ネット化で一般人は「メディアに反論する手段」を得た

いくら社会のネット化が進んできているとはいえ、新聞、テレビを中心とするオールドメディアの社会的影響力は、まだまだ強いのが実情です。これに関し、当ウェブサイトにとあるユーザーの方が、「新聞部数が減っているからといって、それを単純に歓迎すべきものなのか」という疑問を呈するコメントを寄せました。この疑問は、その通りでしょう。では、これについてどう考えれば良いのでしょうか。

新聞業界の地盤低下

新聞の部数が絶賛減少中:早ければ10年以内に新聞消滅?

  • 新聞の部数の減少が止まらない
  • 日本新聞協会のデータに基づけば、2000年に朝刊・夕刊あわせて7190万部だった新聞部数(※)は、2022年には3677万部へと、およそ半減した(※ただし、この「2000年の7190万部」「2022年の3677万部」は「セット部数」を朝・夕刊1部ずつに分解して計算した数値。以下同じ)
  • 新聞の部数の減り方は、とくにこの5年間において加速しており、2017年から22年までの5年間で見ると、平均して朝刊が217万部、夕刊が84万部、合計して301万部も減少している計算だ。このペースで部数の減少が続くなら、朝刊は13.96年、夕刊は7.68年以内にそれぞれ部数がゼロになる

…。

これは、当ウェブサイトでは『新聞朝刊の寿命は13.98年?』や『新聞夕刊は7.68年以内に消滅』などで議論した、「数字に基づく新聞業界の現状」です。15年以内、いや、早ければ10年以内にも、紙媒体の新聞が絶滅してしまいかねない状況です。

業界全体はこんな状況ですが、個社別に見ていけば、さらに状況は逼迫しています。『朝日新聞が6年後に消滅?新聞業界に捧げる「処方箋」』でも取り上げたとおり、メディアによってはそれよりも早く部数がゼロになるのではないか、といった可能性も出ているからです。

『MEDIA KOKUSYO』というウェブサイトに掲載されていた、2023年1月度における「ABC部数」を再掲しておきましょう(※なお、「ABC」とは「一般社団法人日本ABC協会」なる団体が公表している新聞各紙の部数に関するレポートだそうです)。

2023年1月度におけるABC部数(カッコ内は前年比)
  • 朝日新聞:3,795,158(▲624,194)
  • 毎日新聞:1,818,225(▲141,883)
  • 読売新聞:6,527,381(▲469,666)
  • 日経新聞:1,621,092(▲174,415)
  • 産経新聞: 989,199(▲54,105)

(【出所】2023/03/22付 MEDIA KOKUSYO『新聞の没落現象に歯止めかからず、2023年1月度のABC部数、年間で朝日新聞が62万部減、読売新聞が47万部減』)

新聞の部数≠新聞社の経営

この数値が正しければ、また、各紙の減少が上記のペースで続いていけば、朝日新聞に関しては6.08年後に、日経新聞に関しては9.29年後に、それぞれ部数がゼロになります(※なお、5紙の平均は10.07年で、部数がゼロになるまでの年数が最も長いのは産経新聞の18.28年です)。

ただし、くどいようですが、ここで議論しているのは「紙媒体の新聞の部数」の話です。「新聞社の経営」の話ではありません。

これまでの新聞社にとっては紙媒体の新聞を何部発行しているかが、最も重要な経営指標のひとつだったことは間違いありませんが、それだけではありません。

「新聞社の経営」という観点からは、ほかにもさまざまな要因を考えることができます。

たとえば、大手全国紙のなかで唯一、有価証券報告書を発行しているのが株式会社朝日新聞社ですが、同社の決算を確認していくと、2022年3月期において「メディア・コンテンツ事業」は売上高2392億円、セグメント利益44.7億円ですが、「不動産事業」は売上高308億円、セグメント利益は50.8億円です。

株式会社朝日新聞社にとって、「外部顧客への売上高」や「従業員数」で見れば、不動産事業の重みは大したことはありませんが、「セグメント利益」で見れば、むしろメディア・コンテンツ事業のそれを上回ってしまっているのです(図表)。

図表 株式会社朝日新聞社のセグメント別開示(2022年3月期)

項目メディア不動産
外部顧客への売上高2392億37百万円307億59百万円
セグメント利益44億66百万円50億75百万円
従業員数5,766人943人

(【出所】株式会社朝日新聞社・2022年3月期有価証券報告書)

したがって、株式会社朝日新聞社の場合、(あくまでも理論上は)不動産部門の収益の黒字が続く限りは、その黒字を食い潰さない範囲であれば、半永久的に新聞刊行を続けることができます(それが同社の経営にとって良いかどうかは別として)。

余談ですが、会計士的な財務分析目線では、5,766人という従業員がいてセグメント利益が44億円のメディア・コンテンツ事業より、その6分の1の943人で50億円のセグメント利益を計上している不動産事業に特化した方が、同社の経営戦略としては効率的な気がしますが、このあたりは「余計なお世話」でしょう。

朝日新聞社はまだ恵まれている

なお、当ウェブサイトで株式会社朝日新聞社の経営分析しか行っていない理由は、ほかの大手新聞社が有価証券報告書を作成していないからです。本当は最大手の読売新聞社やウェブ戦略に力を入れているとされる日本経済新聞社の決算分析もやってみたいところですが、これは「かなわぬ夢」でしょう。

いずれにせよ、株式会社朝日新聞社の場合は、紙媒体の新聞の発行部数がゼロになったとしても、たとえば紙面を完全にウェブ版に切り替えれば、広義の新聞事業を継続していくことはできます(※ただし、新聞事業において大規模なリストラクチャリングは必要になるかもしれませんが…)。

しかし、株式会社朝日新聞社のような優良資産がない社の場合だと、それ以外の道を探る必要があります。

たとえば、新聞社によっては、もしかしたらウェブ版で今後も問題なく新聞事業を継続していくことができるかもしれませんし、宗教団体の機関紙の印刷請負や外国のプロパガンダの片棒担ぎで生き延びる社もあるかもしれませんが、新聞を廃刊したうえで事業継続を断念する、というケースも出てくるかもしれません。

こうした新聞業界の「阿鼻叫喚」は、早ければ今年くらいから始まるかもしれない、というのが著者自身の見立てです。

「単純な部数の問題ではない」とする、鋭い読者コメント

もっとも、新聞業界の部数急落が続いていることは事実ですが、だからといって、新聞、テレビを中心とするオールドメディア全体が今すぐ社会的影響力を失い滅亡する、といった単純な話ではありません。

かなり社会的影響力は凋落しつつあるとはいえ、依然として紙媒体の新聞を読む人は世の中にいますし、また、テレビに関していえば、社会的影響力は今でも侮りがたいものがあります。

こうしたなか、昨日の『勝負あり:高市氏が小西文書「捏造」を説明してしまう』に、「レッドバロン」様というコメント主の方から、こんな趣旨の鋭い問題提起がなされました。

  • 日本におけるテレビの影響力を甘く見過ぎるべきではないし、新聞の部数減だけをもって喝采すべきではない
  • 巨大メディアグループの一般人への影響力は下がっているかもしれないが、単純な「数字の問題」でもない。巨大メディアのマスコミ業界全体への影響力はまだまだ大きく、地方紙のなかには大手メディアのコピーのような論説も見られる
  • ネットでもニューズ・ソースは既存メディアに頼る部分が多く、ネット・ユーザーのすべてが政治・社会問題に関心を持っているとは限らないため、「Colabo問題」や総務省文書問題に気づいていない人も多いだろう

…。

大変に鋭いご指摘です。このコメントが、「社会のネット化が進めば自動的にオールドメディアの社会的影響力は低下するというものではない」、という意味であれば、まったくその通りでしょう。

新聞、テレビといった「マス」のメディアの特徴は、本当にさまざまな話題・コンテンツを取り上げるという点にありますし、これに対しネットの場合だと、自分自身にとって関心がある項目の話題に特化してしまう、といったきらいもあるからです。

また、これだけネットが普及しても、やはり「大手メディアのウェブサイトをチェックする」、という人は多いでしょうし、多くのユーザーが常駐しているであろう『Yahoo!ニュース』などのニューズ・サイトに配信される記事も、結局は大手メディア(新聞社、テレビ局など)が発信したものが多くみられます。

そのうえ、「レッドバロン」様は「テレビの印象操作は本当に酷い」としつつ、社会のネット化に関しても「あまり楽観視していない」とざっくばらんに指摘しますが、この点もまったくその通りです。

ネット社会になったとしてバラ色の未来が待っているというものではないし、また、オールドメディアの社会的影響力が完全に消滅することも、(当面は)考え辛いからです。

ネット化の威力は「反論手段の出現」

思い出しておきたい、「手紙リレー」の論点

もっとも、社会のネット化が進むことに対し、「あまり楽観視すべきではない」というのはまったくその通りですが、それと同時に、「あまり悲観視すべきでもない」のです。

これは、いったいどういうことか――。

そのヒントは、インターネットの「参入障壁の低さ」と「情報の双方向性」にあります。

以前の『ツイッターで「手紙リレー」による新聞社批判が爆速化』でも触れた、「手紙リレー」という話題に、改めて触れておきたいと思います。

この「手紙リレー」は、まだインターネットがこの世の中になかった時代に、新聞・テレビ以外の情報伝達手段を使って、自分の思いを全国に伝えることができるかどうかという思考実験のようなものです。

たとえば、あなたが新聞記事を読んだとします。その新聞記事の記述に、あなたはどうしても納得ができないところがあり、新聞社に抗議の手紙を送ったけれども無視されてしまいました。このときにあなたはその新聞社の不当性を世間に知らしめるために、いったい何ができるでしょうか。

真っ先に考え付くのは、駅など大勢の人が集まる場所、「XX新聞のX月X日の記事の不当性」を街頭演説するとともにビラを配る、という方法でしょう。運が良ければ100人に1人くらいは、ビラを受け取ってくれるかもしれませんし、街宣に耳を傾けてくれる人もいるかもしれませんが、あまり現実的ではありません。

次に思いつくのは、ビラを大量に刷り、片っ端からご近所さんのポストに投函することかもしれませんが、これもあなたひとりでやるには限界があります。さすがにこの方法で全国の人々にあなたの思いを届けることなど出来っこないでしょう。

こうしたなかで、「手紙リレー」とは、その新聞の切り抜きのコピーとともに、あなたなりの主張をしたためた紙を同封し、親戚・友人など、あなたの親しい相手に対して片っ端から郵送し、「もしこの主張に賛同したら、同じ内容をあなたの知り合いにも送ってくれ」と依頼することです。

実際、著者自身の大学生だった時代に、同じ大学の知り合いがこの「手紙リレー」を実践していたのですが、残念ながらその「手紙リレー」とやらを使い、この知人が自分の思いの丈を全国に広めることに成功した、という話は存じ上げません。さすがに無理があります。

もしAさんが始めた「手紙リレー」にBさんが参加する場合は、BさんはAさんから受け取った手紙や新聞の切り抜きを再度コピーし、Bさんの親戚や友人などに転送することになりますが、コピー代も切手代も決して安くありませんし、コピーを取り、郵便物を封入し、宛名書きして投函し、相手に届くまでさらに数日が必要です。

一般にニューズ・バリューは日が経つごとに低下しますので、「Aさんが発信した情報がBさんに届き、BさんがそれをCさんに転送し、CさんがそれをDさんに転送する」、といった流れは、期待しづらいところです。AさんからBさん、BさんからCさん、CさんからDさん、という時点で、何日も経過してしまうからです。

つまり、「手紙リレー」は「時間と手間と費用がかかり過ぎる」がため、現実性はまったくない、というわけです。

SNSの出現で現実化した「手紙リレー」

ところが、現代社会はこの「手紙リレー」が実現してしまいました。

ツイッターなどのSNSが、それです。

たとえば、現代社会のケースだと、Aさんがある新聞記事のウェブ版を読み、「なんじゃこりゃ?」と思ったとします。

Aさんはその記事のリンクとともに、自分の感想をツイッターに投稿すると、AさんのフォロワーであるBさんがそのツイートを目にし、「そりゃそうだ」と思えば「♡」ボタンとリツイートボタンを押します。すると、AさんのツイートはBさんのフォロワーであるCさんの目にも留まり、「そりゃそうだ」と思えば「♡」ボタンとリツイートボタンを押します。

これ、じつは先ほどの「手紙リレー」と、やっていることはソックリです。

しかし、数十年前の物理的な手紙リレーの場合は、Aさんは新聞のコピーを取り、自分自身で便箋に手書きもしくはワープロで思いをしたたためたうえで切手を貼ってBさんに送るという手間がかかるのですが、ツイッターの場合はこうではありません。

Aさんが記事を読み終わってからツイッターに投稿するまでの流れ、慣れればほんの数秒で終わりますし、それを目にしたBさんがリツイートボタンを押すのに必要な時間もほんの数秒です。

物理的な手紙リレーの場合、最初の「AさんからBさん」の時点で数日が必要で、次の「BさんからCさん」にまた数日、「CさんからDさん」にはさらに数日が必要だったのが、ツイッターの場合は最初の「AさんからBさん」の時点で数秒、「BさんからCさん」で数秒、「CさんからDさん」で数秒です。

また、何かの拍子でバズが発生すれば、それこそものの1時間で数百、数千、あるいは数万リツイートがなされることもありますし、Aさんがより多くのフォロワーを獲得すれば、フォロワー数に応じて、自身が投稿した内容がほかの誰かにリツイートされる可能性は高まります。

これが、インターネット社会の大きな変化です。

情報発信を開始した一般人

その結果、いったい何が生じたのか――。

新聞、テレビが流す情報を受け取る一方だった私たち一般人が、いつしか情報の発信者の側にも回り始めたのです。もっといえば、新聞、テレビに対し、私たち一般人は「反論する手段」を手に入れた、ということです。

実際、単純にメディアなどのネット記事にツッコミを入れるだけであれば、ツイッターなどのSNSの多くは今すぐ無料で登録・開始することができますし、もしも本格的にウェブ評論を始めようと思えば、多くの大手ブログサイトなどでは無料で、レンタルサーバと独自ドメインでもさほど高くない負担で始めることができてしまいます。

かつて、新聞事業に参入しようと思えば、大変にハードルが高いものでした。新聞を印刷するための工場や輪転機を設置し、宅配網を整えなければならなかったのですが、インターネットの世界では参入障壁はものすごく低いのです。

実際、日本国内のツイッター・アカウント数は5000万件を超えているようですし(※ただし、同一人が複数アカウントを保有しているケースもあり、また、休眠アカウントもあるようですので、ツイッター人口が5000万人、という意味ではありません)、LINE、インスタ、YouTubeなどにも数千万アカウントがあるようです。

また、ブログやウェブ評論サイトを開設している一般人も多く、ブログだけならば数百万から1千数百万人、といった試算もあるようです(※ただし、こうした試算の根拠が信頼できるものとは限りませんが…)。

結果として、ある新聞、あるテレビ局が何らかのコンテンツを作成したとしても、一般のユーザーがこれに対してツッコミを入れ、そうしたツッコミが日本中で共有される、といった事態が生じているのです。

怪しげな自称会計士の反論ツイートの事例

たとえば、いま話題のいわゆる「小西文書」問題を巡って、昨日はテレビ局のこんなツイートがありました。

この小西文書問題、『勝負あり:高市氏が小西文書「捏造」を説明してしまう』でも指摘したとおり、高市早苗氏の反論をもって、ほぼ完璧に論破がなされているはず。

それなのに、このテレビ番組のコンテンツは、議論の周回遅れも良いところです。

ただ、このツイートに対しては一般人のものと思しき反論が殺到していますし、なかにはなにやら怪しい「自称会計士」っぽい者も、反論ツイートを寄せているようです。

この自称会計士のツッコミ・ツイートには、昨晩時点で「♡」が150件ほどついていたようですが、ツイートによっては、「♡」の数が1000件を超えることもあります。「♡」を数千件、数万件と獲得しているユーザーは、毎日いくらでもいます。

広告費の世界ではすでに逆転

このあたり、「オールドメディアの社会的影響力は依然として大きい」という点に関しては間違いないのですが、それと同時にネットの出現によって、私たち一般人がこうしたオールドメディアの社会的影響力に「対抗」する手段を獲得しつつある、という点については、指摘しておく価値はあるのではないかと思います。

そして、ネットとオールドメディアの社会的影響力が決定的に逆転したのが、昨年です。株式会社電通が公表する『日本の広告費』というレポートで、2022年の広告費はネットがマスコミ4媒体(新聞、テレビ、雑誌、ラジオ)合計を抜き去ったからです(『ネット広告費が史上初の3兆円台:マスコミ退勢は続く』参照)。

おそらくこの流れは不可逆的なものでしょう。

いずれにせよ、新聞、テレビなどのオールドメディアの社会的影響力が低下する流れを反転させることは難しく、(良いか悪いかは別として)ネットの社会的影響力はますます強まっていきます。

結局のところ、ネット化社会の到来は不可避であり、私たち一般国民は、このネット時代を賢く生き抜くために、勉強を続けなければならないのではないかと思う次第です。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. クロワッサン より:

    “多様な価値観”を謳う自称人権派系のメディアによる“一様な価値観の美化・押し付け”がやり難くなった事は、本当の意味での“多様な価値観”の実現に向けて良い事だと考えます。

    言論の自由とは、例えば在日韓国人朝鮮人が日本社会で日本人の奴隷化を主張しても、実際に奴隷化された日本人被害者が出るまでは主張する在日韓国人朝鮮人への処罰が為されない事と、日本人の奴隷化への対抗言論を自由に行える事で成り立つと考えます。

    インターネットが普及するまで、後者は心無いメディアによって揉み潰され続けてきましたが、ようやく変わりました。

    あとは、粛々と歩みを進めるだけですね。

  2. カズ より:

    >ネット化で一般人は「メディアに反論する手段」を得た

    反面で、「ノイジー・マイノリティー(声高な少数派)」が暗躍しやすくなったとも言えます。
    立憲民主党の凋落も、ネットの(少数の)声に踊らされた結果なのかもですね。

    *反論はブロック(多様性を放棄)して耳障りの良い声しか聴かないから・・。

    1. KN より:

      ノイジー・マイノリティーに配慮した結果、コンプライアンスがやたら厳しくなり、息苦しい世の中になったと思います。
      また、①寿司ペロ事件のように、犯罪・反社会的行為を気軽に教唆・拡散する輩があらわれたこと、②なりすましや数の偽装が容易なこと、③世論誘導がより巧妙になっていくであろうことなどを考えると、社会のネット化も良し悪しがあり、私も楽観視はしていません。

      1. カズ より:

        多様な視点と更なる読解力の習得が求められそうですね。

        *返信ありがとうございます。

  3. たか より:

    ”よいことは、ゆっくりとしか進まない”
    確かガンジーの言葉だったと思います(要確認)

    1. オタク歴40年の会社員です、よろしくお願いいたします より:

      「お前が一人歩いても何も動かない、千人が一歩歩いて時代は動く‼️」
      魁‼️男塾より。

  4. すみません、匿名です より:

    日本を陥れる勢力の社会的影響力低下させてることは、日本の未来のために必要ですね。

    朝日新聞社は時代でもデシタル社会的影響力を残そうと、ものすごく必死です。

    ハフポスト日本版(BuzzFeed%朝日新聞社24.5%朝日放送G21.5%Zホール)
    日本ファクトチェックセンター(朝日新聞社出身者のみが主要編集者)Google2億円寄付
    ツイッター日本法人広報部門の全員解雇前は、朝日新聞。ハフポストの記事優先配信

    >ネット化社会の到来は不可避であり、私たち一般国民は、このネット時代を賢く生き抜くために、勉強を続けなければならない

    メディアが権力の監視とうそぶいているなら、メデイアを監視する権力を持つのは日本国民の義務でしょう!

  5. CRUSH より:

    今回のエントリー内容には(新宿さんにもレッドバロンさんにも)おおむね賛同ですが、気になるとすれば

    「官公庁がウェブに対して腰が引けてる」
    ところが不安要素ですかね。

    例えば、世耕が大臣の頃の経産省はウェブ発信を積極的に行っていました。
    「説明会」と大書したパイプ椅子の会議室でメディアに写真を取らせるとか、わかりやすいメッセージ発信という意味では抜群だったのですが、なぜか今は何世代か退化してしまいました。
    なにがあったのかしら?

    総務省の小西文書問題でも、不誠実な仕事ぶりが発掘公開されて自爆してる形なので、誠実な仕事をしてた人には関係ない火の粉ですが、基本的に役人は恥をかかされるリスクを嫌います。
    小西の先輩さんはたぶん組織内で吊し上げになるんじゃないかと思いますが、そうはいっても総務省としての自己防衛は「貝が口を閉じる」方向に進むことでしょう。

    コラボ問題も、是々非々で推移してほしいものですね。
    「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」
    になったら都庁のなかで情報開示に積極的な官吏まで貝の口を閉ざすことになりゃせんか。
    腐った膿だけ切り捨てられたらよいのですが。

    秘密なんか全て公開しておく方が自己保身&組織防衛としては手堅いし安全なのですが、村の掟は伝統なのでアタマではなくてカラダなのですよね。

    1. 朝日新聞縮小団 より:

      日本のジャーナリストは官公庁の発表に角度を付けて報じることが業務の中心なので、官公庁自らが情報をメディアを通さずに発表すれば、あとは言論人なり評論家なりが解説したり、どこぞのコミュニティーで一般人が集まって検証したりと勝手にするのでジャーナリズムは不要になりますよね。
      現在でも官公庁がHP上で各種発表はしていますが、私もまだまだ発信量が足りていないと感じます。
      特に警察庁は全然発表をしないので、首都以外の事件事故情報はマスコミだよりなのが現実ですね。
      マスゴミが生き残りのために官僚と結託して情報発信を絞らせているのかしら?と疑ってしまいます。
      官公庁の不祥事でも政治にヘイトを持って行こうとしてるような意思をマスゴミの報道に感じてしまいます。
      持ちつ持たれつでやってきましょうや、と。

  6. めがねのおやじ より:

    「報道特集ーー私は捏造と発言しました」。まったく議論の周回遅れもいいとこですね。「小西文書」は破綻しています。
    さすがにこのメディアの偏向報道に騙されるのは、超高齢者か狂信的左傾信者ぐらいです。新聞、テレビのオールドメディアの社会的影響力は、ますます低下する流れは変わりません。川は高いところから低いところに流れます。オールドメディアは川下から更に海に巻き込まれます。ネットの社会的影響力はますます強まっていきます。

  7. 埼玉県民 より:

    会計士様 毎日の更新ありがとうございます。久しぶりに投稿させていただきます。
    ネットの普及、特にSNSの普及により、個人の発信力や共有力が格段にアップしました。 このことは、オールドメディアしか閲覧しない世代と、ネットリテラシーのある世代との分断を起こしてしまいました。ネット広告の広告料がオールドメディアを上回った段階で、オールドメディアを利用した左翼・グローバリスト側の世論工作の影響力は弱まりました。 今起きている、「小西文書」問題でも、オールドメディアがお得意の切り取り報道を行っても、即座に反証で逆襲され、炎上ネタになります。 ただしこれは、ネット上での言論や発信の自由が確保されていることが前提となります。 この現象は、米国大統領選挙において証明されていると考えます。
    2016年の大統領選挙では、泡沫候補と思われていたトランプ氏が、SNSの活用により、集金力があり、オールドメディアを大量動員したヒラリー・クリントンを破り見事当選してしまいました。 では2020年の米国大統領選挙で起きたことは、何だったのか、SNSの発信の自由と共有の自由が奪われたということです。恐ろしいことに、世界最強国家の現役大統領のSNSアカウントを凍結した、大統領以上の選挙で選ばれていない権力があったということです。 それでも、データベースマーケティングを30年近くやっていた人間の良心として、トランプ大統領は、間違いなく有権者による自発的投票では、地滑り的に勝っていたと確信しております。SNSの発信の自由・共有の自由が、規制され検閲されていたことは、陰謀論と言われていましたが、最近のイーロン・マスクのTwitter社買収後、FBI関係者が常駐して、検閲活動を実施していたことが明らかになりました。新型コロナやワクチンについても同様な検閲が行われていました。AI技術が格段に進んだ現在、ネットでの言論発信・共有の自由が検閲により奪われて、工作活動に利用されるとビッグブラザーに支配されることになります。

    共産党の委員長選任では行われない自由な選挙は、民主主義の最大の美点であるとともに、弱点と考えます。
    ①有権者が、正しい情報を得られるか(報道しない自由や、大量のプロパガンダによる誘導)
    ②有権者が、賢明な投票ができるか? 上記の正しいの情報が得られればできます。 間違っていても時間がかかりますが、次回選挙で落とせます。 リコールもできます。
    制度的な弱点としては、
    ③正当な有権者のみが投票できるか?
    ④正当に開票されるか?

    2020年の米国の大統領選挙では、①は制限されたが、②の有権者の賢明な投票はされたと考えます。 実際トランプ大統領は、過去最高の7100万秒以上の得票数を獲得しました。③④が確保されなかったことにより、バイデンが勝ったことになったと考えております。

    米国大統領選挙を箸袋の数で、優勝者を決定するB級グルメ大会だと考えれば、わかりやすいです。大会当日はトランプ屋台は行列が並んで大盛況で箸袋も大量回収できました。 バイデン屋台はまずくて人気がないので、行列もできず箸袋もあまり集まらず、当日のカウントではトランプ屋台の大勝利でした。 ところが、バイデン屋台は日付が変わってから、通信販売で売れたと称する箸袋や中国から輸入された箸袋を持ち込んで逆転勝利(バイデンジャンプ)しました。2022年の中間選挙のアリゾナ州では、大人気のカーリー・レイク屋台の行列にならんだのに、箸袋がついていませんでした。

    選挙については、制度上の不正を行わなくても介入することができます。 これは沖縄県知事選挙と、今行われている奈良県知事選挙での中国の介入を推測します。保守票を分断するために、当選見込みはないが、一定の地盤と集票力のある第二の保守候補を出すとともに、特定宗教票を親中候補に投票させることです。これは制度として認められていることなので、中国の浸透工作の恐ろしさを改めて感じるばかりです。
     

    1. 隊長 より:

      2020年米国大統領選挙について、大変丁寧かつ面白い分析ありがとうございます。
      様々な状況証拠からみて、トランプ前大統領が本当は得票数では上回っていたというご意見に賛同します。
      この騒動で以前から噂されていた米国の闇の部分が明らかになった思います。

  8. はにわファクトリー より:

    社会のネット化は教え合う社会を導く唯一の手段です。出版産業型社会・放送産業型社会とは、行き交う情報の取捨選択・評価基準が違ってくるのは当然です。

  9. sqsq より:

    かつて「娯楽の王様」と言われた映画がテレビの出現で零落。その時テレビを評して「電気紙芝居」と言っていた。
    インターネットを「便所の落書き」と言っていたテレビ。この後どのように落ちぶれていくのだろう。
    テレビを観る人が減ったー>コマーシャルの効果が減るー>スポンサーが番組制作に金を渋るー>低予算番組が増えるー>面白くないのでテレビを観る人が減るー>最初に戻る。
    この悪循環だろう。
    テレビ東京で平日昼間ハリウッド映画を放映するようになった。このあいだ「ゼログラビティー」をやっていた。ハリウッド映画の放映権は高いのだろうが10社ぐらいのスポンサーで提供していて、そのせいでコマーシャルがやたら長い。これなどは誰も観ない低予算番組よりは高くても見てもらえる番組ということだろう。ただアマゾンプライムでハリウッド映画が視聴できるご時世、効果は限られているかもしれない。
    民放テレビでネットに対抗できるのはスポーツ中継くらいかもしれない。そういえば、かつて野球中継と言えば巨人戦しかなかったが、今はBSも含めて5試合くらい同時にナイター中継している日がある。スポンサーが付きやすい手堅いコンテンツなのだろう。ゴルフ中継もかつては最終日(日曜日)だけだったが最近は金曜土曜も中継していることがある。

    1. nanashi より:

      sqsq 様

      BSを中心に通販系のCMが多くなりましたよね。
      特に多いのは、サプリ系、保険系ですね。
      しかも名だたる大手企業の系列会社のCMが、1分から2分ぐらいの尺でやっている事もあります。
      テレビの視聴者層が高齢者者層に偏っている為なのか、過去のドラマ(2時間ドラマ)が多く、ウンザリしています。
      本来なら若い人達にも見て貰いたいと制作サイドが奮闘しないといけないのですが、当たり障りのない番組を追求することを重視しているため、地上波の再放送が多いです。
      まあ、それが自らの首を絞めている事になっているのですが、一体何時になったら気付くのでしょうかね。

      1. sqsq より:

        nanashi様
        ドラマの再放送が多いのはたぶん製作費(この場合放映権)が安いせいではないか?
        韓流も放映権が安いので「30年前の暴れん坊将軍の再放送より韓流ドラマの方が視聴率取れるんじゃない?」というような会話がスポンサーと代理店の間で交わされているのかもしれない。
        BSはショップチャンネルの花盛りだが、地上波にもショップチャンネルが増えてきている。
        これは番組なのだろうか?それとも全部がコマーシャルなのだろうか? スポンサーが自分で番組を制作してテレビ局が電波にのせて、その料金をもらっている。電波の転売だろう。

        確かにコマーシャルに高齢者向けが増えているのも最近の傾向。「膝関節の痛みに」「視力の衰えに」「はっきり聞こえる補聴器」「75才なのに50台に見えるクリーム」を「初回限定半額」「番組終了後30分以内のお電話で半額」と連呼している。
        テレビの将来は見えてきた気がする。

        1. nanashi より:

          sqsq 様

          お返事ありがとうございます。
          韓流ドラマは放映権の単価が安いことは以前から知っていました。
          だけど態々敵性国家の番組を輸入するのはどうかと思いますね。
          テレビ、新聞の影に隠れがちですが、ラジオもショップ番組やショップコーナーが多いですね。
          「ジャパネットたかた」とか「はぴねすくらぶ」とかですね。
          通販会社って結構九州に拠点を持っている会社が多く、上記2社も九州が拠点です。
          (他にはアサヒ緑健とかキューサイとか再春館製作所とかやずやとかですね。)

  10. sey g より:

    保守は 異論に対して説得で対処。
    左翼は 異論に対して言論封殺で対処。
    そして、マスコミは左翼の牙城。
    これが全てです。

    自分の考えと異なる論に対して、バリアでシャットアウトし、その城の中で 自分達の意見だけが正しいと叫ぶ。
    まるで蠱毒の壺のよう。

    そんな中ツイッターで様々な意見が飛び交うのは、さながらマスコミの四面楚歌。
    その後は、自分達が正しいと籠城するものと、櫛の歯が抜け落ちる様に逃げ出すものとわかれるでしょう。

    そう考えると、ツイッターを世界で一番うまく駆使してるのは日本人かも。

    1. nanashi より:

      sey g 様

      Twitterでも自分の考えと異なる論に対して、何だかのバリアでシャットアウトしている人がいますよ。
      中日新聞東京本社の社会部記者である望月衣塑子さんがいい例ですよ。
      彼女のTwitterを見て下さい。
      異論を排除しようとしていますから。

      1. sey g より:

        nanashi様

        つまり、ツイッターでブロックする輩は 精神的左翼ともいえます。

        自分の考え方以外拒否する、例えばこ○の議員、こ○し議員、愛○の知事、エトセトラエトセトラ。

        左翼傾向の方を発見するリトマス試験紙に使えるかも。

        1. nanashi より:

          sey g様

          Twitterで左翼傾向を見る手段として、アイコンや名前にカーソルを合わせると出てくるプロフィールも参考になるでしょうね。
          左翼傾向の強い人は、被害者妄想が強く、自由民主党(特に安倍晋三元総理)や公明党、日本維新の会、国民民主党を敵視する事が多いです。
          特定野党を民主主義の守護神だと勘違いしている事も多く、立憲民主党、日本共産党、れいわ新選組を妄信的に支持する傾向があります。
          国際関係では、陰謀論を信じているが故に、アメリカやイスラエルを嫌う傾向があります。

          1. 団塊の世代の現役親父 より:

            自民党が、公明党とコラボしていることに不満をいだいている保守層の大部分は、公明党嫌悪ないしは敵視のはず。藤原弘達への言論弾圧事件を忘れていない国民は少なくないこともあるし。

  11. 埼玉県民 より:

    会計士様 毎日の更新ありがとうございます。
    久しぶりに投稿させていただきます。
    ネットの普及、特にSNSの普及により、個人の発信力や共有力が格段にアップしました。 このことは、オールドメディアしか閲覧しない世代と、ネットリテラシーのある世代との分断を起こしてしまいました。ネット広告の広告料がオールドメディアを上回った段階で、オールドメディアを利用した左翼・グローバリスト側の世論工作の影響力は弱まりました。 今起きている、「小西文書」問題でも、オールドメディアがお得意の切り取り報道を行っても、即座に反証で逆襲され、炎上ネタになります。 ただしこれは、ネット上での言論や発信の自由が確保されていることが前提となります。 この現象は、米国大統領選挙において証明されていると考えます。
    2016年の大統領選挙では、泡沫候補と思われていたトランプ氏が、SNSの活用により、集金力があり、オールドメディアを大量動員したヒラリー・クリントンを破り見事当選してしまいました。 では2020年の米国大統領選挙で起きたことは、何だったのか、SNSの発信の自由と共有の自由が奪われたということです。恐ろしいことに、世界最強国家の現役大統領のSNSアカウントを凍結した、大統領以上の選挙で選ばれていない権力があったということです。 それでも、データベースマーケティングを30年近くやっていた人間の良心として、トランプ大統領は、間違いなく有権者による自発的投票では、地滑り的に勝っていたと確信しております。SNSの発信の自由・共有の自由が、規制され検閲されていたことは、陰謀論と言われていましたが、最近のイーロン・マスクのTwitter社買収後、FBI関係者が常駐して、検閲活動を実施していたことが明らかになりました。新型コロナやワクチンについても同様な検閲が行われていました。AI技術が格段に進んだ現在、ネットでの言論発信・共有の自由が検閲により奪われて、工作活動に利用されるとビッグブラザーに支配されることになります。

    共産党の委員長選任では行われない自由な選挙は、民主主義の最大の美点であるとともに、弱点と考えます。
    ①有権者が、正しい情報を得られるか(報道しない自由や、大量のプロパガンダによる誘導)
    ②有権者が、賢明な投票ができるか? 上記の正しいの情報が得られればできます。 間違っていても時間がかかりますが、次回選挙で落とせます。 リコールもできます。
    制度的な弱点としては、
    ③正当な有権者のみが投票できるか?
    ④正当に開票されるか?

    2020年の米国の大統領選挙では、①は制限されたが、②の有権者の賢明な投票はされたと考えます。 実際トランプ大統領は、過去最高の7100万秒以上の得票数を獲得しました。③④が確保されなかったことにより、バイデンが勝ったことになったと考えております。

    米国大統領選挙を箸袋の数で、優勝者を決定するB級グルメ大会だと考えれば、わかりやすいです。
    大会当日はトランプ屋台は行列が並んで大盛況で箸袋も大量回収できました。 バイデン屋台はまずくて人気がないので、行列もできず箸袋もあまり集まらず、当日のカウントではトランプの大勝利でした。 ところが、バイデン屋台は日付が変わってから、通信販売で売れたと称する箸袋や中国から輸入された箸袋を持ち込んで逆転勝利(バイデンジャンプ)しました。2022年の中間選挙のアリゾナ州では、大人気のカーリーレイク屋台の行列にならんだのに、箸袋がついていませんでした。

    選挙については、制度上の不正を行わなくても介入することができます。 これは沖縄県知事選挙と、今行われている奈良県知事選挙での中国の介入を推測します。保守票を分断するために、当選見込みはないが、一定の地盤と集票力のある第二の保守候補を出すとともに、特定宗教票を親中候補に投票させることです。これは制度として認められていることなので、中国の浸透工作の恐ろしさを改めて感じるばかりです。

    1. 埼玉県民 より:

      投稿の反映が遅れて二重投稿となってしまいました。

  12. 匿名 より:

    「ネット化で一般人は『メディアに反論する手段』を得た」という見立ては、ネットが持つ効用の一面を非常にうまく説明していると思います。

    ネットの効用として挙げられるものとしては、情報の双方向性とか速達性とか、情報収集のチャンネルの多角化とか、情報の相互比較や時系列分析の容易さとか、様々なものがあると思いますが、こういったネットの恩恵を受けることによって、個人レベルでも、事実情報を多角的に収集し、それに基づいた適正な考察を組み立てることが可能となり、さらには、考察結果を自ら情報として発信したり、発信した情報について、ネット空間における多角的な検証や評価も受けられるようになりました。「メディアへの反論」も、ネットのこうした「知的で能動的な活動を促進する仕組み」が機能することによって、個人レベルでも行うことができるようになった活動の一つだと思います。

    ただ、逆に言えば、ネットの恩恵を十分に享受するには、「知的かつ能動的」な姿勢が要求されるということでもあると思います。言い換えれば、「自分の頭で考え、自分から積極的に情報を取りにいく」姿勢が必要なのだと思います。事実情報を収集するにも、それを基に考察を組み立てるにも、「知的かつ能動的」な姿勢は不可欠です。

    さらに考察を進めれば、「自分の頭で考え、自分から積極的に情報を取りにいく」ことをあまり好まない人たちにとっては、ネットよりも、電源を入れるだけで画面から情報が流れてくる「テレビ」や、紙面を拡げて漫然と眺めるだけで情報が目に入ってくる「新聞」のほうが、嗜好に合うかもしれない、ということにもなるかもしれません。

    自分の頭で深く考えることをせずとも、画面や紙面を眺めているだけで、何だかものが分かったような気分になれることにメリットを見出す人たちにとっては、「テレビ」や「新聞」はこれからも手放せないアイテムでしょうし、そういう客層に対してメディア本位の思想や情報を刷り込もうとして番組や紙面が作られ続ける限り、メディアの影響力というのは、なかなか衰えていかないのかもしれません。

    中長期的な視点で見た場合に、テレビや新聞といったオールドメディアが、今後、かつての影響力を取り戻すというような流れには、おそらくならないと思いますので、自分はその点は楽観的に考えております。ただ、「視聴者や読者に知的な負荷をかけないラクチンなオールドメディア」の影響力は、今後も意外としぶとく残り続けるのかもしれません。

    1. 雪だんご より:

      「ネットは嘘を見抜ける人、疑う事を知っている人には有用。
      逆にすぐに騙される人、頑張っても疑えない人には有害」
      おおいに賛同致します。

      「どう頑張っても知的になれない人、先天的に頭が悪い人、
      教育を受けられないまま歳を重ねてしまった人」にはネットは使いこなせない、
      と(極論かも知れませんが)言い換えても良いでしょう。

      これを情報ではなく食事に言い換えても通じるでしょう。
      「”マスコミ”と言う料理屋が信用できないから、自炊しよう」と呼びかけても、
      「どう頑張っても自炊なんかできないんだよ!そんな時間ないんだよ!
      努力しても失敗し続けるだけだったんだよ!」と言う人は、”マスコミ”の
      出す怪しい料理を金を払って食べ続けるしかない……非情な事です。

    2. asimov より:

      匿名様。

      主張の大部分に同意します。

      >自分の頭で考え、自分から積極的に情報を取りにいく

      これも必要なリテラシーだと思います。

      ただ昨今、Microsoft Copilot や Google Bird と言った検索補助にも使える技術の進歩が目覚ましいという側面もあります。

      現状は「適切な言葉」を入力することで、必要な情報へのアクセスが容易になってきた程度だと認識しています。検索エンジンをかなり高性能にしたぐらいの位置付けでしょうか。

      他にも図表や文章の生成という機能もありますが、論旨がそれる為、ここでは割愛させていただきます。

      現状では確かに利用者側の知的面での負荷はあります。

      ただ例としてあげた Copilot に積まれている GPT4 のベースとなる GPT3.5 を使った個人的な感触は「便利過ぎる」でした。

      別のアーキテクチャになりますが、こちらの検索履歴や閲覧履歴も学習データとして収集されています。年齢や性別、居住地域のデータも広告表示のさいに織り込まれています。

      これでまだ過渡期の技術です。

      将来的に「特に何も考えていなくても、その日の気分すら類推し、自動的に情報やコンテンツが表示される」日が来るのかも知れないと愚考しています。

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