ロシアの国債デフォルトが視野に入って来たようです。国際社会がロシアに対し、同国の一部の銀行をSWIFTNet排除する措置や外貨準備を凍結する措置、国債発行を禁止する措置などを講じたことで、ロシアの金融市場は、日を追うごとに苦境が判明してきます。そして、ロシアが外国人投資家に対し、国債の元利払をしないという可能性が出てきたというのです。
2022/03/04 07:00追記:誤植の修正
本文中の誤植を修正しております。
目次
ロシアの誤算
ロシアの大きな誤算①ウクライナで大苦戦
ロシアがウクライナに侵攻し、すでに1週間以上が経過しました。
当初、多くのメディアでは「ロシア軍の圧倒的な兵力の前に、首都・キーウをはじめとする各都市はものの数日で陥落するだろう」、「ウクライナは降伏するか、それともゼレンスキー政権が崩壊し、親露傀儡政権が打ち立てられるだろう」、といった分析も目にしました。
しかしふたを開けてみれば、この戦争はロシアにとって、おそらくは完全に想定外の戦いとなってしまっています。
その最大の「誤算」のひとつは、いまだにキーウが陥落せず、ゼレンスキー政権も崩壊していないことです。いつも当ウェブサイトで紹介する英国防衛省の『インテリジェンス・アップデート』というツイートによれば、昨日時点では次のようなことが指摘されていました。
- 首都・キーウに向けて進軍しているロシアの大軍の主要な隊列は、ウクライナ軍の断固たる抵抗に加え、機械故障、渋滞などの要因もあり、いまだにキーウ中心部から30㎞以上離れた地点に留まっている。過去3日間において、隊列の進行に目に見える進捗はほとんどない
- ロシア側の激しい砲撃にも関わらず、ハルキウ、チェルニヒブ、マリウポルは依然としてウクライナ側が支配している。ロシアの部隊がヘルソン市内に入ったとの情報もあるが、軍事的な状況に関しては依然として不明である
- ロシアの軍当局は「プーチンの戦争」におけるロシア軍の死者が498人、負傷者が1597人だったと認めた。しかし、現実の死者・負傷者数についてはこれよりもかなり多いと見られ、そして、その数も増えて行くだろう
あれ?すでに1週間経ってしまいました…
くどいようですが、これは英国の当局による発表でもあるため、理屈の上では、「ロシアが真実を述べており、英国がウソをついている」という可能性を排除することはできません。
ただ、『ロシアのウクライナ侵攻の目的は「キエフ公国回復」?』でも触れたとおり、当初、ロシア側は侵攻開始から48時間後のモスクワ時間2月26日午前8時ごろまでには「目的」を達成しているはずだった、との見方があります。
「プーチンは独裁者」=一般教書演説「ウクライナ戦争は自由主義国対独裁国家の戦いに」――。バイデン大統領の一般教書演説を眺めていると、米国側のそんな決意が見て取れます。その一方で、『クーリエ・ジャポン』によると、ロシアの国営メディアは誤って2月26日付で「勝利記事」を公表してしまい、あわてて削除したものの、その内容からは今回のウクライナ侵攻におけるロシアの「真の目的」が「キエフ公国の回復」にある、との指摘が出てきました。バイデン大統領の一般教書演説現地時間の3月1日(日本時間の本日)、ジョー・バイ... ロシアのウクライナ侵攻の目的は「キエフ公国回復」? - 新宿会計士の政治経済評論 |
この見方が正しいのだとすれば、侵攻開始から1週間経過しているにも関わらず、キーウもハルキウも陥落していないというのは、まさにロシア側の大いなる誤算の間接的な証拠ともいえるのです。
国際社会が一致団結して決議や制裁措置を繰り出す
ただ、ロシア側に「誤算」(?)があったとすれば、それだけではありません。国際社会がロシアに対し、かつて例がないような厳しい経済・金融制裁を繰り出してきたことにあります。
『国連総会、ロシアにウクライナからの無条件撤退を要求』でも紹介したとおり、国連総会は現地時間の3月2日、ロシアに対し「無条件撤退」などを要求する決議を、141ヵ国という多数の賛同で可決。反対した国はロシア、シリア、北朝鮮、エリトリア、ベラルーシの5ヵ国に過ぎませんでした。
南アフリカメディア「アジアでは日本とニュージーランドが議論をリードした」国連総会でロシアのウクライナからの無条件撤退を求める決議が採択され、2014年3月のクリミア半島を巡る決議のときと比べ、賛同国が100ヵ国から141ヵ国に増える一方、反対国は11ヵ国から5ヵ国へ、棄権国も58ヵ国から35ヵ国へ、それぞれ減少しました。国連総会、ウクライナからの無条件撤退などを要求国連総会は現地時間2日、ロシアに対しウクライナからの無条件撤退などを求める決議を、賛成多数で採択しました。General Assembly resolution demands end... 国連総会、ロシアにウクライナからの無条件撤退を要求 - 新宿会計士の政治経済評論 |
(※余談ですが、わが国のメディアはあまり報じていませんが、南アフリカメディアによると、この総会決議では日本がニュージーランドとともに、各国に対してロシア非難への賛同を呼びかけるなど、議論をかなり主導したと報じられています。)
同様に、スイス・ジュネーブで3月1日に開催された国連人権理事会では、ロシアのラブロフ外相によるオンライン演説が始まったとたん、欧米諸国などの外交官が抗議のために一斉に退席する、という珍事も発生しています。
こうした国連総会の決議にしろ、外交官の途中退席にしろ、ロシアに対して法的拘束力をもたらすものではありませんが、心理的には国際社会の団結を示すという意味で、決して無視できるものではありません。
スイスでさえ一部措置でEUに追随
また、国際社会に対する「ロシア包囲網」は、「ロシアを常任理事国から解任する」といった議論や航空機の飛行制限などの措置も含め、毎日のように何かしらの話題が出ている状況にあります(『見えてきた対ロシア制裁議論:航空便ではすでに影響も』等参照)。
英国「ロシアを常任理事国から解任する案を議論する用意がある」ロシアに対する経済制裁が、各方面に及んできています。Bloombergは本日、EUが打ち出すロシアに対する具体的な金融制裁について報じています。また、英国ではロシアの常任理事国からの解任という議論が出ているほか、すでに航空便の世界では、欧州系航空会社のロシア領空通過禁止措置の影響で、日本路線が減便の憂き目に遭っているようです。ロシアの7つの銀行に対するEUの制裁ロシアに対する経済制裁の概要が、少しずつ見えてきました。Bloombergは日本時間の今朝... 見えてきた対ロシア制裁議論:航空便ではすでに影響も - 新宿会計士の政治経済評論 |
とりわけ、永世中立国であるスイスでさえ、欧州連合(EU)のロシアへの制裁措置に同調すると発表したことや、ウクライナのEU加盟などの動き(『「無差別攻撃」の一方ウクライナがEU加盟を正式申請』等参照)を見ると、まさに西側諸国がウクライナ支援に本腰を入れている様子がうかがえます。
ウクライナがEU加盟を申請したようです。ロシアのウクライナ侵攻の狙いのひとつがウクライナの親欧州化を防ぐことにあったのだとすれば、これはロシアにとって、とんでもない皮肉といえるかもしれません。高いコストを負担してウクライナに侵攻した結果、国際社会に加えてそのウクライナそのものをロシアの敵対国に変えてしまった形となるからです。第2の都市・ハルキウに無差別攻撃ウクライナ情勢を巡っては、連日のようにさまざまな報道が流れてきていますが、そのなかでもとくに気になるのは、ウクライナ第2の都市であるハルキ... 「無差別攻撃」の一方ウクライナがEU加盟を正式申請 - 新宿会計士の政治経済評論 |
金融制裁と国債デフォルト
金融制裁で通貨・経済が大混乱
ただ、こうしたさまざまな措置のなかでも、極めて大きな制裁といえば、何といっても金融制裁――具体的には、▼ロシアの特定の銀行をSWIFTNetから除外する措置、▼ロシア中央銀行が保有する外貨準備の凍結措置、▼ロシアの政府や企業などに対し、債券の新規発行を禁止する措置――です。
実際、これによってロシアの通貨・ルーブルの対米ドル相場(USDRUB)は暴落しました。国際決済銀行(BIS)のデータによると、2008年ごろには1ドル=20ルーブル前後だった為替相場が、今年2月28日に一挙に1ドル=100ルーブルを超過したのです(図表)。
図表 USDRUB
(【出所】the Bank for International Settlements, US dollar exchange ratesより著者作成)
しかも、ロシアは外貨準備のうちの多くの部分を凍結されてしまっているため、通貨防衛もできない状況にあります。実際、各メディアのマーケット欄などによると、ロシアの通貨・ルーブルは相変わらず激しい変動が続いており、瞬間的に1ドル=120ルーブル近くにまで売られる展開も続いています。
こうした状況で、ロシア各地ではATMで現金が払底する現象が発生しているそうですが、やはり、クレジットカードやキャッシュカード、トラベラーズ・チェックなどが使用できなくなるとする不安も強いのでしょう(『ロシア経済「クレジットカード決済」からの部分排除も』等参照)。
ロシアでついにクレジットカード決済が部分的に停止される可能性が出て来ました。国際社会から受けたSWIFTからの除外措置などの経済制裁が、じわじわと効き始めている格好です。ただし、もともとロシアではクレジットカード決済の比率がさほど高くないという情報もあるため、「大打撃」というほどではない可能性もありますが、それでも金融制裁は同国経済に大なり小なり打撃を与えることは間違いないでしょう。ロシア、苦戦中?ロシアがウクライナに侵攻してから、もうすぐ1週間が経過します。ロシア側は戦争の「短期決着」を狙... ロシア経済「クレジットカード決済」からの部分排除も - 新宿会計士の政治経済評論 |
金融制裁で中露接近も
もっとも、金融制裁は中露を接近させる、という点については、懸念材料のひとつです。
このあたり、『数字で読む:欧米金融制裁がもたらす「ルーブル不安」』でも議論しましたが、ロシアにとっては人民元建ての外貨準備も一定量抱えていると想定されること、中露両国で1500億人民元/1.75兆ルーブルの通貨スワップ協定を締結していることなどを踏まえると、金融制裁で中露が接近する可能性はあります。
ロシアのSWIFT除外措置、外貨準備凍結措置などで、ロシアの金融・経済が早速混乱しているようです。ロシアのATMでは長蛇の列ができ、政策金利は9.5%から一気に20%に引き上げられ、ルーブルは一時1ドル=100ルーブルの大台を突破したからです。こうしたなか、本稿ではIMFの外貨準備統計をもとに、今回の一連の措置がロシアの行動にどういう影響を与えるか、具体的な数字で仮説を立ててみたいと思います。速報:米国がロシアにドル取引を禁止最初に「速報」的に取り上げておきたい話題があります。Treasury Prohibits Tran... 数字で読む:欧米金融制裁がもたらす「ルーブル不安」 - 新宿会計士の政治経済評論 |
とくに、ロシア中央政府にとっては、人民元建ての外貨準備と人民元建ての通貨スワップを使い、「急場をしのぐ」というインセンティブは働くのですが、ただ、それと同時に、人民元は国際的な「ハード・カレンシー」ではありませんので、これをそのままルーブル防衛に使うことはできません。
もしもロシア当局がルーブル防衛のために人民元を使おうと思えば、いったん人民元を外為市場などで米ドルを含めたハード・カレンシーに両替し、手に入れたハード・カレンシーでルーブルを買い支える、というオペレーションが必要です。
ですが、残念ながら、人民元のオフショア市場は規模が小さく、数百億ドル相当の人民元を一気に米ドルに両替しようとすれば、オフショア人民元市場がぶっ飛んでしまいます。
したがって、現実的にあり得るとした、中国人民銀行が相対で、人民元とハード・カレンシーの交換に応じる、という可能性です。つまり、経済的な効果として見れば、直接、(人民元ではなく)米ドルなどの外貨をロシア当局に提供する、ということです。
中国は数兆ドルの外貨準備を保有していると公称している国ですので、数百億ドル程度のキャッシュであれば、すぐにロシアに用立てることができるはずです。
ですが、この数百億ドル規模だと、通貨防衛をするには「焼け石に水」ですし、これに加えて中国はロシアに対し、多大な恩を売る格好となります。はたしてロシアが中国に「借り」を作ることを潔しとするのかどうかについては、個人的にはやや疑問でもあります。
ロシア国債のデフォルト論
もっとも、現実は過酷です。ここに来て、経済制裁の影響で、ロシアの政府、大企業などが発行する外貨建て債券の債務不履行(デフォルト)を発生させるのではないか、とする報道が相次いでいるのです。
ここではロイターの記事を紹介してみましょう。
Sanctions significantly increase chance of Russia international debt default, analysts warn
―――2022/03/03 12:44JST付 ロイターより
ロイターによると、水曜日時点でJPモルガンなどのアナリストが相次いで、ロシア債券のデフォルト・リスクに言及し始めているのだそうです。
具体的には、ロシア政府は今月、7億ドル相当の外貨建て国債の償還を迎えるのだそうですが、外貨準備が凍結されてしまっているがために、償還金を支払うことができない可能性が指摘されているそうです。
また、JPモルガンのアナリストによると、3月16日には2つの債券の利払日が到来しますが、1ヵ月間の猶予期間内に利払ができなければ、4月15日には公式にデフォルトが認定されていまう、としています。
この点、ロイターによると、ロシア政府が発行している「ハード・カレンシー・ボンド」は400億ドル以下と、同国の経済規模に照らせば少額ではありますが、それでもデフォルトが認定されてしまった場合には、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のトリガー要件を充足するなど、連鎖的にさまざまな影響が生じ得ます。
ロシアが確信犯として元利払いを拒否する可能性も
さらには、米メディア『ウォール・ストリート・ジャーナル』(WSJ)は、ロシア政府がむしろ「金融制裁に対する報復として」、外国人投資家に対し元利払いに応じない可能性が出てきた、と報じています。
Russia’s Central Bank Blocks Coupon Payments to Foreign Bondholders
―――2022/03/02 7:12 ET付 WSJより
具体的には、ロシア中銀は今週、外国人投資家が保有する同国債に関し、利払などを行わないと述べた、というものであり、この措置には外貨建て債券だけでなく、ルーブル建て債券も含まれているのだそうです。
ちなみにWSJによると、ロシアでは現在、株式・債券市場が閉鎖されており、このため、ロシアの有価証券については換金することができない状況が続いている、と指摘。さらにはロシア中銀は今週初、証券会社に対し、一時的に外国人投資家の代理人として有価証券を売却することを禁止する措置を導入した、としています。
ということは、もしかするとロシアは自国が金融制裁を受けるついでに、外国人から借りたカネを踏み倒すつもりなのかもしれません。ある意味では「怖いもの知らず」になってしまった、ということなのでしょうか。
カネがなければ動けない
いずれにせよ、対ロシア制裁に関しては、さまざまな気づきをもたらします。
現在、国際社会がロシアに科している制裁のなかで、SWIFTNetからの排除、外貨準備の凍結、債券発行の禁止措置は、基本的にはいずれも「ロシアからカネ(ハード・カレンシー)の調達・利用手段を奪う」という共通点があります。
そして、たとえどんな軍事強国であろうが、あるいはどんな資源大国であろうが、カネがなければ動けません。
このあたり、ロシアがカネ不足で動けなくなり、そのロシアを支援するために中国が通貨スワップ引出に応じるなどすれば、中国とその同盟国・友好国(パキスタン、北朝鮮、韓国など)を中心とする「赤クアッド」諸国は、連鎖的に苦しい立場に追い込まれていくかもしれません。
当然、中国やロシアの隠然たる支援により生き永らえてきた北朝鮮経済についても、中露両国の状況次第では、かなり苦しいところに追い込まれる可能性があります。
余談ですが、国際社会が対ロシア制裁で一致団結しているというのは、日本人拉致事件解決や北朝鮮の核・ミサイル放棄などを実現させるうえでも、ひとつの転機となり得るのかもしれない、と思う次第です。
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「中国とその同盟国・友好国(パキスタン、北朝鮮、韓国など)を中心とする「赤クアッド」諸国」。お、お、お、おかしいニダ。謝罪と賠償を要求するニダ。
> 優勝を売却することを禁止
ひょっとして、「有価証券」でしょうか?
10 秒弱、考えました。
はい、誤植です。修正しました。ご指摘ありがとうございました。
おはようございます。
ウクライナに関してはNHKも妙なことを言わないようなので見ていましたが、高層ビルにミサイルが当たる現地の人が撮った映像の使いまわしや、ポーランド国境から動かない記者の同じようなレポートや、大学教員の誰にでも言える(知的好奇心を刺激しない)コメントにも飽きてきました。
下記のようなウクライナの現地マスコミの映像の方が明らかに現実味があると思いました。出典は駐日ウクライナ大使館SNSです。
https://twitter.com/i/status/1499346841208508419
>中露接近
相対でドルを資金提供した日には、セカンダリー制裁の口実とされないだろうか?
>ロシア国債のデフォルト論
当面は凍結されているロシアの外貨準備高と相殺されることになるのでしょうね。
軍事行為で、恐ロシア
経済制裁で、おどろおどロシア
なんかルトワックのthe Logic of Strategyを検証しているかのような流れですね。
大国に逆らうなとうそぶいていた中国も注目していることでしょう。
大国は小国に勝てないということでしょうか。
大規模な演習でウクライナ人を脅し上げたかったのでしょうが、
相手にサプライズを与えることができず、相手に反応する時間と機会を与えてしまい、奇襲にも失敗していますね。
今回の戦争でロシアは経済的に窮地に陥るが、その影響でロシアから北朝鮮へのカネの流れ、モノの流れは止まるのではないか。自分のことで手一杯。北朝鮮にかまってられなくなる。
北はミサイル打てなくなるのでは。
>>どんな資源強国でも金が無いと動かない
元々、金は資源を買う為の目盛りでしかないから
誰でも欲しがる資源持っていたら
多少不便かもしれんが、理論上は何とかなるはず
缶切り持って無くて缶詰の山の上で…て描写を思い出したっす
アノ作品世界でも2020東京五輪だった様な…
物資の欠乏には慣れ親しんでるロシア国民の鯖イバル能力を甘く見ない方が良いかもしれません。缶切りはなくとも、火薬さえあればなんとか......なるかな?
ロシア国債のデフォルトは現時点は確認されなかったんですね。残念です。
でも時間の問題ってとこですか。
ロシア第2の石油会社 Lukoil 社が戦闘の即時停止をWWWサイトで声明したとロイターが報じています。ですが Lukoil サイトへのアクセスは遮断されているようです。
Russian energy giant Lukoil calls for immediate end of Ukraine war でググると情報伝搬の規模が分かります。
この戦争でロシアが手こずっている要因は、やはり
「苦労して勝っても世界中から嫌われたド貧乏になるだけ」とロシア兵が
認識しているのが一番大きいのではないかな、と思います。
ロシアでは次々にメディア統制、SNS遮断、デモの弾圧等々が行われているそうですが、
それは「政府にとって都合の悪い事が多すぎる」と誰もがすぐに分かるサイン。
そしてルーブルが紙くずになったり生活が目に見えて貧しくなったりしたら、
それはどうやっても誤魔化せない過酷な現実。
まるで国民の”幸福度”を維持出来ず、無謀な侵略戦争を仕掛けて失敗し、
ゲームオーバーに向かっている戦略シミュレーションゲームみたいな状況ですね。
ですが現実にゲームオーバーはないから、ロシアは一体どうなる事やら……