芝居」にたとえてみせたのです。反省のない岸田文雄首相や外務省を猿に例えるのは大変に無礼です。猿は反省することができるからです。鈴置氏にはぜひ、猿に対し真摯に謝罪していただきたいと思います。

日本政府とマスコミ、官僚、野党議員の問題

さて、ここで少しだけ日韓関係から離れ、とても重要な、本質的なことを申し上げておきたいと思います。

当ウェブサイトではこれまで、「日韓関係」をひとつの軸に取り上げてウォッチしてきたのですが、その理由は、韓国観察は結果的に日本自身を省察していることにつながるからです。というよりも、戦後の日本外交の矛盾が、対韓外交に集中しているフシがあるからです。

当ウェブサイトでは常々、鈴置高史氏のことを「韓国観察者」ではなく、じつは「日本観察者」ではないかと申し上げているのも、一連の鈴置論考に目を通していると、日本政府(というか、外務省を含めた官僚機構など)の行動の問題点が浮き彫りになってくるからです。

いや、もう少し正確にいえば、「日本国民の意思とかけ離れたことをしでかす日本政府」、ということでもあります。

対韓外交に関していえば、自称元慰安婦問題で韓国に大幅に譲歩したのも、結局は日本国内で「韓国との連携が必要だ」とする意見が通って来たからでもあります(こうした考え方の間違いは『「徴用工解決で安保協力が進む」という松川議員の詭弁』などでも触れてきたとおりです)。

「あの議員」の詭弁が再び出てきました。「朝鮮半島生命線説」とでも言えば良いのか、自称元徴用工問題を「解決」することが、日韓・日米韓の安全保障連携にも寄与する、といった主張です。端的にいえばお粗末と言わざるを得ません。「日本が韓国に譲歩したら日韓・日米韓連携が円滑になる」という主張自体が、そもそも理論的に間違っているからです。国益こそ重要著者自身がここ10年ほど取り組み、いまや一種の「ライフワーク」と化しているのは、「日本にとって円滑な日韓関係が国益である」とする主張の誤りを理論的に証明する作業...
「徴用工解決で安保協力が進む」という松川議員の詭弁 - 新宿会計士の政治経済評論

また、対韓外交以外の分野では、とくに大蔵省・財務省の行動が、日本経済を大きく後退させてきたという言い方ができます。

消費税等の増税にしたって、「日本の税制は直間比率の是正が必要だ」、「国債を財源とすることは避けなければならない」、「国債は60年で償還しなければならない」、「税収弾性値は1.1でなければならない」など、財務省の誤った理論が罷り通って来た結果でもあります。

このように考えていくと、結局のところは「自由・民主主義の手続から逸脱した存在」、すなわち「官僚・メディア・野党議員」という腐敗トライアングル」の問題にたどり着くのです。

ちなみに「腐敗トライアングル」は、『【総論】崩壊始まる官僚・メディア・野党「腐敗利権」』などでも議論したとおり、自由・民主主義の原理から逸脱し、不当に大きな政治的権力ないし社会的影響力を握っている官僚とオールドメディア、特定野党の三者が結託しているとする問題のことです。

社会のネット化が進展して、一番困る人たちは新聞・テレビを中心とするオールドメディア産業関係者であることは間違いありませんが、それだけではありません。官僚・役人や野党議員なども、かなりの割を食うことが予想されます。いったいどういうロジックでしょうか。ここで考えておきたいのが「腐敗トライアングル」という重要な論点です。腐敗トライアングル昨日の『騙せなくなる日本:「自称徴用工」年内妥結は困難に?』では、自称元徴用工問題に見せかけて、当ウェブサイトなりのちょっとした「問題意識」を展開しました。それが...
【総論】崩壊始まる官僚・メディア・野党「腐敗利権」 - 新宿会計士の政治経済評論

自民党内のバランスの問題

これに対し、自民党は腐っても正当な選挙で多数派を形成しているため、その名の通り、自由・民主主義のプロセスに従って選出された政党でもあります。

岸田「宏池会」政権は野党ではないため、ここでいう「腐敗トライアングル」からは外れている、という言い方は出来なくもないのですが、ただ、宏池会は同じ自民党内でも官僚機構の影響力が強い派閥でもあるため、「腐敗トライアングル」とは無関係ではいられません。

これなど、自民党が清和会から宏池会に至るまで、良くいえば「清濁併せ呑む政党」であるがために、あるいは官僚機構の利害を一部取り込むことで与党として君臨してきたという側面もあるがために、やむを得ないという側面もあるのです。

あとは自民党内のバランスの問題です。

もしも自民党内で「岩盤保守層」の支持を集め得る勢力(たとえば清和会=安倍派)が力を盛り返し、岸田文雄体制を一掃することに成功すれば、現在の矛盾に満ちた対韓外交も部分的に修正のベクトルが入るかもしれません。

ただ、もしも宏池会(あるいは平成研などを含めた「大宏池会」)が自民党内で強い力を得て、自民党が宮澤政権時代に完全に「先祖返り」をするようであれば、どうでしょうか。

このまま対韓外交もズルズルとおかしな方向に引きずられるのでしょうか?

希望を失うな

「新聞読んでないの?テレビ見てないの?時代は民主党だよ?」

これについては、当ウェブサイトとしては、まったく違う考え方を持っています。

そもそも2009年の民主党政権を経たことで、日本国民の政治レベルは飛躍的に上昇したからです。

これを考察するための重要なキーワードが、「報道しない自由」です。

この「報道しない自由」とは、おもに日本の新聞、テレビを中心とするオールドメディアに見られる現象で、通常であればかなりのニューズ・バリューがあるはずの出来事を、「記者クラブ制度」やメディア・スクラムなどを通じて「なかったこと」にし、葬り去ってしまうという、腐り切った悪臭のことです。

それが最も悪い形で出た事例のひとつが、2009年8月12日、21世紀臨調が主催した麻生総理と鳩山・民主党代表の党首討論会を、NHK、在京民放各局、主要全国紙・ブロック紙などが完全に無視し、「なかったこと」にしてしまったという事件です。

詳しくは『立憲民主党の先祖返り、今度のポスターは「変えよう」』などでも取り上げたとおり、公正な目で見て、麻生総理と、討論会の1ヵ月後に首相に就任した当時の民主党・鳩山代表の討論会は、麻生総理の圧勝でした。

まずは代表から「変えよう。」いまから12年前の2009年8月、麻生太郎総理大臣との党首討論会の最後に、鳩山由紀夫・民主党代表はヒトコト、「チェンジ!」と叫びました。そして、最大野党・立憲民主党は昨日、あらたなキャッチコピーを発表しました。それはなんと、「変えよう。」、です。麻生総理と鳩山代表の党首討論ちょうど12年前のいまごろでしたでしょうか。麻生太郎総理大臣が衆議院を解散し、日本は選挙に突入。21世紀臨調は2009年8月12日、自民党の総裁でもある麻生総理と、当時の野党・民主党の鳩山由紀夫代表の2名を招い...
先祖返りする立憲民主党、今度の標語は「変えよう。」 - 新宿会計士の政治経済評論

しかし、残念ながら、この党首討論会をリアルタイムでネット視聴していた人は大変に少なかったのではないでしょうか。当時はまだスマートフォンが爆発的普及を遂げる直前の話であり、インターネットにアクセスするユーザーは現在ほど多くなかったからです。

山手線の駅名を勝手に関した怪しい自称会計士の事例でいえば、この党首討論会をネット視聴した結果、「鳩山由紀夫なる人物が首相になったら、日本はかなりヤバイことになる!」などと思い、そのことを周囲に伝えようとしたものの、まったく伝わらずにもどかしい思いをしました。

この自称会計士は8月30日の衆院選の投票を控え、親戚連中との雑談で選挙の話題が出た際、「小選挙区、比例代表ともに自民党に投票する」と述べたところ、親戚連中からは奇異の目で見られたことを、いまでもよく覚えています。

なかには、「新聞をちゃんと読んでいないの?テレビをちゃんと見ていないの?世の中は自民党にノーを突き付ける潮流だよ?民主党に投票しないなんてありえないよ?」などと諫言してくる従弟もいました。

その従弟が3年後、この自称会計士に対し、「ねぇ、どうして世の中こんなにメチャクチャになっちゃったの?」と聞いてきたので、この自称会計士は従弟に対し、「君自身を含めた有権者が新聞、テレビの意見に流されて愚かな選択をした結果だよ」、とだけ冷たく言い放ったところ、この従弟はシュンとなってしまったのだそうです。

本当に、「知らない」というのは罪なことですね。

日本国民のレベルは民主党政権禍とネット登場で飛躍的に上昇した

ただ、今になって思えば、ハシカと同じで、この民主党政権禍も、日本国民がレベルアップするためには必要な経験だったのかもしれません。民主党政権禍を経験したことで、少なくない日本国民が「首相なんて誰がやったって一緒だよ」という無責任な意見から決別したからです。

それだけではありません。

「新聞をちゃんと読んだ」、「テレビをちゃんと見た」結果、選択を誤ったという経験をしたことで、日本国民は新聞、テレビがウソツキであるという事実を、身をもって知ることができました。

これにあわせ、スマートフォンの爆発的普及とインターネット環境の急激な発展という幸運に恵まれた、事情も大きかったと思います。

ネット上には官僚機構やオールドメディアのウソを暴露するサイト、野党議員(とくに旧社会党系の民主党・民進党・立憲民主党や日本共産党など)の狼藉を暴露するサイトも乱立しており、ツイッター上でも「サヨク」と呼ばれる勢力を批判するユーザーが多くのフォロワーを獲得していたりします。

もちろん、インターネット空間が100%正しいとは思いませんし、「保守」を自称する人たちのなかにも、極めて怪しい勢力が紛れているからです(たとえば140文字以上を理解できない某大作家先生や、「朝鮮人を日本から叩き出せ」などと叫ぶ活動家などがその典型例でしょう)。

ただ、右から左まで、多種多様な勢力がいて、ネット上で自身の主張を発信するようになったことは、日本にとって決して悪い話ではありません。新聞、テレビを中心とするオールドメディアには存在しない「言論の多様性」が、ネット空間には存在しているからです。

だからこそ、どこかの怪しい自称会計士のように、「自民党政権でも韓国に過度に譲歩する宏池会政権は支持できない」、「財務省の増税原理主義は日本を滅ぼす」といった具合に、保守勢力なのか、左派勢力なのか、よくわからない主張を掲げ、それなりのページビュー(PV)を獲得しているケースもあるのでしょう。

ちなみにその自称会計士は憲法について、こんな考え方を持っているそうです。

日本国憲法は守るべき。日本国憲法は戦時下でGHQに押し付けられたという側面はあるにせよ、大日本帝国憲法の改憲手続を経て合法的に成立した憲法だから、戦前の日本との法的連続性が確保されている。それに大日本帝国憲法にも『内閣』の規定がないなど、欠陥があったから」。

憲法は改正すべきだが、優先的に改正すべきは憲法第9条だけでなく、憲法第7条(天皇の国事行為が多すぎる問題)を筆頭とする統治機構の欠陥の是正、予算単年度主義・現金主義の是正も同じくらいに重要。とくに複式簿記に基づく連結決算作成を憲法で政府に義務付けるなどすべき」。

憲法改正も重要だが、NHK廃局、記者クラブ廃止、電波利権撤廃と電波オークション実施、新聞の再販売価格維持制度の廃止、軽減税率などの優遇措置の廃止も同じくらいに重要。メディア利権を解体し、改革を加速していくことが大切」。

このあたり、岸田首相に本当に改憲意欲があるのかは疑問ではありますが…。

世の中は徐々にしか良くならない

ただ、世の中というものは、1回や2回の選挙で劇的に良くなるというものでもありませんし、この世には「都合の良いりせっとぼたん」なるものも存在しません。

2012年12月以降の日本にとっての幸運は、安倍総理という、インテリジェンス(知能)、プリンシプル(政治家としての定見)の両面において卓越した稀有なリーダーを持ったことであり、日本にとっての不幸は、昨年、1人の狂人の愚行でそのリーダーを失ったことです。

結局、今後の日本は、私たち日本国民が賢明な選択を続けることで、少しずつ良い方向に変えていくより方法はなくなったのです。

それに、昨日の『衆院選で「維新勝ち過ぎ」なら岸田内閣崩壊もあり得る』や『衆院選「維新勝ちすぎシナリオ」をより精緻に検証する』などでも指摘したとおり、岸田首相が仮に今すぐ解散総選挙をすると決断した場合、よっぽどのことがない限り、基本的に自民党は現在の勢力をほぼ維持すると考えられます。

日本維新の会に対する「風」が自民党の想定以上に吹き、自民党が単独過半数割れを起こしたうえで立憲民主党も最大野党の地位を喪失。岸田文雄首相は引責辞任する――。こんなシナリオは、「数字の上では」考え辛いものではありますが、それでも昔から、現実は小説より奇なり、などといわれます。こうしたなか、6月の衆院解散があり得るのかどうかはまだわかりませんが、早くも日本維新の会と立憲民主党の代表同士の舌戦が始まったようです。「今すぐ総選挙」の現実性昨日の『維新躍進?それでも岸田首相にとって今こそ解散の好機』を含...
衆院選で「維新勝ち過ぎ」なら岸田内閣崩壊もあり得る - 新宿会計士の政治経済評論

敢えて考えられるとしたら、立憲民主党に代わって最大野党の地位獲得を目指している日本維新の会が「勝ち過ぎ」、その結果、自民党が単独過半数割れの大敗を喫する、といったシナリオですが、現在の選挙情勢に照らし、そのようなシナリオが実現する可能性は(ゼロではないにせよ)高くはありません。

あるいは公明党との選挙協力が全国的に解消され、公明党が立憲民主党と結託することで、立憲民主党が小選挙区で自民党からかなりの票を奪い取る、といった事態でも生じれば話は別ですが、こうしたシナリオも考え辛いところです。

よって、仮に今すぐ解散総選挙が実施されれば、維新が多少躍進し、自民、立民が多少議席を減らすにせよ、「自民党が単独過半数」、「立憲民主党が最大野党」、「日本維新の会が第3勢力」という構図は基本的に変化せず、したがって対韓外交も粛々と譲歩が進むでしょう。

慰安婦像問題などがいっさい解決していないにもかかわらず、日韓通貨スワップ協定も再開されるでしょうし、FCレーダー照射事件をうやむやにしたままで日韓防衛協力も進みます。国際法に反する違法判決を放置したままで、自称元徴用工問題も何となく解決したかのような雰囲気を醸し出すでしょう。

日本国民はちゃんとわかっている

しかし、こうした対韓宥和外交は、新たな地雷をせっせ、せっせと埋め込み、次世代に先送りしているのとまったく同じです。おそくとも尹錫悦(いん・しゃくえつ)現大統領はあと4年弱で退任しますし、李在明(り・ざいめい)氏や彼に近い関係者が後任大統領となれば、これらの地雷が盛大に爆発し始めます。

そして、そのことは少なくない日本国民が理解するでしょう。自民党が2024年9月の総裁選で、岸田文雄首相を総裁として再任した場合、岩盤保守層は間違いなく自民党から離れます。

この場合、まずは2025年7月の参院選で、続いてそれ以降に行われるであろう衆議院議員総選挙で、自民党には有権者からの厳しい審判が待っています。なぜなら、今年より来年、来年より再来年、と、ときが経つほどにオールドメディアの社会的影響力が加速度的に失われていくからです。

おそらく2025年参院選の前後くらいになれば、いくつかの主要紙はもう夕刊を刊行していないでしょうし、その次の衆院選あたりの時期になると、全国紙・ブロック紙のなかには廃刊が噂されるものが出て来るはずです。2028年参院選のころには、某全国紙が廃刊になるかもしれません。

そうなってくると、官僚機構がいっしょうけんめい、「日韓関係が改善された」、「財政再建と増税が必要だ」という虚構をオールドメディアに流しても、そのオールドメディア自体が力を持っていないため、日本国民が騙される可能性は飛躍的に下がります。

2031年参院選のあたりになると、オールドメディアの経営危機はテレビ局(とくに在阪・在名準キー局、場合によっては在京キー局)に及ぶ可能性が濃厚ですが、それ以前に立憲民主党も自民党宏池会も姿を消しているかもしれません。

決して希望を失ってはならない

こう考えていくと、今年行われる(かもしれない)衆院選では岸田首相が「勝つ」かもしれませんが、そのことは長い目で見て、岸田「宏池会」政権と自民党自身にとって、必ずしも良い話とは限りません。

いずれにせよ、「韓国を(旧)ホワイト国に戻す」、「FCレーダー照射を不問に付す」、「日韓通貨スワップを再開する」など、国民を愚弄する最悪の話題が相次ぐ中ではありますが、こうした「最悪の展開」のなかであっても、私たち日本国民は、決して希望を失ってはならないのだと申し上げておきたいと思う次第です。

新宿会計士:

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  • 宏池会、5S、無し。

    1のS : 節操
    2のS : 戦略・インテリジェンス
    3のS : 政策・ポリシー
    4のS : 先見・ビジョン
    5のS : 精神力・意思力・肝っ玉

    節操無し=安倍政権の成果・遺産を壊したい。理由は無いけど、冷や飯食わされたから。

    • クスクス。
      脳内で、『鬼滅の刃』竈門炭次郎の声で読んでしまいましたわ。

  • 政界は人脈が入り乱れていて、良くも悪くも何事を進めるのも牛歩の如く、です。この鈴木俊一財務大臣も麻生氏の縁戚でパペットなのか、自分では何も出来ない(能力に疑問)にもかかわらず、重要閣僚になった人。鈴木俊一財相は、日韓通貨スワップの再開を巡って、「議題に含まれ得る」「有りえる」との認識だとか。

    今後日韓のスワップ取極なんて、絶対にあり得ないでしょう。一体、何を考えているのやら。どんだけ多くの国際法違反、日本に対する無礼、諸外国への告げ口を言い回っているのか。何ひとつ解決の糸口となる謝罪が韓国から無いのに、もしスワップ取極をやれば、私は次期選挙で微力ながら岸田政権を倒したいと行動を取ります。

    • 問題は、麻生さんて、カッコつけしいだということなんですよ。
      本人は、カッコいいと思っているハットを被っていますよね。

      それで、久々、自分の力(権限)を見せ付けられる出番が出て来たな、と張り切っているんじゃないかな?
      ずっと昔から、自分は財務の第一人者だと自負して来ていて、それが生甲斐の人ですから。
      ま、ここしか出番がないから。
      それにしても、随分長い間、財務担当の副首相かなんかやっていますよね。

      • それに、麻生さんて、国内に向けては、増税しろ、としか言わない人ですから。
        国民からお金を吸い上げて、それを、どこへ持っていくつもりなのですかね?
        まさか、隣国へ?

  • 「憲法第7条(天皇の国事行為が多すぎる問題)を福塩田統治機構の欠陥の是正」の「福塩田統治機構」は、「含んだ統治機構」の誤りでしょうか。

  • 新宿会計士様。私は今、わりとスッキリした気持ちでいます。
    韓国との通貨スワップの話が出てきた時も、苦々しい気持ちにはなりましたが「まあやるんだろうね、岸田だし」でした。
    なぜこう思えるか。それは岸田政権を見放したからです。レーダー照射の不問と、希代の悪法LGBT法案への異様な執着で、ほとほと愛想がつきました。
    ホワイト国復帰より、私はこの2つがどうしても許せませんでした。
    自民党の中には応援したい議員さんも一部残ってはいるのですが、未練を残すと岸田内閣を倒せないのでまるっと見捨てて、今後は他の政党に投票することに決めました(それでも立憲共産や社民は無いけどね)
    微力ながら倒閣を家族や知人にも広げて行こうと思ってます。そう決めたらちょっとスッキリw

    • 全く同感です。
      最近は岸田サンを見るだけでムカつきます。
      私は安倍晋三総理の選挙区に住んでますので、次回選挙は外務大臣の林サンになりそうです。
      岸田 宏池会を応援する気はありませんので他政党に入れるますが、立憲と社民と共産には入れません。
      岸田が総理でいる限り自民党には入れません。

      • 自民党から公認を受けるのは林芳正氏でも、もしかすると吉田真次氏が無所属で出馬するんじゃないでしょうか?

        • 無所属で出馬なら全力で応援します。
          その前に安倍派は応援演説を全力かけてやって欲しい。
          公明党も吉田さんに公認して欲しいですね。
          そうなると面白い戦いになります。

      • 林芳正のような宏池会の政治家がまた総理にでもなったら最悪なので、安倍総理の意思を継ぐ吉田氏に頑張ってほしいところ。私はこの選挙じゃないのでなんの力にもなれませんが。

      • 私は岸田文雄を見る目が「生温かい」から「冷たい」になった感じですかね。

        嗚呼、岸田文雄ではなく安倍晋三氏が生きていれば。。。

      • 私も岸田さんの顔をTVで見ると怒鳴りつけてチャンネルを変えます、思わず画面をぶん殴ってしまいそうで、衝動を抑えるのに必死です。

        日本憲政史上、鳩山さんを上回る最悪の首相だと思います。
        これほど国民に目を向けず、アメリカや韓国をはじめとする外国ばかりに良い顔をする売国奴は記憶にありません。

        尊王攘夷の幕末の志士の気持ちが良くわかります。

    • 岸田文雄政権の政治手法、それをヨシとするのかもはや許せんと態度表明するのか。
      それがきたる衆議院選挙の争点です。
      新しい資本主義、当方には片腹痛い。途中で考えるのを止める岸田首相らしいもの言いです。

  • 久しぶり。しばらく電波の届かない海上にいました。

    スワップやったら次の選挙自民党には入れない。

    岸田を称して「アンテナの高くない人」と言った評論家がいたが、まさにそれ。

    • >>>「アンテナの高くない人」

       アンテナが高くないんじゃ、聞けないじゃない?

       聞く力は、どこから来た?

      • 密室でしか事前調整しないため、後から周りの反対意見を聞かされて妥協せざるを得ない、というだけのように思い始めました。

  •  自称慰安婦といえば、先日実家の整理で、祖父の軍人手帳や戦後の戦友との手紙絵葉書の類が出てきまして。
     手帳には所属等の情報や心得、手帳紛失時の措置規定やらから、田舎からの徴兵出征で特設空母に乗組、フィリピン・シンガポールといった南西方面へ艦載機や月光などといった航空機輸送任務にあたった……という命令履歴(wikipedia等で艦歴を照らし合わせても合致、というかこういった資料がソースになっているのでしょうが)まで、一兵卒にも意外と記録が渡され残されていたことに驚きました。当該艦は日本近海で触雷・空襲により戦死者も出しているので、少しの偶然で私は存在しなかったことでしょう。
     さておき、現にこうやって個人の軍人手帳、手記、(戦後の独白も含むような)手紙、が無数に残されているわけです。それらを全て抹消して慰安婦の記録を消し去った悪辣な日帝!というのは、やはり無理も良いところでしょうね。そして戦後半世紀も経ってから唐突に出てくる「証言」の怪しさも際立つ。祖父は戦後しばらくから戦友会などで昭和の後半まで頻繁にやりとりしていたようですから、その間に数万人の元軍人兵員が、全く誰一人触れずわずかすら漏らさないなどありえない。
     ウチは海軍行きであまり慰安婦には関係しなかったでしょうが、陸軍将兵の方がかなり多いですし(終戦時ですら300万弱)。

    • 日本側では、それは完全になかったという結論が出ています。

      吉田何某という人物の話がフェイクだったと判明し、それに乗せられて最初の記事を書いた朝日が正式に謝罪したので、日本側の元の証拠が無くなったのですから。
      彼の国は、その後も、独自?に勝手に活動を続けているだけです。
      日本側は、それを完全に無視すればいいだけなのですが、岸田氏が別の件で「心た痛む」なんて勝手に思い付きを言うものだから、向こうは、これは未だ行けると突っついてくるのです。

      日本側がこのようなことに引きづられる必要は全くないのですが、今何故、このようなコメントが出て来るでしょうか?
      結論が出て解決していることです。

      • せっかく尹大統領が日本にこれ以上謝罪は求めないと発言したのに、それを利用しないで余計なことを言うアホな岸田。「心が痛む」は個人的発言と言い訳してたが、総理の発言が個人的な発言で済むわけないことも理解できてない。

    •  本題とは無関係ですが。

       とある兵器マニアのサイトで「低速で艦隊に随伴できない大鷹型など無意味だったのではないか」という書き込みに対し、「ソロモン方面での航空消耗戦を支えたのは大鷹型の航空機輸送だ」という突っ込みが入っていたのを思い出しました。

    • >現にこうやって個人の軍人手帳、手記、(戦後の独白も含むような)手紙、が無数に残されているわけです。

      当時の日本人はかなり筆まめだったようですからね。
      史料などお構いなしで無理筋の感情論を並べ立てる韓国人には通用しなくとも、当時の様子が窺える史料が多いというのは、後世の人間としてはありがたいことだと思います。
      ただ当時の事情から、情報管理という面で、筆まめにも良し悪しがあったみたいですが。

      帝国陸軍の用いた暗号は、それこそ陸軍内でも非能率的と言われることがあったぐらい硬く、米側もその解読に手を焼いていました。
      そこで米陸軍情報部MISは、日本の将兵が戦場に遺した手記等を回収し、それを分析することで帝国陸軍の動向を探ろうとしていたといいます。
      MIS所属の日系人の方の証言では結構な情報が集まったとのことですが、米軍では手記のようなものをなるべくつけないよう指導されていたらしく、日米で対照的な話だと思います。

      • 同感です。日本人は、情報管理に無頓着です。それは、今も変わらないようです。

  • 少し話題からズレますが、お許しください。
    タブレットで自民党実力者らが「解散総選挙」の時期について、ぶら下がりの取材に答えてます。その中で、最近あまり見ないなと思っていた、二階俊博氏が映りました。記者の質問に対して興奮しているのか、言葉が上手く出て来ない。何を言ってるのか、聞き手が理解に努めないと分かりにくい。最後の方はスムーズに話してましたが、前半は呂律が回って無かったです。ちょっと年齢のせいかな?或いは?と思いました。世代交代ですかね。

    • >世代交代ですかね。

      そう願いたいですね。併せて旧態依然とした腐臭漂う自民党体質も持って行ってほしいと思います。

      ただ、この人、数年前(コロナ前)から、人前ではヨボヨボの祖父ちゃんで先は長くないなと感じさせるのですが、政局になると俄然シャキッとする様で侮れません。

      • 農家の三男坊 様

        思い出しました。その時、二階氏は手すりを持っても歩行がしにくいようでした(階段ではありません。平地です)あんな姿は見せないんですが。

    • 地元でも影響力が落ちているようです。寄せ集め二階派、どうなるか?安倍派の会長も決まらず、自民内で地殻変動あるか?
      しかし、核になる人物が皆無なので、凝集力が生まれない。烏合の衆の混乱が起きるのか?どうも見ていると、烏合の衆の混乱が起きる程の覇気も感じられないのが、今の自民党です。いやはや!

  • 暗愚の宰相をいだく日本国民ですが、希望の灯を消せばアンシャン・レジームの鎖を断ち切ることはできません。自民党に政策で対抗できる野党(新党?)の芽を、時間をかけて育てていくことも日本国民の責務だと思います。それにしても、故中川昭一氏や安倍元総理のように日本の国益を考えて行動した侠気のある(この言葉もいずれ禁止用語になるかも)政治家が志半ばで夭折してしまうのは偶然なのか、暗黙の力が作用する国になってしまったのか…。真に日本を憂える極々少数の政治家のみなさん、くれぐれも箍を締めて油断召されませんように。

  • 効率よく当選者を出そうだなんて自民党大阪支部のやっているのはせこい当選工作と誰にも分かります。そんなことだから自民党支持が逃げていくのです。選挙戦で声を出さない政党に存在価値があるはずがない。初回立候補で一発当選など考えが甘すぎます。不戦敗集団に勝ち目は巡って来ないですね。

  • 来年の韓国の国会議員選挙で共に民主党が
    勝てば日本国内の媚韓派もおとなしくなるかも

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