「小銭逆両替」という社会的ニーズはビジネスチャンス
ゆうちょ銀行がATMでの硬貨預入手数料を新設するなど、「小銭受難」の時代が到来しています。こうしたなか、神社が両替をする時代がやってきたのかと思いきや、その続報を見ると、両替はかなり限られた回数で終わってしまったようです。ただ、世の中にはニーズがあればかならずサービスを提供する業者が出現するものです。小銭マッチングアプリのようなものを、誰かが開発したりしないものでしょうか。
神社が両替する時代、到来か!?
以前の『小銭受難時代、とうとう神社も両替業に参入するのか?』では、大阪府にある交野住吉神社が、「コインチェンジ」と称し、小銭を手数料無料で両替し始めた、とする話題を取り上げました。
これに関して、「続報」がありました。
交野住吉神社のウェブサイトに公表されている報道発表『「コインチェンジ」は終了いたしました。当神社にお参りいただき、ありがとうございました。』によると、このコインチェンジは2月13日、20日の2日間にわたって行われ、両替を希望した参拝客はそれぞれ19人、28人だったそうです。
また、地域的には交野市内だけでなく、枚方市や寝屋川市、さらには京都府、兵庫県、奈良県などからも訪れたそうであり、業種的にはコンビニ、飲食、診療所などに加え、個人が「お賽銭のため」として両替にやってきた、などとも記載されています。
交野住吉神社、コインチェンジの「意外な効果」
こうした「コインチェンジ」のこころみを始めたきっかけなどについて、交野住吉神社は次のように述べています。
「関係者と『どうすれば参拝者を増やすことができるか』と普段から話し合いを続ける中、金融機関への入金手数料の問題が浮上してきました。一方で、商店では釣銭の準備に困っていることが分かったため、『神社に集まった硬貨を必要な方々と両替する場を設ければ、足を運んでくださるきっかけになるのではないか』と、意見が一致した為、実施することになりました」。
なかなか、おもしろいきっかけです。
また、交野住吉神社は、「新しいつながりや交流のきっかけとなり、当神社で気持ちの良い時間を過ごしてもらえる方が増えることを願います」と述べるなど、たんなる「両替手数料」の問題を超えたところで、思わぬ効果が得られたことを率直に明らかにしています。
つまり、今回のような独創的な試みをきっかけに、多くの人に「交野住吉神社」という名前が知られたことは、「両替手数料を節約する」という以上の大きな効果が得られたことは、大変に興味深い点ではないかと思う次第です。
やはり現実的ではない
もっとも、こうした「お賽銭両替」というスキーム自体、単発的な試みとしては面白いかもしれませんが、やはり需要と供給に照らして、あまり現実的ではありません。
事業を営んでいる人であればわかるかもしれませんが、たとえば現金商売や小売業などの客商売においては、小銭はそれこそ毎日のように必要です。これに対し、交野住吉神社の「コインチェンジ」が開催されたのはわずか2日間であり、両替に訪れたのも48人に過ぎませんでした。
この「コインチェンジ」という試み自体、東京でいえば明治神宮や靖国神社のような大規模な神社を含め、もっと多くの神社・仏閣で行われるならば話は変わってきますが、現時点においては「ごく一部の神社が独創的な試みを行った」というレベルに過ぎません。
小銭を巡る混乱
それどころか、やはり小銭を巡ってはさまざまな問題も生じているようであり、熊本日日新聞には昨日、こんな話題が出ていました。
セルフレジで大量の硬貨を”逆両替” 預入手数料導入後に増加 スーパー「機械止まり大変」
―――2022年03月18日 06:30付 熊本日日新聞より
同紙によれば、スーパーに勤める熊本市内の30代パート女性から「店のセルフレジに小銭を大量投入され、機会が止まることが多くて大変」などとする声が届いたのだそうです。とくに、「数十円の買い物なのに、セルフレジに500円玉を1万6000円分(=32枚)投入されて機械が止まった」という事例があったのだとか。
興味深いのが、こんな記述です。
「熊本県内で複数の店舗を展開するスーパーの男性担当者は『支払い総額や不足額を確認しないまま小銭入れをひっくり返し、全投入される方は少なくない』と困り顔だ」。
まるで、小売店のセルフレジを銀行のATMかなにかと勘違いしているかのようです。
すると、いったい何が起きるのでしょうか。
もちろん、スーパーは一般的に、小銭を大量に必要とするビジネスですので、素人的には「客が小銭で買い物をするのは歓迎なのではないか」と思ってしまいそうですが、熊本日日新聞によると、現実にはさまざまなトラブルも生じているというのです。
たとえば、機械が大量の硬貨を読み取ることができないという容量オーバーによるトラブルも起こりますし、なかには小銭入れのなかにあった異物――買い物特典のシール、打ち出の小槌形の金運アップのお守りなど――が機械に混入し、復旧に時間がかかる、といった事象も発生しているといいます
やはり、ゆうちょ銀行による小銭預入手数料の有料化に伴い、スーパーで小銭を「逆両替」しようとする人たちが増えていることの影響が、こういうところにも及んでいる、ということなのかもしれません。
社会的にマッチングしませんかね?
もっとも、こうした事例は極端にしても、正直、世の中的にはニーズが出てくれば、それに対してサービスを提供する人も出て来そうな気がします。
たとえば、先ほどの神社と小売店の事例もそうですが、世の中には「大量の小銭に困っているから、それらを紙幣に両替したい」というニーズもあれば、「商売上、大量の小銭を準備しなければならない」というニーズも存在しています。
こうしたなかで、スマートフォンなどを使ったマッチングアプリのようなものは考えられるかもしれません。
すなわち、「小銭が余っている人が、小銭が不足している小売店に行けば、紙幣との両替に応じてくれるうえ、何らかのサービス券ないしポイントも発行する」、といった仕組みを導入することができれば、社会的にはうまく回りそうな気がします。
あるいは、「不足している金種で支払ってくれれば割引きます」、といったサービスでもよいかもしれません。そして、そのようなサービスの社会的ニーズが強ければ、おそらくはいずれ、そうしたサービスを提供する人が出現するような気がしてなりません。
なお、小銭と紙幣を交換する取引に関しては、著者自身が調べた限りにおいては、誰が営んでも問題ありませんし、当然、マッチングアプリの開発についても問題ないはずです。
その意味では、新たなサービスが出現するかどうかは論点として大変楽しみだと思う次第です。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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両替行為が法律上問題無いとは知らなかった
昔は銀行建物の入口の壁に『大蔵省認可 両替商』の銘板が埋め込まれていた記憶があります。なので自分も「両替って今は誰でもやっていいんだっけ?」と思いました。
スーパーマーケット等に硬貨カウンターを置いて、電子マネーに入金させたら、一挙両得なのでは
スーパーは自社の電子マネーに入金させて使って貰えるし、釣り銭の硬貨交換手数料は要らないですよね
利用者も銀行に入金手数料は取られないから便利かな
お年寄りの方たちにも電子マネーの便利さを経験させる為にも、どっかのスーパーやらんかね
ひねくれ爺さん「最近のスーパーは最初に一々一々機械に小銭を入れてやらんと買物も出来んのか!電子マネー?まどろっこしい!要らん!」
>『支払い総額や不足額を確認しないまま小銭入れをひっくり返し、全投入される方は少なくない』
セルフレジで大量の硬貨を両替するのは、問題が有るかと思いますが。小銭をいちいち数えて入れる必要は、無いと思います。
スーパーマーケット側としては、小銭を数えることは求めないけれど、記事にあるように財布の中身をまるごと放りこんで異物まで機械に入れられるのが大困りなのだと推察します。投入口が硬貨の厚さ位しかなければ面倒でも一枚ずつ投入するので、財布から硬貨をつまむ時点で異物は排除されるでしょうが、セミセルフレジでは利便性と処理速度が落ちますでしょうね…
バスの運賃箱も、投入金額を表示したり、釣銭が出るタイプがありますが故障はないのでしょうか。トラブルが発生しても運転士ひとりで対応しなければならないのは辛そうです。
>> スマートフォンなどを使ったマッチングアプリ
大量の硬貨の画像を送信したら別のひとが紙幣の画像を返してくれるとか….
それ、意味ないやんか!
そう言えば,3月1日~19日は1円も現金を使ってないことに気付きました。今月は行ってないですが,病院と調剤薬局は現金しか受け付けてくれないので不便です。もう少し,クレジットカードの加盟店手数料が安ければ,もっと加盟店が増えてキャッシュレス化が進むでしょうけど。まだ,現金払いオンリーのスーパーも結構あるようですね。少額の買い物で使ったのは,Paypay, WAON, SUICA, Nanaco, EDY. 登録してあっても,何故か楽天PAYはあまり使わない。Vpassは加入したけど,ROOT化したスマホで動かないので使っていません。
若い人が現金の小銭のやり取りで手戻っているのを見ると「どうして電子マネー使わないのかな」と感じます。そのうち,硬貨は全部廃止でもいいかも。欧米の教会の寄付も,キャッシュレス対応のところも増えてきたので,賽銭も電子マネー払いにして。
>「小銭逆両替」という社会的ニーズはビジネスチャンス
アンタ、何を言ってるんですか?w
そんなこと絶対にありえないw
キャッシュレス社会への移行は世界的な不可逆的な潮流。
日本も国策としてキャッシュレス決済の導入を進めている。
最近、ペイペイや楽天といった経済圏の拡大を耳にすることが増えた。
キャッシュレス決済をしてポイントやクーポンで還元する。
一度体験してみればよくわかるが、キャッシュレス決済は大変に優れている。
これに慣れれば現金、小銭の決済などもはやあり得ないだろう。
Z世代以下は経済圏活用によるキャッシュレス決済が当たり前となる。
あと数十年で現金、小銭は古代の石板と同じ扱いになるのではないか?
少し前に、小学校算数の授業で「お釣り」を知らない児童が話題となった。
数年後は北欧と同様にお釣りや小銭を知らない児童が普通になるであろう。
これは世界的な不可逆的な流れだ!
小銭逆両替という社会的ニーズなどあり得ない。
この事例で言うと寺社がキャッシュレス賽銭を備えればいいだけだ。
このスレならば「小銭」は「新聞」と同等と言うべきであろうw
日本は超高齢社会であるからどちらもまだニーズはある。
だがどちらも社会的意義を失い早晩に消え失せてしまうだろう。
そしてその時は案外早くにやってくる。
このブログでこそやはりこう書くべきではないか?w
ぜひ再考を促したい!
> このブログでこそやはりこう書くべきではないか?w
ぜひ再考を促したい!
そういう話題を書いたブログは腐る程あります。月並み、没個性的な意見です。
ビジネスチャンスと言えるかはともかく、月並みと違う視点で思考するところに個性、独自性やおもしろさがあるのですよ。
現金クソ、キャッシュレスマンセー、俺様イケてる、みたいな態度でマウントを取りに来るあなたの態度はイタいです。
気になってちょっと調べてみたら、一般向けの1円玉が最後に鋳造されたのは2016年だそうです。
コインコレクターのためのセットの一部としては、2019年が最後だそうで。
キャッシュレス社会に近づくほど出番がなくなるのでしょうね。
ところでこんな硬貨の使い方もあるのだと感心したニュースがこれ。
https://www.rferl.org/a/ukraine-belarus-ambassador-incident/31762016.html
ベラルーシはウクライナから外交官を全員撤退させた。3月18日にイハール・ソコル大使が出国する際、ウクライナの国境職員が「銀貨30枚」を渡そうとした–聖書の「ユダによるイエスの裏切り」の物語にちなんでいる。
受け取りを拒否した大使に、職員が硬貨(もちろん本物の銀貨じゃないでしょうが)の入った袋を投げつける動画が上のページにあります。機関銃を持った職員さん、なかなか強気だわ。