【読者投稿】ゲーム理論と「韓国が協調できない理由」

当ウェブサイトでは読者投稿を歓迎しており、投稿要領等につきましては『【お知らせ】読者投稿の常設化』、過去の読者投稿については『読者投稿一覧』にまとめています。こうしたなか、本稿では「イーシャ」様というハンドル名の読者様から、『【読者投稿】「ゲーム理論」で読み解く「韓国の奇行」』という読者投稿の「続編」の転載依頼を頂きました。いったいどういう内容のことが書かれているのでしょうか。

読者投稿につきまして

当ウェブサイトでは、2016年7月のサイト開設以来、「読んで下さった方々の知的好奇心を刺激すること」を目的に、おもに政治、経済の分野から話題を選んで執筆した論考を、日々、原則としてすべての方々に無料で提供しております。

こうしたなか、当ウェブサイトをお読みいただいた方々のなかで、「自分も文章を書いてみたい」という方からの読者投稿につきましては、常時受け付けています(投稿要領等につきましては、『【お知らせ】読者投稿の常設化/読者投稿一覧』等をご参照ください)。

こうしたなか、以前から当ウェブサイトに興味深い論考を多数寄せてくださる、「イーシャ」様というコメント主の方から、以前、「ゲーム理論で考える日韓問題」という論考の転載依頼を頂いたことがあります(原文は『ゲーム理論で考える日韓問題』)。

これに関しては、当ウェブサイトでは『【読者投稿】「ゲーム理論」で読み解く「韓国の奇行」』という形で掲載させていただきました。

【参考】『【読者投稿】「ゲーム理論」で読み解く「韓国の奇行」

【読者投稿】「ゲーム理論」で読み解く「韓国の奇行」

その「続編」として、『ゲーム理論で考える協調関係の構築』というブログ記事についても、転載依頼を頂きました。オリジナル記事公表から少し時間が経過していますが、さっそく転載させていただきたいと思います。

(※なお、当ウェブサイトの都合上、記事タイトルを変更しているほか、目次については元記事のものと異なっている部分があり、また、当ウェブサイト側にて一部の表現を修正・削除している箇所もあります。原文に関してはイーシャ様のブログでご確認ください。)

ゲーム理論で考える協調関係の構築

前稿『ゲーム理論で考える日韓問題』では、ゲーム理論の基礎として、最近の日韓問題を例題として取り上げながら、一回限りのゲームを想定し、利得表に基づく戦略の決定についてお話しました。

しかし、ゲームを繰り返し行なう場合には、異なる戦略を取る方が、長期的には大きな利得を得られることがあります。

本稿では、一回限りのゲームを想定した場合の利得表の限界に触れた後、繰り返しゲームと協調関係の構築について述べ、あわせて、韓国が頻繁に他国とトラブルを起こす理由も考察したいと思います。

(【出所】著者作成)

目先の利益にこだわると

ゲームを一回限りのものとし、利得表を用いて解を求める考え方は、ゲーム理論の基本です。

ただ、そこで止まってしまっては、目先の利益だけを追求することになります。

ちょうど、最近話題になった事件がありますので、例題に使わせてもらいましょう。

韓国によるイラン原油代金踏み倒し事件

最近メディアを賑わせた話題の一つに、韓国によるイラン原油代金踏み倒し事件がありました。

「踏み倒し」ではなく「未払い」と記述すべきだとのご意見もあるでしょうが、敢えて「踏み倒し」と表現する理由は、後に述べます。

ゲーム理論の観点から分析する前に、事件の経緯を振り返っておきましょう。

イランに対する経済制裁は、イランが核開発を進めたことで、2006年12月に始まりました。

2015年には、イランが国際原子力機関(IAEA)による査察を受け入れることを条件に、経済制裁を解除する多国間合意(イラン核合意)が結ばれました。

しかし、対イラン強攻策を主張するドナルド・トランプ氏が、2017年1月20日に第45代米国大統領に就任すると、直後の1月29日にイランが中距離弾道ミサイルの発射実験を行ない、両国の関係は悪化しました。

翌2018年5月、米国はイラン核合意からの離脱を宣言して対イラン経済制裁を復活させ、自国だけでなく、世界中にイラン産原油の輸入禁止を求めました。具体的には、「イラン産原油を輸入すれば、米国との取引とドル決済を禁止する」、というものでした。

実際、日経電子版・2019年7月18日23:04付『「ドル使うなら制裁順守を」米財務長官、イラン問題で』には、「『ドルシステムに参加したいのであれば、米国の制裁に従う義務がある』と明言した」「基軸通貨ドルの力を制裁措置に最大限生かす考えを表明したもの」と記されています。

また、それに先立って、国際送金網 SWIFT から複数のイランの銀行が遮断されたりもしました(日経電子版・2018年11月6日 9:06付『イラン銀行の送金網を遮断、米制裁を考慮か』参照)。

ドル決済を禁じられたり、SWIFTから遮断されたりすれば、事実上、国際決済が不可能になりますので、極めて強制力の強い措置だと言えます。

一方、イランへの原油輸入依存度が高い、日本と韓国を含む8ヵ国・地域には、輸入禁止までに180日間の猶予が与えられました。

十分な猶予期間を設ける手法は、米国株式市場に上場する中国企業への審査厳格化の際にも見られたように、厳しい制裁を課しながら、経済への悪影響を最小限に押さえようとする、トランプ大統領らしい政策だったと思います。

猶予期間については、「180日後にさらに適用除外することは考えていない」(日経電子版・2018年11月4日 2:00付『米、制裁猶予「180日間」』参照)と、予め伝えられていました。

韓国を除く7ヵ国国・地域は、猶予期間中に、原油輸入先を他国に切り替えるとともに、原油輸入代金の支払いを終えました(一部、イラン国外に残された、少額のイラン資産もあります)。

唯一、韓国だけが、輸入先の切り替えに消極的で、多額の原油代金も清算しませんでした。

制裁猶予期限が翌月3日に迫るなか、『イラン産原油禁輸除外延長 米側に再度要請=韓国』(2019.04.09 18:01付 聯合ニュース日本語版)で、次のように報じられました。

韓国側は堅固な韓米同盟や韓米エネルギー協力を強化する努力、韓国石油化学業界におけるイラン産軽質原油『コンデンセート』の重要性などを強調した。

「韓国には特別な事情がある。同盟国である米国は、韓国の期待に応えるべきだ。応えてくれるに違いない」と考えていたのかもしれません。

それだけではありません。

イランに対する韓国のツケは、制裁解除以前から溜っていたのです。

イラン核合意以前にも、イランと韓国の間で取引が続いていたことが、『政府「韓国ウォン口座維持協議を」…イランは返答せず(1)』(2016.01.28 09:08付 中央日報日本語版)でも報じられています。

イランと韓国の貿易額も2011年の174億ドルから昨年は61億ドルと、3分の1に減少した。イランと金融取引が厳格に制限された状況でもそれなりに貿易が維持されたのは、ウリィ銀行と企業銀行に開設された韓国ウォン口座のおかげだった。韓・イラン当局が苦心の末に開いた『う回路』であり『抜け道』だった。

また、この中央日報の記事には、ウリィ銀行と企業銀行に蓄積されたイラン資産に関して、興味深い記載があります。

一時は5兆ウォン(約5000億円)に達したが、現在は3兆-4兆ウォンというのが金融界の推算だ。この口座はウリィ銀行と企業銀行にも『最も重要な資産』だった。0.1%ほどの要求払預金の金利だけを支払ったからだ。

韓国がイラン資産を手放したくなかった様子が、伺えます。

こうした事情があるからでしょうか、制裁解除中に、イランがこの資産を引き出そうとしたにもかかわらず、韓国は支払いに応じませんでした。

不思議なことに、制裁猶予期間が終わっても、イランから韓国への原油輸出は続きました。

ウリィ銀行と企業銀行のイラン資産が引き出されないままに。

しかも、その取引は、次のとおり、怪しさが漂うものでした。

しかし、こうした怪しい蜜月関係はいつしか崩れ、現在では、イランは70億ドルとも90億ドルともされる、韓国国内に蓄積された原油代金を支払うよう求め、『韓国タンカー拿捕で米制裁による資産凍結に圧力か イラン』(2021.1.5 20:20付 SankeiBiz)といった事件まで発生しました。

これに対して、『イラン、「韓国の凍結資金で救急車購入の提案拒否」』(2021.01.14 16:48付 中央日報日本語版)で報じられたように、韓国が多額の現金の代わりに救急車で物納するというふざけた提案をして、イランを激怒させ、更に問題をこじれさせています。

支払う意志はあったのかも知れません。

しかしながら、経緯を見る限り、韓国が意図的に支払いを渋っているように思えてならないのです。本節の節題を「未払い」ではなく「踏み倒し」としたのは、こうした点を踏まえてのことです。

なお、本稿を書いている途中で、韓国タンカーを巡って、『韓国外交部「イランが韓国船・船長抑留を解除…無事に出港」』(2021.04.09 11:58付 中央日報日本語版)という報道がありました。

また、『韓国政府が支払いを約束した途端に…イラン、韓国船を解放』(朝鮮日報日本語版 2021/04/10 09:31)では、次のように報じられています。

今回の解放は、米国がイランとの核合意(JCPOA=包括的共同作業計画)を復活させるための交渉に最近乗り出し、韓国国内で凍結されているイランの資金のうち10億ドル(約1097億円)の解除を提案した、という報道と相まって実現した。また、韓国でも凍結資金を利用し、支払いが遅れているイランの国連分担金1600万ドル(約17億5000万円)を立て替えることにしたと伝えられた。

提案や約束の段階で解放してしまって、本当に支払われるのか、しっかり見守る必要がありそうです。

原油代金の他にも、韓国がイランへの支払いを渋ったケースがあります。傍証として、記しておきましょう。それは、ダヤニ家に対する賠償金です(中央日報日本語版・2019.12.23 07:45付『韓国政府がISDで初めての敗訴確定…ダヤニに730億ウォン賠償』参照)。

ダヤニ家に対しても、韓国は、米国のイラン制裁を言訳にして、支払いを渋りました(中央日報日本語版 ・2020.01.06 10:17付『韓国政府、イランに支払う750億ウォン「ISD敗訴金」…米国の制裁のため方法なし』参照)。

この件については、後に、ダヤニ家が韓国石油公社の英子会社ダナ・ペトロリアムの株式全てを差し押さえるに至っています(新宿会計士の政治経済評論・2020/09/03 11:30付『イランのダヤニ家が韓国企業の英国内資産を差し押さえ』参照)。

なお、原油代金もダヤニ家への賠償金も、米ドルを介することなく韓国がイランに支払う方法があると、著者は考え、提案したことがあります(新宿会計士の政治経済評論・2020/01/09 08:00付『【読者投稿】韓国はダヤニ一族への賠償問題を解決せよ』参照)。

興味がある方は、御一読いただければ幸いです。

利得表上の解は「売らない・支払わない」

原油代金踏み倒し事件は、韓国が他国を激怒させるという、しばしば見られる展開となりましたが、ゲーム理論の観点から紐解くと、興味深い問題を含んでいます。

説明の都合上、このゲームを「原油取引ゲーム」と呼ぶことにします。

原油取引ゲームにおける、イランと韓国の利得表を作ってみましょう。

ただし、イランの戦略は、原油を「売る」「売らない」の2通り、韓国の戦略は「支払う」「支払わない」の2通りとします。

また、イランが韓国に輸出した原油の市場価格を70億ドル、イランの輸出原価を10億ドルと仮定するとともに、韓国がその原油を用い組立工場を稼働させるなどして得られる利益を、90億ドルと仮定しています。

このとき、通常の商取引通りに韓国が代金70億ドルを支払えば、イランが原油輸出により得る利得は、原価10億ドルを差し引いた60億ドルとなり、韓国が得る利得は、原油代金を差し引いた20億ドルとなります。

これを利得表にしたのが、表7−A表7−Bです(表番号は、前稿『ゲーム理論で考える日韓問題」』『【読者投稿】「ゲーム理論」で読み解く「韓国の奇行」』と通し番号にしています)。背景を   で塗り潰した部分については、後に説明しますので、今は気にしないでください。

表7-A イランの利得表
韓国の戦略
支払う支払わない
イランの戦略売る+60億ドル-10億ドル
売らない+70億ドル
表7-B 韓国の利得表
韓国の戦略
支払う支払わない
イランの戦略売る+20億ドル+90億ドル
売らない-70億ドル

(【出所】著者作成)

【表7−B】から、韓国には強支配戦略があり、それは「支払わない」であることがわかります。原油を輸入しても代金を支払わないという、商道徳に反する韓国の戦略は、利得表上は正しいことになります。

一方、【表7−A】からは、イランにも強支配戦略があり、それは「売らない」であることがわかります。利得表が示す解は、イランの戦略は「売らない」であり、韓国の戦略は「支払わない」なのです。

それなのに、イランは原油を売りました。

売ってしまったイランが悪いのでしょうか?

囚人のジレンマ

ゲーム理論で取り上げられる代表的なゲームに、囚人のジレンマと呼ばれるものがあります。

例えば、以下のようなゲームです(囚人は強盗という設定が多いようですが、原油代金踏み倒し事件に合わせて、詐欺師という設定にしています)。

二人の詐欺師AとBが捕まり、囚人になっています。

証拠が明白な容疑は1件だけですが、二人は複数の大掛かりな詐欺事件の、主犯格の共犯です。

警察も、その情報はつかんでいますが、明確な証拠は持っていません。

今、詐欺師Aと詐欺師Bは、別々の部屋で取り調べを受けています。

詐欺師Aの取り調べ官が、次のように持ちかけます。

このまま、お前たち二人がどちらも自白しなければ、二人とも懲役2年となる。だが、お前たちが、複数の大掛かりな詐欺事件の主犯だということはわかっている。もしも、お前だけが全てを自白するなら、Bは悪質な詐欺師として懲役15年となるが、お前は司法取引で無罪放免にしてやろう。逆に、Bだけが自白すれば、お前が懲役15年でBが無罪放免だ。二人とも自白した場合には、詐欺の通常の最高刑10年に情状酌量がついて、二人とも懲役8年となる。別の部屋では、もう一人の取り調べ官が、Bにも同じ話を持ちかけている。

実際に、別の部屋では、もう一人の取り調べ官が、詐欺師Bに同じ話をします。

囚人Aと囚人Bは、どのように行動すべきでしょうか。

囚人Aも囚人Bも、自白して無罪放免を勝ち取る誘惑にかられます。

しかし、二人とも自白すれば、懲役8年です。それなら、どちらも黙秘し、懲役2年の方がましです。

が、もしも自分が黙秘し、仲間が自白すれば、自分が懲役15年になってしまいます。

このようにして、囚人Aと囚人Bは、黙秘すべきか自白すべきか、悩むことになります。

利得表を作ってみましょう。

囚人Aの利得表は表8−A、囚人Bの利得表は表8−Bのようになります(両者の利得はマイナスで、絶対値は懲役年数としています)。

表8-A 囚人Aの利得表
囚人Bの戦略
黙秘する自白する
囚人Aの戦略黙秘する-2-15
自白する-8
表8-B 囚人Bの利得表
囚人Bの戦略
黙秘する自白する
囚人Aの戦略黙秘する-2
自白する-15-8

(【出所】著者作成)

どちらにも、強支配戦略が存在し、それは「自白する」です。

従って、このゲームの解は、囚人A・囚人B共に「自白する」。そのときの利得は、共に-8(懲役8年)となることがわかります。

【表8−A】と【表8−B】を一般化し、

  • P:自分だけが裏切った場合の利得
  • Q:両プレイヤーが協調した場合の利得
  • R:両プレイヤーが裏切った場合の利得
  • S:相手プレイヤーだけが裏切った場合の利得

が、 P>Q>R>Sを満たすゲーム全般を、ゲーム理論では「囚人のジレンマ」と呼んでいます(表9−A表9−B)。

表9−A 一般化した囚人のジレンマにおけるプレイヤーAの利得表
プレイヤーBの戦略
協調する裏切る
プレイヤーAの戦略協調するQ(a)S(a)
裏切るP(a)R(a)

※P(a) > Q(a) > R(a) > S(a)

表9−B 一般化した囚人のジレンマにおけるプレイヤーBの利得表
プレイヤーBの戦略
協調する裏切る
プレイヤーAの戦略協調するQ(b)P(b)
裏切るS(b)R(b)

※P(b) > Q(b) > R(b) > S(b)

(【出所】著者作成)

原油取引ゲームがこの条件を満たしていることに、お気づきでしょうか。

そう、原油取引ゲームは、囚人のジレンマの一種なのです。

それだけではなく、通常の商取引も、囚人のジレンマの一種です。

原油取引ゲームは、韓国が原油代金を踏み倒したため、注目を集めました。

韓国が踏み倒しさえしなければ、原油取引ゲームは、通常の商取引に過ぎません。

商取引では、通常、どうして踏み倒しが起こらないのでしょう。

利得表から得られる解が、日常経験と解離していることを、囚人のジレンマは示唆しています。

だからこそ、囚人のジレンマは、ゲーム理論で必ず取り上げられる問題なのです。

協調関係を築く

原油取引ゲームでは「代金を支払わない韓国が悪い」と考える人が多いでしょう。

では、その理由は ?

韓国だから」。

韓国が嘘をつくことに怒りを覚えている人は、この一言で納得するかもしれません。

しかし、それでは「非論理的ですね」と耳を尖らされたとき、反論できません。

各プレイヤーが自己の利益を追求するゲーム理論は、この問いに、どう答えるのでしょうか。

パレート最適

誰の利得も減らすことなく、全体の総利得が最大になる状態をパレート最適と呼びます。逆に言えば、パレート最適とは「誰かの利得を増やそうとすれば、他の誰かの利得を減らしてしまう」状態のことです。

原油取引ゲームの【表7−A】と【表7−B】では、背景を   で塗り潰した部分が、パレート最適にあたります。それ以上イランの利得を増やそうとすれば韓国の利得を減らしてしまい、韓国の利得を増やそうとすればイランの利得を減らしてしまうからです。

一定の条件が満たされれば、全プレイヤーがパレート最適な解を選ぶことが、全てのプレイヤーにとって最善の選択であることを、理論的に示すことができます。

前稿『ゲーム理論で考える日韓問題』でも、「一回限りのゲームか、同じルールでゲームを何度も繰り返し行う繰り返しゲームが重要なポイント」だと述べました。各プレイヤーの戦略をパレート最適なものに導くには、繰り返しゲームを考える必要があります

無期限繰り返しゲームとフォーク定理

無期限繰り返しゲームと呼ばれるものを考えます。

これは、永遠に繰り返されるゲームという意味ではなく、いつかは終わるだろうけど、いつ終わるかを事前には予想できないゲームです。ここでは、毎回、ゲームが次回も続く確率が δ (0 < δ < 1) であり、その回限りでゲームが終わる確率が 1 – δ だと仮定しましょう。

また、各プレイヤーは、相手プレイヤーが協調戦略を取り続ける限り、自分も協調戦略をとり続け、相手プレイヤーが一度でも裏切り戦略を取った場合には、自分は以後、裏切り戦略をとり続けるものとします。

こうした条件下で、協調戦略を取り続けた場合に将来得られるであろう利得を現在の利得に加味した、利得の期待値を求めてみましょう。

一般化した囚人のジレンマにおいて、今回のゲームで、両プレイヤーが共に協調戦略を取る場合の利得はQです。まず、話を単純化するために、Q>0の場合を考えます。

両プレイヤーが共に協調戦略を取り続ける場合、ゲームが2回目も続く確率はδなので、2回目のゲームで得られる利得の期待値は Q × δ となります。同様に、3回目のゲームで得られる利得の期待値は Q × δ ^ 2 となり、n回目のゲームで得られる利得の期待値は Q × δ ^ (n – 1) となります (δ ^ N は、δ の N乗)。

従って、無期限繰り返しゲームにおいて、両プレイヤーが共に協調戦略をとり続けた場合の利得の期待値は、初項がQで 公比が δ の、無限等比級数の和となります。

学生時代の記憶を呼び起こしましょう。

Q × (1 + δ + δ ^ 2 + ・・・ + δ ^ (n – 1)) = Q × (1 – δ ^ n) / (1 – δ)

0 < δ < 1 なので、δ ^ n の n → ∞ における極限値は 0

故に、この無限等比級数の和の値は Q / (1 – δ) ですね。

δが十分に大きく(1に近く)、期待値 Q / (1 – δ) が、裏切り戦略を取ったときの利得Pより大きければ、囚人のジレンマには、支配戦略がなくなります(表10−A表10−B)。

表10−A 無限繰り返しゲームにおけるプレイヤーAの利得表
プレイヤーBの戦略
協調する裏切る
プレイヤーAの戦略協調するQ(a) / (1 – δ)S(a)
裏切るP(a)R(a)

※P(a) > Q(a) > R(a) > S(a) かつ Q(a) > 0

表10−B 無限繰り返しゲームにおけるプレイヤーBの利得表
プレイヤーBの戦略
協調する裏切る
プレイヤーAの戦略協調するQ(b) / (1 – δ)P(b)
裏切るS(b)R(b)

※P(b) > Q(b) > R(b) > S(b) かつ Q(b) > 0

(【出所】著者作成)

厳密には、裏切りがあった場合の、その後の利得の期待値も加味しなければならないのですが、Q>R>Sであることから、δが十分に大きければ、それらの期待値は、Qの期待値より小さくなることがわかります。

また、Q≦0であっても、裏切りがあった場合の、その後の利得の期待値も加味すれば、Q>R>Sであることから、協調を続ける方が利得の期待値は大きくなることがわかります。このようにして、次回もゲームが続く確率δが十分に高ければ、協調を続ける方が有利であると示すことができるのです。

【表10−A】と【表10−B】では、どちらのプレイヤーにも支配戦略が存在せず、代わりに、どのプレイヤーにとっても自分だけが戦略を変えると自分の利得が下がってしまう、均衡点が存在するだけです(背景を   で塗った部分)。こうした均衡点が、ナッシュ均衡と呼ばれるものです。

全てのゲームに支配戦略があるとは限りません。

ゲーム理論は、最適なナッシュ均衡を探す理論なのです。

そして、上に示したような要領で、囚人のジレンマにおいてパレート最適な戦略がナッシュ均衡になり得ることを示した定理は、フォーク定理として知られています。

フォーク定理では、プレイヤーが協調戦略から逸脱した場合に、以後はそのプレイヤーを裏切り続けるという懲罰的ルールが存在し、これがプレイヤーの行動を拘束していることを、記憶に留めておいてください。

裏切り続けるのでなくても、プレイヤーの戦略を拘束する国内法や国際法は、無期限繰り返しゲーム以外でも協調関係を生み出すために作られた、人類の叡知だと考えることができます。

長期的な協調関係を築くことは目先の利益よりも大切だということに、人類はフォーク定理以前から気づいていました。それでも、各プレイヤーが自己の利益を追求した結果として協調関係が生まれ得ることを、理論的に示せるなんて、面白いものですね。

この辺りは、リチャード・ドーキンス博士が提唱した利己的な遺伝子が、結果として、自分では遺伝子を残さない働き蟻のような存在や、異種生物との共生関係を生み出し得ることと、対比して考えるのも面白いでしょう。

生物界において、プレイヤーを拘束する懲罰的ルールは何なのか、あるいは、そんな拘束がなくても共生関係が生じるのかなど、興味が尽きないものがありそうです。

また、対称性を基本原理として導かれる現代の物理学・宇宙論が、結果として対称性が破れた世界を描写することと、対比してみるのもいいかもしれません。飛躍し過ぎでしょうか。

ただ、何にでもすぐ「差別だ」と叫ぶ方々には、機会平等から出発しても結果が平等である必然性はなく、世界はそういう一見矛盾した結果を容認する奥深いものだということを、学んでいただきたいと思う次第です。

有限回繰り返しゲームは似て非なるもの

前節では、無期限繰り返しゲームにおいて、囚人のジレンマでパレート最適な戦略が解になり得ることを説明しました。

では、ゲームを繰り返しても、特定の回数で必ず終わることが予めわかっている場合はどうなるのでしょう。

ゲーム理論では、こうしたゲームを、有限回繰り返しゲームと呼んでいます。

結論を先に言うと、有限回繰り返しゲームでは、囚人のジレンマにパレート最適なナッシュ均衡は存在しません。

これは、以下のようにして証明できます。

N回目でゲームが終わるとします。

このとき、N回目のゲームでは、ゲームが先々続くことによる期待値は0なので、各プレイヤーの利得表は【表9−A】と【表9−B】に戻ってしまいます。各プレイヤーには強支配戦略が存在し、それは「裏切る」です。この戦略は、それ以前のゲームの進行とは無関係に決定できます。

 (N – 1) 回目のゲームでは、N回目の戦略が、今回のゲームの結果とは無関係であることがわかっているので、先のことを考える必要はありません。強支配戦略に従って、「裏切る」のが正解です。

以下、(N – 2) 回目、(N – 3) 回目、…、1回目のゲームと順に遡って、全ての回で「裏切る」のが正しい戦略だとわかります。

このように、通常の帰納法とは逆に、最終回から順に遡って答えを決定してゆく方法を、後ろ向き帰納法と呼びます。有限回繰り返しゲームにおける囚人のジレンマでは、全ての回で「裏切る」。これが正解であることを、後ろ向き帰納法を使って証明できます。

無期限繰り返しゲームと有限回繰り返しゲームは、似て非なるものなのです。

ここで、健全な読者の方々には無縁のことですが、オリジナルの囚人のジレンマに陥る可能性がある、犯罪者の方々に、そっとお教えしておきましょう。

あなたの寿命は有限で、高々100年程度なのですよ。たとえ一年でも懲役刑で自由を奪われれば、そのゲームを100回も繰り返すことはできません。懲役刑(禁固刑でも同じ)を含む囚人のジレンマは、無期限繰り返しゲームにはなり得ません。有限回繰り返しゲームです。

あなたが黙秘しても、このことを知っている仲間は自白します。必ずあなたを裏切ります。

自白こそが、唯一の正しい選択なのですよ。

韓国はなぜ他国とトラブルを起こすのか

韓国が、頻繁に他国とトラブルを起こす理由を、考えてみましょう。

商取引も囚人のジレンマであることが、ヒントになりそうです。

ただし、以下の項目は、こういう前提を置けば、囚人のジレンマにおいて裏切り戦略を選んでもおかしくないという可能性であり、韓国がそうだと断言するわけではありません。

(1)無期限繰り返しゲームを想定しないなど、ゲーム理論で説明できる可能性
  • 不確実な未来の利益より、確実な現在の利益が大事
  • 期待値という考え自体がない
  • 本能的に、国や民族そのものが、近い将来滅亡すると感じている(→有限回繰り返しゲーム)
  • 韓国において政権交代は易姓革命であり、政権が変われば全てチャラ(→有限回繰り返しゲーム)
  • …等々
(2)歴史・文化的背景に由来する可能性
  • 両班だけが権力を持ち、他は奴隷だった李氏朝鮮時代のまま、収奪しか考えない
  • 日米からの援助に慣れてしまい、援助を受けることしか考えられない
  • 恩を受けても、それを恥と感じ、逆恨みする
  • …等々

いろんな可能性がありますが、いずれにせよ、かかわらないのが一番ですね。

ただ、韓国はもっと危険な存在である恐れがあり、その場合には、更に踏み込んだ、強い対応をする必要が生じます。

次稿では、そうした可能性と、日本が本当に取るべき戦略を、考えてみたいと思います。<了>

読後感

以上が、イーシャ様からの読者投稿です。

前回の記事と同様、「ゲームの理論」の専門的な記述が出てくる論考ですが、「イランと韓国のトラブル」という、非常に時宜にかなったテーマを選定していただいたので、おそらく多くの方にとっては非常に読みやすかったのではないでしょうか。

文章の末尾に「韓国がもっと危険な存在である恐れがある」としたうえで、「その場合には日本がどのような対応を取るべきか」という点についての「予告」が掲載されています。続きを楽しみに待ちたいと思う次第です。

イーシャ様、今回も素晴らしい論考、本当にありがとうございました。

読者コメント一覧

  1. はにわファクトリー より:

    知人に「騙りすと」という人物がいます。かつて彼はカタリストと名乗っていたことがありますが、誰かが聞き違えてしまってます。
    詐欺師と騙りすとはどう違っているのかビミョーですが、当方は次期某氏は、ヌルい茶番を演じようとして「相手」に見抜かれ、狂言回し役を演じさせらえていると解釈しています。状況分析をしようとするほどに誰もが混乱するのは、攪乱こそそもそも次期某氏の戦略であり、戦略に振り回されることなく逆に混乱させ続けようとする彼の「カウンターパート」が「身内の密通者・造反者」に煙幕を張りつつ手の内を決して明かさない、その過程を見ているからと解釈することも可能です。
    収監された詐欺師AとBが洞穴狐狸ぁを演じるのはそれはそれでエンタメバリューがありと思います。

  2. パーヨクのエ作員 より:

    イーシャ様

    秀逸な投稿ありがとうございます。

    イーシャ様>その理由は ?

    「韓国だから」。

    ここに関してですが、日本の害務省は結果に関わらず常時協調戦略を取って来ます。
    しっぺ返し戦略すら採用していません。勿論今もです。

    ここで韓国側の最適な戦略は相手が裏切りを採用しない限り、「ずっと裏切りを採用し続ける」ことです。

    勿論当方が韓国の立場でも裏切り戦略を採用すると思います。

    相手に手札を曝す。外交でやってはいけないことを我が国の害務省はやっているので、まあ「当然の報い」かと思います(笑)。

    よって「韓国」でなくてもゲームの理論で十分に説明できますので上記文章は若干苦しいかと(笑)。

    以上です。駄文失礼しました。

    1. パーヨクのエ作員 より:

      おっと、今回のプレイヤーはイランでした(笑)。
      イランの場合は体制をアメリカが崩壊させて有限回数のゲームにする可能性がありました。
      つまり、「あれは前のイラン政府の約束」の名目で踏み倒しできる可能性があったのです(笑)。

      だったら今の利益をゲットして踏み倒しにトライするのが韓国人ですね(笑)。

      これはおそらく自己に都合が良いように解釈する韓国人の思考に由来しますね(笑)。
      と言うことでイーシャ様の文章はイラン相手では正しい行動でした。

      以上です。駄文失礼しました。

  3. イーシャ より:

    ブログで公開してから掲載までに時間を要したのは、私の責任です。
    前稿では、予め「韓国を薄める」作業を自ら行った後に転載を依頼したので、3 時間後には掲載いただきました。
    今回は、その作業を怠ったため、このサイトに不適切な文章が多々あったのです。自分でも言い過ぎかなという部分は公開後に校正を入れ、意図的に残した部分もここは削除可ですといったやり取りがあったため、ちょっと時間がかかりました。(ギリギリの線を大体つかめました)

    新宿会計士様
    お時間をとらせてしまい、申し訳ありませんでした。
    そして、つたない論考を公開する場を与えていただき、ありがとうございます。

    1. 新宿会計士 より:

      イーシャ 様

      こちらこそ、この度は力作のご投稿を賜り、大変ありがとうございました。
      今後とも当ウェブサイトのご愛読並びにお気軽なコメントを賜りますよう、引き続き何卒よろしくお願い申し上げます。

  4. deinei より:

    興味深い記事有難うございます。
    アメリカの制裁下でもイランが原油輸出を続け「非公式な販売は続いている」と嘯いたのが19年6月、韓国からの救急車提供提案を「そんなものは要らない」と拒否したのが21年1月。
    19年7月の日本政府の輸出適正化措置は韓国へのフッ化水素輸出に制限を加え、韓イ非公式販売ルートにとどめを刺したのかもしれませんね。

  5. めがねのおやじ より:

    イーシャ様

    いつも納得の行くご説明、ありがとうございます。
    韓国を除く7ヵ国国・地域は、猶予期間中に、原油輸入先を他国に切り替えるとともに、原油輸入代金の支払いを終えた。

    唯一、韓国だけが、輸入先の切り替えに消極的で、代金も清算しなかった。とことん狡いですネ「韓国はなぜ他国とトラブルを起こすのか?」韓国だから(失笑)。確かに。関わらないのが一番です。

  6. だんな より:

    イーシャさま
    読者投稿ありがとうございました。
    イラン規制再開前の韓国の対応を、整理して貰ってスッキリしました。

    「ウリは、支払う気満々で、踏み倒す気は無いニダ」と言い続けると、また騙されてタンカーを解放するんだから、イランも馬鹿ですよね。
    馬鹿と言えば、ずっと中韓の発展に協力して来た日本も大馬鹿だと思います。

    何故韓国が悪いと思うかは、日本人の倫理観では「買った物のお金を払わないのは、泥棒と一緒だから」だと思います。

    どうせなら、「韓国が無くても困らない」、韓国が言う「日韓は経済的に相互利益が有る」というのを、ゲーム理論で説明して欲しいニダ。

  7. ちかの より:

    イーシャ様
    先日の韓国船解放のニュースを見て、あれ?って思っていたのですが、まだ続報はありませんよね?
    イランと米国との交渉が進展した結果なのか?
    ちょっと唐突な感じで、まさか韓国の口約束だけでイランが解放するわけもなく、胡散臭さ大です。

  8. H より:

    イーシャ様

    素晴らしい論考ありがとうございます

    易姓革命を繰り返し離合集散を繰り返す中国
    その属国としてひれ伏し生きてきた朝鮮。
    海に守られ諸公による封建体制により
    発展してきた日本、そして新興国の米国。
    お互い理解は出来ないでしょうね

    次回の論考も楽しみにしています

  9. 伊江太 より:

    イーシャ様

    よく整理されわかりやすく、かつ時宜を得た論考、ありがとうございました。

    パレート最適だの、ナッシュ均衡だののはなしは、概念としてはなんとなく掴めても、いかにも例題のための例題みたいなものを以て説明されても、「そんなの、現実の事象に適用できるの」という気になるのですが、こうして身近な話題への適用で説明されると、なるほどと思わされました。

    カノ国の政権、国民は「無期限繰り返しゲームを想定できない」という見方は秀逸ですね。一回こっきりのゲームか、せいぜい最後に勝ち抜けすればいい有限繰り返しゲームなら、「裏切り」は有力な戦略になり得るという説明は新鮮です。仮に今の政権に保守派政権が取って代わったとしても、この国は必ず裏切るよと、米国に忠告するには、この説明は有効かも知れません。

    しかし、カノ国の振る舞いを考えるのにゲーム理論を当てはめるのは、必ずしも適切ではないのではという気もするのです。ゲーム理論では2人のプレイヤーが、2つないしそれ以上ある選択肢の中から、本人なりの合理的判断によって利害得失を計算することを、絶対的な前提にしていると思います。しかしカノ国では、とくに外交的関係において、そのような自発的選択が許される状況が、果たして過去にあったでしょうか。

    宗主国の無理難題、恫喝に遭って、唯々諾々と従うことと、キッパリ断るという選択肢を合わせて考慮し、その利害得失を計算するなんて、おそらくやってみようともしなかったのではないでしょうか。出来ることと言ったら、面従腹背もあまり露骨にやるとヤバい。やってる振りしてやり過ごす。まあ消極的「裏切り」が、唯一の最適戦略となり、それが習い性になってきたのではないでしょうか。

    近代になって、宗主国以外の国々との交際が増えてきても、二国間関係の見方は、ここから一寸も出ることができない。単に自分が宗主国の立場、つまり「上」になるのか、それとも従属国=「下」であるのか。それによって取るべき戦略は、自分の立場がどちらであるかによって違いはあれど、結局はひとつこっきり。それがあの国ではないでしょうか。

    どういう理屈か、日本を「下」と思い込んで、然るべき最適戦略を取っているつもりが、このところの想定外の対応を招いて、われわれにしてみれば「そんなの当たり前でしょ。自業自得」と思うところが、「後頭部を殴られたニダ。アイゴ~」と周章狼狽している。そんな風に見えます。

    【結論】K国人、半島民には、ゲーム理論は似合わない?(笑)

    1. カズ より:

      伊江太様
      「リセットボタンを片手に利欲を貪る」のが、彼らのゲーム理論。
      【デフォルト(破綻?)=デフォルト(初期化)】だとの認識なのかと。

  10. クロワッサン より:

    イーシャ さん

    素晴らしい投稿ありがとうございます!
    とても楽しく、次回が楽しみです。

  11. ラスタ より:

     素人考えですが。

     ゲーム理論においては、ゲームオーバーにならない、プレイヤーの立場から脱落しないことが最優先と思います。(ちくま文庫刊を全巻購入も1巻目で挫折してます)

     大前提として、ゲームのルールを理解できなければプレイヤーではないでしょう。

     「オレがルール」な集団に対してゲーム理論で測れるものでもないのかなと。
     宇宙創造皇帝な自画像の前では、所詮は化外蛮族が考案した経済理論など意味ないです。
     ゲーム理論によって彼らに都合悪い事実を説明可能であるとしたら、ゲーム理論の存在自体が誤りなのだから、ゲーム理論で読み解くような行為は民族感情的歴史事実に反すると。
    (このような狂気を書いている私は狂っていないつもりですが。想像できてしまえる程度には影響受けているのかも)

     世界をゲーム理論で読み解こうとするとき、経済や軍事といったレイヤー毎にゲームのルールがあると思います。
     そのルールの縛りが具体的にはG7やEU、またはNATOやFoIPであったりするのでしょう。
     抽象的には自由経済とか民主主義とか人権とかいった価値観ルール。

     ルールを嫌う国はそれらのプレイヤーとして参加できないので、独自のグループ形成に腐心していると。ゲームに勝てそうになければ、ゲームのルールを変えてしまえばいいと。
     それらの国が集まったところで、そもそもがルール遵守したくないのだから互いにルール合意できずにグダグダな相互敵対関係を熟成すると。

     ゲーム理論は、ルール無しで争ううちにルール(帰納演繹的な淘汰システムの自然発生)が生成されるという現象をモデル化したものと想像しています(なにしろ途中で挫折したので、想像するしかないです)。
     ゲームのルールを尊重しない国はプレイヤーでないのだから、ゲームに参加する資格がない。
     だから自分が参加できないゲーム理論に反発するのは当然。
     そのように思います。

     ルール遵守な無関係国に対しては、ゲーム理論は無意味で、ライフゲームを高度化して分析するほうが、より現実的な対応できそうな感じがします。
     30年ぐらい昔ですかね、SimEarthとかBalanceOfPowerとか、エンターテインメントのクオリティは低くても、文明とか社会とか政治とか考えさせるゲームがあったのですが。
     スマホSNSになってから、できるだけ考えさせないで課金なシステムになってしまって。

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