意外としぶとい?ルーブル「紙屑化」の可能性を考える
北朝鮮を道連れでどうぞ
ルーブルが、意外としぶといです。もちろん、国際社会が対露制裁をさらに強化すれば、ルーブルがさらに下落することはあるかもしれませんが、だからとって「紙屑化」するのかどうかに関しては、非常に気になるテーマです。ロシアは内に籠ることができる国でもありますし、北朝鮮のように長年にわたる経済制裁にしぶとく耐えているという事例もあるからです。
目次
金融制裁・現時点までの効果
金融制裁発表から1週間
ロシアがウクライナに軍事侵攻したことを受け、国際社会がロシアに対する厳格な金融制裁を発表してから、ちょうど1週間がたちました(その制裁措置の内容については、『欧米、共同声明で「ロシアのSWIFT排除」など発表』などでも「速報」的に取り上げています)。
現時点までの内容を著者なりにまとめると、とりわけ強力なのは、こんな措置です。
①ロシアの特定銀行を国際決済網であるSWIFTNetから除外する措置
ロシアの一部の銀行をSWIFTが運営するSWIFTNetから除外する。一部報道によれば、ロシアの7つの大手銀行などが対象だが、最大手のロシア貯蓄銀行(スベルバンク)やガスプロムバンクはこの措置から除外される(『見えてきた対ロシア制裁議論:航空便ではすでに影響も』等参照)
②ロシアが保有する外貨準備を凍結する措置
ロシアが西側諸国の中央銀行に預けている外貨準備(現金・預け金や有価証券)を凍結し、使用させないようにする(『数字で読む:欧米金融制裁がもたらす「ルーブル不安」』等参照)
③ロシア政府などに対する起債制限
ロシアの政府・大手企業などに対し、西側諸国の金融市場において、外貨建ての債券の新規発行を禁止し、資金調達を制限する(『外貨準備の使用制限でロシアは通貨防衛ができなくなる』等参照)
ロシアから外貨を奪う金融制裁
これらに加え、(実効性があるかどうかは不明ですが)ロシア政府関係者などが西側諸国に保有している資産を凍結する措置も取られていますし、さらには(参加国は限定されているにせよ)ロシア機の領空通過を禁止する措置なども講じられています。
ただ、金融という側面で本当にパワフルなものは、基本的には上記①~③の措置でしょう。
なぜなら、これらの措置により、ロシアとしては外貨を手に入れる手段が極端に制限されるほか、外貨建ての貿易がほとんどできなくなってしまう――つまり、「ロシアからおカネが取り上げられてしまう」からです。
すでにロシアの通貨・ルーブルの対米ドル相場(USDRUB)は1ドル=100ルーブルの水準を超えるなど、ドルに対して大幅に下落しており、これは国際決済銀行(BIS)のデータに基づけば、今世紀に入ってからの最安値水準にあります(図表1)。
図表1 USDRUBの推移
(【出所】the Bank for International Settlements, US dollar exchange ratesより著者作成)
とくに、2008年の金融危機直前には、1ドル=20ルーブルを割り込みそうなほどのルーブル高でしたが、先週は1ドル=120ルーブル近くにまで売られる局面も見られたため、いわば、ルーブルの価値は15年前と比べ、ドルに対して6分の1(!)近くに下落した計算です。
すでにロシアの経済社会的な混乱は始まっている
こうした動きを受け、すでにロシア国内では、経済・社会的な混乱が始まっている模様です。
たとえば、西側諸国の金融制裁発表後、ロシアではATMの前に長蛇の列ができていたそうであり、現金、外貨現金などが各地で尽きてしまった、といった報道も散見されています(『数字で読む:欧米金融制裁がもたらす「ルーブル不安」』等参照)。
これなど、ロシアが外貨不足に陥る、といった懸念を見越した、社会的なパニック減少といえるかもしれません。
これに加えて『ロシア経済「クレジットカード決済」からの部分排除も』でも紹介しましたが、クレジットカードの主要国際ブランド(ビザ、マスター、JCBなど)がロシアの銀行との取引を、一部停止する、などと発表したとする話題もあります。
この点、すでに国際的な経済制裁を喰らっているイランや北朝鮮などの例と異なり、「全面的にクレジットカード決済ができなくなる」というものではないのかもしれませんが、仮にそうだとしても、ロシアの経済社会へのマイナス影響は無視できません。
(※もっとも、もともとロシアではクレジットカード決済比率が先進国と比べて低いとする調査結果もあり、「クレジットカードが使えなくなる」ことのマイナス影響は、西側社会が考えるほどは大きくないのかもしれませんが…。)
さらに大きな動きは「ルーブル紙屑化」
こうしたなかで、個人的に密かに注目したいと考えている論点のひとつが、「ルーブルの紙屑化」です。
『国際社会の金融制裁で「ロシア国債デフォルト」視野に』などでも取り上げたとおり、ロシア政府が発行した国債のうち、外国人投資家が保有している部分についてはデフォルトする可能性なども、最近では注目を集めています。
「国債デフォルト」というのはじつに衝撃的な経済事象ですし、字面だけを見るならば、これこそまさにルーブルの「紙屑化」に向けた兆候にも見えてしまいます。
そして、「ルーブルの紙屑化」に向けたもうひとつの動きも気になります。
『時価総額でビットコインがルーブルを上回る=制裁影響』では、ビットコインなどの暗号資産価格が急騰すると同時に、これらの取引におけるルーブルのシェアが急伸しているらしい、という話題を取り上げました。
このことはロシアで国際的な金融制裁を恐れて暗号資産に換金する動きが生じていることを示唆しています。裏を返せば、決して少なくないロシア人が、自身が保有している自国通貨を投げ売り、何らかの「換金可能な資産」と交換するという動きに出ている可能性が出て来るのです。
制裁で踏みとどまる北朝鮮の事例
もっと下落?あるいは意外と踏みとどまっている?
この点、個人的には、ルーブルの価値がさらに下落する展開については十分に予想しているのですが、その一方で、単純に「このまま紙屑化する」と楽観視できない事情もあります。
先ほどの図表でも示したとおり、西側諸国の金融制裁後にルーブルの価値が下落したことは事実です。しかし、先週の動きを見る限りにおいては、ルーブルの価値は1ドル=120ルーブルが「底」であり、それ以上に下落するという展開にはなっていません(もちろん、3月7日以降の週に、ルーブルがさらに下落していく、という可能性自体は否定できませんが…)。
実際、国際的な経済制裁自体は強力なものではありますが、それと同時にいくつかの「穴」もあります。たとえば、現時点においてはロシアの「すべての」銀行がSWIFTNetから除外されるというものでもなさそうですし、また、経済制裁に参加していない中国を通じて、ロシアが国際社会との貿易を継続することができるという可能性もゼロではないからです。
(※もっとも、人民元自体が国際的なハード・カレンシーではないこと、中国が運営する国際的な決済システムであるCIPSの決済シェアは極めて低いことなどを考えると、ロシアにとってはさほど救いになっているわけではありませんが…。)
ロシア・ルーブルが意外と「しぶとい」のも、経済・金融制裁にこうした「穴」が存在することを、市場が見透かしている、という事情もあるのかもしれません。
これに加えて、「ルーブル紙屑化」が実現しないかもしれないことに関し、もうひとつ考えられる理由は、ロシア自身はある程度「内に籠る」ことができる国でもある、という点でしょう。
総務省統計局『世界の統計2022』などから判断する限り、ロシアの輸出依存度はGDPの20%を少し超えるくらいですが、輸入依存度は15%程度にとどまり、また、輸入品目も一般機械・輸送用機器といった消費財などが中心と考えられます。
当然、国際的な貿易網から排除されることで、輸入品物価の上昇などを通じた経済的な打撃もそれなりに生じるでしょうが、いまや「モノづくり大国」と化した中国が経済制裁に参加していない以上、経済的には中国に急接近することで、国際的な経済・金融制裁の影響を、ある程度は緩和することができます。
「内に籠って物価安定」の北朝鮮
このあたり、「内に籠ることで物価の安定を何とか達成している」という意味において、参考になる事例がひとつあるとしたら、ロシアに先行して国際社会の厳格な経済・金融制裁を受けている国――北朝鮮のケースかもしれません。
『アジアプレス・ネットワーク』というウェブサイトに掲載されている『<北朝鮮>市場最新物価情報』というページでは、同メディアが北朝鮮国内の協力者から得ている物価情報を参考として知ることができますが、国際的な経済制裁を受けているはずなのに、不思議なことに、なぜか物価水準については安定的に推移しています。
これについては、同メディアの調査結果を信頼するならば、一見すると大変に不思議な現象ではあります。
ただ、北朝鮮で物価が安定している(と見られる)理由として、考えられる仮説はいくつかあるのですが、その最たるものは、「モノ不足」以上に「カネ不足」が生じている、というものです。
とくに、コロナ禍で中国などから紙やインクが入って来なくなり、北朝鮮ウォン紙幣(ともしかしたら米ドル紙幣)を印刷することができなくなってしまっている、とする話題については、『北朝鮮の奇妙な物価安定の理由は「紙幣不足」だった?』でも紹介したとおりです。
モノの価値は下がるのに通貨価値が上昇するという不思議さ
実際、北朝鮮ではときどき、不思議な現象が発生します。
たとえば、昨年6月ごろの『北朝鮮の物価がさらに上昇:短期的混乱か、それとも…』などでも取り上げましたが、北朝鮮で物価が全体的に上昇しているにもかかわらず、為替レートについてはなぜか急落する、といった事態が生じていたのです。
参考までに、『アジアプレス・ネットワーク』が公表している物価情報(図表2)と、人民元・米ドルに対する為替レート(図表3)についても紹介しておきましょう。
図表2 北朝鮮の諸物価の推移
(【出所】『アジアプレス・ネットワーク』の『<北朝鮮>市場最新物価情報』を参考に著者作成)
図表3 北朝鮮国内の為替相場の推移
(【出所】『アジアプレス・ネットワーク』の『<北朝鮮>市場最新物価情報』を参考に著者作成)
おそらく今年6月頃の「物価高でありながら為替高」という状況は、一般人の外貨使用を当局が強力に規制しようとしたため、外貨を持っている人が、自身が持っている外貨を慌てて「モノ」に交換しようとしたために生じたのではないか、などと考えられます。
いずれにせよ、国際社会からの経済・金融制裁を喰らっているわりには、むしろ北朝鮮ウォンの価値は非常に安定しています。
この点、図表2によれば、今年1月下旬からガソリン、軽油などの値段が上がり始めているのは、少し気になる点です。時期的に判断する限り、ロシアのウクライナ侵攻危機が報じられ始めたあたりからでしょうか。
ただ、過去のデータから判断する限り、北朝鮮の諸物価については、この程度は変動しているのもまた事実ですし、諸物価がこのまま無限に上昇していくのか、それともいつものように再び落ち着くのかについては、現時点では判断が難しいところでしょう。
ロシアにはもっと厳しい経済制裁が必要?
この点、国際的な市場から完全に寸断されている北朝鮮の場合と、曲がりなりにもインターネットなどを通じて国際社会とつながりのあるロシアの場合だと、事情は必ずしも同じではありません。
また、北朝鮮自身、国際的な経済制裁により、特定の種類のぜいたく品などが手に入らなくなっている、といった報道もありますし、国際社会の経済制裁が北朝鮮経済を苦しめていることは間違いない点でもあります。
しかし、先ほども指摘したとおり、ロシアはある程度「内に籠ることができる国」であるとともに、ロシア自身が産油国でもある、という事情は無視できません。さらには、ロシアは国連安保理の常任理事国であり、拒否権も持っているため、少なくともこの状態を維持する限りは、ロシアが国連安保理による経済制裁を喰らう心配はありません。
あの北朝鮮でさえ、過酷な経済封鎖に何年も耐えているわけですから、ロシアならなおさら、ちょっとした経済封鎖には頑強であろうと想像できます。
だからこそ、国際社会はロシアに対し、もっと厳しい制裁(たとえばSWIFTNetからの全面的な排除措置など)を科さなければならないのかもしれません。
また、西側諸国のさまざまな製品(自動車、機械類、PCソフトウェアなど)の対ロ輸出が広範囲に制限されれば、それはそれでロシア経済に対して打撃を与えることはできるでしょう。
さらには、経済制裁に加わっていない中国は、西側諸国による経済制裁の「抜け穴」となることが強く懸念されます。よって、ロシアに対してのみならず、ロシアの友好国(あるいは潜在的な友好国)である中国、北朝鮮、パキスタン、韓国などに対する輸出管理を強化することは、焦眉の急といえるかもしれません。
ロシアが北朝鮮を道連れに!?
さて、北朝鮮について言及したついでに、「理屈のうえで考えられること」についても触れておきましょう。
北朝鮮はかつて、世界各地に自国出身の労働者を派遣していましたが(いわゆる「出稼ぎ労働者」)、これについては2017年12月22日付の『国連安保理決議第2397号』で、2019年12月以降はすべての北朝鮮労働者の国外追放が決議されています。
もっとも、『NEWSポストセブン』が3月2日付で配信した次の記事によると、ロシアには依然として推定2万人の労働者が北朝鮮から派遣されているのだそうです。
北朝鮮、ロシアに派遣されている労働者への監視を強化 亡命を警戒
―――2022/03/02 7:15付 Yahoo!ニュースより【NEWSポストセブン配信】
これが事実だとすれば、ロシア自身が国連安保理決議に違反している、というわけですが、もっと興味深いのは、ここ数日のルーブル安で北朝鮮出身労働者が送金するであろう外貨の価値がさらに下落しているという可能性でしょう。
いや、そのまえに、ロシアの金融機関がSWIFTNetから除外されるなどの制裁を喰らっているなかで、北朝鮮労働者がどうやって本国に対し国際送金をするのかについては大きな謎です。
いずれにせよ、北朝鮮に対する経済制裁が必ずしも十分な効果をあげていない理由のひとつは、おそらくは中国とロシアが、北朝鮮に対して陰に陽に支援しているからだ、というのが著者自身の仮説です。
しかし、肝心の「北朝鮮に支援を与える国」のひとつであるロシア自身が、国際的な金融制裁で弱まっているのだとすれば、もしかすると北朝鮮経済にも微妙な影響はあるかもしれません。
そういえば、ここ数日、北朝鮮がまたミサイルの発射に踏み切っているようですが、これなども「経済制裁を解除してほしい」という北朝鮮なりのいつものメッセージなのか、それとも「ロシア経済崩壊」に備えて巻き添えを恐れているからなのかについては、大変に興味深いと思う次第です。
本文は以上です。
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忘れてはいけないのは、ルーブルと外貨が交換できなくなっても、ロシア国民は外車は外国製のスマホなどが買えなくなるだけで、基本的な農産物や工業資源やエネルギーに関しては、あまり不自由しないということです。中国も同様です。そこは北朝鮮とは全然違います。ルーブルは、ロシア国内で生産・製造された食料や製品との交換手段としての価値は持ち続けます。一言で言うと「旧ソ連時代に近づく」ということでしょう。ついでに、外貨との交換の多少の抜け道はしばらく存在するでしょう。でも、プーチンさん、あと何日持つかな。北朝鮮のほうは、通貨自体の信用が失墜しているので、もしかすると昔の日本のように「米本位制」に近い状態なのかもしれません。
ロシアが北朝鮮とは事情が違うというのはその通りだと思いますが、現在の中国はエネルギーや食糧の大輸入国ですよ。文革の頃とはわけが違いますし、今の中国人民が改革開放前の生活に戻ることを受け入れるとも思えません。ロシアは半年や一年くらいの経済制裁くらいは耐え凌ぐのではないかと思ってますが、中国にはそんな真似はできないでしょう。
なるほど、「ルーブルの暴落は紙くずと言う程ではないかも」と言う可能性ですか。
実際に食べ物とエネルギーが生み出せるのなら、とりあえず飢え死にはしないで
済むのかも知れませんね。前線の兵士が賞味期限切れの兵糧を食わされていると言う
報道が事実なら、本当に”飢え死にはしない”程度でしょうが。
でも、”一応餓死はしない”って言うのはド貧乏である事には違いない。そしてロシアは
とてもとても寒い国。はたして今年の冬になったら、暖を十分取れるんでしょうかねえ……?
そういう暗黒の未来は当然(ある程度情報を得ている層なら)ロシア人にも見えているはず。
ロシア国内でどの様な動きが出てくるか、あるいは出てこないのか。
まだまだ不安の種は尽きませんね。
パンとウォッカの供給さえ潤沢であれば、1年や2年くらいならなんとかなるような気もします。少々の物資欠乏くらいで音を上げるとは思えません。
高齢者はいまだ情報取得源が新聞やテレビなので、私たちが考えてる以上にロシア側のプロパガンダが浸透してるっていう分析をしている記事がありましたね。
世界中に総スカンくらっているロシアの未来が暗いのは確かですけど、予想以上に粘る可能性はありますね
>パンとウォッカの供給さえ
う~ん、
ロシアは、ウォッカとタバコとジャガイモのうち二つだけでも切らさなければ…なんてのを聞いたことがあります…が、どうなんでしょうね?
ロシアに限らず、餓死さえしなかったら貧乏でも何とかなるもの
ロシアは中央アジアに広がるスタン国との経済ブロック強化で生き残りを図ろうとしますが、ルーブル下落の巻き添えになることを警戒して諸国は身構えており、リスクコントロールの手立てを打っている、との報道(英字)が出ています。
https://eurasianet.org/region/kazakhstan
プーチンさんは、1ルーブル=1ルーブルとつぶやいたようです。
ロシアは、燃料、食料は問題無いでしょうが、反戦行動に対する圧政などによる、ロシア国民の厭戦感が、どうなるかだと思います(核を使わない前提です)。
ロシアは、エネルギーと食料は自前でなんとかなりそうですので、制裁も即効性は無いかも知れませんね。
また、中国とロシアは資源と製品で補完関係になると思いますので、中国と組めれば意外に渋とく持ち堪えるような気もします。
>いや、そのまえに、ロシアの金融機関がSWIFTNetから除外されるなどの制裁を喰らっているなかで、北朝鮮労働者がどうやって本国に対し国際送金をするのかについては大きな謎です。
中国のCIPSを使えば足りるのかも。
CIPSの通貨別利用率は数字を誤魔化すのに苦労しなさそうでもあり。
ロシアのSWIFT排除は、ロシアの資金の流れを透明化するのに逆行しそうな気がします。
例えるならば、売買春を無くす為に売買春を合法的な商行為ではなく違法な犯罪行為とし、結果、売買春業が地下経済化する、みたいな。
じゃあどうするのか?となると、結局はロシアとウクライナの戦争にNATOが参戦するか位かなぁ…と。
北朝鮮と貿易している国は沢山あって日本の様に一切の輸出入を禁止している国は多くありません。 例えば、ラオスにはマルハン(日本のパチンコ屋グループ)が銀行を営業しており日本の資金もやりようによっては流れてしまいます。 ロシア、アフリカ、中東、南米などの国では何でもありなのです。
前にも書きましたが、中国が利する状況です。
ロシアのSWIFT遮断によりCIPSの存在感を高めることになると思います。
CHIPSを利用すれば中国-ロシア-欧州の貿易決済は可能です。
また、中国の外貨準備金を使えば実質的なドル決済も可能です。
CIPSは2021年に12.7兆ドルの決済処理(20年比+75%)を行なっており、
ウクライナ危機で中国の金融拡大が進む可能性があります。
このままだとロシアは文明社会から遠ざけられる一方です。彼らの選択が導いた残念な帰結です。
ロシア人の手にわたった産業機器を遠隔操作で永久に使えなくするタイミングと思います。ロシアに工場進出した日本企業は「損切り」を今日決断しないと。
ブルームバーグから
ロシア大統領、ルーブルでの対外債務返済を容認-デフォルト回避探る
https://news.yahoo.co.jp/articles/3de817f94c09e9db2efde46368c86db73777c78d
>大統領令はロシアとロシア企業・国民に対する「敵対的活動に関与している国」の債権者への公社債支払いに関する一時規定を定める
大統領令によれば、ルーブルをロシア中央銀行の公定レートで支払えば、債務履行と見なされる。
これなら、1ルーブル=1ルーブルですな。
普通に考えたら「受け取らない」と思いますけどね。
>ルーブルの価値は1ドル=120ルーブルが「底」であり、それ以上に下落するという展開にはなっていません(もちろん、3月7日以降の週に、ルーブルがさらに下落していく、という可能性自体は否定できませんが…)。
これは買い手がいるということですね。停戦合意(一部でも)があれば1ドル80ルーブルくらいには戻ると考えてルーブルを買う人がいる。
日本が戦争に巻き込まれて1ドル700円になったとします。手元に1万ドルもっていたら,
そのうちの100ドル売って70万円にしておく。落ち着いて1ドル400円に戻したら40万円で1000ドル買い戻す。手元には元の1万ドルとプラスの30万円が残る。
まあ、
台所の赤黒い住人さんにしても
P.ウラディミールさんにしても
その手の存在というのは
存在の立脚点が所詮そんなものだけに
しぶといものではあると思います。
ウラディミールホイホイか
プーチンキンチョールしか
正しい解はないのかと感じます。
世界最大の資源大国であるロシアと世界の工場の共産チャイナがつるんだら,ある意味,最強です.経済制裁でルーブル暴落のロシアに不足する消費財のほとんどは世界の工場の共産チャイナが供給できますし,共産チャイナの必要とする鉱物資源やエネルギー資源はロシアから供給できますから.
そういう意味ではロシア&チャイナという21世紀の悪の枢軸コンビは,20世紀の枢軸3バカとは違って,相当な部分を域内の自給自足で賄えるのが恐ろしい.
ロシア&共産チャイナの枢軸コンビに弱点があるとすれば食糧でしょう.共産チャイナは食糧に関しては輸入大国ですし,ロシアも食糧生産に関しては地下資源ほど全ての品目について十分量を国内生産できている訳ではありませんから.