衆院議長セクハラ?久々のスキャンダルに歓喜する野党

立憲民主党さん、久しぶりのスキャンダル追及の時間ですよ!雑誌『週刊文春』が細田博之衆院議長のセクハラ疑惑を報じたことを受け、時事通信は、立憲民主党などの野党がこれを追及する構えだと報じています。週刊誌片手に舌鋒鋭くスキャンダルを追及する機会が得られたことで、どこか立憲民主党が生き生きしているようにも見受けられます。まさに、有権者の立憲民主党からの孤立が加速するかもしれません。

立憲民主党は最大野党…。

立憲民主党といえば、衆参両院において自民党に次ぐ勢力を有するまぎれもない第2党であり、かつ、最大野党です。

しかし、先日の『時事通信調査で立憲民主党が支持率最低:4番手に沈む』でも取り上げたとおり、時事通信の今月の世論調査では、政党支持率が2.7%と2020年の国民民主党との合流以来最低水準に落ち込み、公明党や日本維新の会に抜かれました。

しかも、これに関する時事通信の記事が強烈です。

内閣支持微減50.8% 物価高対応「評価せず」5割―時事世論調査

―――2022年05月19日17時14分付 時事通信より

この記事の「見どころ」は、こんな記述ではないでしょうか。

立憲民主党は同0.6ポイント減の2.7%にとどまった。2020年の旧国民民主党との合流以降最低の数値で、初の4番手。2月時点で4.8%あったため、通常国会で見せ場をつくれなかったことが要因とみられる」(※下線は引用者による加工)。

それにしても、「見せ場」って…。

発想自体、なかなかに強烈です。

得意技は、「週刊誌片手にスキャンダル追及」

本来、国会議員の本職のひとつは法律を作ることであり、国会の場で「見せ場」を作るために、週刊誌片手にスキャンダル追及に明け暮れることではありません。しかし、立憲民主党の議員の多くは、政府・与党に対する批判ばかりであり、対案がほとんどありません。

そういえば、昨年の衆院選では、立憲民主党のなかでもスキャンダル追及を「得意」としていた人たちがこぞって落選したという事実を思い出すと、今回の時事通信の調査結果も、ある意味では納得ができるものでもあります。

その落選した人物のひとりである川内博史・前衆議院議員の強烈なインタビュー内容については、今年1月の『立憲民主党の前衆院議員のインタビューがなかなか凄い』あたりでも取り上げていますので、ご興味があればご参照ください(※改めて読み返すと、これもなかなかに強烈な内容です)。

まさに、週刊誌片手にスキャンダル追及、立憲民主党の「得意技」、といったところでしょうか。

衆院議長セクハラ疑惑で野党が「攻勢」

それはともかくとして、岸田文雄内閣に対する内閣支持率や自民党に対する政党支持率が高位安定するなかで、立憲民主党に対する政党支持率が、どのメディアの調査でも低迷している原因は、「追及ネタがないから」なのでしょうか、それ以外に原因があるのでしょうか?

それを見極めるうえで、ひとつの興味深い手がかりが出てきました。

野党、衆院議長セクハラ疑惑で攻勢 自民は補正への影響懸念

―――2022年05月22日08時37分付 時事通信より

時事通信によると、細田博之衆院議長のセクハラ疑惑を週刊文春が報じたことを受け、「野党は攻勢を強める構え」としつつ、「これまで岸田政権に目立ったスキャンダルはなかったが、25日から始まる2022年度補正予算案審議への影響を懸念する声が自民党内で上がっている」、などとしています。

具体的には、立憲民主党の泉健太代表は20日の記者会見で、「事実であれば不適切だ」、「自ら説明すべき」などとしつつ、納得できる説明がなければ議長不信任案の提出などに踏み込む可能性を示唆した、などとしています。

もっとも、正直、この手のスキャンダルの追及は、国会という場で行うべきものなのかどうか。どうにも理解に苦しみます。

むしろ、補正予算の成立を人質に取り、「格好良く、舌鋒鋭く与党を追及する野党」という構図が、国民から飽きられていることに、立憲民主党を含めた野党はどうして気が付かないのでしょうか。

また、時事通信の記事を読むと、さらに驚く記載が次々と出てきます。

  • 野党は補正予算案審議で、細田氏の疑惑に加え、岸田政権の経済政策などをただす考えだ」。
  • 「(立憲民主)党は北海道・知床半島沖の観光船事故についても、国土交通省の検査体制などに不備はなかったかどうか取り上げる」。

本当に、追及するだけの政党だと思わざるを得ません。

もしも本気で経済運営を巡って前向きに提案しようと思うならば、消費税減税などに踏み込むのが筋ではないでしょうか。

いずれにせよ、個人的な感想を申し上げるなら、立憲民主党などがスキャンダル追及を継続するのであれば、立憲民主党はますます有権者から孤立するかもしれません。いや、「有権者が立憲民主党から孤立している」、とでも言うべきでしょうか(笑)。

本文は以上です。

読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ

このエントリーをはてなブックマークに追加    

読者コメント一覧

  1. 引きこもり中年 より:

    独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
    (というより、「立憲もそこまで酷くない」と思いたいので)
    立憲は、今の日本を平時と考えているのでしょうか。それとも(有事とは言いませんが)準有事と考えているのでしょうか。それと、立憲支持者は(内心では)どう考えているのでしょうか。
    駄文にて失礼しました。

    1. 元ジェネラリスト より:

      国家に有事と平時の区別があると思ってないでしょう。
      国家はいつも平時。国家がなくてもいいくらいに思っていそう。

      自分が選挙に落ちそうなときは有事でしょう。

    2. 引きこもり中年 より:

      すみません。追加です。
      立憲もまた、リスクゼロ教信者の集団ではないでしょうか。なにしろ、スキャンダル追及していれば、党内ではリスクゼロです。ただ問題は、ある問題ではリスクゼロでも、他の問題ではリスクが大きく、リスクゼロと思っていても環境が変わればリスクが発生するということでしょうか。

  2. 七味 より:

    衆院議長のスキャンダルで、どうやって政府を攻めるのか?
    興味津々なのです♪

    ٩( ๑•̀o•́๑ )و 総理は、衆院議長の任命責任をどう感じているのか?
    (((( ;゚д゚)))) 議長の選出は衆議院が行ったものでして・・・・

    あと、検査体制とかは行政の話だから、ちゃんとするなら意味はあると思うんだけど・・・・
    遺族に謝れとか事故の責任を取れとか裁判でやれば良いことしかやらなさそうですね(T_T)

    1. 元ジェネラリスト より:

      すみません、追加させてください。

      >٩( ๑•̀o•́๑ )و 総理は、衆院議長の任命責任をどう感じているのか?
      >(((( ;゚д゚)))) 議長の選出は衆議院が行ったものでして・・・・

      立件「総理、逃げるんですか!」「疑惑は深まった!」
      マス「国会では与野党の攻防が続いています」

      いや、マジにありそうで。

    2. ナニガシ より:

      これで立憲はあと10年戦える…!

    3. 匿名 より:

       細田議長を参考人招致してテレビ入りの予算委員会集中審議を衆参で開け、それを確約しない限り補正予算案の審議には応じられない、ですよ。あとはますます疑惑は深まった!をどのタイミングで繰り出すかだけ。
       国会議員の歳費が安い発言や定数是正批判でもミソつけた細田氏を擁護する世論はない。参院選に効くかどうかはともかくも、自民党執行部と国対は頭が痛いはず。

  3. 世相マンボウ . より:

    えっ? (^^) 
    立憲民主党さんが
    セクハラとかの疑惑を追求ですか?(笑)

    なんせ、その道にかけては
    初鹿、高井に米山さんという
    ビッグネームでの歴史を紡ぐ
    立憲民主党さんなのですから、
    「お株を奪うな」ならわかりますが。

    1. 世相マンボウ . より:

      まあ、とは言っても
      なんとかネタを探してしつこく
      インネンつける以外の手法は
      もはやお持ちでないかもしれませんなあ。

      なんせ韓流政党としての
      立憲民主党さんなのですが、
      菅直人鳩ポッポ政治の継承を
      堂々と正直に掲げてしまっては
      国民にシカトされることを
      実はご自身たちが十分知っての上での
      党名ロンダリングを繰り返しての
      今の姑息なありようなのです。

      かつて国民騙して政権取ったものの
      あっという間に叩き出された悪評を
      さすがにごまかすことは難しいと考えて
      それなら、自分たち以上の悪い評価を
      作ってなすりつけようと頑張ってきたのが
      モリカケなどのでっちあげ誹謗の数々です。

      しかしながら、その
      モリトモは籠池氏のカミングアウトで
      辻本主導の画策とバレてしまい
      桜の会とかに至っては
      鳩ポッポ主催の会のほうの
      反日参加者うじゃうじゃ疑惑のほうがよほど
      問題だと国民に見透かされてしまってます。

      さらには、共産党とコラボでの
      一般世論を装ったCLPの企みが
      共産党との内ゲバでバラされてしまいました。

      無党派層が剥げ落ちた今の
      わずか数%の今の支持率は
      専従でおまんまさんと韓流の人たちに
      過ぎないと見透かされてしまっています。

      ただ、私はそんな立憲民主党も
      少数でそんなこんなの人たちとは言え
      頑張って棲息して欲しいと応援しています。
      ただそのためには、
      もはや通用しなくなった
      正義と日本の多数派騙りをやめて
      専従でおまんまさんと
      韓流の政党であることと
      菅直人鳩ポッポ政治の継承を
      いまだに画策していることを
      正直に発信したほうが
      今ほどに忌み嫌われることはないだろうにと
      アドバイスさせていただきます。

  4. クロワッサン より:

    「東京の父」改め「東京の恥部」鳥越俊太郎氏による女子大生淫行問題をロクに問題視しなかったのが特定野党及び特定メディアなんだから、細田氏がセクハラしようが性的暴行をしようがロクに問題視しないんじゃないですかね?

  5. めたぼーん より:

    飯の種を見つけて喜んでいるんだろうな、立民は。飯では無く、自身にブーメランが自動的に刺さりまくる毒饅頭だと思うのですが。

    1. KY より:

       同意です。多分この後立憲民主にでっかいブーメランが飛んでくる、何時ものパターンの繰り返しがあるでしょう。

      1. KY より:

         あれから10日も経たない内に、予想通り特大のブーメランが飛んできました。不信任案提出で自らのスキャンダルを誤魔化せると立憲民主は本気で思ってるんでしょうか。
         自らの不祥事で「見せ場」を作るのが民主党以来の伝統芸なのでしょう。
         その悪性遺伝子故に。

  6. カズ より:

    立憲民主党は「アンチ自民党」と改称すべきなのかと。
    政権追及より、政策追求を党是とするその日まで・・。

  7. がみ より:

    言う事とやる事がものすごく解離しています。

    立憲・福山議員「地球的規模の課題がいっぱいある中で、私国会からいなくなるの嫌なんです!」

    地球的規模の課題って衆議院議長のなにやら?

  8. 匿名 より:

    立民はCLP問題で「説明責任」はどの程度の説明で果たせるかというのを示してしまったところがありますから、
    細田議長が「根拠がない」と「説明」したのを不足だとは言いづらいと思うのですが……

    それでも責め立てたとして、仮に細田氏が議長を辞した場合、次の議長も自民党から出るでしょうから国会が何が変わるかというと、ねぇ……
    問題化し続けても立民の自己満足を満たす以外の意味がないように思うのですが、どうでしょう?

※【重要】ご注意:他サイトの文章の転載は可能な限りお控えください。

やむを得ず他サイトの文章を引用する場合、引用率(引用する文字数の元サイトの文字数に対する比率)は10%以下にしてください。著作権侵害コメントにつきましては、発見次第、削除します。

※現在、ロシア語、中国語、韓国語などによる、ウィルスサイト・ポルノサイトなどへの誘導目的のスパムコメントが激増しており、その関係で、通常の読者コメントも誤って「スパム」に判定される事例が増えています。そのようなコメントは後刻、極力手作業で修正しています。コメントを入力後、反映されない場合でも、少し待ち頂けると幸いです。

※【重要】ご注意:人格攻撃等に関するコメントは禁止です。

当ウェブサイトのポリシーのページなどに再三示していますが、基本的に第三者の人格等を攻撃するようなコメントについては書き込まないでください。今後は警告なしに削除します。なお、コメントにつきましては、これらの注意点を踏まえたうえで、ご自由になさってください。また、コメントにあたって、メールアドレス、URLの入力は必要ありません(メールアドレスは開示されません)。ブログ、ツイッターアカウントなどをお持ちの方は、該当するURLを記載するなど、宣伝にもご活用ください。なお、原則として頂いたコメントには個別に返信いたしませんが、必ず目を通しておりますし、本文で取り上げることもございます。是非、お気軽なコメントを賜りますと幸いです。

七味 へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました

自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。

【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました

日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。
関連記事・スポンサーリンク・広告