プーチン氏、うっかりフィンランド大統領に「脅威は存在しない」と言ってしまう
「この状況を招いたのはあなただ、鏡を見よ!」。フィンランドのニーニスト大統領がNATO加盟を正式表明した際の発言です。これに対しプーチン氏は、ついうっかり、こう発言してしまったようです。「フィンランドに脅威は存在していないではないか」――。プーチン氏も長年の独裁で周囲をイエスマンに囲まれているからこそ、普段の感覚でこんなおかしなことを述べてしまったのかもしれません。
長年、NATOへの非加盟を貫いてきたフィンランドとスウェーデンが、NATOに加盟する公算が高まっていることに関しては、『「困っている」とみずからバラすのがロシアのスタイル』あたりでも紹介したとおりです。
こうしたなか、ウラジミル・プーチン大統領の「逆ギレ」でしょうか、ロシアのメディア『タス通信』(英語版)に昨日、こんな記事が掲載されていました。
Finland’s rejecting military neutrality policy would be wrong, says Putin
―――2022/05/14 22:51付 タス通信英語版より
タス通信によると、プーチン氏は土曜日、フィンランドのサウリ・ニーニスト大統領と電話会談を行い、フィンランドには「軍事的脅威は生じていない」としつつ、同国が伝統的な軍事的中立政策を放棄することは「誤った決定だ」と批判したのだそうです。
なんだか、本気でそうおっしゃっているのかと言い返したい気持ちでいっぱいになります。フィンランドに軍事的脅威をもたらしている張本人が、「フィンランドに現在、軍事的な脅威は存在しないじゃないか」などと述べるとは、開いた口がふさがりません。
ちなみにニーニスト大統領といえば、5月12日の記者会見でフィンランドのNATO加盟などを巡って、ロシアに対し、 “You caused this — Look at the mirror!” と述べたことでも知られています。
“You caused this – look at the mirror”.
🇫🇮 Finland’s President Sauli Niinistö says Russia is to blame for Helsinki’s potential membership of NATO, as the Ukraine war has shown Moscow is willing to attack its neighbours.
Finland is set to announce its NATO decision today. pic.twitter.com/bf1lOncuop
— euronews (@euronews) May 12, 2022
プーチン氏がどういう意図でニーニスト氏に対し電話をかけたのかは存じ上げませんが、もしもニーニスト氏にNATO加盟の翻意を促したのだとしたら、これは明らかに逆効果でしょう。このプーチン氏の「フィンランドに脅威は生じていない」発言、まさにフィンランドの神経を逆撫でしたものだからです。
想像するに、プーチン氏も長らくの独裁で、周囲をイエスマンで囲まれ、明らかにおかしなことを言っても周囲からたしなめられることがないという状況に慣れ切っているのではないでしょうか。
だからこそ、普段の感覚で、フィンランド大統領本人にも、ついうっかり「貴国に脅威は存在していないではないか」、などと述べてしまった、といったところが真相ではないかと思う次第です。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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「鏡を見やがれ」(意訳)は、はにわさんが紹介された動画で見ましたが、穏やかな語り口だけに強烈でした。w
会談でプーチンが何を語ったか報道ではわかりませんが、普通に脅したんじゃないでしょうかね。
でも全体的にロシアの反応は淡泊で諦めてるような気がします。実際今はフィンランドに侵攻する余裕もないでしょうし、核兵器を使えばロシアが終わりでしょうし、止める手段もないと思いますし。
戦勝国・核保有国として鳴らしてきたロシアが、赤信号をみんなで渡り始めたのを止めることができない。痛快です。
元ジェネラリスト 様へ
「ロシアが、赤信号をみんなで渡り始めたのを止めることができない」と例えるよりも「ロシアが、赤信号を青信号にしてしまったので、みんなで大手を振って渡り始めた」と例えた方がよいのではないでしょうか。
うまいですね。
あるいは、信号機が壊れてなくなったかもしれません。
こうなったのは新聞記者のせいだ。鏡を見ろ
指弾の矢が集まっても日本の報道産業は改まったりしないと思います。
「日本の右傾化を嘆く」などとスカした社説文学を活字にして見せるのが精いっぱいと。
when you ask で始まった言葉なので、youはプーチンじゃなく新聞記者ですね。鏡を見ろと言ってる相手は質問者。
日本のメディアは挙ってロシアに言ってること、と解釈してます。
>>Well, if that would be the case that we join,
>>well my response would be that you caused this.
>>Look at the mirror.
that 以下にはクォーテーションマークが付く。~that ‘you caused this. Look at the mirror.’
この「you」は記者ではなく「Vladimir Putin」。
独裁政権あるあるな気がします。ウクライナ戦争前の閣僚会議か何かの報道も見ましたが、異論を唱えさせない感じですから、自分が思っていることが正しいと思い込んでるのでしょうし、誰も信頼していないのでしょう。
> You caused this — Look at the mirror!
今のプーチンなら、鏡に映った自分を見て「うーん、いい男」とかとんちんかんな事を思いそうですね。
> フィンランドに軍事的脅威をもたらしている張本人
プーチン、そしてロシアは、「属国フィンランドはロシアの前に息をひそめてじっとしていなければならない」「属国フィンランドはロシアが守ってやっている」とでも考えているのではないでしょうか。だから「フィンランドに現在、軍事的な脅威は存在しないじゃないか」なんて言えるのでしょう。
自分がフィンランドに脅威だと思われているのが分かってないのですね。
ロシアが脅威でない理由は「ロシアは善なる存在だから」じゃないですかね。
ナチスとは違うんだ、と。
ロシアにとって開戦前は予想もしていなかった事態だろう。
潜在的な敵が本当の敵になってしまった。
フィンランドは「ロシアが怖くてNATO加盟」ではなくて、「ロシアが弱いからNATO加盟」だと思う。
これは、いつもの「プーチンの嘘」だと思います。
➀プーチン大統領「ロシア軍はブチャで住民を虐殺していない。ウクライナ軍の自作自演だ。」
➁プーチン大統領「ウクライナは核兵器や生物兵器といった大量破壊兵器の開発を進めている。」
➂プーチン大統領は、野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏を巡る毒殺未遂事件について「ロシアの情報機関が関与したという説は米国による陰謀で、ナワリヌイ氏は標的になるほどの重要人物ではない。ロシアの情報機関が毒を盛るなら、殺害していただろう」と語った。
➃フランスのオランド前大統領は、在任中にロシアのプーチン大統領と協議した経験を踏まえ「プーチンは嘘をつくのが習慣だ。彼と対話するということは『口に出すことは実行せず、したいことは口に出さないと知りながら何時間も話を聞くことだ』」と明言した。
フィンランドのニーニスト大統領に「フィンランドには軍事的脅威は生じていない」と言ったのも、自分の言葉が嘘と分かっているのに平気で言っているだけでしょう。
CHAGE&ASKAの歌では無いですが「僕(プーチン)はこの瞳(め)で嘘をつく」です。
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
(というより、自分でも外れて欲しいので)
プーチン大統領の周りの異空間では、「ロシアはフィンランドに、軍事的脅威を与えてなく」、「それどころか、フィンランドがネオナチスと組んで、ロシアに脅威を与えていて」、「だから、予防戦争として、フィンランドへの攻撃も検討せざるを得ない」ということになっているのでは、ないでしょうか。(ウクライナにロシア軍兵力をとられているので、サイバー攻撃か、テロ攻撃かもしれません)
蛇足ですが、「ロシアはフィンランドに経済的脅威を与えていない」のなら、プーチン大統領の発言は、間違っていないのではないでしょうか。
駄文にて失礼しました。
“うっかり”は「主権国家たる他国」に対してその主権を冒した「脅威なし」発言…脅威有無判定含むフィンランドの主権を認めていないかの姿勢に対してではなかろうかと愚読いたしました
中国も日本の防衛力整備に「中国の脅威を煽っている」と反発するし、日本も日本の防衛力整備が東アジアの軍事的緊張を高めると非難されたら批判は当たらないと返すでしょう。河野防衛相(当時)が日本の防衛力整備に他国の理解が必要か?といった趣旨で物言いしたこともあったはず。
プーチン大統領の物言いも別にうっかりでも何でもない、ロシアを脅威とみなすことに反対するとフィンランドに示しただけで。
フィンランド大統領の発言を文字起こししたんですが、せっかくなので貼っておきます。(笑)
They are ready to attack a neighbouring country.
So, when you ask whether, how they see a possible joining NATO.
Well, if that would be the case that we join,
well my response would be that you caused this.
Look at the mirror.
彼らは隣国を攻撃する準備ができています。
では、NATOに加盟する可能性はあるのか、どう考えているのか、と問われれば
そうですね、もし加盟することになれば
私の答えは、あなたのせいでこうなったということです。
鏡を見てください。
鏡は左右反対に映るので、もしかしたらちゃんと鏡は見えているが、そっくり反転した認知なのかもしれませんね。認知がゆがんでしまっている場合どう対処していいか困りますね。
白い着ぐるみケアテイカー・スタッフが認知のゆがみを矯正してくれるから、大ジョーブ
報道によれば、ニーニスト大統領とプーチン大統領との電話会談で、ニーニスト氏がロシアのウクライナ侵攻によりフィンランドの安全保障環境が変ってしまったことを理由にNATOに加盟申請する方針を伝えたとされるので、プーチン氏がフィンランドに脅威は存在しないではないか(=フィンランドのNATO加盟申請の理由はない)と返すのは、ニーニスト氏の主張を否定する回答としておかしな点は何もない。フィンランドにとってロシアが脅威であることは認めるが、NATO加盟には断固反対するなどと言うはずもないので。
そりゃあ、
ロシアの大統領が”脅威は存在する”(≒我々が脅威である)
とは言わないでしょうね。
そういう話です。