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首相、外交ボイコット決断「適切な時期」は今ですよ!

林芳正外相は青山繁晴参議院議員との面談で、外交ボイコットを巡り「適切な時期に判断する」と述べたそうですが、「適切な時期」とは「いまこの瞬間」ではないでしょうか。決断すべきタイミングで決断しないことは、どれだけ日本の国益を損ねることにつながるかわかりません。その意味で、岸田文雄首相の決断力のなさ、優柔不断さには不安を覚えてしまうのです。

なし崩し的に「全額現金」

岸田文雄首相という人物は、果たして「決断力」に照らして、信頼に値するのか――。

昨日の『もし岸田首相ならば「1日100万回」は挫折していた』を含め、当ウェブサイトでこれまでに何度か取り上げて来たとおり、最近、どうも岸田首相の決断力に疑念を抱かせるような出来事が相次いでいるように思えてなりません。

#ありがとうガースー岸田首相には、どうも、「他人の意見ですぐに意見をコロコロ変える」という特徴があるようです。日本でワクチンが急速に普及したのは、菅義偉総理大臣の「1日100万回以上」という強力なリーダーシップが存在したからですが、もしも当時、菅総理ではなく岸田首相がその任に当たっていたならば、1日100万回など夢のまた夢だったに違いありません。そう痛感したのが、「今年の漢字®」に関する岸田首相の記者会見です。今年の漢字は「金」年の瀬も迫ってきました。今年もあと2週間ちょっとで終わってしまいます。人...
もし岸田首相ならば「1日100万回」は挫折していた - 新宿会計士の政治経済評論

その最たるものは、「10万円給付金」と、「北京冬季オリパラ外交ボイコット」でしょう。

このうち「10万円給付金」を巡っては、当初、自公両党で合意した案だと、半額を現金、半額をクーポン券としたうえで、現金をできるだけ早く給付し、クーポン券については来年春ごろに配る、といった政策が盛り込まれていました。

ところが、岸田首相はこれについて、なし崩し的に「現金の一括支給」を認めることとし、実際、報道ベースでは数多くの自治体が現金一括給付を選択しつつあるようです。東京都下だと、たとえば新宿区がすでに先週木曜日の時点で、「全額現金での支給」、という方針を示しています。

10万円給付、新宿区は全額現金で

―――2021/12/9 20:21付 産経ニュースより

産経ニュースによると、新宿区の「関係者」への取材の結果、区では当初、国の計画どおりに5万円分のクーポン給付を検討していたものの、「券の印刷や利用可能な店舗の公募などが必要で、手続きが複雑になると判断」。最短で今月27日から現金給付を開始する方向で調整している、などとしています。

正直、時間を優先するのであれば、いちいちクーポン券を印刷するのではなく、早急に支給できる現金が良いのは当然のことでしょう。おそらく多くの自治体も、似たような理由でクーポン券ではなく現金の支給を選ぶのではないでしょうか。

いずれにせよ、これは政府の当初方針が批判され、なし崩し的にこれを撤回したという事例であり、見方によっては「臨機応変に政策を変更した」という評価もできなくはありません(やや無理がありますが…)。

もっとも、岸田首相自身が自民党政調会長時代、安倍政権下での特例定額給付金を巡って調整しようとしたものの、結局は官邸に押し切られる形で「1人一律10万円を世帯主に支給」という形に落ち着いたのを思い出すと、やはり、岸田氏の決断力のなさは首相になっても変わらないな、などと思う次第です。

外交ボイコットで日本共産党に先を越された岸田首相

その一方で、米国のジョー・バイデン政権が打ち出している「2022年北京冬季オリンピック・パラリンピックへの外交代表の派遣を見送る」という、俗にいう「外交ボイコット」(『米国が北京冬季オリパラ「外交ボイコット」を正式表明』等参照)を巡る、岸田政権の煮え切らない態度には、どうも疑問を抱かざるを得ません。

米ホワイトハウスのサキ報道官は北京2022オリパラに関し、事実上の「外交ボイコット」をする方針を明らかにしたようです。といっても、五輪自体をボイコットするわけではなく、あくまでも「政府代表を送らない」というものです。こうしたなか、日本は欧米諸国の対中人権制裁に同調しなかった過去もあります。日本がFOIPを推進するという立場にあることを踏まえるならば、岸田政権には迅速な対応を期待したいところでもあります。本日の「速報」です。米国が来年の北京冬季オリパラに対し、外交官や政府代表などを派遣しないことを...
米国が北京冬季オリパラ「外交ボイコット」を正式表明 - 新宿会計士の政治経済評論

岸田首相、唐突に「自社株買い規制」に言及し株価下落』でも紹介したとおり、岸田首相(あるいは林芳正外相)がさっさと「外交ボイコットに日本も賛同する」と表明しなかったがために、日本共産党が外交ボイコットを主張するという珍事が生じてしまいました。

中国に人権抑圧の是正と五輪憲章の遵守を求めよ――五輪開会・閉会式への政府代表の不参加は当然

―――2021/12/13付 日本共産党ウェブサイトより

もともと日本共産党は中国共産党と折り合いが悪い、という話も聞きます(近親憎悪でしょうか?)。

岸田首相のいう「新しい資本主義」とは、国が自社株買いを制限し、企業価値上昇を阻むことを言うのでしょうか。岸田首相は本日、国会で立憲民主党議員の質問に対し、うっかり自社株買い規制に言及し、日経平均が一時下落する展開となってしまったようです。果たして岸田首相は株式市場、資本市場、あるいはもっと基本的な企業財務論の初歩について、理解なさっているのでしょうか?経済音痴にもほどがあります。決められない岸田首相岸田文雄首相を巡っては、「他人の話によく耳を傾ける人物」という評価を耳にすることがありますが、...
岸田首相、唐突に「自社株買い規制」に言及し株価下落 - 新宿会計士の政治経済評論

しかし、岸田首相らがグダグダしている間に、まさか日本共産党がこのタイミングで五輪外交ボイコットを言い出すとは、自民党にとっても驚きだったのではないでしょうか。

理解に苦しむ林外相「五輪は平和の祭典」

じつは、自民党内では、かなり早いタイミングで「日本も外交ボイコットに賛同すべきだ」とする意見が出て、首相官邸側にも申入れが行われているのですが(『外交ボイコット巡り優柔不断な首相に保守系議員が不満』等参照)、岸田政権側はいまだに方針を明確に打ち出していません。

「岸田首相、大丈夫ですか?」――思わずそう言いたくなる今日この頃です。10万円給付金を巡る混乱に続き、今度はバイデン政権が打ち出した外交ボイコットへの煮え切らない態度。どうも岸田文雄政権については、見ていて不安になります。自民党内では保守系議員らからの突き上げもあるようですが、その一方で親中派議員からは政府の煮え切らない態度に理解を示す向きもあるようです。カナダも外交ボイコットへ=産経『米紙「ジェノサイド五輪」:外交ボイコットは広まるか』でも報告した北京五輪の「外交ボイコット」に関連し、その後も...
外交ボイコット巡り優柔不断な首相に保守系議員が不満 - 新宿会計士の政治経済評論

これに関連して昨日はこんな記事もありました。

林外相、外交ボイコットは「平和の祭典踏まえ決断」

―――2021/12/15 19:17付 産経ニュースより

産経ニュースによると、自民党内のグループ「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」代表の青山繁晴参議院議員らが15日、都内で林芳正外相と面会した際、林氏が次のように述べたのだそうです。

五輪は平和の祭典であることを踏まえ、決断したい。適切な時期に判断する」。

そもそも前提条件がおかしくないでしょうか。

今回の外交ボイコットは、中国が「平和の祭典」であるはずの五輪の主催者として相応しくない行動を取っていることに対する抗議という意味合いもあります。

日本が大切にしている「基本的(普遍的)価値」には、「自由、民主主義、法の支配、人権」が含まれていますが、その「人権」をないがしろにしている中国に、「平和の祭典」を主催する資格などあるものか、個人的にはこのあたりがそもそもの疑問点ではあります。

ただ、国際五輪委(IOC)に、今さら北京オリパラの開催を中止させるという政治的な意思も能力もないでしょうから、五輪自体は開催せざるを得ない、というのは理解できなくはありません。

そうであるならばなおさら、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の事実上の提唱国でもある日本こそ、せめて米英豪加などと連携して行動すべきでしょう。

いつ判断するのですか?「適切な時期」とは「今」ですよ!

それに、林外相の「適切な時期に判断する」というのも、意味がわかりません。

自然に考えて、「適切な時期」とは、「今すぐ」です。

産経ニュースによると、林外相と青山議員の間では次のようなやり取りがなされたのだそうです。

林外相「自由と基本的人権の擁護、法の支配は中国においても尊重されるべきだ。最終的には岸田文雄首相の判断となるが、外務省と首相官邸で情報をシェアしていく」。

青山議員「今週中に態度を表明すべきだ」。

以上のやり取りを眺めていると、本件に関しては何となく、問題は林外相というよりも、どちらかというと岸田首相本人にあるように思えてなりません。

外交ボイコットを「する」なら「する」、「しない」なら「しない」で、さっさと決めてしまうべきでしょう。このあたりは「外交ボイコットを考えていない」と即答した文在寅(ぶん・ざいいん)韓国大統領の方がマシかもしれません(「その回答が米国を苛立たせるかもしれない」、というのは別の論点ですが…)。

いずれにせよ、決断を1日先送りするごとに国益が確実に損なわれていきます。決断しないことは国益を損ねるのです。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

なお、いちおう、岸田首相の名誉のために申し添えておくならば、岸田首相がまったく決断できない人物ではないとは思います。

岸田首相は先月、世界的なオミクロン株の蔓延を受け、原則としてすべての外国人の入国を制限する方針を決断しましたが(『【速報】オミクロン防疫:すべての外国人入国を禁止へ』等参照)、こうした迅速な意思決定は、(結果的に正しいかどうかは別として)政治家としては必要なものでもあります。

岸田首相は本日、アフリカで確認された「オミクロン株」の防疫などを目的に、すべての外国人の入国を30日以降禁止すると述べました。また、観光目的の入国について年内をめどに再開の検討に入るという方針については、岸田首相は会見で明言はしませんでしたが、現実的には厳しいのかもしれません。(※なお、18:00付で誤字の修正を加えています。)本日の「速報」であり、メモ的に紹介します。新型コロナウィルスに関連し、アフリカで確認された「オミクロン株」の防疫などを目的に、岸田文雄首相は先ほど、「すべての外国人の入国を禁...
【速報】オミクロン防疫:すべての外国人入国を禁止へ - 新宿会計士の政治経済評論

また、韓国の警察庁長が島根県竹島に不法上陸したこと(『韓国警察庁長の竹島上陸から見える現在の日韓外交関係』等参照)を受け、日本は現地時間11月17日の外交次官級協議の日米韓合同記者会見への参加を拒絶しました。

いったい韓国は、日本との関係を修復したいのか壊したいのか、どっちなのでしょうか。現在、韓国側から「韓日議連」所属議員が日本にやって来ていますが、同じタイミングで韓国の警察庁長が島根県竹島に不法上陸したのだそうです。ただ、それ以上に不思議なのは、日本が韓国側の「誰に」抗議したのかが、いまひとつ見えてこないことです。じつは、このこと自体、現在の日韓関係を象徴しているのではないでしょうか。今朝の『韓日議連来訪で見る日韓関係のさらなるダウングレード』でも取り上げたとおり、現在、韓国から「韓日議連」所...
韓国警察庁長の竹島上陸から見える現在の日韓外交関係 - 新宿会計士の政治経済評論

これについては『日本が会見見送りで米国のメンツ潰した「本当の意味」』でも申し上げたとおり、竹島問題を国際化するという意味では大変に良い行動だったというのが当ウェブサイトなりの評価でもあります(※もっとも、この「記者会見参加拒絶事件」が岸田首相の指示だったのかどうかはよくわかりませんが…)。

松野官房長官は昨日、ワシントンで日米韓の共同記者会見が見送られたのは日本政府の判断だったことを認めました。結果的に、米国に対する牽制となったのではないでしょうか。なぜなら米国は、竹島占拠をはじめとする韓国による明らかな不法行為の数々に対し、見て見ぬふりを貫いてきたからです。ついでにいえば、日本政府が現在推進しているFOIPも「クアッド」も、もしかすると、本当の効果は「違うところ」にあるのかもしれません。「6対6」じゃなく「5対6」ですよ!本文に先立って、最初に、少しだけ寄り道をしておきます。...
日本が会見見送りで米国のメンツ潰した「本当の意味」 - 新宿会計士の政治経済評論

ただ、政権発足から2ヵ月の時点ではありますが、現時点で評価する限り、やはり前任者である菅義偉総理、あるいはさらにその前任者である安倍晋三総理らと比べたときに、「批判を恐れずに実行する力」は弱いと考えざるを得ないのです。

新宿会計士:

View Comments (75)

  • 給付金の話って、11月のはじめくらいに自公で調整して、現金とクーポン併用ってなったんじゃなかったのかな?
    それで政府としての決定もされてたんだと思ってたけど、違うのかな?

    良くわかんないのは、併用→現金一括も可っていう変更が、方針を決める過程でなされたのか、いったん決まった方針を覆したのかってことなのです♪

    前者であればまぁよくあることだけど、後者はあんまし良くないと思うのです♪
    いったん決まっても大声上げれば簡単に覆せるってなると、何時までも前に進めなくなると思うのです♪
    例えば、自分で選べない自治体から「現金一括に統一すべき」とか、クーポン選ぶ自治体から「事務経費も国が負担すべき」とか出てきて、どんどん遅れちゃわないかって思うのです♪

    • 事務経費は、国が負担すると言っとるがな。
      問題の本質は、現場の声を聞かずにクーポンと発表したこと。
      最初にいくつかの自治体から聞いときゃこんなことにはなってない。覚悟、判断力不足。

      • 当初、バラマキだバラマキだと言う声が多かったので、公明党との協議で目的のハッキリするクーポンというのを出して来ただけでしょうね。
        5万円にしたのは、公明案を半分、自民案を半分と言う痛み分けにしたので、掴み金であるのは間違いない。
        さっさと決めてさっさと配ってしまえば良かったのに、グズグズしてるから異論が出て来る。

  • 思慮分別も行き過ぎれば優柔不断。取捨選択も行き過ぎれば迎合。
    「自由陣営側での最後の決断者」にだけはならないで欲しいですね。
    (米国からの強要を待ってるのですか?)

    • きっしーは"キヲミルニドン"属性が前面に展開中なので、サムおじさんにどやされることなんて欠片も想像できてないとオモワレマス

  • 「平和の祭典」も「適切な時期」も、ほぼ意味のない枕詞でしょう。実質的に林外相は何も言ってないのと同じですね。
    前も書きましたが、日本の外交ボイコットは、欧州の態度が出揃った後くらいになるでしょう。それも、外交ボイコットとは言わずに「誰を派遣するか決定した」と発表するのではないでしょうか。

      • いっそ日本文化の一つの粋である「大喜利」を世界一に喧伝してみてはどうだろう?

        国連のグデレスでも巻き込んで、B52をUNマーク付きの白塗りでもして大編隊で新疆ウイグル・チベットとかの空港に乗り付けちゃう。

        「北京と間違えちゃったんだからしょうがない。」
        「仕方がないからご近所探訪して帰るね♪」

        で五輪ムードのまま強制査察。
        国連代表団なんだから攻撃や拘束出来るものならやってみろ。
        即国連の敵中華人民共和国の出来上がり。
        なんぼ中国がでかくても何ヵ所も同時に統制出来ないのは歴史が教えてくれている。

        五輪は五輪でやってりゃいいんじゃないですか?
        もう日本の五輪は終わったし…
        札幌お黙りっ!

  • おはようございます。中国関連で私見妄言失礼します。
    現政権は、世界の30%以上のCO2排出国に人権問題と同様に文句を言わず、排出量3%まで頑張ってきた日本の産業界をむしろつぶそうとしているとしか思えません。トヨタがEVも頑張ると先日発表してましたが、問題はバッテリー工場をどこに作るかです。中国・韓国が最大シェアを持つ中で、パナソニックが頑張ってますが、工場は中国なのでどうしても媚中になってしまいます。なので現政権は、半導体のみならず、小規模ながら昔安倍さんがやったように、バッテリー工場の「製造業日本回帰に巨額を投じるべき」だと思います。高校生以下に現金給付とかテスラに補助金など出してる場合じゃありません。
    また、日本は人権問題だけではなく、南京問題も環境問題も声を上げて中国を大いに非難すべきです。駐中国日本大使はできる人っぽいので召喚という手段はとらない方がいいかもしれませんが、南京30万人虐殺広報した大阪総領事に対して即退去を求める等、日本は行動すべきです。

  •  岸田総理(クラゲおじさん)にとっての適切な時期とは、オリンピック終了後のような気がします。

    • この優柔不断で腰の抜けた総理ですから、尖閣盗られても判断できない気がします。今は日本の国難です。私には鳩山、菅直人の次にダメな総理に思えます。

  • 安倍への怨念晴らしを優先し印象操作に勤しむ岸田政権

    1)アベノマスクを活用すべき自らの責任を忘却
    https://news.yahoo.co.jp/articles/3a0e1d700593ba3e6b9b850e5fb094bd2dbd2400

    2)「桜を見る会」開催しないが廃止せず
    https://news.yahoo.co.jp/articles/8e517e6e97ecde39b698b94daac2bf6e6b8866c8
    3)財務省文書改ざん自殺訴訟 国側が一転して賠償責任認め終結(立憲議員の吊し上げ隠蔽)
    https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20211215/2000055157.html

    • 愚塵 さん

      3の件は酷いですね。
      特定野党の責任を抹消して自民党の失点につなげています。

    • 愚塵様

      >安倍への怨念晴らしを優先し印象操作に勤しむ岸田政権

      財務省の言いなりにならなかった安倍元総理に恨みでもあるのでしょう。
      岸田文雄総理の身内には財務省関係者が多いと言われていますから。

  • 昨日の昨日の『もし岸田首相ならば「1日100万回」は挫折していた』でも新宿会計士様には批判的なコメントをさせて頂きましたが。
    こちらの記事には、岸田総理に対する評価や分析の仕方に違和感を覚えます。

    まず、自分も10万円の給付の仕方については、当初から速やかに現金一括支給を決定した方がよかったと考えております。
    五輪の外交ボイコットも、なるべく早くFOIP各国と足並みを揃えた態度を取った方がいいと考えております。
    これらの点で、岸田総理に対する評価そのものは、自分もほぼ同じ方向性だと考えております。

    >早急に支給できる現金が良いのは当然のことでしょう。
    >これは政府の当初方針が批判され、なし崩し的にこれを撤回したという事例
    プロジェクトでは実際に事に当たって、そのときになって初めてこんな事に気付くのかというのはよくあることです。
    紆余曲折があったにせよ、最終的に落としどころが出来ただけでもマシ。
    これをさも分かったかのように「当然」のことというのは、後知恵バイアスではないでしょうか。

    また間違ったリーダシップを発揮して、当初の案を強引に推し進め、地方自治体に余計な労力を押し付けていたら、今度は「聞く力はどこに?」などと批判が出ていたことでしょう。
    そうしたら、今度は「現場の声を無視するリーダーは云々」と批判するおつもりですか?
    オールドメディアやそれに流される人達がよくやる。「何やっても文句を言う」態度ですが。

    >自然に考えて、「適切な時期」とは、「今すぐ」です。
    >決断を1日先送りするごとに国益が確実に損なわれていきます。
    この「自然に」と一言で流していますが、何故それが自然なのでしょうか?
    失われた国益とは、具体的に何であるのか?
    そういう観点、説明がまるっと論理展開から抜け落ちています。

    これまでの新宿会計士様の記事では、こういう場合は「決断の時期」「決断の内容」でベン図を作り、その上で各の領域に対するメリット、デメリットを書かれていたと思います。
    また、こういう情報整理と分析があったからこそ、こちらのサイトの記事を評価しておりました。
    そういう事をせずに「自然に」の一言で済ませるのは、分析をサボっている。手抜きしているとしか思えません。
    ※過去記事で既にされていたのを自分が見ていなかったのなら、申し訳ありません。

    一言で言えば「何故?」という論拠や説明がこの記事からすっぽり抜け落ちています。
    こういう結論ありきの記事というのは、オールドメディアがよくやる真似です。

    オールドメディアを批判される立場であるのなら、オールドメディアと同じ真似はされないように気を付けた方がいいと思います。
    岸田総理を批判するのは結構ですが、根拠を示し、情報を整理した上でお願いします。
    その上での岸田総理の評価であれば、好意的、批判的どちらでも、分析結果として自分は新宿会計士様の分析を評価します。
    ですが今回のような書き方の記事では、ちょっと評価出来ません。

    • あ、違った。ベン図じゃなくてマトリクス表でした。
      例えば「決断の時期」と「決断の内容」を軸にしたマトリクス表を作って説明してたと思います。

    • 社長があんなタイプの会社に勤めてる社員は日々大変そう。判断基準はまるで簡単と自分には思えます。

    • 比較する際の比較軸、ということもあるかなぁと感じています。

      たとえば、現職総理と元総理を比べるのは構わないのですが、元総理側で実績を引き合いにだすとちょっと疑問が残ります。なにせ現役側はまだ任期途中ですから。ワクチン100万回の実績などがこれにあたります。(たしかこういう記事もありましたね)

      野党+オールドメディア+踊らされる人々からの大反対にどう対処したか比較であれば元総理側でワクチン100万回宣言時の対応を使うことは適切だと思います。(こういう記事もありましたね)まぁ彼らは基本、大反対しかしないので、ワクチンに限らず事例には事欠かないかもしれませんが。

      それと岸田については、似たような感触を私も受けています。
      結論ありきに若干振れているなぁと感じるということです。
      若干ですよあくまで。そして私も別に岸田押しということではないです。

      さらに、この手の記事では、未来予想に終始してしまい実際に時がたった後に「そらみたことか言ったとおりになったじゃないか」と自己顕示にひたる場合があります。
      どういうことかというと、その時その時のイシューを是々非々で考えたい人にとっては、たとえ未来の結果が望まぬ方向になったとしても、それはそれで次回への反省点を発見できたという、良い結果と捉えられるということです。もちろん望む方向になるのにしくはないのですが。なので「そらみたことか」と言われても何も響かないわけです。
      (そういう記事はなかったと思いますのでこの点はなんら危惧していません)

      別の言い方をすると記事に何を求めるか、ですかねぇ。「自分を引っ張ってくれるオピニオンリーダーを求めている」のか「自分で判断したい。その材料を欲している」のか。いや、どうだろう、そうとも言い切れないのかも。。んー難しいですねぇ。

    • URC様

      何度か私も「外交的ボイコット」について、コメントさせていただいていますが、この段階で岸田批判を先鋭化させることに同調することができません。批判するのは良いとは思っていますが・・・

      個人的には、岸田総理は「外交的ボイコット」を行う、と思っています。
      ただ、タイミングとして今日明日の話なのか、といえば、そうでもないのではないかと思っています。
      この話をすると、「同じ価値観をもった国々からの信頼を失う、さっさと実行した方が良いに決まっている」という批判を受けます。
      しかし「タイミングだけの問題」ならば、もはや五十歩百歩ではないかと思うのです。
      現在、国会では、中国への非難決議すらできておらず、法的にも人権問題を理由に制裁をすることもできない(G7の中で唯一、日本だけがマグニツキー法の制定がない)という状況下です。
      その状況下で、岸田さんが「外交的ボイコット」を慌てて早い段階で宣言したとしたとしたら、一部支持者は快哉するでしょうが、反撃すらできない日本を狙って中国が日本に制裁を加えて価値観同盟諸国に対して威嚇する端緒とするかもしれませんし、マスコミはじめ日和見な人々が政権批判をはじるかもしれません。
      「さっさと宣言しない岸田は優柔不断でダメだ」という意見もあるでしょうし、それに対して"今は意見はしません”。まだ、わかりませんから。
      私には、少なからず、如何にして「効果的な外交ボイコット」にすべきかを思案できる余地があるのではないかと思っています。
      そして、「効果的な外交ボイコット」が叶う暁には、同じ価値観をもった国々からますますの信頼を得られるのではないかという可能性があると思っています。

      端的に言って、世論が「外交的ボイコット」の話に留まるだけではなくて、「対中非難決議」「日本版マグニツキー法」を求める声を高めることまでに昇華することが有意義ではないかと思うのです。
      ちなみに、総裁選において、岸田さん、高市さん、野田さん、(河野太郎氏以外)は日本版マグニツキー法制定について賛成でした。

      「共産党も「外交的ボイコット」を勧めているんでしょ。では、「対中非難決議」「日本版マグニツキー法」まで話を進めてくださいよ。決議しなさいよ、国会議員!「外交的ボイコット」やりなさいよ、岸田さん!」
      岸田総理が、あえて自らを批判させておいて、ここまで世論を深化させてくれたら、ジャンプで言ったら「K点越え」ではないでしょか。
      岸田総理への評価は、その努力と結果で判断したい、と私は思っています。

      • 頓珍韓 様

        >この話をすると、「同じ価値観をもった国々からの信頼を失う、さっさと実行した方が良いに決まっている」という批判を受けます。
        この意見は分かりやすいですね。
        自分も同じ意見で、足並み揃えて早くすることにメリットはあると思います。

        >しかし「タイミングだけの問題」ならば、もはや五十歩百歩ではないかと思うのです。
        以下で「日本だけがマグニツキー法の制定がない」やそれらに伴う実現性、リスクや影響についての話は大変興味深いと思いました。
        例え元々の自分の意見と違っても、こういう視点が出てくるからこそ、ここは知的好奇心が刺激され、面白いサイトだと思っています。
        特に自分、情報を何でも知っているなどとはとても自信を持って言えない人間なので。

        こういう情報を色々と精査していて、答えを出していないと「決断力が無い!」なんて批判を受けてしまうんでしょうが。
        情報整理も分析もせずに、一方のメリットだけを見て「かくあるべき」結論を導き出すのは間違っていると思うのです。

        そういう色々な意見が出てきた中で最大限にメリットがあると思われる選択を岸田総理には採って貰いたいですし。
        分析する側も、色々な角度から見て欲しいと思います。

        • >そういう色々な意見が出てきた中で最大限にメリットがあると思われる選択を岸田総理には採って貰いたいですし。
          >分析する側も、色々な角度から見て欲しいと思います

          そこまで他人のブログを批判するならご自身でブログを立ち上げて見られては?

      • >岸田総理が、あえて自らを批判させておいて、ここまで世論を深化させてくれたら、ジャンプで言ったら「K点越え」ではないでしょか。

        とてもしっくりくる表現だと思いました。
        この可能性、私もまだ現時点で無くなったとは思っていません。
        ただ、モーグルで言えば既に逃したコブがいくつかあって、残りのコースでどうやって金メダルを狙うのか、そもそもの戦略に不信感が芽生えているところだと思います。
        岸田氏は一発逆転狙いの大穴戦略の人には見えないんですよね。

    • URC様

      岸田信者がどうとかいうコメントが沸いてますけどそういうのは無視していいと思います。

      ですが、貴方様のコメントを読んでいて違和感を感じたのは、
      >こういう結論ありきの記事というのは、オールドメディアがよくやる真似です。
      >岸田総理を批判するのは結構ですが、根拠を示し、情報を整理した上でお願いします。

      の下りのあたりです。
      大変恐縮ですが、岸田首相への批判のポイントについては論拠は示されていると思いますし、結論ありきは貴方様のコメントの方ではないでしょうか(コメントがダラダラ長いのも気になりますが)。

      このサイトのブログ主様は慰安婦合意の頃から岸田に批判的でしたし、一般人から見ればちょっと岸田批判が行き過ぎているという気もしますが、本文中に根拠がないとまでは言い過ぎでしょう。

      • >岸田首相への批判のポイントについては論拠は示されていると思いますし
        >本文中に根拠がないとまでは言い過ぎでしょう。
        これが、(前記事の)今年の漢字に対するコメントが下手だの、〇〇先生とのやり取りがどうのという話の事を仰っているのであれば、それらを自分は論拠として価値を見出せません。

        前者は今の政治家に求める仕事ではないですし、後者はそういう他者議員の意見に流されろみたいな理屈にも通じます。
        青山繁晴先生は自分も信頼している方です。ですが、だからその権威に従えみたいな権威論法のような理屈には賛同出来ません。
        むしろ、「安倍が言ったから」「青山が言ったから」とそれで意見を決めるなら、それこそ岸田総理を芯が無いと自分は判断します。

        恐縮ですが、どの点を論拠だとお考えなのでしょうか?

        • 横から失礼。ちょっと気になったもので。

          >青山繁晴先生は自分も信頼している方です。ですが、だからその権威に従えみたいな権威論法のような理屈には賛同出来ません

          参議院議員の名前に「先生」を付けている時点であなたの文章を読む人には青山繁晴さんが権威がある人であるかに見えてしまいます。権威論法をご使用になっているのはご自身ではないでしょうか。
          あとしきりに論拠論拠とおっしゃいますが、私などこの本文を読んでいて岸田首相を批判する一方じゃなく、一応はちゃんと決断した事例も載せているように見えます。こうしたバランス取れた議論の中で「決断するのは今でしょう」は文脈から自然に読み取れたのですが、これは私の文章の読み方が可笑しいのでしょうか?
          (尤も、私は決断する時期は今じゃないと思います。もう遅きに失したと思いますし、NHK様の下のコメントに同意するのです。ブログ主様の「今でしょう」には私は違う意味で賛同できません。)

          • 浅学の徒 様

            >参議院議員の名前に「先生」を付けている時点で
            別に青山議員については、単に敬称を付けた以上の意味は無いです。
            なので、青山さんでも何でもいいので、気になるのであれば、今後は青山議員と書きます。

            >権威論法をご使用になっているのはご自身ではないでしょうか。
            権威論法とは、権威の名前を出して、「〇〇が言っているから正しい」「〇〇が言っているから間違っている」という理屈の出し方です。
            青山議員という名前を出したから権威論法だみたいな批判に聞こえますが、自分は「だから正しい」とか「だから間違っている」という理屈に繋げていませんよ。

            >一応はちゃんと決断した事例も載せているように見えます。
            そうですね。そこは是々非々で見ようとしている点だと、自分も賛同します。

            >「決断するのは今でしょう」は文脈から自然に読み取れたのですが、これは私の文章の読み方が可笑しいのでしょうか?
            読み方はおかしくないと思います。
            新宿会計士様の意見として、「決断するのは今でしょう」という思いも、そう読み取るのも自然だと思います。

            自分は、その「何故」「今?」というところに、例えばマトリクス表を使った分析や整理のような、説得力のある説明が欲しいと望んでいるだけです。
            「今」じゃないところのメリット、デメリットが分からないので。「本当に今?」という疑問が消えないのです。

          • URC様他、論理も読み応えもある良い議論ですね。
            いいねボタン代わりのコメントで恐縮です。

    • URC さん

      >また間違ったリーダシップを発揮して、当初の案を強引に推し進め、地方自治体に余計な労力を押し付けていたら、今度は「聞く力はどこに?」などと批判が出ていたことでしょう。
>そうしたら、今度は「現場の声を無視するリーダーは云々」と批判するおつもりですか?
>オールドメディアやそれに流される人達がよくやる。「何やっても文句を言う」態度ですが。

      となると、チワワは自政権の色を出そうとせず、ガースー方式で行くべきだったんでしょうね。
      「ガースー方式ではこんな問題や不満があった」などと出て来るでしょうけど、「速度を重視して国民側のスタンスで決めた」と答弁して押し切って。
      結局のところ、チワワは国民ではなく官僚の都合を優先して第一案を出し、国民から批判を受けて右往左往し、ガースー方式も含めるという八方美人的解決とした結果、評価が下がり。

      >この「自然に」と一言で流していますが、何故それが自然なのでしょうか?
>失われた国益とは、具体的に何であるのか?
>そういう観点、説明がまるっと論理展開から抜け落ちています。

      過去のエントリで書いてても再掲する箇所もあれば再掲しない箇所もあり、再掲しない箇所だったんじゃないかなぁなどと感じてます。
      私なりに、これまでに新宿会計士さんは「FOIPを掲げている以上は中国との対決に腰が引けてるのは駄目でしょ?」って趣旨の事を述べているとは思いますが。。。

      • クロワッサン様

        長文コメント失礼します。
        まず、この記事は論理的な展開方法を成していないのですよ。

        論点が「外交的ボイコットに対する答えはどうするのが最も適切か?」なら。
        その論点に紐付いた「〇〇という事実がある」を列挙して、最後に「だから『今』『誰も送らない』というボイコットをするという結論が導き出されます。」
        といった具合に、論理を構築すべきです。
        帰納法的(のはず?)に考えて。

        しかし、この記事に根拠(?)として列挙されているのは以下の通りです。

        「10万円給付金」の方法が当初と変わった。というボイコットとは別次元の事例。
        ボイコットについては「日本共産党が先に言った」「林外相が平和の祭典と言った」「青山議員が『今週中に態度を表明すべきだ』と言った」という、〇〇が言ったからという権威論法的な根拠。
        論点に紐付く理屈は、「FOIPの各国と足並みを揃えることは、彼らに価値観を共有しているとアピール出来るメリットがある」というぐらいでしょうか。
        しかし、これも本当に全面的にメリットだと言い切れるのか? というとそれも不明です。
        「事実上の提唱国でもある日本こそ」と書いてあるように、日本は建前としてそうは振る舞えない事情があるとは考えられませんか?

        ちなみに自分は、そんな建前を守ることは、中国に対して「まず敵だけど、名実ともに敵だと言い切れないから手を出せない」という、日本を面倒くさい存在にするというメリットがあるんじゃないかと考えています。
        素人の考えなので、実際のところは知りませんけどね?
        人によっては、まずこの時点でFOIPに名実ともに加盟し牽引すべきだ。と考える人もいるでしょうが、メリット一つの考え方でも人や視点を変えると別の評価が出るということを言いたいのです。

        纏めると

        1:論点に対して別次元の事例を持ち出だす。
        2:権威論法を持ち出す。
        3:一方的な視点によるメリットだけを訴える。

        これでこの記事を構成し、結論を導いている訳です。
        なので、この記事は論理的に見て、説得力に欠けると言っているのです。

        結論に対しては、論点に紐付く事実だけで導き出すこと。
        事実を多角的な視点で見て整理して、分析すること。
        自分が新宿会計士様に望んでいるのは、それだけです。

        >過去のエントリで書いてても再掲する箇所もあれば再掲しない箇所もあり
        であれば、それこそ「自然に」という一言で片付けるのはおかしいのですよ。
        何度も詳細な説明を繰り返したく無く、過去に理屈を述べた記事があったなら、過去記事へのリンクくらいは貼っておいた方が読者には検証がしやすいです。
        書いてもいないことで「自然に」みたいな言葉を使って、それで理屈を押し通すのは、怠慢です。

        >「FOIPを掲げている以上は中国との対決に腰が引けてるのは駄目でしょ?」って趣旨の事を述べているとは思いますが。
        自分も朧気ながらに、そんな主旨は読み取っていますが。
        「何故駄目なの?」「腰が引けない対応を取る為の障害は何?」といった情報に触れている分析は印象に無いのですよ。
        やられていたら「見てませんでした。素直にごめんなさい」としか言いようが無いですが。
        「べき」思考でこれらの記事を書いているのなら、ちょっと注意が必要でないかと思うのです。

        個人的な経験ですが「自然に」とか「当然」とか「普通に考えて」という言葉が出るときは、その人の主観に基づく「べき」思考によって結論が導き出されていることが多いので。

        • URC さん

          >「10万円給付金」の方法が当初と変わった。というボイコットとは別次元の事例。

          給付金とボイコットは別問題ですが、チワワの決断力が疑われる事例として「次元」は同じだと考えます。
          「する・しない」を先送りする、決めてもフラフラし続ける、というチワワの人物像が浮かび上がります。
          
>ボイコットについては「日本共産党が先に言った」「林外相が平和の祭典と言った」「青山議員が『今週中に態度を表明すべきだ』と言った」という、〇〇が言ったからという権威論法的な根拠。

          「日本共産党が先に言った」は、日本共産党の後にチワワが外交的ボイコットを決めたら日本共産党の得点となるという政治的失態を暗喩していると受け止めています。

          「林外相が平和の祭典と言った」は、チベット人やウイグル人が「奴隷の平和」の下で生きている状況なので、彼らが「真の平和」の下で生きられるよう、《五輪が平和の祭典だと言うのなら、「奴隷の平和の祭典」である北京五輪を外交的ボイコットしろよ》と林外相の尻を蹴飛ばす趣旨だと受け止めています。

          「青山議員が『今週中に態度を表明すべきだ』と言った」は、『殿!ご決断を!』と迫られても判断を先送りし続ける「決められない」チワワ政権のエピソードに過ぎないかと。

          >「何故駄目なの?」「腰が引けない対応を取る為の障害は何?」といった情報に触れている分析は印象に無いのですよ。

          私も、「腰が引けない対応を取る為の障害は何?」というお話しは無い気がします。
          ただ、「何故駄目なの?」については、『中国は自由民主主義国家陣営相手にやるかやられるかの戦いを挑んでいるから』だと受け止めています。
          これから日米は中国相手に世界秩序が自由民主主義国家陣営主導か反自由民主主義国家陣営主導かを決める戦いをするから、日本が反自由民主主義的国家行為を容認するのは自殺行為だって事で。

          • クロワッサン様

            >チワワの決断力が疑われる事例として
            これが、記事の論点が「岸田総理の決断力」ならいいのですが。
            この記事は題名、結論が「ボイコット決断の適切な時期は今」なのだから、論点は「ボイコットについて」であり「岸田総理の決断力について」ではありません。
            論点は「北京五輪の外交ボイコットはどうするか?」ですよ?
            クロワッサン様ご自身でも言っているとおり、次元が違うんですから、「岸田総理の人物像」なんてものを「ボイコットの選択肢」の根拠として出すのはおかしいんですよ。
            「日本共産党が先に言った」も、同じ話です。論点に対して次元が違うんです。

            「平和の祭典」とは、「そうであるべきだよね?」というぐらいのニュアンスだと自分は受け止めていますが。
            それはともかくとして――

            >林外相の尻を蹴飛ばす趣旨だと受け止めています。
            だとしても、それはボイコットすべきという結論が先に来た理屈です。
            論理の展開の仕方として、順序が逆なのですよ。
            「平和の祭典にすべきだ」からは「だから、ボイコットをして抗議すべきだ」「だから中国さん? 参加はしてやるから真の平和について語り合おうや? なあ?」「だから、適当に参加して中国の面子潰すわ」と、様々な選択肢が採れる訳です。
            にもかかわらず、これらの選択肢を検証せずに、「今ボイコット宣言するという選択肢が最善」という結論が先に来ているから、論理の順序が逆だと言っています。

            >チワワ政権のエピソードに過ぎないかと。
            つまりはこれも、「ボイコット宣言はいつが最善か?」という論点とは別の次元のですよね?
            自分は、論点に沿っていないものを根拠にするのはおかしいと述べているんですが?

            論点と根拠がズレている。そして、それは結論ありきで根拠を集めたが為であり、結果、論理展開がおかしいということをまずはご理解下さい。

        • URC さん

          なんとなく分かってきました。

          >これまでの新宿会計士様の記事では、こういう場合は「決断の時期」「決断の内容」でベン図(マトリクス表)を作り、その上で各の領域に対するメリット、デメリットを書かれていたと思います。

          が中心にあって、決断の時期について《即時、過去、現在、未来》に分けるとかし、決断の内容については《誰が行くか(総理、堀内五輪担当相、その他)》や《行く名分、行かない名分》でケース分けしてメリットデメリットを羅列し、その上で外交的ボイコットが最善であると書くのと今の書き方とでは説得力が違うって事ですね。

          • クロワッサン様

            >その上で外交的ボイコットが最善であると書くのと今の書き方とでは説得力が違うって事ですね。
            その通りです。
            「北京五輪の外交的ボイコットをどうするか?」という論点に対して「今、〇〇のような形でボイコットするのが最善である」という結論が出るなら出るでいいのです。

            しかし、そういった結論は論点に紐付いた事実(情報)を時期や内容といった軸で分けて分析して、その上で導き出さないと説得力に欠けるのです。
            対して、今のような記事の書き方では、そういう分析や根拠として有効な情報が提示されていないので、結論の説得力に欠ける。自分はそう主張しております。

  • 林外相の平和の祭典発言は昨日のニュースだかで見ましたが、そこで「平和の祭典」と言ってしまえば「外交ボイコット」はできないと言ってるようなもんだと思いましたが。
    橋本氏か山下氏を派遣すると観測報道がでてますが、最後まで外交ボイコットと明言しないで閣僚・高官の派遣をしないで済ませるつもりじゃないでしょうか。

    国内で外交ボイコットすべきという声が上がっている以上、黙ってやり過ごすのは悪手だと思います。
    岸田内閣の人権外交(とやらの)方針を示すことと併せて、何か発信すべきタイミングだと思います。けどね。

    • ふと思いました
      中谷元人権相を派遣するツモリなんじゃあないか??

      • 神経逆なでする以外の目的も見えないので、蛮勇すら感じます。w
        入国拒否+何かの制裁でしょうかね。

        まあ、岸田氏に限って言えば、
        (ヾノ・∀・`)ナイナイ

  • 給付金を巡るドタバタについては、元をたどっていくと、公明党と連立を組んでいることの弊害が表面化したということなのではないかと思っています。連立を組む「メリット」もわからんではないので、一概に全否定すべきかどうかは要考察ですが、少なくとも「デメリット」もあるということは明らかだと思います。

    以下は完全に想像ですので、全くの見立て違いである可能性も十分にあることをお含みおきください。
    今回の給付金支給に至った経緯は、そもそも公明党が総選挙にあたっての公約としてぶち上げたことにまで遡ります。そして、おそらくは、公明党はそのような公約を打ち出すにあたり、自民党とはほとんど何も調整していません。つまりは、公明党が勝手に言い出したことです。
    さて、総選挙の結果は、皆さんご存じのとおり、与党は絶対安定多数を確保するなど、大きな勝利を収めました。そして公約の扱いが問題になります。おそらく公明党は「最優先で実行すべき最重要政策として打ち出したんだから実現してもらわないと困る」と主張したことでしょう。自民党としても、連立を組む相手が強く主張する以上、そう無碍にもできません。年収制限を付けたり、クーポン券併用とするのがせいぜいでした。そして公明党も「真の理由(後述)」に照らして問題ないと判断したので、そのささやかな制約を受け入れました。
    このような過程で決まった話だったので、そもそもの制度設計も甚だ杜撰でした。なので、実際の運用にあたって様々な問題が噴出するのも、ある意味当然だったと言うべきでしょう。現在はなんとか辻褄を合わせる弥縫策を連発している状態です。ドタバタして見えるのも無理はありません。

    さて、では公明党がなぜこれほどまでに給付金支給にこだわったのか。それは公明党支持者層の多くが、切実に給付金支給を必要としていたからです。そうでなくとも、「財務」と称する上納金を日頃から課されている支持者たちにコロナ禍という打撃が加わりました。支持者層の経済事情はさらに厳しさを増しているはずです。そんな彼らを生活苦にまで陥らせないため、ついでに安定した「財務」目標達成のため、公明党は強硬に給付金支給を主張したのではないだろうか。私はそのように疑っています。

    以上は全くの想像です。完全に的外れである可能性も十分にあり、もしかしたら公明党は本当に崇高な理念のためにそう主張したのかもしれません。どうせ真相が明らかになることはないでしょうから、すべては藪の中です。ただ、給付金を巡るドタバタがすべて岸田総理の責任だとするのは、ちょっと気の毒であるとは思っています。

    • 龍 様
      公明党のお見立ては概ね私の思いと合致します。
      公約と言うより、もっと直接的に学会と話が出来てるんでしょう。言わば公選法違反の贈賄です。
      で、岸田クンを責められない件については若干違う意見です。
      全ての責任はトップに帰するとまでは言いませんが、幹事長を選んだのは岸田クンです。その幹事長が公明と協議して決めた「選挙後初の政治」ですから、総裁に相談が無かったとは思えません。反対なら、その晩にやり直す手もありました。
      足して2で割る妥協案の典型ですが、それでも公党同士の約束ですから軽いものではないんです。
      ここは半分クーポンで突っ張るべきでした。それでも3末までに実施と早々にアナウンスすればこんなに揉めなかったと思います。
      今回の件で、ごねれば変わると見られたので、今後も文句は出てきて、その都度転々とすると思います。
      五輪も誰を派遣するにしても、その案が漏れた時点で喧々囂々となって、二転三転四転・・・しなければ褒めてあげますw

  • 「適切な時期」とは「いまこの瞬間」
    とのご見解ですが、すでに遅きに失していると思いますけどね…。

    12/7、岸田坊ちゃんが「オリンピックの意義、さらには、わが国の外交にとっての意義などを総合的に勘案し、国益の観点からみずから判断していきたい。」と述べていますが、「日本の尊厳と国益を護る会」代表の青山氏は、総理に外交ボイコットを要請しており、我が国の国益とは一体何なのか考えさせられます。

    それ以前に、そもそも人権問題を国益の観点で測ること自体けしからんのですが。

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