出足鈍い?フジ希望退職の「続報」とテレビ業界の未来
フジテレビが50歳以上の従業員を対象に実施するリストラクチャリングの応募の出足は鈍いそうです。あくまでも一般論ですが、希望退職は辞めてほしい人ほど辞めてくれず、辞めてほしくない人ほど辞めてしまう、という傾向があります。行く先がない人が会社にしがみつくのは当たり前。その一方で、有能な若手クリエイターのなかにはテレビ局を辞め、転職・独立する、という事例も出てきているとの報道があります。
フジテレビの希望退職
昨年の『フジテレビが実施する希望退職募集は「悪手中の悪手」』では、在京キー局5局の親会社の簡単な財務諸表分析とともに、大手のフジテレビが50歳以上の従業員を対象とした希望退職を実施する、という話題を取り上げました。
フジ・メディア・ホールディングスの開示資料『当社連結子会社における「ネクストキャリア支援希望退職制度」に関するお知らせ』【※PDF】によると、今回の希望退職募集の概要は、次のとおりです。
フジテレビのリストラクチャリングの概要
- 対象者…満50歳以上かつ勤続10年以上
- 募集期間…2022年1月5日~2月10日
- 退職日…2022年3月31日
- 優遇措置…通常の退職金に加え特別優遇加算金を支給、希望者への再就職支援
- 業績影響…特別優遇加算金は2022年3月期に特別損失計上予定
(【出所】フジ・メディア・ホールディング開示資料)
以前の議論の繰り返しですが、事業再構築(リストラクチャリング)の手段としての希望退職は、基本的には「悪手中の悪手」です。なぜなら、あくまでも一般論ですが、希望退職で手を挙げるのは「他社に転職できるほどの実力がある人」であり、「会社にとって辞めてほしい人物」ではないからです。
少し身もふたもない言い方ですが、希望退職制度とは、「辞めてほしい人ほど辞めてくれず、辞めてくれない人ひど会社にしがみついてしまう制度」です。
応募する人数は現時点で見通せていない
もちろん、日本の労働慣行では、「会社の業績が悪化した」というだけの理由で、「パフォーマンスが悪い従業員を辞めさせる」ということが、なかなかできません。だからこそ、苦肉の策として、希望退職によらざるを得ないのかもしれません。
しかし、もっと驚くのは、フジ・メディア・ホールディングの開示資料に含まれた、こんな記述です。
「今回の希望退職者募集の結果に伴い発生する特別優遇加算金は、2022年3月期決算において特別損失として計上する予定です。現時点では応募者数および特別優遇加算金総額が未確定であるため、業績見通しへの影響については、確定した段階で改めてお知らせいたします」。
つまり、希望退職の実施に何人が応じるのか、開示資料上、確たる見通しを示すことができない、ということです。
目標を設定せずにやみくもに希望退職を実施するというのは、けっして褒められた話ではありません。結果的に、何度も何度も希望退職を繰り返すことになるかもしれませんし、そうなった場合には、従業員の士気にも影響してくる可能性もあります。
「応募の出足は鈍い」=NEWSポストセブン
こうしたなか、この早期退職自体がどうなるのかについても気になるのですが、これに関連し、こんな「続報」がありました。
『スカッとジャパン』3月で打ち切りに 早期退職募集の「フジの苦境」
―――2022.01.12 14:30付 NEWSポストセブンより
記事は小学館が運営するウェブサイト『NEWSポストセブン』に掲載されたもので、記事タイトルにあるとおり、直接の話題はフジテレビの月曜日夜8時台のバラエティ番組が3月いっぱいで終了する、というものです。
問題の番組は2014年10月からレギュラー放送が始まったものだそうですが、これが打ち切りになる理由としてNEWSポストセブンは、「視聴率低迷」だけでなく「フジ側の懐事情」を挙げます。すなわち、「コストカット」、というわけです。
記事にはこんな記述が出て来ます。
「コストカットはフジの中でも急務となっている。1月からは50代以上の社員を対象とした早期退職希望者を募り、1億円近いとも言われている特別加算金も付けたが、応募の出足は鈍いという」。
1億円近い特別加算金を支払ってでも50代の従業員を辞めさせようとしている、ということですが、逆にいえば、50代の従業員は、いったいどれだけ高給取りなのか、という疑問も出てきてしまいます。
また、記事にはこんな続きもあります。
「別のフジ社員はこう話す。『500人弱はいるバブル期に入社した50代社員の人件費を削ろうとしていますが、会社にしがみつく人間が多く、逆に現場ではバラエティを作れる若手の人材が離れていっています』」。
…。
いかがでしょうか。
当ウェブサイトで申し上げた「希望退職は悪手中の悪手」の趣旨がよくわかると思います。
有能な人は転職または独立する時代へ
それだけではありません。NEWSポストセブンによると、フジテレビでは現在、給料だけでなく番組制作費なども削られているそうです。そのうえで、気になるのは次の記述でしょう。
「有能な若手はすぐに独立したり、フリーでYouTube制作に回ってしまい、制作サイドも限界が来ている」。
このあたり、大変に興味深いと思います。
『個人がテレビ局を上回る影響力を持つかもしれない時代』などでも述べましたが、正直、現代社会ではべつにテレビ局に所属していなくても、映像を仕事にすることが十分に可能です。テレビ局のような大掛かりな設備などなくても、カメラひとつあればユーチューバーになれます。
正直、都心に莫大な敷地に豪華な放送設備を作る必要などないのです。
もちろん、当ウェブサイトで以前から何度となく申し上げているとおり、とくに在京キー局に関しては、まだまだ経営には余裕があります。TBSのように、営業利益の7割を不動産事業で稼ぎ出している社もあります(これだと、実態はテレビ局なのか不動産屋なのか、よくわかりませんね)。
しかし、テレビ業界が全体として、現在、インターネットという巨大なライバルの出現に対し、対応し切れていないように見えてなりません。なまじっか経営に多少の余裕があるばかりに、ビジネスモデルの再構築ができていないのです。
いずれにせよ、テレビ業界がどうやって生き残りを果たそうとするのか(あるいは縮小均衡に陥るのか)を見極めるうえでは、フジテレビのリストラクチャリングは興味深い話題のひとつだと思わざるを得ないのです。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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まぁ〜たバブル期のせいかよ。
飽き飽きした。
バブル期直後の氷河期世代の時に人事権も経営権もなく、そもそもバブル期の採用にすら加担していない世代が言われたい放題だな。
じゃスーパー優秀な氷河期少数精鋭でフジテレビやらも持ち直し出来るんじゃね?
本当に優秀だって氷河期世代見たことないし努力してる節もその後の世代程もないし。
いいな氷河期。
遊んでたら全自動就職システムが無くなってただけなのに被害者面出来て。
いっつもバブル期世代のせいにされちゃう。
おいいつもの兄ちゃん。
バブルの頃にバブル甘受したのってバブル期前の世代、つまりあんたらの親の世代だぞ。
バブルの子供って氷河期世代じゃねぇの?
モロにその期間に小僧だったバブル期と呼ばれる世代が、その恩恵受けられるはずが無いだろ。
社会人駆け出しなのに。
恨むんだったら親の世代恨みな。
テレビと言えば、NHKが戸別訪問スタッフを全廃するとのこと。
600億円以上を削減するようです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ca8af9378efebac045c78443e46b951967f6c7ee
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
(というより、「お前は、どうなんだ」と言われそうなので)
自分の能力に自信がある社員ほど、会社の将来性を冷静に判断できる、ということでしょうか。
駄文にて失礼しました。
すみません。追加です。
テレビ業界の黎明期の映画業界も、こんな感じだったのでしょうか。
すみません。また追加です。
フジテレビは、フジテレビの番組を視聴している人が、数字に見えるのでしょうか。それとも人間に見えるのでしょうか。
蛇足ですが、(別に社民党だけではありませんが)社民党は、社民党に投票してくれる人が、票に見えるのでしょうか。それとも人間に見えるのでしょうか。
> 1月からは50代以上の社員を対象とした早期退職希望者を募り、1億円近いとも言われている特別加算金も付けたが、
私だったら退職しようと思います。
独身ですし、生活費はあまりかかってないし、安くておいしいごはんが食べられたらそれで満足です。
退職金1億円ですと税金が25,287,140円かかりますので手取りは7500万円弱。そのうち1500万円弱は中古マンションの代金か住宅ローンの返済に充て、6000万円は全部VTかオルカンに換えれば毎年200万円余りのキャピタルゲインが手に入ります。贅沢はできませんが、悠々自適な隠居生活には十分です。後は年金がもらえる日まで週に2、3日、カフェかコンビニでバイトすれば何とかなるでしょう。
もっとも、病院勤務医は1億円ももらえませんけれども。
フィギュアスケートの選手だった中野友加里さんは出産後にフジテレビを退社したようですね。元女流棋士の竹俣紅さん、元HKT48の若田部遥さん(ダイエーのエースだった若田部健一・ソフトバンク三軍投手コーチの娘)も、経験を積んで早くフリーになって欲しいです。
希望退職を募り始めたら、会社が傾く前兆なので、好条件が提示されるうちに退職するに限ります。
体力がある50代で退職して、本当にやりたいことをやりましょう。
でも、会社にしか居場所がない人には、辛そうですね。
ですよね
初回募集で退職するのが受け取り額の点で最大になるそうです。判断を先延ばしにすると失う転職機会や無為時間がそっくりダメージに。日本における人員整理手法というのは、外資コンサルタント会社がアメリカにおける指名解雇(レイオフ)手順書をぱくって銀行などを通じて国内に広めたそうです。首切り役が社内を薙ぎ払ってそして自分が最後に斬られる運命にあります。
連投すみません。書き漏らしました。
退職金は無税です。これは重要です。
勤務を続けて受け取る給料の総額およびそれにかかる諸税、最終的な退職金を試算してみれば、割増退職金を受け取ってずらかった方が金銭面では有利になります。人生転換一時金のようなものです。割増の度合いが「会社の誠意」もしくは逆に「会社の不誠実」「ダメ会社度」をそのまんま示す指標なのです。
日本で最初に早期退職に踏み切った著名企業は当時ひどく非難されたと記憶しますが、レイオフ(指名解雇=You’ve got fired!)に比べるとぜんぜん心優しいものです。
長い目で見て「複線人生」すなわち正規職を2個持つ生活は、人口減を経験する日本では不可避です。ですから、例えば高度技能職とそうでないものの「二刀流の職能」を磨き、週の前半と後半でダブルワークする人生はあって当然ですし、税制を含めて社会全体で支援すべきとそのように考えます。
> 退職金は無税です。これは重要です。
どこ情報ですか?
上にも書きましたが、退職金も所得税、住民税の課税対象です。しかも給与、報酬とは別物とみなされて税金がかかります。割増退職金も例外ではありません。
↓ ↓ ↓
安易な退職金上乗せに注意 税務調査でも「見ますよ!」
http://www.vision-support.jp/taxnews/211.html
> 税制を含めて社会全体で支援すべき
既にそうなってます。
税制ではサラリーマンより個人事業主が、個人事業主より法人経営者が税制が優遇されてます。事業所得がある事が大前提ですけれど。
個人事業主なら青色申告特別控除65万円、小規模企業共済84万円、経営セーフティ共済240万円の控除枠があります。社会保険料控除や扶養家族の控除を合わせれば500万円余りの所得控除も可能です。つまり、個人事業主は500万円までなら無税です。サラリーマンにはあり得ない話です。
さらに、資本金1億円以下の法人を経営するなら接待飲食費(キャバクラも対象)の50%、上限800万円が経費として認められます。他にも自宅を会社名義とし、住居費を半額に圧縮する事も可能です。
個人事業主や法人経営者は税制面で十分過ぎる程に恵まれているのです。その代わり、倒産のリスクとそれによる損失を引き受ける覚悟は必要不可欠です。
退職金は無税ではありませんが、大きな控除があり、支給額の100%に課税されるわけではありません。
わかっている情報だけでいうと、特別加算金ということは通常の退職金の他に、1億円あると言うことでしょうか。正規の退職金が仮に3000万円あれば、合計1億3000万円が支給されることになります。
退職金(退職手当)には、特別控除があり、勤続20年を越えた場合、800万円+(70万円×20年を超える年数)が控除されます。
50歳で辞めて、勤続30年とすると、特別控除が1500万円あり、残りの1/2が退職所得となります。単純に計算すると退職所得は5750万円、これに対する所得税が約2100万円、住民税が575万円、合計2675万円で、1億300万円が手元に残る経産になると思うのですが。
詳しい方、教えてください。
はにわファクトリー 様
>退職金は無税です。
大意には同意いたします。
しかしながら、非課税ではなく課税所得を構成しますので、
税額が発生しない退職金が多いとはいえ、誤解を招く表現であると思われます。
とある福岡市民 様
>個人事業主なら青色申告特別控除65万円、小規模企業共済84万円、経営セーフ
>ティ共済240万円の控除枠があります。社会保険料控除や扶養家族の控除を合わ
>せれば500万円余りの所得控除も可能です。つまり、個人事業主は500万円まで
>なら無税です。
青色申告特別控除については然りでありますが、
小規模企業共済や経営セーフティ共済については、
解約時に課税所得を構成しますので、一概に課税されないとは言えません。
>個人事業主や法人経営者は税制面で十分過ぎる程に恵まれているのです。その代
>わり、倒産のリスクとそれによる損失を引き受ける覚悟は必要不可欠です。
然りと思います。
独立せよとの国からのメッセージであると考えます。
毎日、拝見しています 様
>50歳で辞めて、勤続30年とすると、特別控除が1500万円あり、残りの
>1/2が退職所得となります。単純に計算すると退職所得は5750万円、これに
>対する所得税が約2100万円、住民税が575万円、合計2675万円で、1億
>300万円が手元に残る経産になると思うのですが。
然りでありますが、見落とされている重要な点として、
退職所得は分離課税であるという事です。
例えば、同じ年に、退職金の他に給与を支給されている場合、
給与は他の所得と合算され累進課税されますが、
退職金は退職所得として、個別に累進課税されます。
もし、上記設例において、年間給与を1,195万円支給されていたとすれば、
総合課税か分離課税かで、所得税の金額に、279万円程、差が出ます。
すなわち、退職金には、退職所得控除、二分の一課税、分離課税の
三点の優遇措置があるという事です。
国税庁によると、退職金にかかる税金は以下のように計算されるそうです。
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/02_3.htm
何やら複雑そうな計算が行われているようですが、とにかく退職金が丸ごと無税になるとは限らない、1億円の割り増しを貰ったら、おそらくなにがしかの税金を払う必要があるだろうとは言えると思います。
個人的には、丸ごと無税になる程度しか退職金を貰えなかったので、全然気にしておりませんでしたが……
簡単にクビが切れず、優秀な人は早目に見切りをつけ、使えない人の比率が益々高まっていく。これは、公務員でも顕著にその傾向が強まってます。
定数に対する欠員が年々増えてるのですが、近年引き合いが強いといいますか魅力を感じられてないからでしょうが、試験に合格してからのキャンセルが多く、いつまで経っても欠員が埋まりません。
給与条例主義、定数条例との兼ね合いがあって、キャンセル分を見込んで多目に採用するというわけにはいかないらしく、人手不足が慢性化しており、そうした状況から優秀な若手が見切りをつけるという負のスパイラルになってるんですよね。
フジの希望退職、私は悪手だとは思わない。
テレビという広告媒体の先が見えてきて、やるなら体力のある今のうちと考えているのではないか。希望退職については、コンサル入れてないんだろうか?
結構「してはいけないこと」があるらしく専門家に相談すべき分野なのだ。
現在2500万円もらっていたら1億円の一時金は税金等を考えたらそれほどおいしくないと考えているかもしれない。
映画「マイレージマイライフ」のように日本も人を切るのに外部の専門家を雇うようになる日がくるかも。
フジサンケイグループの事業再編
1.完全子会社だったサンケイリビング新聞社の株式の8割をRIZAPグループへ売却。
2.ディノス・セシールのセシール事業をノジマの完全子会社であるニフティ(富士通の元子会社)へ売却。ディノス・セシールはDINOS CORPORATIONへ商号変更をした。
3.産経新聞社の子会社である大阪放送の株の一部をDONUTSに売却。大阪放送は引き続きフジサンケイグループには留まるも、DONUTSの持分法適用会社となる。
その一方でフジサンケイグループの不動産事業をになっているサンケイビルからこんなプレスが。
「須磨海浜水族園・海浜公園再整備事業」 建設工事に着手
https://www.sankeibldg.co.jp/files/2021/220111_suma.pdf
神戸市立須磨海浜水族園の指定管理者がサンケイビルの完全子会社であるグランビスタ ホテル&リゾート(元三井系、北海道炭礦汽船の元子会社)である事情もあるが、不動産事業については本業よりも稼いでいる感がある。
メディアの本業が衰退すれば、別の事業(特に不動産事業)に力に入れているのは何処も同じで、反日メディアの代表格とも言えるTBSホールディングスが「赤坂不動産」と揶揄されているのがその一例とも言える。
つい最近、「自助・共助・公助」と言う政策理念を掲げた総理大臣がいた。
この政策理念に、勘違いの批判で「公助を語らず、自助を強制する政策」と難詰した野党の人々がいた。だが、日本社会の「暮らしにくさ」の根源の一つに労働の流動性の極端なまでの無さにある事、その原因をうむ背景に日本社会の閉鎖的な「共助」が有ることが見過ごされている。
「地域社会」と「会社」を基盤とする「日本的、閉鎖的」共助の機能は最早機能不全に陥っていおり、「滅私奉公、社畜」生産システムの基盤となっている。
公助とともに、共助を見直さなければならない。
公助だけでは人は人間として生きることが出来ない。
その恐ろしさこそ、労働の流動性を阻んでいる。
小室直樹さんのアノミー(無規範/無連帯)ですね。
大企業中心の会社共同体は崩れていると思います。
(バブル崩壊以後もう30年たちますが)
新たな共同体というより、大規模災害のボランティア精神、規律ある行動
スポーツ応援・祭りを通した地域の共同体、うまく言えませんが
「日本人」として生きるために、小さな共同体に参加している人たちもいるのではないでしょうか。
流動性があっても
まともな転職できる人はごく稀
大半は給料を半分に妥協して、ようやく再就職が決まる
有能なクリエイターは独立して云々という事はよく聞くが
その有能なクリエイターはどこに行ったのでしょうか?
結局資金面からTV局の下請にならざるをえないように見えます。
Netflix等に移った人達もいるかもしれませんが、Netflixで見たい
番組があまりない事から、いつも???と思っております。
50代からのハローワークはとても厳しく、今迄貰っていた給料は期待できません。
部長級であっても、他の職場ではそれが就職に邪魔になります。
他者に売れる技術・技能はあるのでしょうか? 士業も丁稚奉公が必要だと聞いています。
文部省を辞めた人みたいに、何でも政府が悪い病になりSNSで暴れるのでしょうか?
大学の教授になりTVを見ない・新聞を読まない大衆が悪いと学生に抗議(講義)
するのでしょうか? 大変心配になります。