金銭債権差押問題、韓経が「韓国企業に飛び火」と指摘
自称元徴用工問題に関連し、原告側が金銭債権の差押に手をかけてしまったこと自体、この問題のフェーズを変えてしまった可能性がある、という話については、今朝の『徴用工債権差押で債務者「当社は三菱重工と取引なし」』を含めて指摘してきたとおりです。ただ、この問題が三菱重工に限らず、「日本企業と取引するすべての韓国企業」にも飛び火しかねないという点を、一部の韓国メディアが(不十分ながらも)指摘し始めたようです。
目次
日韓関係の基本は「積極的放置」だったのだが…
自称元徴用工判決からもうすぐ3年を迎えるなかで、これまで日本企業の資産売却は、現在のところ、待てど暮らせど実現する状況にありません。その理由は、これまで原告側が差し押さえてきたのが、非上場株式だの、知的財産権だのといった、換金が大変に難しい資産ばかりだったからです。
非上場株式や知的財産権の場合は、そもそも売却しようとしても「買い手」が出て来るかどうかわかりませんし、その際の値段についてもどうやって決めれば良いか、議論が分かれるところです(とくに日本の場合だと、非上場株式の査定に関しては、それを専門にする企業が存在しているほどです)。
そして、これらの資産は極端な話、差し押さえられた状態であっても、差押を喰らった側にとってのデメリットは「処分ができない」「合弁契約等を解消することができない」、などの話に過ぎず、正直、現状で日本企業に何らかの実害が生じているというのは考え辛いところです。
もちろん、韓国側でサラミを薄くスライスするように、少しずつ、少~~~~しずつ進む手続に対し、いちいち即時抗告を打ったり、抗弁書を出したりするのは大変な手間です(※その意味で、著者自身はすでに現時点において「日本企業に不当な不利益」が生じていると考えているほどです)。
しかし、こうした手間を除けば、とりあえず日本企業としては日本政府と連携し、「日韓請求権協定ですべて解決済み」と主張し、あとは放置していれば良いだけの話だったのです。
金銭債権差押でフェーズは変わってしまった?
ところが、当ウェブサイトでここ数日、今朝の『徴用工債権差押で債務者「当社は三菱重工と取引なし」』を含めて指摘してきたとおり、原告側が日本企業の金銭債権を差し押さえてしまったことで、「問題のフェーズ」が変わってしまった可能性があります。
その大きな理由は、金銭債権自体、流動性・換金性が非常に高い資産であることに加え、その差押により売掛債権の入金が滞るような事態が発生すれば、それだけで差し押さえられた日本企業の側に「不当な不利益」が生じる可能性が出てくるからです。
それだけではありません。
彼らが金銭債権に手を掛けたことで、三菱重工の件だけでなく、少なくとも現在、差押が行われている日本製鉄や不二越、さらには下級審で敗訴した日本企業や、韓国政府から「戦犯企業」として名指しされている企業にとっては、韓国に対し金銭債権を持つこと自体が大きなリスクに変わった、ということです。
ちなみにこの「金銭債権」に含まれるのは、売掛債権などの商事債権に限られません。
日本の金融機関が韓国の企業や銀行などに対して提供している信用(たとえばドル建て短期貸付金や支払承諾など)についても同様に、差し押さえの対象になりかねない、という話です。
想像するに、自称元徴用工側は、今回の金銭債権差押も「売却スルスル詐欺」の一環として、ちょっとだけ手を変えて「差押ゴッコ」をしかけたつもりだったのかもしれませんが、残念ながら国際社会はこうした「差押ゴッコ」を冗談として受け止めてくれるわけではありません。
韓経の続報:「判決が国内企業に飛び火」
こうした点に気付くメディアが、少しずつ出て来たようです。
韓国メディア『中央日報』(日本語版)に今朝掲載された、『韓国経済新聞』(韓経)が配信した次の記事が、その典型例でしょう。
韓経:日本企業支給物品代金まで差し押さえ…強制徴用判決が国内企業に飛び火
―――2021.08.23 09:50付 中央日報日本語版より
韓経といえば、今朝の『徴用工債権差押で債務者「当社は三菱重工と取引なし」』ではその韓国語版の記事を紹介したばかりですが、こちらの記事もそれなりに本質的な点を述べています。それが、これです。
「賠償判決を履行しない日本企業の国内企業との取引代金が差し押さえられる決定も出てきた。これと似た事例がさらに出てくる可能性があり、国内企業の混乱も深まるという懸念が出ている」。
まさに、当ウェブサイトで当初から申し上げている点が、不十分ながらも指摘されているのです。
自称元徴用工側から見れば、「今回の差し押さえで被害者(※)が実質的に損害賠償を受ける道が開かれた」(※「被害者」とは自称元徴用工らのこと)という側面があることは間違いないにせよ、もしそれをやってしまえば、商取引上、韓国という国に対する信頼は失墜します。
韓経によれば、今回の差押案件である「LSエムトロンに対する金銭債権」の所有者が三菱重工ではなくその孫会社である三菱重工エンジンシステムであるという点について、「企業の混乱が生じた」などと述べていますが、これについては今朝も紹介した韓国語版の記事と同様なので、本稿では割愛します。
それよりも、「三菱重工業や日本製鉄など日帝強占期の強制徴用動員企業と取引する国内企業を対象に似た事例がさらに出てくる」、「日本企業と取引する国内企業のもうひとつの『韓日関係リスク』が生じることもある」、というのが、まさにこの韓経の指摘、というわけです。
もっとも、韓経はこれについて、次のように述べています。
「裁判所は常に同じ結論を出すとは限らない。しかし同じ法に対して正反対の結論を出すケースが続けば、強制徴用被害者だけでなく国内企業の混乱も深まる。誰もが尊重できる明確な基準が必要な時だ」。
これに関しては、当ウェブサイトとしてコメントを出す話ではありません。「韓国国内でどうぞ好きになさってください」、としか言い様がないのです。
日本がやらねばならないことは「韓国なしでも大丈夫な国づくり」
いずれにせよ、韓国の裁判所の大きな間違いは、本来であれば韓国の国内法で処理すべき事案を、外国企業である日本企業を巻き込んだ形で処理しようとした点にあり、また、「国際法が『三権分立』に優先する」という当然の原理を無視した点にあります。
もちろん、韓国側が自発的に、2018年10月と11月の自称元徴用工判決を完全に無効化する措置を講じてくれるのが、日韓関係にとってはいちばんスッキリした解決法ではあります。
ただ、それが期待できない以上は、「それ以外の方法」を日本が考えておく必要があります。
それは、「韓国が国際法を守ってくれない事態が生じたとしても、日本に生じる損害を最小化すること」です。
おそらく、交渉を通じてどうこうするというタイミングは、もう過ぎました。
今後は日本の覚悟次第、といったところでしょう。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
換金できない非上場株など差し押さえてどうすんだよ(馬鹿め)、どうせ差し押さえるんなら売掛債権みたいな流動性のある物にしないと(ダメじゃん)。
と、さんざこのサイトで議論されて来ました。
多分、自称被害者の関係者がこのサイトを覗いたんじゃないかと。
この差押に対する日本の対応は、金融機関の自己査定における韓国のカントリーリスクの引き上げが最も素直で筋が通っているのではないかと思うのですが、いかがですか。
その結果、邦銀の韓国企業に対する融資は縮小するかも知れませんが、外国銀行が代わりに融資するかも知れませんので、日本が責められる筋合いではないと言えるでしょう。
一番リスクに晒されているのは、多額の金融資産を持つ三菱UFJ銀行ですね。
さっさと韓国なんかから撤退すべきです。
それから、単なる銀行つながりですが、相変わらずシステム障害を繰り返すみずほ銀行に、信用が大事な国際決済業務を続けさせてはいけません。
一気に全面停止させると、どのくらい影響が出るか心配なので、とりあえず実験的に、5年ほど韓国での事業を債権回収のみに限定させてどうなるか観察してはいかがでしょうか。
イーシャさま
みずほのケースは、イーシャバイアス強めですね。
三菱グループで総がかりになれば、韓国経済は、ひとたまりも無いんですけどね。
久々に反日モンスターの話をするニダ。
韓国の反日は、国内の葛藤を詰め込むのに便利で、韓国人全てに利益をもたらして来ました。
韓国が豊かになるにつれ、葛藤は増える一方で、反日が詰め込まれた「反日モンスター」は、肥大化する一方で、慰安婦合意以降必ずしも韓国に利益をもたらしてくれなくなりました。
それでも韓国の葛藤は増え続けて、「反日モンスター」に入りきらない葛藤が、韓国人に損害を与えるようになりました。
ここでWOWKOREAからバンダービルドさんの記事
<W寄稿>日本発の一回目の後遺症が耐えられただと?二回目の際もそうだろうか?=韓国の対応
https://news.yahoo.co.jp/articles/3567d2000673c95d66fc4aef5c42be7762da27ab
反日する側と別に韓国内に被害者が出る可能性について書かれています。
NO JAPANの時の、航空会社や日系資本の企業に勤める人を思い出せば分かりやすいと思いますが、反日する側は被害が無く、日系企業から解雇された韓国人の被害者が出るという事です(日本にしてみれば、自業自得)。
ここでもう一歩踏み込んで考えると、今後は被害者の範囲が広がっていくのでは?と妄想する事が出来ます。文政権は中朝工作員が、反日扇動を利用して作ったと考えれば、独裁主義に進んでいる韓国の多くの人は被害者と考える事も出来ます。
ただ、韓国内の被害者は、日本に対する加害者で有ることを忘れてはなりません。もし彼らが日本に入ってくれば、日本に対する加害者に姿を変えるでしょうから、同情する事は無く、日本に入って来ないよう、出来るだけ関わらないようにせねばなりません。
まだまだ韓国の葛藤が増え、反日も深化するでしょうから、韓国国内の被害者が増えると考えるのは、それほどおかしな話では無いと思います。
「朝鮮半島を滅ぼすのは朝鮮人」という輝かしい未来に向かって、進んで行って欲しいニダ。
良い話であ~りませんか?
某国から、貿易決済は現金先払い方式にしてくれと選択するのですから。
でも、某国から買える物って何かな~。特に無いよね。
イオンが買う〇〇ものくらいかな~イヤ、半導体か?
日本が買える物があまり無いということで、全てバンバンザイかな?
ちょろんぼ様
◯◯には何を入れたら良いでしょうか?
麦酒は国内のS社になったし(北の方です)、カップ麺もヤバイと思ったのかT社やA社という日本メーカーに委託したし(超一流のN社には相手して貰えません)、キムチも漬物も日本メーカーですし(日本人のオーナーとはあえて申してません)。
となると、◯◯には「やす」でしょうネ〜(笑)貿易決済は現金先払い方式、とても良いと思います。
このところ選挙で芳しくない菅内閣が実害が生じるのを待って、びっくりするような報復措置を取ることができれば、日本のサイレントマジョリティが反応するかもしれませんね。嫌韓が政治利用される日が近いかも。征韓論の昔から朝鮮半島は政治利用されて来たのであり得ない話でもありません。
> 韓国側が自発的に、2018年10月と11月の自称元徴用工判決を完全に無効化する措置を講じてくれるのが
こういう措置を講じても、その時の都合により好きにできるとうことなので、まともな考えを持っていれば韓国企業と取引きしたいと思わないでしょう。
先に代金を現金払いしてくれれば別ですが。(受注生産品だと受注時に先払いでないと危ないですね。)
既に韓国企業は、現金払いでしか訴訟に名前の出てくる日本企業からはものを買えないはずです。金銭債権を残してしまうと今回みたいに差し押さえられますから。
もう既に韓国企業は被害を受けてますね。
今回みたいに子会社孫会社を通じて購入した場合にも同じような目に遭うんですから、今後はさらに該当日本企業グループとの取り引きは困難になるはずです。
自業自得。
韓国自体が色々葛藤があるので次から次へと「日本をやっつける措置」を繰り出してその時その時日本側の反応も合わせて大騒ぎに持ち込み、国内の様々な葛藤を反日に団結させる事でしのぐ、と言う動きは途切れることなく起こることに。で、今回の仕業となり、とんだマヌケな事に。
だが新宿会計士様のご指摘通り、これは従来言われてきた「セルフ経済制裁」となる事が出来るし、顕在化して成らせなければなりません。日本側としてはなるべく多くの企業に対して韓国のカントリーリスクを理由として対韓貿易に関しては最大限の注意を払い、なるたけ他で代替し、どうしてもと言う場合にも掛け払いを許さず、自社をリスクにさらさない措置を(株主として)企業に求めて行かねばなりません。これは政府の意向とかではありません。「世論に押されて体面上」でもありません。今回のような事がもしも実際の取引に発生するなら、それを分かっていてそれを軽視して対韓貿易取引や投資その他の取引をした場合には経営責任を問われる事でありましょう。
それはSamsungやポスコやヒョンデの様な大企業、半ば日本企業でもあるロッテなどの企業、零細企業に至るまで全体としてカントリーリスクなのであり、相手企業の「顔」とか実績とも無関係に突然襲いかかるリスクです。例外は一つもありません。
まずは、韓国向けの貿易保険の引き受けを停止してはいかがでしょう?
少なくとも一つのメッセージにはなると思いますが。
おそらく、イーシャ様の言うとおり 韓国企業のミエで三菱重工とかいてたのを目ざとく見つけて差し押さえが正解でしょう。
では、何故売掛債権か?それは期限がある方が、それまでに和解しないと売掛金入って来ないよ、と効果的に嫌がらせ出来ると思ったからでしょう。
ただ、それが差し押さえられた時点で日本側に実質的損害が発生する事まで考えが至らなかった為と思われます。
おそらく思いついた時にヨッシャーとテンションが上がり、勢いで実行。
周りのそれマズイんじゃないの?という声に、我にかえって 色々言い訳して 無かった事にするまでが1セット。
日本の選挙にあわせた深謀遠慮とかは、買いかぶりすぎです。
韓国の反日行動の全てが勢いと浅はかさで説明出来ると思われます。
勢いでやっちゃった説に一票。
そんな深慮遠謀があったのであれば、こんな後先考えない手ではなく、もう少しマシな手を打ってきたでしょう。一番困惑しているのはLSエムトロン社であり、三菱サイドからはコメントすら出てこないということから見ても、スカな手であることは明らかです。
企業の売掛け債権を差し押さえことは韓国にとって物凄い悪手だと思います。日本企業に打撃を与えるというよりも、ブログ主さんやコメンテーターの方たちもおっしゃっているように、取り引きを停止されたり、決済の条件が厳しくされたりして被害を受けるのは韓国企業ということになりそうですからね。それ以外にもただでさえ文在寅政権の企業への締め付け政策で2019年から脱韓国をする外資系企業が大幅に増えていたのに、このようなことが韓国メディアで大きく報道されていれば、韓国の司法が信頼できないとして外資系企業もカントリーリスクとして警戒心を持ったと思います。それがますます外資の韓国からの流出に拍車を掛けるのではないでしょうか?ついこの間も、サムスンがルノーサムスンの持ち株をすべて売却すると報じられてルノーとサムスンの提携が解消されてルノーが撤退しやすくなったと言われています。その少し前には、米国スターバックスが韓国スターバックスの株式を売り払うと報道されていました。これも資本の逃避で、米国スターバックスとしてはスターバックスブランド使用によるロイヤリティが入ればよいということでしょう。当事者ではない日本企業以外の外資系企業でも、韓国内で事業を行っていれば、自称慰安婦問題や自称徴用問題については関心がなくても、韓国政府や司法が企業に対してどのような対処をするかは企業の危機管理上からも注視しているでしょうからね。
前金100パーセントに変更が必要ですね。
長い取引会社名を慣例的に短縮表記し、訂正開示するとLSエムトロンが裁判所に申述する「開示資料」とは、普通に考えれば、我が国の「有価証券報告書」に相当するものと思われます。
我が国おいては、株式上場企業はもちろん、非上場企業であっても、一定金額以上の資金を広く市場から調達しようとする企業に対して、金融庁への提出が義務付けられてる……ものらしい。
広く市場から資金を調達し、事業を展開して利益を上げ、納税し、株主に配当金を配当する……という、商法が想定する本来の株式会社というのは、監督官庁により、投資家(株主)が必要であろうとする情報開示が求められているわけです。
仮に、当該「開示資料」が、小生のいう「有価証券報告書」に相当するとした場合、有価証券報告書の事業報告に、主取引企業名を慣例的に短縮表記により記載し、結果的に別法人と誤認させるようなことを、公認会計士(監査法人)は認めるのでしょうか?
また、上場審査をする証券取引所の審査で、問題視されないものなのでしょうか?
それとも、会計監査も上場審査にしても、「日韓間の特殊性改め韓国の特殊性」=ケンチャナヨなんでしょうかね?
三菱重工エンジンシステムには是非とも、LSエムトロンと原告側を、連帯責任で、謝罪と賠償を求めて訴訟を提起して欲しいと、個人的には思っています。
「テメェがテキトーなこと(短縮表記)をするから、コッチがとばっちりを喰っちまったじゃね~か!」
「世界の三菱重工がだよ~、ロケットエンジンならともかく、トラクターエンジンごとき(失礼)をだよ~、テメェんところのチンケな(失礼)会社と取引するとでも思ってんのかよ~」
「弁護士(原告代理人)のクセして、そんなことも疑問に思えね~のかよ!
」
まあ、ここは主戦場じゃないし、乱打戦の時期ではないのかも知れません。が、ストレートパンチではなくても、猫パンチくらいはカウンターで返してやりたいですよね。
「開示資料」と言っても、おそらくは会社紹介パンフレットに毛が生えた程度の代物で、そんなご立派なものではなかったのだろうと推測します。
また、トラクター向けなどの小型エンジンについても、一応三菱重工のHPには三菱重工の製品として掲載されているので、「我が社のトラクターは三菱重工のエンジンを搭載しているから信頼性抜群だ」と謳っても、あながち虚偽宣伝とは言えないかもしれません。
でも、直接に取引したのは三菱重工本社ではなかったということなんでしょう(そもそも三菱重工は韓国に支社や支店を持ってないようです)。
CB223 様
横から失礼します。当方、「新宿会計士」というハンドルネームを使用する、いちおうは企業会計と開示の世界に半身を置く者です(自分でもその設定を忘れそうになりますが)。
一般に上場会社その他の要件を満たす会社の場合、ご指摘のとおり、開示書類(disclosure documents)を作成し、当局に提出義務があります。わが国の場合、金商法上の有価証券要件を満たした場合には有価証券報告書を財務局に提出しなければならず、また、銀行法・信用金庫法などに規定する預金取扱機関の場合、いわゆるバーゼル規制の「第Ⅲの柱」に従い一定要件に従った開示資料を作成し、公表する義務があります。
当然、財務に関わる部分については監査法人又は公認会計士による会計監査の対象であり、虚偽記載に対しては書類作成者と監査人が連帯して責任を負いますので、先進国の場合だと、今回のような事例も「重要な虚偽記載」に該当するならば、当該会社と監査法人が連帯責任を負うと考えられます(私見)。
もっとも、正直、日本円に換算してたかだか1億円に満たない差押えが失敗したことをもって「重要な虚偽記載により開示書類作成会社が利害関係者に損害を与えた」とみなすのは困難であり(※日本法の場合)、したがって、今回は訂正報告でお茶を濁してお終い、といったところでしょう。
引き続き当ウェブサイトのご愛読並びにお気軽なコメントを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
CB223様
LSエムトロンは、韓国市場に上場する株式会社LS(持株会社)の子会社のようですね。
株式会社LS
https://www.lsholdings.com/ko
LS Mtron
https://www.lsmtron.com/page/lsmtronMain.asp?naviId=s01#Navside03
従って、株式会社LSが作成する連結財務諸表を構成する会社のひとつとして、LSエムトロンの貸借対照表や損益計算書等の財務情報は連結データの中の一部として開示され、監査法人(公認会計士の会社)や公認会計士により、韓国法規に基づいて監査されているものと思われます。
あくまで推測ですが。。
しかし、連結財務諸表の開示データとして、LSエムトロンが三菱重工エンジンシステムに対して有する債務が個別に開示されている否かは、その重要性と開示ルール(おそらく注記事項)によります。
もし開示されていた場合で、三菱重工エンジンシステムでなく三菱重工として誤って記載されていた場合、新宿会計士様おっしゃるように、「それが重要な虚偽記載」に該当するならば、当該会社と監査法人が連帯責任を負うものと考えられます。
しかし会社名の記載誤り、それも注記に関する記載ならば、新宿会計士様おっしゃるように訂正報告書を提出することで足りること、貸借対照表や損益計算書上の虚偽記載と違って注記の記載誤りは損益に影響を与えない事から、一般的に、注記記載事項の誤りは「重要な虚偽記載」として損害賠償責任を負うということは考えにくいと思われます。
但しおっしゃるように、今回の記載誤りにより、三菱重工エンジンシステムが損害(実害)を被ったことが明らかであるならば、不法行為としての損害賠償責任の対象になりうる可能性はなきにもあらず、とは思います。
現実的には告訴することはないのでしょうし、受理される可能性も高くはないと思いますが。。
龍 様
新宿会計士 様
PONPON 様
コメントありがとうございます。
本来は、韓経新聞の「飛び火」の部分に対して、「そこじゃないだろう!」とツッコミを入れるつもりだったのですが、長いサラリーマン生活を卒業した身であり、三菱重工エンジンシステム社経理担当の立場への感情移入が過ぎたようです。
まだ情報が不足している段階での、仮定の話に付き合いをいただき、感謝します。ただし、私は会社経理を担当したことはありません。
LSエムトロンの申述書を、裁判所がどう取り扱い判断するかの続報を待っています。
裁判所が法人格否認の審理に入れば、売掛金は供託となるでしょう。申述を認め、差押命令の取下げを命令するか職権で命令を取消しすれば、一応、「こりぁまた失礼しました!」となるのでしょう。
もっとも、「日韓関係の特殊性改め韓国の特殊性」がありますから、斜め上か、斜め下があるかも…ですね。
CB223様
>裁判所が法人格否認の審理に入れば、売掛金は供託となるでしょう。
私もその可能性があるとみています、そうなればまた次のフェーズに入るのでしょうね。
現実的に日韓関係の完全破綻は見えてきます。
まぁ今回の件、日本から韓国への輸出に際しての事象ですから、ブログ主が仰る、「韓国が国際法を守ってくれない事態が生じたとしても、日本に生じる損害を最小化する」には、国が講じる種々の制裁措置に加え、韓国から財を購入しないことでしょうな。
これが結構難しいのではと、私は思料しますが・・・
私は法律が苦手です。
ゆえに法務の知見も必要な公認会計士は受験せず簿記は一級どまりで、他の業務を専門としています。
なぜ苦手かというと、数学と違い法律は設問と答え…というか起訴内容と判決が等号で結べばないから理科系の私には心地悪いんです。
全部が全部、判例だの情状酌量などの曖昧な途中経過で変質してしまうところが…
その苦手な法務意識の思考範疇を超越して、理解しようがないのが韓国の裁判所での起訴内容と裁判官の判決です。
奴らの言うところの法は理解出来ちゃダメなんじゃないかなとさえ思っています。
私は積極的にはダメな人間にはなりたくないなぁ。
>それは、「韓国が国際法を守ってくれない事態が生じたとしても、日本に生じる損害を最小化すること」です。
つまり,韓国の法律が適用される範囲に日本政府や日本企業は資産を保有しないことが重要だということですね.当然ながら韓国法の適用範囲に債権を有するなんてのは今回で露呈した通り極めて危険で最悪です.
とにかく相手である韓国は,反日という国民情緒が絡めば法の遡及的適用も平気で行うし,日本狙い打ちのためならトンデモ法でも平気で立法しますから,韓国法の適用範囲では日本の企業・国民が保有する資産には何が起こっても不思議でない,という状況にあることを,菅首相率いる日本政府は国民・企業に対してもっと厳しく警告すべきです.
現在の差し押さえ等は日韓請求権協定に反するからNGという或る意味では国際法違反というプロテクションがあるから韓国側も躊躇していますが,日韓請求権協定の範囲に無関係な内容の反日法に基づく差し押さえや没収に対しては,日本国民の財産を守るべき立場にある日本政府としても殆ど何も対抗手段を持っていないという現実を我々日本国民や日本企業は良く理解すべきです.