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鈴置氏が読む、アフガン問題「明日は我が身」の韓国論

今月、アフガニスタンの正規軍がタリバンに対し、実質的に「ほとんど戦うことなしに」降伏したこと自体、全世界にある種の衝撃を与えたことは間違いありません。そして、いまひとつアフガン情勢に関心が高くない日本と比べ、韓国ではアフガン問題に対し、熱い視線が注がれている楊なのです。もちろん、それは「明日は我が身」、という視点です。こうした現状をスッキリ整理する秀逸な記事が出てきました。優れた韓国観察者・鈴置高史氏の最新論考です。

アフガン陥落の衝撃

アフガニスタンから米軍が撤退するやいなや、米国が支援したはずのアフガニスタン正規軍が装備品で劣っているはずのタリバンに対し敗北し、アシュラフ・ガニ大統領が現金を持っていの一番に逃げ出した――。

アフガン情勢は、ある意味で私たちに対し、衝撃的な教訓をいろいろと与えてくれたと思います。

ことに、ジョー・バイデン米大統領に対しては、「なぜあのタイミングで、あのような形での撤退を決めたのか」という点への批判があったことはたしかでしょう。それらのなかには、「せめて在アフガン米人に加え、米軍に協力してくれたアフガン人の脱出まで、時間的猶予が欲しかったところだ」、といったものも含まれています。

ただ、ここでもうひとつ知っておかねばならないのは、アフガンで政府軍とタリバンの間では、戦闘らしい戦闘がほとんど報告されていない、という点でしょう。

いや、もちろんあったのかもしれませんが、それよりも衝撃的なのが、ガニ大統領が「逃亡」するときの「言い訳」です。

翻訳エンジンを参考に意訳すると、ガニ氏はこんなことを述べたようです。

  • 武装したタリバンがカブール市内に侵攻すると、無数の愛国者が殉教し、市が荒廃し、600万人の都市で大規模な人道的大惨事が発生します。流血の事態を防ぐために、私は去ることにしました。
  • タリバンは剣と銃で勝利を勝ち取りましたが、心の正当性では彼らは勝利していません。乾燥した力は、歴史上、誰にも正当性を与えません。彼らは今、新しい歴史的試練に直面しています。

なにが、「心の正当性」ですか。まさに「負け犬の遠吠え」そのものでしょう。

アフガン≒韓国論

アフガンと韓国の類似性の数々

ところで、日本から遠く離れたアフガンの話を、当ウェブサイトでやたらと取り上げる点をいぶかしむ方もいらっしゃるでしょう。

しかし、当ウェブサイトでは、アフガン政府崩壊直後から、本件についてはかなりの関心を払ってきたつもりです。

というのも、今回のアフガンの事例、調べれば調べるほど、朝鮮戦争当時の韓国とさまざまな条件があまりにもそっくりだからです。

これについては『次に陥落するのが「ソウルではない」という保証はない』などでもまとめて議論したのですが、やはりその際に参考にさせていただいたのが、優れた韓国観察者である鈴置高史氏の韓国論です。

鈴置氏は常々、韓国論に「米国」「中国」という重要な2つのファクターを導入し、韓国が「米国側の国」ではなくなりつつあるという議論を展開しています。

こうした知見を踏まえるならば、ジョー・バイデン米大統領の「アフガニスタンと韓国は違う」などの発言も、正直、大変空虚に響きます(『「アフガンと韓国は違う」」:空虚に響くバイデン発言』等参照)。

そして、当ウェブサイトの『韓国とアフガンの「本質的違い」』では、アフガンと韓国の「似ている点」と「異なっている点」を当ウェブサイトなりに整理したのですが、このなかで「韓国は米国の同盟国でありながら米国を裏切ろうとしている」という点が、アフガンと韓国の本質的な違いだと申し上げたつもりです。

最新の鈴置論考:韓国保守の思考

じつは、この考え方自体、ひそかに「鈴置氏ならそのような視点を導入するのではないか」と予想しながら書いたという側面もあるのですが、その「本家本元」の論考が昨日、ウェブ評論サイト『デイリー新潮』に掲載されました。

「韓国のアフガン化」を恐れる保守 左派は「自主国防の強化」を訴えて米軍撤収を画策

同盟を強化して米軍を引き留めよう、と主張する保守。自主国防を唱え、同盟弱体化を狙う左派。アフガニスタン陥落は韓国の左右対立をさらに鮮明にした。韓国観察者の鈴置高史氏が展開を読む。<<…続きを読む>>
―――2021/08/27付 デイリー新潮『鈴置高史 半島を読む』より

結論から申し上げるならば、やはり「本家本元」の深みはまったく別次元でした。

本文は7000文字を超える長文ですが、いつもながらの豊富な証拠に加え、徹底して読みやすい文体のせいで、分量の負担をほとんど感じることなく一気に引き込まれてしまい、あっというまに読了してしまいます。そして、とくに今回は従来の主張との首尾一貫性を見せつけられる思いがしました。

詳しくは、リンク先記事を直接読んでいただきたいと思うのですが、当ウェブサイトで「おそらく鈴置氏ならこう書くだろう」と思っていた内容を遥かに超える読みごたえです。

鈴置氏「韓国はアフガン以上の裏切り者」

ここで、個人的に特に共感するポイントをいくつか挙げておきましょう。

まずは、軽いジャブからです。

米軍のアフガンからの撤収は韓国の保守に大きな衝撃を与えました。米国がいとも簡単にアフガンを見捨てたからです」。

このあたりは前回の『鈴置論考「韓国大統領選への米中介入と韓国核武装論」』などとも密接にかかわる論点ですが、要するに、「左派政権のままだと米国が韓国から撤退するかもね」という主張が、保守派から出てきた、というのが鈴置氏の最初の指摘です。

このあたりはまったく予想どおりであり、長年の「鈴置ファン」であれば、なにもわざわざ鈴置氏に指摘されるまでもなく、「そりゃそうだよね」と共感しておしまい、といったところでしょう。

ところが、やはり鈴置氏の慧眼は、「その先」にあります。

韓国は米国に守ってもらっている。というのに、中国包囲網には加わらない。米国からすれば『ギブばかり』。韓国はアフガンと同じ『恩知らず』、あるいはアフガン以上の『裏切り者』です。アフガンは韓国とは異なって、中国にすり寄ってはいませんでしたからね」。

…。

この短い文章を敷衍していけば、そこから出て来る推論は、「米韓同盟が未来永劫安泰ではない」、でしょう。

韓国「保守本流」の動きは?

なかなか興味深い韓国の保守派の思考

では、そのあたりの危機感が、韓国にどの程度あるのでしょうか。

鈴置氏は、こんなことを述べます。

朝鮮半島は海洋勢力にとって戦略的に重要な地域。米国や日本にわがままを言っても通る、と韓国人は考えてきました。実際、これまでは通用してきましたし」。

この文章、切り取って、とくに歴代の日本政府関係者あたりに100回は聞かせてさしあげたいほど含みがあります。「これまで通用してきた」、イコール、「米国や日本は韓国のわがままを通してきた」、ということです。

もっとも、アフガンでの米軍撤退は、韓国に対し、「米韓同盟終了と米軍の韓国からの撤退」というリスクが、夢物語などではなく、まぎれもなく現実のものであるということを突き付けたのではないでしょうか。

そうなって来ると気になるのが、「保守本流」の動きです。

鈴置氏によれば、『朝鮮日報』は8月17日付の記事で、米韓の識者コメントなどを取りまぜて、「反米左派政権が続けば在韓米軍撤退もあり得る」とする解説記事を掲載したのだそうです。

筆者は同紙のエース記者というべき金真明(キム・ジンミョン)ワシントン特派員と、ファン・ジユン記者です。これを読んだ韓国人の多くは、来年春の大統領選挙では反米左派候補に投票すまい、と思ったことでしょう」。

そのうえ、朝鮮日報の主張は、まだ続きます。

鈴置氏によると、同紙はこの金真明(きん・しんめい)氏の記事のさらに翌日の社説で、「対中包囲網である『QUAD』に加わろうと主張」したと指摘するのです。

なんだか、驚きますね。

(※なお、今回の鈴置論考では左派メディアである『ハンギョレ新聞』が「自主国防の強化」などを主張したことなどについても取り上げられています。本稿では敢えて省略しますが、この部分についても大変に面白いので、是非とも読んでみてください。)

論拠のある「米韓同盟消滅」論

こうしたなか、次に気になるのが、アフガン陥落が、必ずしも「保守」の側での米韓同盟維持論の追い風になるとは限らない、という趣旨の、次の指摘でしょう。

保守も含め韓国人が心の底から米国側に留まりたがっているかは怪しいのです。『米国との同盟は必要か』と聞けば、ほとんどの人が『必要だ』と答えます。しかし、韓国が米国を離れ中国圏入りしたら、多くの韓国人がそれを受け入れていくと思います」。

「何を根拠なくそんなことをおっしゃるのですか」、と言いたくなる方もいらっしゃるかもしれませんが、この鈴置氏の指摘には、ちゃんとした論拠があります。

その典型例が、「『親米』談話を朝鮮日報に寄せた崔剛氏」です。

鈴置氏によると、この調査自体は(いまから7年も前の)2014年3月に実施されたもので、「韓米同盟が弱化しても中国との関係を強化すべきだ」(つまり「米国より中国との関係が大事だ」)と答えた韓国人が31.7%もいたことが、日米に衝撃を与えたのだそうです。

話しはそれにとどまりません。

『3割』という数字以上に衝撃的だったのは、報告書をまとめた崔剛氏が<中略>米国に対し『米韓関係の不平等性の解消』や『日韓対立の際には韓国側に立つこと』を要求したからです。<中略>要求を通すために『敵方に寝返るぞ』と威嚇するのは同盟国のすることではありません」。

鈴置氏に言わせれば、これなども「韓国の親米派の底の浅さを示す証拠」、というわけです。

当時から一貫して、韓国が米韓同盟に守ってもらいながら、米国を裏切って中国につこうとしていると指摘してきた鈴置氏だけに、本当に説得力があります。

IPSじゃなくてFOIPですよ!

さて、今回の鈴置論考を読んでいて、やはり一番驚くのは「クアッド入り」云々の主張でしょう。

あくまでも個人的理解に基づいて、ではありますが、当ウェブサイトではこれまでに何度も申し上げてきたとおり、「クアッド」とは単なる「数字の4」に過ぎません。「4」が重要なのではなく、重要派のはむしろ「理念」でしょう。

こうしたなか、先月の『文在寅氏訪日に冷淡な日本、米大統領夫人には「歓迎」』や『噴飯物:「文在寅氏歓迎しクアッド・プラスに入れよ」』では、「IPS」という用語を紹介しました。

「IPS」というのは、多くの人にとって聞きなれない用語だと思いますが、これは韓国メディア『中央日報』(日本語版)に7月14日付で掲載された、次の記事で出てきたものです。

【コラム】韓半島が米中対決の弱点にならないようにしなければ(1)

―――2021.07.14 11:15付 中央日報日本語版より

この記事の冒頭には、こんな表現が出てきます。

米中戦略競争の最前線が東南アジアから東北アジアに北上中だ。中国のユーラシア一帯一路構想(BRI)と米国のインド太平洋戦略(IPS)が重なるところが東南アジアの陸地と海だ。

つまり、「IPS」とは、「米国のインド太平洋戦略」のことなのだそうです。

不肖ながら、この「IPS」という用語、ほとんど見た記憶がありませんし、そもそも米国が「IPS」なる戦略を進めている、などとする話題も聞いたことがありません。

お気づきの方も多いと思いますが、この「IPS」、おそらくは日本が提唱した「FOIP」、すなわち「自由で開かれたインド太平洋」(英語で “Free and Open Indo-Pacific” )のことを意味するつもりで、このように記載したのではないでしょうか。

この点、本来ならば「FOIP」と表現しなければならないところ、その用語をわざと頑なに使用しない、あるいは「IPS」などと本来は存在しない用語を勝手に捏造する、というのも、なんだか不可解です。

(※余談ですが、長年、ウェブ評論を通じてコリア・ウォッチングを続けてきた感覚からすれば、この手の「用語の捏造」を見かけることは、珍しいことではありません。)

韓国が理念同盟に入れるのか?

いずれにせよ、「クアッド」はたんなる「4ヵ国」であり、重要なのはむしろ「理念」「価値観」です。

「鈴置氏」つながりですが、同じ鈴置氏が今年7月の論考で主張した、こんな内容は、非常に参考になります(『鈴置論考、「日韓の」ではなく「韓国の」特殊性に言及』等参照)。

平気で約束を破り、堂々と他人を裏切る韓国と首脳会談を開こうとする国はまず出てこない。何を取りきめようが、すぐに反故にされるからです。日本と韓国がうまくいかない原因は『日韓関係の特殊性』ではなく『韓国の特殊性』にあるのです」。

国際法や国同士の条約・約束を平気でないがしろにするような国が、FOIPに入って来ることができるものなのでしょうか。

疑問は尽きないところです。

新宿会計士:

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  • お早うございます.鈴置論説の紹介,有難うございます.

    率直に言って,韓国が現状のままでQUADというかFOIPに参加するというのは日本に非常に迷惑だと考えます.
    何故,迷惑かと言えば,(他の反日活動や嘘は仮に措いておくとしても)海自機に対して韓国海軍駆逐艦による射撃管制レーダー照射の件があるからです.

    韓国がFOIPに参加するとすれば,それに関する韓国での主な活動主体は当然ながら韓国海軍になります.勿論,日本の場合は海上自衛隊です.

    現時点で日韓の間に直接の同盟関係はないにしてもアメリカと言う共通の同盟国を有するという間接的同盟国とでも呼ぶべき関係にありながら,絶対にやってはならない(場合によっては戦争の切っ掛けにさえなり得る)射撃管制レーダー照射をその間接的同盟国の軍用機相手に行い,更にその件で謝罪するどころか次々と前言を翻し嘘を並べて,挙句の果てには海自機のほうが悪いとまで言ってのけたのです.

    背中から撃ちかねない相手を合同軍事活動の仲間に入れたりすれば,いざという時に危険極まりありません.

    従って,仮に次期大統領選で保守派候補が勝ち韓国がQUAD/FOIPに参加したいと言い出した場合には,アメリカに対して,海自機に対する射撃管制レーダー照射を実際に韓国軍艦が行ったことを韓国側が公式に認め謝罪を行わねば,背中から味方を撃つような真似を平気でする韓国と合同作戦を展開するのは有事の際に日本としては危険過ぎる,従ってそんな韓国海軍とは今のままでは単なる演習ならまだしも合同作戦を展開できないので,アメリカの責任において仲介し韓国海軍からの公式謝罪を引き出して欲しいと強く要求すべきです.

    • 迷王星様

      >アメリカの責任において仲介し韓国海軍からの公式謝罪を引き出して欲しいと強く要求すべきです.

      同意ですが、アメリカがその要求を呑むわけがありません。
      従来通り、日本に「泣いてくれ」とたしなめるだけです。

      要は、アメリカ頼りでなく、日本が韓国、究極的にはアメリカと主体的にどう向き合っていくか、ということだと思います。
      韓国に親米保守政権が誕生するということ、それは日本が対韓関係において、危機的な不利状況に追いやられる可能性が高いということです。
      従って日本政府は、それを機会に、長期的視点に立ち、安保だけでなく経済関係等においても、戦後外交戦略の抜本的な練り直しをする必要がある、と認識すべきと考えております。

      余談ながら、安倍前総理はその長期戦略に沿った外交をまさに行おうとしたところだった、と私は考えております。

      • PONPON様

        アメリカが呑もうと呑むまいと,日本がきちんとアメリカに要求することが重要なのです.日本の外務省や政治家の体質からして,恐らくは従来の日本だとアメリカに要求することさえしていなかったと推察します.

        ですが,日本は韓国に関する要求をアメリカに全くせず,他方,韓国は日本に関する要求をアメリカに山のようにしていれば,アメリカの立場としては日本に対して一方的に譲歩させれば良いと判断するのは極めて当然のことです.

        特に今回,取り上げた射撃管制レーダー照射の件は,同士討ちを意図した行動であり,共同で軍事活動をする上で不可欠となる互いに背中を預け合える絶対的な信頼関係を根底から破壊する行為で,アメリカ側でも国務省はいざ知らず,アメリカ海軍や国防総省ならば事の重要性をその件が起こった際に既に理解済の筈です.

        ですから,韓国のQUAD入りに関する重大な懸念として,防衛大臣から在日米軍あるいは第七艦隊(つまり同盟の現場として共同作戦を行う軍同士の信頼関係が文字通り自分達の命に直結することを肌感覚で理解している現場)から国防総省経由でアメリカ政府に強く要求すれば,アメリカも日本の抗議・要求を無碍には出来ないと思うのです.

        とにかく,日本も韓国に関する苦情や要求をきちんと保護国であるアメリカ側に伝えて,日本ばかりに譲歩をさせないようにすることが重要です.

        アメリカの立場で見れば,グアムも含めて西太平洋の全てを放棄する覚悟がない限り,日韓の何れかを選べという究極の選択を迫られたら日本を選ぶ以外に道はないのですから.

        ワガママ韓国とは異なり,事を荒立てるのが嫌いで我慢強い日本は要求をしないから,日本だけが一方的に譲歩させられて来たのです.

        • 迷王星様

          おっしゃる通りですね。
          アメリカが呑もうと呑むまいと、日本がきちんとアメリカに、「はじめて」、要求してもらいたいものです。
          かつ、過去さんざん韓国に譲歩してきたことも、アメリカの過去の不当な圧力に対する不満をにじませながら。。

  • 更新ありがとうございます。ひとつ気になるのは、左派政権の文大統領下で米国の説得を受け入れてしまい、GSOMIA破棄を停止した点について、韓国は踏み止まった何か理由があったはずですが、これはどう理解するのでしょう。理由によっては、左派政権でも米国から寝返れない根本的な理由があるかもしれないと思う次第です。

    • あくまでもGSOMIA破棄を主張するならば,アメリカとしては

      1.速やかに米韓同盟を解消して米軍は撤収する
      2.米韓FTAを破棄して韓国からの輸入に対しては懲罰的関税を課す(WTO違反であろうと知ったことではない,文句があればWTOに訴えて何年間も耐えて見ろ)

      とアメリカ政府から恫喝されれば,文政権としてはGSOMIA破棄撤回という全面降伏以外に道はありません.

      1によって,鈴置氏が何度も指摘している通り,保守派に限らず米韓同盟が必要だと考えている大半の韓国民は不安になるのは確実です.

      また2によって,アメリカへの輸出が止まることとなれば輸出依存度が日本とは比較にならないほど高い韓国経済は一発で破綻しますし,1と2とで韓国に対する世界的不安が一気に広がり韓国ウォンは一気に下落して韓国内の物価は急騰することになるでしょう.

      その結果,与党などの従北左翼が国会でどう胡麻化そうとしても,安保と経済との両面での強烈な不安から文字通り国民的デモが発生して文大統領は吊るし上げられて監獄へ直行ですよ.恐らく,その場合は従北左派が誘導して起こした朴槿恵引きずり降ろしのロウソクデモよりも激しい文降ろしの国民運動が起こってしまうでしょうし,文大統領が辞職せず米韓同盟打ち切りと言われたら韓国軍によるクーデターが発生しても私は全く驚きません.

    • シンプルに彼らが考えるところの「機はまだ熟していない」・・・ということではないでしょうか。寝返る気持ちは満々ではあるが、さすがにいろいろ総合的に考えて「まだその時期ではない」との判断が働いたのでは?と、考えてます。

    • 単に、得られるものは無く(日本の残念だ発言)失うものの多い(米国の警告)選択をしなかっただけのような気がしています。
      韓国が同盟解消のトリガーを引けば、血盟も欠盟に変わることでしょう。
      裏切者は北諸共に空爆されても仕方なかったりするのかと・・。

      日韓秘密軍事情報保護協定の象徴的意味 ジェトロ
      https://www.ide.go.jp/Japanese/IDEsquare/Overseas/2020/ISQ202030_002.html
      ↑こちらの記事の注釈によると、韓国はロシアを含む35か国+1国際機構とGSOMIAを締結済。「GSOMIA大国(無節操)」みたいですね。

      *集められた情報は、北京に飛んでたりするのかな・・??

  • > アフガンで政府軍とタリバンの間では、戦闘らしい戦闘がほとんど報告されていない
    タリバンの統治方針が,アフガニンスタン各地の地域社会の伝統と,かなり一致していたので,抵抗なく,すんなり受け入れられたということです。ロシアやアメリカのほうが,現地の実情を無視した制度を導入しようとして,地域社会と軋轢を生んでいます。首都カブールは別として。旧アフガニスタン政府や政府軍は,傭兵部隊で,正義感ではなく「お金」が目的で行動してしていたので,金の切れ目が縁の切れ目だったわけです。
    同様な考察を中国に適用してみると,欧米で教育を受けたインテリ中国人などを除くと,一般大衆は専制政治に対する拒絶反応を,あまり示していません。アフガニスタンがタリバンをすんなり受け入れたように,多くの中国人は中国共産党を受け入れています。
    韓国人は,長い中国による支配の間につちかわれた価値観と,戦後にわかに導入されたアメリカ型民主主義が,つぎはぎ状態で存在しています。米中どちらでも許容できる基盤があります。アメリカが撤退すれば中国の核の下に入るでしょうが,米中対立が続く限り考えにくいです。やはり「コウモリ外交」が韓国の本来の姿でしょう。

  • 逆説的な言い方だが、最近のアフガニスタンにおける米軍の振る舞いによって、韓国は、少なくとも短期的には利益を得るのではないだろうか。
    アメリカは世界中に基地を置き、地域の安全保障の重しになっている。アフガニスタンから軍を撤撤退するのは「特異な事情」であり他の同盟は万全だというところを見せなければならない。
    韓国はそこを突いてきそうな気がする。

  • 更新ありがとうございます。

    結局、鈴置氏の語る通り、韓国はアフガニスタン以下でしょう。米国に貰うものは徹底的に貰い、逆に米国には何も与えない。米中で二股外交をする。「未来永劫の同盟は無い」、、それはそうですが、「未来永劫に韓国の友邦国は無い」とも言えるでしょう。日本はより関知を弱めますね。

    韓国保守層がアフガニスタンを見て右往左往しているのは分かりますが。現状、韓国は民主党とか言う反日党親北媚中政権が取り、来年もこのままなら、国体は持たないです。貧困層が増え、富裕層は海外へ脱出、民主主義、自由主義の国からドロップアウトするのは確実です。GDPベスト10とか言う虚構の数字も、一気に先進国から新興国・貧困国に落ちますね。

  •  独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
    (そう自分に言い聞かせてないと、素人が舞い上がってしまうので)
     今回、日本政府はアフガニスタンのカブールに、自衛隊機を派遣しました。これは、ソウル陥落の時に、韓国にいるアメリカ人なども自衛隊機で運ぶための前例つくりでもある、と考えるのは考えすぎでしょうか。(アメリカ人も運ぶためとなれば、アメリカが韓国の空港を管理するでしょう)
     蛇足ですが、今回のアフガニスタン情勢は、韓国にいる日本人に、「いざという時に、どうやって自分で空港にたどり着くのか」を考えろ、という再びのメッセージになるのではないでしょうか。(今回、実際には自衛隊機でアフガニスタン国民は、運びませんでしたが、これは、いざという時に韓国国民を運ぶことを避けるためでは、ないでしょうか)
     駄文にて失礼しました。

    • 引きこもり中年様

      日本がアフガンに自衛隊機を派遣したのは、自国民である日本人を帰還させる
      為であり、日本関連の仕事を請負していたアフガン人も他国に移送する為です。
      こういう場合、米軍といえど他国民(現地人以外)を乗りこませるのはしません。
      湾岸戦争前、人間の盾としていた人達を帰還させる時も米国は日本人を一緒に
      乗り込ませんでした。 日航が本来の役目をすっぽかし、自衛隊機派遣は野党に
      禁じられておりました。 その時、トルコ政府が自国民より日本人を優先的に
      帰還させてくれたのです。 トルコ政府に感謝です。
      尚、他国がカブール市内等に軍隊を派遣し、自国民を捜索しておりますが、日本の
      自衛隊はできません。 軍隊じゃないから、銃器不使用な為です。
      その為、避難したい人が根性で空港に辿りつくのを神に祈るばかりです。
      では、予想される南国から米国が撤退したら? 北国が南国に侵攻します。
      北国が南国に侵攻時、日本人を帰還させるのは日本政府の役割であり、米国政府の
      責任ではありません。
      この場合自衛隊機を使用しますが、南国市民感情として、北国が南国に侵攻した
      場合、日本と戦うとの世論(約30%)があり、自衛隊機の派遣はできません。
      自衛隊機を破壊すると英雄になるからです。
      釜山からフェリーもありますが、僅かの人数しか帰還させられません。
      その為、南国に居る日本人は殆どそのままとなります。
      これは、現在の南国の市民感情からしても、現地に居る事自体が間違っているのです。
      尚、前回米国は南国政府を守る為、努力しましたが、米国が内戦国に肩入れした挙句
      敗戦になった例(ベトナム・アフガン・イラン・イラク)があり、又南国が米国に南国
      から出て行って欲しいと願っているので、次回は高見の見物化するでしょう。

      • ちょろんぼ様
        もしソウル陥落があるとして、その時
        ①韓国国内は、どうなっていると思いますか。
        ②韓国軍、北朝鮮軍、米軍の3軍の関係は、どうなっていると思いますか。(いよいよとなれば、アメリカから日本に韓国を無視した参戦命令がくることも、あるのかも)
        ③日本国内で、野党や朝日新聞が、「自衛隊は、超法規的に動くべきだ」と叫ぶこともあるのでは。(仲間うちの一部過激意見に引きずられて、「ソウルに邦人救出に行け」か、「韓国軍の代わりの戦え」か、まさかの「米軍と戦え」になるかは、分かりませんが)

      • >こういう場合、米軍といえど他国民(現地人以外)を乗りこませるのはしません。

        あれそうだったかなと思って調べましたが、たしかに米国はしないんですね。
        フランス・ドイツ・イエメン・イタリアには助けて貰っていました。

        あと
        >日航が本来の役目をすっぽかし、

        これは、日航への誹謗です。
        https://kokkai.ndl.go.jp/simple/detail?minId=110213968X00419850403&spkNum=177#s80

        政府の動きが遅かったのを日航のせいにするのは気の毒です。

  • アフガンと韓国、タリバンと北朝鮮という関係で比較すると、韓国はタリバン政権が乗っ取っていて、内側から変えようとしている状態では?

  • 朝鮮半島の方々は、生きるための(浅)知恵というか、ある意味可哀想なのですが、半島民族として大国と陸続きでかつ海側にも強大な島国や海洋大国に囲まれた地政の中で生き残るためには(ずる)賢く大国と付き合う、すなわちブログ主様が言うコウモリ外交やウソつき外交、告げ口外交、瀬戸際外交を政体にかかわらず駆使し続けるという、ある意味民族的遺伝子とも言えるものを千年以上に渡って受け継いで来たので、そう簡単にその遺伝子が変異することはないでしょう。不幸なのは、そういう国が我が国の隣国ということ。我が国は引っ越しできない以上、そういう厄介な隣人(国)から適度な距離をおきつつ、冷静沈着に時には力を見せながら図に乗らせないようお付き合いするしかないかと。朝鮮半島に限りませんが、他国が我々と同じ価値観を共有、すなわち真の友邦となる、というのは幻想であり、あくまであるのは国益、ということを改めて認識すべき、と強く感じました。

  • ですよね。韓国保守の思考とか紹介されていますが、私は、本当のそれは少数であり、大多数の人たちは現左翼政権的な考えを根底に持っているものと思います。そして韓国人(特に左翼)のマインドの肝は、〝なぜ朝鮮民族が分断されなければならないんだ!戦勝国なのに!” なんだと思います。(多分、金王朝などどうでもよく。)だから心の底では、自由主義陣営の前線基地国である状態がいやで、アメリカは嫌いなのだと思います。朝鮮戦争→韓国戦争 と歴史の捏造をしたり、アメリカ軍に評価された韓国軍の優秀な将軍を貶めたり、いかにもやりそうな行為です。今までこんな風な我がままがまかり通ってもアメリカからあまり文句を受けなかったのは、北東アジア情勢がそれなりに安定していたこともありますが、軍事を除いて、日本の懇切丁寧な援助、庇護があったからだと思います。つまり韓国をアフガンに例えれば、日本は微力ながら軍事を除いてのアメリカの役割を果たしていたことになりそうな気がしています。しかし、あれだけ反日をやれば、もう日本との誼は無くなるでしょう。もう韓国は、有事になったら頼れる国はアメリカしかありません。日本は助けないだろうし(日本人が今の朝鮮人のために血を流す姿が想像できますか?)、アメリカが韓国の援助を要請してきても日本国民が絶対許しません。これ重要ポイントですよ。アメリカは言うことを聞かない国のリーダーをすぐに暗殺して首をすげ替えますが、大多数の国民感情はすげ替え不可能ですから。まあ、アメリカも最近それがわかってきたような気もしますが。

    • 匿名2様

      >そして韓国人(特に左翼)のマインドの肝は、〝なぜ朝鮮民族が分断されなければならないんだ!戦勝国なのに!” なんだと思います。(多分、金王朝などどうでもよく。)だから心の底では、自由主義陣営の前線基地国である状態がいやで、アメリカは嫌いなのだと思います。

      基本そうなんでしょうね。
      但し、朝鮮民族が分断されたのは日本に責任がある、というのが左右問わず韓国人の共通認識、日本とアメリカに責任がある、というのは主として左翼のような気がします。

      自由主義よりも朝鮮民族主義の方が、はるかに韓国人の心に響くのでしょう。
      民族主義意識が低い日本人には想像できないほどに。
      ある意味凄いと思います、その強烈な民族意識があるがゆえに、大国が跋扈した極東で生き残ることができたのかもしれません。

  • どんな国も自国の国益のために行動するので、米国があれだけ対中包囲網を築こうとしている最中に、過去多大なる援助を受けたにもかかわらず、コウモリ外交を続けようとする韓国が、米国に見捨てられる懸念が、それなりに高いのは、ご指摘の通りかと思います。しかしながら、GDPランキングでは世界12位(2020年)、半導体生産能力では台湾に次ぐ世界2位の国を、米国としてもそう簡単に手放しはしないでしょう。それはそうと、何が日本の国益に最も良いかの判断はとても難しいのですが、長期的な日韓関係に絞ると、保守政権や中途半端な”親日派”(イナギョン)はかえって良くないと考えています。米軍のアフガン撤退が、まだ先のかの国の大統領選挙に影響を与えるとは思いませんが、そうならないことを願っております。それよりも、日本のアフガン退避作戦がうまくいかなかった理由はきちんと分析してほしい(自衛隊法による制限のせいなのかしらん)。

    • >日本のアフガン退避作戦がうまくいかなかった理由はきちんと分析してほしい

      理由はひとつ、派遣が遅すぎたのです。ドイツ・カナダ他の軍が作戦を終えて撤収しようとしている時期にやっとカブールに到着した頃には、空港への道路はすべてタリバンによって閉鎖されていました。

    • 自衛隊法による制限は確かにあると思います。 空港外に出ることもできない自衛隊では、やれることは限られます。
      なぜか自衛隊の名前が上がっていますが、本来ですと外務省がこの作戦の中心にいなければならなかったと私は思っています。 前面に出るべきは外務省。 今回は韓国外交部の方がマシですね。

      違った見方としては、邦人は既に国外退避しており 自衛隊派遣は海外諸国へのポーズが目的だった?  追加派遣の政府専用機B-777が小牧を離陸し何故か北海道へ向かったという報道はありましたが、その後の情報が全く出てきません。 この時点で現地スタッフ救出を断念していたのではないかと疑ってしまいます。
      それか、次に備えてパキスタン・イスラマバードの作戦基地で待機しているのですかね。  

      いずにせよ米軍の協力無しでは、今のところ手も足も出せません。 韓国勢は現地スタッフを持って帰り今回で「お役御免」です。 「自衛隊さん! も少しここにいて下さいよ」と誰かに頼まれているのですかね。    

    • taku様

      >それよりも、日本のアフガン退避作戦がうまくいかなかった理由はきちんと分析してほしい

      そもそも本当に、うまくいかなかったんでしょうかね?
      自らの意思でアフガンに残ろうとした日本人も結構いたのではないかと思います、アフガンの国土復興とアフガン人の手助けのために、たとえタリバン政権になったとしても。

      見方によってタリバン政権へのサポートとも言えるので、アメリカの手前「脱出ができなかった」ということにしている可能性もあるように思います。
      日本政府も、戦略的にそれを黙認しているのかもしれません。

        • おっしゃる通りです、ペシャワール会以外の人もいるかもしれませんが。。
          なお夕方のTBSのニュースで、数人は本人の強い希望でアフガンに残ることになった、と日本政府は発表したようなので、推測通りだったのかもしれません。

          なお隣国パキスタンに逃避した日本人も数十人いるようですが、なぜパキスタンなのか?
          機をみてアフガンに舞い戻るためにパキスタンを選んだのではないかとも思えます。

          なお、アフガンの復興やアフガン人の手助け等考慮せずさっさと逃げた韓国よりは、ずっと胸が張れる対応だと私は考えています。

        • ペシャワール会は極最近、医療分野での事業再開を宣言しました(福岡のニュースで見ました) さすがに水事業は危険すぎるので、まだのようです。

          いろいろ意見の分かれる分野ですが、私は公園でネコやハトに餌をやるな!の側です。 

          • PONPON様、福岡在住者様
            先ほどの匿名です。
            コメントありがとうございました。

            >私は公園でネコやハトに餌をやるな!の側です。
            すごく分かりやすい表現かと思います。目から鱗です。

      • 自衛隊機派遣前にほとんどの日本人は待避済みで、国際機関職員などごく一部の日本人がいるだけなので、自衛隊機で運ぶのは「日本人ら」の「ら」がメインでしょう。日本人の退避という名目でないと自衛隊機は出せないから日本人を運ぶと言っているだけです。流石に大使館現地職員など日本に協力してきたアフガン人を見捨てたら日本の評価を下げることになりますから、日本に協力したアフガン人を運ぶためと思います。でも、空港までたどり着けない人がほとんどなのでどうなるんでしょうね。

        • ムッシュ林 様
          バス輸送作戦はISの自爆テロのお陰で失敗に終わったようですから、今後のタリバンとの協議しだいでしょう。
          といっても外務省職員は撤退済ですから、なかなか難しいですね。
          タリバンもISよりはマシみたいで、かつISとは敵対してるようですから、その辺の機微を突いてなんとかして欲しいと思ってますが・・・

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