自民党の外交安保「安倍路線」に見える岸田首相の限界

全国の「岸田文雄ファン」の皆様には大変申し訳ないのですが、少なくとも外交・安全保障の分野に関しては、どうも「派閥の力学」と「岸田首相の政治力の限界」が見えてきてしまいました。最新版の自民党の政策パンフレットなどを読む限りにおいては、外交・安全保障が「安倍路線」に回帰しつつあるように見受けられるからです。

岸田首相の外相人事に安倍総理が「激怒」?

岸田文雄内閣における外相といえば、当初は安倍晋三・菅義偉内閣時代から外相を務めていた茂木敏充氏が留任・横滑りしていました。ただ、昨年10月の衆院選で甘利明・自民党幹事長が小選挙区で落選したため、幹事長を辞任。代わって茂木氏が外相を外れ、幹事長に就任したのです。

茂木氏の後任外相に岸田首相が選んだのは、山口3区で河村建夫・前衆議院議員を事実上の引退に追い込み、衆院に「鞍替え当選」したばかりの林芳正氏。その林氏といえば日中友好議連の会長でもあるため(※のちに辞任)、報道等によれば、安倍晋三総理あたりはこの人事にかなり怒った、などともされています。

ただ、岸田首相が「独自色」を出そうとしたのは、結局はこの人事だけだったのかもしれません。

自民党が公表した『政治は国民のもの 自民党令和4年政策パンフレット』【※PDFファイル】と題する資料を読んでいて気づいたのですが、とくに外交・安全保障の分野に関しては、明らかに「安倍路線」に回帰しているフシがあるからです。

「決断と実行」って…

全国の「岸田文雄ファン」(?)の皆様には大変申し訳ないのですが、やはり岸田首相自身が自民党内の「少数派閥」の出身であり、どうしても最大派閥である安倍派に加え、茂木派や麻生派などの顔色を窺わなければならないという実態が、少しずつ見えてきます。

全部で12ページから構成されるこのパンフレット、2枚目には、岸田首相のこんな力強いメッセージが掲載されています。

決断と実行。私たち自民党は、皆さんの暮らしを必ず守り抜きます。自由民主党総裁 岸田文雄

このあたり、「決断」も「実行」も、岸田首相が述べると「何かの冗談ではないか」と疑念を抱く方も多いかもしれませんが、とりあえず先に進みましょう。

パンフレットの3枚目の『日本を守る。』『1.毅然とした外交・安全保障で“日本”を守る』と題したページを読むと、なかなかに驚きます。『国際社会の平和と安定を実現する』、『国防力を抜本的に強化する』、『海上保安体制を強化し、海洋秩序を保つ』、などとあるからです。

あれ?安倍路線そのものでは?

たとえば項目のうちの『国際社会の平和と安定を実現する』については、こんな具合です

  • ロシアに対し厳しい制裁措置を講じるとともに、ウクライナおよび周辺国への人道 復興支援を強化します。
  • 来年のG7議長国として、普遍的価値に基づく国際秩序の維持・発展に主導的役割を果たします。また、時代に即した国際協力を推進します。
  • 自由で公正な経済秩序の構築、人権尊重を後押しする国際協調・指針策定・輸出管理の検討等を進めます。
  • ODAを拡充し、国際保健や経済安全保障等を戦略的・機動的に推進します。
  • 「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、米、豪、印、欧州、ASEAN、太平洋島嶼国、台湾等との連携を強化します。
  • 実効性ある新たな国際秩序構築と国連改革に取り組みます。
  • 北朝鮮に対し、全ての拉致被害者の即時一括帰国を求め、核・ミサイルの完全な放棄を 迫ります。

「連携すべき相手」にさりげなく「台湾」が含まれていて、「韓国」が抜けているのにも驚きますが、それだけではありません。「自由で開かれたインド太平洋」は、まさに麻生太郎、安倍晋三、菅義偉の各総理が推進してきた路線そのものでもあります。

また、『国防力を抜本的に強化する』のコーナーでは、こんな記述もあります。

  • NATO諸国の国防予算の対GDP比目標(2%以上)も念頭に、真に必要な防衛関係費を積み上げ、来年度から5年以内に、防衛力の抜本的強化に必要な予算水準の達成を目指します。

このあたり、『骨太方針に見る安倍総理「院政」』でも「明らかに安倍総理の意向が強く働いている」と指摘しました。岸田首相は外相人事で安倍総理の意向を無視するなど、「独自色」を出すのかと思っていたのですが、少なくともこのパンフレットの3枚目を見る限りは、強い「安倍路線」がうかがえます。

まさに、派閥の力学、といったところでしょうか。

「新しい資本主義」もグダグダ…

次に注目したいのは、パンフレットの7枚目以降の『未来を創る。』の箇所です。

いちおう、岸田首相にとっての「肝煎り政策」である『新しい資本主義』は項目のタイトルにもなっているほか、パンフレットの7枚目でコラム的にも掲載されているのですが、「新しい資本主義」と銘打っているわりには、「トーンダウン」が目立ちます。「四半期開示廃止」も「株主資本主義からの脱却」も出てこないからです。

また、例の「脱炭素」「太陽光発電の推進」などについては、パンフレットの8枚目でこんな記述が出てきます。

“脱炭素”を成長の起爆剤にする
  • エネルギー・物資の安定供給のため、内外の資源開発や調達・設備投資支援等と、再生可能エネルギーの最大限の導入、安全が確認された原子力の最大限の活用を図ります。

いちおう、「再生可能エネルギーの推進」という目標については維持されているものの、しれっと「原子力の活用」がここに顔を出しています。このあたり、あと一歩踏み込んで「脱・再生可能エネルギー」、「原子力の全面的な復活と増強」を織り込んでほしいところですが、残念ながら現状ではこれが限界なのでしょう。

また、同じく8ページ目には、『財政と金融で成長を支える』とあり、こんなことが記載されています。

  • 経済成長を実現し、財政の健全化を進め、将来の安心を築きます。

この「財政の健全化」は、前回の衆院選のパンフレットには記載されていなかったものですが、ただ、それと同時に「プライマリ・バランスの均衡」といった具体的な健全化目標には触れられていません。「財政健全化」は麻生派あたりがねじ込んだのかもしれません。

さらには、パンフレットの12枚目では、引き続き、「憲法改正」が明確に謳われました。

改憲は自民党の結党の理念だったはずですし、これに言及しないならば、自民党は存在意義のひとつを自ら否定するようなものとなってしまいますので、引き続き、改憲については強く推進していただきたいものです。

もっとも、個人的には現在の日本にとって、最優先すべき政策課題は「改憲」だけではないと考えています。

電波行政を通じてNHKの肥大化をいかに抑制していくか、「F欄大学」などの粗悪な私大を乱造する文部科学省をいかに改革していくか、あるいは「増税原理主義」の官庁・財務省をどう解体に追い込んでいくか、といった「官僚利権との闘い」も、大変に重要だと思う次第です。

いずれにせよ、自民党の政策パンフレットというものは、得てして基本的には総花的であり、具体論に乏しいものではあるのですが、そのなかでも行間を読み解いていくと、何となく岸田首相の党内における立ち位置が見えてくると思うのですが、いかがでしょうか。

読者コメント一覧

  1. カズ より:

    >「決断と実行」って…

    サムネイルを見て思ったのですが、スローガンありきで急遽画像の方を差し替えた(菅→岸田)感がアリアリですね。

    1. 元ジェネラリスト より:

      岸田氏「私は決断力と実行力があります!」

      ・・・それがなきゃ困ります。

      1. カズ より:

        ○○細胞は・・。みたいにならないことを願います。

    2. 簿記3級 より:

      聞く力はどこに行ったと思わず笑ってしまいました(笑)本来、実行と決断は聞く力とは対極に思えるのですが…
      とりあえず、岸田さんという人間は聞く力もあり、決断と実行もできる最強の男、兼総理ということで理解しました(笑)
      新しい資本主義を作る男ですからそれくらいかんたんなのかもしれません。

      1. カズ より:

        「”あった”らしい資本主義」なんてオチはご勘弁願いたいですね。

        1. 元ジェネラリスト より:

          いつもながらセンス抜群です。w

  2. ちょろんぼ より:

    そりゃ、外交・安全分野で安倍元首相を超えられません。
    岸田首相の仕事というか、やり方は「みんなまとめて仲良くにね。」
    ですから。 
    最も欧州の状況は不可解だといって、内郭解散した人よりマシですが。
    現在の第一次大戦後の米国発の暗黒の木曜日に近づいている状況で
    呑気にみんな仲良くなんてできません。
    いかに経済の混乱を防ぎ、国家の安全(食料・軍事)を守る為に
    何をすればよいかを考えないといけない状況ですから。
    特に食料問題は緊急です。 第二次大戦前の人口を遥かに超えた
    人口を抱えている以上、農林省が出している食料危機時の食品を
    本当に食べれる人達は極く少数になります。(あの貧弱な献立さえ
    過大表現です)

  3. 元ジェネラリスト より:

    P.14 女性がより輝ける社会を実現する

    ネット上どこかで見かけたのですが、ある人が女性社員に「女性が輝ける社会って何?」と聞いたら、「女性が出世できる社会ですよ」と即答して妙に納得したという話がありました。詰まるところ、それ。

    新しい資本主義については、総裁選から9ヶ月も経過するのに、「詰まるところ、何なの?」が相変わらずわからんですね。
    歴史上2回あった資本主義の転換(福祉国家と新自由主義)の3回目は、「官or民」ではなく「官and民」で、新市場開拓に官が率先して動く。で、スタートアップ支援しますと。何も新しいものが見えません。

    政府のベンチャー支援などは、支援をうけると報告に忙殺されて仕事ができなくなるのでモデル企業以外誰も使わない、と聞きました。
    「成果を政府が調達する」とありますが、まさか、支援した企業は必ず成果が出る前提だったりして。

    「新しい資本主義なんてもう古い。早く落し所見つけて忘れたい」、なんて思ってないですよねー。
    まさか、ですけど。

  4. クマさんのパパ より:

     岸田首相の目的は、変な表現ですが「できるだけ長く首相でいたい、ひたすら首相でいたい」ということではないのかと思っています。そこには理念も悪意もありません。手段が目的に変化してしまっている典型例のような気がします。
     例えば田中角栄という人物は首相になって金儲けがしたい、菅直人という人物は首相になって中韓とともに日本を壊したい・毀損したいという明確な目標があったと考えています。
     そのような悪意の塊に比べればマシといえばマシなのでしょうが・・・。

    1. はにわファクトリー より:

      「いつまでも首相でいたい」との深意を見抜いたからこそ、読売新聞や日本経済新聞社は「長期政権も夢でない」とおだてに弱い中間管理職根性をくすぐるセリフを繰り出して岸田文雄首相を支持する立場をいち早く取った。それに国民が気が付いていないとでも。

  5. トシ より:

    >岸田首相が「独自色」を出そうとしたのは、結局はこの人事だけだったのかもしれません。

    岸田は島田防衛事務次官を退任に追い込んだ(この島田は安倍の秘書官だった)
    「2年の交代は慣例」とし安倍の直接の再考説得にも応じなかったようだ。

    一説には岸防衛相の後任に宏池会寺田を就任させるための布石ともされる。
    岸の後任が小野寺ならともかく寺田になったら岸田と安倍は決裂することになろう。

    参院選後の内閣改造に要注目だ。

    今朝のフジ日曜討論。

    原子力潜水艦を抑止力のためにも性能が高いものを持つべし、と維新松井が主張。
    N党立花が同意し国民玉木も新技術の導入もすべし、と応じる。
    岸田はこれに慎重になり公明は反対。

    これが岸田が右から攻撃され左派から攻撃されない理由だ。

    ちなみに核シェアについても「広島出身だから議論しない」という立場。
    中北ロから国を守るには核保有しかないことすら理解できないらしい。

    このように岸田単体ではお話にならない。
    裏から無事に動かせるうちは必要とされるが、そうでなければ用済みとなる。

  6. 匿名 より:

    いやーねーこーゆうネトウヨサイトは。岸田首相が阿部元首相から外相として重用されていたのを知らないの?ここのブログは矢鱈岸田には厳しい癖にアベのことは絶対に批判しようとしないのね。ネトウヨのダブスタwww

    1. 天網恢恢疎にして漏らさず より:

      “重用” それは違う! ほかに適当な置き場所
      が無いので取り敢えず処遇していた、
      ···· が 正解。 それより
      君は、岸田の 何処を持って 日本国にとって頼もしい or 素晴しい総理大臣 だと··· ! !? w。

    2. より:

      匿名様

      人物そのものの批判は意味をなさない。具体的な言動・行動・仕事の批判は大いに結構。そう思う。

      サイトの批判ではなく、サイト主や投稿主のどの文言がどうダメなのか、具体的な批判すると知的好奇心を刺激され、大いにウケる人々が多いサイトだと思う。

      レッテルを貼る行為は、自身の具体的論証力の欠如を示す、もしくは単なる逃げと捉えられる。
      安倍元総理の批判も探せば見つけられますよ。面倒だから私は探さないけど。

    3. 匿名 より:

      このサイトでは安倍政権下で行われた増税を批判してますよ。

    4. sey g より:

      安倍元総理です。
      やはり、日本人の名前の区別がつかない国の人なのかな。
      安倍元総理を戦前の阿部信行朝鮮総督の子孫と間違えたくらいですから。
      事実陳列罪で責めてるのでしょうか?

    5. 匿名 より:

      パヨチン涙目で草

    6. KY より:

       ネトウヨ連呼してる時点で既に正気を疑われている事に気付かないお花畑パヨク。
       こんな事してるうちは説得力無しと見做されて誰も耳を貸さない事にも気付かないの。

      1. 匿名 より:

        酷使様が降臨!都合が悪くなるとパヨクって、涙ふけよネトウヨ酷使様!

        1. KY より:

           あんたには世相マンボウさんのコメントも「馬耳東風」でしょうね。
           どっち道ネトウヨ連呼した時点で詰んでます。
           アベガーって例外なくこんなもの。

          1. 世相マンボウ_ より:

            『馬事東風』とは言っても
            まともな馬さんではなくて、
            『うマじみーるP』金将軍とか
            韓流の人たちでしょうから、
            東方はバクッたり集ったりする
            対象でしかないのでしょうなあ。

            いずれにしても
            『ネトウヨ』レッテル貼りは
            乱発されすぎて、
            今や少なくともイカレ左翼や
            韓流なんかではないという
            むしろポジティブな意味しか
            持たなくなってしまっている
            というのに憐れです。

    7. 世相マンボウ_ より:

      はっは。
      この匿名さんのような
      日本を支える多数派国民良識層に
      安易な『ネトウヨレッテル貼り』
      をして
      ご自分たち少数そんなこんなを
      誤魔化すこうしたしょもない
      テンプレを書き込まれたことを
      歓迎します  (^^)

      無理筋で
      『ダブスタ?』だとか意味なく
      強がっては見えますが、
      小数の匿名さんのような人たちは
      他国の捏造加担して日本の道を
      左に西に踏み外した、
      『どぶサヨ』立ち位置の
      お方さんたちでその滑稽な主張は 
      ダブスタならぬ 
      『ドブすた』(=DOBU Standered)
      と笑われてしまっていることを
      ご認識あれ(笑)
      とアドバイスして差し上げます。

      1. KY より:

         何せ「ネトウヨ」はパヨクが内ゲバする時に敵対者に対する蔑称としても使われるので、もう彼ら自体定義が疎かになってるのは間違いありません。
         そんな捏造語を今になっても嬉々として使う連中の脳味噌って一体・・・

    8. 通りすがり より:

      阿部だのアベだの素にしても故意にしても痛々しいな。
      君、外国人?

      私は安倍元総理が岸田文雄を外相として「重用」していたとは全く思っていないが。

  7. 犬HK より:

    ×決断と実行

    〇検討と先送り

    1. sey g より:

      検討と先送りがこれ程しっくりくる総理も久しぶりですね。

    2. はにわファクトリー より:

      「期限ぎりぎりまで考えた」という意味の国会発言を耳にした記憶があります。
      前のめり姿勢を批判されての答弁と当方は判断しました。ぎりぎりまで決定を先延ばしにすることは、「熟慮」でなく「果断な決定」でもありません。まるで違っています。
      取締役会で吊るし上げを喰らう新米ヒラトリのような国政さばきは、日本国にふさわしくないと考えます。

  8. taku より:

    自民党の政策パンフレットがどうでも良いとは申しませんが、岸田首相にとっての優先順位はそう高いものではないかもしれません。
    仰る通り、安倍政権時代の”政高党低”から見ると、岸田首相はかなり党内状況にも目配りしないといけない状況かと思います。そんななかで①財政再建推進本部での提言とりまとめ②島田防衛事務次官の留任阻止など、安倍元首相の逆鱗に触れそうなことも、さらっとやってのけているようにも見えます。
    それもこれも、世論調査の支持率が高水準をキープできているからでしょう。安倍・菅のこわもてから、ソフトな印象に変わったためと、言われますが、さてどうでしょうか。
    私は、対韓外交に比較的関心が高く(このサイトをご覧の方の多くもそうだと思います)、それについては現政権の方針を支持しております。とりわけ、先の日米会談で米国の介入懸念を巧みなセリフでシャットアウトした手腕には、感心しております(報じたのは産経だけですが)。
    参院選挙が終わると、3年間国政選挙のない、政権にとっていわば”ゴールデンタイム”を迎えます。そこで何を成し遂げるか、が岸田首相の評価を、決めるのではないでしょうか。

  9. オブ より:

    岸田さんは総理総裁というよりは党の幹事長が適職だと思っています。

  10. 名無し より:

    それでも……それでも……法案全部通したんじゃいw

    独自性を出そうとして、空回り。んで、安倍・麻生へ泣きつき党主導の政権運営。
    まぁ、これなら岸田さんでもいいんじゃない?w

  11. 古いほうの愛読者 より:

    総理大臣という職務は,皇室同様,セレモニー的仕事が多いので,それに加えて政策まで考えろ,というのは酷かもしれません。平安時代の「院政」というのは,結構合理的な制度だったと思います。総理大臣は人をまとめるシンボルで,政策立案や実務は取り巻きや総理経験者で行う,というのも悪くないんじゃかいでしょうか。

  12. より:

    安倍路線の維持・継承は、ブログ主様をはじめとして、こちらの多くの方々が望んでいたことなのではないのですか? 回帰も何も、岸田総理は就任以降、一度たりとも路線修正の意向を示したことはありません。なので、いったい何がご不満であるのか、全く理解できません。「岸田総理は必ず対韓対中宥和(=無用な譲歩)をするに違いない」と決めつけていたがゆえに、意外に感じているだけなのではありませんか?
    岸田総理就任以来、「少数派閥の長でしかない岸田総理に、安倍氏や麻生氏の意向に反するような路線変更を断行するだけの肚も政治力もないだろう」とたびたびコメントしてきましたが、これまでのところ、何も変わってはいません。今回発表された公約も、就任以来の方針に沿ったものであり、むしろ防衛費の大幅な増額に踏み込んだ分、プラス評価となるでしょう。
    もちろん、公約が実現されるかどうか、現時点では確言などできません。在任中に実現できなかったり、後退したりなどすれば、当然マイナス評価となります。でも、現時点で「どうせ実現できるはずなどない」と決めつけるのはアンフェアでしょう。実現されては困る某国や某々国の手先でもなければ。

    何度も同じことをコメントしていますが、現時点での岸田総理への評価は「信頼を措いて支持するまでには至らないが、不支持を明言するほどの失態はない」という線から動いていません。どこぞでいらん言質を取られるのではないか、なにかやらかすのではないかという不安を完全に拭い去ることなどできませんが(それを言い出したら、誰が総理でも一緒)、岸田総理がなにか大失敗をやらかすことを期待するほど、捻じ曲がった根性は持ち合わせておりません。

    余談:
    林外相については、いまのところ上級メッセンジャーボーイ以上の役割を果たしているようには見えず、外相失格と断じるまでには至らないかもしれませんが、いつ交代させられても不思議はないですね。噂によると、起用に当たって、難色を示した安倍麻生両氏に対し、「ダメなら1年で替えますから」ということで了承を取り付けたという話がありますが、次の内閣改造では誰かに替わっているかもしれませんね。

    1. 匿名 より:

      そんなことよりNATOの東進でこないだとある福岡市民様にケチョンケチョンに論破されたことについて何か一言くださいなwww

    2. 匿名 より:

      Mr.検討中は不支持の理由にはならない…?

      1. KY より:

         私にはフェイクニュースに便乗してまで岸田叩きをする一部保守の気が知れません。それでは普段自分たちが忌み嫌ってるパヨクと同じじゃないですか。

        https://ksl-live.com/blog51652

        https://ksl-live.com/blog51632

        1. 匿名 より:

          ん?フェイクニュース…?
          ごめんなさい、何に対する返信なのかよく分かりません。

          1. KY より:

             それを理解する事無く岸田叩きに奔走するならば、その人たちは「13年前の悪夢」を無自覚のまま繰り返すでしょうね。

  13. 引っ掛かったオタク より:

    岸田人事については官房長官なども”岸田色”だったんじゃなかったでしたっけ?

  14. 匿名 より:

    欠断と熟考の岸田政権。

  15. 匿名 より:

    個人的に、岸田総理については様子見側の人間ですが、あまり批判的ではない人間として思うのは。
    全然、岸田総理の政治力の限界とは思いません。

    何故なら、彼に期待していたことも、現実的な落としどころも、最初から安倍路線の継承だと考えていたからです。
    また、一連の政策も最初から大きく安倍路線と逸脱していません。
    ですので、恐らく派閥調整によって、決定にいくらか時間が掛かる傾向があるにしても、期待通りの働きだと見ています。

    何故そうなるのかと考えれば、この話は最初から予想出来た話です。

    まず、日本では総理とはいえ権限は大きくないので、何でもかんでも前政権の路線をひっくり返す何て真似は出来ません。外交には一貫性が要求されるので、そこを覆すなんて真似は出来ないのです。
    それが出来ると考えるのは韓国くらいです。民主党ですら、やろうとして中途半端に終わりました。
    安倍元総理でさえ、総理在任中と、総理の席を離れたときの発言や動きが結構違います。このあたり、「総理の間にやれ」なんて言われるくらいなので、相当に制限されていたと見ていいでしょう。
    そんな中で、派閥の力が弱い岸田総理が、そんな大きな路線変更が出来るはずがありません。

    また、自民党内の派閥争いも、昔に比べれば大分緩やかになっているとみています。
    中選挙区制から小選挙区制に代わり、政治と金の問題が小さくなったこと。
    政策ではなく、派閥争いといった政局を争う態度では有権者に見限られ、政権交代も起きるという経験があること。
    このことから、各派閥間は対立よりも調整に重きを置いていると考えていました。
    なので、岸田総理が独自色を出すよりも、自民党内の派閥の力学に従って、意見調整をして政策が出てくる可能性が高いと。

    となると、最終的に安倍路線の継続や、大派閥に寄った政策が中心になるのは当然です。
    逆に、どこをどうして韓国や中国に甘くなるという見方になるのか、不思議なくらいです。
    親中とか言われても、別に小沢一郎や野中広務よろしく中国詣でをしたわけでも、する気配も無し。

    岸田総理が、独自色を大きく出して、前政権の路線から逸脱するに違いないと言わんばかりの意見も見掛けてきましたが。
    これが、心配なのか(各人の予想が当たって欲しいという)期待なのか分かりませんが。
    安倍路線と変わらないのですから、岸田総理をそこまで悲観的に見る必要は無いんじゃないかと思います。

    1. 赤ずきん より:

      大筋同じ見解ですが 調整型の本質論として時間がかかるのが 世界情勢の目まぐるしい変化に追従できるのかなと言うところが 最大の懸念点です。検討は検討するほど検討すべき課題が増えていく傾向があります。決断と実行のスローガンを上げるということは それが現実問題として できないと言っているように感じられます。

      1. 匿名 より:

        懸念点については、同意出来ます。
        また同時に、中国五輪ボイコットや対露制裁への決断スピードも考えれば、答えを出さないといけないリミットについては、自民党間で共通認識は出来ている可能性が高そうに思えます。
        締め切りいっぱいまでは時間をかけるものの、締め切り破りはそうそうしない。

        個人的には、そんな感じで早期決断が必要な局面では、自民党内でもそれに合わせて速く意見を纏めてくれるのではないかと期待しています。
        実際がどうなるかまでは、まだ判断材料が少なくて何とも言えないと思いますが。

        スローガンについては、それこそ出来ていないというイメージが染みついていることを自覚していて、それを払拭させたいのでしょうね。やる気くらいは見せたいと。
        ただ、有事のような緊急性が要求される問題でない限りは、余裕を持って決断を下し、実行出来るようになれるかというと、それは厳しいと思います。

      2. はにわファクトリー より:

        「予定調和を目指す」「合意形成プロセス最優先、最重視型」では対応不能な事態はいくらでもあります。
        現場は文字通りに死ぬ気で働いているのに、国家レベルの機能不全に陥った3.11。デタラメ委員長と揶揄も飛びました。あれこそがニッポン型組織の悪夢であったと身の振るえる気持ちで回顧します。

        1. 元ジェネラリスト より:

          キッシーに対する懸念は同じです。
          結果ではなくプロセスへの懸念です。
          結果オーライと現状を肯定できません。

          私のサラリーマン経験では、彼のようなタイプを嫌というほど見てきましたので、彼の発言でいちいち私の脳のシナプスが発火するってのもあります。

          まあ、彼をどう評価するかはそれぞれの自由ですから、人の評価にあれこれ言おうとは思いませんけどね。

    2. はるちゃん より:

      私としては、岸田総理には批判の牽制球を投げておいた方が良いのでは無いかと思っています。
      2度韓国に騙されていますし、宏池会という対米従属的主体性の無い集団が、今後予想される国際政治と経済環境の変化に対応できるのか大きな不安があるからです。
      また、国防予算の増額などもありますので、参議院選挙後に増税を目論んでいるかも知れません。
      しっかりと監視しておいた方が良いと思います。

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